JP4880065B2 - フィキシング - Google Patents

フィキシング Download PDF

Info

Publication number
JP4880065B2
JP4880065B2 JP2010285717A JP2010285717A JP4880065B2 JP 4880065 B2 JP4880065 B2 JP 4880065B2 JP 2010285717 A JP2010285717 A JP 2010285717A JP 2010285717 A JP2010285717 A JP 2010285717A JP 4880065 B2 JP4880065 B2 JP 4880065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg white
fixing
dried
treatment
starch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010285717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011055844A (ja
Inventor
吏恵 武田
義和 磯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
QP Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP2010285717A priority Critical patent/JP4880065B2/ja
Publication of JP2011055844A publication Critical patent/JP2011055844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4880065B2 publication Critical patent/JP4880065B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

本発明は、パン等に塗ったり挟んだりして食すフィキシングに関する。詳しくは、泡立てた卵白を配合しているヘルシーなフィキシングであって、泡が潰れることなく保持され、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシング及びその製造方法に関する。
パン等に塗ったり挟んだりして食すジャム、バター、チーズ、クリーム等のフィリングやパテは、近年フィキシングと呼ばれており、中でもベーグルによく合うような、ペースト状の野菜や果実等、あるいは細かくしたサーモン、サラミ、ナッツ類等を、バターやクリームチーズに混ぜ込んだフィキシングの人気が高まっている。しかしながら、バターやクリームチーズはカロリーが高いため、女性を中心にもっとヘルシーなフィキシングが望まれている。
そこで本発明者等は、卵白は泡立ち性に優れた食材であり、当該泡によりカロリーを低減できるのではないかと考え、泡立てた卵白とペースト状の野菜を混合してヘルシーなフィキシングの試作を試みた。しかしながら、得られたものは野菜からの水分移行のせいか、泡が潰れ、べちゃべちゃした状態のものであった。一方、卵白の泡立ち性を利用した食品として、特開平5−115241号公報(特許文献1)には、卵白、乾燥卵白等の混合物をホイップしたものを配合したシフォンケーキが開示されている。しかしながら、卵白、乾燥卵白を混合し泡立てたものと、ペースト状の野菜を混合し、フィキシングを製したところ、満足できる程のなめらかでふわふわした状態のフィキシングが得られなかった。
また、特開2004−357643号公報(特許文献2)には、卵白、澱粉等の混合物をホイップした含気組成物が開示されている。しかしながら、卵白、澱粉を混合し泡立てたものと、ペースト状の野菜を混合し、フィキシングを製したところ、泡が潰れてしまい、結局のところ、ふわふわした状態のフィキシングが得られなかった。
特開平5−115241号公報 特開2004−357643号公報
そこで本発明の目的は、泡立てた卵白を配合しているヘルシーなフィキシングであって、泡が潰れることなく保持され、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングを提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく使用原料等、様々な諸条件について鋭意研究を重ねた結果、泡立てた卵白と乾燥卵白とを配合することにより、意外にも、泡が潰れることなく保持され、なめらかかつふわふわした状態のフィキシングが得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)泡立てた卵白と、泡立てていない乾燥卵白を含む液とを添加混合してなることを特徴とするフィキシング、
