JP4936763B2 - パワーユニット - Google Patents
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Description
すなわち、駆動モータの回転駆動が減速ギヤ機構とねじ機構を介して可動プーリ半体の軸方向の移動に伝達されるようになっている。
このアクチュエータカバーは、伝動ケースカバーとは別体の部品である。
前記変速駆動機構(60)の後側に、スタータモータ(78)が前記クランクケース(22,23a)に取り付けられ、前記パワーユニットハンガ(21h)と前記スタータモータ(78)は、前記変速用駆動モータ(61)より低い位置にあるパワーユニットとした。
これにより、水や泥の付着を回避して変速用駆動モータの耐久性の向上を図ることができる。
また、変速用駆動モータは益々水や泥から保護される。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車1の側面図である。
車体前部2と車体後部3とが、低いフロア部4を介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレームは、概ねダウンチューブ6とメインパイプ7とからなる。
一方車体前部2においては、ヘッドパイプ5に軸支されて上方にハンドル11が設けられ、下方にフロントフォーク12が延びてその下端に前輪13が軸支されている。
なお、ユニットケース21の前側下部からブラケット21bが前方に突出しており、ダウンチューブ6の延出部とリンク部材6aにより連結されている。
また、シリンダヘッド32における下側の排気ポートから下方に延出し後方へ屈曲した排気管38が右寄りに偏って後方へ延びて後輪17の右側のマフラー39に接続されている(図2参照)。
フロア部4はサイドカバー9eにより覆われ、また車体後部3は左右側方からボデイカバー10aおよびテールサイドカバー10bによって覆われる。
また、図4は、パワーユニット20を図3の概ねIV−IV線に沿って切断し展開した断面図である。
伝動ケース23は、前部右側に形成される左クランクケース部23aが右ユニットケース22と合わされてクランクシャフト40を収容するクランク室40Cを構成し、前部から後部に亘って左側に形成される伝動ケース部23bが左側から伝動ケースカバー24に覆われてベルト式無段変速機50を収容する変速室50Cを構成し、後部右側に形成される減速ギヤ部23cが減速ギヤカバー25に覆われて減速ギヤ機構110を収容する減速ギヤ室110Cを構成する。
なお、伝動ケースカバー24の左側面は、前部が吸風ダクト26とフロントLカバー27により覆われ、後部がリヤLカバー28によって覆われる。
ドライブプーリ51は、固定プーリ半体51sと可動プーリ半体51dとからなる。
クランクシャフト40の小径に変化する段部40aから左延出部には右から軸受52、ガイドスリーブ53、固定プーリ半体51s、そして前記カラー54の順に嵌合されて、クランクシャフト40の左端面に座金55を介してボルト56により締結することにより軸受52の内輪、ガイドスリーブ53、固定プーリ半体51sの基部、カラー54を締め付け、クランクシャフト40と一体とする。
変速用駆動モータ61の駆動軸61sは、中央の円孔23mhを貫通して左方の変速室50Cに突出する。
したがって、変速用駆動モータ61は、左クランクケース部23aと右ユニットケース22が形成するクランク室40Cの上方に配置される。
変速用駆動モータ61は、大きく前傾したシリンダブロック31により上方に位置する(図3参照)。
一方、伝動ケースカバー24には、その右側面図である図7を参照して、伝動ケース23の軸受凹部23gaと軸受凹部23gbに対向して軸受凹部24gaと軸受凹部24gbが形成されている。
同様に、対向する軸受凹部23gbと軸受凹部24gbに軸受64,64を介して第2減速ギヤ軸65sの右端と左側部が軸支されており、同第2減速ギヤ軸65sと一体の大径ギヤ65aが、前記減速ギヤ軸63sと一体の小径ギヤ63bと噛合している。
この雌ねじ部材67の円筒部67sの内周面に雌ねじ(スクリューねじ)が形成されている。
雄ねじ部材70は、円筒部70sの左端が雌ねじ部材67の円筒部67sの左開口端より左方に露出しており、同左端からフランジ部70aが可動プーリ半体51dの背面に沿って遠心方向に延出している。
雄ねじ部材70の軸方向の移動は、軸受69を介して可動プーリハブ51dhを可動プーリ半体51dと一体に軸方向に移動し、可動プーリ半体51dを固定プーリ半体51sに接近・離反させることができる。
したがって、回転センサ75はベルト式無段変速機50の変速状態を検出することになる。
したがって、クランクシャフト40の回転で固定プーリ半体51sが冷却ファン77とともに回転し、吸風口24rより冷却空気を変速室50C内に吸入することができる。
ベルト式無段変速機50のドライブプーリ51に対応するドリブンプーリ81は、固定プーリ半体81sと可動プーリ半体81dとからなり、互いに対向して、ともに被動軸82に支持されている。
