JP4892847B2 - 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 - Google Patents
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Description
すなわち、一般式(I-a)及び一般式(I-b)
A1及びA2はそれぞれ独立して、1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
X1及びX7はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X2からX6及びX8からX12はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z1及びZ3はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2−CH2−又は−COO−を表し、
Z2及びZ4はそれぞれ独立して、単結合、−CH2−CH2−又は−CF2O−を表し、
n1及びn2は0又は1を表す。)
で表される化合物群から少なくとも一種類以上を含有し、且つ一般式(I-c)
A21は1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z21は単結合又は−CH2−CH2−、−COO−、−CF2O−を表し、
X51は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(I-d)を表し、
X60は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
n10は0又は1を表す。)
で表される化合物群から選ばれる化合物を少なくとも一種類含有し、一般式(II-b)
B2は、水素原子又は炭素数1から30のアルキル基を表し、該アルキル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子を有していても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、1,4-フェニレン基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基又は3,3'-スピロビシクロブチレンで置換されていても良い。)
B3及びB4はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、
m及びnはそれぞれ独立して1、2又は3を表す。)
で表される重合性化合物を含有し、さらに、重合開始剤を含有することを特徴とする高分子分散型液晶素子用組成物及び当該組成物を構成部材とした高分子分散型液晶素子を提供する。
高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧に関する記述として、特開平6-222320号公報において次式の関係が示されている。
これによると、高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧は、透明性高分子物質界面の平均空隙間隔、基板間の距離、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーによって決定される。この中で温度により変化をするパラメーターは、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーであるが、低温域では誘電率異方性は増加する為、低温域で駆動電圧を上昇させる要因となるのは、液晶組成物の弾性定数と液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーとなる。特に、該アンカーリングエネルギーの低温での上昇が大きくなると駆動電圧が10Vを超え、-20℃でのTFT駆動は難しくなる。そのため、低温域での低電圧駆動を達成するには、幅広い液晶温度範囲、特に低温領域でのネマティック安定性に優れる液晶組成物を用いなければならず、且つ低温域での液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーが小さい組み合わせを見出さなければならない。該アンカーリングエネルギーは、液晶分子構造と透明性高分子物質の分子構造に大きく依存している。例えば、液晶分子構造では、メソゲン基を形成する環構造や環の数、又環にある置換基の位置やその種類が大きく依存している。又、透明性高分子物質では、アルキル側鎖長とアルキル側鎖間距離が該アンカーリングエネルギーに大きく影響を及ぼしている。従って、低温度でも低アンカーリングエネルギーを実現させるには、使用する透明性高分子物質に好適な液晶化合物を選定することが必要になる。
一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)で表される化合物は高分子分散型液晶表示素子中に形成される調光層内の液晶組成物を形成する化合物である。この液晶組成物としては、幅広い液晶温度範囲を有するのみならず、高い比抵抗値、高い誘電率異方性、高い屈折率異方性、低い粘性を有することが好ましい。更に、液晶組成物としての、耐熱性、耐光性に優れることも好ましい条件である。特にアクティブ素子で駆動させるためには、高い比抵抗値、高い誘電率異方性を有することは必須条件である。又、アクティブ素子の耐電圧の問題から、該透明性高分子物質間と該液晶組成物との間でアンカーリングエネルギーが小さくディバイスの使用温度範囲に於いて6V以下の低電圧駆動が可能なことも必須である。
一般式(I-a)及び一般式(I-b)においてR1及びR2としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)
A1及びA2としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
Z1 及びZ2としては、単結合が好ましく、
X1及びX2としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(V-1)から一般式(V-33)で表される化合物が好ましい。
一般式(I-c)においてR21としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基がより好ましい。
Z21としては、単結合が好ましく、
X51としては、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基又はフッ素原子が好ましく、
X52からX57は、水素原子、フッ素原子又はメチル基が好ましく、X52からX57の中で1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるものがより好ましい。
具体的には、一般式(I-41)から一般式(I-47)
X61からX66はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表し、
