JP4881908B2 - 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、ハードディスク装置等に用いられる磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置に関するものである。
近年、磁気ディスク装置、フレキシブルディスク装置、磁気テープ装置等の磁気記録装置の適用範囲は著しく増大されその重要性が増すと共に、これらの装置に用いられる磁気記録媒体について、その記録密度の著しい向上が図られつつある。特にMRヘッド、およびPRML技術の導入以来面記録密度の上昇はさらに激しさを増し、近年ではさらにGMRヘッド、TMRヘッドなども導入され1年に約100%ものペースで増加を続けている。これらの磁気記録媒体については、今後更に高記録密度を達成することが要求されており、そのために磁気記録層の高保磁力化と高信号対雑音比(SNR)、高分解能を達成することが要求されている。また、近年では線記録密度の向上と同時にトラック密度の増加によって面記録密度を上昇させようとする努力も続けられている。
最新の磁気記録装置においてはトラック密度110kTPIにも達している。しかし、トラック密度を上げていくと、隣接するトラック間の磁気記録情報が互いに干渉し合い、その境界領域の磁化遷移領域がノイズ源となりSNRを損なうという問題が生じやすくなる。このことはそのままBit Error rateの低下につながるため記録密度の向上に対して障害となっている。
面記録密度を上昇させるためには、磁気記録媒体上の各記録ビットのサイズをより微細なものとし、各記録ビットに可能な限り大きな飽和磁化と磁性膜厚を確保する必要がある。しかし、記録ビットを微細化していくと、1ビット当たりの磁化最小体積が小さくなり、熱揺らぎによる磁化反転で記録データが消失するという問題が生じる。
また、トラック間距離が近づくために、磁気記録装置は極めて高精度のトラックサーボ技術を要求されると同時に、記録を幅広く実行し、再生は隣接トラックからの影響をできるだけ排除するために記録時よりも狭く実行する方法が一般的に用いられている。この方法ではトラック間の影響を最小限に抑えることができる反面、再生出力を十分得ることが困難であり、そのために十分なSNRを確保することがむずかしいという問題がある。
このような熱揺らぎの問題やSNRの確保、あるいは十分な出力の確保を達成する方法の一つとして、記録媒体表面にトラックに沿った凹凸を形成し、記録トラック同士を物理的に分離することによってトラック密度を上げようとする試みがなされている。このような技術を以下にディスクリートトラック法、それによって製造された磁気記録媒体をディスクリートトラック媒体と呼ぶ。
ディスクリートトラック媒体の一例として、表面に凹凸パターンを形成した非磁性基板に磁気記録媒体を形成して、物理的に分離した磁気記録トラック及びサーボ信号パターンを形成してなる磁気記録媒体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この磁気記録媒体は、表面に複数の凹凸のある基板の表面に軟磁性層を介して強磁性層が形成されており、その表面に保護膜を形成したものである。この磁気記録媒体では、凸部領域に周囲と物理的に分断された磁気記録領域が形成されている。
この磁気記録媒体によれば、軟磁性層での磁壁発生を抑制できるため熱揺らぎの影響が出にくく、隣接する信号間の干渉もないので、ノイズの少ない高密度磁気記録媒体を形成できるとされている。
ディスクリートトラック法には、何層かの薄膜からなる磁気記録媒体を形成した後にトラックを形成する方法と、あらかじめ基板表面に直接、あるいはトラック形成のための薄膜層に凹凸パターンを形成した後に、磁気記録媒体の薄膜形成を行う方法とがある(例えば、特許文献2,特許文献3参照。)。このうち、前者の方法は、しばしば磁気層加工型とよばれ、表面に対する物理的加工が媒体形成後に実施されるため、媒体が製造工程において汚染されやすいという欠点があり、かつ製造工程がたいへん複雑であった。一方で、後者はしばしばエンボス加工型とよばれ、製造工程中の汚染はしにくいが基板に形成された凹凸形状が成膜された膜にも引き継がれることになるため、媒体上を浮上しながら記録再生を行う記録再生ヘッドの浮上姿勢、浮上高さが安定しないという問題点があった。
また、ディスクリートトラック媒体の磁気トラック間領域を、あらかじめ形成した磁性層に窒素、酸素等のイオンを注入し、または、レーザを照射することにより、その部分の磁気的な特性を変化させて形成する方法が開示されている(特許文献4〜6参照。)。
しかしながら、この方法では、磁性層がイオン注入やレーザー照射によってダメージを受け、磁性層表面に凸凹が形成する場合があった。またこの方法では、注入するイオンやレーザのエネルギーは高いものの、メディア全面あたりのエネルギー密度が低く、メディア全面の磁性を変化させるまでの処理時間が長くなるという問題があった。
また特許文献7には、磁気記録媒体の強磁性体層表面の露出部を、ハロゲンを含む活性な反応ガスに曝し、強磁性体をフッ化することにより、強磁性体を非強磁性体化する磁性体のパターニング方法が記載されている。
特開2004−164692号公報 特開2004−178793号公報 特開2004−178794号公報 特開平5−205257号公報 特開2006−209952号公報 特開2006−309841号公報 特開2002−359138号公報
