JP2019175578A - 電池用非水電解液及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
リチウム二次電池は、例えば、リチウムを吸蔵放出可能な材料を含有する正極及び負極、並びに、リチウム塩と非水溶媒とを含有する電池用非水電解液を含む。
正極に用いられる正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiFePO4のようなリチウム金属酸化物が用いられる。
また、電池用非水電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどのカーボネート類の混合溶媒(非水溶媒)に、LiPF6、LiBF4、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2のようなLi電解質を混合した溶液が用いられている。
一方、負極に用いられる負極用活物質としては、金属リチウム、リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物(金属単体、酸化物、リチウムとの合金など)や炭素材料が知られており、特にリチウムを吸蔵、放出が可能なコークス、人造黒鉛、天然黒鉛を採用したリチウム二次電池が実用化されている。
例えば、電池の充電後の保存特性を改善できる電池用非水電解液として、モノフルオロリン酸リチウム及びジフルオロリン酸リチウムの少なくとも一方を添加剤として含有する電池用非水電解液が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、電池のサイクル特性及び保存特性を改善できる電池用非水電解液として、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムを添加剤として含有する電池用非水電解液が知られている(例えば、下記特許文献2参照)。
従って、本開示の課題は、保存後の電池抵抗を低減できる電池用非水電解液、並びに、この電池用非水電解液を用いたリチウム二次電池を提供することである。
<1> 下記式(A)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Aと、
モノフルオロリン酸リチウム及びジフルオロリン酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Bと、
下記式(C)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Cと、
ヘキサフルオロリン酸リチウム及び下記式(1)で表される化合物を含む電解質と、
を含有する電池用非水電解液。
<3> 前記ヘキサフルオロリン酸リチウム及び前記式(1)で表される化合物の総濃度が、0.1mol/L〜3mol/Lである<1>又は<2>に記載の電池用非水電解液。
<6> 前記添加剤Aの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%であり、
前記添加剤Bの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%であり、
前記添加剤Cの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の電池用非水電解液。
<9> 正極と、
金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属若しくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、
<1>〜<8>のいずれか1つに記載の電池用非水電解液と、
を含むリチウム二次電池。
<10> <9>に記載のリチウム二次電池を充放電させて得られたリチウム二次電池。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示の電池用非水電解液(以下、単に「非水電解液」ともいう)は、
下記式(A)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Aと、
モノフルオロリン酸リチウム及びジフルオロリン酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Bと、
下記式(C)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Cと、
ヘキサフルオロリン酸リチウム及び下記式(1)で表される化合物を含む電解質と、
を含有する。
かかる効果が奏される理由は明らかではないが、添加剤A、添加剤B、及び添加剤Cの組み合わせにより、電極表面に、電池保存後における抵抗が低い良質な被膜が形成されるためと考えられる。
添加剤Aは、下記式(A)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である。
無置換の炭素数1〜6の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、イソプロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基等のアルケニル基;等が挙げられる。
R1で表される「少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素基」は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されていればよいが、パーフルオロ炭化水素基であることが好ましい。
R1で表される「少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素基」の炭素数は、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。
