JP4674441B2 - 増幅器 - Google Patents

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本発明は、LSIチップ間を長距離ケーブルで結んだ信号伝送システムに必要とされる等価器などを構成する場合に使用される広帯域特性を有する増幅器に関する。
図29はLSIチップ間を長距離ケーブルで結んだ信号伝送システムの一例の一部分を示す回路図である。図29中、1は送信側のLSIチップ、2はLSIチップ1が出力する信号の伝送路をなす長距離ケーブル、3は長距離ケーブル2を伝送されてきた信号を受信する受信側のLSIチップ、4はLSIチップ3の受信器フロントエンドに搭載された等価器である。
図30は図29に示す信号伝送システムの各部が有する帯域特性を示す図であり、(A)は長距離ケーブル2の帯域特性、(B)は等価器4の帯域特性、(C)は長距離ケーブル2と等価器4の合成帯域特性を示している。
図30(A)に示すように、LSIチップ1、3間の信号伝送に必要な帯域よりも長距離ケーブル2の帯域が狭い場合において、何らの対策も講じない場合には、高周波損失が大きくなり、符号間干渉が発生し、LSIチップ1が長距離ケーブル2に出力した信号をLSIチップ3で正しく受信できないことになる。
そこで、図29に示す信号伝送システムにおいては、LSIチップ3の受信器フロントエンドに等価器4を搭載し、等価器4に図30(B)に示すようなピーキング特性を持たせ、長距離ケーブル2による高周波損失を補正し、高速伝送を可能としている。
ここで、等価器4は、図30(B)に示すように、信号伝送に必要とする帯域幅以上の帯域幅を有していなければ、長距離ケーブル2による高周波損失を補正することができないので、広帯域特性を有する増幅器で構成する必要がある。
また、LSIチップ1の製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化によっては、LSIチップ1の出力信号のコモン電圧(信号の中心電圧)に変化が発生する場合がある。このため、等価器4としては、受信信号のコモン電圧が変化した場合であっても、安定した利得が得られるものであることが必要とされる。
したがって、等価器4を構成するための増幅器としては、広帯域特性を有するだけでなく、受信信号のコモン電圧が変化した場合であっても、安定した利得が得られるものであることが求められる。なお、従来、広帯域特性を有する増幅器として、ゲート接地型増幅器が知られている(特許文献1、2参照)。
図31は従来のゲート接地型増幅器の一例を示す回路図である。図31中、5は入力端子、6はゲートを交流的に接地されたPMOSトランジスタ、7はゲートバイアス電圧源、8は定電流源、9は出力端子である。
ゲート接地型増幅器は、入力端子5及び出力端子9の両方にバイアス電流が流れる形式のため、寄生容量を無視し易い構成であり、図32に示すソース接地型増幅器に比べて広帯域化に向いた増幅器である。図32中、10は入力端子、11はソースを交流的に接地されたPMOSトランジスタ、12は定電流源、13は出力端子である。
特開2003−133861号公報 特開平7−7340号公報
図33は図31に示す従来のゲート接地型増幅器が有する問題点を説明するための図であり、(A)は入力信号SINのコモン電圧とPMOSトランジスタ6のゲートバイアス電圧Vgとの関係(横軸は時間、縦軸は電圧)、(B)は入力信号SINと出力信号SOUTとの関係(横軸はPMOSトランジスタ6のゲート・ソース間電圧、縦軸はPMOSトランジスタ6のドレイン電流)を示している。
図33中、SIN1は入力信号SINがコモン電圧V1にある状態、SIN2は入力信号SINがコモン電圧V2にある状態、SIN3は入力信号SINがコモン電圧V3にある状態を示しており、SOUT1は入力信号SIN1に対応する出力信号、SOUT2は入力信号SIN2に対応する出力信号、SOUT3は入力信号SIN3に対応する出力信号を示している。
ここで、入力信号SINのコモン電圧がV1のように低く、PMOSトランジスタ6のゲート・ソース間電圧VgsがPMOSトランジスタ6のスレッショルド電圧Vth以下となる場合には、PMOSトランジスタ6がOFFしてしまい、増幅動作が行われず、出力端子9に出力信号SOUTが現れないことになる。
これに対して、入力信号SINのコモン電圧がV2又はV3のように高いと、PMOSトランジスタ6のゲート・ソース間電圧VgsがPMOSトランジスタ6のスレッショルド電圧Vthを超えることになるので、出力信号SOUTとして入力信号SIN2又は入力信号SIN3を増幅した出力信号SOUT2又は出力信号SOUT3を得ることができる。
しかしながら、入力信号SINのコモン電圧が高くなると、それに伴い、PMOSトランジスタ6の相互コンダクタンスgmが大きくなり、利得が大きく変化してしまい、安定した利得を得ることができないという問題点があった。また、増幅器はGB積が一定となるので、利得が大きすぎると帯域が減少し、広帯域化に向かないことになるという問題点もあった。
本発明は、かかる点に鑑み、広帯域特性を有し、かつ、入力信号のコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができるようにした増幅器を提供することを目的とする。
本発明の増幅器は、制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を入力端子に接続した増幅用トランジスタと、入力端子に与えられる入力信号の電圧を監視し、入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するバイアス電圧を増幅用トランジスタの制御電極に与える入力電圧監視手段を有するというものである。
図1は本発明の第1原理図であり、増幅用トランジスタとしてPMOSトランジスタを使用する場合の本発明の構成原理を示している。図1中、14は入力端子、15は増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ、16は入力電圧監視手段、17は定電流源、18は出力端子である。
この構成例では、入力電圧監視手段16は、入力端子14に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧VgをPMOSトランジスタ15のゲートに与えることになる。
図2は本発明の第2原理図であり、増幅用トランジスタとしてNMOSトランジスタを使用する場合の本発明の構成原理を示している。図2中、19は入力端子、20は増幅用トランジスタであるNMOSトランジスタ、21は入力電圧監視手段、22は定電流源、23は出力端子である。
この構成例では、入力電圧監視手段21は、入力端子19に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧VgをNMOSトランジスタ20のゲートに与えることになる。
図3は本発明の第3原理図であり、増幅用トランジスタとしてPNPトランジスタを使用する場合の本発明の構成原理を示している。図3中、24は入力端子、25は増幅用トランジスタであるPNPトランジスタ、26は入力電圧監視手段、27は定電流源、28は出力端子である。
この構成例では、入力電圧監視手段26は、入力端子24に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧VbをPNPトランジスタ25のベースに与えることになる。
図4は本発明の第4原理図であり、増幅用トランジスタとしてNPNトランジスタを使用する場合の本発明の構成原理を示している。図4中、29は入力端子、30は増幅用トランジスタであるNPNトランジスタ、31は入力電圧監視手段、32は定電流源、33は出力端子である。
この構成例では、入力電圧監視手段31は、入力端子29に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧VbをNPNトランジスタ30のべースに与えることになる。
本発明によれば、制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を入力端子に接続した増幅用トランジスタによって制御電極接地型の増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段は、入力端子に与えられる入力信号の電圧を監視し、入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するバイアス電圧を増幅用トランジスタの制御電極に与えるので、入力信号のコモン電圧の変化に対しても、安定した利得を得ることができる。
図5は本発明の動作例を示す図であり、図1に示す構成例において、入力電圧監視手段16が入力信号SINのコモン電圧VCの変化に対して、利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgとして、入力信号SINのコモン電圧VCとゲートバイアス電圧Vgとの電圧差に変化が起こらないゲートバイアス電圧Vgを出力する場合を例にしている。
(A)は入力信号SINのコモン電圧VCとゲートバイアス電圧Vgとの関係(横軸は時間、縦軸は電圧)、(B)は入力信号SINと出力信号SOUTとの関係(横軸はPMOSトランジスタ15のゲート・ソース間電圧、縦軸はPMOSトランジスタ15のドレイン電流)を示している。
即ち、入力電圧監視手段16が、入力信号SINのコモン電圧VCの変化に対して、例えば、入力信号SINのコモン電圧VCとゲートバイアス電圧Vgとの電圧差に変化が起こらないゲートバイアス電圧VgをPMOSトランジスタ15のゲートに与える場合には、入力信号SINのコモン電圧VCが変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第1実施形態・・図6)
図6は本発明の第1実施形態の回路図である。本発明の第1実施形態は、増幅用トランジスタとしてPMOSトランジスタを使用する場合であり、入力信号がシングル信号の場合を対象としている。図6中、34は入力端子、35は増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを入力端子34に接続されている。
36は入力端子34に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ35のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段、37はPMOSトランジスタ35のドレインと接地との間に接続された定電流源、38はPMOSトランジスタ35のドレインに接続された出力端子である。
入力電圧監視手段36において、39は入力信号SINの電圧を分圧する分圧回路であり、40、41は入力端子34と接地との間に直列接続された抵抗である。42は平滑用の容量であり、一方の電極42Aを分圧回路39の出力端43及びPMOSトランジスタ35のゲートに接続され、他方の電極42Bを接地されている。
本発明の第1実施形態においては、分圧回路39の出力端43に入力信号SINの電圧を分圧した電圧が得られる。そして、分圧回路39の出力端43に得られる電圧は、容量42で平滑化され、容量42の電極42Aには一定の直流電圧が得られ、これがゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ35のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段16は、分圧回路39により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段36は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgとの電圧差の変化が入力信号SINのコモン電圧の変化よりも小さくなるような電圧をゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ35のゲートに与えることにより、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制することになる。
