JP4935028B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタおよび半透過型液晶表示装置 - Google Patents
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Description
まず、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタについて説明する。本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された透明樹脂層と、上記透明基板および上記透明樹脂層を覆うように形成された着色層とを有し、上記透明基板と上記透明樹脂層と上記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、上記透明基板と上記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、上記透過光用領域に形成された上記着色層上に平坦化層が形成されていることを特徴とするものである。
以下、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの各構成ごとに詳しく説明する。
まず、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタに用いられる平坦化層について説明する。本発明に用いられる平坦化層は、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの透過光用領域における着色層上に形成されるものであって、可視光に対して透明性を有し、着色層表面の凹凸を緩和することが可能なものであれば特に限定されるものではない。例えば、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの全ての透過光用領域における着色層上に形成されているものであってもよく、また一部の透過光用領域における着色層上にのみ形成されているものであってもよい。また例えば各色の着色層上に、それぞれ異なる膜厚の平坦化層が形成されていてもよい。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタに用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、後述する透明基板および後述する透明樹脂層を覆うように形成されるものであり、透明基板および透明樹脂層と積層されている部分は、反射光の表示に用いられ、透明樹脂層が形成されておらず、着色層が透明基板上に形成されている部分は、透過光の表示に用いられる。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタに用いられる透明樹脂層について説明する。本発明に用いられる透明樹脂層は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものであって、反射光用領域にのみ形成される。
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板は、上記透明樹脂層及び上記着色層を形成可能であり、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタについて説明する。本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、上記透明基板と、透明樹脂層と、着色層と、平坦化層とを有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば遮光部や保護層等、必要に応じて適宜有するものであってもよい。また柱状スペーサ等が形成されているものであってもよい。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置につい説明する。本発明の半透過型液晶表示装置は、上述した半透過型液晶表示置用カラーフィルタを有することを特徴とするものであれば、特に限定されるものではなく、通常の半透過型液晶表示装置と同様の構成とすることができる。具体的には、上記半透過型液晶表示装置用カラーフィルタと、対向して配置される対向基板と、その対向基板との間に封入された液晶と、パターン状に形成された、外光を反射するための反射板とを有するもの等とすることができる。
(ブラックマトリクスの形成)
透明基板として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1317ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄し、透明基板の片側にスパッタ法によりクロム薄膜(厚み1600Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製OFPR‐800)を塗布し、所定のマスクを介して露光し、レジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとしてクロム薄膜をエッチングし、線幅10μm、ピッチ105μmのブラックマトリクスを形成した。
続いて、上記透明基板上に、下記組成の透明樹脂層形成用塗工液を塗布し、乾燥させた。この透明樹脂層形成用塗工液を所定のフォトマスク(遮光部55μmおよび開口部50μm)を介して露光し、現像を行った。その後、230℃で、30分間焼成し、幅50μmの透明樹脂層を形成した。この際、透明樹脂層の平均膜厚は、4.0μmであった。
・メタクリル酸メチル−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42重量部
・エピコート180s70(三菱油化シェル(株)製) ・・・18重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・ 8重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・300重量部
上記ブラックマトリクスおよび上記透明樹脂層を覆うように、上記透明基板上に、下記組成の赤色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)をスピンコート法により塗布した。続いて、上記赤色パターン用のフォトマスクを用いて露光、現像した。その後、焼成することにより赤色着色層を形成した。なお、反射光用領域における赤色着色層の平均膜厚は0.4μmであり、透過光用領域における赤色着色層の平均膜厚は1.2μmであった。また、上記透過光用領域の中心部においては膜厚が薄くなっており、この部分(凹み)において膜厚が最小となる部分と、透過光用領域内で膜厚が最大となる部分との膜厚差は0.8μmであった。上記各膜厚は、赤色着色層の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)等で撮影したものから算出した。
また反射光用領域の赤色着色層の平均膜厚を1とした場合、透過光用領域の赤色着色層の平均膜厚は3.0であった。また上記透過光用領域における透明基板表面から赤色着色層表面までの平均高さと、上記反射光用領域における透明基板表面から赤色着色層表面までの平均高さとの差は、3.2μmであった。