X71からX76はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が好ましく、これらの中でも、X61からX66の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるもの、及びX71からX76の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子であるものがより好ましく。具体的には一般式(I-51)から一般式(I-59)
X81、X84、X85及びX86はそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表し、X82及びX83はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表すが、式(I-55)及び式(I-56)中のX82からX86の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基を表し、
X87及びX88はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が更により好ましい。
また、更なる液晶温度領域の拡大、高誘電率、又は低粘性を得るため、一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)の化合物に加えて、一般式(III-a)、又は一般式(IV-a)で表される化合物を含有することも好ましい。
一般式(III-a)においてR3及びR4としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基が更により好ましい。
また、特に低粘性を得たい場合は、n3が0であり、A4及びA5が、1,4-シクロへキシレン基であり、Z6が単結合であることが好ましく、
特に液晶温度範囲を拡大するには、n3が0又は1であり、A3及びA4が、1,4-シクロへキシレン基であり、A5が1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、Z5が単結合又は−CH2CH2−であり、Z6が単結合であることが好ましく、
特に高屈折率を得るためには、n3が1でありA3が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、A4及びA5が、1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子又はメチル基を有することができる。)であることが好ましい。
具体的には一般式(III-1)から一般式(III-5)で表される化合物が好ましい。
一般式(IV-a)のR5としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基が更により好ましい。
X13としては、フッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
また、特に高誘電率を得たい場合は、n4が0又は1であり、A6が1,4-シクロへキシレン基であり、A7が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4-フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、A8が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z7及びZ8が単結合であることが好ましい。
特に液晶温度範囲を拡大するには、n3が2であり、A6が1,4-シクロへキシレン基であり、A7が、1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基であり、A8が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z7及びZ8が単結合又は−CH2CH2−であることが好ましい。
具体的には一般式(IV-1)から一般式(IV-4)で表される化合物が好ましい。
これら一般式(IV-1)から一般式(IV-4)の中でも一般式(IV-5)から一般式(IV-8)で表される化合物がより好ましい。
これらの液晶組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を更に高くする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1012Ω・cm以上が好ましく、1013Ω・cm以上がより好ましい。
更に、目的に応じて液晶組成物中に、キラル化合物、染料等のドーパントを添加することもできる。
重合性化合物は高分子分散型液晶表示素子中に形成される調光層内の透明性高分子物質を形成する化合物であり、この化合物を熱、又は活性エネルギー線等で重合させることにより重合性化合物と低分子液晶との相溶性が変化して二相分離が起こり、重合性化合物と低分子液晶がサブミクロンオーダーの微細な相分離構造を形成して所望の透明性高分子物質を得ることができる。高分子分散型液晶表示素子の低温域での低駆動電圧化を達成する為には、前記液晶組成物の幅広い液晶温度範囲を達成するだけでは不十分であり、前述の如く、低温域での液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーが小さい組み合わせを見出さなければならない。該アンカーリングエネルギーは、透明性高分子物質では、アルキル側鎖長とアルキレン基の主鎖が該アンカーリングエネルギーに大きく影響を及ぼしているが、該側鎖と該主鎖の熱に対する分子運動性にも該アンカーリングエネルギーは大きく左右される。例えば、高い温度では、側鎖は熱により大きく揺らぎ、この揺らぎによる運動エネルギーがアンカーリングエネルギーより大きいと液晶と高分子との分子間相互作用は小さく駆動電圧は下がる。温度が低くなり側鎖の熱の揺らぎが小さくなる運動エネルギーがアンカーリングエネルギーより小さくなると分子間相互作用が大きくなり駆動電圧が増加する。しかし、低温でも分子運動性が低くならないように高分子のガラス転移温度(Tg)を低くすると低温での駆動電圧の上昇が抑えられる。具体的には、透明性高分子物質の主鎖長を長くして架橋間距離を長くしたり、主鎖に一部にメチル基やエチル基を導入することでTgを低くすることができる。−20℃以下の低温度での低駆動電圧を実現させるには、低アンカーリングエネルギーの液晶を選定して且つ上述した透明性高分子物質を使用することで可能になる。詳しくは、低温域でも透明高分子物質の表面エネルギーが液晶組成物の同等程度であることが好ましく、このような透明高分子物質は、一般式(II-b)で表される重合性化合物から得ることができる。この化合物中に存在する一般式(II-a)で表される部分構造の存在により、透明高分子物質の表面エネルギーをコントロールすることができ、低温域での低電圧駆動を実現する。