無置換の炭素数1〜6の炭化水素オキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、2−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基等のアルコキシ基;アリルオキシ基、ビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;等が挙げられる。
R1で表される「少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素オキシ基」は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されていればよいが、パーフルオロ炭化水素オキシ基であることが好ましい。
R1で表される「少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素オキシ基」の炭素数は、1〜3が好ましく、1又は2がより好ましく、1が特に好ましい。
添加剤Bは、モノフルオロリン酸リチウム(Li2PO3F)及びジフルオロリン酸リチウム(LiPO2F2)からなる群から選択される少なくとも1種である。
添加剤Bは、ジフルオロリン酸リチウムを含むことが好ましい。
添加剤Cは、下記式(C)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である。
Rで表されるこれらの基(即ち、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、及び炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基)は、構造中に置換基又はヘテロ原子を含んでいてもよい。
具体的には、これらの基の水素原子の代わりに、置換基として、ハロゲン原子、鎖状若しくは環状のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、アシル基、アミド基、又は水酸基を含んでいてもよい。
また、これらの基の炭素元素の代わりに、ヘテロ原子として、窒素原子、硫黄原子、又は酸素原子が導入された構造であってもよい。
また、qが1でmが2〜4であるときには、m個のRはそれぞれが結合していてもよい。そのような例としては、エチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることができる。
Rにおける、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基とは、炭素数1〜10のアルキレン基に含まれる水素原子の少なくとも1つをハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子、好ましくはフッ素原子)に置き換えた基を意味する。
炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基の炭素数としては、1〜6が好ましく、1〜3がより好ましく、1が特に好ましい。
Rにおける、炭素数6〜20のアリーレン基の炭素数としては、6〜12が好ましい。
Rにおける、炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基とは、炭素数6〜20のアリーレン基に含まれる水素原子の少なくとも1つをハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子、好ましくはフッ素原子)に置き換えた基を意味する。
炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基の炭素数としては、6〜12が好ましい。
式(C)中のqが0である化合物は、具体的には、下記式(C2)で表されるオキサラト化合物である。
ジフルオロビス(オキサラト)リン酸リチウム、
テトラフルオロ(オキサラト)リン酸リチウム、
トリス(オキサラト)リン酸リチウム、
ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム、
ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムなどのオキサラト化合物(以上、qが0である化合物);
ジフルオロビス(マロネート)リン酸リチウム、
テトラフルオロ(マロネート)リン酸リチウム、
トリス(マロネート)リン酸リチウム、
ジフルオロ(マロネート)ホウ酸リチウム、
ビス(マロネート)ホウ酸リチウムなどのマロネート化合物(以上、qが1であり、Rがメチレン基である化合物);
等が挙げられる。
式(C)で表される化合物は、ジフルオロビス(オキサラト)リン酸リチウム、テトラフルオロ(オキサラト)リン酸リチウム、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム、及びビス(オキサラト)ホウ酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム及びジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム(以下、「LiBOB」と称することがある)を含むことが特に好ましい。
本開示の非水電解液は、ヘキサフルオロリン酸リチウム(以下、LiPF6ともいう)及び下記式(1)で表される化合物を両方含む電解質を含有する。
リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(略称LiFSI)は、式(1)においてR11及びR12が両方ともフッ素原子である化合物である。
リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(略称LiTFSI)は、式(1)においてR11及びR12が両方ともトリフルオロメチル基である化合物である。リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドと称されることがある。
リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミドは、式(1)においてR11及びR12が両方ともペンタフルオロエチル基である化合物である。
モル比〔式(1)で表される化合物/LiPF6〕は、電池の高温保存特性をより向上させる観点から、好ましくは0.01〜1であり、より好ましくは0.05以上1未満であり、更に好ましくは0.05〜0.8であり、更に好ましくは0.1〜0.5である。
その他の化合物としては、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、Li2SiF6、LiPFn[CkF(2k+1)](6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)、LiC(SO2R27)(SO2R28)(SO2R29)(ここでR27〜R29は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である)、LiN(SO2OR30)(SO2OR31)(ここでR31及びR32は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である)、LiN(SO2R32)(SO2R33)(ここでR32及びR33は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である;但し、R32が、炭素数1又は2のパーフルオロアルキル基である場合、R33は、炭素数3〜8のパーフルオロアルキル基である)、等が挙げられる。
本開示の非水電解液は、添加剤Dを含有してもよい。
添加剤Dは、下記式(D)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である。
一般に、添加剤Dを含有する非水電解液を用いた電池では、電池抵抗が高くなる傾向がある。
この点に関し、本開示の非水電解液が添加剤Dを含む場合には、添加剤A〜Cの組み合わせにより、保存前の電池抵抗と比較して保存後の電池抵抗が下がる効果が奏される。
従って、本開示の非水電解液が添加剤Dを含む場合には、添加剤Dを含有する非水電解液であるにもかかわらず、保存後の電池抵抗を低減できるという効果が奏される。
式(D)で表される化合物としては、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、ブロピルビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ジエチルビニレンカーボネート、ジプロピルビニレンカーボネートなどが例示される。これらのうちでビニレンカーボネートが最も好ましい。
非水電解液は、一般的に、非水溶媒を含有する。
非水溶媒としては、種々公知のものを適宜選択することができるが、環状の非プロトン性溶媒及び鎖状の非プロトン性溶媒から選ばれる少なくとも一方を用いることが好ましい。
環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状カルボン酸エステル、環状スルホン、環状エーテルを用いることができる。
環状の非プロトン性溶媒の非水溶媒中の混合割合は、10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%である。このような比率にすることによって、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。
環状エーテルの例としてジオキソランを挙げることができる。
鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテル、鎖状リン酸エステルなどを用いることができる。
鎖状エーテルとして具体的には、ジメトキシエタンなどが挙げられる。
鎖状リン酸エステルとして具体的には、リン酸トリメチルなどが挙げられる。
本開示の非水電解液で使用する非水溶媒は、1種類でも複数種類を混合して用いてもよい。また、環状の非プロトン性溶媒のみを1種類又は複数種類用いても、鎖状の非プロトン性溶媒のみを1種類又は複数種類用いても、又は環状の非プロトン性溶媒及び鎖状のプロトン性溶媒を混合して用いてもよい。電池の負荷特性、低温特性の向上を特に意図した場合は、非水溶媒として環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒を組み合わせて使用することが好ましい。
非水溶媒としては、上記以外のその他の溶媒も挙げられる。
その他の溶媒としては、具体的には、ジメチルホルムアミドなどのアミド、メチル−N,N−ジメチルカーバメートなどの鎖状カーバメート、N−メチルピロリドンなどの環状アミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノンなどの環状ウレア、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリオクチル、ホウ酸トリメチルシリル等のホウ素化合物、及び下記の一般式で表されるポリエチレングリコール誘導体などを挙げることができる。
HO(CH2CH2O)aH
HO[CH2CH(CH3)O]bH
CH3O(CH2CH2O)cH
CH3O[CH2CH(CH3)O]dH
CH3O(CH2CH2O)eCH3
CH3O[CH2CH(CH3)O]fCH3
C9H19PhO(CH2CH2O)g[CH(CH3)O]hCH3
(Phはフェニル基)
CH3O[CH2CH(CH3)O]iCO[OCH(CH3)CH2]jOCH3
上記式中、a〜fは、5〜250の整数、g〜jは2〜249の整数、5≦g+h≦250、5≦i+j≦250である。
本開示のリチウム二次電池は、正極と、負極と、本開示の非水電解液と、を含む。
負極は、負極活物質及び負極集電体を含んでもよい。
負極における負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれた少なくとも1種(単独で用いてもよいし、これらの2種以上を含む混合物を用いてもよい)を用いることができる。