本発明の第1実施形態によれば、PMOSトランジスタ35によってゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段36は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ35のゲートに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第2実施形態・・図7)
図7は本発明の第2実施形態の回路図である。本発明の第2実施形態は、増幅用トランジスタとしてNMOSトランジスタを使用する場合であり、入力信号がシングル信号の場合を対象としている。図7中、44は入力端子、45は増幅用のNMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを入力端子44に接続されている。
46は入力端子44に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、NMOSトランジスタ45のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段、47はVDD電源線48とPMOSトランジスタ45のドレインとの間に接続された定電流源、49はNMOSトランジスタ45のドレインに接続された出力端子である。
入力電圧監視手段46において、50は電源電圧VDDを入力信号SINの電圧を基準として分圧する分圧回路であり、51、52はVDD電源線48と入力端子44との間に直列接続された抵抗である。53は平滑用の容量であり、一方の電極53Aを分圧回路50の出力端54及びNMOSトランジスタ45のゲートに接続され、他方の電極53BをVDD電源線48に接続されている。
本発明の第2実施形態においては、分圧回路50の出力端54に電源電圧VDDを入力信号SINの電圧を下限電圧として分圧した電圧が得られる。そして、分圧回路50の出力端54に得られる電圧は容量53で平滑化され、容量53の電極53Aには一定の直流電圧が得られ、これがゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ45のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段46は、分圧回路50により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段46は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgとの電圧差の変化が入力信号SINのコモン電圧の変化よりも小さくなるような電圧をゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ45のゲートに与えることにより、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制することになる。
本発明の第2実施形態によれば、NMOSトランジスタ45によってゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段46は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるNMOSトランジスタ45のゲートに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第3実施形態・・図8)
図8は本発明の第3実施形態の回路図である。本発明の第3実施形態は、増幅用トランジスタとしてPNPトランジスタを使用する場合であり、入力信号がシングル信号の場合を対象としている。図8中、55は入力端子、56は増幅用トランジスタであるPNPトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを入力端子55に接続されている。
57は入力端子55に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、PNPトランジスタ56のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段、58はPNPトランジスタ56のコレクタと接地との間に接続された定電流源、59はPNPトランジスタ56のコレクタに接続された出力端子である。
入力電圧監視手段57において、60は入力信号SINの電圧を分圧する分圧回路であり、61、62は入力端子55と接地との間に直列接続された抵抗である。63は平滑用の容量であり、一方の電極63Aを分圧回路60の出力端64及びPNPトランジスタ56のベースに接続され、他方の電極63Bを接地されている。
本発明の第3実施形態においては、分圧回路60の出力端64に入力信号SINの電圧を分圧した電圧が得られる。そして、分圧回路60の出力端64に得られる電圧は、容量63で平滑化され、容量63の電極63Aには一定の直流電圧が得られ、これがベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ56のベースに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段57は、分圧回路60により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ベースバイアス電圧Vbを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ベースバイアス電圧Vbを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段57は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbとの電圧差の変化が入力信号SINのコモン電圧の変化よりも小さくなるような電圧をベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ56のべースに与えることにより、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制することになる。
本発明の第3実施形態によれば、PNPトランジスタ56によってベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段57は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるPNPトランジスタ56のベースに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第4実施形態・・図9)
図9は本発明の第4実施形態の回路図である。本発明の第4実施形態は、増幅用トランジスタとしてNPNトランジスタを使用する場合であり、入力信号がシングル信号の場合を対象としている。図9中、65は入力端子、66は増幅用トランジスタであるNPNトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを入力端子65に接続されている。
67は入力端子65に与えられる入力信号SINの電圧を監視し、NPNトランジスタ66のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段、68はVCC電源線69とNPNトランジスタ66のコレクタとの間に接続された定電流源、70はNPNトランジスタ66のコレクタに接続された出力端子である。
入力電圧監視手段67において、71は電源電圧VCCを入力信号SINの電圧を基準として分圧する分圧回路であり、72、73はVCC電源線69と入力端子65との間に直列接続された抵抗である。74は平滑用の容量であり、一方の電極74Aを分圧回路71の出力端75及びNPNトランジスタ66のベースに接続され、他方の電極74BをVCC電源線69に接続されている。
本発明の第4実施形態においては、分圧回路71の出力端75に電源電圧VCCを入力信号SINの電圧を基準として分圧した電圧が得られる。そして、分圧回路71の出力端75に得られる電圧は、容量74で平滑化され、容量74の電極74Aには一定の直流電圧が得られ、これがベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ66のベースに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段67は、分圧回路71により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ベースバイアス電圧Vbを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ベースバイアス電圧Vbを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段67は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbとの電圧差の変化が入力信号SINのコモン電圧の変化よりも小さくなるような電圧をベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ66のベースに与えることにより、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制することになる。
本発明の第4実施形態によれば、NPNトランジスタ66によってベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段67は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるNPNトランジスタ66のベースに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第5実施形態・・図10)
図10は本発明の第5実施形態の回路図である。本発明の第5実施形態は、図6に示す本発明の第1実施形態が備える入力電圧監視手段36と回路構成の異なる入力電圧監視手段76を設け、その他については、図6に示す本発明の第1実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段76において、77は入力電圧監視用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ソースを入力端子34に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源78の一端に接続されており、定電流源78の他端は接地されている。79は平滑用の容量であり、一方の電極79AをPMOSトランジスタ77のゲート及びPMOSトランジスタ35のゲートに接続され、他方の電極79Bを接地されている。
ここに、PMOSトランジスタ77はダイオード接続されており、PMOSトランジスタ77のスレッショルド電圧をVTHpとすると、PMOSトランジスタ77のソース・ゲート間電圧は[VTHp+α]となる。但し、αはゲートバイアス電流の電流値により決定される値である(以下、同様)。この結果、PMOSトランジスタ77のゲート電圧は、[入力信号SINの電圧−(VTHp+α)]となり、入力信号SINの電圧変化に追従することになる。
そして、PMOSトランジスタ77のゲートに得られる電圧[入力信号SINの電圧−(VTHp+α)]は、容量79で平滑化され、容量79の電極79Aには一定の直流電圧が得られ、これがPMOSトランジスタ35のゲートバイアス電圧Vgとして、PMOSトランジスタ35のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段76は、PMOSトランジスタ77により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段76は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgとの差電圧に変化が起こらない電圧、即ち、入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgとの差電圧が、入力信号SINのコモン電圧に関わらず、[VTHp+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ35のゲートに与えることになる。
