JP4889240B2 - 非対称有機スルホニルイミド塩電解質とそれを用いた電解液および電気化学素子 - Google Patents
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Description
こうした問題点を解決するために、(CF3SO2)2NLi、(CF3CF2SO2)2NLi等のパーフルオロアルキルスルホニルイミド塩を非水系電気化学素子用の電解質として用いることが提案されている(特許文献1、及び非特許文献1参照)。かかるパーフルオロアルキルスルホニルイミド塩は水分に対しての安定性が高く、また熱的安定性に優れるという特徴があり、これらのイミド塩を電解質に用いた非水系電気化学素子は高温下での特性劣化が抑制されるという効果が見出されている。
また、非特許文献1では(CF3CF2SO2)2NLi、(C4F9SO2)(CF3SO2)NLi等のパーフルオロアルキルスルホニルイミド塩を電解質として用いることが提案され、良好な電池特性が得られることが開示されている。
しかしながら、上記パーフルオロアルキルスルホニルイミド塩は高価なパーフルオロアルキルスルホン酸化合物から合成されるものであり、工業的な観点ではコスト的に不利である。
上記問題点から(CF3SO2)2NLi、及び(CF3CF2SO2)2NLi等のパーフルオロアルキルスルホニルイミド塩は高温下での耐久性に優れるという特徴を有しながらも、実用的に広く用いられるまでに至っていない。
前記パーフルオロアルキルスルホニルイミド塩の問題点である金属アルミニウムの電気化学的腐蝕を解決するために、水素含有ビス(フルオロアルキル)スルホニルイミドリチウムを電解質として用いることが提案されている(特許文献2、及び特許文献3参照)。
また、特許文献3では一般式(CnF(2n−m+1)HmSO2)2NLi(nは2以上の整数を表し、mは0以上2n以下の整数を表す。)で示されるアルキル基の炭素数が2以上のビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドリチウムを電解質として用いたリチウムイオン二次電池が提案されており、充放電サイクルでの容量維持率の向上という効果が記載されている。
つ金属アルミニウムの電気化学的腐食が少ない非水系電気化学素子用の電解質及び電解液を提供すること、並びに該電解液を用いた電気化学素子を提供することにある。
1.(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiの群から選ばれた少なくとも1種の非対称有機スルホニルイミド塩からなる電解質である。
3.(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)
(CHF2CF2SO2)NLiの群から選ばれた少なくとも1種の非対称有機スルホニルイミド塩からなる電解質を含む非水系電解液を用いた非水系電気化学素子である。
本発明の非対称有機スルホニルイミド塩は、対応する有機アルキルスルホン酸CHF2CF2SO3H、CF3CHFCF2SO3H、もしくはCF3SO3H、またはその酸塩化物、もしくはその酸無水物等の誘導体のスルホニルイミド化反応により合成することができる。その中でCF3SO3H、またはその誘導体は既に工業的に生産されており、比較的安価に入手可能である。CHF2CF2SO3H、もしくはCF3CHFCF2SO3H、またはそれらの誘導体は、前記のとおり、既に大量に生産され工業的に安価に入手可能な四フッ化エチレンまたは六フッ化プロピレンと亜硫酸水素ナトリウムとの付加反応により効率よく製造することができる。その製造条件の一例として、四フッ化エチレンまたは六フッ化プロピレンと亜硫酸水素ナトリウムの水溶液、更に要すれば反応助剤を加え室温から150℃の温度範囲で1時間から100時間反応させることにより、CHF2CF2SO3Na、またはCF3CHFCF2SO3Naを製造する方法は、条件を選ぶことによってほぼ定量的に目的物を得ることができ好ましい。
1)有機アルキルスルホニルハライドとビス(トリメチルシリル)イミドのリチウム塩とを反応させる方法。
2)無水有機アルキルスルホン酸と尿素とを反応させてから水酸化リチウム、又は炭酸リチウムと反応させる方法。
3)有機アルキルスルホニルハライドとリチウム窒化物とを反応させる方法。
4)有機アルキルスルホニルハライドとアンモニアとを反応させてから水酸化リチウム、又は炭酸リチウムと反応させる方法。
5)有機アルキルスルホニルハライドと有機アルキルスルホンアミドとを反応させてから水酸化リチウム、又は炭酸リチウムと反応させる方法。
かかる条件を満足する化合物は(CHF2CF2SO2)(CF3SO2)NLi、(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiである。
具体的にはプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、及びビニレンカーボネート(VC)等に代表される環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、及びメチルエチルカーボネート(MEC)等に代表される鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン(γBL)、及びε−カプロラクトン(εCL)等に代表される環状エステル類、酢酸エチル(EA)、プロピオン酸メチル(MP)、及び酪酸エチル(EB)等に代表される鎖状エステル類、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、及びジオキサン(DO)等に代表されるエーテル類、アセトニトリル(AN)、プロピオニトリル(PN)、及びベンゾニトリル(BN)等に代表されるニトリル類、スルホラン類、ケトン類、並びにアミド類が挙げられ、これらの溶媒を単独または2つ以上の混合溶媒系で用いることができる。