(2)澱粉を加配している(1)記載のフィキシング、
である。
本発明によれば、配合した泡立てた卵白の泡が潰れることなく保持され、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングを得ることができ、フィキシングの新たな需要の拡大が期待される。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をそれぞれ意味する。
本発明のフィキシングとは、パン等に塗ったり挟んだりして食すフィリングやパテのことであり、泡立てた卵白乾燥卵白をそのまま配合していることを特徴とする。これにより、泡立てた卵白を配合したヘルシーなフィキシングを製した場合、泡が潰れべちゃべちゃした状態であったり、また、卵白に乾燥卵白や澱粉を混合し、泡立てたものを用いた場合も、満足できるようななめらかでふわふわした状態のものが得られなかったという課題を改善し、配合した泡立てた卵白の泡が潰れることなく保持され、なめらかかつふわふわした状態のフィキシングを得ることができる。
本発明の泡立てた卵白とは、卵白をホイッパー、ホバートミキサー等の撹拌機を用い撹拌し泡立てたものであり、泡立てた卵白の密度が、好ましくは0.05〜0.5g/cm、より好ましくは0.05〜0.3g/cmであるとよい。前記範囲より大きい密度であると、べちゃべちゃとした重い状態のもとなり易くふわふわした状態のものが得られ難く、一方、前記範囲より小さい密度にはなり難いためである。
前記卵白としては、卵を割卵して卵黄と分離した生卵白、これに濾過、殺菌、冷凍、濃縮等の処理を施したものの他、卵白中の成分を除去する処理、例えば、糖分を除去する脱糖処理やリゾチームを除去する処理を行ったもの等や、更に乾燥処理した乾燥卵白を水戻ししたもの等を用いることができる。これらの中でも、乾燥処理を施していない液卵白を用いると泡立ちがよく好ましい。泡立てた卵白の配合量は、製品に対し液卵白換算で、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上であるとよい。前記範囲の配合量であったほうが、よりなめらかかつふわふわした状態であるフィキシングが得られやすいためである。
なお、泡立てた卵白の配合量の上限は、特に制限するものではないが、具材などを配合することを考慮し、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下とするとよい。
本発明は、上記泡立てた卵白と乾燥卵白を混合する。乾燥卵白とは、液卵白を、例えば、噴霧乾燥(スプレードライ)、静置乾燥(パンドライ)、凍結乾燥(フリーズドライ)、真空乾燥等の種々の方法で乾燥した後、熱蔵処理を施して得られたものである。液卵白としては、上述した液卵白と同様のものを用いることができるが、乾燥卵白においては、これらの液卵白のなかでも、脱糖処理を行った液卵白を用いることが好ましい。脱糖処理を行わないと、熱蔵処理中に卵白タンパク質中のアミノ基と遊離の糖がメイラード反応を起こし、褐変、不快臭の発生等、品質が低下する場合があるためである。脱糖処理は、酵母、酵素、細菌などを用いて常法により行えばよく、液卵白中の遊離の糖含有率が好ましくは0.1%以下となるように行うことが好ましい。
一般に、液卵白を酵母脱糖、酵素脱糖等の方法で脱糖処理する際には、これらの酵母や酵素の適性pHが弱酸性〜中性であり、有機酸等の酸剤を添加して液卵白のpHを中性程度とするため、得られる乾燥卵白もpHが7前後となる。このようなpHが7前後の乾燥卵白が広く流通しており、本発明においても、当該乾燥卵白を用いてもよいが、乾燥卵白1部に対して7部の清水を加えたものを加熱凝固させ、得られた加熱凝固物を後述する方法で測定した時の離水率が、好ましくは4%以下、より好ましくは3.5%以下である乾燥卵白を用いると、より泡立てた卵白の泡が潰れ難く、なめらかかつふわふわした状態が保持されたフィキシングが得られやすく好ましい。なお、2%以下であると固く、ぼそぼそとした状態になりやすい傾向がある。
