JP4886652B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、静電霧化現象を利用して帯電微粒子水を生成する静電霧化装置を有する洗濯機に関するものである。
従来の洗濯機としては、洗濯運転として、洗浄→すすぎ→脱水という一連の運転を行うもの、あるいは、洗浄→すすぎ→脱水→乾燥という一連の運転を行うものが知られている。後者の洗濯機は通常洗濯乾燥機と呼ばれており、特許文献1などにより知られている。
上記のいずれのタイプの洗濯機も、排水部を有する水槽内に多数の小孔を有する回転ドラムを回転自在に内装したもので、回転ドラム内に洗濯物を入れて、上記一連の運転を行うのであるが、回転ドラムの裏側において、回転ドラムの外面と、水槽の内面とに黒かびが発生するという問題があった。
しかしながら、従来、この回転ドラムの裏側における黒かびに対しては、槽乾燥を行うことで、対応していたが、除菌や脱臭はできず、黒かび対策としては未だ十分ではなかった。
特開2004−194876号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、回転ドラムの外面と、水槽の内面とを効果的に除菌、脱臭できてこの部分に黒かびが発生するのを防止することができる洗濯機を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る洗濯機は、排水部1を有する水槽2内に多数の小孔を有する回転ドラム3を回転自在に内装した洗濯機4に、水を静電霧化してナノメータサイズの帯電微粒子水を生成するための静電霧化装置5を設け、発生した帯電微粒子水を導出するための放出経路8と、該放出経路8の先端部に複数の放出部6を設け、該複数の放出部6として、少なくとも上記水槽2と回転ドラム3との間の空間に帯電微粒子水を放出して上記空間内に浮遊させるための第1の放出部6aと、回転ドラム3内に帯電微粒子水を放出して上記回転ドラム3内に浮遊させるための第2の放出部6bとを備えることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、第1の放出部6aから帯電微粒子水を放出することで、水槽2と回転ドラム3との間の空間7に帯電微粒子水を放出して、水槽2の内面及び回転ドラム3の外面の除菌、脱臭を行うことができるだけでなく、第2の放出部6bから帯電微粒子水を放出することで、回転ドラム3内の殺菌、脱臭ができる。例えば、回転ドラム3に汚れた洗濯物を入れて洗濯するに当たり、洗濯前、あるいは脱水後、あるいは、乾燥中や乾燥後等に帯電微粒子水を回転ドラム3内に放出することで、洗濯物の除菌や、脱臭ができ、また、洗濯物を入れてない回転ドラム3内に帯電微粒子水を放出した場合は、回転ドラム3内面の除菌、脱臭ができる。
また、放出部6から上記水槽2と回転ドラム3との間の空間7に帯電微粒子水を放出する際、水槽2が排水済みで且つ給水が停止され且つ回転ドラム3が回動運転を行うことが好ましい。
このように水槽2が排水済みで且つ給水が停止され且つ回転ドラム3が回動運転を行うという条件下で、帯電微粒子水を水槽2と回転ドラム3との間の空間7に帯電微粒子水を放出するので、回転ドラム3の外周を万遍なく効果的に殺菌、脱臭ができ、特に、回転ドラム3に形成された多数の小孔の内面に効果的に帯電微粒子水を付着させることができて、小孔の内面の殺菌、脱臭が効果的に行える。
また、回転ドラム3の内部に臨む分岐経路8bと、水槽2と回転ドラム3との間の空間7に臨む分岐経路8aを設けることが好ましい。
また、前記回転ドラム3の内部に臨む分岐経路8bと、水槽2と回転ドラム3との間の空間7に臨む分岐経路8aの分岐部分に流路切り換え部22を設けることが好ましい。
また、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードを備えていることが好ましい。
また、洗濯機に洗濯運転モードと、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードとを備え、回転ドラム裏除菌・消臭モードにおいて、放出部6から水槽2と回転ドラム3との間の空間7に帯電微粒子水を放出する際、水槽2が排水済みで且つ給水が停止され且つ回転ドラム3が洗濯運転モード時における回転ドラム3の回転速度よりも遅い回転速度で回転運転を行うものであることが好ましい。
