JP4891183B2 - パワーユニット - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関とともにベルト式無段変速機を備えるパワーユニットに関し、特に変速用電動モータによりベルト式無段変速機を無段変速するパワーユニットに関する。
この種のパワーユニットとしては、特許文献1等に開示された例がある。
なお、本明細書において、パワーユニットが搭載される車両の前進方向を前方として車体を基準に前後左右を決めることとする。
特開2007−8405号公報
同特許文献1に開示されたパワーユニットは、前部に単気筒4サイクル内燃機関がシリンダを大きく前傾させて設けられており、パワーユニットの車体を基準に左側にベルト式無段変速機が後方に延びて設けられている。
すなわち、ベルト式無段変速機は、内燃機関のシリンダに対して左側にあり、同ベルト式無段変速機を変速させる変速用電動モータもシリンダに対して同じ左側にあって、変速用電動モータが減速ギヤを介して減速されてベルト式無段変速機の可動プーリを軸方向に移動し伝動ベルトの巻掛け径を変更して変速を行っている。
このように、変速用電動モータや減速ギヤ等の変速駆動機構は、シリンダに対してベルト式無段変速機と同じ左側に集約されているので、変速用電動モータの配置レイアウトが制限されて伝動ケースが大型化しやすく、パワーユニットの重量バランスを平準化し難い。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、変速用電動モータの配置の自由度が大きく、伝動ケースの小型化およびパワーユニットの重量バランスの平準化が容易にできるパワーユニットを供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車体に前部を軸支され上下に揺動自在に取り付けられるパワーユニットであって、内燃機関のクランク室を形成するクランクケースと同クランクケースの車体を基準にした左右いずれか一側から後方へ延出した伝動ケースとからなるユニットケースと、前記ユニットケースの伝動ケースに収容されて前記内燃機関の駆動力を変速して駆動輪に伝達するベルト式無段変速機と、変速用電動モータの駆動を減速ギヤを介して減速して前記ベルト式無段変速機の伝動ベルトが巻き掛けられる駆動プーリの可動プーリ半体を移動して巻掛け径を変更して変速する変速駆動機構とを備えたパワーユニットにおいて、前記変速用電動モータが、前記内燃機関のシリンダに対して前記ベルト式無段変速機と左右反対側に配置されるパワーユニットとした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のパワーユニットにおいて、前記変速駆動機構による前記可動プーリの位置を検出するプーリ位置センサが、前記内燃機関のシリンダに対して前記ベルト式無段変速機と左右反対側に配置されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のパワーユニットにおいて、前記内燃機関を始動させるスタータモータが、側面視で前記変速用電動モータと重複することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のパワーユニットにおいて、前記減速ギヤの減速ギヤ軸が、左右方向に指向したバランサ軸の軸中心を相対回転自在に挿通し、左右一方の側の前記変速用電動モータの駆動を他方の側の前記ベルト式無段変速機の可動プーリの移動に伝達することを特徴とする。
請求項1記載のパワーユニットによれば、クランクケースと同クランクケースの左右いずれか一側から後方へ延出した伝動ケースとからなるユニットケースと、ユニットケースの伝動ケースに収容されて内燃機関の駆動力を変速して駆動輪に伝達するベルト式無段変速機と、変速用電動モータの駆動を減速ギヤを介して減速してベルト式無段変速機の伝動ベルトが巻き掛けられる駆動プーリの可動プーリ半体を移動して巻掛け径を変更して変速する変速駆動機構とを備えたパワーユニットにおいて、変速用電動モータが、内燃機関のシリンダに対してベルト式無段変速機と左右反対側に配置されるので、変速用電動モータの配置レイアウトの自由度が向上し、伝動ケースの小型化が図れるとともに、パワーユニットの重量バランスを容易に平準化することができる。
