JP4881263B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に係り、特にキャリパ浮動型のディスクブレーキ装置に関する。
キャリパ浮動型のディスクブレーキ装置は、図10に示すように、押圧力を発生させるシリンダ部2がインナ側(片側)のみに備えられており、アウタ側におけるブレーキパッドの保持は、キャリパボディの延設部である爪部3によって成される。図10に示すようなディスクブレーキ装置1では、車両に固定されたサポート4に備えられたパッドクリップ5により安定保持が図られるインナ側ブレーキパッド6に対し、爪部3のみによって保持されることとなるアウタ側ブレーキパッド7は、後付けの係止ピン8を爪部3に形成した貫通孔9に嵌合させることにより、保持状態の安定化が図られている(特許文献1参照)。
しかし、上記のような構成のディスクブレーキ装置1では、貫通孔9のピッチ、口径の精度と、アウタ側ブレーキパッド7におけるプレッシャプレートの加工精度との関係より、プレッシャプレートへの係止ピン取付穴の加工を後加工により行わなければならず、また、係止ピン自体も別部材として用意する必要が生ずるため、一般的なディスクブレーキ装置では、次のような構成が採られている。すなわち、爪部に形成された穴に対して、遊嵌可能な凸部(遊嵌部)をプレッシャプレートに形成するのである。このような構成とすることで、加工精度の劣るプレス加工等でプレッシャプレートを生産したとしても、爪部への取り付けが可能となるからである。このようにして、爪部に遊嵌した凸部により、アウタ側ブレーキパッドのロータの円周方向、半径方向への動きを抑制する。そして、プレッシャプレートの裏面には、蝶バネと呼ばれるバネ部材を配置する。この蝶バネとプレッシャプレートとで爪部を挟み込む事で、アウタ側ブレーキパッドの取り付け状態が安定し、アウタ側ブレーキパッドがロータの軸方向へ脱落することを防止することができる。
特開平10−26155号公報
しかし、上記のような構成のディスクブレーキ装置では、工場出荷等新品パッドを装着すれば問題無いものの、ブレーキパッドにおけるライニングの摩耗状態等によっては、プレッシャプレートの凸部が爪部の凹部に嵌め込まれていない状態でもロータと爪部との間にブレーキパッドを配置する事が可能となる場合が生ずる。このため、ディスクブレーキ装置を組付ける際に、アウタ側のブレーキパッドの組付けが適正に成されていないにも関わらず、ディスクブレーキ装置全体の組付け作業が完了したと誤認されてしまう事がある。また、組付け不良が生ずる原因として、一般的に蝶バネの弾性係数が高く設定されていることにより、アウタ側ブレーキパッド組付け時の反力が強く、組付け作業をスムーズに行う事ができ無いという点も挙げることができる。蝶バネの弾性係数が高く、アウタ側ブレーキパッドの組付け作業をスムーズに行う事ができない場合、プレッシャプレートの遊嵌部が爪部の凹部に嵌め込まれたかどうか、すなわちアウタ側ブレーキパッドが適正に組付けられたかどうかの判断が困難となるからである。
このような組付け完了の誤認は、ディスクブレーキ単体であれば作業者が視認により容易に検知することができるが、車体に取り付けられた状態では、車体の下方での作業となるため、視認による検知が困難な場合がある。
そこで本発明では、上記のようなブレーキパッドの組付け時の誤認を効果的に防止することができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
ディスクブレーキ装置の組付け不良は、爪部の凹部へプレッシャプレートの遊嵌部が嵌め込まれ無い状態で、ブレーキパッドがキャリパの上部へズレてしまう事により生ずる。よって、上記目的を達成するためには、ブレーキパッドの遊嵌部と爪部の凹部とのズレが生じ無いように、あるいはズレが生じている状態を組付け段階で容易に認識可能な構成とすれば良い。よって、上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置の構成は、ロータを介した一側にシリンダ部、他側に爪部を備えると共に前記シリンダ部と前記爪部とを前記ロータを跨ぐブリッジ部により接続し、前記爪部側に配置されるアウタ側ブレーキパッドには前記爪部のロータ対向面に形成された複数の凹部に対して遊嵌可能な遊嵌部と前記爪部を挟み込んで当該アウタ側ブレーキパッドを保持するためのバネ片を設けたキャリパ浮動型ディスクブレーキ装置であって、
