JP4891673B2 - X線ct装置 - Google Patents

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本発明は、X線管と検出器とのペアを複数装備するマルチチューブタイプのX線CT装置及びフィルタに関する。
X線CT装置(X線コンピュータトモグラフィ装置)は、X線管と検出器とのペアの回転により複数の方向から収集した複数の投影データセットに基づいて断層像を再構成する。マルチチューブタイプのX線CT装置は、複数のペアを装備する。マルチチューブタイプのX線CT装置は、例えば特許文献1に記載される。特許文献1は、治療用のX線管とデータ収集用のX線管とを有する。
ところで、マルチチューブタイプのX線CT装置では、図4に示すように、一方のペアのX線管122(121)で発生されたX線に由来する散乱線が他方のペアのX線検出器131(132)で検出されることが問題である。
特にその悪影響は、被検体Pの表面の一部β1、β2で発生した散乱線は、被検体Pで減衰することなく、直接的にX線検出器131、132に到達するため、小さくはない。
なお、X線管121、122と被検体Pの間にはフィルタ(ウエッジフィルタとも言う)F1,F2が配置される。フィルタF1,F2は、図5Aに示すように、中心が薄く、周辺が厚く、厚さが拡がり角θの変化に応じて円弧状に変化するような断面構造を有している。より詳細には、フィルタF1,F2は、フィルタF1,F2と、均一な円柱ファントムとを透過したX線の強度が、図5Bに示すように、略一定になるように設計される。
特開2004−73406号公報
本発明の目的は、X線管と検出器との複数のペアを装備するマルチチューブタイプX線CT装置において、相手方のX線に由来する散乱線の影響を低減することにある。
本発明の第1局面は、複数のX線管と、前記複数のX線管にそれぞれ対応する複数のX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器とを単一の回転軸周りを回転自在に支持する支持機構と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成部と、前記複数のX線管にそれぞれ設けられ、X線パス長が前記回転中心からX線の両端に向かって反転ガウス曲線に近似して曲線的に変化する特性を有する複数のフィルタとを具備する。
本発明の第2局面は、複数のX線管と、前記複数のX線管にそれぞれ対応する複数のX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器とを単一の回転軸周りを回転自在に支持する支持機構と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成部と、前記複数のX線管にそれぞれ設けられ、前記各フィルタを透過したX線の強度が前記回転中心から両端に向かってガウス曲線に近似して曲線的に変化する特性を有する複数のフィルタとを具備する。
本発明の第3局面は、複数のX線管と、前記複数のX線管にそれぞれ対応する複数のX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器とを単一の回転軸周りを回転自在に支持する支持機構と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成部と、前記複数のX線管にそれぞれ設けられ、前記フィルタと均一な円柱ファントムとを透過したX線の強度が、前記回転中心から両端に向かって曲線的に低下する特性を有する複数のフィルタとを具備する。
本発明の第4局面は、複数のX線管と、前記複数のX線管にそれぞれ対応する複数のX線検出器と、前記X線管と前記X線検出器とを単一の回転軸周りを回転自在に支持する支持機構と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成部と、前記複数のX線管にそれぞれ設けられ、前記フィルタを透過したX線の強度が、前記回転中心から10cm未満の中央部分では前記回転中心の最大強度の90%を超過し、前記回転中心から20cmを超える周辺部分では前記回転中心の最大強度の50%未満であるという特性を有する複数のフィルタとを具備する。
本発明によれば、X線管と検出器との複数のペアを装備するマルチチューブタイプX線CT装置において、相手方のX線に由来する散乱線の影響を低減することができる。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明のX線CT装置の一実施形態の全体構成を示す構成図である。図1において本実施形態のX線CT装置(コンピューテッド・トモグラフィ装置)は、ガントリ10とコンピュータ装置20と寝台(図示せず)とを有している。ガントリ10はマルチチューブタイプであり、X線管とX線検出器とのペアを含むスキャナが複数搭載されている。本実施形態では、2管球式として説明する。