特許文献7に記載の方法は、磁性層の物理的な加工を伴わないため、磁性層を加工する際の汚染を低減することが可能である。また、磁性層の磁気特性の改質にイオンビーム等を用いる場合に比べ、磁性層の磁気特性の改質を短時間で行うことが可能となった。
しかしながら、特許文献7に記載の方法を用いた場合、磁気記録領域の周囲にフッ化コバルト等のフッ化物が形成し、このフッ化物が徐々に磁気記録領域の磁性層を浸食することが明らかになった。特に、この磁気記録媒体を用いたハードディスクドライブを高温高湿の環境下で使用した場合、経時的に磁気記録再生特性が低下することが明らかになった。
本発明は、記録密度の増加に伴い、技術的困難に直面している磁気記録装置において、従来と同等以上の記録再生特性を確保しつつ、記録密度を大幅に増加させ、また磁気記録パターン部間領域の保磁力、残留磁化を極限まで低減させることにより磁気記録の際の書きにじみをなくし、しいては面記録密度が高く、表面の平滑性が高く、耐環境性に優れた、いわゆるディスクリートトラック型磁気記録媒体やパターンドメディアを、簡略化した方法を用いて高い生産性で製造することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願発明者は鋭意努力研究した結果、本願発明に到達した。すなわち本発明は以下に関する。
(1) 磁気的に分離した磁気記録パターンを有する磁気記録媒体の製造方法であって、非磁性基板上に磁性層を形成した後、該磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらし、もしくは該プラズマ中に生成した反応性イオンにさらし、該箇所の磁性層を非晶質化して磁気特性を改質することにより磁気的に分離した磁気記録パターンを形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(2) 磁気特性の改質が、反応性プラズマにさらした箇所の磁性層の磁化量を、当初の75%以下とすることである(1)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(3) 磁気特性の改質が、反応性プラズマにさらした箇所の磁性層の保磁力を、当初の50%以下とすることである(1)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(4) 反応性プラズマが、酸素ガスを導入して生成した酸素イオンを含有するプラズマであることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(5) 反応性プラズマが、ハロゲンイオンを含有することを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(6) 磁性層でハロゲンイオンにさらした箇所が、磁性層を構成する物質のハロゲン化物を実質的に含まないことを特徴とする(5)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(7) 反応性プラズマが酸素およびハロゲンを含有することを特徴とする(5)または(6)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(8) 磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらして、該箇所の磁性層の磁気特性を改質する工程を、磁性層を酸素を含有するプラズマにさらす第1の工程と、その後、磁性層をハロゲンを含有するプラズマにさらす第2の工程により行うことを特徴とする(5)〜(7)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(9) 磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらす工程の前に、磁性層の表面に部分的にイオン注入を行うことを特徴とする(1)〜(8)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(10) 注入するイオンが、アルゴンまたは窒素であることを特徴とする(9)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(11) ハロゲンイオンが、CF、SF、CHF、CCl、KBrからなる群から選ばれた何れか1種以上のハロゲン化ガスを反応性プラズマ中に導入して形成したハロゲンイオンであることを特徴とする(5)〜(10)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(12) ハロゲンイオンが、Fイオンであることを特徴とする(5)〜(11)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(13) 非磁性基板上に磁性層を形成した後、その表面に磁気的に分離した磁気記録パターンを形成するためのレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンで覆われていない箇所を反応性プラズマにさらし、該箇所の磁気特性を改質し、磁気的に分離した磁気記録パターンを形成することを特徴とする(1)〜(12)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(14) 