上記離水率は、以下の手順で測定された値である。つまり、1部の乾燥卵白に対して、7部の清水を加えて溶解し、折径60mmのナイロン製のケーシングに充填・密封し、80℃で40分間加熱して凝固物を製する。そして、加熱凝固物を5℃で24時間保存後、室温(20℃)に3時間放置して品温20℃にする。その後、加熱凝固物をケーシングから取り出して、長さ方向に対して直角に厚さ3cmにカットし、カットした加熱凝固物を110mm径の濾紙(定性濾紙No.2)5枚を重ねた上に、カットした面のいずれか片方が底面となるようにのせた後、1時間室温に放置して、放置前後の加熱凝固物の質量変化から下記式により離水率を求めた。
Figure 0004880065
前記離水率の条件を満たす乾燥卵白は、例えば、上述した脱糖処理の際に有機酸等の酸剤を添加しないか、またはごくわずかの添加に抑え、噴霧乾燥等の乾燥処理後のpHを好ましくは9以上、より好ましくは9.5以上とするとよい。具体的には、用いる液卵白のpHや乾燥処理方法等にもよるが、有機酸等の酸剤を添加せずに酵母で脱糖処理をした場合、pH9.9〜10.1程度の乾燥卵白を得ることができる。また、本発明においては、乾燥処理後のpHが高いほうが離水率の低いものが得やすいことから、有機酸などの酸剤を添加しないほうが好ましいが、脱糖処理効率を上げるなどの目的のために、例えば、酸剤としてクエン酸等の有機酸を用いる場合は、脱糖の際の有機酸添加量を液卵白1kgに対し1000mg以下、好ましくは500mg以下、より好ましくは200mg以下、さらに好ましくは100mg以下とする。
脱糖処理前の液卵白のpHに比べて、脱糖処理後のpHはやや低下する傾向がある。例えば、脱糖処理前の液卵白のpHにもよるが、酵母で脱糖処理を行った場合、pHが0.1〜2.5程度低下する。一方、脱糖処理後の液卵白である乾燥処理前の液卵白のpHに比べて、乾燥処理後のpHはやや上昇する傾向がある。例えば、乾燥条件にもよるが、通常の噴霧乾燥条件である150〜200℃の熱風で乾燥した場合、pHが1〜3程度上昇する。したがって、これらを考慮し、乾燥処理後の液卵白の乾燥物のpHを上記範囲に調製すればよい。
また、液卵白の乾燥物のpHを前記特定範囲に調製するために、リン酸三ナトリウムなどのアルカリ剤を少量添加してもよいが、アルカリ剤に由来する塩類により、熱蔵中にタンパク質が熱変性して不溶化するいわゆる煮えが生じ易くなることから、煮えなどが発生しないように微調整しながら行う必要があり、製造コストがかかって経済的でないことから、液卵白の乾燥物のpHが10.7以下であると好ましい。
乾燥処理は、特に制限はなく、例えば、噴霧乾燥(スプレードライ)、静置乾燥(パンドライ)、凍結乾燥(フリーズドライ)、真空乾燥等の種々の方法により乾燥物の水分含量が好ましくは12%以下、より好ましくは10%以下となるように常法に準じて行えばよい。
なお、pHは、液卵白などの液状物の場合はそのまま、乾燥物の場合は1部の乾燥物に対して7部の清水を加えて溶解したものを、pHメーターで測定したときの値である。また、乾燥物の水分含量は、赤外線水分計((株)ケット科学研究所、FD−600)によって測定したときの値である。
次に、液卵白の乾燥物を好ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜90℃以上で好ましくは1〜30日間、より好ましくは2〜20日間熱蔵処理する。熱蔵処理の方法としては、液卵白の乾燥物を容器に封入して、あるいは乾燥物をバットなどの平坦な容器に厚さが1mm〜10cm程度に広げ、これを上記所定の温度に設定した熱蔵庫、恒温機、乾燥機などに保存して行うとよい。また、二酸化炭素を除去しながら熱蔵処理を行ってもよい。
乾燥卵白の配合量は、製品に対し好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0.05〜3%であるとよい。前記範囲より少ない配合量であると、やや柔らかめのフィキシングが得られる傾向にあり、一方、前記範囲より多い配合量であると、やや硬めのフィキシングが得られる傾向にあり、なめらかかつふわふわした状態のものが得られ難いためである。
また、本発明は上記泡立てた卵白と乾燥卵白を混合する際に、澱粉を加配するとよく、澱粉としては、食用として一般的に用いている澱粉であれば特に限定するものではない。例えば、小麦粉澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉等の生澱粉、これらを原料として常法により架橋処理、エステル化処理、エーテル化処理、酸化処理等の化学的処理の一種又は二種以上を行った架橋澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等の化工澱粉、更に、常法によりα化処理、湿熱処理等の物理的処理を行った加工澱粉等が挙げられる。これら澱粉の中でも、α化澱粉を用いると、泡立てた卵白の泡が潰れ難く、よりなめらかかつふわふわした状態が保持されたフィキシングが得られやすく好ましい。