本発明は、上記のように、発生した帯電微粒子水を導出するための放出経路と、該放出経路の先端部に複数の放出部を設け、該複数の放出部として、少なくとも上記水槽と回転ドラムとの間の空間に帯電微粒子水を放出して上記空間内に浮遊させるための第1の放出部と、回転ドラム内に帯電微粒子水を放出して上記回転ドラム内に浮遊させるための第2の放出部とを備えるので、水槽の内面及び回転ドラムの外面の除菌、脱臭を行うことができるだけでなく、回転ドラム内の殺菌、脱臭ができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1、図2にはそれぞれ洗濯機4として洗濯機能と乾燥機能を持った洗濯乾燥機と称される洗濯機4の例が示してある。
洗濯機4の外郭を構成する洗濯機本体9内には洗濯槽10が内装してあり、洗濯槽10は内部に回転ドラム3を配置した水槽2により構成してある。回転ドラム3は多数の小孔を形成してあり、モータ11により回動するようになっている。水槽2には給水部12、排水部1が設けてある。
また、図示を省略しているが、水槽2には温風又は冷風を噴出す噴出し口が設けてあり、温風又は冷風を水槽2内に噴出して回転ドラム3内の洗濯物を乾燥することができるようになっている。
洗濯槽10には開口13が設けてあり、該開口13に開閉自在に扉14が設けてある。
洗濯機本体9内で且つ洗濯槽10の外部に(つまり水槽2の外部に)静電霧化装置5が設けてある。静電霧化装置5はケース24内に入れられ、該ケース24にはファン26が設けてある。ケース24には給気路15を構成する給気ホースの一端が連通接続してあり、該給気ホースの他端が洗濯機本体9に開口して外部と連通している。また、ケース24には放出経路8を構成する放出ホースの一端が連通接続してあり、放出ホースの他端には、図1や図2の実施形態のように1又は複数の放出部6が設けてある。放出部6には開閉自在なシャッタ16が設けてある。
図1の実施形態においては、放出経路8が途中で分岐してない例であり、放出経路8の先端に設けた放出部6が水槽2に設けてあって、放出部6が水槽2と回転ドラム3との間の空間7に開口している。
また、図2の実施形態においては、放出経路8の途中が複数の分岐経路8a、8bに分岐しており、この複数の分岐経路8a、8bのうち、分岐経路8aの先端に設けた放出部6(第1の放出部6a)が水槽2に設けてあって水槽2と回転ドラム3との間の空間7に開口している。また、分岐経路8bの先端に設けた放出部6(第2の放出部6b)が洗濯槽10の開口13の端部に配置してあって回転ドラム3の内部に臨んでいる。本実施形態ではシャッタ16として第1の放出部6aには第1のシャッタ16aが設けてあり、第2の放出部6bには第2のシャッタ16bが設けてある。
分岐経路8a、8bの分岐部分には流路切り換え部22が設けてある。
静電霧化装置5は、放電電極17と、空気中の水分を結露水として生成することで放電電極17に水を供給するための冷却手段と、放電電極17に生成した結露水を静電霧化するために放電電極17に高電圧を印加するための高電圧印加部19とを備えている。
図3には本発明に用いる静電霧化装置5の概略構成図が示してある。図3に示す実施形態においてはペルチェユニット18により冷却手段が構成してあり、冷却手段により空気中の水分を冷却して結露水を生成することで放電電極17に水を供給するようになっている。
ペルチェユニット18は、熱伝導性の高いアルミナや窒化アルミニウムからなる絶縁板の片面側に回路を形成してある一対のペルチェ回路板27を、互いの回路が向き合うように対向させ、多数列設してあるBiTe系の熱電素子28を両ペルチェ回路板27間で挟持すると共に隣接する熱電素子28同士を両側の回路で電気的に接続させ、ペルチェ入力リード線29を介してなされる熱電素子28への通電により一方のペルチェ回路板27側から他方のペルチェ回路板27側に向けて熱が移動するように構成したものである。更に、上記一方の側のペルチェ回路板27の外側には冷却部21を接続してあり、また、上記他方の側のペルチェ回路板27の外側には放熱部20が接続してあり、実施形態では放熱部20として放熱フィンの例が示してある。ペルチェユニット18の冷却部21には放電電極17の後端部が接続してある。
放電電極17は絶縁材料からなる筒体30で囲まれており、筒体30の周壁には筒体30内外を連通する窓30aが設けてある。また、筒体30の先端開口部にリング状をした対向電極25が配設され、放電電極17の軸心の延長線上にリング状の対向電極25のリングの中心が位置するように放電電極17と対向電極25とが対向している。