ガントリ10には回転架台11が設けられる。回転架台11は回転機構によって回転軸Rを中心に回転する。回転架台11には、X線管121とX線検出器131を対向配置した第1のペアと、X線管122とX線検出器132を対向配置した第2のペアでなるスキャナが所定の角度(例えば90度の角度)で配置されている回転架台11の中心部分には開口部が形成される。開口部には寝台の天板14に載置された被検体Pが挿入される。
X線検出器131、132には、X線管121、122に対向して入射X線を制限するためのコリメータ151,152がそれぞれ設けられている。また、X線管121,122と回転軸Rには、スリット161,162が配置される。さらにX線管12、122にはそれぞれ、散乱線軽減用のフィルタ(ウェッジフィルタとも呼ばれる)171,172が設けられる。フィルタ171、172はフィルタ支持機構173、174にそれぞれ着脱自在に支持される。被検体の形状に適した形状を有する他のフィルタに差し替えることができる。
X線検出器131,132の出力は、それぞれデータ収集部181,182に送られ、コンピュータ装置20の前処理部(後述)に供給される。また、ガントリ10には、制御部19が設けられ、X線管121,122の管電圧の制御や回転架台11の回転制御等を行う。
一方コンピュータ装置20は、中央制御部21を有し、それに対して前処理部22、再構成処理部23、画像表示部24、操作部25等がデータ/制御バスライン201を介して接続されている。被検体Pを透過したX線はX線検出器131,132で電気信号に変換され、データ収集部181,182で増幅され、かつデジタルデータに変換され、投影データが前処理部22に供給される。前処理部22では、信号強度の補正や信号欠落の補正等の処理を行い、撮影データをバスライン201上に出力する。
中央制御部21は、コンピュータ装置20の各部の動作や、ガントリ10の制御部19を制御するものであり、再構成処理部23は、投影データに基づいて断層画像データを再構成する。画像表示部24は、医用画像等を表示するディスプレイを含み、操作部25は、医師による患者の状態や検査方法等の情報を入力するものである。
図2は、本実施形態の主要部の構成を拡大して示すもので、X線管121とX線検出・器131の第1のペアを含むスキャナと、X線管122とX線検出器132の第2のペアを含むスキャナの構成を示すものである。尚、図2ではX線管121とX線検出器131の第1のペアを代表的に図示しているが、X線管122とX線検出器132の第2のペアは、第1のペアとに対して、撮影基準線(X軸)が90°ずれて配置されている点以外は同一の構成であるため、図2では図示は省略する。
図2において、X線管121に対向してスリット161が配置される。このスリット161の開度によりX線束の厚さが決定される。X線の拡がり角θの最大値はX線検出器131のチャンネル数×チャンネルピッチに応じてあらかじめ決定されている。X線の拡がり角θは、X軸(撮影基準線)とX線焦点fからのX線ビームとのなす角度として定義される。X軸はX線管121のX線焦点fとX線検出器131の検出面の中心点Cとを通る。Z軸は回転軸Rに一致する。撮影時には、被検体Pの体軸がZ軸に近似するように被検体Pは配置される。Y軸はX軸とZ軸とに直交する軸である。XYZ軸はZ軸を中心とした回転座標系を構成する。
X線検出器131は、チャンネル方向(CH)及び列方向(Z軸方向)に配列された多数の検出素子を有する。チャンネル方向(CH)は、X線焦点fを中心とした円弧の方向として規定される。X線検出器131は、被検体Pを透過したX線束xlを検出する。
また、X線検出器131には、コリメータ151(図1参照)が設置されている。コリメータ151はペアを構成するX線管121の焦点fに集束する向きにアレンジされたモリブデン等の金属製の薄い複数のコリメート板を有する。コリメータ151はX線検出器131に入射するX線の方向を、ペアを構成するX線管121の焦点fからの方向に限定する。さらに、マルチチューブタイプのX線CT装置は、単管球式に比べて再構成象を得るのに必要な回転角度が小さくなり、投影データの取得に要する時間を短縮できるため時間分解能を向上することができる。そのため、被検体Pの心臓部及びその周辺の動きのある部位を診断するのに適している。
また、X線管121とスリット161の問には、散乱線軽減用のフィルタ171が配置される。フィルタ171は、フィルタ支持機構173に着脱自在に支持される。フィルタ171は、被検体Pに吸収され検出器131に到達しない低エネルギー成分を低減する機能と、被検体Pの周囲と中心との間のX線吸収の差を補い、検出器131等のダイナミックレンジを被検体Pの周囲と中心とでできるだけ揃える機能とを有する。