本発明の第5実施形態によれば、PMOSトランジスタ35によってゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段76は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ35のゲートに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第6実施形態・・図11)
図11は本発明の第6実施形態の回路図である。本発明の第6実施形態は、図7に示す本発明の第2実施形態が備える入力電圧監視手段46と回路構成の異なる入力電圧監視手段80を設け、その他については、図7に示す本発明の第2実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段80において、81は入力電圧監視用トランジスタであるNMOSトランジスタであり、ソースを入力端子44に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源82の一端に接続されており、定電流源82の他端はVDD電源線48に接続されている。83は平滑用の容量であり、一方の電極83AをNMOSトランジスタ81のゲート及びNMOSトランジスタ45のゲートに接続され、他方の電極83BをVDD電源線48に接続されている。
ここに、NMOSトランジスタ81はダイオード接続されており、NMOSトランジスタ81のスレッショルド電圧をVTHnとすると、NMOSトランジスタ81のゲート・ソース間電圧は[VTHn+α]となる。この結果、NMOSトランジスタ81のゲート電圧は、[入力信号SINの電圧+(VTHn+α)]となり、入力信号SINの電圧変化に追従することになる。
そして、NMOSトランジスタ81のゲートに得られる電圧[入力信号SINの電圧+(VTHn+α)]は容量83で平滑化され、容量83の電極83Aには一定の直流電圧が得られ、これがNMOSトランジスタ45のゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ45のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段80は、NMOSトランジスタ81により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ゲートバイアス電圧Vgを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段80は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、ゲートバイアス電圧Vgと入力信号SINのコモン電圧との差電圧に変化が起こらない電圧、即ち、ゲートバイアス電圧Vgと入力信号SINのコモン電圧との差電圧が、入力信号SINのコモン電圧に関わらず、[VTHn+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ45のゲートに与えることになる。
本発明の第6実施形態によれば、NMOSトランジスタ45によってゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段80は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるNMOSトランジスタ45のゲートに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第7実施形態・・図12)
図12は本発明の第7実施形態の回路図である。本発明の第7実施形態は、図8に示す本発明の第3実施形態が備える入力電圧監視手段57と回路構成の異なる入力電圧監視手段84を設け、その他については、図8に示す本発明の第3実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段84において、85は入力電圧監視用トランジスタであるPNPトランジスタであり、エミッタを入力端子55に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源86の一端に接続されており、定電流源86の他端は接地されている。87は平滑用の容量であり、一方の電極87AをPNPトランジスタ85のベース及びPNPトランジスタ56のベースに接続され、他方の電極87Bを接地されている。
ここに、PNPトランジスタ85はダイオード接続されており、PNPトランジスタ85のエミッタ・ベース間順方向電圧をVFとすると、PNPトランジスタ85のエミッタ・ベース間電圧は[VF+β]となる。但し、βはベースバイアス電流の電流値により決定される値である(以下、同様)。この結果、PNPトランジスタ85のベース電圧は、[入力信号SINの電圧−(VF+β)]となり、入力信号SINの電圧変化に追従することになる。
そして、PNPトランジスタ85のベースに得られる電圧[入力信号SINの電圧−(VF+β)]は、容量87で平滑化され、容量87の電極87Aには一定の直流電圧が得られ、これがPNPトランジスタ56のベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ56のベースに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段84は、PNPトランジスタ85により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ベースバイアス電圧Vbを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ベースバイアス電圧Vbを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段84は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbとの差電圧に変化が起こらない電圧、即ち、入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbとの差電圧が、入力信号SINのコモン電圧に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ56のベースに与えることになる。
本発明の第7実施形態によれば、PNPトランジスタ56によってベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段84は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるPNPトランジスタ56のベースに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第8実施形態・・図13)
図13は本発明の第8実施形態の回路図である。本発明の第8実施形態は、図9に示す本発明の第4実施形態が備える入力電圧監視手段67と回路構成の異なる入力電圧監視手段88を設け、その他については、図9に示す本発明の第4実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段88において、89は入力電圧監視用トランジスタであるNPNトランジスタであり、エミッタを入力端子65に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源90の一端に接続されており、定電流源90の他端はVCC電源線69に接続されている。91は平滑用の容量であり、一方の電極91AをNPNトランジスタ89のベース及びNPNトランジスタ66のベースに接続され、他方の電極91BをVCC電源線69に接続されている。
ここに、NPNトランジスタ89はダイオード接続されており、NPNトランジスタ89のべース・エミッタ間順方向電圧をVFとすると、NPNトランジスタ89のベース・エミッタ間電圧は[VF+β]となる。この結果、NPNトランジスタ89のベース電圧は、[入力信号SINの電圧+(VF+β)]となり、入力信号SINの電圧変化に追従することになる。
そして、NPNトランジスタ89のベースに得られる電圧[入力信号SINの電圧+(VF+β)]は、容量91で平滑化され、容量91の電極91Aには一定の直流電圧が得られ、これがNPNトランジスタ66のベースバイアス電圧Vbとして、NPNトランジスタ66のベースに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段88は、NPNトランジスタ89により入力信号SINの電圧を監視し、入力信号SINのコモン電圧が高い場合には、ベースバイアス電圧Vbを高い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧が低い場合には、ベースバイアス電圧Vbを低い電圧に設定し、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するという動作を行うことになる。
具体的には、入力電圧監視手段88は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して、ベースバイアス電圧Vbと入力信号SINのコモン電圧との差電圧に変化が起こらない電圧、即ち、ベースバイアス電圧Vbと入力信号SINのコモン電圧との差電圧が、入力信号SINのコモン電圧に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ66のベースに与えることになる。
本発明の第8実施形態によれば、NPNトランジスタ66によってベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段88は、入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるNPNトランジスタ66のベースに与えるので、入力信号SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第9実施形態・・図14)
図14は本発明の第9実施形態の回路図である。本発明の第9実施形態は、増幅用トランジスタとしてPMOSトランジスタを使用する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。図14中、92は正相入力端子、93は逆相入力端子である。
94は正相入力端子92に与えられる正相入力信号SINを増幅するためのPMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを正相入力端子92に接続されている。95は逆相入力端子93に与えられる逆相入力信号/SINを増幅するためのPMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを逆相入力端子93に接続されている。
96は逆相入力端子93に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ94のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段、97は正相入力端子92に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ95のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段である。
98、99は抵抗素子として機能するNMOSトランジスタ、100は定電流源である。NMOSトランジスタ98は、ドレインをPMOSトランジスタ94のドレインに接続され、ゲートをゲートバイアス電圧源101の一端に接続され、ソースを定電流源100の一端に接続されている。
NMOSトランジスタ99は、ドレインをPMOSトランジスタ95のドレインに接続され、ゲートをゲートバイアス電圧源101の一端に接続され、ソースを定電流源100の一端に接続されている。なお、ゲートバイアス電圧源101の他端及び定電流源100の他端は接地されている。