澱粉の配合量は、製品に対し好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.5〜5%であるとよく、前記範囲より少ない配合量であると、泡立てた卵白の泡が潰れやすい傾向となり、なめらかかつふわふわした状態のものが得られ難いためである。一方、前記範囲より多い配合量であると、澱粉特有の風味が感じられ、好ましくない場合がある。
以上本発明のフィキシングに配合する必須の原料について説明したが、本発明の効果を損なわない範囲で各種原料を適宜選択し配合することができる。例えば、かぼちゃ、人参、トマト、ホウレンソウ、オレンジ、マンゴー、アボカド等の野菜・果実をペースト状やピュレ状にしたもの、クルミ、アーモンド等のナッツ類、サーモン等の魚類、バター、チーズ、生クリーム、脱脂粉乳、牛乳等の乳製品又はその加工品等、砂糖・グラニュー糖・ぶどう糖等の糖類、食塩、色素、発色剤、酸化防止剤、香料等を配合することができる。なお、本発明は加熱処理時に離水し易い前記野菜・果実を高配合しても、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングが得られ好ましい。具体的には、本発明は野菜・果実を8〜50%配合したものに好適であり、10〜40%配合したものにより好適である。
また、ホイップした従来のフィキシングは加熱処理を施すと泡が潰れ易いのに対し、本発明は、前記混合物に加熱処理を施しても泡が潰れることがなく保持され、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングが得られるので好適である。加熱処理温度は、好ましくは60〜100℃、より好ましくは65℃〜90℃、また加熱処理時間は、好ましくは15分〜120分、より好ましくは30分〜90分の加熱処理であるとよい。なお、この加熱処理は殺菌を兼ねても良い。また、前記加熱処理はパウチ等の包装容器に充填・密封してから行うと、前記混合物の泡を保持したまま加熱処理できるため、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングが得られ易く好ましい。
さらに前記加熱処理物は、冷却した後、冷凍処理を施しても卵白の泡が潰れることがなく保持され、なめらかかつふわふわした状態であるフィキシングが得られる。冷凍処理は、凍結機を用い適宜条件を調節して行えばよいが、例えば、−60〜−15℃程度の雰囲気温度で冷凍処理を行えばよい。
以下、本発明について、実施例、比較例、並びに試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定するものではない。
[調製例1]
殻付き卵を割卵分離し、得られた液卵白1000kgにパン用酵母2kgを添加後、35℃で4時間脱糖処理を行った。次に、この脱糖液卵白を170℃で噴霧乾燥した。次いで、この乾燥物を10kgずつ、厚み100μmのポリエチレン袋に充填密封し、さらにクラフト袋に入れた後、75℃の熱蔵庫に保存し、75℃、14日間の熱蔵処理を行い乾燥卵白を得た。なお、得られた乾燥卵白の離水率を測定したところ3.3%であった。
[調製例2]
殻付き卵を割卵分離し、得られた液卵白10kgにパン用酵母20gを添加後、35℃で4時間脱糖処理を行った。次に、この脱糖液卵白を170℃で噴霧乾燥した。次いで、この乾燥物1kgと二酸化炭素吸収剤(二酸化炭素吸収能500mL、三菱化学(株)製、商品名「エージレスC−500PS」)をアルミ袋に充填密封した後、75℃の熱蔵庫に保存し、75℃、2日間の熱蔵処理を行い乾燥卵白を得た。なお、得られた乾燥卵白の離水率を測定したところ2.7%であった。
[調製例3]
殻付き卵を割卵分離し、得られた液卵白10kgに10%クエン酸溶液350gとパン用酵母20gを添加後、35℃で4時間脱糖処理を行った。次に、この脱糖液卵白を170℃で噴霧乾燥した。次いで、この乾燥物を1kgずつ、厚み60μmのポリエチレン袋に充填・密封した後、75℃の熱蔵庫に保存し、75℃、7日間の熱蔵処理を行い乾燥卵白を得た。なお、得られた乾燥卵白の離水率を測定したところ6.1%であった。
[実施例1]
フィキシング1kgを製造した。つまり、ミキサーに液卵白を投入し、撹拌することで密度が0.15g/cmになるよう泡立てた。そこへ、調製例1の乾燥卵白(離水率3.3%)、α化澱粉、裏ごししたかぼちゃ、生クリーム、グラニュー糖、食塩、清水を加え撹拌した後、湯煎した無塩バター加えさらに撹拌混合した。次いでパウチに充填・密封し70℃の湯中で60分間加熱処理し、冷却後−18℃で冷凍しフィキシングを製した。