上記静電霧化装置5は、ペルチェユニット18に通電することで、冷却部21が冷却され、冷却部21が冷却されることで放電電極17が冷却され、空気中の水分を結露して放電電極17に水(結露水)を供給するようになっている。
このように放電電極17に水が供給された状態で上記放電電極17と対向電極25との間に高電圧を印加すると、放電電極17と対向電極25との間にかけられた高電圧により放電電極17の先端部に供給された水と対向電極25との間にクーロン力が働いて、水の液面が局所的に錐状に盛り上がり(テーラーコーン)が形成される。このようにテーラーコーンが形成されると、該テーラーコーンの先端に電荷が集中してこの部分における電界強度が大きくなって、これによりこの部分に生じるクーロン力が大きくなり、更にテーラーコーンを成長させる。このようにテーラーコーンが成長し該テーラーコーンの先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度となると、テーラーコーンの先端部分の水が大きなエネルギー(高密度となった電荷の反発力)を受け、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)を繰り返してマイナスに帯電したナノメータサイズの帯電微粒子水を大量に生成するようになっている。生成された帯電微粒子水は放出経路8を経て放出部6から吐出される。
この場合、静電霧化装置5の運転時にファン26が運転され、ファン26の運転により、給気路15を経て外部空気が静電霧化装置5を入れたケース24内に入り、放出経路8から放出部6側に流れる空気流が生じるので、この空気流に乗って帯電微粒子水が放出部6から放出される。
ここで、図1の実施形態においては、洗濯機4に、洗濯運転モードの他に、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードを備えている。回転ドラム裏除菌・消臭運転モードは、洗濯運転をしていない時に運転するもので、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードに設定して運転すると、静電霧化装置5、ファン26が運転されるのであるが、この回転ドラム裏除菌・消臭運転モードによる運転中は、洗濯運転モードを受け付けず、したがって、給水部12が閉、排水部1が開の状態が維持され、誤って水槽2内に給水部12から水が供給されて溜まるというようなことが無いように制御部により制御される。
また、図1の実施形態においては、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードに設定すると、放出部6に設けたシャッタ16が開となるように制御部により制御される。
したがって、本実施形態では、放出部6からマイナスに帯電したナノメータサイズの帯電微粒子水が水槽2と回転ドラム3との間の空間7に放出することで、帯電微粒子水が該空間7内を浮遊して水槽2の内面と、回転ドラム3の外面に付着する。帯電微粒子水はラジカルを有しているので、水槽2の内面と、回転ドラム3の外面の除菌をしてこの部分に黒かびが発生するのを防止すると共に脱臭をすることができる。特に、ナノメータサイズの帯電微粒子水であるから帯電微粒子水が水槽2と回転ドラム3との間の空間7を隅々まで浮遊して水槽2の内周面、回転ドラム3の外周面の隅々に付着し、更に、回転ドラム3の周方向にわたって多数設けた小孔内に入って小孔内面に付着し、小孔内面の除菌や脱臭を行うことができる。
ここで、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードに設定した際に、更に、回転ドラム3を回動する制御してもよい。この場合、回転ドラム3の回動速度は洗濯運転モード時における回転ドラム3の回動速度よりも遅く、ゆっくりと回動するようになっている。このように、回転ドラム裏除菌・消臭運転モード時に回転ドラム3が回動運転させることで、回転ドラム3の外周を万遍なく効果的に殺菌、脱臭ができ、特に、回転ドラム3に形成された多数の小孔の内面に効果的に帯電微粒子水を付着させることができて、小孔の内面の殺菌、脱臭が効果的に行えることになる。