磁性層の上に保護層を形成した後にレジストパターンを形成することを特徴とする(1)〜(13)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(15) 磁気記録パターンが垂直磁気記録パターンであることを特徴とする(1)〜(14)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(16) (1)〜(15)の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法で製造した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、磁気ヘッドへの信号入力と磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記録再生信号処理手段を組み合わせて具備してなることを特徴とする磁気記録再生装置。
本発明によれば、磁性層を非磁性基板上に成膜したのちに磁気記録パターンを形成する磁気記録媒体において、優れた磁気記録パターン分離性能を有し、隣接パターン間の信号干渉の影響を受けず、高記録密度特性に優れた磁気記録媒体を生産性高く製造することができる。
本発明で製造した磁気記録媒体は、表面の平滑性に優れるため、磁気ヘッドの低浮上化を実現した磁気記録再生装置に適用することが可能となる。
また、本願発明の磁気記録媒体は耐環境性に優れ、カーナビゲーション用途等の高温高湿の環境下でも安定して使用可能な効果を有する。
本願発明は、非磁性基板の少なくとも一方の表面に、磁気的に分離した磁気記録パターンを有する磁気記録媒体に関し、磁気記録パターン部を磁気的に分離する領域を、すでに成膜した磁性層を反応性プラズマもしくはプラズマ中のイオン化した成分にさらし、該箇所の磁性層を非晶質化して製造することを特徴とする。本願発明の磁気記録媒体の製造方法は、磁気記録パターン部を磁気的に分離するのに際して、従来の製造方法とは異なり、イオンミリングなどによる磁気記録層を物理的に削り込むことにより分離する工程におけるダスト発生がなく、磁気記録層にイオンを注入する等の磁性層にダメージを与える工程を有さないことを特徴とする。
本願発明では、磁気記録パターンを構成する周囲の磁性層を反応性プラズマもしくはプラズマ中のイオン化した成分にさらし、該箇所の磁性層を非晶質化して製造することを特徴とする。磁性層を反応性イオン等に晒した場合、該箇所には磁性合金のイオン化物が形成する。例えば、特許文献7に記載されたように、Co系磁性合金をフッ素イオンプラズマにさらした場合、Co系磁性合金はフッ化コバルトとなり非磁性となる。すなわち、反応性プラズマに含まれるイオンは反応性が高いため、容易に磁性合金等と反応するからである。本願発明の磁気記録媒体の製造方法では、反応性イオン等にさらした磁性層を、磁性合金とイオンと反応させ、その反応物により磁性合金を非磁性化するのではなく、磁性合金を非晶質化して非磁性化することを特徴とする。これは、磁性層を非磁性化するために用いたイオンが、磁気記録パターンを構成する周囲の磁性合金に徐々に拡散し、該箇所の磁気特性を経時的に低下させることを防ぐためである。
磁性合金と反応性プラズマとを反応させ、該箇所の磁性合金を非晶質化する方法としては、磁性合金に反応性プラズマ中のイオンを衝突させて、該箇所の構造を物理的に壊す方法を用いることができる。また、磁性合金と反応性プラズマ中のイオンとを反応させ、磁性合金のイオン化物を生成させ、その後、磁性合金のイオン化による化合物のみを脱離させる方法が考えられる。例えば、Co系磁性合金を反応性フッ素イオンにさらして非磁性のフッ化コバルトを形成した後、このフッ化コバルトを加熱してフッ素のみを脱離させ、結晶構造が壊れた非晶質状態のCo系合金を形成させる方法がある。このような非晶質状態の磁性合金の製造条件は、磁性合金の組成、反応性プラズマに含まれるイオンの種類、反応圧力、反応時間、温度等を適宜設定することにより定めることができる。例えば、図5は、70Co−5Cr−15Pt−10SiO磁性合金と、CFを用いて発生させた反応性プラズマとの反応生成物のX線回折結果である。図5(a)は、反応性プラズマとの反応前の磁性膜の回折結果である。図中、回折角42度付近にある大きなシグナルは磁性膜の下にあるRu中間層の回折ピーク、43度付近にあるシグナルは磁性合金中のCoの回折ピークである。図5(b)はこの磁性膜を、フッ素イオンを含む反応性プラズマに60秒間さらした結果である。処理条件は、CFを10cc/分、Oを90cc/分を用い、プラズマ発生のための投入電力は200W、装置内の圧力は0.5Paとし、基板バイアスを200Wとした。なお、処理時の基板温度は約150℃である。この反応により43度付近のピークは消失したが、フッ化コバルトに起因するピークは現れていない。また、42度付近のRu中間層のピークはそのままである。この結果は、Co系磁性合金が結晶性を失い非晶質化したことを示している。さらに、図5(c)は図5(a)の磁性膜をフッ素イオンを含む反応性プラズマにさらした場合であるが、図5(b)での条件に対し、基板バイアスを印加せず、また、処理ガスに酸素を添加せずにCFのみを用いて処理した場合である。この場合、43度付近のピークは消失し、42度付近のRu中間層のピークはそのままであるが、35度、41度、44度付近にフッ化コバルトに起因するピークが現れている。