・赤色顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・・・4.8重量部
・黄色顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) ・・・1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2、2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル‐1,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
※ポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2‐メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
上記赤色着色層が形成された透明基板上に、下記組成の緑色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)を用いて、赤色着色層と同様の方法により緑色着色層を形成した。なお、反射光用領域における緑色着色層の平均膜厚は0.4μmであり、透過光用領域における緑色着色層の平均膜厚は1.4μmであった。また、上記透過光用領域の中心部においては膜厚が薄くなっており、この部分(凹み)において膜厚が最小となる部分と、透過光用領域内で膜厚が最大となる部分との膜厚差は0.6μmであった。上記膜厚は、緑色着色層の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)等で撮影したものから算出した。
また反射光用領域の平均膜厚を1とした場合、透過光用領域の平均膜厚は3.5であった。またさらに上記透過光用領域における透明基板表面から緑色着色層表面までの平均高さと、上記反射光用領域における透明基板表面から緑色着色層表面までの平均高さとの差は、3.0μmであった。
・緑色顔料(アビシア社製 モナストラルグリーンθY−C) ・・・4.2重量部
・黄色顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) ・・・1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2、2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル‐1,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
上記赤色着色層および緑色着色層が形成された透明基板上に、下記組成の青色着色層用の着色層形成用塗工液(ネガ型感光性樹脂組成物)を用いて、赤色着色層と同様の方法により青色着色層を形成した。なお、反射光用領域における青色着色層の平均膜厚は0.5μmであり、透過光用領域における青色着色層の平均膜厚は2.0μmであった。また、上記透過光用領域の中心部においては膜厚が薄くなっており、この部分(凹み)において膜厚が最小となる部分と、透過光用領域内で膜厚が最大となる部分との膜厚差は0.3μmであった。上記膜厚は、緑色着色層の断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)等で撮影したものから算出した。
また反射光用領域の平均膜厚を1とした場合、透過光用領域の平均膜厚は4.0であった。またさらに上記透過光用領域における透明基板表面から青色着色層表面までの平均高さと、上記反射光用領域における透明基板表面から青色着色層表面までの平均高さとの差は、2.5μmであった。
・青色顔料(BASF社製 ヘイオゲンブルーL6700F) ・・・6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース6000) ・・・0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)・・・1.4重量部
・(2、2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル‐1,2´−ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
続いて、上記赤色着色層および緑色着色層上に、透明樹脂層形成用塗工液と同様の材料を用いた平坦化層形成用塗工液を塗布し、乾燥させた。この平坦化層形成用塗工液を所定のフォトマスクを介して露光し、現像を行った。その後、230℃で、30分間焼成し、上記赤色着色層及び緑色着色層の透過光用領域のみに平坦化層を形成した。
上記赤色着色層上に形成された平坦化層の平均膜厚は、0.7μmであった。また、上記透過光用領域の中心部における凹みは改善され、上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの最大膜厚と、上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの最小膜厚との差は、0.4μmであった。また上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの平均高さと、上記反射光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの平均高さとの差は、2.5μmであった。
また、上記緑色着色層上に形成された平坦化層の平均膜厚は、0.5μmであった。また、上記透過光用領域の中心部における凹みは改善され、上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの最大膜厚と、上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの最小膜厚との差は、0.3μmであった。またさらに上記透過光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの平均高さと、上記反射光用領域における透明基板表面から平坦化層表面までの平均高さとの差は、2.5μmであった。
2…透明樹脂層
3…着色層
4…平坦化層
Claims (2)
- 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された透明樹脂層と、前記透明基板および前記透明樹脂層を覆うように形成された着色層とを有し、前記透明基板と前記透明樹脂層と前記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、前記透明基板と前記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、
前記反射光用領域における半透過型液晶表示装置用カラーフィルタおよび対向基板のギャップと、前記透過光用領域における半透過型液晶表示装置用カラーフィルタおよび対向基板のギャップとの比の調整が必要な、前記透過光用領域に形成された一部の色の着色層上にのみ平坦化層が形成されていることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 請求項1に記載の半透過型液晶表示置用カラーフィルタを有することを特徴とする半透過型液晶表示装置。
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