102はPMOSトランジスタ94のドレインに接続された正相出力端子であり、正相入力信号SINを増幅してなる正相出力信号SOUTが出力される。103はPMOSトランジスタ95のドレインに接続された逆相出力端子であり、逆相入力信号/SINを増幅してなる逆相出力信号/SOUTが出力される。
入力電圧監視手段96において、104は入力電圧監視用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ソースを逆相入力端子93に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源105の一端に接続されており、定電流源105の他端は接地されている。
入力電圧監視手段97において、106は入力電圧監視用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ソースを正相入力端子92に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源107の一端に接続されており、定電流源107の他端は接地されている。
ここに、PMOSトランジスタ104はダイオード接続されており、PMOSトランジスタ104のソース・ゲート間電圧は、PMOSトランジスタのスレッショルド電圧104をVTHpとすると、[VTHp+α]となる。この結果、PMOSトランジスタ104のドレイン電圧は、[逆相入力信号/SINの電圧−(VTHp+α)]となり、これがゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ94のゲートに与えられる。
PMOSトランジスタ106もダイオード接続されており、PMOSトランジスタ106のソース・ゲート間電圧は、PMOSトランジスタ106のスレッショルド電圧をVTHpとすると、[VTHp+α]となる。この結果、PMOSトランジスタ106のドレイン電圧は、[正相入力信号SINの電圧−(VTHp+α)]となり、これがゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ95のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段96は、PMOSトランジスタ104により逆相入力信号/SINの電圧を監視し、逆相入力信号/SINの電圧変化に対して、逆相入力信号/SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgの中心電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、逆相入力信号/SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgの中心電圧との電圧差が、逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VTHp+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ94に与えることになる。
また、入力電圧監視手段97は、PMOSトランジスタ106により正相入力信号SINの電圧を監視し、正相入力信号SINの電圧変化に対して、正相入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgの中心電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、正相入力信号SINのコモン電圧とゲートバイアス電圧Vgの中心電圧との電圧差が、正相入力信号SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VTHp+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてPMOSトランジスタ95に与えることになる。
なお、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる送信側のLSIチップの出力信号のコモン電圧の変化は、正相出力信号及び逆相出力信号で同一となる。したがって、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化は同一となる。そこで、入力電圧監視手段96は、逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化を正相入力信号のコモン電圧の変化とみなし、入力電圧監視手段97は、正相入力信号SINのコモン電圧の変化を逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化と見なしている。
本発明の第9実施形態によれば、PMOSトランジスタ94、95によりゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段96、97は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ94、95のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、PMOSトランジスタ104のゲートと接地との間及びPMOSトランジスタ106のゲートと接地との間にそれぞれ平滑用の容量を設けるようにしても良い。この場合、PMOSトランジスタ106のゲートをPMOSトランジスタ95のゲートに接続する代わりにPMOSトランジスタ94のゲートに接続し、PMOSトランジスタ104のゲートをPMOSトランジスタ94のゲートに接続する代わりにPMOSトランジスタ95のゲートに接続するようにしても良い。
また、入力電圧監視手段96、97の代わりに、図6に示すような分圧回路からなる第1、第2の入力電圧監視手段を設けるようにしても良い。この場合、分圧回路の出力端と接地との間に平滑用の容量を設け、第1の入力電圧監視手段の出力端をPMOSトランジスタ94のゲートに接続する代わりにPMOSトランジスタ95のゲートに接続し、第2の入力電圧監視手段の出力端をPMOSトランジスタ95のゲートに接続する代わりにPMOSトランジスタ94のゲートに接続するようにしても良い。
(第10実施形態・・図15)
図15は本発明の第10実施形態の回路図である。本発明の第10実施形態は、増幅用トランジスタとしてNMOSトランジスタを使用する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。図15中、108は正相入力端子、109は逆相入力端子である。
110は正相入力端子108に与えられる正相入力信号SINを増幅するためのNMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを正相入力端子108に接続されている。111は逆相入力端子109に与えられる逆相入力信号/SINを増幅するためのNMOSトランジスタであり、ゲートを交流的に接地され、ソースを逆相入力端子109に接続されている。
112は逆相入力端子109に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、NMOSトランジスタ110のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段、113は正相入力端子108に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、NMOSトランジスタ111のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与える入力電圧監視手段である。
114、115は抵抗素子として機能するPMOSトランジスタ、116は定電流源である。PMOSトランジスタ114は、ドレインをNMOSトランジスタ110のドレインに接続され、ゲートをゲートバイアス電圧源117の一端に接続され、ソースを定電流源116の一端に接続されている。
PMOSトランジスタ115は、ドレインをNMOSトランジスタ111のドレインに接続され、ゲートをゲートバイアス電圧源117の一端に接続され、ソースを定電流源116の一端に接続されている。なお、ゲートバイアイ電圧源117の他端は接地され、定電流源116の他端はVDD電源線118に接続されている。
119はNMOSトランジスタ110のドレインに接続された正相出力端子であり、正相入力信号SINを増幅してなる正相出力信号SOUTが出力される。120はNMOSトランジスタ111のドレインに接続された逆相出力端子であり、逆相入力信号/SINを増幅してなる逆相出力信号/SOUTが出力される。
入力電圧監視手段112において、121は入力電圧監視用トランジスタであるNMOSトランジスタであり、ソースを逆相入力端子109に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源122の一端に接続されており、定電流源122の他端は、VDD電源線118に接続されている。
入力電圧監視手段113において、123は入力電圧監視用トランジスタであるNMOSトランジスタであり、ソースを正相入力端子108に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源124の一端に接続されており、定電流源124の他端は、VDD電源線118に接続されている。
ここに、NMOSトランジスタ121はダイオード接続されており、NMOSトランジスタ121のゲート・ソース間電圧は、NMOSトランジスタ121のスレッショルド電圧をVTHnとすると、[VTHn+α]となる。この結果、NMOSトランジスタ121のゲート電圧は、[逆相入力信号/SINの電圧+(VTHn+α)]となり、これがゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ110のゲートに与えられる。
NMOSトランジスタ123もダイオード接続されており、NMOSトランジスタ123のゲート・ソース間電圧は、NMOSトランジスタ123のスレッショルド電圧をVTHnとすると、[VTHn+α]となる。この結果、NMOSトランジスタ123のゲート電圧は、[正相入力信号SINの電圧+(VTHn+α)]となり、これがゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ111のゲートに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段112は、NMOSトランジスタ121により逆相入力信号/SINの電圧を監視し、逆相入力信号/SINの電圧変化に対して、ゲートバイアス電圧Vgの中心電圧と逆相入力信号/SINのコモン電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、ゲートバイアス電圧Vgの中心電圧と逆相入力信号/SINのコモン電圧との電圧差が、逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VTHn+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ110のゲートに与えることになる。
また、入力電圧監視手段113は、NMOSトランジスタ123により正相入力信号SINの電圧を監視し、正相入力信号SINの電圧変化に対して、ゲートバイアス電圧Vgの中心電圧と正相入力信号SINのコモン電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、ゲートバイアス電圧Vgの中心電圧と正相入力信号SINのコモン電圧との電圧差が、正相入力信号SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VTHn+α]となる電圧をゲートバイアス電圧VgとしてNMOSトランジスタ111のゲートに与えることになる。
なお、本発明の第10実施形態においても、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる送信側のLSIチップの出力信号のコモン電圧の変化は、正相出力信号及び逆相出力信号で同一となり、この結果、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化は同一となることを前提としている。
