JP4885551B2 - アルミサッシの躯体への取付構造 - Google Patents
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本発明はコンクリートの躯体の開口部にアルミサッシの開口枠を取り付けるアルミサッシの躯体への取付構造に関する。
コンクリートの躯体(以下、単に躯体という)に窓を構成する場合に躯体には予め窓とする位置に開口部を設ける。この開口部はアルミサッシの窓の開口枠が挿入されると開口枠の外周と開口部の間が数センチメートル離れる大きさとなっている。
開口枠2の外周2aに取り付けられる取付部3bと、取付部3bから躯体1の開口部1aの内周1bに向ってこの内周1bに届かない位置まで突出した腕部3cと、腕部3c先端に取付状態において見込方向に長いアンカー横架材3aを有するサッシアンカー3と、
躯体1の開口部1aの内周1bに固定されたフランジ5bと、フランジ5bから開口枠2に向ってアンカー横架材3aを越えてサッシアンカー3と重なるように突出した腕部5cと、この腕部5c先端に設けられアンカー横架材3aとの間に開口部1aと開口枠2間の距離に応じた隙間4の生ずる見込方向に長い固定具横架材5aを有する躯体固定具5と、
アンカー横架材3aと固定具横架材5a間の前記隙間4に挿入されるくさび6と、
を有する開口枠2の各サッシ枠材を開口枠2の内側へ変位しないよう支持する固定手段を、開口部と各サッシ枠材間に夫々複数配設し、固定手段が協同して開口枠を位置を調節可能に開口部1a内に固定することを特徴とするアルミサッシの躯体への取付構造である。
a.開口部1aを有するコンクリートの躯体1と、
b.躯体1の開口部1aに外周2aが間をおいて挿入されるアルミサッシの開口枠2と、
c.開口枠2の外周2aに取り付けられ躯体1の開口部1aの内周1bに向って突出した先端の見込み方向のアンカー横架材30aと、開口枠2の外周2aに取り付ける取付部30bと、アンカー横架材30aと取付部30b間においてアンカー横架材30aの側を穴の一面30fとして設けられた見込方向のアンカー穴30cとを有するサッシアンカー30と、
d.開口部1aの近くで躯体1の壁面1cに固定されるフランジ50aとアンカー穴30cに挿入されてアンカー穴30cの前記穴の一面30fに接しアンカー穴30cに空間30gを残して配設される挿入部50bとを有する躯体固定具50と、
e.空間30gに挿入されるくさび60と、を有することを特徴とするアルミサッシの躯体への取付構造である。
a.開口部1aを有するコンクリートの躯体1と、
b.躯体1の開口部1aに外周2aが間をおいて挿入されるアルミサッシの開口枠2と、
c.開口枠2の外周2aに取り付けられ躯体1の開口部1aの内周1bに向ってこの内周1aに届かない位置まで突出し先端に開口枠2の外周2aにほぼ平行するアンカー横架材3aを有するサッシアンカー3と、
d.躯体1の開口部1aの内周1bに固定され開口枠2に向ってアンカー横架材3aを越えてアンカー横架材3aと重なるように突出しアンカー横架材3aとの間に突出方向の隙間4の生ずる固定具横架材5aを有する躯体固定具5と、
e.アンカー横架材3aと固定具横架材5a間の前記隙間4に挿入されるくさび6と、
を有し、開口枠を見込方向及び壁面に沿う方向に位置を調整可能に固定することを特徴とするアルミサッシの躯体への取付構造である。
図15は躯体1の開口部1a内に開口枠2を取り付けた状態を示している。開口枠2は上枠と下枠夫々において外周2aと開口部1aの内周1b間にくさびアセンブリ11を挿入されることにより位置決めされている。くさびアセブリ11は同じ2片のくさびの大端と小端を重ねて重ねた面と反対側の両側の面をライナで挟んであり、周知である(例えば特公平4−26392号公報第2頁左欄第27行から第32行参照)。
