JP4883435B2 - バックトリム付自動車用シート - Google Patents

バックトリム付自動車用シート Download PDF

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Description

本発明は、予め所定形状に形成されたバックトリムによりシートバックの背部側が被覆されたバックトリム付自動車用シートに関する。
自動車用シートのシートバックでは、シートバックフレームに予め発泡樹脂等により立体的な形状に成形されたバックパットが組付けられ、外表面がトリムカバーにより被覆されている。シートバックの背部も、通常、バックパッドが両側部側及び上部側に配置されると共に、トリムカバーにより背部全面が覆われている。
このようにトリムカバーによりシートバックの背部全面を覆うには、トリムカバーを位置合わせしつつ縫合する作業が必要であるため、トリムカバーの装着作業に手間を要していた。
そのため、予め樹脂等を用いて所定形状に成形された樹脂製のバックカバーによりシートバックの背面を覆うものが提案されている。
例えば、下記特許文献1では、ワイヤー部材をインサート成形したバックパッドをシートバックフレームの前部側に組付け、予め成形された樹脂製のバックカバーをバックパッドのワイヤー部材に係止することにより組み立てられている。
このように予め成形されたバックカバーを用いてシートバックを覆うものでは、バックカバーをシートバックに固定するだけで、シートバックの背部全面を容易に被覆することができ、装着作業を簡略化することができる。
特開2003−189975号公報
しかしながら、このようなバックカバーは、トリムカバーに比べて柔軟性のない硬質の樹脂により形成されているため、外観品質や触感品質に劣るという問題点があった。
しかも、外部から各種の応力を受けた際、変形し難く、破断等を生じ易いため、バックカバーの全面において所定の肉厚に形成すると共に、多数のリブを配置するなどにより、強度を確保しなければならず、バックカバー自体の重量が重くなり易いという問題点も有していた。
そこで、この発明は、シートバックの背部を容易に被覆することができると同時に、外観品質や触感品質を確保することができ、しかも、強度を確保しつつ重量の増加を抑えることが可能なバックトリム付自動車用シートを提供することを課題とする。
本願の請求項1は、リクライニング機構を介してシートクッションに連結されたシートバックを有し、シートバックは、シートバックの周縁部に沿って配置される枠部を備えたシートバックフレームと、シートバックフレームに組付けられたバックパッドと、バックパッドの外表面を覆うトリムカバーと、バックパッドの背部側を覆うバックトリムとを有するところの自動車用シートであって、
バックトリムは、シートバックフレームの枠部に沿って環状に配置されて内側に開口を有するトリム枠背部と、トリム枠背部の両側部からシートバックの側部側に延びるトリム枠側部とが一体に成形された樹脂製のトリム枠本体を備えると共に、トリム枠背部の開口を覆うトリムシート材を備え、
トリム枠背部のシートバックフレーム側には、開口に沿って環状に配置されるトリム補強部材が固着されており、
トリム補強部材はトリム枠背部のシートクッション側の下部横辺部と車幅方向両側の側部縦辺部の少なくとも一部とに連続して固着される下部樹脂プレートと下部樹脂プレートの両端間に連続して固着される上部樹脂プレートとからなることを特徴とする。
本願の請求項2は、シートバックフレームへの接合部がトリム補強部材に設けられていることを特徴とする。
本願の請求項3は、トリムシート材がトリム枠背部とトリム補強部材との間に挟持されることを特徴とする。
本願の請求項4は、トリム補強部材の内縁側全周が背面カバー枠部の開口縁より内側に配置されると共に、背部側に突出していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明にあっては、バックトリムがシートバックフレームの枠部に沿って環状に配置されて内側に開口を有するトリム枠背部と、トリム枠背部の両側部からシートバックの側部側に延びるトリム枠側部とが一体に成形された樹脂製のトリム枠本体と、トリム枠背部の開口を覆うトリムシート材とを備えているので、バックトリムをシートバックの背部に固定するだけでよく、位置合わせしつつ縫合するなどの手間を要する装着作業を行うことなく、シートバックの背部を容易に被覆することができる上、シートバックの背部側の表面付近に配置されるシートバックフレームの枠部を樹脂製のトリム枠本体で被覆しつつ、シートバックフレームの枠部の内側の広い範囲の中空部分を軟質のトリムシート材で覆うことができ、外観品質や触感品質を確保し易い。