本願発明者の研究によると、磁性膜を、ハロゲンイオンを含む反応性プラズマにより改質するに際し、磁性合金のハロゲン化またはモルファス化を制御する方法としては下記がある。
1)基板にバイアス電圧を印加すると非晶質化が進行しやすくなる。これは、磁性膜において、ハロゲンイオンによるハロゲン化反応に比べ、イオンの衝撃による結晶構造の破壊が進行しやすくなるためと考えられる。
2)反応性プラズマ中のハロゲンがラジカル状態の場合は磁性粒のハロゲン化が進行しやすく、イオン状態の場合は磁性粒の非晶質化が進行しやすい。これはハロゲンが有する反応性に差が生ずるためと考えられる。
3)ハロゲンを含むガスにCFを用いると磁性粒のハロゲン化が進行しやすく、SFを用いると非晶質化が進行しやすい。これはハロゲン化ガスの特質によるものと考えられる。
4)反応性プラズマに酸素を加えると磁性粒の非晶質化が進行しやすい。磁性粒子のハロゲン化より酸化の方が進行し易いためと考えられる。
5)磁性層が、粒界に酸化物を有するグラニュラー構造の場合は、ハロゲンイオンによる反応が酸化物から進行するため、磁性粒子のハロゲン化が進行しにくくなる。
本願発明の磁気記録パターン部とは、磁気記録パターンが1ビットごとに一定の規則性をもって配置された、いわゆるパターンドメディアや、磁気記録パターンが、トラック状に配置されたメディアや、その他、サーボ信号パターン等を含んでいる。
この中で本願発明は、磁気的に分離した磁気記録パターンが、磁気記録トラック及びサーボ信号パターンである、いわゆる、ディスクリート型磁気記録媒体に適用するのが、その製造における簡便性から好ましい。
本発明を、ディスクリート型磁気記録媒体を例にして詳細に説明する。
図1に本発明のディスクリート型磁気記録媒体の断面構造を例示す。本発明の磁気記録媒体30は、非磁性基板1の表面に軟磁性層および中間層2、磁気的パターンが形成された磁性層3および非磁性化層4と保護膜5が形成されており、さらに最表面に図示省略の潤滑膜が形成された構造を有している。
記録密度を高めるため、磁気的パターンを有する磁性層3の磁性部幅Wは200nm以下、非磁性部幅Lは100nm以下とすることが好ましい。従ってトラックピッチP(=W+L)は300nm以下の範囲で、記録密度を高めるためにはできるだけ狭くする。
本発明で使用する非磁性基板としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、結晶化ガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、各種樹脂からなる基板など、非磁性基板であれば任意のものを用いることができる。中でもAl合金基板や結晶化ガラス等のガラス製基板またはシリコン基板を用いることが好ましい。またこれら基板の平均表面粗さ(Ra)は、1nm以下、さらには0.5nm以下であることが好ましく、中でも0.1nm以下であることが好ましい。
上記のような非磁性基板の表面に形成される磁性層は、面内磁気記録層でも垂直磁気記録層でもかまわないがより高い記録密度を実現するためには垂直磁気記録層が好ましい。これら磁気記録層は主としてCoを主成分とする合金から形成するのが好ましい。
例えば、面内磁気記録媒体用の磁気記録層としては、非磁性のCrMo下地層と強磁性のCoCrPtTa磁性層からなる積層構造が利用できる。
垂直磁気記録媒体用の磁気記録層としては、例えば軟磁性のFeCo合金(FeCoB、FeCoSiB、FeCoZr、FeCoZrB、FeCoZrBCuなど)、FeTa合金(FeTaN、FeTaCなど)、Co合金(CoTaZr、CoZrNB、CoBなど)等からなる裏打ち層と、Pt、Pd、NiCr、NiFeCrなどの配向制御膜と、必要によりRu等の中間膜、及び60Co−15Cr−15Pt合金や70Co−5Cr−15Pt−10SiO合金からなる磁性層を積層したものを利用することがきる。
磁気記録層の厚さは、3nm以上20nm以下、好ましくは5nm以上15nm以下とする。磁気記録層は使用する磁性合金の種類と積層構造に合わせて、十分なヘッド出入力が得られるように形成すればよい。磁性層の膜厚は再生の際に一定以上の出力を得るにはある程度以上の磁性層膜厚が必要であり、一方で記録再生特性を表す諸パラメーターは出力の上昇とともに劣化するのが通例であるため、最適な膜厚に設定する必要がある。
通常、磁気記録層はスパッタ法により薄膜として形成する。
本願発明では、磁気記録トラック及びサーボ信号パターン部を磁気的に分離する領域を、すでに成膜された磁性層を反応性プラズマにさらして該箇所の磁性層を非晶質化し、該箇所の磁気特性を改質することにより形成することを特徴とする。
磁性層の磁気特性の改質とは、具体的には、磁性層の保磁力、残留磁化等を変化させることを指し、その変化とは、保磁力を下げ、残留磁化を下げることを指す。
本願発明では特に、磁気特性の改質として、反応性プラズマにさらした箇所の磁性層の磁化量、または、保磁力を、磁化量を当初の75%以下、より好ましくは50%以下、当初の保磁力の50%以下、より好ましくは20%以下とする方法を採用するのが好ましい。このような方法を用いてディスクリートトラック型磁気記録媒体を製造することにより、本媒体に磁気記録を行う際の書きにじみをなくし、高い面記録密度の磁気記録媒体を提供することが可能となる。
