JP4882871B2 - 野菜類及びきのこ類食品の調理方法 - Google Patents
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Description
(食材の選別工程)
キャベツの選別、鮮度をチェックした後、キャベツの可食分と不可食分を選別する。
キャベツの可食分と不可食分を計量する。
キャベツを任意の大きさや形にカットする。
キャベツの洗浄は、型くずれしないように注意して流水洗いする。
キャベツを傷めないように脱水機で脱水する。この場合、食材別に脱水機を調整しながら、緩慢脱水するのが望ましい。
キャベツを調味液に浸漬させない場合は、通常使用される加熱工程用ステンレス製トレイに、キャベツを調味液に浸漬させる場合は、深いトレイにキャベツを並べる。
キャベツを塩、胡椒、スパイス等で調味する。(調味液に浸漬し、浸透させる場合は、調味液を必要な味に仕上げたもの(和風、洋風、中華味等)を使用する。食材を深いトレイに浸漬した後、加熱工程を施し、そのまま緩慢冷却を施す。そして、食材と調味液と共にパック詰めするか、又は加熱食材のみをパック詰めする。
加熱工程において、蒸気圧0.055MPa、蒸気流量12.5〜17kg/5〜7分、ファンダンバー開度上下各50%、過熱水蒸気の加熱温度を130℃、加熱時間を3分間に設定された調理機(アサヒ装設(株)製ハイコック ディブクッキングシステム)内にカットしたキャベツ1kgを投入し、加熱した。キャベツを過熱水蒸気の加熱温度100〜170℃、加熱時間1〜4分間に設定された調理機で加熱することにより、調理機内は、低酸素状態になり、キャベツの加熱による酸化が抑制された。したがって、キャベツの変色、旨味成分、香り等の流出を防ぐことができた。好ましくは、過熱水蒸気の加熱温度は、100〜170℃、加熱時間は、1〜4分間にすることが望ましい。過熱水蒸気の加熱温度が100℃未満の加熱では、旨味、色、水分等が得られない。また、170℃を超えて加熱した場合には、乾き、焦げができてしまう。
加熱後のキャベツの芯温が75〜80℃であることを芯温計で正確に測定する。キャベツの芯温を75〜80℃にすることにより、キャベツ本来の色の加熱キャベツを作製することができ、栄養分の溶出が少なかった。
加熱したキャベツを緩慢冷却して、キャベツの芯温度を15℃、冷却時間20分間冷却した。キャベツの芯温度を10〜20℃、冷却時間を、10〜30分間緩慢冷却することにより、過熱水蒸気の特性を長時間維持することができた。また、歩留まりを確保し、キャベツの変色、旨味成分、水分、香り等の流出を防ぐことができた。好ましくは、キャベツの芯温度は、10〜20℃、冷却時間は、10〜30分間にすることが望ましい。キャベツの芯温度が10℃未満の冷却では、ドリップがでてしまう。また、20℃を超えて冷却した場合には、乾燥、ドリップ等が生じてしまう。
さらに、緩慢冷却したキャベツの芯温度を5〜10℃まで冷却した。この温度まで冷却することにより、包装後の結露防止が図れた(品質劣化防止)。
冷却したキャベツの形、色、香り、硬さ、味、ドリップの有無を確認する。色素保持食品(例えば、大葉)は、色素が止まっているか、または変色しないかをグワヤコール法で確認する。
キャベツをポリエチレンラミネート等の包装袋に充填して詰めて、真空にして真空パックとする。
ウエイトチェッカーでキャベツを計量する。
包装袋に貼付した包装材に品名、重量、製造年月日、賞味期限、使用食材、保存方法等の必要事項が記載されているかをチェックする。
金属探知機で包装袋の中に金属が混入していないかをチェックする。
包装袋を冷凍温度−35℃に、冷凍時間は食品の大きさに合わせて調整して冷凍する。冷凍可能な野菜(緑色野菜、香味野菜)類でも、チルド又は冷凍状態で供給する。
最終的には、工場出荷後、冷凍商品は、包装袋をカルトンケースに詰めて、−20℃以下の温度の冷凍庫で保管して販売する。
冷凍しない商品は、包装袋をカルトンケースに詰めて、5〜10℃以下の温度で冷蔵する。
最終的には、工場出荷後、冷蔵商品は、温度5〜10℃以下の冷蔵庫で保管して販売する。
実施例1の製造工程のうち、加熱工程における過熱水蒸気の加熱温度を135℃、加熱時間を2分間に設定された実施例1と同一の調理機内にブロッコリー1kgを投入し、加熱した。そして、加熱したブロッコリーの芯温度を15℃、冷却時間15分間緩慢冷却した。加熱後のブロッコリーの芯温は、75℃であった。以下は、上記実施例1の品質確認工程までの工程を経たブロッコリーを作製し、実施例2のサンプルとした。