しかも、トリムシート材が軽量であり、変形容易でリブ等の補強も不要であるため、樹脂成形品により覆う場合に比べて、バックトリムの重量の増加を抑えることができる。同時に、トリム枠背部のシートバックフレーム側に、開口に沿って環状に配置されるトリム補強部材が固着されているので、樹脂製のトリム枠本体に大きな開口を設けていても、樹脂製のトリム枠本体の強度を確保できる。そのため、バックトリムの強度を確保しつつ重量の増加を抑えることが可能である。
それと共に、シートバックがリクライニング機構を介してシートクッションに連結されているので、リクライニング機構によりシートクッションに強く干渉させずにシートバックを後傾可能にするため、バックトリムのシートクッション側の下部横辺部が車幅方向に直線的な形状になり、また、幅が狭い形状になり易く、下部横辺部の強度を確保し難いが、トリム補強部材がバックトリムの下部横辺部と、その両側の側部縦辺部に連続して固着される下部樹脂プレートを有しているので、下部樹脂プレートの強度を適宜選択することにより下部横辺部を十分に補強し易く、同時に、残部が下部樹脂プレートとは別体の上部樹脂プレートからなるため、バックトリムを過剰に補強することによる重量の増加を防止し易い。そのため、重量の増加を抑えつつバックトリムの強度をより確保し易くすることができる。
それに加えて、エアバッグ装置を装備する場合に、このエアバッグの作動時には、開閉部の開放によりバックトリムのトリム枠側部が車幅方向外側に押し広げられることによるトリム枠側部に拡開方向の力が負荷され、バックトリムの開口が設けられたトリム枠背部に伝達されるが、トリム枠背部がトリム補強部材により補強されているため、バックトリムの破損を生じ難い。
請求項2に記載の発明にあっては、シートバックフレームへの接合部がトリム補強部材に設けられているので、シートバックに装着されたバックトリムに、外部或いは内部から各種の応力が作用することに伴って、トリム補強部材の接合部に負荷されても、樹脂製のトリム枠本体に接合部を設ける場合に比べて、トリム枠本体の破損を防止し易い。
請求項3に記載の発明にあっては、トリムシート材がトリム枠背部とトリム補強部材との間に挟持されるので、トリムシート材を固定するための部材を省略し易く、製造が容易である。
請求項4に記載の発明にあっては、トリム補強部材の内縁側全周が背面カバー枠部の開口縁より内側に配置されると共に、背部側に突出しているので、トリムシート材とトリム枠背部の開口縁との間に隙間が生じ難く、優れた外観を得易い。
以下、添付図面を参照して説明すると、図示実施の形態では、図1又は図2に示すように、自動車用シート10は、シートクッション11及びシートバック13を備え、シートバック13がリクライニング機構15を介してシートクッション11に連結されている。
シートバック13は、シートバックフレーム17にバックパッド19が組付けられ、このバックパッド19の車内に露出される外表面がトリムカバー21で覆われると共に、背部側の広い範囲がバックトリム23で覆われて構成されている。シートバックフレーム17の車幅方向外側となる側部側にはエアバッグ装置25が配置され、その少なくとも一部が外側からバックトリム23により覆われている。
シートバックフレーム17は、背面視におけるシートバック10の周縁部13aに沿う枠部27と、枠部27の内側間に掛け渡された横桟バー28を備えており、リクライニング機構15を介して、シートクッション11の図示しないフレームと連結されている。
枠部27は、シートクッション11のフレーム後部上に近接して車幅方向に配置されるアンダー部27aと、アンダー部27aの車幅方向両端部に接合されて互いに平行に伸びる一対のサイド部27bと、一対のサイド部27bの頂部間に接合され、ヘッドレスト29のホルダー部29aが設けられたアッパー部27cを有する。
アンダー部27a及びアッパー部27cの背部側は、前後には湾曲しない形状を有し、両サイド部27bの背部側は、シートクッション11側からヘッドレスト29側に、徐々に後ろ側に湾曲した形状となっている。
横桟バー28は、両サイド部27b間に掛け渡されている。この横桟バー28には、支持プレート31が保持されて背部側に弾性変形可能となっている。そのため、横桟バー28及び支持プレート31は、両サイド部27bの背部側の縁部27eより前部側に配置されており、枠部27の内側には、中空部分4が形成されている。