前記ブリッジ部において前記アウタ側ブレーキパッドの外周面と対向するブリッジ部内側面に、前記アウタ側ブレーキパッドとの距離を画一化するための基準面を形成すると共に、前記基準面と対向する前記アウタ側ブレーキパッドの前記外周面には、前記ロータの回入側と回出側にそれぞれ、組付け状態では前記基準面と非接触となる凸部を形成し、前記基準面と当該アウタ側ブレーキパッドの外周面との距離を部分的に狭め、前記凸部が前記基準面に接触した際、前記遊嵌部の中心が前記凹部の開口範囲内に位置することを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記凸部の上辺はそれぞれ中心点を異ならせた円弧状とし、当該凸部を構成する円弧の曲率は前記基準面を構成する円弧の曲率よりも大きくすると良い。このような構成とすることで、爪部における凹部から遊嵌部がズレた状態にある場合に、組付け過程においてアウタ側ブレーキパッドを適正な組付け状態へ導くことができる確率を向上させることが可能となる。
さらに、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置では、前記爪部の外側には段差部を設け、前記爪部は先端側薄肉部と基端側厚肉部から成る構成とし、前記プレッシャプレートと前記バネ片により前記爪部における前記薄肉部を挟み込むようにすると良い。このような構成とすることで、アウタ側ブレーキパッドの組付けを行う際、アウタ側ブレーキパッドが適正な組付け位置より上側へズレ込む事が無くなり、組付け不良を防止することができる。
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置によれば、ブレーキパッドの組付け不良を効果的に防止することができる。
以下、本発明のディスクブレーキ装置に係る実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1〜4を参照して、第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の基本的構成について説明する。なお、図1はディスクブレーキ装置の正面図であり、図2はディスクブレーキ装置の背面図、図3はディスクブレーキ装置の部分断面平面図、図4は部分断面左側面図である。本実施形態に係るディスクブレーキ装置10は、キャリパ20とサポート40、ブレーキパッド50,60、及びロータ80を基本として構成されている。
キャリパ20は、前記ロータ80を介してインナ側に配置されるシリンダ部22と、アウタ側に配置される爪部26、ロータ80を跨ぐようにしてシリンダ部22と爪部26とを繋ぐブリッジ部24、及びキャリパ20を前記サポート40に保持するためのアーム部28とを有する。なお、インナ側、アウタ側については、図示しない車両を基準として、ロータ80の車両側をインナ側、反対側をアウタ側と称している。
シリンダ部22の内部には、ピストン30が設けられている。このピストン30は、シリンダ部22の内部に導入される作動油により押し出し動作が成される。つまり、ブレーキ操作に伴って送り込まれる作動油が、シリンダ部22の内部に流入することにより、シリンダ部22の内部に配置されたピストン30がロータ80側へ向けて押し出されることとなる。
爪部26は、上述したシリンダ部22と対向して設けられるブレーキパッド保持部であり、ロータ80と対向する側面(内側面)には、詳細を後述するブレーキパッド(アウタ側ブレーキパッド)60の位置決めを成す凹部32が形成されている。
前記ブリッジ部24は、上述したシリンダ部22と爪部26とを連結する連結部であり、両者の間に介在されるロータ80を跨ぐように配置されている。ブリッジ部24は図5に示すように、その内壁面に段差部37を有し、ロータ80の軸方向中心部を薄肉部36とし、シリンダ部22または爪部26が連結された両端部に厚肉部38を備えている。
前記アーム部28は、キャリパ20をサポート40へ固定するための係合部であり、本実施形態の場合、その基端部の接続個所をシリンダ部22としてロータ80の回入側と回出側のそれぞれに一対のアーム部28を延設している。アーム部28の先端には、ガイドピン48を挿通固定するための貫通孔34が形成されている。なお、ガイドピン48は、キャリパ20をサポート40に対して摺動可能に支持するための支持部材である。
このような構成を基本とする本実施形態のキャリパ20では少なくとも、ブリッジ部24の内壁面に設けられた厚肉部38をロータの円弧形状に沿って切削加工することで、基準面38aが設けられる。キャリパ20内側面の加工、例えばシリンダ部22におけるロータ80に対向する側面(内側面)や、爪部26におけるロータ80に対向する側面(内側面)の切削加工は、前記基準面38aを基準として加工が成される。また、上記基準面38aを形成することにより、詳細を後述するアウタ側ブレーキパッド60との間の距離を画一化することができる。