リチウム(又はリチウムイオン)との合金化が可能な金属もしくは合金としては、シリコン、シリコン合金、スズ、スズ合金などを挙げることができる。また、チタン酸リチウムでもよい。
これらの中でもリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料が好ましい。このような炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、黒鉛材料(人造黒鉛、天然黒鉛)、非晶質炭素材料、等が挙げられる。上記炭素材料の形態は、繊維状、球状、ポテト状、フレーク状いずれの形態であってもよい。
上記黒鉛材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛が挙げられる。人造黒鉛としては、黒鉛化MCMB、黒鉛化MCFなどが用いられる。また、黒鉛材料としては、ホウ素を含有するものなども用いることができる。また、黒鉛材料としては、金、白金、銀、銅、スズなどの金属で被覆したもの、非晶質炭素で被覆したもの、非晶質炭素と黒鉛を混合したものも使用することができる。
上記炭素材料としては、特にX線解析で測定した(002)面の面間隔d(002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましい。また、炭素材料としては、真密度が1.70g/cm3以上である黒鉛又はそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料も好ましい。以上のような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度をより高くすることができる。
負極集電体の具体例としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられる。中でも、加工しやすさの点から特に銅が好ましい。
正極は、正極活物質及び正極集電体を含んでもよい。
正極における正極活物質としては、MoS2、TiS2、MnO2、V2O5などの遷移金属酸化物又は遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiNiXCo(1−X)O2〔0<X<1〕、α−NaFeO2型結晶構造を有するLi1+αMe1−αO2(Meは、Mn、Ni及びCoを含む遷移金属元素、1.0≦(1+α)/(1−α)≦1.6)、LiNixCoyMnzO2〔x+y+z=1、0<x<1、0<y<1、0<z<1〕(例えば、LiNi0.33Co0.33Mn0.33O2、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2等)、LiFePO4、LiMnPO4などのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾール、ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料等が挙げられる。これらの中でも、特にリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属又はリチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。また、正極として、リチウムと遷移金属との複合酸化物と、炭素材料と、の混合物を用いることもできる。
正極活物質は、1種類で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。正極活物質は導電性が不充分である場合には、導電性助剤とともに使用して正極を構成することができる。導電性助剤としては、カーボンブラック、アモルファスウィスカー、グラファイトなどの炭素材料を例示することができる。
正極集電体の具体例としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、タンタルなどの金属材料;カーボンクロス、カーボンペーパーなどの炭素材料;等が挙げられる。
本開示のリチウム二次電池は、負極と正極との間にセパレータを含むことが好ましい。
セパレータは、正極と負極とを電気的に絶縁し且つリチウムイオンを透過する膜であって、多孔性膜や高分子電解質が例示される。
多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が例示される。
特に、多孔性ポリオレフィンが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィルム、又は多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムとの多層フィルムを例示することができる。多孔性ポリオレフィンフィルム上には、熱安定性に優れる他の樹脂がコーティングされてもよい。
高分子電解質としては、リチウム塩を溶解した高分子や、電解液で膨潤させた高分子等が挙げられる。
本開示の非水電解液は、高分子を膨潤させて高分子電解質を得る目的で使用してもよい。
本開示のリチウム二次電池は、種々公知の形状をとることができ、円筒型、コイン型、角型、ラミネート型、フィルム型その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は、形状によらず同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。
図1は、本開示のリチウム二次電池の一例であるラミネート型電池の一例を示す概略斜視図であり、図2は、図1に示すラミネート型電池に収容される積層型電極体の厚さ方向の概略断面図である。
図1に示すラミネート型電池は、内部に非水電解液(図1中では不図示)及び積層型電極体(図1中では不図示)が収納され、且つ、周縁部が封止されることにより内部が密閉されたラミネート外装体1を備える。ラミネート外装体1としては、例えばアルミニウム製のラミネート外装体が用いられる。