バックパッド19は、図2及び図3に示すように、発泡樹脂等により予め立体的な形状に成形されたものであり、シートバックフレーム17に組み付けられて、シートバック13の前部側全面及び車幅方向両側部に配置されると共に、シートバックフレーム17のアッパー部27cの背部側に配置されている。
トリムカバー21は、バックパッド19に位置合わせした状態で、バックパッド19の車内に露出される側の表面全てに被覆されている。このトリムカバー21は、所定の位置合わせ部21aの縁部21eの複数個所に設けられた係止部21bにより、シートバックフレーム17或いはバックパッド19に固定されている。
バックトリム23は、図1及び図4に示すように、シートバック13の車幅方向両側の側部のシートクッション11側と、背部のシートクッション11側の広い面積を覆うものであり、シートバックフレーム17の枠部27に沿って環状に配置されるトリム枠背部33と、トリム枠背部33に囲まれて内側に形成された開口35と、トリム枠背部33の車幅方向両側部側に配置され、トリム枠背部33からシートバック13の側部側に延びるトリム枠側部37とを有し、熱可塑性樹脂等の樹脂材料によりシートバックフレーム17の形状に応じて、立体的形状に一体成形された樹脂製のトリム枠本体39を備えている。このトリム枠本体39の開口35はトリムシート材41により覆われ、トリム枠背部33のシートバックフレーム17側には、略帯状のトリム補強部材43が開口35に沿って環状に配置されて固着されている。
トリム枠背部33は、シートバックフレーム17のアンダー部27a、一対のサイド部27b、及びアッパー部27cに対応する下部横辺部33a、一対の側部縦辺部33b、及び上部横辺部33cを有している。
上部横辺部33cは、アッパー部27cの背部側に重なるように配置され、アッパー部27cの背部側の形状に対応する部分では車幅方向の軸線が前後に湾曲しない形状を有している。アッパー部27cの幅は他辺部33a、33bより広く形成されており、上端縁34dはトリムカバー21で被覆されたバックパッド19の下部に接して配置されると共に、その下端縁34cはアッパー部27cの下端縁26cの近傍でシートクッション11側に配置されている。
下部横辺部33aは、アンダー部27aの背部側に重なるように配置され、アンダー部27aの背部側の形状に対応する部分では車幅方向の軸線が前後に湾曲しない形状を有している。シートバック13をリクライニング機構15により背部側の最下端まで傾倒させた際、下端縁34aがシートクッション11側に強く接触し難くするため、下部横辺部33aは、上部横辺部33cより細く形成されている。
側部縦辺部33bは、サイド部27bの背部側に重なるように配置され、サイド部27bの背部側の形状に対応してシートクッション11側からヘッドレスト29側に、徐々に後ろ側に湾曲する形状を有している。
これらの上下部横辺部33a、33c及び側部縦辺部33bの幅方向断面形状は、それぞれ前部側に湾曲した弧状を呈している。
トリム枠本体39のトリム枠側部37は、図2乃至は図4に示すように、トリム枠背部33から境界部分を設けることなく曲面形状に連続して形成され、側面視におけるヘッドレスト29側の幅が、シートクッション11側の幅より狭く形成されている。そのため、トリム枠側部37の前縁37eは上部側が背部側に傾斜するように配置されており、さらに、この前縁37eから上部横辺部33cの上端縁34dまでが連続した曲線形状を呈している。
両トリム枠側部37のシートクッション11側端部には、それぞれリクライニング機構15を配置可能な逃げ部45が切欠き形状に設けられている。リクライニング機構15がシートバックフレーム17のアンダー部27aの両端に配置されるため、この逃げ部45は、トリム枠背部33の下部横辺部33aの両端に相当する位置に設けられている。その逃げ部45により、トリム枠背部33の逃げ部45に隣接する部位の幅が下部横辺部33aの幅より細くなっている。
このシートバック13には、車両外側となる一方の側部にエアバッグ装置25が配設されており、図3に示すように、この断面では収容部25aのエアバッグ25bが膨出する際に開放する開閉部25cの全体がトリム枠本体39のトリム枠側部37により外側から覆われている。このエアバッグ装置25では、エアバッグ25bが、図2に示すように、収容部25aから上方側に向けて膨出するものとなっている。なお、図中、符号25dはインフレータであり、25f、25gはエアバッグ装置25をシートバックフレーム17のサイド部27bに固定すると共に、開閉部25cを支持するための取付ビス及びナットである。