本発明の第10実施形態によれば、NMOSトランジスタ110、111によりゲート接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段112、113は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ110、111のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、NMOSトランジスタ121のゲートとVDD電源線118との間及びNMOSトランジスタ123のゲートとVDD電源線118との間にそれぞれ平滑用の容量を設けるようにしても良い。この場合、NMOSトランジスタ121のゲートをNMOSトランジスタ110のゲートに接続する代わりにNMOSトランジスタ111のゲートに接続し、NMOSトランジスタ123のゲートをNMOSトランジスタ111のゲートに接続する代わりにNMOSトランジスタ110のゲートに接続するようにしても良い。
また、入力電圧監視手段112、113の代わりに、図7に示すような分圧回路からなる第1、第2の入力電圧監視手段を設けるようにしても良いし、また、この場合、分圧回路の出力端とVDD電源線118との間に平滑用の容量を設け、第1の入力電圧監視手段の出力端をNMOSトランジスタ110のゲートに接続する代わりにNMOSトランジスタ111のゲートに接続し、第2の入力電圧監視手段の出力端をNMOSトランジスタ111のゲートに接続する代わりにNMOSトランジスタ110のゲートに接続するようにしても良い。
(第11実施形態・・図16)
図16は本発明の第11実施形態の回路図である。本発明の第11実施形態は、増幅用トランジスタとしてPNPトランジスタを使用する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。図16中、125は正相入力端子、126は逆相入力端子である。
127は正相入力端子125に与えられる正相入力信号SINを増幅するためのPNPトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを正相入力端子125に接続されている。128は逆相入力端子126に与えられる逆相入力信号/SINを増幅するためのPNPトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを逆相入力端子126に接続されている。
129は逆相入力端子126に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、PNPトランジスタ127のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段、130は正相入力端子125に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、PNPトランジスタ128のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段である。
131、132は抵抗素子として機能するNPNトランジスタ、133は定電流源である。NPNトランジスタ131は、コレクタをPNPトランジスタ127のコレクタに接続され、ベースをベースバイアス電圧源134の一端に接続され、エミッタを定電流源133の一端に接続されている。
NPNトランジスタ132は、コレクタをPNPトランジスタ128のコレクタに接続され、ベースをベースバイアス電圧源134の一端に接続され、エミッタを定電流源133の一端に接続されている。なお、ベースバイアス電圧源134の他端及び定電流源133の他端は接地されている。
135はPNPトランジスタ127のコレクタに接続された正相出力端子であり、正相入力信号SINを増幅してなる正相出力信号SOUTが出力される。136はPNPトランジスタ128のコレクタに接続された逆相出力端子であり、逆相入力信号/SINを増幅してなる逆相出力信号/SOUTが出力される。
入力電圧監視手段129において、137は入力電圧監視用トランジスタであるPNPトランジスタであり、エミッタを逆相入力端子126に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源138の一端に接続されており、定電流源138の他端は接地されている。
入力電圧監視手段130において、139は入力電圧監視用トランジスタであるPNPトランジスタであり、エミッタを正相入力端子125に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源140の一端に接続されており、定電流源140の他端は接地されている。
ここに、PNPトランジスタ137はダイオード接続されており、PNPトランジスタ137のエミッタ・ベース間電圧は、PNPトランジスタ137のエミッタ・ベース間順方向電圧をVFとすると、[VF+β]となる。この結果、PNPトランジスタ137のベース電圧は、[逆相入力信号/SINの電圧−(VF+β)]となり、これがベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ127のベースに与えられる。
PNPトランジスタ139もダイオード接続されており、PNPトランジスタ139のエミッタ・ベース間電圧は、PNPトランジスタ139のベース・コレクタ間順方向電圧をVFとすると、[VF+β]となる。この結果、PNPトランジスタ139のベース電圧は、[正相入力信号SINの電圧−(VF+β)]となり、これがベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ128のベースに与えられる。
ここに、入力電圧監視手段129は、PNPトランジスタ137により逆相入力信号/SINの電圧を監視し、逆相入力信号/SINの電圧変化に対して、逆相入力信号/SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbの中心電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、逆相入力信号/SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbの中心電圧との電圧差が、逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ127のベースに与えることになる。
また、入力電圧監視手段130は、PNPトランジスタ139により正相入力信号SINの電圧を監視し、正相入力信号SINの電圧変化に対して、正相入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbの中心電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、正相入力信号SINのコモン電圧とベースバイアス電圧Vbの中心電圧との電圧差が、正相入力信号SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてPNPトランジスタ128のベースに与えることになる。
なお、本発明の第11実施形態においても、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる送信側のLSIチップの出力信号のコモン電圧の変化は、正相出力信号及び逆相出力信号で同一となり、この結果、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化は同一となることを前提としている。
本発明の第11実施形態によれば、PNPトランジスタ127、128によりベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段129、130は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるPNPトランジスタ127、128のベースに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、PNPトランジスタ137のベースと接地との間及びPNPトランジスタ139のベースと接地との間にそれぞれ平滑用の容量を設けるようにしても良い。この場合、PNPトランジスタ137のベースをPNPトランジスタ127のベースに接続する代わりにPNPトランジスタ128のベースに接続し、PNPトランジスタ139のベースをPNPトランジスタ128のベースに接続する代わりにPNPトランジスタ127のベースに接続するようにしても良い。
また、入力電圧監視手段129、130の代わりに、図8に示すような分圧回路からなる第1、第2の入力電圧監視手段を設けるようにしても良い。この場合、分圧回路の出力端と接地との間に平滑用の容量を設け、第1の入力電圧監視手段の出力端をPNPトランジスタ127のベースに接続する代わりにPNPトランジスタ128のベースに接続し、第2の入力電圧監視手段の出力端をPNPトランジスタ128のベースに接続する代わりにPNPトランジスタ127のベースに接続するようにしても良い。
(第12実施形態・・図17)
図17は本発明の第12実施形態の回路図である。本発明の第12実施形態は、増幅用トランジスタとしてNPNトランジスタを使用する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。図17中、141は正相入力端子、142は逆相入力端子である。
143は正相入力端子141に与えられる正相入力信号SINを増幅するためのNPNトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを正相入力端子141に接続されている。144は逆相入力端子142に与えられる逆相入力信号/SINを増幅するためのNPNトランジスタであり、ベースを交流的に接地され、エミッタを逆相入力端子142に接続されている。
145は逆相入力端子142に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、NPNトランジスタ143のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段、146は正相入力端子141に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、NPNトランジスタ144のベースにベースバイアス電圧Vbを与える入力電圧監視手段である。
147、148は抵抗素子として機能するPNPトランジスタ、149は定電流源である。PNPトランジスタ147は、コレクタをNPNトランジスタ143のコレクタに接続され、ベースをベースバイアス電圧源150の一端に接続され、エミッタを定電流源149の一端に接続されている。
PNPトランジスタ148は、コレクタをNPNトランジスタ144のコレクタに接続され、ベースをベースバイアス電圧源150の一端に接続され、エミッタを定電流源149の一端に接続されている。なお、ベースバイアス電圧源150の他端は接地され、定電流源149の他端はVCC電源線151に接続されている。
152はNPNトランジスタ143のコレクタに接続された正相出力端子であり、正相入力信号SINを増幅してなる正相出力信号SOUTが出力される。153はNPNトランジスタ144のコレクタに接続された逆相出力端子であり、逆相入力信号/SINを増幅してなる逆相出力信号/SOUTが出力される。
入力電圧監視手段145において、154は入力電圧監視用トランジスタであるNPNトランジスタであり、エミッタを逆相入力端子142に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源155の一端に接続されており、定電流源155の他端は、VCC電源線151に接続されている。
入力電圧監視手段146において、156は入力電圧監視用トランジスタであるNPNトランジスタであり、エミッタを正相入力端子141に接続され、ベースをコレクタに接続され、コレクタを定電流源157の一端に接続されており、定電流源157の他端は、VCC電源線151に接続されている。