ラミネート外装体1に収容される積層型電極体は、図2に示されるように、正極板5と負極板6とがセパレータ7を介して交互に積層されてなる積層体と、この積層体の周囲を囲むセパレータ8と、を備える。正極板5、負極板6、セパレータ7、及びセパレータ8には、本開示の非水電解液が含浸されている。
上記積層型電極体における複数の正極板5は、いずれも正極タブを介して正極端子2と電気的に接続されており(不図示)、この正極端子2の一部が上記ラミネート外装体1の周端部から外側に突出している(図1)。ラミネート外装体1の周端部において正極端子2が突出する部分は、絶縁シール4によってシールされている。
同様に、上記積層型電極体における複数の負極板6は、いずれも負極タブを介して負極端子3と電気的に接続されており(不図示)、この負極端子3の一部が上記ラミネート外装体1の周端部から外側に突出している(図1)。ラミネート外装体1の周端部において負極端子3が突出する部分は、絶縁シール4によってシールされている。
なお、上記一例に係るラミネート型電池では、正極板5の数が5枚、負極板6の数が6枚となっており、正極板5と負極板6とがセパレータ7を介し、両側の最外層がいずれも負極板6となる配置で積層されている。しかし、ラミネート型電池における、正極板の数、負極板の数、及び配置については、この一例には限定されず、種々の変更がなされてもよいことは言うまでもない。
図3は、本開示のリチウム二次電池の別の一例であるコイン型電池の一例を示す概略斜視図である。
図3に示すコイン型電池では、円盤状負極12、非水電解液を注入したセパレータ15、円盤状正極11、必要に応じて、ステンレス、又はアルミニウムなどのスペーサー板17、18が、この順序に積層された状態で、正極缶13(以下、「電池缶」ともいう)と封口板14(以下、「電池缶蓋」ともいう)との間に収納される。正極缶13と封口板14とはガスケット16を介してかしめ密封する。
この一例では、セパレータ15に注入される非水電解液として、本開示の非水電解液を用いる。
即ち、本開示のリチウム二次電池は、まず、負極と、正極と、上記本開示の非水電解液と、を含む充放電前のリチウム二次電池を作製し、次いで、この充放電前のリチウム二次電池を1回以上充放電させることによって作製されたリチウム二次電池(充放電されたリチウム二次電池)であってもよい。
なお、以下の実施例において、「添加量」は、最終的に得られる非水電解液中における含有量(即ち、最終的に得られる非水電解液全量に対する量)を表す。
また、「wt%」は、質量%を意味する。
以下の手順にて、リチウム二次電池であるコイン型電池(試験用電池)を作製した。
<負極の作製>
アモルファスコート天然黒鉛(97質量部)、カルボキシメチルセルロース(1質量部)及びSBRラテックス(2質量部)を水溶媒で混練してペースト状の負極合剤スラリーを調製した。
次に、この負極合剤スラリーを厚さ10μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレスで圧縮して負極集電体と負極活物質層からなるシート状の負極を得た。このときの負極活物質層の塗布密度は10mg/cm2であり、充填密度は1.5g/mlであった。
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(90質量部)、アセチレンブラック(5質量部)及びポリフッ化ビニリデン(5質量部)を、N−メチルピロリジノンを溶媒として混練してペースト状の正極合剤スラリーを調製した。
次に、この正極合剤スラリーを厚さ20μmの帯状アルミ箔の正極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレスで圧縮して正極集電体と正極活物質層とからなるシート状の正極を得た。このときの正極活物質層の塗布密度は30mg/cm2であり、充填密度は2.5g/mlであった。
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(EMC)とをそれぞれ30:35:35(質量比)の割合で混合し、混合溶媒を得た。
得られた混合溶媒中に、電解質としてのLiPF6及びLiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)を、最終的に得られる非水電解液中におけるLiPF6の濃度が1.0mol/Lとなり、かつ、最終的に得られる非水電解液中におけるLiFSIの濃度が0.2mol/Lとなるように溶解させた。即ち、最終的に得られる非水電解液中において、LiPF6及びLiFSIの総濃度は1.2mol/Lであり、含有モル比〔LiFSI/LiPF6〕は、0.2である。
上記で得られた溶液に対して、
添加剤Aとしてトリフルオロメチルスルホン酸リチウム(以下、「TFMSLi」ともいう)(添加量0.5質量%)、
添加剤Bとしてジフルオロリン酸リチウム(以下、「LiDFP」ともいう)(添加量1.0質量%)、及び
添加剤Cとしてビス(オキサラト)ホウ酸リチウム(以下、「LiBOB」ともいう)(添加量0.5質量%)
添加剤Dとしてビニレンカーボネート(以下、「VC」ともいう)(添加量0.4質量%)
を添加し、非水電解液を得た。
上述の負極を直径14mmで、上述の正極を直径13mmで、それぞれ円盤状に打ち抜き、コイン状の負極及びコイン状の正極をそれぞれ得た。また、厚さ20μmの微多孔性ポリエチレンフィルムを直径17mmの円盤状に打ち抜き、セパレータを得た。
得られたコイン状の負極、セパレータ、及びコイン状の正極を、この順序でステンレス製の電池缶(2032サイズ)内に積層し、次いで、この電池缶内に、上述の非水電解液20μLを注入し、セパレータと正極と負極とに含漬させた。
次に、正極上にアルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)及びバネを乗せ、ポリプロピレン製のガスケットを介して、電池缶蓋をかしめることにより電池を密封した。