請求項2記載のパワーユニットによれば、変速駆動機構による可動プーリの位置を検出するプーリ位置センサが、内燃機関のシリンダに対してベルト式無段変速機と左右反対側に配置されるので、プーリ位置センサの配置レイアウトの自由度が大きく、伝動ケースの小型化が図れるとともに、パワーユニットの重量バランスを容易に平準化することができる。
請求項3記載のパワーユニットによれば、内燃機関を始動させるスタータモータが、側面視で変速用電動モータと重複するので、重量物である変速用電動モータとスタータモータを集約してマスの集中を図ることができるとともに、内燃機関を小型化しやすい。
請求項4記載のパワーユニットによれば、減速ギヤの減速ギヤ軸が、左右方向に指向したバランサ軸の軸中心を相対回転自在に挿通し、左右一方の側の変速用電動モータの駆動を他方の側のベルト式無段変速機の可動プーリの移動に伝達するので、バランサ軸に設けられるバランサウエイトと減速ギヤ軸に設けられる減速ギヤが側面視で重なるように配置されるため、クランクケースの小型化を図ることができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る自動二輪車1の側面図である。
本自動二輪車1の車体フレームは、車体前部のヘッドパイプ2の上部から後方へ2股に分岐して斜め下向きに左右一対のメインフレーム3が延出し、ヘッドパイプ2の下部から左右一対のダウンフレーム4が下方へ2股に分岐して延出して下端で後方へ屈曲して水平に延びてメインフレーム3の後端と連結されている。
一対のメインフレーム3の中央より後方寄り部位からそれぞれシートレール5が後方へ斜め上向きに延出して徐々に傾斜を緩くして後端に至っている。
このシートレール5の中央部位とメインフレーム3の後端との間にミドルフレーム6が介装されており、同ミドルフレーム6とシートレール5の後端との間にはレールステー7が介装されている。
以上のような車体フレームの左右一対のシートレール5,5間に前後長尺の収納ボックス8が架設されており、収納ボックス8の上方をフロントシート9fとリヤシート9rが開閉自在に覆っている。
収納ボックス8のフロントシート9fに覆われる前部は、ヘルメットボックス8hfとなっており、リヤシート9rに覆われる後方部位は、もう一つのヘルメットボックス8hrとなっている。
車体前部においてヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル11が設けられ、下方にフロントフォーク12が延びてその下端に前輪13が軸支されている。
車体中央部のシートレール5とミドルフレーム6の連結する角部にピボットプレート14が架設されており、同ピボットプレート14のピボット軸15に軸支された懸架リンク16を介してパワーユニット20が揺動自在に連結支持されている。
パワーユニット20は、ユニットケース21の前部に内燃機関30が構成され、内燃機関30から後方にかけてベルト式無段変速機50が配設され、その後部に減速ギヤ機構110を一体に備えたもので、減速ギヤ機構110の出力軸114に後輪19が取り付けられる(図1参照)。
図1および図2を参照して、該パワーユニット20は、ユニットケース21の前部において前面上部に左右一対のパワーユニットハンガ21h,21hが前方に突出しており、前記懸架リンク16の下端に支持軸17を介してパワーユニットハンガ21h,21hが連結され、他方で揺動自在の後部においてユニットケース21(伝動ケース23)の後端のブラケット27と前記シートレール5の後端との間にリヤクッション18が介装されている。
内燃機関30は、単気筒の4サイクル内燃機関で、ユニットケース21の前面からシリンダブロック31、シリンダヘッド32およびシリンダヘッドカバー33が重ねられて略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢で突出している。
シリンダヘッド32における上側の吸気ポートから上方に延出し後方へ屈曲した吸気管34にスロットルボディ35が接続され、同スロットルボディ35より後方へ延出した連結管36が後輪19の右側に沿って配設されたエアクリーナ37に接続されている。
スロットルボディ35は、ユニットケース21を揺動自在に軸支する支持軸17の近傍に位置しており、したがって、パワーユニット20の揺動時の振幅の比較的小さい場所にスロットルボディ35が配置されてスロットル作動を精度良く実行することができる。