一般式(II-b)中のB5、B6及びB7としてはB5、B6及びB7の炭素原子数の合計が5から31となるアルキレン基の組み合わせが好ましく、炭素原子数の合計が5から20となるアルキレン基の組み合わせがより好ましく、炭素原子数の合計が10から15となるアルキレン基の組み合わせが更に好ましく、該アルキレン基の2つ以上6つ以下のCH2基が酸素原子で置換されているアルキレン基が好ましく、2つのCH2基が酸素原子に置換されていることがより好ましい。また、m及びnは1が好ましく、m及びnが1でB5、B6及びB7炭素原子数の合計が5から15のアルキレン基であり、該アルキレン基の2つのCH2基が酸素原子に置換されていることがより好ましい。
B5、B6及びB7中に存在する一般式(II-a)の置換基の数としては、2から4つが好ましく、2つがより好ましい。B1及びB2は直鎖状でも分岐鎖を有していても良いが、直鎖状の場合は、少なくとも一方が炭素原子数5から16のアルキル基であることが好ましく、10から14がより好ましい(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、で置換されていても良い)。該アルキル基中の1つのCH2基が−COO−で置換されているものが更により好ましい。
また分岐鎖を有する場合は、少なくとも一方の分岐鎖中の主鎖の炭素原子数が5から16のアルキル基であるものが好ましく、10から14がより好ましい(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、で置換されていても良い)。該アルキル基中の1つのCH2基が−COO−で置換されているものが更により好ましい。
B3及びB4としては水素原子が好ましい。
更に、重合性化合物としては、一般式(II-c)で表される化合物
B12及びB14はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素数1から25のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
が好ましく、一般式(II-c)においてB8、B9及びB10の炭素原子数の合計が5から2029であり、B11及びB13が炭素原子数5から25のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)であり、B12及びB14が水素原子又は炭素原子数1から5のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)であるものがより好ましく、
具体的には一般式(II-d)の化合物が好ましい。
高分子分散型液晶の透明性高分子物質を形成する重合性化合物としては、上記多官能重合性化合物を1種類、又は2種類以上用いることができ、単官能重合性化合物と併用することもできるが、単官能重合性化合物と併用すると、未重合重合性化合物が残存する可能性があり、それにより特性の経時変化、信頼性悪化等が懸念される為、一般式(II-b)で表される化合物のみで構成されるものが好ましく、一般式(II-c)で表される化合物のみで構成されるものがより好ましく、一般式(II-d)で表される化合物のみで構成されるものが更により好ましい。
また、高分子分散型液晶表示素子の製造工程中の真空注入条件によるラジカル重合性化合物の揮発が起こらないという条件を考慮すると、重合性化合物の分子量は、300から1500が好ましく、500から1000がより好ましい。更に、重合性化合物を硬化させた透明性高分子物質の表面エネルギーが20から40mN/m2となることが好ましく、27から37mN/m2となることがより好ましい。
これらの重合性化合物は不純物等を除去する、又は高比抵抗値を大きくする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1011Ω・cm以上が好ましく、1012Ω・cm以上がより好ましく、1013Ω・cm以上が最も好ましい。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;
ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;
ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;
ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;
10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が好ましい。
この中でも、ベンジルジメチルケタールが最も好ましい。
高分子分散型液晶表示素子の作製方法について説明する。本発明の高分子分散型液晶表示素子は、少なくとも一方が透明の2枚の基板間に、本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持した後、熱、又は活性エネルギー線を照射することによって重合性化合物を重合させ、液晶組成物との相分離を誘発させることにより、液晶組成物と透明性高分子物質からなる調光層が形成されることによって得られる。
2枚の基板間には、周知の液晶デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを介在させることができる。基板間の厚み、すなわち調光層の厚みは、2から30μmが好ましく、2から10μmがより好ましく3から6μmが更により好ましい。
2枚の基板間に高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持させるに方法は、通常の真空注入法、又はODF法などを用いることができる。この時、高分子分散型液晶表示素子用組成物は均一なアイソトロピック状態であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物を重合させる方法としては、紫外線照射が好適である。紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、高分子分散型液晶表示素子用組成物に含有されている光重合開始剤の吸収波長領域であり、且つ含有されている液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、具体的には、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプを使用して330nm以下の紫外線をカットして使用することが好ましく、350nm以下の紫外線をカットして使用することがより好ましい。
照射する紫外線の強度は、目的とする調光層を得るため適宜調整することができるが、1から200mw/cm2が好ましく、2から100mw/cm2がより好ましい。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10から600秒が好ましい。更に好ましくは、1200mJ/cm2〜2400mJ/cm2になるように紫外線露光すると良い。
また、紫外線照射の時の温度は、調光層の特性を決める重要な要素となるが、高分子分散型液晶表示素子用組成物のアイソトロピック−ネマティック転移点よりわずかに高い温度が好ましく、具体的には転移点+0.1から3℃が好ましい。