回転ドラム裏除菌・消臭運転モードは運転開始から予め設定された所定時間経過すると自動的に運転が停止されるように制御されるもので、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードが終了すると、静電霧化装置5、ファン26がオフとなり、また、シャッタ16が自動的に閉じるように制御部により制御されるのである(回転ドラム裏除菌・消臭運転モードの際に回転ドラム3をゆっくり回動するものにおいては、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードが終了すると回転ドラム3の回転も自動的に停止される)が、このとき同時に、通常の洗濯運転モードを受け付け可能な状態となるように制御される。
次に、図2に示すように放出部6を複数設けた実施形態につき説明する。
本実施形態においては、洗濯機4に、洗濯運転モードの他に、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードを備えている。回転ドラム裏除菌・消臭運転モードは、洗濯運転をしていない時に運転するもので、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードに設定して運転すると、静電霧化装置5、ファン26が運転され、また、洗濯運転モードを受け付けず、給水部12が閉、排水部1が開の状態が維持されるように制御部により制御され、また、分岐経路8aが開、分路経路8b側が閉となるように流路切り換え部22が制御され、更に、第1の放出部6aに設けたシャッタ16aが開となるように制御される。
したがって、本実施形態では、第1の放出部6aからマイナスに帯電したナノメータサイズの帯電微粒子水が水槽2と回転ドラム3との間の空間7に放出され、帯電微粒子水が該空間7内を浮遊して水槽2の内面と、回転ドラム3の外面に付着する。これにより、前述の実施形態と同様に、水槽2の内面と、回転ドラム3の外面の除菌をしてこの部分に黒かびが発生するのを防止すると共に脱臭をすることができる。
ここで、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードに設定した際に、更に、回転ドラム3を回動する制御してもよい。この場合、回転ドラム3の回動速度は洗濯運転モード時における回転ドラム3の回動速度よりも遅く、ゆっくりと回動するようになっている。このように、回転ドラム裏除菌・消臭運転モード時に回転ドラム3が回動運転させることで、回転ドラム3の外周を万遍なく効果的に殺菌、脱臭ができ、特に、回転ドラム3に形成された多数の小孔の内面に効果的に帯電微粒子水を付着させることができて、小孔の内面の殺菌、脱臭が効果的に行えることになる。
一方、所定時間が経過して回転ドラム裏除菌・消臭運転モードが終了すると、静電霧化装置5、ファン26がオフとなり、また、シャッタ16aが自動的に閉じるように制御部により制御されるのである(回転ドラム裏除菌・消臭運転モードの際に回転ドラム3をゆっくり回動するものにおいては、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードが終了すると回転ドラム3の回転も自動的に停止される)が、このとき同時に、通常の洗濯運転モードを受け付け可能な状態となるように制御される。
次に、上記の構成の静電霧化装置5を備えた洗濯機4における洗濯運転モードにつき説明する。洗濯運転モードとしては、例えば、洗濯物を洗濯処理する洗濯運転として少なくとも2つの洗濯運転モードを有している。
第1の洗濯運転モードは図4のフロー図に示すようなもので、一連の洗濯運転として、洗浄(洗濯物の洗浄運転)→すすぎ(洗濯物のすすぎ運転)→脱水(洗濯物の脱水運転)→乾燥(洗濯物の乾燥運転)→除菌・脱臭(静電霧化装置5の運転)の順番で運転するモードである。
また、第2の洗濯運転モードは図5のフロー図に示すようなもので、一連の洗濯運転として、洗浄(洗濯物の洗浄運転)→すすぎ(洗濯物のすすぎ運転)→脱水(洗濯物の脱水運転)→除菌・脱臭(静電霧化装置5の運転)の順番で運転するモードであり、いずれかの運転モードを洗濯して指定することで制御部により自動的に運転がなされる。
上記洗濯運転モードは洗濯機4に設けた操作部(図示せず)に設けたモード選択釦を操作して選択して指定するものである。