また、シリンダヘッド32における下側の排気ポートから下方に延出し後方へ屈曲した排気管38が右寄りに偏って後方へ延びて後輪19の右側のマフラー39に接続される。
なお、それぞれ左右一対のメインフレーム3とダウンフレーム4との間には燃料タンク10が配設されている。
車体フレームは、各部に分割された合成樹脂製のカバー部材を連結した車体カバーCにより全体が覆われる。
図3はパワーユニット20の左側面図であり、図4は同パワーユニット20の前部の右側面図であり、図5はパワーユニット20を図3および図4の概ねV−V線に沿って切断し展開した断面図である。
ユニットケース21は、左右割りで、右ユニットケース22に対して左ユニットケースは後方に延出して伝動ケース23を構成している。
伝動ケース23は、前部右側に形成される左クランクケース部23aと前部から後部に亘って左側に形成される伝動ケース部23bと後部右側に形成される減速ギヤケース部23cとからなり、前部の左クランクケース部23aが右ユニットケース22と合わされてクランク軸40を収容するクランク室40Cを構成し、伝動ケース部23bが左側から伝動ケースカバー24に覆われてベルト式無段変速機50を収容する変速室50Cを構成し、後部の減速ギヤケース部23cが減速ギヤカバー25に覆われて減速ギヤ機構110を収容する減速ギヤ室を構成する。
クランク室40Cには、クランク軸40がユニットケース21の左右の軸受円孔に主軸受41,41を介して回転自在に支持されて左右一対のクランクウエブ40w,40wが収容され、左右水平方向に延びた延出部のうち右延出部にはACジェネレータ42が設けられ、左延出部には変速駆動機構60とともにベルト式無段変速機50のドライブプーリ51が設けられている。
ドライブプーリ51は、固定プーリ半体51sと可動プーリ半体51dとからなる。
クランク軸40の小径に縮径する段部40aから左延出部には右から軸受52、ガイドスリーブ53、固定プーリ半体51sの順に嵌合されて、クランク軸40の左端面に座金55を介してボルト56により締結することにより軸受52の内輪、ガイドスリーブ53、固定プーリ半体51sの基部を締め付け、クランク軸40と一体とする。
したがって、固定プーリ半体51sは、ガイドスリーブ53と座金55とに挟まれてクランク軸40と一体に固定され、クランク軸40とともに一体に回転する。
一方、固定プーリ半体51sに右側で対向する可動プーリ半体51dは、その基部である円筒状の可動プーリハブ51dhがガイドスリーブ53に部分的にスプライン嵌合してクランク軸40とともに回転すると同時に軸方向に摺動自在としている。
このように左側の固定プーリ半体51sに対向する右側の可動プーリ半体51dは、クランク軸40とともに回転し、かつ軸方向に摺動して固定プーリ半体51sに接近・離反することができ、この両プーリ半体51s,51dの対向するテーパ面間にVベルト58が挟まれて巻き掛けられる。
このドライブプーリ51に対応するドリブンプーリ81は、後方の被動軸82に支持されており、ドライブプーリ51とドリブンプーリ81との間にVベルト58が架渡される(図3参照)。
左クランクケース部23aと右クランクケース22が形成するクランク室40C内において、クランク軸40の上方で若干前寄りに、バランサ76が円筒状をしたバランサ軸76sの両端を軸受77,77を介して回転自在に軸支されて設けられており、バランサウエイト76wが1対のクランクウエブ40w,40w間にあって側面視で重なる位置にある。
クランク室40C内において、バランサ軸76sに右側の軸受77に隣接してバランサ被動ギヤ78bが嵌着されており、同バランサ被動ギヤ78bは、クランク軸40に右側のクランクウエブ40wに隣接して嵌着されたバランサ駆動ギヤ78aに噛合している。
バランサ駆動ギヤ78aとバランサ被動ギヤ78bは、同径である。
したがって、バランサ76は、クランク軸40と同速度で逆方向に回転し、内燃機関30の1次振動を低減する。
クランク軸40の右端にはACジェネレータ42が設けられ、同ACジェネレータ42を覆って右ケースカバー28が右ユニットケース22に右側から被せられる。
この右ユニットケース22と右ケースカバー28のACジェネレータ42の上方に膨出した部分に、図4および図5に示すように、変速駆動機構60の変速用電動モータ61が右側から取り付けられる。