さらに、フィルタ171は、本実施形態特有の機能として、他方のペアのX線管122で発生したX線に由来する散乱線の影響を効果的に軽減する機能を有している。他方のペアのX線管122で発生したX線が被検体の体表面で散乱し、減衰することなく直接的に検出器131に入射する散乱線が最も悪影響を招来する。X線管122と検出器131との両方から見てオープンな部分(図4の体表面の一部β2)で散乱した散乱線は、被検体Pを透過せずに、減衰することなく直接的に検出器131で検出される。
フィルタ171は、詳細は後述するが、典型的には図3で示すように、X線管121と対向する部分に凹部17aを形成し、凹部は中央部の肉厚が薄く周辺部の肉厚が厚くなるような曲面形状を有し、かつ曲面は、底部から頂部にかけて急峻に立ち上がる幾何学的な形状を有している。
したがって、X線管からのX線はフィルタ171の中央部では透過率が高く、周辺部では透過率が低くなる。つまりフィルタ171を透過したX線は、自ペアのX線検出器131のチャンネル方向中心部に入射するX線量は多く、チャンネル方向周辺部に入射するX線量は低減するようになる。
次にこのようなフィルタ171,172の効果を図4,図5、及び図6、図7を参照して説明する。図4は他方のペアのX線管からの散乱線の影響を説明する図であり、従来のフィルタF1,F2を用いた場合を示し、図6、図7は本実施形態のフィルタ171,172を用いた場合の散乱線の軽減効果を説明する図である。
図4の場合、被検体Pの診断ターゲットをp1(例えば心臓部であり図で濃く表示した部分)とし、被検体表面をp2としたとき、X線管121からフィルタF1及びスリット161を介して照射されX線はX線検出器131で検出され、X線管122からフィルタF2及びスリット162を介して照射されたX線はX線検出器132で検出される。このとき、主要臓器(ターゲットp1)を透過したX線の範囲を主走査範囲α1,α2とする
従来のフィルタF1,F2の厚さの変化は、図5Bにように、フィルタF1,F2と円柱状の均一ファントムとを透過したX線の強度がX線拡がり角θに関して一定値になるように、図5Aに示すように内面がほぼ円弧形状に設計されている。
一方、検出器131には他方のペアであるX線管122からのX線に由来する散乱線が入射する。同様に、検出器132には他方のペアであるX線管121からのX線に由来する散乱線が入射する。このとき特に相手に影響が及ぶ散乱線は、オープンな表面部分β1、β2で散乱したX線である。表面部分β1、β2以外で散乱する散乱線は、被検体内での減衰を受けるため影響は少ない。
図6のようにX線管121,122に図3で示すフィルタ171,172を配置した場合、フィルタ171,172の周辺部の厚さが中心部に比べて相当に厚くなっているため、X線の透過率が中心部に比べ周辺部ではかなり小さくなり、例えば周辺部では中心部の数%〜50%程度まで低減する。
即ち、本実施形態のフィルタ171,172は、図7Aで示すように中心部で肉厚が薄く、周辺部に行くにしたがって急峻に肉厚が増す構造になっているため、X線管からのX線はフィルタ171の中央部では透過率が高く、周辺部では従来のフィルタF1,F2よりも透過率が低くなる。つまりフィルタ171を透過したX線は、自ペアのX線検出器131のチャンネル方向中心部に入射するX線量は多く、チャンネル方向周辺部に入射するX線量は従来のフィルタF1,F2に比べて低減するようになる。
このため、図7Bで示すように、被検体Pが挿入されたときに、自ペアのX線検出器131,132で検出されるX線の強度がチャンネル方向(CH)の中央部で強く、周辺部に向かって弱くなる。したがって、被検体Pの主要臓器部分p1付近への線量は殆ど低減することなく撮影することができる。また、被検体Pの表面β2に照射されるX線量は大幅に低減され、β1、β2で示す部分での散乱線も大幅に軽減する。また、周辺部でのX線の透過率を低減しても主要臓器の診断をする上で特に支障となることはない。
これにより被検体Pが入った時に、X線検出器131,132で検出した主走査範囲α1,α2の検出結果に対して悪影響を及ぼす散乱線は、相当量軽減することができる。また、主要臓器部分p1付近への線量は変えることなく、主要臓器の診断を適切に行うことができ、しかも人体への悪影響が大きい表皮への被曝線量を軽減することができる。
図8A,図8B,図8Cは、本発明の他の実施形態でのフィルタ171,172の構造を示したものである。被検体PにX線を照射する場合、臓器ごとに透過率が異なるため、図6で示すように、曲面17aの曲率が異なるフィルタ171,172を複数用意し、各臓器の診断に合わせていずれかのフィルタを選択できるようにすることで、より正確な診断が可能となる。
例えば、複数種のフィルタをX線CT装置に用意しておき、撮影を行う際にいずれか1種のフィルタを電動で選択する。この際、散乱線の影響を軽減するため、フィルタ171,172は、中央部の肉厚が薄く周辺部の肉厚が厚くなるような形状を有し、かつ図7Aのように、X線検出器131,132で検出されるX線の強度がチャンネル方向(CH)の中央部で強く、周辺部で弱くなるような特性を有している。
