JP4163851B2 - 壁枠組の接合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスチールハウスにおける壁枠組の接合構造に係り、特にウェブ部に設けた切り込みを起き上がらせて形成された折り曲げ面を有する溝形鋼の枠材と縦枠材の接合等、壁枠組の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
形鋼材は、木材と比較してクリープ現象や経年劣化が非常に少なく、また森林資源保護の観点からも住宅用の建築材として近年注目されている。
【0003】
しかし、形鋼材を枠材として用いる場合であって、上枠材または下枠材の溝形鋼と縦枠材の溝形鋼を接合する際には、上枠材または下枠材のフランジと縦枠材のフランジにファスナーを用いて接合するのが一般的である。しかし、面材や仕上げ材が取り付く溝形鋼のフランジ部にファスナーの頭等が突出し、ファスナーの頭等が面材等に干渉して面材等を変形させてしまうことから、仕上げ後の美観が損なわれる。
【0004】
また、上枠材または下枠材と縦枠材を接合する場合、組立時の位置決めのためのけがき等が不可欠である。さらに上枠材または下枠材にアンカーボルトや接合ボルトを貫入するための孔も必要に応じて開孔しなければならず、施工の際の作業が非常に煩雑である等の欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術の欠点を除くためになされたものであり、その目的は、上枠材または下枠材と縦枠材の組立時の位置決めのけがき等の作業や、アンカーボルトや接合ボルトの貫入孔の開孔作業を排し、施工時の作業の効率化を図るものである。
【0006】
また他の目的は、ファスナーの頭等が面材や仕上げ材に干渉しないようにして、面材等の変形や面材等の破損のおそれをなくすことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、上枠材または下枠材を構成する溝形鋼のウェブ部に曲げ起こし形成可能な切り込みを入れ、前記切り込み内側のウェブ部小片を曲げ起こして形成した折り曲げ面に縦枠材が接合され、折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口に、土台または基礎と壁とを接合するためのアンカーボルトまたは接合ボルトを貫入配置するようにしたことを特徴とする壁枠組の接合構造である。
【0008】
第2の発明は、上枠材または下枠材を構成する溝形鋼のウェブ部に曲げ起こし形成可能な切り込みを入れ、前記切り込み内側のウェブ部小片を曲げ起こして形成した折り曲げ面に縦枠材が接合され、折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口に上階壁と下階壁を接合するためのボルトを貫入配置するようにしたことを特徴とする壁枠組の接合構造である。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口を配線孔または配管孔としたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明を図の実施形態に基づいて詳細に説明する。図1はウェブ部に切りこみを有する溝形鋼の平面図および縦断面図であり、図2から図6は、図1の溝形鋼の折り曲げ面に縦枠材を接合した状態の具体例を示す図である。
本発明の上枠材または下枠材は、0.5mm〜2.3mmの厚さの薄鋼板からなる溝形鋼2で構成されている。また、溝形鋼のウェブ部2aには、曲げ起こし形成可能な切り込み14(図2参照)が、所定の間隔(例えば、45cm間隔)をおいて入れられている。
この切り込み14は、本発明を限定するものではないが、切りこみ14内側のウェブ部がコの字状、C字状、半円状などの形状を形成するように入れられる。
【0012】
そして、この切りこみ14内側に位置するウェブ部の小片3を、切りこみの端部を結んだ折り曲げ線15(図2参照)を基準として、溝形鋼のウェブ部2aに対して直立するように折り曲げることで折り曲げ面3が形成される。このとき、ウェブ部2aには折り曲げ面3の形状に応じた開口2cが形成される。なお、この折り曲げ作業は、工場または現場のいずれにおいて行なってもよい。
【0013】
縦枠材4は、0.5mm〜2.3mmの薄鋼板からなるボックス形鋼、溝形鋼、リップ溝形鋼などの形鋼からなる。また縦枠材4の寸法は、縦枠材4が上枠材2eおよび下枠材2dの間において直立した状態で、縦枠材4のフランジ部4bの外側幅が上枠材2eおよび下枠材2dのフランジ部2bの内側幅に収まるように形成されている。
【0014】
上枠材2eまたは下枠材2dと縦枠材4の接合は、縦枠材4のウェブ部4aが上枠材2eまたは下枠材2dの折り曲げ面3に当接するように枠材を配置し、上枠材2eまたは下枠材2dの折り曲げ面3と、縦枠材4のウェブ部4aとを、ボルト、ファスナー、カシメなどのいずれかの手段で固定することで行なわれる。なお、図2は本発明の下枠材と縦枠材の接合時の状態を表した斜視図である。
【0015】
つまり、本発明では上枠材2eまたは下枠材2dのウェブ部2aに直立する折り曲げ面3が設けられていて、その折り曲げ面3で上枠材2eまたは下枠材2dと縦枠材3が接合される。そのため、上枠材等のフランジ2bの内側の折り曲げ面3が接合箇所となり、面材や仕上げ材が取り付く上枠材等のフランジ部2bにはファスナーの頭等が突出することはない。したがって、ファスナーの頭等による面材等の変形や破損が生じることがない点で有利である。
【0016】
また本発明では、上枠材または下枠材2に予め設けられた折り曲げ面3が縦枠材4の接合位置のガイドの役割も果たす。したがって、現場において組立時のけがき等の作業が不要となる点でも有利である。