トリム枠本体39のシートバックフレーム17側には、図4及び図5に示すように補強のための複数のリブ47がトリム枠本体39と一体に設けられている。このリブ47は、エアバッグ25bの展開時に弾性変形できる程度の強度とするため、エアバッグ装置25を被覆するトリム枠側部37には設けられていない。
トリム枠本体39の開口35に配置されたトリムシート材41は、布、樹脂製シート、樹脂製シートに発泡樹脂等を積層した複合シート、皮革等のシート材料からなるものであり、図5に示すように、トリム枠背部33に沿って環状に固着されるトリム補強部材43とトリム枠本体39の前部側との間に挟持した状態で装着されている。このトリムシート材41は、シートバックフレーム17の枠部27の内側に形成されている中空部分49を被覆している。
トリム補強部材43は、開口35の周囲に連続して配置されており、シートクッション11側に配置される略U字状に一体成形された下部樹脂プレート51と、下部樹脂プレート51の両端間に連続してヘッドレスト29側に配置されているように略U字状に一体成形された上部樹脂プレート53とからなっている。これらの下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53は、所望の強度に応じてトリム枠本体39と同一樹脂或いは異なる樹脂からなっている。
下部樹脂プレート51は、一方の側部縦辺部33bのシートクッション11側から下部横辺部33aの全長を経由して他方の側部縦辺部33bのシートクッション11側まで間で連続して配置され、トリム枠背部33の逃げ部45に隣接する部位にも連続して配置されている。上部樹脂プレート53は、その残部に配置されており、一方の側部縦辺部33bのヘッドレスト29側から上部横辺部33cの全長を経由して他方の側部縦辺部33bのヘッドレスト29側のまで間で連続して配置されている。これらは、それぞれの両端部に設けられた連続部51a、53a同士を重ねて連続させた状態でトリム枠背部33に固着されている。
これらの下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53は、図5に示すように、トリム枠背部33の周方向に所定間隔で複数設けられた固定用突起33dの先端を、下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53に設けられた複数の固定用孔51b、53bに挿入して溶融させることにより熱カシメで接合されている。
固定状態では、図3に示すように、下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53の内縁側51e、53eは、全周にわたり、トリム枠背部33の開口35の内縁33eより内側に配置されている。各内縁側51e、53eには、全周にわたり、背部側に突出した突出部51f、53fが形成されている。
そのため、下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53を、トリムシート材41を挟持した状態でトリム枠背部33に固定すると、トリムシート材41が開口35の内縁33eに隙間なく密着するようになっている。
このバックトリム23には、図4及び図5に示すように、樹脂製トリム枠本体39の上部横辺部33cに、シートバックフレーム17のアッパー部27cの下端に内側から係止可能なフック55が設けられていると共に、下部樹脂プレート51に樹脂製嵌合ビス57が装着されている。樹脂製トリム枠本体39の側部縦辺部33bには、シートバックフレーム17のサイド部27b又はエアバッグ装置25の開閉部25c等に背部側から挿入して係止可能な挿入部17aが設けられている。
このようなバックトリム23は、フック55をシートバックフレーム17のアッパー部27cの縁部26cに係止させ、挿入部17aを挿入しつつ、下部樹脂プレート51の樹脂製嵌合ビス57を、シートバックフレーム17のアンダー部27aに設けられた嵌合孔27dに嵌合させることにより装着することができる。
バックトリム23を装着した状態では、樹脂製トリム枠本体39の上部横辺部33cの上端縁34dが、背部側に配置されてトリムカバー21で被覆されたバックパッド19に接して配置されると共に、トリム枠側部37の前縁37eが側部側に配置されてトリムカバー21で被覆されたバックパッド19に接して配置される。ここでは、上部横辺部33cの上端縁34dとトリム枠側部37の前縁37eとにトリムカバー21に被覆されたバックパッド19が配置され、上部横辺部33cの上端縁34dとトリム枠側部37の前縁37eとが連続した滑らかな曲線形状を呈するため、バックトリム23の周囲に曲線的に連続する意匠が付与され、優れた外観を呈する。