より詳細にフィルタ171の構造を説明する。フィルタ172の構造はフィルタ171の構造と等価であるので、説明は省略する。図9には、フィルタ171のX線パス長PLの拡がり角θに対する変化を示している。X線パス長PLは、厚さに相当し、より正確には、図7Aに示すようにX線ビームがフィルタ171を通過する距離として定義される。θ1は、回転軸Rを中心とした半径10cmの円に接するX線ビームの拡がり角を表している。θ2は、回転軸Rを中心とした半径20cmの円に接するX線ビームの拡がり角を表している。フィルタ171は、X線パス長PLが回転軸RからX線の両端に向かって、つまり拡がり角θの絶対値の増加にしたがって、ガウス曲線の反転形状に近似した曲線に沿って緩やかに変化する特性を有する構造を備えている。従来の円弧に近似したフィルタと比較すると、フィルタ171のX線パス長PLは、拡がり角±θ1までは従来とほとんど差が無く変化するが、拡がり角±θ1を超えた範囲で急峻に長くなる。
図10はフィルタ171を透過したX線の強度の拡がり角θに対する変化を示している。フィルタ171は、フィルタ171を透過したX線の強度が回転軸RからX線の両端に向かって、つまり拡がり角θの絶対値の増加にしたがって、ガウス曲線に近似した曲線に沿って緩やかに変化する特性を有する構造を備えている。従来の円弧に近似したフィルタと比較すると、フィルタ171を透過したX線の強度は、拡がり角±θ1までは、従来とほとんど差が無く変化するが、拡がり角±θ1を超えた範囲で急峻に低下する。より具体的には、フィルタ171は、フィルタ171を透過したX線の強度が、回転軸Rから10cm未満の中央部分では、最大強度Icの90%を超過し、回転軸Rから20cmを超える周辺部分では最大強度Icの50%未満であるという特性を有する。なお、従来のフィルタの一例では、回転軸Rから20cmの位置では最大強度Icの50%を超過し、しかも最大強度Icの50%を下回るのはほぼ端部である。
図11はフィルタ171と円柱状の均一ファントムとを透過したX線の強度の拡がり角θに対する変化を示している。フィルタ171は、フィルタ171と均一ファントムとを透過したX線の強度が回転軸RからX線の両端に向かって、つまり拡がり角θの絶対値の増加にしたがって、曲線的に緩やかに低下する特性を有する構造を備えている。従来の円弧形のフィルタと比較すると、従来のフィルタと均一ファントムとを透過したX線の強度は、ほぼ一定値を示すが、本実施形態のフィルタ171と均一ファントムとを透過したX線の強度は、一定値ではなく、拡がり角±θ1を超えた範囲で緩やかに低下する。より具体的には、フィルタ171は、フィルタ171と均一ファントムを透過したX線の強度が、最大強度Icとその80%〜20%のいずれか任意の値との間のレンジで緩やかに変化するという特性を有する。
上述したように、X線管122と検出器131との両方から見てオープンな部分(図4の体表面の一部β2)で散乱した散乱線が、検出器131の出力する影響が強く表れる。従って、図12に例示するように、当該オープンな部分β2に対応するフィルタ171の一部分、つまり検出器132の側の略半分の拡がり角0°〜+30°の半部分に上述した特徴的で新規なパス長が反転害す曲線にそって変化する特性を与え、影響の少ない当該オープンな部分β2と反対側の略半分の拡がり角−30°〜0°の部分には従来と同様のパス長が円弧状に変化する特性を与える。この例では、他方のペアのX線管からの散乱線の影響を抑え、かつSNの低下を抑制することができる。なお、フィルタ172は、特性は左右で反対になる。
図13に、フィルタ支持機構173の変形例を示している。フィルタ支持機構174はフィルタ支持機構173と同じ構造であるので説明は省略する。フィルタ支持機構173は、特性の異なる複数のフィルタを装備する構造と、複数のフィルタをZ軸方向にスライドする機構とを有する。スライドによりいずれかのフィルタがX線管と検出器との間にアレンジされる。それによりいずれかのフィルタを選択的に使用することができる。好ましくは、フィルタ支持機構173には、次の4つのフィルタが装備される。
第1のフィルタは、フィルタを透過したX線の強度が拡がり角θの絶対値の増加にしたがってガウス曲線に近似した曲線に沿って緩やかに変化する本実施形態特有の特性を有し、かつそのフィルタを透過したX線の強度が最大値Icの90%を超過する範囲が比較的狭い、例えば半径8cmの範囲である。
第2のフィルタは、フィルタを透過したX線の強度が拡がり角θの絶対値の増加にしたがってガウス曲線に近似した曲線に沿って緩やかに変化する本実施形態特有の特性を有し、かつそのフィルタを透過したX線の強度が最大値Icの90%を超過する範囲が比較的広い、例えば半径10cmの範囲である。