【0017】
ここで本発明の壁枠組の接合構造1において、上枠材または下枠材の開口部2cからボルト5を挿通し、縦枠材4に接合したホールドダウン金物6の外側からナット7を締結することで、接合強度を増加させることもできる(図3参照)。
このとき、折り曲げ面3の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口2cにアンカーボルトや接合ボルトを貫入することで、上枠材または下枠材については現場でわざわざ孔を開ける必要がなくなり、作業の効率化を図ることができる。
【0018】
図4は、本発明の壁枠組の接合構造1について、基礎8の上に下枠材2を載置した場合のホールドダウン金物6の使用例を示した図である。この場合には、下枠材の開口2cから基礎8に埋設したアンカーボルト5aの上端を貫入し、縦枠材4に接合したホールドダウン金物6の外側からアンカーボルト5aのネジ部にナット7を締結して、基礎8と下階耐力壁(下階の壁枠組構造)9を一体化している。
【0019】
図5、図6は、本発明の壁枠組の接合構造1について、2階床組におけるホールドダウン金物6の使用例を示した図である。この場合には、床下地材11、リップ付溝形鋼がウェブ部背面にスペーサー12aを縦に挟むようにして構成される床根太12、頭つなぎ13を挟んで、下階側の壁枠組を構成する上枠材2eと上階側の壁枠組を構成する下枠材2dの開口2cにわたって、両端にネジを切った鋼製連結棒5bを貫入するとともに、下階の上端付近と上階の下端付近の縦枠材4に接合したホールドダウン金物6の各透孔に挿通して、各ホールドダウン金物6の外側からそれぞれ鋼製連結棒5bにナット7を締結し、下階耐力壁(下階の壁枠組構造)9と上階耐力壁(上階の壁枠組構造)10を一体化している。
【0020】
以上、図示の実施形態にもとづいて本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上枠材または下枠材に設けられた開口を、配線挿通用孔または配管挿通用孔に流用してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明では、上枠材または下枠材のフランジ内側のウェブ折り曲げ面が接合箇所となる。したがって、従来のように面材や仕上げ材が取り付くフランジ部にファスナーの頭等が突出することがなくなり、面材等の変形や破損が生じることはない。
【0022】
また、上枠材および下枠材の溝形鋼のウェブ部の切り込みを折り曲げて形成された折り曲げ面と縦枠材を接合することにより、折り曲げ面が縦枠材の接合位置のガイドとなる。したがって、現場において組立時のけがき等の作業が不要となる。
【0023】
さらに、切り込みの折り曲げにより空いた開口にアンカーボルト、接合ボルトや屋内の配線、配管を貫入することで、作業時において現場でわざわざ孔を開ける必要がなくなり、作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の上枠材または下枠材に用いられる溝形鋼の平面図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。
【図2】本発明の下枠材と縦枠材の接合時の状態を表した斜視図である。
【図3】本発明の壁枠組の接合構造について、縦枠材にホールダウン金物を接合し、下枠材の開口から接合ボルトを挿通した場合の取付け状態を示した斜視図である。
【図4】本発明の壁枠組の接合構造について、基礎の上に下枠材を載置した場合のホールドダウン金物の使用例を示した斜視図である。
【図5】本発明の壁枠組の接合構造について、2階床組におけるホールドダウン金物の使用例を示した斜視図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【符号の説明】
1 壁枠組の接合構造
2 溝形鋼(上枠材または下枠材)
2a 溝形鋼のウェブ部
2b 溝形鋼のフランジ部
2c 溝形鋼ウェブ部の開口
2d 下枠材
2e 上枠材
3 折り曲げ面(ウェブ部小片)
4 縦枠材
4a 縦枠材のウェブ部
4b 縦枠材のフランジ部
5 ボルト
5a アンカーボルト
5b 鋼製連結棒
6 ホールドダウン金物
7 ナット
8 基礎
9 下階耐力壁(下階の壁枠組構造)
10 上階耐力壁(上階の壁枠組構造)
11 床下地材
12 床根太
12a スペーサー
13 頭つなぎ
14 切りこみ
15 折り曲げ線
Claims (3)
- 上枠材または下枠材を構成する溝形鋼のウェブ部に曲げ起こし形成可能な切り込みを入れ、前記切り込み内側のウェブ部小片を曲げ起こして形成した折り曲げ面に縦枠材が接合され、
折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口に、土台または基礎と壁とを接合するためのアンカーボルトまたは接合ボルトを貫入配置するようにしたことを特徴とする壁枠組の接合構造。 - 上枠材または下枠材を構成する溝形鋼のウェブ部に曲げ起こし形成可能な切り込みを入れ、前記切り込み内側のウェブ部小片を曲げ起こして形成した折り曲げ面に縦枠材が接合され、
折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口に上階壁と下階壁を接合するためのボルトを貫入配置するようにしたことを特徴とする壁枠組の接合構造。 - 折り曲げ面の曲げ起こしによりウェブ部に形成された開口を配線孔または配管孔としたことを特徴とする請求項1又は2記載の壁枠組の接合構造。
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