ここに、NPNトランジスタ154はダイオード接続されており、NPNトランジスタ154のベース・エミッタ間電圧は、NPNトランジスタ154のベース・エミッタ間順方向電圧をVFとすると、[VF+β]となる。この結果、NPNトランジスタ154のベース電圧は、[逆相入力信号/SINの電圧+(VF+β)]となり、これがベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ143のベースに与えられる。
NPNトランジスタ156もダイオード接続されており、NPNトランジスタ156のベース・エミッタ間電圧は、NPNトランジスタ156のベース・エミッタ間順方向電圧をVFとすると、[VF+β]となる。この結果、NPNトランジスタ156のベース電圧は、[正相入力信号SINの電圧+(VF+β)]となり、これがベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ144のベースに与えられる。
即ち、入力電圧監視手段145は、NPNトランジスタ154により逆相入力信号/SINの電圧を監視し、逆相入力信号/SINの電圧変化に対して、ベースバイアス電圧Vbの中心電圧と逆相入力信号/SINのコモン電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、ベースバイアス電圧Vbの中心電圧と逆相入力信号/SINのコモン電圧との電圧差が、逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ143のベースに与えることになる。
また、入力電圧監視手段146は、NPNトランジスタ156により正相入力信号SINの電圧を監視し、正相入力信号SINの電圧変化に対して、ベースバイアス電圧Vbの中心電圧と正相入力信号SINのコモン電圧との電圧差に変化が起こらない電圧、即ち、ベースバイアス電圧Vbの中心電圧と正相入力信号SINのコモン電圧との電圧差が、正相入力信号SINのコモン電圧の変化に関わらず、[VF+β]となる電圧をベースバイアス電圧VbとしてNPNトランジスタ144に与えることになる。
なお、本発明の第12実施形態においても、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる送信側のLSIチップの出力信号のコモン電圧の変化は、正相出力信号及び逆相出力信号で同一となり、この結果、送信側のLSIチップの製造バラツキや経年劣化や動作環境の変化などによる正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化は同一となることを前提としている。
本発明の第12実施形態によれば、NPNトランジスタ143、144によりベース接地型増幅器が構成されているので、広帯域特性を得ることができる。しかも、入力電圧監視手段145、146は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるNPNトランジスタ143、144のベースに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、NPNトランジスタ154のベースとVCC電源線151との間及びNPNトランジスタ156のベースとVCC電源線151との間にそれぞれ平滑用の容量を設けるようにしても良い。この場合、NPNトランジスタ154のベースをNPNトランジスタ143のベースに接続する代わりにNPNトランジスタ144のベースに接続し、NPNトランジスタ156のベースをNPNトランジスタ144のベースに接続する代わりにNPNトランジスタ143のベースに接続するようにしても良い。
また、入力電圧監視手段145、146の代わりに、図9に示すような分圧回路からなる第1、第2の入力電圧監視手段を設けるようにしても良い。この場合、分圧回路の出力端と接地との間に平滑用の容量を設け、第1の入力電圧監視手段の出力端をNPNトランジスタ143のベースに接続する代わりにNPNトランジスタ144のベースに接続し、第2の入力電圧監視手段の出力端をNPNトランジスタ144のベースに接続する代わりにPNPトランジスタ143のベースに接続するようにしても良い。
(第13実施形態・・図18、図19)
図18は本発明の第13実施形態の回路図である。本発明の第13実施形態は、LSIチップの受信器フロントエンドに搭載して好適な等価器として機能するものであり、増幅用トランジスタとしてPMOSトランジスタを使用する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
本発明の第13実施形態は、図14に示す本発明の第9実施形態を利用したものであり、正相入力端子92とVDD電源線158との間に正相入力信号SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗159が接続されていると共に、逆相入力端子93とVDD電源線158との間に逆相入力信号/SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗160が接続されている。
また、図14に示す定電流源100の代わりに、PMOSトランジスタ94、95に対応して定電流源161、162が設けられており、かつ、NMOSトランジスタ98、99のソース間に等価器としての特性を得るために必要な素子として抵抗163及び容量164が並列接続されている。その他については、図14に示す本発明の第9実施形態と同様に構成されている。
ここで、抵抗163の抵抗値をR、容量164の容量値をC/2とすると、本発明の第13実施形態の利得は、(1+jωCR)/Rの関数となる。ここで、例えば、R=1[KΩ]、C=101[fF]とし、低周波利得を1倍に換算して本発明の第13実施形態の利得をグラフ化すると、図19に示すようになる。なお、実際は、増幅器の帯域により、利得は下降し、図30(B)に示すような特性となる。
本発明の第13実施形態によれば、PMOSトランジスタ94、95によりゲート接地型増幅器が構成されており、また、NMOSトランジスタ98、99のソース間に抵抗163及び容量164を並列接続しているので、図30(B)に示すようなピーキング特性を有する広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段96、97は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ94、95のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第14実施形態・・図20)
図20は本発明の第14実施形態の回路図である。本発明の第14実施形態は、LSIチップの受信器フロントエンドに搭載して好適な等価器として機能するものであり、増幅用トランジスタとしてNMOSトランジスタを有する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
本発明の第14実施形態は、図15に示す本発明の第10実施形態を利用したものであり、正相入力端子108と接地との間に正相入力信号SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗165が接続されていると共に、逆相入力端子109と接地との間に逆相入力信号/SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗166が接続されている。
また、図15に示す定電流源116の代わりに、NMOSトランジスタ110、111に対応して定電流源167、168が設けられており、かつ、PMOSトランジスタ114、115のソース間に等価器としての特性を得るために必要な素子として抵抗169及び容量170が並列接続されている。その他については、図15に示す本発明の第10実施形態と同様に構成されている。
本発明の第14実施形態によれば、NMOSトランジスタ110、111によりゲート接地型増幅器が構成されており、また、PMOSトランジスタ114、115のソース間に抵抗169及び容量170を並列接続しているので、図30(B)に示すようなピーキング特性を有する広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段112、113は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるNMOSトランジスタ110、111のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第15実施形態・・図21)
図21は本発明の第15実施形態の回路図である。本発明の第15実施形態は、LSIチップの受信器フロントエンドに搭載して好適な等価器として機能するものであり、増幅用トランジスタとしてPNPトランジスタを有する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
本発明の第15実施形態は、図16に示す本発明の第11実施形態を利用したものであり、正相入力端子125とVCC電源線171との間に正相入力信号SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗172が接続されていると共に、逆相入力端子126とVCC電源線171との間に逆相入力信号/SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗173が接続されている。
また、図16に示す定電流源133の代わりに、PNPトランジスタ127、128に対応して定電流源174、175が設けられており、かつ、NPNトランジスタ131、132のエミッタ間に等価器としての特性を得るために必要な素子として抵抗176及び容量177が並列接続されている。その他については、図16に示す本発明の第11実施形態と同様に構成されている。
本発明の第15実施形態によれば、PNPトランジスタ127、128によりベース接地型増幅器が構成されており、また、NPNトランジスタ131、132のエミッタ間に抵抗176及び容量177を並列接続しているので、図30(B)に示すようなピーキング特性を有する広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段129、130は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるPNPトランジスタ127、128のベースに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第16実施形態・・図22)
図22は本発明の第16実施形態の回路図である。本発明の第16実施形態は、LSIチップの受信器フロントエンドに搭載して好適な等価器として機能するものであり、増幅用トランジスタとしてNPNトランジスタを有する場合であり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
本発明の第16実施形態は、図17に示す本発明の第12実施形態を利用したものであり、正相入力端子141と接地との間に正相信号SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗178が接続されていると共に、逆相入力端子142と接地との間に逆相信号/SINの伝送路とのインピーダンス整合を取るための終端抵抗179が接続されている。
また、図17に示す定電流源149の代わりに、NPNトランジスタ143、144に対応して定電流源180、181が設けられており、かつ、PNPトランジスタ147、148のエミッタ間に等価器としての特性を得るために必要な素子として抵抗182及び容量183が並列接続されている。その他については、図17に示す本発明の第12実施形態と同様に構成されている。
本発明の第16実施形態によれば、NPNトランジスタ143、144によりベース接地型増幅器が構成されており、また、PNPトランジスタ147、148のエミッタ間に抵抗182及び容量183を並列接続しているので、図30(B)に示すようなピーキング特性を有する広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段145、146は、逆相入力信号/SIN及び正相入力信号SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するベースバイアス電圧Vbを増幅用トランジスタであるNPNトランジスタ143、144のベースに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