本願発明では、磁気記録トラック及びサーボ信号パターン部を磁気的に分離する箇所を、すでに成膜された磁性層を反応性プラズマにさらして磁性層を非晶質化することにより実現する。
本願発明で、磁性層を非晶質化するとは、磁性層の原子配列を、長距離秩序を持たない不規則な原子配列の形態とすることを指し、より具体的には、2nm未満の微結晶粒がランダムに配列した状態とすることを指す。そしてこの原子配列状態を分析手法により確認する場合は、X線回折または電子線回折により、結晶面を表すピークが認められず、また、ハロー(ブロードなシグナル)が認められるのみの状態とする。
本願発明の反応性プラズマとしては、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)や反応性イオンプラズマ(RIE;Reactive Ion Plasma)が例示できる。
誘導結合プラズマとは、気体に高電圧をかけることによってプラズマ化し、さらに高周波数の変動磁場によってそのプラズマ内部に渦電流によるジュール熱を発生させることによって得られる高温のプラズマである。誘導結合プラズマは電子密度が高く、従来のイオンビームを用いてディスクリートトラックメディアを製造する場合に比べ、広い面積の磁性膜において、高い効率で磁気特性の改質を実現することができる。
反応性イオンプラズマとは、プラズマ中にO、SF、CHF、CF、CCl等の反応性ガスを加えた反応性の高いプラズマである。このようなプラズマを本願発明の反応性プラズマとして用いることにより、磁性膜の磁気特性の改質をより高い効率で実現することが可能となる。
本願発明では、成膜された磁性層を反応性プラズマにさらすことにより磁性層を改質するが、この改質は、磁性層を構成する磁性金属と反応性プラズマ中の原子またはイオンとの反応により実現するのが好ましい。反応とは、磁性金属に反応性プラズマ中の原子等が侵入し、磁性金属の結晶構造が変化すること、磁性金属の組成が変化すること、磁性金属が酸化すること、磁性金属か窒化すること、磁性金属が珪化すること等が例示できる。
本願発明では特に、反応性プラズマとして酸素原子を含有させ、磁性層を構成する磁性金属と反応性プラズマ中の酸素原子とを反応させることにより、磁性層を酸化させるのが好ましい。磁性層を部分的に酸化させることにより、酸化部分の残留磁化及び保磁力等を効率よく低減させることが可能となるため、短時間の反応性プラズマ処理により、磁気的に分離した磁気記録パターンを有する磁気記録媒体を製造することが可能となるからである。また反応性プラズマ中に酸素原子を含有させることにより磁性層の非晶質化を促進することが可能となる。
本願発明では、反応性プラズマに、ハロゲン原子を含有させるのが好ましい。またハロゲン原子としてはF原子を用いるのが特に好ましい。ハロゲン原子は、酸素原子と一緒に反応性プラズマ中に添加して用いても良いし、また酸素原子を用いずに反応性プラズマ中に添加しても良い。前述のように、反応性プラズマに酸素原子等を加えることにより、磁性層を構成する磁性金属と酸素原子等が反応して磁性層の磁気特性を改質させることが可能となる。この際、反応性プラズマにハロゲン原子を含有させることにより、この反応性をさらに高めることが可能となる。また、反応性プラズマ中に酸素原子を添加していない場合においても、ハロゲン原子が磁性合金と反応して、磁性層の磁気特性を改質させることが可能となる。この理由の詳細は明らかではないが、反応性プラズマ中のハロゲン原子が、磁性層の表面に形成している異物をエッチングし、これにより磁性層の表面が清浄化し、磁性層の反応性が高まることが考えられる。また、清浄化した磁性層表面とハロゲン原子とが高い効率で反応することが考えられる。このような効果を有するハロゲン原子としてF原子を用いるのが特に好ましい。
本願発明では、磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらし、該箇所の磁性層の磁気特性を改質する工程を、磁性層を、酸素を含有するプラズマにさらす第1の工程と、その後、磁性層を、ハロゲンを含有するプラズマにさらす第2の工程により行うのが好ましい。このような工程を採用することにより、磁性層の磁気特性の改質速度を高め、また、磁性層の残留磁化及び保磁力等を効率よく低減させることが可能となる。その理由は、発明者らの研究によると、磁性層を酸素含有プラズマにさらすことにより、磁性粒子の粒界部分が優先的に酸化し、その酸化領域が粒界に沿って膜厚方向に進行し、その後、磁性層をハロゲン含有プラズマにさらすと、その磁性粒子の粒界における酸化領域が優先的にハロゲンと反応して該箇所の結晶構造を破壊し、その反応領域が粒界から磁性粒子に向けて進行するためである。これにより、単に磁性層を酸素プラズマやハロゲンプラズマにさらした場合に比べ、磁性層の磁気特性の改質が高速となり、また、磁性粒子とハロゲンとの反応も効率良く進行するため、磁性層の残留磁化及び保磁力等を効率よく低減させることが可能となるのである。