支持スリーブ87には遠心式クラッチ90の椀状をしたクラッチアウタ91の基部が固着されて被動軸82と一体に回転するようになっている。
支持プレート92aには枢軸92bによりアーム92cが基端部を軸支されており、同アーム92cの先端にクラッチシュー92dが固着されている。
アーム92cはクラッチシュー92dがクラッチアウタ91の内周面から離れる方向にばね92eにより付勢されている。
すなわち、円筒状をした可動プーリハブ98に軸方向に長尺のガイド孔98aが形成されていて、固定プーリハブ95に突設されたガイドピン99が該ガイド孔98aに摺動自在に係合している。
固定プーリハブ95に一体に取り付けられた支持プレート92aと可動プーリハブ98との間にコイルばね100が介装されて、同コイルばね100により可動プーリハブ98は右方に付勢されている。
したがって、伝動ケース23と伝動ケースカバー24は、合せ面23u,24uに切欠きがないため、いずれも部品形状が簡素化できコストの削減が可能であるとともに、伝動ケース23に対する伝動ケースカバー24の締付け力を強化することができる。
図6の伝動ケース23の右側面図を参照して、減速ギヤ部23cは、伝動ケース23の後部右側面から右方に突出した周壁23cwが、伝動ケース23の後部右側面の上部を残して下方に偏って形成されている。
したがって、被動軸82の回転は、減速ギヤ機構110を介して減速されて後車軸114に伝達されて後輪17が回転される。
排風ダクト120は、伝動ケース23の排風口23zの開口端面の合せ面23wに対向する前鉛直辺と上傾斜辺からなる合せ面120wを有し、同合せ面120wから前鉛直壁120aと上傾斜壁120bが右方へ斜め下向きに延出し、上傾斜壁120bは減速ギヤケース25の右側面に回り込んで下方へ垂下する側壁120cとなっている。
この側壁120cの下部に円孔120hが穿設されている。
このように、冷却風は、変速室50Cを前部から後部へ万遍なく流れ、ベルト式無段変速機50を効率良く冷却することができる。
車速センサ135は、ピックアップコイルを用いた磁気センサであり、下端のポールピース135pが大径ギヤ114aに近接して対向し大径ギヤ114aの歯先の通過を検知して後車軸114の回転数から車速を検出する。
車速センサ135の上端からは前記排風通路に信号ケーブル135aが延出している。
車輪速センサ140を保持する取付けブラケット141の一対の取付片が、凹部25gの両側のボス部にネジ142により固定される。
車輪速センサ140の上端から信号ケーブル140aが延出している。
また、構造的に支持強度を確保し易いため、変速用駆動モータ61やスタータモータ78の支持部位を軽量にすることが可能でパワーユニット20の軽量化を図ることができる。
50…ベルト式無段変速機、50C…変速室、51…ドライブプーリ、51d…可動プーリ半体、51s…固定プーリ半体、58…Vベルト、
60…変速駆動機構、61…変速用駆動モータ、63s…第1減速ギヤ軸、65s…第2減速ギヤ軸、67…雌ねじ部材、70…雄ねじ部材、78…スタータモータ。
Claims (3)
- 内燃機関(30)のクランク室(40C)を形成するクランクケース(22,23a)と同クランクケース(22,23a)の一側に設けられベルト式無段変速装置(50)を収容する変速室(50C)を一部形成する伝動ケース(23)とから構成されるユニットケース(21)と、
前記伝動ケース(23)を覆って前記変速室(50C)を形成する伝動ケースカバー(24)とを備え、
前記ベルト式無段変速装置(50)の伝動ベルト(58)が巻き掛けられるプーリ(51)の巻掛け径を変速用駆動モータ(61)の駆動で変速駆動機構(60)を介して変更し無段変速が行われるパワーユニット(20)において、
前記内燃機関(30)は、シリンダが大きく前傾しており、
前記変速用駆動モータ(61)が、前記シリンダより上方で前記内燃機関のクランク室の上方に、前記伝動ケース(23)に前記クランク室(40C)のある車体内側から取り付けられて配置され、
前記変速駆動機構(60)は前記変速用駆動モータ(61)から略下方の前記プーリ(51)が軸支されるクランクシャフト(40)に向けて構成され、
前記変速駆動機構(60)の前側に、パワーユニットハンガ(21h)が前記クランクケース(22,23a)に突設して設けられ、
前記変速駆動機構(60)の後側に、スタータモータ(78)が前記クランクケース(22,23a)に取り付けられ、
前記パワーユニットハンガ(21h)と前記スタータモータ(78)は、前記変速用駆動モータ(61)より低い位置にあることを特徴とするパワーユニット。 - 前記変速駆動機構(60)が、側面視で前記変速用駆動モータ(61)と前記クランクシャフト(40)との間でくの字状に構成されることを特徴とする請求項1記載のパワーユニット。
- 前記内燃機関(30)のクランク室(40C)の上には、前記パワーユニットハンガ(21h)に近い位置に前記変速用駆動モータ(61)が前記スタータモータ(78)と上下方向で重なるように並んで配置されることを特徴とする請求項2記載のパワーユニット。
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