JP4893491B2 - 力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法 - Google Patents

力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体よりなる可動電極と固定電極との間の静電容量変化に基づいて、系に印可される力学量を検出する力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法に関する。
可動電極と固定電極間に蓄えられる静電容量の変化を検出して系に加わる力学量を検出する力学量検出センサは、例えば、力学量の印加に応じて支持基板に相対的に変位可能な状態で支持された可動電極と、支持基板に固定支持されるとともに可動電極と対向して配置された固定電極とを有するように構成される。
図8は、従来の力学量検出センサの一例を示す。図8の拡大図に示すように、固定電極200が可動電極100における櫛歯の隙間にかみ合うように櫛歯状に複数本配列されている。図8ではX方向に力学量が加わると、可動電極100が変位して固定電極200と可動電極100との距離が変化し静電容量が変化するので、静電容量の変化から力学量の大きさを検出することができる。静電容量が大きいほどS/Nが大きくなるが、静電容量は電極面積に比例することから、電極面積を大きくすることが考えられる。しかし、単純に可動電極100及び固定電極200の面積(長さ)を長くすると、可動電極100の剛性が低下してたわむことで可動電極100と固定電極200が張り付いてしまうおそれがある。
そこで、可動電極100の幅h1か固定電極200の幅h2のいずれかを変えることで、力学量検出センサのサイズの増大を抑制しながら剛性を増した力学量検出センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、特許文献1記載の力学量検出センサでは電極面積を大きくするため、力学量検出センサの大きさが増大してしまうという点で従来と同様の問題がある。
また、静電容量は電極間の間隔に反比例し、静電容量の変化量は間隔dの二乗に反比例することから、可動電極100と固定電極200の間の間隔dを小さくした力学量検出センサが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2記載の力学量検出センサは、可動電極100と固定電極200に作用する静電引力によって、可動電極100と固定電極200の間隔dを加工精度にて決定される限界よりも狭めることを図っている。
特開2005−98740号公報 特開2004−226362号公報
しかしながら、特許文献2記載の力学量検出センサでは、力学量が作用していない状態の間隔dを静電引力により制御するため、間隔dに制御するための静電引力を決定する必要がある等、設計が容易でないという問題がある。また、常に間隔dを低減する方向にバイアスがかかった状態になるためバネ−マス系の力学モデルをそのまま適用できないなどシステムが複雑であるという問題がある。また、力学量検出中にバイアス電圧の変動が生じると、可動電極100と固定電極200が接触しスティッキングが発生したり、間隔dが変動して正確な力学量を検出できない等、力学量の検出が不安定となるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑み、安定性を損なうことなく、可動電極と固定電極の間の間隔を加工精度の限界よりも低減する力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、支持基板と、力学量の印加に応じて支持基板に対して変位可能に支持された可動電極と、支持基板に固定されるとともに、可動電極と対向して配置された固定電極と、を有する、力学量検出センサの生産方法において、可動電極のマスクを、可動電極Aと可動電極Bの所定部が間隔d_minとなる別体であって、可動電極Aと可動電極Bが固定電極と対向するように形成するステップS1と、マスクに基づき、可動電極と固定電極間にトレンチを形成し、可動電極Aと可動電極Bを支持基板から離反するようにエッチングするステップS2と、可動電極A又は可動電極Bの少なくとも一方を固定電極に接近する方向に間隔d_min変位させ、可動電極Aと可動電極Bを接合するステップS3と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、可動電極Aと可動電極Bを間隔d_min変位させ接合して可動電極を形成することで、マスク形成時の可動電極と固定電極の間隔よりも製造後の間隔を小さくすることができる。