以上により、直径20mm、高さ3.2mmの図3で示す構成を有するコイン型電池(即ち、コイン型のリチウム二次電池)を得た。
得られたコイン型電池について、電池抵抗の評価を行った。
以下、「コンディショニング」とは、コイン型電池を、恒温槽内で25℃にて、2.75Vと4.2Vとの間で充放電を三回繰り返すことを指す。
以下、「高温保存」とは、コイン型電池を、恒温槽内で、80℃で48時間保存する操作を意味する。
コンディショニング後のコイン型電池のSOC(State of Charge)を80%に調整し、次いで、以下の方法により、−20℃にて、コイン型電池の高温保存前のDCIR(Direct current internal resistance;直流抵抗)を測定した。
上述のSOC80%に調整されたコイン型電池を用い、−20℃にて、放電レート0.2CでのCC10s放電、300秒間の休止、放電レート1CでのCC10s放電、300秒間の休止、放電レート2CでのCC10s放電、300秒間の休止、及び、放電レート5CでのCC10s放電をこの順に行った。
なお、CC10s放電とは、定電流(Constant Current)にて10秒間放電することを意味する。
各放電レートと、各放電レートでの放電開始後10秒目の電圧と、の関係に基づき直流抵抗を求め、得られた直流抵抗(Ω)を、コイン型電池の高温保存前の電池抵抗(Ω)(−20℃)とした。
結果を表1に示す。
コンディショニング後であってSOCを80%に調整する前のコイン型電池に対し、恒温槽内で25℃にて充電レート0.2Cで4.25VまでCC−CV充電し、次いで高温保存を施す操作を追加したこと以外は前述の高温保存前の電池抵抗の測定と同様にして、高温保存後の電池抵抗(Ω)を測定した。
結果を表1に示す。
ここで、CC−CV充電とは、定電流定電圧(Constant Current - Constant Voltage)を意味する。
下記式により、高温保存による電池抵抗の上昇率を算出した。結果を表1に示す。
高温保存による電池抵抗の上昇率(%)
= 〔(高温保存後の電池抵抗(Ω)−高温保存前の電池抵抗(Ω))/高温保存前の電池抵抗(Ω)〕×100
非水電解液の調製において、LiFSIを、同モル数のLiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)に変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、LiFSIを用いず、かつ、LiPF6の量を、最終的に得られる非水電解液中におけるLiPF6の濃度が1.2mol/Lとなるように変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Aを用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Bを用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Cを用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Aを用いなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Bを用いなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
非水電解液の調製において、添加剤Cを用いなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
更に、実施例1及び2の電池では、参考例1の電池と比較して、高温保存による電池抵抗の上昇率が低減されていた。詳細には、実施例1及び2の電池では、高温保存による電池抵抗の上昇率が負の値であり、即ち、高温保存により、電池抵抗が上昇せずに寧ろ低下していた。
同様に、実施例2と参考例5〜7との対比(化合物(1)がLiTFSIである群の中での対比)より、添加剤A、添加剤B、及び添加剤Cの全てを含む実施例2では、添加剤A、添加剤B、及び添加剤Cのいずれか1つを含まない参考例5〜7と比較して、高温保存後の電池抵抗が低減されていた。
実施例1、実施例2、及び参考例1の各々におけるコイン型電池について、電池抵抗以外の高温保存特性の評価を行った。
以下、詳細を示す。
コンディショニング後のコイン型電池を恒温槽内で25℃にて充電レート0.2Cで4.25VまでCC−CV充電し、次いで、25℃にて、放電レート0.2Cにて、高温保存後の放電容量(0.2C)を測定した。
結果を表2(「放電容量(0.2C)」欄中の「保存前容量」欄)に示す。
コンディショニング後のコイン型電池を恒温槽内で25℃にて充電レート0.2Cで4.25VまでCC−CV充電し、次いで、高温保存を施した。
高温保存後のコイン型電池を、恒温槽内で25℃にて、SOCが0%となるまで放電レート0.2CでCC放電させ、次いで充電レート0.2Cで4.2VまでCC−CV充電し、次いで放電レート0.2CにてCC放電させて高温保存後の回復放電容量(0.2C)を測定した。
結果を表2(「放電容量(0.2C)」欄中の「保存後回復容量」欄)に示す。
下記式により、高温保存時の容量維持率(0.2C)を求めた。
高温保存時の容量維持率(0.2C)(%) = 〔高温保存後の回復放電容量(0.2C)/高温保存前の放電容量(0.2C)〕×100
結果を表2(「放電容量(0.2C)」欄中の「容量維持率欄」欄)に示す。
放電レート及び充電レートを、それぞれ、1.0Cに変更したこと以外は、高温保存前の放電容量(0.2C)、高温保存後の回復放電容量(0.2C)、及び高温保存時の容量維持率(0.2C)と同様にして、高温保存前の放電容量(1.0C)、高温保存後の回復放電容量(1.0C)、及び高温保存時の容量維持率(1.0C)をそれぞれ求めた。
結果を表2(「放電容量(1.0C)」欄中の、「保存前容量」欄、「保存後回復容量」欄、及び「容量維持率」欄)に示す。