本発明の洗濯機4により洗濯をするに当っては、まず、扉14を開けて開口13から回転ドラム3内に洗濯物を入れ、更に、洗剤を入れ、扉14を閉じて洗濯運転モードを指定する。ここで、第1の洗濯運転モードを指定すると、排水部1を自動的に閉にすると共に給水部12から自動的に給水をすることで、洗濯槽10に自動的に水を張り、回転ドラム3を回動して洗浄運転を行い、洗浄運転が終了すると、すすぎ運転となり、すすぎ運転が終了すると排水して、脱水運転となり、脱水運転が終了すると乾燥運転となり、乾燥運転が終わると除菌・脱臭運転となり、静電霧化装置5の運転が開始されると同時に,ファン26がオンとなり、また、分岐経路8bが開、分路経路8a側が閉となるように流路切り換え部22が制御され、更に、第2の放出部6bに設けたシャッタ16bが開(この時シャッタ16aは閉となっている)となるように制御され、帯電微粒子を生成して回転ドラム3内に帯電微粒子水を放出し、一定時間後の静電霧化装置5の運転が終了すると同時にファン26が停止し、また、シャッタ16bが自動的に閉となり除菌・脱臭運転が終了することで、第1の洗濯運転モードによる一連の洗濯運転が停止する。
また、第2の洗濯運転モードを指定すると、洗濯槽10に自動的に水を張り、回転ドラム3を回動して洗浄運転を行い、洗浄運転が終了すると、すすぎ運転となり、すすぎ運転が終了すると排水して、脱水運転となり、脱水運転が終了すると除菌・脱臭運転となり(この場合、静電霧化装置5の運転が開始されると同時に、ファン26が運転され、また、分岐経路8bが開、分路経路8a側が閉となるように流路切り換え部22が制御され、更に、シャッタ16bが自動的に開となる)、帯電微粒子を生成して洗濯槽10内に帯電微粒子水を放出し、一定時間後の静電霧化装置5の運転が終了すると同時に、ファン26が停止し、また、シャッタ16bが自動的に閉となり除菌・脱臭運転が終了することで、第2の洗濯運転モードによる一連の洗濯運転が停止する。
上記いずれの洗濯運転モードで運転しても、一連の洗濯運転モードの最後の段階で静電霧化装置5を運転して帯電微粒子水により回転ドラム3内の乾燥又は脱水が終わった洗濯物の除菌・脱臭を行うことになる。
上記いずれの洗濯運転モードの場合も、シャッタ16aは洗濯運転モード中閉で第1の放出部6aから静電霧化装置5側に洗浄水などが浸入しないようになっており、且つ、シャッタ16bは静電霧化装置5が運転している間のみ開で、静電霧化装置5を運転していないときは閉となるように制御されるので、静電霧化装置5を運転していないとき(洗浄運転、すすぎ運転、乾燥運転等の場合)はシャッタ16bが閉じていて、第2の放出部6bから静電霧化装置5側に洗浄水などが浸入することがないようになっている。したがって、洗濯機4に静電霧化装置5を設けて帯電微粒子水で回転ドラム3内の洗濯物の除菌、脱臭をするようにしたにもかかわらず、洗浄水が静電霧化装置5に浸入して電気的トラブルを発生させないようになっている。
上記実施形態において、洗濯運転モードの最後の段階で静電霧化装置5を運転すると、帯電微粒子が生成され、回転ドラム3内に放出され、回転ドラム3内を隅々まで浮遊して乾燥又は脱水が終わった洗濯物に付着し、帯電微粒子水はラジカルを有しているので、洗濯物の除菌や脱臭をすることができる。特に、ナノメータサイズの帯電微粒子水であるから洗濯槽10内をすみずみまで浮遊して洗濯物の繊維の内部の奥深くに浸透してより効果的に脱臭、除菌を行うことができる。
上記洗濯運転の最後に行われる除菌・脱臭運転の際に、洗濯物が入っている回転ドラム3を回動運転しながら帯電微粒子を回転ドラム3内に放出するようにしてもよい。この場合の回動運転は一方向にのみ回動してもよく、往復回動してもよい。このように回転ドラム3内に帯電微粒子水を放出する際に同時に洗濯物が入っている状態で回転ドラム3を回動することで、回転ドラム3内に入れた洗濯物が回転ドラム3内でかき回され、洗濯物の隅々まで帯電微粒子水を付着させることができる。
また、上記洗濯運転の最後に行われる除菌・脱臭運転の際に、ファン26を同時に運転することで、帯電微粒子水を回転ドラム3内の隅々まで送って回転ドラム3内に入れた物品の隅々まで帯電微粒子水を付着させることができ、また、回転ドラム3の小孔を通して水槽2まで帯電微粒子水を至らせることができ、回転ドラム3の外面や水槽2の内面の除菌、脱臭ができる。この場合、図示を省略しているが、ファン26で供給する送風をヒータにより加熱して温風とし、温風に乗せて帯電微粒子水を回転ドラム3内に放出するようにしてもよい。すなわち、静電霧化装置5を運転して放電電極17に高電圧を印加して帯電微粒子水を生成する際、微量ではあるがオゾンが発生するが、温風を発生させることで帯電微粒子生成の際に僅かに生成されるオゾンの分解が早くなる。この場合、発生するオゾンの量が微量であるため温風の風量が少なくてよく、また、温度も比較的低い音風でよい。