(第17実施形態・・図23)
図23は本発明の第17実施形態の回路図である。本発明の第17実施形態は、図18に示す本発明の第13実施形態が備える入力電圧監視手段96、97と回路構成の異なる入力電圧監視手段184、185を設け、その他については、図18に示す本発明の第13実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段184は、正相入力端子92に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ94のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与えるものであり、入力電圧監視手段185は、逆相入力端子93に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ95のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与えるものである。
入力電圧監視手段184において、186は入力信号SINの電圧を分圧する分圧回路であり、187、188は正相入力端子92と接地との間に直列接続された抵抗である。189は平滑用の容量であり、一方の電極189Aを分圧回路186の出力端190及びPMOSトランジスタ94のゲートに接続され、他方の電極189Bを接地されている。
入力電圧監視手段185において、191は入力信号SINの電圧を分圧する分圧回路であり、192、193は逆相入力端子93と接地との間に直列接続された抵抗である。194は平滑用の容量であり、一方の電極194Aを分圧回路191の出力端195及びPMOSトランジスタ95のゲートに接続され、他方の電極194Bを接地されている。
本発明の第17実施形態によれば、PMOSトランジスタ94、95によりゲート接地型増幅器が構成されており、また、NMOSトランジスタ98、99のソース間に抵抗163及び容量164を並列接続しているので、図30(B)に示すような広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段184、185は、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ94、95のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、増幅用トランジスタとして、NMOSトランジスタ、PNPトランジスタ又はNPNトランジスタを使用する場合においても、抵抗からなる分圧回路を有する入力電圧監視手段を設けることで、図30(B)に示すような広帯域特性を有する等価器を構成することができる。
(第18実施形態・・図24)
図24は本発明の第18実施形態の回路図である。本発明の第18実施形態は、図18に示す本発明の第13実施形態が備える入力電圧監視手段96、97と回路構成の異なる入力電圧監視手段196、197を設け、その他については、図18に示す本発明の第13実施形態と同様に構成したものである。
入力電圧監視手段196は、正相入力端子92に与えられる正相入力信号SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ94のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与えるものであり、入力電圧監視手段197は、逆相入力端子93に与えられる逆相入力信号/SINの電圧を監視し、PMOSトランジスタ95のゲートにゲートバイアス電圧Vgを与えるものである。
入力電圧監視手段196において、198は入力電圧監視用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ソースを正相入力端子92に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源199の一端に接続されており、定電流源199の他端は接地されている。200は平滑用の容量であり、一方の電極200AをPMOSトランジスタ198のゲート及びPMOSトランジスタ94のゲートに接続され、他方の電極200Bを接地されている。
入力電圧監視手段197において、201は入力電圧監視用トランジスタであるPMOSトランジスタであり、ソースを逆相入力端子93に接続され、ゲートをドレインに接続され、ドレインを定電流源202の一端に接続されており、定電流源202の他端は接地されている。203は平滑用の容量であり、一方の電極203AをPMOSトランジスタ201のドレイン及びPMOSトランジスタ95のゲートに接続され、他方の電極203Bを接地されている。
本発明の第18実施形態によれば、PMOSトランジスタ94、95によりゲート接地型増幅器が構成されており、また、NMOSトランジスタ98、99のソース間に抵抗163及び容量164を並列接続しているので、図30(B)に示すような広帯域特性を得ることができる。
しかも、入力電圧監視手段196、197は、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するゲートバイアス電圧Vgを増幅用トランジスタであるPMOSトランジスタ94、95のゲートに与えるので、正相入力信号SIN及び逆相入力信号/SINのコモン電圧が変化しても、安定した利得を得ることができる。
なお、増幅用トランジスタとして、NMOSトランジスタ、PNPトランジスタ又はNPNトランジスタを使用する場合においても、NMOSトランジスタ、PNPトランジスタ又はNPNトランジスタからなる入力電圧監視用トランジスタを有する入力電圧監視手段を設けることで、図30(B)に示すような広帯域特性を有する等価器を構成することができる。
(第9実施形態の応用例・図25)
図25は図14に示す本発明の第9実施形態の応用例の回路図である。本発明の第9実施形態の応用例は、ソース接地型増幅器と本発明の第9実施形態のゲート接地型増幅器とを縦列接続したものであり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
図25中、204はソース接地型増幅器であり、205は正相入力端子、206は逆相入力端子、207、208はNMOSトランジスタ、209、210は抵抗素子、211はVDD電源線、212は定電流源である。
213は本発明の第9実施形態のゲート接地型増幅器であり、この応用例では、PMOSトランジスタ94、106のソースはNMOSトランジスタ207のドレインに接続され、PMOSトランジスタ95、104のソースはNMOSトランジスタ208のドレインに接続されている。
本発明の第9実施形態の応用例によれば、ソース接地型増幅器204の入力インピーダンスは高いので、前段回路の出力インピーダンスが高い場合に前段回路との整合を取ることができ、伝送信号の反射などを避けることができる。
この場合、ソース接地型増幅器204の帯域制限により増幅器全体の帯域が制限されると考えられるが、本発明の第9実施形態のゲート接地型増幅器213は広帯域であるため、ソース接地型増幅器204で決まる帯域を大幅に狭めることはない。
また、本発明の第9実施形態のゲート接地型増幅器213は入力電圧監視手段96、97を備えているので、本発明の第9実施形態のゲート接地型増幅器213の入力電圧変化の許容範囲が広がる。この結果、前段のソース接地型増幅器204の設計自由度が増すという格別の効果を得ることができる。
(第10実施形態の応用例・・図26)
図26は図15に示す本発明の第10実施形態の応用例の回路図である。本発明の第10実施形態の応用例は、ソース接地型増幅器と本発明の第10実施形態のゲート接地型増幅器とを縦列接続したものであり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
図26中、214はソース接地型増幅器であり、215は正相入力端子、216は逆相入力端子、217、218はNMOSトランジスタ、219、220は抵抗素子、221はVDD電源線、222は定電流源である。
223は本発明の第10実施形態のゲート接地型増幅器であり、この応用例では、NMOSトランジスタ110、123のソースはNMOSトランジスタ217のソースに接続され、NMOSトランジスタ111、121のソースはNMOSトランジスタ218のソースに接続されている。
本発明の第10実施形態の応用例によれば、ソース接地型増幅器214の入力インピーダンスは高いので、前段回路の出力インピーダンスが高い場合に前段回路との整合を取ることができ、伝送信号の反射などを避けることができる。
この場合、ソース接地型増幅器214の帯域制限により増幅器全体の帯域が制限されると考えられるが、本発明の第10実施形態のゲート接地型増幅器223は広帯域であるため、ソース接地型増幅器214で決まる帯域を大幅に狭めることはない。
また、本発明の第10実施形態のゲート接地型増幅器223は入力電圧監視手段112、113を備えているので、本発明の第10実施形態のゲート接地型増幅器223の入力電圧変化の許容範囲が広がる。この結果、前段のソース接地型増幅器214の設計自由度が増すという格別の効果を得ることができる。
(第11実施形態の応用例・・図27)
図27は図16に示す本発明の第11実施形態の応用例の回路図である。本発明の第11実施形態の応用例は、エミッタ接地型増幅器と本発明の第11実施形態のベース接地型増幅器とを縦列接続したものであり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
図27中、224はエミッタ接地型増幅器であり、225は正相入力端子、226は逆相入力端子、227、228はNPNトランジスタ、229、230は抵抗素子、231はVCC電源線、232は定電流源である。
233は本発明の第11実施形態のベース接地型増幅器であり、この応用例では、PNPトランジスタ127、139のエミッタはNPNトランジスタ227のコレクタに接続され、PNPトランジスタ128、137のエミッタはNPNトランジスタ228のコレクタに接続されている。
本発明の第11実施形態の応用例によれば、エミッタ接地型増幅器224の入力インピーダンスは高いので、前段回路の出力インピーダンスが高い場合に前段回路との整合を取ることができ、伝送信号の反射などを避けることができる。
この場合、エミッタ接地型増幅器224の帯域制限により増幅器全体の帯域が制限されると考えられるが、本発明の第11実施形態のベース接地型増幅器233は広帯域であるため、エミッタ接地型増幅器224で決まる帯域を大幅に狭めることはない。
(第12実施形態の応用例・・図28)
図28は図17に示す本発明の第12実施形態の応用例の回路図である。本発明の第12実施形態の応用例は、エミッタ接地型増幅器と本発明の第12実施形態のベース接地型増幅器とを縦列接続したものであり、入力信号が相補信号の場合を対象としている。
図28中、234はエミッタ接地型増幅器であり、235は正相入力端子、236は逆相入力端子、237、238はNPNトランジスタ、239、240は抵抗素子、241はVCC電源線、242は定電流源である。
243は発明の第12実施形態のベース接地型増幅器であり、NPNトランジスタ143、156のソースはNPNトランジスタ237のエミッタに接続され、NPNトランジスタ144、154のソースはNPNトランジスタ238のエミッタに接続されている。
本発明の第12実施形態の応用例によれば、エミッタ接地型増幅器234の入力インピーダンスは高いので、前段回路の出力インピーダンスが高い場合に前段回路との整合を取ることができ、伝送信号の反射などを避けることができる。
この場合、エミッタ接地型増幅器234の帯域制限により増幅器全体の帯域が制限されると考えられるが、本発明の第12実施形態のベース接地型増幅器243は広帯域であるため、エミッタ接地型増幅器234で決まる帯域を大幅に狭めることはない。