以上のようなシートカバーを備えた自動車用シート10によれば、バックトリム23がシートバックフレーム17の枠部27に沿って環状に配置されて内側に開口35を有するトリム枠背部33と、シートバックフレーム17の両側部側に延びるトリム枠側部37とが一体に成形された樹脂製トリム枠本体39と、トリム枠背部33の開口35を覆うトリムシート材41とを備えているので、上述のように、バックトリム23を装着するだけで、容易にシートバック13の背部を被覆することができる。そのため、位置合わせしつつ縫合するような作業が不要で装着作業が容易である。
更に、シートバック13の背部側表面付近に配置されるシートバックフレーム17の枠部27を樹脂製トリム枠本体39で被覆しつつ、シートバックフレーム17の枠部27の内側の広い範囲の中空部分49を軟質のトリムシート材41で覆うことができ、トリムシート材41により外観品質や触感品質を確保し易い。
しかも、中空部分49を樹脂製トリム枠本体39で覆う場合に比べて、トリムシート材が軽量であり、変形容易で全面にわたる補強なども不要であるため、従来の樹脂により成形されたバックカバー等のように重くなることがなく、バックトリム23の重量の増加を抑え易い。同時に、樹脂製トリム枠本体39に大きな開口35を設けていても、トリム枠背部33のシートバックフレーム17側に、開口35に沿って環状に配置されるトリム補強部材43が固着されているので、樹脂製トリム枠本体39の強度を確保することが可能である。
この自動車用シート10では、シートバック13がリクライニング機構15を介してシートクッション11に連結されているので、シートクッション11に強く接触させずにシートバック13を後傾可能にするため、バックトリム23のシートクッション11側の下部横辺部33aが車幅方向に前後に湾曲しない直線的な形状を有し、同時に、幅が狭くなっている。しかし、この下部横辺部33aと、その両側の側部縦辺部33bとが連続した下部樹脂プレート51が固着されているため、例えば下部樹脂プレート51の肉厚、形状、材質等を調整することにより強度を適宜選択すれば、下部横辺部33aの強度を十分に確保することができる。同時に、トリム補強部材43の残部が下部樹脂プレート51とは別体の上部樹脂プレート53からなっているため、過剰に補強することによる重量の増加を抑制することができる。
ここでは、下部樹脂プレート51及び上部樹脂プレート53が樹脂製トリム枠本体39とは別体に樹脂により成形して固定されているため、下部樹脂プレート51や上部樹脂プレート53の成形時、更には、薄肉の樹脂製トリム枠本体39の成形時において、それぞれの成形不良を生じ難くすることができる。
また、シートバックフレーム17と接合するための樹脂製嵌合ビス57が、トリム補強部材43に設けられているので、シートバック13に装着されたバックトリム23に、外部から応力が作用したり、バックパッド19の変形やエアバッグの作動等により内部から応力が作用し、接合部分にその応力が負荷された場合、樹脂製トリム枠本体39にシートバックフレーム17との接合部分を設ける場合に比べて、樹脂製トリム枠本体39の破損を防止し易い。
更に、バックトリム23のトリム枠側部37がエアバッグ装置25の開閉部25cの少なくとも一部と重なる位置に配置されているので、エアバッグ装置25の作動時には、開閉部25cの開放によりバックトリム23のトリム枠側部37が車幅方向外側に押し広げられ、トリム枠側部37に拡開方向の力が負荷される。この力はバックトリム23の開口35が設けられたトリム枠背部33にも伝達されるが、トリム枠背部33がトリム補強部材43により補強されているため、バックトリム23の破損は生じ難い。
特に、リクライニング機構15を有するため、トリム枠背部33の下部横辺部33aが細く、その軸線が直線的に形成されているが、下部樹脂プレート51により補強されているため、エアバッグ装置25の作動時であっても、破損を防止することができる。
この自動車用シートでは、エアバッグ25bが収容位置より上方側に膨出するものであるが、トリム枠側部37の側面視における上部側の幅が、下部側の幅より狭く形成されて、前縁37eが傾斜しているので、エアバッグ25bが、上部側に展開し易くて、トリム枠側部37の上部側により速やかに膨出することができ、エアバッグ装置25の動作を確保し易い。