なお、上記実施形態においては、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードにおいて、第1の放出部6aからのみ帯電微粒子水を放出するようにしたが、回転ドラム裏除菌・消臭運転モード時に、静電霧化装置5、ファン26を運転し、また、洗濯運転モードを受け付けず、給水部12が閉、排水部1が開の状態が維持されるように制御部により制御し、また、分岐経路8a、分路経路8bが共に開となるように流路切り換え部22が制御され、更に、シャッタ16a、シャッタ16bが共に開、となるように制御することで、第1の放出部6aから帯電微粒子水を水槽2と回転ドラム3との間の空間7に放出して水槽2の内面と回転ドラム3の外面の除菌、脱臭すると共に、第2の放出部6bから帯電微粒子水を回転ドラム3内に放出して回転ドラム3の内面の除菌、脱臭をするようにしてもよい。
また、上記実施形態における洗濯運転モードにおいて、第2放出部6bから回転ドラム3内に帯電微粒子水を放出して回転ドラム3内を殺菌、脱臭する際、同時に分岐経路8bを開にするだけでなく、分路経路8aも共に開となるように流路切り換え部22を制御して、第1の放出部6aから帯電微粒子水を水槽2と回転ドラム3との間の空間7に放出して水槽2の内面と回転ドラム3の外面の除菌、脱臭を行うようにしてもよい。
なお、添付図面に示す実施形態では放電電極17と対向電極25との間に高電圧を印加して帯電微粒子水を生成する静電霧化装置5の例を示したが、対向電極25を設けない場合であってもよい。
また、添付図面に示す実施形態においては、空気中の水分を冷却して結露水を生成することで、放電電極17に水を供給する例を示したが、水を溜めた水タンクから任意の供給手段で放電電極17に水を供給するようにしてもよい。
本発明の洗濯機の概略断面図である。 本発明の洗濯機の他の実施形態の概略断面図である。 同上に用いる静電霧化装置の概略構成図である。 同上の洗濯運転モードの一例を示すフロー図である。 同上の洗濯運転モードの他例を示すフロー図である。
符号の説明
1 排水部
2 水槽
3 回転ドラム
4 洗濯機
5 静電霧化装置
6 放出部
6a 第1の放出部
6b 第2の放出部
7 空間
8 放出経路

Claims (6)

  1. 排水部を有する水槽内に多数の小孔を有する回転ドラムを回転自在に内装した洗濯機に、水を静電霧化してナノメータサイズの帯電微粒子水を生成するための静電霧化装置を設け、発生した帯電微粒子水を導出するための放出経路と、該放出経路の先端部に複数の放出部を設け、該複数の放出部として、少なくとも上記水槽と回転ドラムとの間の空間に帯電微粒子水を放出して上記空間内に浮遊させるための第1の放出部と、回転ドラム内に帯電微粒子水を放出して上記回転ドラム内に浮遊させるための第2の放出部とを備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 上記放出部から上記水槽と回転ドラムとの間の空間に帯電微粒子水を放出する際、水槽が排水済みで且つ給水が停止され且つ回転ドラムが回動運転を行うことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 回転ドラムの内部に臨む分岐経路と、水槽と回転ドラムとの間の空間に臨む分岐経路を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機。
  4. 前記回転ドラムの内部に臨む分岐経路と、水槽と回転ドラムとの間の空間に臨む分岐経路の分岐部分に流路切り換え部を設けて成ることを特徴とする請求項3記載の洗濯機。
  5. 回転ドラム裏除菌・消臭運転モードを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の洗濯機。
  6. 洗濯機に洗濯運転モードと、回転ドラム裏除菌・消臭運転モードとを備え、回転ドラム裏除菌・消臭モードにおいて、放出部から水槽と回転ドラムとの間の空間に帯電微粒子水を放出する際、水槽が排水済みで且つ給水が停止され且つ回転ドラムが洗濯運転モード時における回転ドラムの回転速度よりも遅い回転速度で回転運転を行うものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載した洗濯機。
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