サポート40は、図示しない車両にキャリパ20を保持するための保持部材である。サポート40は略コ字型に形成されており、ディスクブレーキ装置10として組付けられた状態では、コ字型の凹部に、詳細を後述するインナ側ブレーキパッド50が保持される。本実施形態に係るサポート40には、取付孔42と、ガイドシリンダ44が形成されている。
取付孔42は、図示しない車両に対してサポート40を固定する取付ボルト(不図示)を螺合させるためのネジ孔である。また、ガイドシリンダ44は、サポート40の本体と共に一体形成された凸型の鋳造部に、キャリパ20におけるアーム部28に備えるガイドピン48の長さに応じたガイド穴46を形成することで構成される。
ブレーキパッド50,60は、ロータ80との間で摩擦力を発生させるライニング54,64と、ライニング54,64が貼り付けられた金属板であるプレッシャプレート52,62を有する点を共通要素とするものの、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10の場合、インナ側ブレーキパッド50と、アウタ側ブレーキパッド60とで、その詳細な形態を異にしている。
インナ側ブレーキパッド50は、詳細を上述したサポート40に保持され、キャリパ20におけるピストン30により押圧される。インナ側ブレーキパッド50の特徴は、プレッシャプレート52に、サポート40に形成された凹部に係合するための凸状片である耳部52aを有する点を特徴としている。なお、サポート40とインナ側ブレーキパッド50との間には、パッドクリップ56と呼ばれる金属板が配置され、インナ側ブレーキパッド50のロータ軸方向への摺動性の向上や、制動時におけるラトル音、走行時等におけるジャダー音等の抑制が図られる。
アウタ側ブレーキパッド60は図6に示すように、プレッシャプレート62の裏面側、すなわちライニング64が設けられていない面に、キャリパ20の爪部26における内側面に形成された凹部32と遊嵌可能な遊嵌部68が形成されている。また、プレッシャプレート62に形成された2つの遊嵌部68の間には、詳細を後述する蝶バネ72との係合部70が形成されている。さらに、本実施形態では、プレッシャプレート62の外周面であって、上述したブリッジ部24に形成した基準面38aと対向する面に、円弧状の凸部66が形成されている。具体的な凸部66の形成箇所としては、ロータ80の回入側端部と、回出側端部の双方である。各凸部66は、互いに円弧の中心点を個別に設定され、円弧の曲率は上述した基準面38aを構成する円弧の曲率よりも大きく、すなわち半径Rを小さく設定される。このため、基準面38aに対して凸部66が接触する場合には、点接触(平面視の場合)することとなる。
プレッシャプレート62の外周面に形成される凸部66は、組付け時における基準面38aとアウタ側ブレーキパッド60との間の距離を調整する役割を担い、爪部26における凹部32とプレッシャプレート62の裏面における遊嵌部68との位置関係を調整する。より具体的に説明すると凸部66は、前記遊嵌部68が凹部32へ嵌め込まれた際、すなわちアウタ側ブレーキパッド60が適正な組付け状態となった際、基準面38aと凸部66との間に所定(例えば2mm程度)の間隔を有する高さとすると良い。
プレッシャプレート62に凸部66を設けた際の作用については次のようなものを挙げることができる。例えば、従来は、図7(A)に示すように、爪部における凹部からプレッシャプレート裏面における凸部(遊嵌部)が半径方向上側に大きくズレてしまっていたため、アウタ側ブレーキパッドはズレが生じた状態でも組付けが行われてしまう危険性があった。これに対し、上記のような凸部66をプレッシャプレート62の外周面に設けた場合、爪部26の凹部32からプレッシャプレート62裏面の遊嵌部68がズレる量は僅かとなり、以下に示すような要領で適正な組付け状態が確保されることより、組付け性の向上を図ることができる。
ここで、凸部66を円弧状とすることで、仮にアウタ側ブレーキパッド60がロータ80の半径方向上側へズレてしまった場合であっても、基準面38aと凸部66との接点を小さくすることができる。基準面38a(基準面38aの外側エッジ部38b)との接点が小さい場合、アウタ側ブレーキパッド60に対して円周方向の力が加えられると、アウタ側ブレーキパッド60は、基準面38aとの接点、すなわち凸部66の円周面を基準として回動するような動きを示すことがある。そして、アウタ側ブレーキパッド60をキャリパ20へ組付ける際には、円周方向にもアウタ側ブレーキパッド60を動かすこととなる。このため、基準面38aの外側エッジ部38bと凸部66との接点を小さくした場合には、組付け前のアウタ側ブレーキパッド60には前記接点を基準としたロータ80の半径方向内側への動きも生ずることとなり、プレッシャプレート62の裏面に形成した遊嵌部68が凹部32へ嵌め込まれる確率が向上する。すなわち、適正な装着状態を確保することが可能となるのである。このような観点から、凸部66は円弧に限らず、エッジを持った山型であっても良い。