コンディショニング後のコイン型電池を恒温槽内で25℃にて充電レート0.2Cで4.25VまでCC−CV充電し、CC−CV充電のコイン型電池について、25℃にて開放電圧(Open Circuit Voltage;OCV)[mV]を測定し、得られた値を、高温保存前の開放電圧(OCV)とした。
結果を表2(「保存前OCV」欄)に示す。
高温保存前の開放電圧を測定したコイン型電池を、恒温槽内で25℃にて充電レート0.2Cで4.25VまでCC−CV充電し、次いで高温保存した。
高温保存後のコイン型電池について、25℃にて開放電圧(Open Circuit Voltage;OCV)[mV]を測定し、得られた値を、高温保存後の開放電圧(OCV)とした。
結果を表2(「保存後OCV」欄)に示す。
下記式により、高温保存による開放電圧低下を求めた。高温保存による開放電圧低下が小さい程、高温保存特性に優れている。
高温保存による開放電圧低下 = 高温保存前の開放電圧(OCV)−高温保存後の開放電圧(OCV)
結果を表2(「ΔOCV」欄)に示す。
2 正極端子
3 負極端子
4 絶縁シール
5 正極板
6 負極板
7、8 セパレータ
11 正極
12 負極
13 正極缶
14 封口板
15 セパレータ
16 ガスケット
17、18 スペーサー板
Claims (10)
- 下記式(A)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Aと、
モノフルオロリン酸リチウム及びジフルオロリン酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Bと、
下記式(C)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Cと、
ヘキサフルオロリン酸リチウム及び下記式(1)で表される化合物を含む電解質と、
を含有する電池用非水電解液。
〔式(A)中、R1は、少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素基、少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数1〜6の炭化水素オキシ基、又はフッ素原子を表す。〕
〔式(C)中、Mは、ホウ素原子又はリン原子を表し、Xは、ハロゲン原子を表し、Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、又は炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基(これらの基は、構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよい。)を表し、mは、1〜3の整数を表し、nは、0〜4の整数を表し、qは、0又は1を表す。〕
〔式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、フッ素原子、トリフルオロメチル基、又はペンタフルオロエチル基を表す。〕 - 前記ヘキサフルオロリン酸リチウムに対する前記式(1)で表される化合物の含有モル比が、0.01〜1である請求項1に記載の電池用非水電解液。
- 前記ヘキサフルオロリン酸リチウム及び前記式(1)で表される化合物の総濃度が、0.1mol/L〜3mol/Lである請求項1又は請求項2に記載の電池用非水電解液。
- 前記添加剤Cは、下記式(C2)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。
〔式(C2)中、Mは、ホウ素原子又はリン原子を表し、Xは、ハロゲン原子を表し、mは、1〜3の整数を表し、nは、0〜4の整数を表す。〕 - 前記添加剤Cは、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム及びジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウムからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。
- 前記添加剤Aの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%であり、
前記添加剤Bの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%であり、
前記添加剤Cの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。 - 更に、下記式(D)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である添加剤Dを含有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電池用非水電解液。
〔式(D)中、Y1及びY2は、各々独立に、水素原子、メチル基、エチル基、又はプロピル基を示す。〕 - 前記添加剤Dの含有量が、電池用非水電解液の全量に対し、0.001質量%〜10質量%である請求項7に記載の電池用非水電解液。
- 正極と、
金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属若しくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な遷移金属窒素化物、及び、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料からなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、
請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の電池用非水電解液と、
を含むリチウム二次電池。 - 請求項9に記載のリチウム二次電池を充放電させて得られたリチウム二次電池。
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