本願発明では、磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらす工程の前に、磁性層の表面に、部分的にイオン注入する工程を設けるのが好ましい。このような工程を設けることにより、磁性層の磁気特性の改質をさらに高速に行うことが可能となる。その理由は、発明者らの研究によると、磁性層の表面に部分的にイオン注入することにより、磁性層の表面が活性となり、その後に行う磁性層を反応性プラズマにさらす工程において、磁性層とプラズマとの反応性がより高まるためである。
本願発明では、磁性層に注入するイオンとして、アルゴンまたは窒素等の不活性のイオンを用いるのが好ましい。このような不活性なイオンは、その後に行う、磁性層と反応性プラズマとの反応に悪影響することが少ないからである。
本願発明では、磁性層の表面に、磁気記録パターンに合致させたレジストパターンを形成後、その表面の反応性プラズマにより処理し、その後、レジストを除去して保護層を再形成後、潤滑材を塗布して磁気記録媒体を製造する工程を採用するのが好ましい。このような方法を採用することにより磁性層と反応性プラズマとの反応性をより高めることが可能となるからである。
さらに本願発明では、磁性層の上に保護層を形成し、その表面に、磁気記録パターンに合致させたレジストパターンを形成し、その後、反応性プラズマによる磁性層の改質処理を行う工程も採用できる。このような工程を採用することにより、反応性プラズマ処理の後に保護膜を形成する必要がなくなり、製造工程が簡便になり、生産性の向上および磁気記録媒体の製造工程における汚染の低減の効果が得られる。発明者らは、磁性層の表面に保護膜を形成した後においても、磁性層と反応性プラズマとの反応を生じさせることが可能であることを実験により確認している。保護膜で覆われているはずの磁性層において反応性プラズマとの反応が生じている理由は、発明者らの考えによると、保護膜に空隙等が存在し、その空隙からプラズマ中の反応性イオンが侵入し、反応性イオンが磁性金属と反応することがある。また、保護膜中を反応性イオンが拡散し、反応性イオンが磁性層まで到達することも考えられる。
なお、前記レジストパターン形成には、磁性層もしくは磁性層に続いて製膜される保護膜にレジストを塗布し、その上から直接スタンパーを密着させ、高圧でプレスすることにより、レジストパターンを形成する方法が採用できる。また、通常のフォトリソグラフィー技術を適用してパターン形成を行うこともできる。レジストとしては、熱硬化型樹脂、UV硬化型樹脂、SOG等を用いることができる。
前記のプロセスで用いられるスタンパーは、例えば、金属プレートに電子線描画などの方法を用いて微細なトラックパターンを形成したものが使用でき、材料としてはプロセスに耐えうる硬度、耐久性が要求される。たとえばNiなどが使用できるが、前述の目的に合致するものであれば材料は問わない。スタンパーには、通常のデータを記録するトラックの他にバーストパターン、グレイコードパターン、プリアンブルパターンといったサーボ信号のパターンも形成できる。
反応性プラズマ処理を行った後のレジストの除去は、ドライエッチング、反応性イオンエッチング、イオンミリング、湿式エッチング等の手法を用いることができる。
保護膜5の形成は、一般的にはDiamond Like Carbonの薄膜をP−CVDなどを用いて成膜する方法が行われるが特に限定されるものではない。
保護膜としては、炭素(C)、水素化炭素(HxC)、窒素化炭素(CN)、アルモファスカーボン、炭化珪素(SiC)等の炭素質層やSiO、Zr、TiNなど、通常用いられる保護膜材料を用いることができる。また、保護膜が2層以上の層から構成されていてもよい。
保護膜5の膜厚は10nm未満とする必要がある。保護膜の膜厚が10nmを越えるとヘッドと磁性層との距離が大きくなり、十分な出入力信号の強さが得られなくなるからである。
保護膜の上には潤滑層を形成することが好ましい。潤滑層に用いる潤滑剤としては、フッ素系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤及びこれらの混合物等が挙げられ、通常1〜4nmの厚さで潤滑層を形成する。
次に、本発明の磁気記録再生装置の構成を図2に示す。本発明の磁気記録再生装置は、上述の本発明の磁気記録媒体30と、これを記録方向に駆動する媒体駆動部11と、記録部と再生部からなる磁気ヘッド27と、磁気ヘッド27を磁気記録媒体30に対して相対運動させるヘッド駆動部28と、磁気ヘッド27への信号入力と磁気ヘッド27からの出力信号再生を行うための記録再生信号処理手段を組み合わせた記録再生信号系29とを具備したものである。これらを組み合わせることにより記録密度の高い磁気記録装置を構成することが可能となる。磁気記録媒体の記録トラックを磁気的に不連続に加工したことによって、従来はトラックエッジ部の磁化遷移領域の影響を排除するために再生ヘッド幅を記録ヘッド幅よりも狭くして対応していたものを、両者をほぼ同じ幅にして動作させることができる。これにより十分な再生出力と高いSNRを得ることができるようになる。
さらに上述の磁気ヘッドの再生部をGMRヘッドあるいはTMRヘッドで構成することにより、高記録密度においても十分な信号強度を得ることができ、高記録密度を持った磁気記録装置を実現することができる。またこの磁気ヘッドの浮上量を0.005μm〜0.020μmと従来より低い高さで浮上させると、出力が向上して高い装置SNRが得られ、大容量で高信頼性の磁気記録装置を提供することができる。また、最尤復号法による信号処理回路を組み合わせるとさらに記録密度を向上でき、例えば、トラック密度100kトラック/インチ以上、線記録密度1000kビット/インチ以上、1平方インチ当たり100Gビット以上の記録密度で記録・再生する場合にも十分なSNRが得られる。