固定手段Aはサッシアンカー3と、躯体固定具5と、くさび6とを有する。
サッシアンカー3は図2、図3、図4、図5、図7に示すように開口枠2の外周2a側に取り付けられ躯体1の開口部1aの内周1bに向ってこの内周1bに届かない位置まで突出し先端に開口枠2の外周2aにほぼ平行するアンカー横架材3aを有する。
躯体固定具5は図1、図3から図7に示すように躯体1の開口部1aの内周1bに当接して固定されるフランジ5bと、フランジ5bからほぼ並列して固定具横架材5aに向かって夫々延びる腕部5cと、両腕5c先端を結ぶ固定具横架材5aとを有する一体物である。固定横架材5aは見込方向を向いている。
上述のような構成のアルミサッシの躯体への取付構造についての取付作業について説明する。
図1に示すように開口部内周1bにフランジ5bを当接し、フランジ5bの穴を挿通してピン7を躯体1に打ち込む。本例では鋲打機によりピン7は躯体1に打ち込まれる。この際、固定具横架材5aは見込方向に配される。これによって躯体固定具5は躯体1に固定される。躯体固定具5は図15に示すように固定手段Aの位置に夫々配設される。本例では開口枠2の上枠に対向する開口部1aの内周1b、同じく下枠に対向する開口部1aの内周1bに夫々2個所宛固定手段Aが設けられる。そして、開口枠2の竪枠に対向する開口部1aの内周1bには夫々四個所において上下方向同一位置に一対宛の固定手段Aが設けられる。
ここで、開口部1a内に開口枠2を挿入する際に予めサッシアンカー3を開口枠2に取り付けて行う場合について説明する。
鋲打機を用いると、ピン7を打ち込むことにより、従来行われていたコンクリートの打設時に躯体1の開口部1aの内周に予め型によって凹部を配列しアンカーを埋め込む。又は躯体1の開口部1aの内周1bにコンクリートドリルで穿孔する。そしてコンクリートドリルで穿孔した穴にアンカーを固定する等の工程のかかる作業、工数の多い作業が省略され、数のある躯体固定具5を迅速に開口部1a内に固定できる。
作業性についていえば、開口枠2の条溝2bにサッシアンカー3の取付部3bを挿入する。開口部1a内にサッシアンカー3付の開口枠2を挿入する。躯体固定具5に対して開口枠2に取り付けたサッシアンカー3を重ねる。躯体固定具5とサッシアンカー3を重ねてできる両者間の隙間4にくさび6を挿入するだけであるから速やかに開口枠2は開口部1a内にセットできる。また、開口枠2の竪枠側においては、開口枠2を左右方向に位置を調整して隙間4が変化してもくさび6の隙間4への挿入深さが変わるだけで、開口枠2は容易に左右方向に調整でき、且つ、くさび6により固定される。同様にして開口枠2を上下方向に位置を調整できる。
また、躯体固定具5とサッシアンカー3の見込方向の位置は自在に調節できるので、開口枠2を壁面に平行とする調整は容易である。なお、この点に関して上記の説明では躯体固定具5の両腕部5c間の距離をくさび6の見込方向の幅と一致するようにし、サッシアンカー3の両腕部3c間の距離をくさび6の見込方向の幅よりも大きくしたが、逆にして、サッシアンカー3の両腕部3c間の距離をくさび6の見込方向の幅と一致させると共に、躯体固定具5の両腕部5c間の距離をくさび6の見込方向の幅よりも大としてもよい。
上述したようにこの実施例によれば無溶接である許りではなく、作業が迅速に行われるという効果が大きい。そして、開口部にアンカーを樹脂を用いて埋め込み固定する場合のように養生期間がないので、すぐ次の工程に移ることが可能である。
先ず構成についてのべる。躯体1、開口枠2は実施例1と同様であり、図12から図14は開口部1aに開口枠2が挿入され固定手段Aは組立てられ開口枠2が固定手段Aを介して支持された状態を示している。