<参考実施例1>
(CHF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiの合成と電解液の調製
1)亜硫酸水素ナトリウムの25%水溶液500mlと四硼酸ナトリウム10水和物57.3gとテトラフルオロエチレン156gを圧力容器に入れ、90℃で50時間反応させた。反応液を濾過した後、乾固させた生成物をエタノールで抽出することにより、1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸ナトリウムCHF2CF2SO3Naを得た。このCHF2CF2SO3Naとオキシ塩化リンとを反応させ、1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸クロライドCHF2CF2SO2Clを得た。
2)CHF2CF2SO2Clと、市販のトリフルオロメタンスルホンアミドCF3SO2NH2とをアセトニトリルを溶媒として反応させた後、LiOHで中和して、(CHF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiを得た。
3)(CHF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジエチルカーボネートの体積比1:4の混合溶媒に溶解させ、1mol・dm-3の非水系電解液を調製した。この電解液の室温での電気伝導度は7.3mS・cm-1であった。
(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiの合成と電解液の調製
1)亜硫酸水素ナトリウムの25%水溶液500mlと四硼酸ナトリウム10水和物57.3gとヘキサフルオロプロピレン187gを圧力容器に入れ、90℃で50時間反応させた。反応液を濾過した後、乾固させた生成物をエタノールで抽出することにより、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−n−プロパンスルホン酸ナトリウムCF3CHFCF2SO3Naを得た。このCF3CHFCF2SO3Naとオキシ塩化リンとを反応させ、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−n−プロパンスルホン酸クロライドCF3CHFCF2SO2Clを得た。
2)CF3CHFCF2SO2Clと市販のトリフルオロメタンスルホンアミドCF3SO2NH2とをアセトニトリルを溶媒として反応させた後LiOHで中和して、(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiを得た。
3)(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジ
エチルカーボネートの体積比1:4の混合溶媒に溶解させ、1mol・dm−3の非水系電解液を調製した。この電解液の室温での電気伝導度は6.7mS・cm−1であった。
(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiの合成と電解液の調製
1)参考実施例1で得たCHF2CF2SO2Clを過剰のアンモニアと反応させ1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホンアミドCHF2CF2SO2NH2を得た。
2)このCHF2CF2SO2NH2と、実施例2で得られたCF3CHFCF2SO2Clとをアセトニトリルを溶媒として反応させた後、LiOHで中和して、(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiを得た。
3)(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジエチルカーボネートの体積比1:4の混合溶媒に溶解させ、1mol・dm-3の非水系電解液を調製した。この電解液の室温での電気伝導度は6.1mS・cm-1であった。
図1に示す円筒型リチウムイオン二次電池を下記のようにして作製した。
LiCoO2100質量部に対し、グラファイト2.5質量部、アセチレンブラック2.5質量部、結合剤としてポリフッ化ビニリデン8質量部を加え、N−メチルピロリドンを溶剤に用いてペースト状にしたものを厚み18μmのアルミ箔の両面に塗布、乾燥させ合計厚み220μmの正極を作製した。次に、グラファイト100質量部に対し、結合剤としてポリフッ化ビニリデン8質量部を加え、N−メチルピロリドンを溶剤に用いてペースト状にしたものを厚み12μmの銅箔の両面に塗布、乾燥させ合計厚み150μmの負極を作製した。
この電池を定電流1C、4.2V定電圧、2時間の充電条件と定電流1C、放電終止電圧2.7Vの放電条件で、室温にて充放電サイクル試験を行なったところ500サイクル目での放電容量維持率(500サイクル後の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った百分率)は表1に示すとおり96.5%であった。
一方、この電池の低温放電特性を温度−20℃、放電電流2Aの条件で行なったところ、表1に示すとおり、室温での放電容量に対し84.5%の放電容量が得られた。
非水系電解液として実施例2で得られた(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネートの体積比1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させたものを用いた以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製した。