ネットワーク構造の平均空隙間隔は高分子分散型液晶表示素子の特性に大きく影響し、平均空隙間隔としては、0.2から2μmが好ましく、0.2から1μmがより好ましく、0.3から0.7μmが最も好ましい。
本発明の高分子分散型液晶表示素子は低温における駆動電圧が小さいことを特徴とするが、セル厚5μmにおけるV90が7.5V以下であることが好ましく、6.5V以下であることがより好ましい。
実施例中の高分子分散型液晶表示素子は以下の方法で作製した。
液晶組成物、重合性化合物、光重合開始剤からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を真空注入法でセル厚5μmのITO付きガラスセル内に注入した。この時、高分子分散型液晶表示素子用組成物が常に均一状態となるよう、真空注入装置内の温度をコントロールした。また真空度は2パスカルとなるよう設定した。注入後ガラスセルを取り出し、注入口を封口剤3026E(スリーボンド社製)で封止した後、高分子分散型液晶表示素子用組成物のアイソトロピック−ネマチック転移点より1から2℃高い温度にコントロールし、紫外線カットフィルターUV-35(東芝硝子社製)を介した照射強度が10mw/cm2となるように調整されたメタルハライドランプを120秒間照射して、高分子分散型液晶表示素子を得た。
実施例中に示される液晶組成物の特性の略号、及び意味は以下の通りである。
T→N :固体相又はスメクチック相-ネマチック相転移温度(℃)
また、液晶温度範囲(ネマチック液晶温度範囲)とは特に指定がない限り、固体相又はスメクチック相-ネマチック相転移温度からネマチック相-アイソトロピック相転移温度までを意味する。
実施例中に示される高分子分散型液晶表示素子の特性の略号、及び意味はは以下に示す通りである。
V10:電圧無印加時の高分子分散型液晶表示素子の光透過率(T0)を0%とし、印加電圧を増加させていき光透過率がほとんど変化しなくなった時の光透過率(T100)を100%とした時、光透過率が10%となる印加電圧値。
V90:電圧無印加時の高分子分散型液晶表示素子の光透過率(T0)を0%とし、印加電圧を増加させていき光透過率がほとんど変化しなくなった時の光透過率(T100)を100%とした時、光透過率が90%となる印加電圧値。
電圧保持率(VHR)は、液晶電圧保持率測定システムVHR-A1(東陽テクニカ社製)を用いて測定し、パルス幅は64μsec、フレーム周期は16.67msec、印加電圧は5Vとし、面積比で求めた。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物(X)が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(A)の液晶温度範囲は-35から81.5℃であり、この素子のV90は25℃で5.4V、0℃で5.4V、-10℃で5.6Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.3%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(B)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(B)の液晶温度範囲は-30から88.8℃であり、この素子のV90は25℃で6.0V、0℃で6.1V、-10℃で6.3Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.7%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(C)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(C)の液晶温度範囲は-41から94.1℃であり、この素子のV90は25℃で4.0V、0℃で4.1V、-10℃で4.2Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.1%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(D)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(D)の液晶温度範囲は-44から94.7℃であり、この素子のV90は25℃で4.0V、0℃で4.1V、-10℃で4.2Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.0%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(E)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(E)の液晶温度範囲は-41から92.9℃であり、この素子のV90は25℃で3.9V、0℃で4.0V、-10℃で4.1Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.8%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(F)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(F)の液晶温度範囲は-48から88.3℃であり、この素子のV90は25℃で3.9V、0℃で4.0V、-10℃で4.0Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.3%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(G)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(G)の液晶温度範囲は-37から85.2℃であり、この素子のV90は25℃で4.9V、0℃で4.9V、-10℃で5.0Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.9%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(H)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(H)の液晶温度範囲は-32から86.3℃であり、この素子のV90は25℃で5.0V、0℃で5.0V、-10℃で5.2Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.5%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(I)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(I)の液晶温度範囲は-31から85.2℃であり、この素子のV90は25℃で4.7V、0℃で4.7V、-10℃で4.9Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.9%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(J)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(J)の液晶温度範囲は-32から84.0℃であり、この素子のV90は25℃で4.3V、0℃で4.4V、-10℃で4.5Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.1%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(K)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(K)の液晶温度範囲は-40から83.9℃であり、この素子のV90は25℃で3.9V、0℃で4.0V、-10℃で4.1Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.2%であった。
実施例7におけるラジカル重合性化合物(X)を(Y)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で3.5V、0℃で3.6V、-10℃で3.8Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.9%であった。
実施例7におけるラジカル重合性化合物(X)を(Z)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で6.0V、0℃で6.0V、-10℃で6.0Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.7%であった。
実施例7におけるラジカル重合性化合物(X)を(Y)が14.7%、(Z)が14.7%に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で5.7V、0℃で5.8V、-10℃で5.9Vであった。また電圧保持率(VHR)は99.0%であった。
実施例7におけるラジカル重合性化合物(X)を(ZA)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で5.0V、0℃で4.9V、-10℃で5.0Vであった。更に、-20℃でも5.5Vで駆動した。電圧保持率(VHR)は99.0%であった。
実施例7におけるラジカル重合性化合物(X)を(ZB)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で4.1V、0℃で4.2V、-10℃で4.3Vであった。更に、-20℃でも5.3Vで駆動が可能である。電圧保持率(VHR)は98.9%であった。
液晶組成物(O)が70%、ラジカル重合性化合物(ZC)が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(O)の液晶温度範囲は-32から86.8℃であり、この素子のV90は25℃で5.1V、0℃で5.3V、-10℃で5.8Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.2%であった。
液晶組成物(P)が70%、ラジカル重合性化合物(ZD)が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(P)の液晶温度範囲は-37から82℃であり、この素子のV90は25℃で4.8V、0℃で5.6V、-10℃で6.1Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.7%であった。
液晶組成物(Q)が70%、ラジカル重合性化合物(ZE)が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(P)の液晶温度範囲は-24から83.6℃であり、この素子のV90は25℃で3V、0℃で3.3V、-10℃で3.5Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.6%であった。
実施例1における液晶組成物(A)を(L)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(L)の液晶温度範囲は-5から95.5℃であり、この素子のV90は25℃で6.0V、0℃で6.8V、-10℃で15.0Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.8%であった。
液晶組成物(G)が70%、ラジカル重合性化合物HX-220(日本化薬社製)29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で27.6V、0℃で30.5V、-10℃で38.6Vであった。また電圧保持率(VHR)は78.5%であった。
(比較例3)
液晶組成物(L)が70%、ラジカル重合性化合物A-OCD(新中村化学社製)17.64%、ラウリルアクリレート(LA)11.76%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で3.6V、0℃で4.5V、-10℃で18.3Vであった。また電圧保持率(VHR)は98.5%であった。
(比較例4)
実施例1における液晶組成物(A)を(M)に変え、同様の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(M)の液晶温度範囲は24から109.5℃であり、この素子のV90は25℃で5.1V、0℃で5.3V、-10℃で6.5Vであった。また電圧保持率(VHR)は60.3%であった。
液晶組成物(G)が70%、ラジカル重合性化合物HX-220(日本化薬社製)17.64%、ラウリルアクリレート(LA)11.76%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。この素子のV90は25℃で4.3V、0℃で5.8V、-10℃で15.6Vであった。また電圧保持率(VHR)は82.3%であった。
Claims (10)
- 一般式(I-a)及び一般式(I-b)
A1及びA2はそれぞれ独立して、1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
X1及びX7はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X2からX6及びX8からX12はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z1及びZ3はそれぞれ独立して、単結合、−CH2−CH2−又は−COO−を表し、
Z2及びZ4はそれぞれ独立して、単結合、−CH2−CH2−又は−CF2O−を表し、
n1及びn2は0又は1を表す。)
で表される化合物群から少なくとも一種類以上を含有し、且つ一般式(I-c)