第3のフィルタは、フィルタを透過したX線の強度が拡がり角θの絶対値の増加にしたがってほぼ円弧形に沿って緩やかに変化する従来同様の特性を有し、かつそのフィルタを透過したX線の強度が最大値Icの90%を超過する範囲が比較的広い、例えば半径16cmの範囲である。
第4のフィルタは、フィルタを透過したX線の強度が拡がり角θの絶対値の増加にしたがってほぼ円弧形に沿って緩やかに変化する従来同様の特性を有し、かつそのフィルタを透過したX線の強度が最大値Icの90%を超過する範囲が比較的狭い、例えば半径10cmの範囲である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の一実施形態に係るX線CT装置の全体構成図である。 図2は図1のX線CT装置の主要部の構成を示す斜視図である。 図3は図1のフィルタの外観図である。 図4は、従来の散乱線の影響の説明図である。 図5Aは、従来のフィルタの断面形状を示す図である。 図5Bは、図5Aのフィルタと均一ファントムとを透過したX線の強度の拡がり角θに対する変化を示す図である。 図6は、図1のフィルタの作用の説明補足図である。 図7Aは、X線パス長の説明図である。 図7Bは、図7Aに対応するX線強度のチャンネルに対する変化を示す図である。 図8Aは、図1のフィルタの断面形状を示す図である。 図8Bは、図1のフィルタの他の断面形状を示す図である。 図8Cは、図1のフィルタのさらに他の断面形状を示す図である。 図9は、図1のフィルタのX線パス長PLの拡がり角θに対する変化を示す図である。 図10は、図1のフィルタを透過したX線の強度の拡がり角θに対する変化を示す図である。 図11は、図1のフィルタと均一ファントムとを透過したX線の強度の拡がり角θに対する変化を示す図である。 図12は、図1のフィルタの変形例に関するX線パス長PLの拡がり角θに対する変化を示す図である。 図13は、図1のフィルタ支持機構の他の構成例を示す図である。
符号の説明
10…ガントリ、20…コンピュータ装置、11…回転架台、121、122…X線管、131、132…X線検出器、14…天板、151,152…コリメータ、161,162…スリット、171,172…ウェッジフィルタ、173、174…フィルタ支持機構、181,182…データ収集部、19…制御部、21…中央制御部、22…前処理部、23…再構成処理部、24…画像表示部、25…操作部、201…データ/制御バスライン。

Claims (6)

  1. 複数のX線管と、
    前記複数のX線管にそれぞれ対応する複数のX線検出器と、
    前記X線管と前記X線検出器とを単一の回転軸周りを回転自在に支持する支持機構と、
    前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成部と、
    前記複数のX線管にそれぞれ設けられる複数のフィルタとを具備し、
    前記フィルタ各々は、前記フィルタと均一な円柱ファントムとを透過したX線の強度が前記回転中心から両端に向かって曲線的に低下する特性を有するようにX線パス長が前記回転中心からX線の両端に向かって反転ガウス曲線に近似して曲線的に変化する形状を有することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記フィルタを着脱する機構をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記複数のX線管それぞれに設けられるX線厚を制限する複数のスリットをさらに備え、
    前記フィルタは前記X線管と前記スリットとの間に配置されることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  4. 前記各フィルタは、前記各フィルタを透過したX線の強度が前記回転中心からX線の両端に向かってガウス曲線に近似して曲線的に変化する特性をさらに有することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  5. 前記各フィルタは、前記フィルタを透過したX線の強度が、前記回転中心から10cm未満の中央部分では前記回転中心の最大強度の90%を超過し、前記回転中心から20cmを超える周辺部分では前記回転中心の最大強度の50%未満であるという特性をさらに有することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  6. 前記各フィルタは、中心部の厚さが薄く、周辺部に向けて厚さが漸増するような曲面形状を有することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
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