ここで、本発明の増幅器を整理すると、本発明の増幅器には、以下に述べる増幅器が含まれる。
(付記1)制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を入力端子に接続した増幅用トランジスタと、前記入力端子に与えられる入力信号の電圧を監視し、前記入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制するバイアス電圧を前記増幅用トランジスタの制御電極に与える入力電圧監視手段を有することを特徴とする増幅器。
(付記2)前記入力電圧監視手段は、前記入力信号の電圧を分圧する分圧回路と、該分圧回路の出力端に接続された平滑用容量を有し、前記分圧回路の出力端を前記増幅用トランジスタの制御電極に接続していることを特徴とする付記1記載の増幅器。
(付記3)前記入力電圧監視手段は、一方の被制御電極を前記入力端子に接続し、制御電極を他方の被制御電極に接続した入力電圧監視用トランジスタと、該入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極に接続された平滑用容量を有し、前記入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極を前記増幅用トランジスタの制御電極に接続していることを特徴とする付記1記載の増幅器。
(付記4)制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタと、前記逆相入力端子に与えられる逆相入力信号の電圧を監視し、前記正相入力信号のコモン電圧変化に対して利得変化を抑制する第1のバイアス電圧を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に与える第1の入力電圧監視手段と、前記正相入力端子に与えられる正相入力信号の電圧を監視し、前記逆相入力信号のコモン電圧変化に対して利得変化を抑制する第2のバイアス電圧を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に与える第2の入力電圧監視手段を有することを特徴とする増幅器。
(付記5)前記第1の入力電圧監視手段は、一方の被制御電極を前記逆相入力端子に接続し、制御電極を他方の被制御電極に接続した第1の入力電圧監視用トランジスタを有し、該第1の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に接続し、前記第2の入力電圧監視手段は、一方の被制御電極を前記正相入力端子に接続し、制御電極を他方の被制御電極に接続した第2の入力電圧監視用トランジスタを有し、該第2の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に接続していることを特徴とする付記4記載の増幅器。
(付記6)前記第1の入力電圧監視手段は、前記第1の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極に接続された第1の平滑用容量を有し、前記第2の入力電圧監視手段は、前記第2の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極に接続された第2の平滑用容量を有することを特徴とする付記4記載の増幅器。
(付記7)制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタと、前記正相入力端子に与えられる正相入力信号の電圧を監視し、前記正相入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制する第1のバイアス電圧を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に与える第1の入力電圧監視手段と、前記逆相入力端子に与えられる逆相入力信号の電圧を監視し、前記逆相入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制する第2のバイアス電圧を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に与える第2の入力電圧監視手段を有することを特徴とする増幅器。
(付記8)前記第1の入力電圧監視手段は、前記正相入力信号の電圧を分圧する第1の分圧回路と、該第1の分圧回路の出力端に接続された第1の平滑用容量を有し、前記第1の分圧回路の出力端を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に接続し、前記第2の入力電圧監視手段は、前記逆相入力信号の電圧を分圧する第2の分圧回路と、該第2の分圧回路の出力端に接続された第2の平滑用容量を有し、前記第2の分圧回路の出力端を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に接続していることを特徴とする付記7記載の増幅器。
(付記9)前記第1の入力電圧監視手段は、一方の被制御電極を前記正相入力端子に接続し、制御電極を他方の被制御電極に接続した第1の入力電圧監視用トランジスタと、該第1の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極に接続された第1の平滑用容量を有し、前記第1の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に接続し、前記第2の入力電圧監視手段は、一方の被制御電極を前記逆相入力端子に接続し、制御電極を他方の被制御電極に接続した第2の入力電圧監視用トランジスタと、該第2の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極に接続された第2の平滑用容量を有し、前記第2の入力電圧監視用トランジスタの他方の被制御電極を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に接続していることを特徴とする付記7記載の増幅器。
(付記10)前記第1の増幅用トランジスタの他方の被制御電極に一端を接続された第1の抵抗素子と、該第1の抵抗素子の他端と電源線との間に接続された第1の定電流源と、前記第2の増幅用トランジスタの他方の被制御電極に一端を接続された第2の抵抗素子と、該第2の抵抗素子の他端と前記電源線との間に接続された第2の定電流源を有し、前記第1の抵抗素子の他端と前記第2の抵抗素子の他端との間に等価器として機能させるための素子が接続されていることを特徴とする付記4、5、6、7、8又は9に記載の増幅器。
(付記11)前記等価器として機能させるための素子は、並列接続された抵抗及び容量であることを特徴とする付記10記載の増幅器。
(付記12)一方又は他方の被制御電極を交流的に接地し、制御電極を入力端子に接続した増幅用トランジスタを有する第1の増幅器と、付記1記載の第2の増幅器とを縦列接続していることを特徴とする増幅器。
(付記13)一方の被制御電極を交流的に接地し、制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、一方の被制御電極を交流的に接地し、制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタを有する第1の増幅器と、付記4、5、6、7、8又は9に記載の第2の増幅器とを縦列接続していることを特徴とする増幅器。
本発明の第1原理図である。 本発明の第2原理図である。 本発明の第3原理図である。 本発明の第4原理図である。 本発明の動作例を示す図である。 本発明の第1実施形態の回路図である。 本発明の第2実施形態の回路図である。 本発明の第3実施形態の回路図である。 本発明の第4実施形態の回路図である。 本発明の第5実施形態の回路図である。 本発明の第6実施形態の回路図である。 本発明の第7実施形態の回路図である。 本発明の第8実施形態の回路図である。 本発明の第9実施形態の回路図である。 本発明の第10実施形態の回路図である。 本発明の第11実施形態の回路図である。 本発明の第12実施形態の回路図である。 本発明の第13実施形態の回路図である。 本発明の第13実施形態の特性を説明するための図である。 本発明の第14実施形態の回路図である。 本発明の第15実施形態の回路図である。 本発明の第16実施形態の回路図である。 本発明の第17実施形態の回路図である。 本発明の第18実施形態の回路図である。 本発明の第9実施形態の応用例の回路図である。 本発明の第10実施形態の応用例の回路図である。 本発明の第11実施形態の応用例の回路図である。 本発明の第12実施形態の応用例の回路図である。 LSIチップ間を長距離ケーブルで結んだ信号伝送システムの一例の一部分を示す回路図である。 図29に示す信号伝送システムの各部が有する帯域特性を示す図である。 従来のゲート接地型増幅器の一例を示す回路図である。 従来のソース接地型増幅器の一例を示す回路図である。 図31に示す従来のゲート接地型増幅器が有する問題点を説明するための図である。
符号の説明
14、19、24、29…入力端子
16、21、26、31…入力電圧監視手段
17、22、27、32…定電流源
18、23、28、33…出力端子
15…PMOSトランジスタ
20…NMOSトランジスタ
25…PNPトランジスタ
30…NPNトランジスタ

Claims (4)

  1. 制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、
    制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタと、
    前記逆相入力端子に与えられる逆相入力信号の電圧を監視し、前記正相入力信号のコモン電圧変化に対して利得変化を抑制する第1のバイアス電圧を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に与える第1の入力電圧監視手段と、
    前記正相入力端子に与えられる正相入力信号の電圧を監視し、前記逆相入力信号のコモン電圧変化に対して利得変化を抑制する第2のバイアス電圧を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に与える第2の入力電圧監視手段を有する
    ことを特徴とする増幅器。
  2. 制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、
    制御電極を交流的に接地し、一方の被制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタと、
    前記正相入力端子に与えられる正相入力信号の電圧を監視し、前記正相入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制する第1のバイアス電圧を前記第1の増幅用トランジスタの制御電極に与える第1の入力電圧監視手段と、
    前記逆相入力端子に与えられる逆相入力信号の電圧を監視し、前記逆相入力信号のコモン電圧の変化に対して利得変化を抑制する第2のバイアス電圧を前記第2の増幅用トランジスタの制御電極に与える第2の入力電圧監視手段を有する
    ことを特徴とする増幅器。
  3. 前記第1の増幅用トランジスタの他方の被制御電極に一端を接続された第1の抵抗素子と、
    該第1の抵抗素子の他端と電源線との間に接続された第1の定電流源と、
    前記第2の増幅用トランジスタの他方の被制御電極に一端を接続された第2の抵抗素子と、
    該第2の抵抗素子の他端と前記電源線との間に接続された第2の定電流源を有し、
    前記第1の抵抗素子の他端と前記第2の抵抗素子の他端との間に等価器として機能させるための回路素子が接続されている
    ことを特徴とする請求項又は記載の増幅器。
  4. 一方の被制御電極を交流的に接地し、制御電極を正相入力端子に接続した第1の増幅用トランジスタと、一方の被制御電極を交流的に接地し、制御電極を逆相入力端子に接続した第2の増幅用トランジスタを有する第1の増幅器と、請求項又は記載の第2の増幅器とを縦列接続している
    ことを特徴とする増幅器。
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