サッシアンカー30は外形が全体としては直方体である。そして、取付部30bの両端の支持部30dが開口枠2の広幅の条溝2bの両側の溝に移動可能に嵌合している。図12から図14は開口枠2の竪枠部分を示しているので、サッシアンカー30は上下動可能である。
サッシアンカー30は取付部30bからは開口枠2の外周2aを越えて外部へ出ている。この外部へ出ている部分においてサッシアンカー30には見込方向のアンカー穴30cがあいている。この穴30cは図12に示すように断面方形である。従って、サッシアンカー30は略四角筒形である。
図14に示すようにサッシアンカー30の穴30cの中には穴30cの一面30fに挿入部50bが接している。この一面30fを有する部材がアンカー横架材30aである。この一面30fは開口枠2側から見るアンカー穴30cの面の内、遠い側の垂直な面である。また穴の一面30fと対向する穴面30eと挿入部50bの間の空間30gにくさび60が圧入されている。従って、穴面30eは開口枠2の外周2aの外面にくさび60がふれないように外周2aよりも開口枠2の外面から見て外方にある。
挿入部50bを一端側に有する躯体固定具50は平面図の図14で見てアングル形状である。挿入部50bから折曲部50cで90度折曲したフランジ50aは躯体1の内部側の壁面1cに接している。
フランジ50aは壁面1cに固定されている。本例ではフランジ50aの穴を挿通してピン7が躯体1に打ち込まれている。このピン7の躯体1への打ち込みは鋲打機による。また、ピン7は打ち込みでなく、躯体1にドリルで穿孔した穴に挿入拡径して固定したアンカーでもよい。また、更にピン7の打ち込みにより躯体1にひびわれが生ずるおそれがあるときは、躯体1に設けた穴にピン7を挿入して接着剤でピン7を躯体1に固定してもよい。くさび60は挿入部50bと穴30cの穴面30eとの間に軽く打ち込まれる。これによって、挿入部50bはアンカー横架材30aに対して加圧されてサッシアンカー30と躯体固定具50は結合される。
上記において、サッシアンカー30はアルミ押出し型材、躯体固定具50は硬鋼で作られる。
この実施例2は実施例1とは固定手段の様式が異なる。即ち、実施例1では開口枠2の対向する枠、即ち、上枠と下枠、右の竪枠と左の竪枠の夫々に取り付けた固定手段Aは開口枠2の内側方向へ向っては夫々の枠を移動できるように、対向する枠に取り付けた夫々の固定手段Aのサッシアンカー3と躯体固定具5は開口部1a内ヘ向う力には抗するが、開口枠2から開口部1aの内周1bに向う力には抗することはできない。そこで、対向する枠の夫々に取り付けた一対の固定手段Aにより開口枠2は支持される。
実施例2では固定手段A自体が方向性なく各方位に対して開口枠2の枠材を躯体1に対して固定するので開口枠2の各枠は夫々の固定手段Aにより夫々固定される。
実施例2のサッシアンカー30の穴30cの開口枠2の枠材の長手方向における幅は躯体固定具5の挿入部50bの幅よりも大きい。また、躯体固定具50の挿入部50bの幅よりもくさび60の幅は小さい。なお、本例のくさび60は穴面30e、挿入部50bに接する側の面間に勾配があればよい。
取付部3Bは見込方向で見ると図18に示すように開口枠2の条溝2bに丁度嵌合する浅溝形の嵌合部3b2の溝底の背部にヒンジ受部3b3を有するアルミ押出し型材を切断とフライス加工で形成されている。
図18に示すように嵌合部3b2はウエブが平板3b8で平板3b8から開口枠内へ向って突出するフランジ3b9を備えている。嵌合部3b2は見込方向に溝が走る溝型である。フランジ3b9において嵌合部3b2の厚さは条溝2bの両側に丁度入り込む大きさである。