この電池を定電流1C、4.2V定電圧、2時間の充電条件と定電流1C、放電終止電圧2.7Vの放電条件で、室温にて充放電サイクル試験を行なったところ500サイクル目での放電容量維持率(500サイクル後の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った百分率)は表1に示すとおり97.3%であった。
一方、この電池を満充電(4.2V)して、60℃に維持した恒温槽に1ヶ月間保存した後、再充電し放電容量を測定したところ放電容量維持率(保存試験後の放電容量を保存試験前の放電容量で割った百分率)は表1に示すとおり94.1%であった。
一方、この電池の低温放電特性を温度−20℃、放電電流2Aの条件で行なったところ、表1に示すとおり、室温での放電容量に対し79.9%の放電容量が得られた。
非水系電解液として実施例3で得られた(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネートの体積比1:1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させたものを用いた以外は
参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製した。
この電池を定電流1C、4.2V定電圧、2時間の充電条件と定電流1C、放電終止電圧2.7Vの放電条件で、室温にて充放電サイクル試験を行なったところ500サイクル目での放電容量維持率(500サイクル後の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った百分率)は表1に示すとおり94.2%であった。
一方、この電池を満充電(4.2V)して、60℃に維持した恒温槽に1ヶ月間保存した後、再充電し放電容量を測定したところ放電容量維持率(保存試験後の放電容量を保存試験前の放電容量で割った百分率)は表1に示すとおり95.1%であった。
一方、この電池の低温放電特性を温度−20℃、放電電流2Aの条件で行なったところ、表1に示すとおり、室温での放電容量に対し77.9%の放電容量が得られた。
電解質としてLiPF6を用いた以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
<比較例2>
電解質として (CF3SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
電解質として(CF3CF2SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
<比較例4>
電解質として(CF3CF2CF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiを用いた以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
電解質として(CHF2CF2SO2)2NLiを用いて、電解液濃度を0.7mol・dm-3とした以外は参考実施例4と同じ操作を行ってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
<比較例6>
電解質として(CF3CHFCF2SO2)2NLiを用いて、電解液濃度を0.7mol・dm-3とした以外は参考実施例4と同じ操作を行なってリチウムイオン二次電池を作製し、参考実施例4と同じ条件でサイクル性試験、高温保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表1に示す。
市販のピッチ系活性炭(BET比表面積1955m2・g-1)150gをステンレススチールメッシュ製の籠に入れ、石炭系ピッチ300gを入れたステンレス製バットの上に置き、電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に設置して、熱処理を行うことによって、該活性炭の表面に石炭系ピッチ由来の炭素質材料を被着させた複合多孔性材料を作成した。熱処理は窒素中で、室温から670℃まで4時間で昇温し、同温度で4時間保持し、続いて自然冷却により60℃まで冷却した後、炉から取り出した。得られた複合多孔性材料はBET比表面積240m2・g-1であった。次いで、上記で得た複合多孔性材料83.4質量部、アセチレンブラック8.3質量部およびポリフッ化ビニリデン8.3質量部とN−メチルピロリドンを混合して、スラリーを得た。次いで、得られたスラリーを銅箔の片面に塗布し、乾燥し、プレスして、負極を作製した。
一方、この非水系電気化学素子の高温フロート充電特性を次の条件で評価した。定電圧電源を用い、この電気化学素子に3.8Vの電圧を印加した状態のまま、60℃に維持した恒温槽に1000時間保存した後、放電容量を測定した。放電容量維持率(保存試験後の放電容量を保存試験前の放電容量で割った百分率)は表2に示すとおり90.2%であった。
一方、この非水系電気化学素子の低温放電特性を温度−20℃、放電電流50Cの条件で行なったところ、表2に示すとおり、室温での放電容量に対し65.9%の放電容量が得られた。
非水系電解液として実施例2で得られた(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネートの体積比1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させたものを用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製した。
この非水系電気化学素子を定電流50C、充電終止電圧4.0Vの充電条件と定電流5
0C、放電終止電圧2.0Vの放電条件で、室温にて充放電サイクル試験を行なったところ100000サイクル目での放電容量維持率(100000サイクル後の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った百分率)は表2に示すとおり98.8%であった。