<本発明の配合割合>
液卵白 38%
糖乾燥卵白(調製例1) 0.3%
α化澱粉 3%
裏ごししたかぼちゃ 20%
生クリーム 15%
グラニュー糖 6%
食塩 0.5%
無塩バター 10%
清水 残 余
―――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
[比較例1]
実施例1のフィキシングにおいて、乾燥卵白を配合しなかった以外は同様な方法でフィキシングを製した。
[試験例1]
実施例1、及び比較例1のフィキシングについて、乾燥卵白の有無による得られたフィキシングの状態の違いについて評価した。具体的には、得られたフィキシングを流水中で30分間流水解凍し、皿に出し評価した。
Figure 0004880065
表1より、乾燥卵白を配合してある実施例1のフィキシングは、乾燥卵白を配合しなかった比較例1のフィキシングと比較し、泡が潰れることなく、大変なめらかかつふわふわした状態が保持されており好ましいものであることが理解される。
[比較例2]
ミキサーに液卵白、調製例1で得られた乾燥卵白(離水率3.3%)を投入し撹拌することで密度が0.15g/cmになるよう泡立てた。そこへα化澱粉、裏ごししたかぼちゃ、生クリーム、グラニュー糖、食塩、清水を加え撹拌した後、湯煎無塩バターを加えさらに撹拌混合した。次いでパウチに充填・密封し70℃で60分間加熱処理し、冷却後−18℃で冷凍しフィキシングを製した。
[試験例2]
実施例1及び比較例2のフィキシングについて、泡立てた卵白に乾燥卵白を配合し製した場合と、液卵白に乾燥卵白を配合し製した場合の得られたフィキシングの状態の違いについて評価した。具体的には、試験例1と同様な方法で解凍し、同様に評価した。
Figure 0004880065
表2より、泡立てた卵白に乾燥卵白を配合し混合した実施例1のフィキシングは、液卵白と乾燥卵白を混合し泡立てたものを配合した比較例2のフィキシングと比較し、泡が潰れることなく、大変なめらかかつふわふわした状態が保持されており好ましいものであることが理解される。
[実施例2]
フィキシング1kgを製した。つまり、ミキサーに液卵白を投入し、撹拌することで密度が0.15g/cmになるよう泡立てた。そこへ、調製例2で得られた乾燥卵白(離水率2.7%)、α化澱粉、トマトペースト、オレンジ果汁、生クリーム、グラニュー糖、食塩、清水を加え撹拌した後、湯煎無塩バターを加えさらに撹拌混合した。次いでパウチに充填・密封し70℃で60分間加熱処理し、冷却後−18℃で冷凍しフィキシングを製した。
<本発明の配合割合>
液卵白 47%
乾燥卵白(調製例2) 0.6%
α化澱粉 3.5%
トマトペースト 9.5%
オレンジ果汁 3%
生クリーム 10%
グラニュー糖 6.5%
食塩 0.8%
無塩バター 12%
清水 残 余
―――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
[実施例3]
実施例2のフィキシングにおいて、調製例1で得られた乾燥卵白(離水率3.3%)を用いた以外は同様な方法でフィキシングを製した。
[実施例4]
実施例2のフィキシングにおいて、調製例3で得られた乾燥卵白(離水率6.1%)を用いた以外は同様な方法でフィキシングを製した。
[試験例3]
実施例2乃至4のフィキシングについて、離水率の異なる乾燥卵白を用いフィキシングを製した場合の得られたフィキシングの状態の違いについて評価した。具体的には、試験例1と同様な方法で解凍し、同様に評価した。
Figure 0004880065
表3より、離水率が4%より高い乾燥卵白を用いた実施例4のフィキシングより、離水率が4%以下である乾燥卵白を用いた実施例2及び3のフィキシングの方が、大変なめらかかつふわふわした状態が保持されており、より好ましいものであることが理解される。
[実施例5]
フィキシング1kgを製した。つまり、ミキサーに液卵白を投入し、撹拌することで密度が0.15g/cmになるよう泡立てた。そこへ、調製例1で得られた乾燥卵白(離水率3.3%)、α化澱粉、裏ごししたホウレンソウ、クリームチーズ、生クリーム、グラニュー糖、食塩、清水を加えさらに撹拌した後、湯煎無塩バターを加えさらに撹拌混合した。次いでパウチに充填・密封し70℃で60分間加熱処理し、冷却後−18℃で冷凍しフィキシングを製した。
<本発明の配合割合>
液卵白 40%
乾燥卵白(調製例1) 0.7%
α化澱粉 5%
裏ごししたホウレンソウ 16%
クリームチーズ 6%