過熱水蒸気の加熱温度を140℃、加熱時間を4分間に設定された実施例1と同一の調理機内にしめじ1kgを投入し、加熱した。そして、加熱したしめじの芯温度を20℃、冷却時間30分間緩慢冷却した。加熱後のしめじの芯温は、80℃であった。以下は、上記実施例2と同様な工程を経たしめじを作製し、実施例3のサンプルとした。
(下処理工程)
牛肉の抜骨、筋引き等を施して、牛肉の不可食分を除去する。
牛肉をローストビーフ用の大きさにカットする。
形が崩れない程度に料理用のたこ糸で牛肉を縦横に巻く。
牛肉を調味料、香辛料で調味する。
牛肉を調味液に浸漬させる場合は、牛肉を深いトレイに入れ、調味液と野菜類を加えて浸漬させる。
牛肉の重量1kgで、調理機の過熱水蒸気の加熱温度は、280℃、加熱時間は、10分間にセットした。牛肉の芯温は、50℃にする。過熱水蒸気の加熱時間は、牛肉の大きさ、重量によって調整する。過熱水蒸気の加熱温度を170〜300℃に高温調理することにより、調理機内は、低酸素状態になり、牛肉の加熱による酸化が抑制された。したがって、ローストビーフは、脂っこさがなく、旨味が増し、柔らかくジューシーに仕上げることができた。焼き上がりは、直火・ガスと同等以上の焼き上がりになった。好ましくは、過熱水蒸気の加熱温度は、170〜300℃、加熱時間は、7〜14分間にすることが望ましい。過熱水蒸気の加熱温度が170℃未満の加熱では、焼き色、旨味、肉内部の色等が得られない。また、300℃を超えて加熱した場合には、歩留まりが悪く、乾燥、焦げ等が生じてしまう。
仕上がり状態は、竹串又は金串を牛肉に刺して、加熱後の牛肉の抵抗と温度計でローストビーフの芯温が35〜80℃であることを確認する。
加熱したローストビーフを緩慢冷却して、ローストビーフの芯温度を15℃、冷却時間45分間冷却した。ローストビーフの芯温度を10〜20℃、冷却時間を、30〜80分間緩慢冷却することにより、過熱水蒸気の特性を長時間維持することができた。また、解凍時のドリップ発生を抑制することができた。好ましくは、ローストビーフの芯温度は、10〜20℃、冷却時間は、30〜80分間にすることが望ましい。ローストビーフの芯温度が10℃未満の冷却では、ローストビーフの旨味、色、香り、水分等が得られない。また、20℃を超えて冷却した場合には、ローストビーフは、乾燥、ドリップ等が生じてしまう。
さらに、緩慢冷却したローストビーフの芯温度を5〜10℃まで冷却した。この温度まで冷却することにより、包装後の結露防止が図れた(品質劣化防止)。
金属探知機でローストビーフの中に金属が混入していないかをチェックする。
ローストビーフの加工具合、形、色、香り、硬さ、味、ドリップの有無を確認する。
ローストビーフをポリエチレンラミネート等の包装袋に充填して詰めて、真空にして真空パックとする。
ウエイトチェッカーでローストビーフを計量する。
包装袋に貼付した包装材に品名、重量、製造年月日、賞味期限、使用食材、保存方法等の必要事項が記載されているかをチェックする。
最終的には、工場出荷後、冷蔵商品は、ローストビーフとして、5〜10℃の温度の冷蔵庫で保管して販売する。
牛肉を調味液に浸漬させない場合は、通常使用される加熱工程用トレイに、牛肉を調味液に浸漬させる場合は、深いトレイに牛肉を並べる。以下は、前述した加熱工程〜冷凍保管工程まで同様である。
(下処理工程)
サバは、半身にするために、サバの不可食分(頭、えら、内臓、骨等)を除去する。
サバは、焼きサバにするために計量する。
サバを任意の大きさや形にカットする。(例えば、フィレにカットする。)
サバを塩等の調味料で調味する。
サバを煮込む場合、深いトレイに入れて調味液と野菜類等を加える。
サバの重量1kgで、調理機の過熱水蒸気の加熱温度は、270℃、加熱時間5分間にセットした。サバの芯温は、80℃にする。過熱水蒸気の加熱時間は、サバの大きさ、重量別に調整する。過熱水蒸気の加熱温度を250〜280℃、加熱時間5〜10分間加熱することにより、調理機内は、低酸素状態になり、サバの加熱による酸化が抑制された。従って、サバは、型崩れせず、表面硬化を防ぎ、表面は、こんがりと仕上げ、内部は乾燥させずにジューシーに焼くことができた。歩留まりは、80〜85%であった。好ましくは、過熱水蒸気の加熱温度は、250〜280℃、加熱時間は、5〜10分間にすることが望ましい。過熱水蒸気の加熱温度が250℃未満の加熱では、サバの表面がこんがりとジューシーな仕上がりの焼成状態が得られない。また、280℃を超えて加熱した場合には、サバは、焦げ、乾燥状態ができてしまう。
仕上がり状態は、加熱後の焼きサバの芯温が70〜90℃であることを芯温計で正確に測定する。
