JP4882337B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ - Google Patents
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Description
本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された透明樹脂層と、上記透明基板および上記透明樹脂層を覆うように形成された着色層とを有し、上記透明基板と上記透明樹脂層と上記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、上記透明基板と上記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、上記反射光用領域における着色層の平均膜厚を1とした場合、上記透過光用領域における着色層の平均膜厚が2.5〜5の範囲内であることを特徴とするものである。
まず透明基板1上には、透明樹脂層2がパターン状に形成されている。この透明基板1および透明樹脂層2を覆うように着色層3が形成されている。上記透明基板1と上記透明樹脂層2と上記着色層3とが積層された領域を反射光用領域4、上記透明基板1と上記着色層3とが積層された領域を透過光用領域5とする。また、上記反射光用領域4と上記透過光用領域5に挟まれた領域を境界領域6とする。
まず、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタにおける着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、後述する透明基板および後述する透明樹脂層を覆うように形成されるものであり、図1に示すように反射光用領域4、透過光用領域5、境界領域6の各領域にわたって形成されている。
本発明においては、着色層形成用塗工液中の固形分の割合を上記範囲内にすることによって、反射光用領域における着色層の平均膜厚を1とした場合、透過光用領域における着色層の平均膜厚が2.5〜5の範囲内にすることが可能となる。
本発明における透明樹脂層は、反射光用領域における着色層と透明基板との間に設けられており、種々のパターン、例えば、モザイク状、トライアングル状、ストライプ状等のパターンで形成されるものである。本発明における透明樹脂層のパターンは、ストライプ状であることが好ましい。
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板は、上記透明樹脂層及び上記着色層を形成可能であり、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタについて説明する。本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、上記透明基板と、透明樹脂層と、着色層とを有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば遮光部や保護層等を、必要に応じて適宜有するものであってもよい。
次に、本発明における半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法について説明する。本発明における半透過半反射型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、透明基板上に透明樹脂層をパターン状に形成する透明樹脂層形成工程と、上記透明基板と上記透明樹脂層を覆うように着色層形成用塗工液を塗布する着色層形成用塗工液塗布工程と、上記着色層形成用塗工液を減圧乾燥により乾燥させる減圧乾燥工程とを有することが好ましい。以下、各工程についてそれぞれ説明する。
本発明の半透過型液晶表示装置は、上述した半透過型液晶表示装置用カラーフィルタと対向基板との間に液晶を封入してなるものである。したがって、上述した半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの利点、すなわち反射光用領域の輝度が高く、かつ、反射光用領域と透過光用領域において適正な色再現域を有するという利点をそのまま有するものである。
(ブラックマトリクスの形成)
透明基板として300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製、1317ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側にスパッタ法によりクロム薄膜(厚み 1600Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとしてクロム薄膜をエッチングして線幅10μm、ピッチ60μmのストライプ状のブラックマトリクスを形成した。
上記透明基板上に、下記組成の透明膜形成用塗工液を塗布し乾燥後、透明樹脂パターン用フォトマスク(青色着色層が塗布される透明樹脂層上の部分にドット状の遮光パターン(ドットのサイズ4μmΦ)が設けられたフォトマスク)を介して露光、現像した。その後、200℃で30分間焼成して、透明樹脂層を形成した。この際の透明樹脂層の中心部における膜厚は、2.2μmとした。なお、青色着色層が塗布される透明樹脂層上に形成された凹部の数は、各青色着色層ごとに4個であり、凹部の深さは0.3μmであった。
<透明膜形成用塗工液>
・メタクリル酸メチル−スチレン−メタクリル酸共重合体 42重量部
・エピコート 180s70(三菱油化シェル(株)製) 18重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート 32重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 8重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300重量部
上記ブラックマトリクス及び上記透明樹脂層を覆うように、上記透明基板上に下記組成の赤色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)をスピンコート法により塗布し、減圧乾燥は430Pa下で行った。続いて、赤色着色層パターン用のフォトマスクを用いて露光、現像した。その後、焼成することにより赤色着色層を形成した。この際、透過光用領域の赤色着色層の平均膜厚は、1.8μmであり、反射光用領域の赤色着色層の平均膜厚は0.5μmであった。
<赤色着色層形成用塗工液>
・赤色顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッド A2B)
4.8重量部
・黄色顔料(BASF社製 バリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散材(ビックケミー社製 ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1.4重量部
・(2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール) 0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0重量部
* ポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モルあたり、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
上記ブラックマトリクス及び上記透明樹脂層を覆うように、上記透明基板上に、下記組成の緑色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)をスピンコート法により塗布し、減圧乾燥は300Pa下で行った。続いて、緑色着色層パターン用のフォトマスクを用いて露光、現像した。その後、焼成することにより緑色着色層を形成した。この際、透過光用領域の緑色着色層の平均膜厚は、1.8μmであり、反射光用領域の緑色着色層の平均膜厚は、0.5μmであった。
<緑色用着色層形成用塗工液>
・緑色顔料(アビシア社製 モナストラルグリーンθY−C) 4.2重量部
・黄色顔料(BASF社製 バリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散材(ビックケミー社製 ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1.4重量部
・(2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール) 0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0重量部
* ポリマーIについては、上記赤色着色層塗工液に用いたものと同様のものとする。
上記ブラックマトリクス及び上記透明樹脂層を覆うように、上記透明基板上に、下記組成の青色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)をスピンコート法により塗布し、減圧乾燥は400Pa下で行った。続いて、青色着色層パターン用のフォトマスクを用いて露光、現像した。その後、焼成することにより青色着色層を形成した。この際、透過光用領域の青色着色層の平均膜厚は、1.8μmであった。また、反射光用領域の青色着色層の平均膜厚(透明樹脂層の凹部が形成されていない領域における青色着色層の平均膜厚)は、0.5μm(図2で示すb)であった。さらに、透明樹脂層の凹部における青色着色層の平均膜厚は、0.8μm(図2で示すa)であった。
<青色用着色層形成用塗工液>
・青色顔料(BASF社製 ヘイオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース6000) 0.6重量部
・分散材(ビックケミー社製 ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1.4重量部
・(2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール) 0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.0重量部
* ポリマーIについては、上記赤色着色層塗工液に用いたものと同様のものとする。
2…透明樹脂層
3…着色層
4…反射光用領域
5…透過光用領域
Claims (5)
- 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された透明樹脂層と、前記透明基板および前記透明樹脂層を覆うように形成された着色層とを有し、前記透明基板と前記透明樹脂層と前記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、前記透明基板と前記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、
前記反射光用領域における着色層の平均膜厚を1とした場合、前記透過光用領域における着色層の平均膜厚が2.5〜5の範囲内であり、
前記反射光用領域における着色層および前記透明樹脂層の膜厚の和が、前記透過光用領域における着色層の膜厚より1〜2μmの範囲内で厚く、
前記透過光用領域における着色層の最も薄い部分の膜厚を1とした場合に、前記透過光用領域における着色層の膜厚が1.5となる位置が、前記透明樹脂層との境界部分から5μm以下に位置することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 前記透明樹脂層上の反射光用領域における着色層の中心部の膜厚を1とした場合、前記反射光用領域の端部における着色層の膜厚が0.8以下であることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記透明樹脂層の平面形状がストライプ状であり、かつその線幅が30〜80μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記透明樹脂層の表面に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを有することを特徴とする半透過型液晶表示装置。
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