図20(a)に示すように嵌合部3b2の型材押出し方向の両端の縁である支持部3b4は開口枠2の条溝2bの両側に移動可能に嵌合する。この支持部3b4を設ける部分においてはヒンジ受部3b3は削除されている。ヒンジ受部3b3の立部材3b5の外面3b11は平板3b8と平行している。
ヒンジ受部3b3は見込方向長さが開口枠2の両開口2b1の対向する幅間よりもやや小さい。図18に示すようにヒンジ受部3b3はL形で突出端に円筒部3b6を設けてある。この円筒部3b6表面はヒンジ受部3b3の立部材3b5の外面3b11に接するように設けてある。そして円筒部3b6の直径dは立部材3b5の厚さtよりも大きい。本例では2t≦dとなっている。後述のヒンジ掛部が回り込めるだけのくぼみとなるように立部材3b5、円筒部3b6と横部材3b7の寸法が定められている。
図21(a)(b)に示すように突出部3Aは平板3eとヒンジ掛部3fを有する。突出部3Aはアルミ押出し型材をほぼ開口枠の見込幅W1で切断する(切断面Cu)と共に平板部3eにプレス加工で方形の開口3A1を打抜きで設けてある。この開口3A1によりアンカー横架材3aと腕部3cが設けられる。アンカー横架材3aにつながらない腕部3cの根本側はヒンジ掛部3fとなっている。突出部3Aは上面が一平面である。そしてヒンジ掛部3fはこの平面と直角をなす平面であるストッパ面3f1を有する。突出部3Aの上面根本側とストッパ面3f1との角の隅側にはヒンジ受部3b3の円筒部3b6の半径と同半径の欠円筒形の凹溝3f2が設けてある。
図18は図16の一部拡大図である。図は開口枠2を竪枠とした場合に、突出部3Aが竪枠の外周から直角方向に突出した状態を示してある。ヒンジ受部3b3の円筒部3b6にヒンジ掛部3fの凹溝3f2が回動可能に嵌合している。この状態ではストッパ部3f1は開口枠の外周2aの外面に面接触している。
ヒンジ受部3b3の円筒部3b6は立部材3b5の外面3b11を接平面として始まり中心角は270度である。ヒンジ掛部3fの凹溝3f2は底が円筒の一部でありヒンジ受部3b3の円筒部3b6の円筒面に面接触している円筒形凹部3f3と、該凹部3f3に接する上側面3f4を有する。上側面3f4は平面である。この上側面3f4と突出部3Aの図において上面は角θをなしている。本例ではθ=30度である。θは0度から約30度が選択の範囲として好適である。上側面3f4と下あご部3f6の外周3f7は円筒形凹部3f3と同中心の円筒形であり、ストッパ面3f1は該外周3f7の接平面をなしている。下あご部3f6の端部3f8は円弧形に丸められている。ヒンジ受部3b3のL形の隅は図18において、円筒形凹部3f3の円筒の中心をとおる垂直面よりも左側にある。
ヒンジ掛部3fのヒンジ受部3b3に対する取り外しと組み付けは、ヒンジ受部3fを見込方向に移動して、凹溝3f2をヒンジ受部3b3の円筒部3b6に嵌合する。又は、図16の上側の固定手段A1のように突出部3Aが開口枠2のサッシ枠材の長手方向に対してほぼ直角方向に突出している位置から、上記凹溝3f2とヒンジ受部3b3の円筒部3b6の中心を中心として60度回動すると、突出部3Aは図16の紙面に垂直な垂直面に対して角α=30度となる。このとき、ヒンジ掛部3fの上側面3f5とヒンジ受部3b3の外面3b11は面接触する。この状態で突出部3Aを上方へ平行移動して持ち上げると突出部3Aの凹溝3f2は取付部3Bのヒンジ受部3b3から上方へ抜けて突出部3Aは取付部3Bから取り外せる。上記と逆に突出部3Aを開口枠2の外周2aに対して傾けた姿勢で突出部3Aを取付部3Bに取り付けられる。
この実施例の開口枠2の周囲に設ける総てのサッシアンカー3は突出部3Aを図16の下方に示す固定手段A2のサッシアンカー3のように傾けた状態で開口枠2の外周に取り付けた状態で開口部1a内に開口枠2を挿入する。次に図16の下側の固定手段A2の突出部3Aを上方へ回動すると突出部3Aは水平になり図16の固定手段A1のようになる。ここで、竪枠に関していえばサッシアンカー3を開口枠2に沿って降下させると、突出部3Aのアンカー横架材3a、腕部3cは躯体固定具5の横架材5a、腕部5cと重なる。