したがって、例えばマスク形成時の可動電極と固定電極の間隔を加工限界に設計しておけば、製造後の間隔を加工限界よりも狭めることができ、静電容量変化の検出感度を向上させることができる。また、可動電極Aと可動電極Bを接合するので、プロセスばらつきを半減することができる。
安定性を損なうことなく、可動電極と固定電極の間の間隔を加工精度の限界よりも低減する力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1は、本実施形態の力学量検出センサ10の平面図の一例を、図2は図1の平面図に示すAA線断面図をそれぞれ示す。力学量検出センサ10は、差動容量式の半導体力学量センサであって、例えば、加速度センサ、ヨー角検出センサに適用され、さらにこの加速度センサ等はエアバッグ、ABS、VSC等の作動制御を行うための車両用センサ等に適用することができる。
力学量検出センサ10は、後述するシリコン基板50にマイクロマシン加工を施すことにより形成される。力学量検出センサ10は、支持基板9と活性層7との間に、絶縁層としての酸化膜(犠牲層)8を有する矩形状のSOI(Silicon On Insulator)基板である。
櫛歯電極基部15aと15bは、接合面14aと14bが接合して構成される接合面14により1つの櫛歯電極基部15を構成し、櫛歯電極基部15aから複数の電極面12aが、櫛歯電極基部15bから複数の電極面12bが、櫛歯電極基部15の長手方向に垂直かつ支持基板9に沿って延設され櫛歯形状を形成している。接合面14aと反対側の櫛歯電極基部15aの一端はバネ部13aを介してアンカ部11aと、接合面14bと反対側の櫛歯電極基部15bの一端はバネ部13bを介してアンカ部11bと、それぞれ一体に連結されている。
また、櫛歯電極基部23aから電極面22aが、櫛歯電極基部23aの長手方向に垂直かつ支持基板9に沿って延設され櫛歯形状を形成し、櫛歯電極基部23bから電極面22bが、櫛歯電極基部23bの長手方向に垂直かつ支持基板9に沿って延設され櫛歯形状を形成している。櫛歯電極基部23aの一端はアンカ部21aと、櫛歯電極基部23bの一端はアンカ部21bと、それぞれ一体に構成される。
電極面12aの櫛歯形状と電極面22aの櫛歯形状は間隔dにて交互に対向しており、この対向面に静電容量が蓄えられ、電極面12bの櫛歯形状と電極面22bの櫛歯形状は間隔dにて交互に対向しており、この対向面に静電容量が蓄えられる。
図2に示すように、アンカ部11a、11b、21a及び21bは、支持基板9に酸化膜8を介して固定されているが、それ以外(接合面14a、14b、櫛歯電極基部15、23a、23b、電極面12a、12b、22a、22b)は支持基板9上に浮いた構造となっている。
バネ部13a、13bはその断面径、長さ及び材料(シリコン)により定まるバネ定数にて弾性変形することが可能であるため櫛歯電極基部15等は図示X方向に変位可能であるが、このようなバネ部を介さずにアンカ21aと一体に構成された櫛歯電極基部23a、アンカ21bと一体に構成された櫛歯電極基部23bは弾性変形が可能であってもその変形量は櫛歯電極基部15に比べて無視できるとしてよい。したがって、以上の構成により、接合面14a,14b、櫛歯電極基部15及び電極面12a、12bは、支持基板9に対し一体に変位する可動電極30を構成し、櫛歯電極基部23a、23b及び電極面22a、22bは変位しない固定電極40を構成する。
力学量検出センサ10の製造方法について説明するが、従来の力学量検出センサとの差異点を明確にするため、まず従来の製造方法について図3(a)〜(f)を用いて説明する。
シリコン基板50は、表面から順に、シリコンに高濃度の不純物を拡散させたシリコンの活性層7と、その下に薄膜の酸化膜(犠牲層)8と、さらにその下にシリコンの基板(支持基板9)を有する。まず、活性層7の表面にレジストを塗布しフォトリソグラフィー技術を利用して選択的にレジストを残しマスク31を形成する。図3(a)は活性層7に形成されたマスク31の平面図を、図3(b)はAA線断面図をそれぞれ示す。