(実施例1)
HD用ガラス基板をセットした真空チャンバをあらかじめ1.0×10−5Pa以下に真空排気した。ここで使用したガラス基板はLiSi、Al−KO、Al−KO、MgO−P、Sb−ZnOを構成成分とする結晶化ガラスを材質とし、外径65mm、内径20mm、平均表面粗さ(Ra)は2オングストローム(単位:Å、0.2nm)である。
該ガラス基板にDCスパッタリング法を用いて、軟磁性層としてFeCoB、中間層としてRu、磁性層として70Co−5Cr−15Pt−10SiO合金、P−CVD法を用いてC(カーボン)保護膜、フッ素系潤滑膜の順に薄膜を積層した。それぞれの層の膜厚は、FeCoB軟磁性層は600Å、Ru中間層は100Å、磁性層は150Å、C(カーボン)保護膜は平均4nmとした。
この表面にUV硬化性樹脂を200nmの厚さで塗布し、この上に、あらかじめ用意していたNi製スタンパーを用いてインプリントを施した。スタンパーはトラックピッチが100nm、溝の深さは20nmとした。このスタンパーを使用して保護膜上のUV硬化性樹脂に対してインプリントを実施した。
この表面を反応性プラズマにさらして、UV硬化性樹脂で覆われていない箇所の磁性層の改質を行った。磁性層の反応性プラズマ処理は、アルバック社の誘導結合プラズマ装置NE550を用いた。プラズマの発生に用いるガスおよび条件としては、たとえばCFを10cc/分、Oを90cc/分を用い、プラズマ発生のための投入電力は200W、装置内の圧力は0.5Paとし、基板バイアス200Wにて磁気記録媒体の表面を60秒間処理した。反応性プラズマ処理を行った箇所の磁性膜をX線回折法により調べたところ、Coに起因するシグナルは消失し、一方でフッ化コバルトに起因するシグナルは観察されず、該箇所は非晶質構造となったことが確認された。
本実施例の製造方法を示す模式図を図3、製造条件を表1に示す。
その後、磁気記録媒体表面のレジストをドライエッチングにより除去し、その表面にカーボン保護膜を成膜し、最後にフッ素系潤滑膜を塗布し、磁気記録媒体の製造を完了した。
(実施例2〜22)
実施例1と同様に磁気記録媒体を製造した。この際、反応性プラズマに用いるガス種、投入電力、反応圧力、反応時間を表1に示すように変化させた。実施例2〜22において、反応性プラズマ処理を行った箇所の磁性膜をX線回折法により調べたところ、Coに起因するシグナルは消失し、一方でフッ化コバルトに起因するシグナルは観察されず、実施例2〜22の全ての実施例において、該箇所は非晶質構造となったことが確認された。
(比較例)
実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を製造したが、磁性層の反応性プラズマ処理に際して、基板にバイアス電圧を印加せず、また、プラズマガスに酸素を添加しなかった。製造した磁気記録媒体について、反応性プラズマ処理を行った箇所の磁性膜をX線回折法により調べたところ、Coに起因するシグナルは消失し、一方でフッ化コバルトに起因するシグナルが観察された。またCoの非晶質化に起因するブロードなシグナルは観察されなかった。
以上の方法で製造した実施例1〜22の磁気記録媒体の磁化減少量、保磁力減少量、電磁変換特性(SNRおよび3T−squash)、表面粗さ(Ra)、ヘッド浮上高さ(グライドアバランチ)を測定した。
電磁変換特性の評価はスピンスタンドを用いて実施した。このとき評価用のヘッドには、記録には垂直記録ヘッド、読み込みにはTuMRヘッドを用いたて、750kFCIの信号を記録したときのSNR値および3T−squashを測定した。図4に実施例1に示した磁気記録媒体の反応性プラズマによる処理前後の磁化量の変化を示す。また、表1に実施例1〜22の評価結果を示す。
製造された磁気記録媒体は、SNRや3T−squashといったRW特性に優れ、また、ヘッド浮上特性も安定していた。すなわち、磁気記録媒体表面の平滑性が高く、磁性層のトラック間の非磁性部による分離特性が優れていた。
(磁気記録媒体の電磁変換特性の経時変化評価)
実施例1および比較例で製造した磁気記録媒体を80℃、湿度80%の環境下のオーブンに720時間保持した前後の、SNRと保磁力の変化を調べた。
SNRの評価は、GUZIK社製リードライトアナライザRWA1632、およびスピンスタンドS1701MPを用い、書き込み部にシールディッドタイプヘッド、再生部にGMR素子を用いた磁気ヘッドを使用し、Sp−pを160kFCIの、Nを960kFCIでのrms値(root mean square−inches)である。その結果、実施例1および比較例の磁気記録媒体は、経時変化評価前では、SNR、保磁力共に遜色がなかったが、経時変化評価後において、実施例1の磁気記録媒体のSNRは0.1%、保磁力は1%低下するにとどまったが、比較例で製造した磁気記録媒体はSNRが0.4%、保磁力が8%低下した。
Figure 0004881908