突出部3Aの先端には開口枠2の重量による荷重が躯体固定具5に伝えられる。この反力で図16の固定手段A1は突出部3Aが上方へ回動しようとするが、ストッパ面3f1が開口枠2の外周2aの外面に当る。
図18に示すように突出部3Aの凹溝3f2の円筒形凹部3f3の中心は突出部3Aの回動の中心である。この中心からストッパ面3f1までの距離aよりも、この中心からアンカー横架材3aまでの距離bが大であるからストッパ面3f1と開口枠2の外周2aの外面間には大きな力が発生する。同時に支持部3b4と条溝2bを形成するリップ2eの背面間に同じ大きさの力が発生する。従って、この距離の比b/aを或程度以上にすると、ストッパ面3f1と外周2aの外面間及び支持部3b4とリップ3e間の摩力で開口枠2の荷重を支持されてサッシアンカー3は不動となる。
ただし、躯体固定具5にサッシアンカー3が重ねられて開口枠2に対するサッシアンカー3の位置が定まった後は、支持部3b4の箇所でリップ2eをかしめてもよい。
実施例3によれば、突出部3Aを取付部3Bに対して傾けて又は更には突出部3Aを見込方向の中心でもって取付部3Bに対して90度回動するように構成できることは明白であるので、開口枠2を開口部1aへ挿入するのが容易になる。
また、取付部3Bのみを開口枠2に取り付けてから開口枠2を開口部1aに挿入し、くさびアセンブリ11で開口枠2を開口部1aに対して位置決めした後に突出部3Aを既にのべた方法で取付部3Bに取り付けてもよく、このようにすれば開口枠2の開口部1aへの挿入は一層容易となる。
この実施例3によれば、開口枠を開口部へ挿入するのが容易となる。そして突出部を回動してサッシアンカーを移動して躯体固定具に重ねてくさびをサッシアンカーと躯体固定具に差し込むだけであるから作業性にすぐれる。
なお、各実施例を通じてサッシアンカーの開口枠への固定は外周1aをかしめて取付部3b,3Bの移動を制止することによる。又は取付部3b,3Bと開口枠2との間に薄いくさびを入れることによりサッシアンカーを開口枠に固定してもよい。
アンカー穴30cの取付部30b側に図24に示すように断面方形の貫通穴となっている空間30hを設ける。アンカー穴30cと空間30hの間には隔板30iができる。サッシアンカー30には条溝2bを構成するリップ2eが丁度嵌合してサッシアンカー30をリップ2eに沿って移動可能とするガイド溝30kが設けてある。実施例2においてもこの溝30jと同様の溝にしてもよい。
図25に示すようにくさび60の頭(大端部)が内部側へ出っ張らないようにサッシアンカー30は端部がくさび60の斜面に沿って切り欠かれて切り欠き30jを設けてある。これによってアンカー穴30cの口部をサッシアンカー30の内部側の最端部よりも外部側としてある。
この実施例4によればサッシアンカーの材料が節減できる。くさびの断面を小さくできる。また、切り欠き30jを設けることによりくさびの内部側への突出しがなくなり後工程への影響がなくなる。
なお、本例では躯体固定具50の躯体1への固定は拡径式アンカーボルト70によっている。このアンカーボルト70は機械式で種々のものがあるが開口枠2を支持可能とするためいわゆる強力型が用いられる。
(実施例1)躯体固定具5は成形された金属、例えば、アルミダイキャスト、アルミ押出し型材を切削加工して製作可能である。サッシアンカー3はアルミダイキャストで製作可能である。
(実施例2、4)躯体固定具50は鋼材で製作可能である。サッシアンカー30はアルミ押出し型材を切断して切削又は剪断加工して製作可能である。