次に、CF4やSF6等のガスを用いたドライエッチングにて活性層7を除去する。活性層7を除去することでトレンチエッチングを行い、電極面12a及び22a等の間の溝が形成される。図3(c)はトレンチを形成したシリコン基板50の平面図を、図3(d)はAA線断面図をそれぞれ示す。
次に、フッ酸等を用いた酸化膜8のエッチング等により酸化膜の除去を行い、開口部32を形成する。なお、このときマスク31も同時に除去する。以上のような工程で、可動電極100と固定電極200が形成される。
図4(a)は、図3(a)に円で示した箇所の拡大図を示す。図4(a)に示すように、電極面12aと22a、又は、電極面12bと電極面22bは力学量が作用しない状態で間隔d_minを経て対向している。この間隔d_minが小さいほど電気容量が大きくなるため力学量の検出に有利となるが、加工装置や加工方法に応じて定まる加工精度(例えば、数μm)よりも小さくすることができない。
次に、本実施形態の力学量検出センサ10の製造方法について図5(a)〜(g)に基づき説明する。なお、製造方法のうち従来と同じ部分については説明を省略する。まず、活性層7の表面にマスク31を形成するが、本実施形態の力学量検出センサ10では、可動電極30を可動電極30Aと30Bの別体のマスク31A,31Bを形成する。別体にマスク31を形成する上で、接合面14a、14bに対応する箇所はGAP-Aの間隔を設けるが、このGAP-Aを例えば加工精度に応じて定まる最小の間隔d_minとする。また、マスク31を形成した時、電極面12aと22a、又は、電極面12bと22bが対向する面間のGAP-Bは、加工精度により定まる最小の間隔d_minとする必要がなく、d_minよりも大きいd_prc(>d_min)とすることができる。
図4(b)は、図5(a)に円で示した箇所の拡大図を示す。電極面12aと22a、又は、電極面12bと22bは加工限界d_minよりも大きい間隔d_prcを経て対向している。
図5に戻り、以降の処理は従来と同様である。すなわち、ドライエッチングにて活性層7を除去することで図5(c)(d)に示す溝が形成され、さらに酸化膜8をエッチング等により除去することで開口部32が形成され、図5(e)(f)に示す可動電極30A,30B及び固定電極40が形成される。可動電極30Aと30Bの支持基板9側は開口部32が形成されているのでバネ部13a、13bが許容する範囲で可動する。
そして、図5(f)のように形成された可動電極30Aと30Bの接合面14a、14bを接合することで、図5(g)に示す本実施形態の力学量検出センサ10が製造される。この接合により、可動電極30と固定電極40の間隔dはd=d_prc−d_minとなるので、間隔d_prcを加工限界としなくても間隔dを加工限界未満とすることができる。
接合方法について説明する。例えば、次のような接合方法を適用する。
(i)可動電極30Aと30Bにそれぞれ逆の電位を印可する。
静電引力により可動電極30Aと30Bが接触するとファンデルワールス力により接合される。
(ii)可動電極30Aと30Bを例えばプローブなどで物理的に押動する。
押動により可動電極30Aと30Bが接触するとファンデルワールス力により接合される。
(iii)ファンデルワールス力にて接合後、熱を加える。
熱により接合面14aと14bの間に酸化膜(SIO、SIO2)が形成されるので、強固な結合が形成される。
(iv)ファンデルワールス力にて接合後、接着剤を滴下し毛細管現象を利用して貼り合わせる。
この場合、接合面14aと14bの間に接着剤が介在することになるので、導電性の接着剤を用いれば可動電極30Aと30Bを電気的に結合でき、非導電性の接着剤の用いれば可動電極30Aと30Bを電気的に分離することができる。
このように、本実施形態の力学量検出センサ10は接合面14a、14bを接合して完成するため、バネ部13a、13bの弾性変形が許容する変形範囲にGAP-Aを設計し、さらに接合後、可動電極30の所定の変形量内ではバネ部13a、13bが一定の(線形の)バネ定数を示すことが好ましい。