すなわち、右ケースカバー28の上部に右側に向けて形成されたモータ取付座28aに取付具29により変速用電動モータ61が固定される。
図5に示すように、変速用電動モータ61は、シリンダブロック31より右側に位置し、ACジェネレータ42と略同じ位置に配置される。
変速用電動モータ61の左方に突出した駆動軸61sより前方の若干斜め上に、第1減速ギヤ軸62が、右ユニットケース22と右ケースカバー28の間に架設され、同第1減速ギヤ軸62に回転自在に軸支された第1減速大径ギヤ63aが、変速用電動モータ61の駆動軸61sと噛合している。
一方で、前記バランサ76の円筒状をしたバランサ軸76sの軸中心を第2減速ギヤ軸64が相対回転自在に挿通しており、同第2減速ギヤ軸64は、左右両側部が左クランクケース部23aと右ユニットケース22の側壁を貫通して突出している。
この第2減速ギヤ軸64の右側突出部は、前記第1減速ギヤ軸62の下方斜め前位置にあって、同右側突出部に嵌着された第2減速大径ギヤ65aが前記第1減速大径ギヤ63aと一体の第1減速小径ギヤ63bと噛合している。
バランサ軸76sの軸中心を挿通した第2減速ギヤ軸64の左クランクケース部23aを貫通した左側突出部は、変速室50Cに突出しており、同左側突出部に第2減速小径ギヤ65bが嵌着されている。
一方、前記クランク軸40に嵌着された軸受52の外輪に基端部を支持された円板ボス部材66に雌ねじ部材67がボルト68により固着されており、雌ねじ部材67のフランジ部に第3減速大径ギヤ67aが形成されていて、同第3減速大径ギヤ67aが前記第2減速ギヤ軸64と一体の第2減速小径ギヤ65bと噛合する。
この雌ねじ部材67の円筒部67sの内周面に雌ねじ(スクリューねじ)が形成されている。
前記可動プーリ半体51dを支持して軸方向に摺動自在の可動プーリハブ51dhの外周に嵌合された軸受69を介して雄ねじ部材70が支持され、同雄ねじ部材70の円筒部70sが、雌ねじ部材67の円筒部67sの内側にあって、円筒部67sの内周面の雌ねじに円筒部70sの外周面に形成された雄ねじが螺合している。
雄ねじ部材70は、円筒部70sの左端が雌ねじ部材67の円筒部67sの左開口端より左方に露出しており、同左端からフランジ部70aが可動プーリ半体51dの背面に沿って遠心方向に延出している。
雄ねじ部材70のフランジ部70aの外周部に環状部材71が固着され、同環状部材71の後部が、後方に延びて雌ねじ部材67の第3減速大径ギヤ67aの外側に回り込むように軸方向右方に延出しており、その延出部71aを伝動ケース23の変速室50C内に突出した上下一対のガイド片72,72が、挟むようにして延出部71aの回転を規制するとともに、軸方向の移動を案内するように構成されている(図5参照)。
したがって、可動プーリ半体51dと一体の可動プーリハブ51dhに軸受69を介して支持された雄ねじ部材70は、ガイド片72,72に回転が規制されて軸方向にのみ摺動することができる。
変速駆動機構60は、以上のように構成されており、変速用電動モータ61が駆動して駆動軸61sに形成された駆動ギヤ61aが回転すると、駆動ギヤ61aと噛合する第1減速ギヤ軸62に軸支された第1減速大径ギヤ63aが第1減速小径ギヤ63bとともに減速回転し、この第1減速小径ギヤ63bと噛合する第2減速ギヤ軸64の第2減速大径ギヤ65aが第2減速小径ギヤ65bとともにさらに減速回転し、この第2減速小径ギヤ65bと噛合する雌ねじ部材67の第3減速大径ギヤ67aがまたさらに減速回転し、雌ねじ部材67が回転する。
雌ねじ部材67が回転すると、これと螺合した雄ねじ部材70が回転を規制されているので、ねじ機構により軸方向に移動する。
雄ねじ部材70の軸方向の移動は、軸受69を介して可動プーリハブ51dhを可動プーリ半体51dと一体に軸方向に移動し、可動プーリ半体51dを固定プーリ半体51sに接近・離反させることができる。
なお、可動プーリ半体51dは、これを一体に支持する可動プーリハブ51dhがクランク軸40と一体のガイドスリーブ53にスプライン嵌合しているので、クランク軸40とともに回転しながら軸方向に移動することになる。
このように変速用電動モータ61の正逆転駆動により可動プーリ半体51dが固定プーリ半体51sに対して接近・離反することで、両プーリ半体51s,51dの対向するテーパ面間に巻き掛けられるVベルト58の巻掛け径が変更されて無段変速が行われる。