使用者側においては、溶接がないので施工時間は短くなる。唯一の困難性は躯体固定具の躯体への固定であるが、これも、実施例としてはピン7を用いて短時間で好適に実施できる。また、ピン7に代えてアンカーを用いても、施工に困難性はない。
実施例1では開口枠を見込方向、壁面に沿う方向の何れの方向へも位置を調節可能で躯体に取り付けられる。即ち、躯体固定具を躯体に固定した後でも開口枠の全方位の位置調節を行える。
実施例2では開口枠を躯体に固定後は開口枠を見込み方向に位置を調節可能である。しかし、実施例2では躯体固定具を躯体に固定しない間は開口枠を壁面に沿う方向へも位置を調節できる。
更に、何れの実施例も躯体固定具とサッシアンカーを組立てる組立性はこれ等両者を係合して、両者間にできる隙間にくさびを挿入するだけであり、組立性にすぐれる。
(実施例3)開口枠を開口部へ挿入するのが容易となり組立作業性にすぐれる。アルミ押出し型材を中間材として製作できるので1つの開口部について開口枠毎に多数設けられるサッシアンカーの大量生産に適している。
1…躯体 1a…開口部 1b…内周 1c…壁面
2…開口枠 2a…外周 2b…条溝 2b1…開口 2e…リップ
3…サッシアンカー 3A…突出部 3A1…開口 3a…アンカー横架材 3b,3B…取付部 3b1…口部 3b2…嵌合部 3b3…ヒンジ受部 3b4…支持部 3b5…立部材 3b6…円筒部 3b7…横部材 3b8…平板 3b9…フランジ 3b11…外面 3c…腕部 3d…支持部 3d1…円弧 3e…平板部 3f…ヒンジ掛部 3f1…ストッパ面 3f2…凹溝 3f3…円筒形凹部 3f4…上側面 3f6…下あご部 3f7…外周 3f8…端部
4…隙間
5…躯体固定具 5a…固定具横架材 5b…フランジ 5b1…辺 5c…腕部 5c1…外面
6…くさび 6a…テーパ部 6b…傾斜部 6c…側部
7…ピン
11…くさびアセンブリ
30…サッシアンカー 30a…アンカー横架材 30b…取付部 30c…アンカー穴 30d…支持部 30d1…円弧 30e…穴面 30f…穴の一面 30g,30h…空間 30i…隔板 30j…切り欠き 30k…溝
50…躯体固定具 50a…フランジ 50b…挿入部 50c…折曲部
60…くさび
Claims (11)
- コンクリートの躯体の開口部にアルミサッシの開口枠を取り付ける構造であって、
開口枠の外周に取り付けられる取付部と、取付部から躯体の開口部の内周に向ってこの内周に届かない位置まで突出した腕部と、腕部先端に取付状態において見込方向に長いアンカー横架材を有するサッシアンカーと、
躯体の開口部の内周に固定されたフランジと、フランジから開口枠に向ってアンカー横架材を越えてサッシアンカーと重なるように突出した腕部と、この腕部先端に設けられアンカー横架材との間に開口部と開口枠間の距離に応じた隙間の生ずる見込方向に長い固定具横架材を有する躯体固定具と、
アンカー横架材と固定具横架材間の前記隙間に挿入されるくさびと、
を有する開口枠の各サッシ枠材を開口枠の内側へ変位しないよう支持する固定手段を、開口部と各サッシ枠材間に夫々複数配設し、固定手段が協同して開口枠を位置を調節可能に開口部内に固定することを特徴とするアルミサッシの躯体への取付構造。 - 固定手段が開口枠の上枠、下枠、竪枠の夫々の周囲に夫々複数配設され、複数の対向する竪枠と竪枠夫々と開口部との間に設けた固定手段で開口部に対して左右方向の位置を調節可能に開口枠を躯体に固定すると共に上枠と下枠夫々と開口部との間に設けた固定手段で開口部に対して上下方向の位置を調節可能に開口枠を躯体に固定することを特徴とする請求項1に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- サッシアンカーと躯体固定具は見込方向の位置を調節可能に固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- 開口枠の外周にはサッシ枠材の長手方向に広幅のT溝の条溝が設けられて、サッシアンカーはアンカー横架材を開口枠のサッシ枠材の長手方向に平行にして且つ、取付部を前記条溝にのぞませて取付部を開口枠の前記条溝内に入れ、開口枠の外周に直交する中心線を回動の中心として直角だけ回動することにより取付部が開口枠の前記条溝に嵌合して開口枠に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- サッシアンカーはアンカー横架材と腕部とを有する突出部と、開口枠に取り付ける取付部の二部材を有し、突出部は根本が見込方向の中心線で取付部に回動自在に取付けられ、突出部が開口枠の外周に接して該外周に対してほぼ直角な位置を保つストッパ部を有し、突出部が開口枠のサッシ枠材の長手方向に対してほぼ直角な位置と、開口枠を構成するサッシ枠材の長手方向に対して傾斜又は沿う位置とを取り得ることを特徴とする請求項1に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- 突出部と、取付部は夫々がアルミ押出し型材であって両者を回動自在とするのは取付部に設けたヒンジ受部と、該ヒンジ受部に回動可能に嵌合するヒンジ掛部であることを特徴とする請求項5に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- コンクリートの躯体の開口部にアルミサッシの開口枠を取り付ける構造であって、
a.開口部を有するコンクリートの躯体と、
b.躯体の開口部に外周が間をおいて挿入されるアルミサッシの開口枠と、
c.開口枠の外周に取り付けられ躯体の開口部の内周に向って突出した先端の見込み方向のアンカー横架材と、開口枠の外周に取り付ける取付部と、アンカー横架材と取付部間においてアンカー横架材の側を穴の一面として設けられた見込方向のアンカー穴とを有するサッシアンカーと、
d.開口部の近くで躯体の壁面に固定されるフランジとアンカー穴に挿入されてアンカー穴の前記穴の一面に接しアンカー穴に空間を残して配設される挿入部とを有する躯体固定具と、
e.空間に挿入されるくさびと、を有することを特徴とするアルミサッシの躯体への取付構造。 - サッシアンカーは躯体固定具に対して見込方向の相対位置を調節可能に固定されることを特徴とする請求項7に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- アルミサッシの開口枠の外周にはサッシ枠材の長手方向に条溝が設けられ、サッシアンカーの取付部は該条溝に移動可能に嵌合する支持部を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- 開口枠の条溝は広幅のT溝であって、サッシアンカーはアンカー横架材を開口枠のサッシ枠材の長手方向に平行にして取付部を条溝内に入れ、開口枠の外周に直交する中心線を回動の中心として直角だけ回動することにより支持部が開口枠の条溝に嵌合して開口枠に取り付けられることを特徴とする請求項7から9の何れか1つに記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
- 躯体固定具の躯体への取付けは鋲打機を用いてフランジを挿通してピンを躯体へ打込み躯体固定具が躯体に固定されていることを特徴とする請求項1から10の何れか1つに記載のアルミサッシの躯体への取付構造。
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