また、(i)又は(ii)のようにファンデルワールス力にて接合し熱等で固定しない場合、バネ部13a、13bの弾性力が接合面14a、14bを引きはがす方向に作用するため、GAP-Aは十分に小さくすることが好ましくなる。なお、接合面14a、14bの接合力は接合面14の面積に比例すると考えてよいので、バネ部13a、13bのバネ定数及びGAP-Aに応じて、接合面14a、14bの面積を調整する(大きな接合力が要求されれば面積を大きくする)ことができる。
また、バネ部13aのバネ定数とバネ部13bのバネ定数、可動電極30Aの質量(重心)と可動電極30Bの質量(重心)をそれぞれ同一に設計すると、GAP-Aの中点で接合面14a、14bを貼り合わせることができる。
これに対し、例えば可動電極30Aと30Bの質量(重心)を同じにしたまま、バネ部13aと13bのバネ定数を変更するとバネ定数の大きい側に接合面14を偏らせることができる。この場合、バネ定数を大きくした側の電極間の間隔dは、バネ定数が小さい側よりも小さくできるので、より静電容量を増大できる。また、電極面12aと22a又は12bと22bのいずれかのみに配線を施すことで配線を容易にしてもよい。
なお、アンカ11a、11b、21a、21b上、支持基板9上には、例えばワイヤボンディング用の固定電極40が形成され、静電容量を検出できるようになっている。
以上、説明した製造方法により、可動電極30はバネ部13a、13bを介してアンカ部11a、11bにより支持基板9上に懸架された形となっている。また、固定電極40はアンカ部21a、21bにより支持基板9上に懸架された形となっている。このため、可動電極30はバネ部13a,13bの弾性変形により、電極面12a等と直交するX方向に(より正確にはアンカ部11a、11bに規制されるわずかな円弧状の方向に)、変位する。
より具体的には、可動電極30は、X方向の成分を含む正の力学量を受けたときに、X方向とは逆向きに変位し、力学量の消失に応じて元の状態に復元する。すなわち、電極面12aと22aの距離、及び、電極面12bと22bの距離は、広くなったり狭くなったりする。
静電容量の変化の検出について図6の検出回路60に基づき説明する。本実施形態の力学量検出センサ10は、電極面12aに対向して電極面22aが、電極面12bに対向して電極面22bが設けられており、それぞれに静電容量が形成されている。電極面12aと電極面22aの静電容量をCS1、電極面12bと電極面22bの静電容量をCS2、とする。
X方向に力学量が印加されるとバネ部13a、13bの弾性変形により、可動電極30全体が一体にX方向変位し、変位量に応じて静電容量CS1、CS2が変化する。
ところで、差動式の力学量検出センサ10は、接合面14を境に可動電極30と固定電極40の櫛歯の噛み合わせが反対になっているので、可動電極30がX方向に変位した場合、電極面12aと22aの距離は広がり、電極面12bと22bの距離は狭まる。
検出回路60はこの差動容量(CS1−CS2)の変化に基づいて、変位量、すなわちX方向への力学量を検出するもので、具体的には、差動容量(CS1−CS2)に応じた信号が検出回路60によって取り出される。
固定電極(アンカ部21a)から振幅Vccの搬送波を、固定電極(アンカ部21b)から搬送波を、互いに位相を180度ずらして入力し、スイッチを所定のタイミングで開閉する。すると、Vcc/2と差動用量(CS1−CS2)の比較結果が増幅器により増幅されて、下記の数式に示す電圧値V0として出力される。
V0=(CS1−CS2)・Vcc/Cf
本実施形態の力学量検出センサ10の効果について説明する。図5に示すように、GAP-Aは間隔d_min、GAP-Bは間隔d_prcであるが、d_prc>d_minなので、接合面14a、14bを接合することでd_minがゼロ(又はほぼゼロ)になり、電極面12aと22a、又は、電極面12bと電極面22bの間隔を「d_prc−d_min」とすることができる。
具体的な数値を例に説明するが、ここでは2.0μmを加工限界とする。
GAP-A: d_min=2.0μm
GAP-B: d_prc=2.5μm
の場合、接合により電極面12aと22a、又は、電極面12bと電極面22bの間隔dは
d: 2.5−2.0 = 0.5μm