本発明の磁気記録媒体の断面構造を示す図である。 本発明の磁気記録再生装置の構成を説明する図である。 本発明の磁気記録媒体の製造方法を示す模式図である。 実施例1に示した磁気記録媒体の反応性プラズマによる処理前後の磁化量の変化を示す。 磁性層を反応性プラズマで処理した前後のX線回折結果を示す図である。図中(a)は反応性プラズマで処理する前のシグナル、(b)(c)は反応性プラズマで処理した後のシグナルである。(b)では処理時に基板にバイアス電圧を印加し、また、プラズマに酸素を添加した。
符号の説明
1 非磁性基板
2 軟磁性層および中間層
3 磁気記録層
4 非磁性化層
5 保護層
11 媒体駆動部
27 磁気ヘッド
28 ヘッド駆動部
29 記録再生信号系
30 磁気記録媒体

Claims (16)

  1. 磁気的に分離した磁気記録パターンを有する磁気記録媒体の製造方法であって、非磁性基板上に磁性層を形成した後、該磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらし、もしくは該プラズマ中に生成した反応性イオンにさらし、該箇所の磁性層を非晶質化して磁気特性を改質することにより磁気的に分離した磁気記録パターンを形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 磁気特性の改質が、反応性プラズマにさらした箇所の磁性層の磁化量を、当初の75%以下とすることである請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 磁気特性の改質が、反応性プラズマにさらした箇所の磁性層の保磁力を、当初の50%以下とすることである請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 反応性プラズマが、酸素ガスを導入して生成した酸素イオンを含有するプラズマであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 反応性プラズマが、ハロゲンイオンを含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 磁性層でハロゲンイオンにさらした箇所が、磁性層を構成する物質のハロゲン化物を実質的に含まないことを特徴とする請求項5に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 反応性プラズマが酸素およびハロゲンを含有することを特徴とする請求項5または6の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらして、該箇所の磁性層の磁気特性を改質する工程を、磁性層を酸素を含有するプラズマにさらす第1の工程と、その後、磁性層をハロゲンを含有するプラズマにさらす第2の工程により行うことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  9. 磁性層の表面を部分的に反応性プラズマにさらす工程の前に、磁性層の表面に部分的にイオン注入を行うことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  10. 注入するイオンが、アルゴンまたは窒素であることを特徴とする請求項9に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  11. ハロゲンイオンが、CF、SF、CHF、CCl、KBrからなる群から選ばれた何れか1種以上のハロゲン化ガスを反応性プラズマ中に導入して形成したハロゲンイオンであることを特徴とする請求項5〜10の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  12. ハロゲンイオンが、Fイオンであることを特徴とする請求項5〜11の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  13. 非磁性基板上に磁性層を形成した後、その表面に磁気的に分離した磁気記録パターンを形成するためのレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンで覆われていない箇所を反応性プラズマにさらし、該箇所の磁気特性を改質し、磁気的に分離した磁気記録パターンを形成することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  14. 磁性層の上に保護層を形成した後にレジストパターンを形成することを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  15. 磁気記録パターンが垂直磁気記録パターンであることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  16. 請求項1〜15の何れか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法で製造した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、磁気ヘッドへの信号入力と磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記録再生信号処理手段を組み合わせて具備してなることを特徴とする磁気記録再生装置。
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