前記蝶バネ72は、アウタ側ブレーキパッド60におけるプレッシャプレート62と、バネ片74により爪部26を挟み込む役割を担うバネであり、実施形態の場合、係合部70に係合する部位を中心として、ロータ80の回入側と回出側とに配置される線対称なバネ片74が形成されている。
このような構成の蝶バネ72は、アウタ側ブレーキパッド60が爪部26へ取り付けられた際、爪部26の外側面に付勢することとなる。この蝶バネ72の反作用を受け、アウタ側ブレーキパッド60は爪部26における内側面に押し付けられることとなり、脱落等が防止される。
また、プレッシャプレート62は、プレス加工により形成されるため、遊嵌部68は抜きダレと先端R(不図示)の影響を受け、遊嵌部68の先端部の直径は爪部26に形成した凹部32の開口径よりも小さくなる。このため、アウタ側ブレーキパッド60に対してロータ80の半径方向に対する力が加えられた場合には、蝶バネ72の反作用を受けているアウタ側ブレーキパッド60では、遊嵌部68が凹部32へと嵌め込まれ易くなる。
そして、遊嵌部68が凹部32へ完全に嵌め込まれた場合には、凹部32に対して遊嵌部68が嵌合状態となるため両者の間のガタツキは抑えられ、ブリッジ部24における基準面38aと凸部66との間には所定の隙間(例えば2mm程度)が確保されることとなる。よって、プレッシャプレート62の外周面に凸部66を設けた場合であっても、制動時等にアウタ側ブレーキパッド60とキャリパ20とが干渉することは無い。
上記のような構成のディスクブレーキ装置10では、シリンダ部22に対して作動油が導入されると、内部に配置されたピストン30が押し出される。押し出されたピストン30は、サポート40に保持されたインナ側ブレーキパッド50のプレッシャプレート52を押圧する。プレッシャプレート52を押圧されたインナ側ブレーキパッド50のライニング54は、ロータ80のインナ側主面に圧接される。
インナ側ブレーキパッド50がロータ80に圧接されると、ピストン30によるインナ側ブレーキパッド50への押圧力は、キャリパ20に対する反力として作用することとなる。反力を受けたキャリパ20は、ガイドピン48がガイド穴46から抜き出るように全体がインナ側へとスライドする。このスライドにより爪部26がロータ80のアウタ側主面へ近接することとなり、爪部26の内側面に保持されたアウタ側ブレーキパッド60のライニング64は、ロータ80のアウタ側主面に圧接する。
ロータ80に押し付けられたインナ側ブレーキパッド50とアウタ側ブレーキパッド60と、ロータ80の主面との間には摩擦力が発生し、双方のブレーキパッド50,60にはロータ80の回出方向へ移動しようとする力が働く。
そして、ロータ80の回出方向へ移動しようとするブレーキパッドのうち、インナ側ブレーキパッド50はサポート40のトルク受け部により受け止めることで、アウタ側ブレーキパッド60はキャリパ20を介してこの力をサポート40へ伝達することで、車両に対して制動力を与えることができる。
上記のようなディスクブレーキ装置10によれば、アウタ側ブレーキパッド60の組付け不良を効果的に防止することができる。また、上記のような構成は、キャリパ20を複数の機種で流用する際に、キャリパ自体の形状を変更できない場合に特に有効である。
次に、本発明のディスクブレーキ装置に係る第2の実施形態について図8、図9を参照して説明する。なお、図8はディスクブレーキ装置の背面図であり、図9は部分断面側面図である。また、本実施形態に係るディスクブレーキ装置のほとんどの構成は、上述した第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置と同様である。よって、その構成を同様とする箇所には図面に100を足した符号を付してその詳細な説明は省略することとする。
本実施形態に係るディスクブレーキ装置110の特徴は、爪部126の外側面にある。本実施形態では爪部126の外側面に段差部126cを設けている。具体的には、爪部126の構成を、基端側厚肉部126aと先端側薄肉部126bとから成るものとし、その境界部に段差部126cを設けることとした。なお、段差部126cの形成は、一様な肉厚の爪部を切削等により薄肉化して形成しても良いし、キャリパ形状を鋳造する際の鋳型に段差部に該当する形を設けるようにしても良い。
ここで、段差部126cの形成位置は、アウタ側ブレーキパッド160を適正な組付け位置に組付けた際、蝶バネ172におけるバネ片174の上端部分が、段差部126cを構成する面に当接する、あるいは段差部126cとの間にわずかに隙間を有する位置(本実施形態ではバネ片172の上端部分と段差部126cとは当接状態となる)に形成する。段差部126の形態については、図8のように、バネ片172の上端部分の形状に沿ったものであっても良いし、バネ片172の上端部分の少なくとも一部が当接、または近接する直線状のものでも良い。