変速用電動モータ61が取り付けられる右ケースカバー28におけるモータ取付座28aより前方にセンサ挿入筒部28bが略上下方向に長尺に形成されている(図4参照)。
このセンサ挿入筒部28bに、回転型ポテンショメータであるプーリ位置センサ75がその回転作動軸75aを上方から挿入するようにして取り付けられる。
センサ挿入筒部28bに挿入されたプーリ位置センサ75の回転作動軸75aは、先端部が前記バランサ軸76sの軸中心を挿通した第2減速ギヤ軸64の左端の前側近傍で交差しており、該回転作動軸75aの先端部に嵌着されたウォームホイール75wが、第2減速ギヤ軸64の左端に形成されたウォームギヤ64wに噛合してウォームギヤ機構が構成されている(図4参照)。
したがって、変速用電動モータ61が駆動して前記変速駆動機構60の減速ギヤの噛合いを介して第2減速ギヤ軸64が回転すると、上記ウォームギヤ機構を介して回転作動軸75aが回転し、その回転量をプーリ位置センサ75が検出する。
プーリ位置センサ75が検出する回転量は、可動プーリ半体51dの軸方向移動量であり、すなわちドライブプーリ51へのVベルト58の巻掛け径の変動量に相当する。
したがって、プーリ位置センサ75は可動プーリ半体51dの軸方向位置からベルト式無段変速機50の変速状態を検出することになる。
図4および図5を参照して、右クランクケース22と左クランクケース部23aの上部合せ面の後方にスタータモータ120が、右クランクケース22に左側から取り付けられて配設されている。
スタータモータ120は、変速用電動モータ61と同様に駆動軸120sを左右方向に平行にした姿勢で、右クランクケース22の右側の幾らか後方に膨出した膨出部22eの左側面に左側から取り付けられる。
なお、スタータモータ120の左側面に突出形成された取付ブラケット120bが左クランクケース部23aのボス部にねじ止めされて固定される(図5参照)。
側面視でスタータモータ120は、変速用電動モータ61と一部重なっている(図3,図4参照)。
右側面視である図4を参照して、スタータモータ120の駆動軸120sとクランク軸40との間には、右クランクケース22と右ケースカバー28との間に架設された減速ギヤ軸121が設けられ、同減速ギヤ軸121sに回転自在に軸支された大径ギヤ122aが、駆動軸120sに形成された駆動ギヤ120aと噛合している(図5参照)。
一方、クランク軸40の右端に設けられたACジェネレータ42に隣接して被動ギヤ123がクランク軸40に回転自在に軸支された回転ボス124に嵌着支持されており(図5参照)、同被動ギヤ123が、前記大径ギヤ122aと一体の小径ギヤ122bと噛合している。
なお、ACジェネレータ42のクランク軸40と一体のアウタロータ42rと回転ボス124との間に一方向クラッチ125が介装されている。
したがって、スタータモータ120が駆動して駆動軸120sに形成された駆動ギヤ120aが回転すると、駆動ギヤ120aと噛合する大径ギヤ122aが小径ギヤ122bとともに減速回転し、この小径ギヤ122bと噛合する被動ギヤ123が回転ボス124とともにさらに減速回転し、この回転ボス124の回転が一方向クラッチ125を介してACジェネレータ42のアウタロータ42rをクランク軸40とともに回転し、内燃機関30の始動を行うことができる。
以上のように、本パワーユニット20は、内燃機関30のシリンダブロック31に対して左側にベルト式無段変速機50が配設される一般的構造をしており、同ベルト式無段変速機50とは反対のシリンダブロック31に対して右側に変速用電動モータ61が配置されている。
したがって、可動プーリ半体51dを移動する変速駆動機構60を左右に分散することで、変速用電動モータ61の配置レイアウトの自由度を向上し、伝動ケース23の小型化を図ることができる。
また、重量物である変速用電動モータ61をベルト式無段変速機50とは反対の右側に配置することで、パワーユニット20の左右の重量バランスを容易に平準化することができる。
さらに、変速駆動機構60による可動プーリ半体51dの位置を検出するプーリ位置センサ75が、シリンダブロック31に対してベルト式無段変速機50と左右反対側に配置されるので、プーリ位置センサ75の配置レイアウトも自由度が大きく、伝動ケース23の小型化が図れるとともに、パワーユニット20の重量バランスも容易に平準化することができる。