とすることができる。この間隔d=0.5μmは加工精度d_min=2.0μmよりも小さい。したがって、本実施形態の力学量検出センサ10は、電極面12aと22a、又は、電極面12bと22bの間隔dを加工精度よりも小さくすることができる。
また、本実施形態の力学量検出センサ10は、プロセスばらつきを半減することができる。例えば、プロセスばらつきが±0.1μmとすると、GAP-A、GAP-Bに0.1μm程度のずれ、すなわち0.1μmの範囲で大きくなったり小さくなる場合が生じうる。
GAP-AとGAP-Bがそれぞれ0.1μm程の範囲で大きくなった場合、接合面14a、14bを接合することで、GAP-Aにかかるプロセスばらつきはゼロになる。また、GAP-Aにかかるプロセスばらつきがゼロになることで、可動電極30Aと30BそれぞれのGAP-Bのプロセスばらつきを吸収することができる。接合面14a、14bの中点で接合した場合、例えば0.1μm大きかったはずのGAP-Aのプロセスばらつきがなかったことになるので、可動電極30Aと30BそれぞれのGAP-Bのプロセスばらつきが0.05μmずつ吸収される(半減する)。
なお、プロセスばらつきを半分にできるので、接合により得られる間隔dは最小でもプロセスばらつきの半分より大きく設計することが好ましい。間隔dをプロセスばらつきの半分以下とすると、プロセスばらつきにより、電極面12aと22a、又は、電極面12bと22bがスティッキングしてしまう可能性がある。
なお、必ずしも間隔dを狭くする必要はなく、例えば接合後の間隔dを加工精度d_min以上に設計してもよい(GAP-Aをd_minとした場合、d_prcは>2×d_min)。このように設計してもプロセスばらつきの低減効果を奏することができる。
〔変形例〕
これまでは可動電極30を接合して構成したが、可動電極30はマスク形成時から一体形成し、固定電極40をGAP-Aを設けて形成しておき酸化膜(犠牲層)8のエッチング後に接合してもよい。
図7は、固定電極40を接合して形成した力学量検出センサ10の平面図を示す。なお、図7において、図1と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図7の力学量検出センサ10はアンカ部11a、11b,21a、21bを除き、支持基板9から浮いた状態となっているが、固定電極40が固定電極40Aと40Bの別体に形成されている。そして、固定電極40Aは固定延設部17aを介してアンカ部21aと、固定電極40Bは固定延設部17bを介してアンカ部21bとそれぞれ連結されている。固定延設部17a、17bは所定の断面径及び長さを有するため、固定電極40Aと40Bを物理的に接近する方向に例えばプローブ等で押動することで、接合面14aと14bを接合させることができる。
固定延設部17a、17bの例えば剛性率をバネ部13aと13bの剛性率よりも遙かに大きく設計することで、固定電極40は支持基板9に対し固定することができる。なお、接合面14a、14bを接合した後、固定電極40A,40Bをアンカ等で固定してもよい。なお、接合面14a、14bは熱等で固定することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の力学量検出センサ10は、可動電極30と固定電極40の間隔dを加工精度未満とすることができ、さらに、別体の可動電極30Aと30Bを接合して製造することでプロセスばらつきを半減させることができる。
力学量検出センサの平面図の一例である。 図1の平面図に示すAA線断面図である。 従来の力学量検出センサの製造方法を説明する図である。 マスク形成時の可動電極と固定電極の間隔を拡大した拡大図である。 力学量検出センサの製造方法を説明する図である。 製造後の力学量検出センサを示す図である。 静電容量の変化の検出する検出回路の一例を示す図である。 固定電極を接合して形成した力学量検出センサの平面図である。 従来の力学量検出センサの一例を示す図である。
符号の説明
7 活性層
8 犠牲層
9 支持基板
10 力学量検出センサ
11a、11b、21a、21b アンカ部
12a、12b、22a、22b 電極面
13a、13b バネ部
14a、14b、14 接合面
15a、15b、15、23a、23b 櫛歯電極基部