焼きサバの芯温度を10℃、冷却時間20分間緩慢冷却した。焼きサバの芯温度を10〜20℃、冷却時間を10〜30分間緩慢冷却することにより、過熱水蒸気の特性を維持することができた。また、サバの旨味成分を内部に閉じ込め、解凍時のドリップ発生を抑制することができた。好ましくは、焼きサバの芯温度は、10〜20℃、冷却時間は、10〜30分間にすることが望ましい。焼きサバの芯温度が10℃未満の冷却では、焼きサバの旨味、色、香り、水分等が得られない。また、20℃を超えて冷却した場合には、焼きサバは、乾燥がすすみ、ドリップ等が生じてしまう。
さらに、焼きサバの芯温度を5〜10℃まで冷却した。この温度まで冷却することにより、包装後の結露防止が図れた(品質劣化防止)。
金属探知機で焼きサバの中に金属が混入していないかをチェックする。
焼きサバの加工具合、形、色、香り、硬さ、味、ドリップの有無を確認する。
焼きサバをポリエチレンラミネート等の包装袋に充填して詰めて、真空にして真空パックとする。
ウエイトチェッカーで焼きサバを計量する。
包装袋に貼付した包装材に品名、重量、製造年月日、賞味期限、使用食材、保存方法等の必要事項が記載されているかをチェックする。
最終的には、工場出荷後、冷蔵商品は、焼きサバとして、5〜10℃の温度の冷蔵庫で保管して販売する。
サバを調味液に浸漬させない場合は、加熱工程用通常トレイに、サバを調味液に浸漬させる場合は、深いトレイにサバを並べる。以下は、前述した加熱工程〜冷凍保管工程まで同様である。
過熱水蒸気の加熱温度を130℃、加熱時間を3分間に設定された実施例1と同一の調理機内に紅心大根1kgを投入し、加熱した。加熱後の紅心大根の芯温は、75℃にする。そして、紅心大根の芯温度は、15℃、冷却時間30分間緩慢冷却した。以下は、上記実施例2と同様な工程を経た紅心大根を作製し、実施例6のサンプルとした。
加熱温度を97〜100℃、加熱時間を1分間に設定されたオーブン内にキャベツ100gを投入して、加熱した。そして、温野菜のキャベツを自然放冷して比較例1のサンプルとした。
加熱温度97〜100℃のお湯が入った鍋内にブロッコリーを200g投入して、加熱時間を2分間煮た。そして、温野菜のブロッコリーを自然放冷して比較例2のサンプルとした。
加熱温度を97〜100℃、加熱時間を0.4分間に設定されたオーブン内にしめじを100g投入して、加熱した。そして、温野菜のしめじを自然放冷して比較例3のサンプルとした。
加熱温度180℃、加熱時間20分間の高温加熱と、加熱温度58℃、加熱時間97分間の低温加熱が設定されたコンベクションオーブン内に牛肉を1kg投入して、ローストビーフを作製した。また、冷却温度2〜3℃で16時間冷却したローストビーフを比較例4のサンプルとした。
加熱温度180℃、加熱時間6分間に設定されたコンベクションオーブン内にサバを1kg投入して、焼きサバを作製した。そして、冷却温度を5〜10℃に40分間冷却して、焼きサバを作製した。
加熱温度を120℃、加熱時間を3分間に設定された実施例1の調理機内に紅心大根を200g投入して、実施例1の工程で緩慢冷却工程を除いて同一条件で、紅心大根を作製し、比較例6のサンプルとした。
(1)繊維質(野菜のみ)の評価
5:繊維質をよく感じる。
4:繊維質をやや感じる。
3:普通。
2:繊維質をやや感じられない。
1:繊維質を全く感じられない。
(2)ジューシー度(野菜を除く)の評価
5:ジューシーである。
4:少しジューシーである。
3:普通。
2:ややパサツク。
1:パサツク。
(3)美味しさの評価
5:美味しい。
4:やや美味しい。
3:普通。
2:やや美味しくない。
1:美味しくない。
(4)食感の評価
5:優良。
4:良好。
3:普通。
2:可。
1:不可。
(5)色の評価
5:優良。
4:良好。
3:普通。
2:可。
1:不可。
(6)香りの評価
5:新鮮な香りがある。
4:新鮮な香りがやや弱くなる。
3:香りがやや感じられる。
2:香りがかすかに感じられる。
1:香りが全く感じられない。
Claims (1)
- 過熱水蒸気を用いて加熱調理するキャベツの調理方法であって、
前記キャベツを100〜170℃の過熱水蒸気で1〜4分間加熱して芯温を75〜80℃にする加熱工程と、
前記加熱工程において加熱された前記キャベツを10〜30分間冷却して前記キャベツの芯温度を10〜20℃にする緩慢冷却工程とを有することを特徴とするキャベツの調理方法。
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