内燃機関30を始動させるスタータモータ120が、側面視で変速用電動モータ60と一部重複するよう配置されているので、重量物である変速用電動モータ60とスタータモータ120を集約してマスの集中を図ることができるとともに、内燃機関30の前後長を抑制して小型化しやすい。
第2減速大径ギヤ65aと第2減速小径ギヤ65bを支持する第2減速ギヤ軸64が、左右方向に指向したバランサ軸76sの軸中心を相対回転自在に挿通し、右側の変速用電動モータ60の駆動を左側のベルト式無段変速機50の可動プーリ半体51dの移動に伝達するので、バランサ軸76sに設けられるバランサウエイト76w(およびバランサ被動ギヤ78b)と第2減速ギヤ軸64に設けられる第2減速大径ギヤ65aと第2減速小径ギヤ65bが側面視で重なるように配置されるため、クランク室40Cを特別外側に膨出させる必要がなく、クランクケース22,23aの小型化を図ることができる。
変速用電動モータ61とスタータモータ120は、ユニットケース21の前部の上方に配置されるので、変速用電動モータ61およびスタータモータ120を確実に水や泥から保護して耐久性の向上を図ることができるとともに、ユニットケース21の上方から変速用電動モータ61およびスタータモータ120を取り付けることができ、組付け作業を容易かつ確実に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の全体側面図である。 パワーユニットおよびその周辺の側面図である。 パワーユニットの左側面図である。 パワーユニットの前部の右側面図である。 図3および図4の概ねV−V線に沿って切断し展開したパワーユニットの断面図である。
符号の説明
20…パワーユニット、21…ユニットケース、22…右ユニットケース、23…伝動ケース、23a…左クランクケース部、
30…内燃機関、31…シリンダブロック、40…クランク軸、
50…ベルト式無段変速機、50C…変速室、51…ドライブプーリ、51d…可動プーリ半体、51s…固定プーリ半体、58…Vベルト、
60…変速駆動機構、61…変速用電動モータ、62…第1減速ギヤ軸、63a…第1減速大径ギヤ、63b…第1減速小径ギヤ、64…第2減速ギヤ軸、65a…第2減速大径ギヤ、65b…第2減速小径ギヤ、67…雌ねじ部材、70…雄ねじ部材、75…プーリ位置センサ、76…バランサ、76s…バランサ軸、78b…バランサ被動ギヤ、110…減速ギヤ機構、120…スタータモータ。

Claims (4)

  1. 車体に前部を軸支され上下に揺動自在に取り付けられるパワーユニットであって、
    内燃機関のクランク室を形成するクランクケースと同クランクケースの車体を基準にした左右いずれか一側から後方へ延出した伝動ケースとからなるユニットケースと、
    前記ユニットケースの伝動ケースに収容されて前記内燃機関の駆動力を変速して駆動輪に伝達するベルト式無段変速機と、
    変速用電動モータの駆動を減速ギヤを介して減速して前記ベルト式無段変速機の伝動ベルトが巻き掛けられる駆動プーリの可動プーリ半体を移動して巻掛け径を変更して変速する変速駆動機構とを備えたパワーユニットにおいて、
    前記変速用電動モータが、前記内燃機関のシリンダに対して前記ベルト式無段変速機と左右反対側に配置されることを特徴とするパワーユニット。
  2. 前記変速駆動機構による前記可動プーリの位置を検出するプーリ位置センサが、前記内燃機関のシリンダに対して前記ベルト式無段変速機と左右反対側に配置されることを特徴とする請求項1記載のパワーユニット。
  3. 前記内燃機関を始動させるスタータモータが、側面視で前記変速用電動モータと重複することを特徴とする請求項1または請求項2記載のパワーユニット。
  4. 前記減速ギヤの減速ギヤ軸が、左右方向に指向したバランサ軸の軸中心を相対回転自在に挿通し、左右一方の側の前記変速用電動モータの駆動を他方の側の前記ベルト式無段変速機の可動プーリの移動に伝達することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のパワーユニット。
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