上記のようにして形成した爪部126の段差部126cに対し、蝶バネ172におけるバネ片174の上端部分を当接させる。アウタ側ブレーキパッド160は、段差部126cに当接した蝶バネ172と係合しているため、上記のような構成とすることで、アウタ側ブレーキパッド160におけるプレッシャプレート162の裏面に形成された遊嵌部168が爪部126の凹部132へ嵌め込まれなかった場合であっても、アウタ側ブレーキパッド160がロータ180の半径方向外側へズレるといった虞が無くなり、組付け時の動作によりアウタ側ブレーキパッド160がロータ180の円周方向の力を受けた際、アウタ側ブレーキパッド160は適正な組付け状態を確保することとなる。
このような構成とすることで、上記実施形態に係るディスクブレーキ装置10よりもさらに、アウタ側ブレーキパッドの組付け不良を防止する効果を高めることができる。
第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の正面図である。 第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の背面図である。 第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の部分断面平面図である。 第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の部分断面左側面図である。 第1の実施形態に係るディスクブレーキ装置の参考斜視図である。 アウタ側ブレーキパッドの構成を示す図である。 従来のディスクブレーキ装置と実施形態に係るディスクブレーキ装置との作用の違いを示す図である。 第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置の背面図である。 第2の実施形態に係るディスクブレーキ装置の左側面図である。 従来のディスクブレーキ装置の構成を示す図である。
符号の説明
10………ディスクブレーキ装置、20………キャリパ、22………シリンダ部、24………ブリッジ部、26………爪部、28………アーム部、30………ピストン、32………凹部、34………貫通孔、36………薄肉部、38………厚肉部、38a………基準面、40………サポート、42………取付孔、44………ガイドシリンダ、46………ガイド穴、48………ガイドピン、50………インナ側ブレーキパッド(ブレーキパッド)、52………プレッシャプレート、52a………耳部、54………ライニング、60………アウタ側ブレーキパッド、62………プレッシャプレート、64………ライニング、66………凸部、68………遊嵌部、70………係合部、72………蝶バネ、74………バネ片、80………ロータ。

Claims (3)

  1. ロータを介した一側にシリンダ部、他側に爪部を備えると共に前記シリンダ部と前記爪部とを前記ロータを跨ぐブリッジ部により接続し、前記爪部側に配置されるアウタ側ブレーキパッドには前記爪部のロータ対向面に形成された複数の凹部に対して遊嵌可能な遊嵌部と前記爪部を挟み込んで当該アウタ側ブレーキパッドを保持するためのバネ片を設けたキャリパ浮動型ディスクブレーキ装置であって、
    前記ブリッジ部において前記アウタ側ブレーキパッドの外周面と対向するブリッジ部内側面に、前記アウタ側ブレーキパッドとの距離を画一化するための基準面を形成すると共に、
    前記基準面と対向する前記アウタ側ブレーキパッドの前記外周面には、前記ロータの回入側と回出側にそれぞれ、組付け状態では前記基準面と非接触となる凸部を形成し、前記基準面と当該アウタ側ブレーキパッドの外周面との距離を部分的に狭め
    前記凸部が前記基準面に接触した際、前記遊嵌部の中心が前記凹部の開口範囲内に位置することを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記凸部の上辺はそれぞれ中心点を異ならせた円弧状とし、当該凸部を構成する円弧の曲率は前記基準面を構成する円弧の曲率よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記爪部の外側には段差部を設け、前記爪部は先端側薄肉部と基端側厚肉部から成る構成とし、
    前記プレッシャプレートと前記バネ片により前記爪部における前記薄肉部を挟み込んだことを特徴とする請求項1または2に記載のディスクブレーキ装置。
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