また、トリム枠側部37の上部側の幅が下部側の幅より狭く形成されていると、乗員の足等が当接し易いトリム枠本体39の下部側の強度をトリム枠側部37の幅に応じて確保でき、同時に、トリム枠本体39の上部側の幅を狭くすることで外観品質や触感品質をも確保できる。
ここでは、トリムカバー21に被覆されたバックパッド19が、シートバックフレーム17の背部側のトリム枠背部33の上方に配置されているので、トリム枠側部37の側面視における上部側の幅を下部側の幅より狭く形成する際、その傾斜をエアバッグ装置25に応じて最適なものに設定しても、樹脂製トリム枠本体39をなめらかに背部側に連続する形状に形成でき、優れた外観品質や触感品質を確保することができる。
この自動車用シート10では、トリムシート材41がトリム枠背部33とトリム補強部材43との間に挟持されているので、トリムシート材41を固定するための部材を省略でき、製造が容易である。
しかも、このトリム補強部材43の内縁側51e、53eがトリム枠背部33の開口35側内縁33eより内側に配置されると共に、背部側に突出しているので、トリムシート材41をトリム枠背部33の開口35の内縁33eとの間に隙間が生じ難く、優れた外観品質を得易い。
なお、上記実施の形態において、バックトリムは上記のものに限定されるものではなく、樹脂製トリム枠本体、トリムシート材、補強部材の形状や材質等を本発明の範囲内において適宜変更することは可能である。
また、シートバックフレーム、バックパッド、トリムカバー、エアバッグ装置の形状等も、何ら上記のものに限定されるものではない。例えば、シートバックフレームは、シートバックの周縁に沿って配置される枠部を備えるものであれば、適宜変更可能であり、エアバッグ装置は、開閉部を不織布等の布により形成してもよい。
本発明に係る自動車用シートのシートバックの背面図である。 図1の自動車用シートの側面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の自動車用シートのバックトリムの正面図である。 図4のバックトリムの構成を展開して示す斜視図である。
10 自動車用シート
11 シートクッション
12 シートバック
15 リクライニング機構
17 シートバックフレーム
19 バックパッド
21 トリムカバー
23 バックトリム
25 エアバッグ装置
27 枠部
33 トリム枠背部
33a 下部横辺部
33b 側部縦辺部
33c 上部横辺部
35 開口
37 トリム枠側部
39 樹脂製トリム枠本体
41 トリムシート材
43 トリム補強部材
45 逃げ部
51 下部樹脂プレート
53 上部樹脂プレート

Claims (4)

  1. リクライニング機構を介してシートクッションに連結されたシートバックを有し、シートバックは、シートバックの周縁部に沿って配置される枠部を備えたシートバックフレームと、シートバックフレームに組付けられたバックパッドと、バックパッドの外表面を覆うトリムカバーと、バックパッドの背部側を覆うバックトリムとを有するところの自動車用シートであって、
    バックトリムは、シートバックフレームの枠部に沿って環状に配置されて内側に開口を有するトリム枠背部と、トリム枠背部の両側部からシートバックの側部側に延びるトリム枠側部とが一体に成形された樹脂製のトリム枠本体を備えると共に、トリム枠背部の開口を覆うトリムシート材を備え、
    トリム枠背部のシートバックフレーム側には、開口に沿って環状に配置されるトリム補強部材が固着されており、
    トリム補強部材はトリム枠背部のシートクッション側の下部横辺部と車幅方向両側の側部縦辺部の少なくとも一部とに連続して固着される下部樹脂プレートと下部樹脂プレートの両端間に連続して固着される上部樹脂プレートとからなることを特徴とするバックトリム付自動車用シート。
  2. シートバックフレームへの接合部が、トリム補強部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバックトリム付自動車用シート。
  3. トリムシート材が、トリム枠背部とトリム補強部材との間に挟持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバックトリム付自動車用シート。
  4. トリム補強部材の内縁側全周が、背面カバー枠部の開口縁より内側に配置されると共に、背部側に突出していることを特徴とする請求項3に記載のバックトリム付自動車用シート。
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