た恒温槽に1000時間保存した後、放電容量を測定した。放電容量維持率(保存試験後の放電容量を保存試験前の放電容量で割った百分率)は表2に示すとおり92.9%であった。
一方、この非水系電気化学素子の低温放電特性を温度−20℃、放電電流50Cの条件で行なったところ、表2に示すとおり、室温での放電容量に対し69.5%の放電容量が得られた。
非水系電解液として実施例3で得られた(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネートの体積比1:1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させたものを用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って電気化学素子を作製した。
この非水系電気化学素子を定電流50C、充電終止電圧4.0Vの充電条件と定電流50C、放電終止電圧2.0Vの放電条件で、室温にて充放電サイクル試験を行なったところ100000サイクル目での放電容量維持率(100000サイクル後の放電容量を1サイクル目の放電容量で割った百分率)は表2に示すとおり96.3%であった。
一方、この非水系電気化学素子の低温放電特性を温度−20℃、放電電流50Cの条件で行なったところ、表2に示すとおり、室温での放電容量に対し60.1%の放電容量が得られた。
電解質としてLiPF6を用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
<比較例8>
電解質として(CF3SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
電解質として(CF3CF2SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
<比較例10>
電解質として(CF3CF2CF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiを用いた以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
電解質として(CHF2CF2SO2)2NLiを用いて、非水系電解液濃度を0.7mol・dm-3とした以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
<比較例12>
電解質として(CF3CHFCF2SO2)2NLiを用いて、非水系電解液濃度を0.7mol・dm-3とした以外は参考実施例7と同じ操作を行って非水系電気化学素子を作製し、参考実施例7と同じ条件でサイクル性試験、高温フロート充電保存試験、低温放電特性試験を行なった。結果を表2に示す。
60℃でのアルミニウムの電気化学的腐蝕性を次のように評価した。(CHF2CF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/メチルエチルカーボネートの体積比1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解した非水系電解液を用い、作用電極をアルミニウム、対電極および参照電極をリチウム金属としたセルで作用極のアルミニウムを60℃で4.2Vに保持した時に流れるリーク電流を測定した。結果を表3に示す。リーク電流は60℃でのアルミニウムの電気化学的腐蝕性を表し、その値が小さい方が該腐食性が小さいことを示している。
(CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネートの体積比1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させた非水系電解液を用いた以外は参考実施例10と同じ操作を行い、リーク電流を測定した。結果を表3に示す。
<実施例12>
(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiをエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネートの体積比1:1:2の混合溶媒に1mol・dm-3の濃度に溶解させた非水系電解液を用いた以外は参考実施例10と同じ操作を行い、リーク電流を測定した。結果を表3に示す。
電解質として(CF3SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例10と同じ操作を行い、リーク電流を測定した。結果を表3に示す。
<比較例14>
電解質として(CF3CF2SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例10と同じ操作を行い、リーク電流を測定した。結果を表3に示す。
<比較例15>
電解質として(CHF2CF2SO2)2NLiを用いた以外は参考実施例10と同じ操作を行い、リーク電流を測定した。結果を表3に示す。
2 負極
3 正極リード端子
4 負極リード端子
5 セパレータ
6 容器
7 電池封口板
8 パッキング
9 絶縁板
Claims (3)
- (CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiの群から選ばれた少なくとも1種の非対称有機スルホニルイミド塩からなる電解質。
- (CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiの群から選ばれた少なくとも1種の非対称有機スルホニルイミド塩からなる電解質を含む非水系電解液。
- (CF3CHFCF2SO2)(CF3SO2)NLi、及び(CF3CHFCF2SO2)(CHF2CF2SO2)NLiの群から選ばれた少なくとも1種の非対称有機スルホニルイミド塩からなる電解質を含む非水系電解液を用いた非水系電気化学素子。
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