A21は1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z21は単結合又は−CH2−CH2−、−COO−、−CF2O−を表し、
X51は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(I-d)を表し、
X60は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基を表す。)
X52からX57はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
n10は0又は1を表す。)
で表される化合物群から選ばれる化合物を少なくとも一種類含有し、一般式(II-b)
B2は、水素原子又は炭素数1から30のアルキル基を表し、該アルキル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子を有していても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、1,4-フェニレン基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基又は3,3’-スピロビシクロブチレンで置換されていても良い。)
で置換され、
B5及びB7はそれぞれ独立して単結合、又は炭素数1から19のアルキレン基を表し、該アルキレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基、又はエチル基を有していても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、1,4-フェニレン基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基又は3,3’-スピロビシクロブチレンで置換されていても良く、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、該アルキレン基中の少なくとも一つ以上のCH2基は一般式(II-a)
B2は、水素原子又は炭素数1から30のアルキル基を表し、該アルキル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子を有していても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−、−OCO−、1,4-フェニレン基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基又は3,3’-スピロビシクロブチレンで置換されていても良い。)
で置換され、B5、B6及びB7の炭素原子数の合計は5以上であり、
B3及びB4はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、
m及びnは1を表す。)
で表される重合性化合物を含有し、さらに、重合開始剤を含有することを特徴とする高分子分散型液晶素子用組成物。 - 一般式(II-b)で表される化合物が一般式(II-c)
B12及びB14はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素数1から25のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いが、
(1) B9がアルキレン基を表す場合、該アルキレン基は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基、又はエチル基を有しているか、
(2) B9が単結合を表す場合、又はB9がアルキレン基を表すが該アルキレン基が置換基を有していない場合、B11、B12、B13及びB14の少なくとも1つはエチル基を表す。)
で表される、請求項1記載の高分子分散型液晶素子用組成物。 - 一般式(III-a)
A3、A4及びA5はそれぞれ独立して1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z5及びZ6はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−、−COO−を表し、
n3は、0、1又は2を表す。ただし、n3=2の場合、各A3及び各Z5は同じでなくて良い。)
で表される化合物を含有する、請求項1又は2記載の高分子分散型液晶素子用組成物。 - 一般式(IV-a)
A6、A7及びA8はそれぞれ独立して1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基又はインダン-2,5-ジイル基、を表し、該1,4-フェニレン基、インダン-2,5-ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z7及びZ8はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−、−COO−を表し、
X13はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、CF2H基、イソシアネート基を表し、
n4は、0、1又は2を表す。ただし、n4=2の場合、各A6及び各Z7は同じでなくて良い。)
で表される化合物を含有することを特徴とする、請求項1、2又は3記載の高分子分散型液晶素子用組成物。 - 一般式(III-a)及び一般式(IV-a)で表される化合物を含有する請求項4記載の高分子分散型液晶素子用組成物。
- 一般式(I-c)において、X52からX57のうち少なくとも1つ以上、4つ以下が、フッ素原子又はメチル基である請求項1、2、3、4、又は5記載の高分子分散型液晶素子用組成物。
- 一般式(I-a)及び一般式(I-b)で表される群及び一般式(I-c)で表される化合物の含有率の合計が59から89質量%であり、一般式(II-b)で表される化合物の含有率が10から40質量%であり、重合開始剤の含有率が0.1から2質量%ある請求項1又は2記載の高分子分散型液晶素子用組成物。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物を用いたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
- 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、この基板間に支持された調光層を有し、該調光層が請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物に紫外線を照射することによって得られたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
- 調光層が液晶の連続層中に透明性高分子物質の3次元網目構造を形成して成る、請求項9記載の高分子分散型液晶表示素子。
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