30 可動電極
31 マスク
32 開口部
40 固定電極
50 シリコン基板
60 検出回路






Claims (7)

  1. 支持基板と、
    力学量の印加に応じて前記支持基板に対して変位可能に支持された可動電極と、
    前記支持基板に固定されるとともに、前記可動電極と対向して配置された固定電極と、を有する、力学量検出センサの生産方法において、
    前記可動電極のマスクを、可動電極Aと可動電極Bの所定部が間隔d_minとなる別体であって、前記可動電極Aと前記可動電極Bが前記固定電極と対向するように形成するステップS1と、
    前記マスクに基づき、前記可動電極と前記固定電極間にトレンチを形成し、前記可動電極Aと前記可動電極Bを前記支持基板から離反するようにエッチングするステップS2と、
    前記可動電極A又は前記可動電極Bの少なくとも一方を前記固定電極に接近する方向に前記間隔d_min変位させ、前記可動電極Aと前記可動電極Bを接合するステップS3と、
    を有することを特徴とする力学量検出センサの生産方法。
  2. 前記ステップS1において、前記固定電極と前記可動電極Aのマスクが対向する間隔d_prc1、又は、前記固定電極と前記可動電極Bのマスクが対向する間隔d_prc2は、
    前記ステップS3において前記可動電極Aと可動電極Bが接合された後の、前記固定電極と前記可動電極Aが対向する間隔d1、又は、前記固定電極と前記可動電極Bとが対向する間隔d2よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1記載の力学量検出センサの生産方法。
  3. 前記間隔d_prc1又は前記間隔d_prc2は、マイクロマシン加工の限界値と同程度の距離よりも大きく、
    前記ステップS3において前記可動電極Aと可動電極Bが接合された後の、前記固定電極と前記可動電極Aが対向する間隔d1、又は、前記固定電極と前記可動電極Bとが対向する間隔d2は、マイクロマシン加工の限界値と同程度の距離よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の力学量検出センサの生産方法。
  4. 支持基板と、
    力学量の印加に応じて前記支持基板に対して変位可能に支持された可動電極と、
    前記支持基板に固定されるとともに、前記可動電極と対向して配置された固定電極と、を有する、力学量検出センサにおいて、
    前記可動電極は、
    前記可動電極が前記固定電極と離間する方向に付勢力を作用させ、前記支持基板に固定された変形部Aと、
    前記可動電極が前記固定電極と離間する方向に前記付勢力を作用させ、前記支持基板に固定された変形部Bと、
    前記付勢力よりも大きな力で当該可動電極を一体に接合する接合面と、を有する、
    ことを特徴とする力学量検出センサ。
  5. 前記可動電極と前記固定電極とが対向する間隔dは、マイクロマシン加工の限界値と同程度の距離よりも小さく、
    前記接合面を強制的に離間した場合の、前記可動電極と前記固定電極とが対向する間隔d_prcは、マイクロマシン加工の限界値と同程度の距離よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項4記載の力学量検出センサ。
  6. 請求項1〜3いずれか記載の力学量検出センサの生産方法により生産された力学量検出センサ、又は、請求項4又は5記載の力学量検出センサと、
    前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量の変化を電圧値に変換する検出回路と、
    を有することを特徴とする加速度センサ。
  7. 請求項1〜3いずれか記載の力学量検出センサの生産方法により生産された力学量検出センサ、又は、請求項4又は5記載の力学量検出センサと、
    前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量の変化を電圧値に変換する検出回路と、
    を有することを特徴とするヨーレートセンサ。




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