生クリーム 10%
グラニュー糖 5%
食塩 0.7%
無塩バター 10%
清水 残 余
―――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
[実施例6]
フィキシング1kgを製した。つまり、ミキサーに液卵白を投入し撹拌することで密度が0.15g/cmになるよう泡立てた。次いで、撹拌羽根付きの加熱機に、前記泡立てた卵白、及び調製例1で得られた乾燥卵白(離水率3.3%)、α化澱粉、裏ごししたホウレンソウ、クリームチーズ、生クリーム、グラニュー糖、食塩、清水を加え撹拌した。そして、さらに湯煎無塩バターを加え加熱撹拌し、70℃に達温後、パウチに充填・密封し−18℃で冷凍しフィキシングを製した。
[試験例4]
実施例5及び6のフィキシングにおいて、材料を撹拌した後の製造方法の違いによる得られたフィキシングの違いについて評価した。具体的には試験例1と同様に解凍し、評価した。
Figure 0004880065
Figure 0004880065
表4より、加熱処理後に包装容器に充填・密封を行った実施例6のフィキシングより、包装容器に充填・密封後に加熱処理を行った実施例5のフィキシングの方が、大変なめらかかつふわふわした状態が保持されており、より好ましいものであることが理解される。

Claims (2)

  1. 泡立てた卵白と、泡立てていない乾燥卵白を含む液とを添加混合してなることを特徴とするフィキシング。
  2. 澱粉を加配している請求項1記載のフィキシング。
JP2010285717A 2010-12-22 2010-12-22 フィキシング Expired - Fee Related JP4880065B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010285717A JP4880065B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 フィキシング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010285717A JP4880065B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 フィキシング

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007141501A Division JP4675354B2 (ja) 2007-05-29 2007-05-29 フィキシング及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011055844A JP2011055844A (ja) 2011-03-24
JP4880065B2 true JP4880065B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=43944225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010285717A Expired - Fee Related JP4880065B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 フィキシング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4880065B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0783681B2 (ja) * 1986-04-14 1995-09-13 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 易焦焼色発色性メレンゲ
JPH074177B2 (ja) * 1990-04-27 1995-01-25 株式会社スギヨ 発泡ゲル状食品及びその製造法
JPH05115241A (ja) * 1991-10-29 1993-05-14 Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd ケーキ生地連続製造装置および方法
JPH10327757A (ja) * 1997-05-26 1998-12-15 Baikaru:Kk プリンとスフレフロマージュとの積層洋菓子およびその製造方法
JP4138156B2 (ja) * 1999-06-14 2008-08-20 伊那食品工業株式会社 冷菓
JP2006141501A (ja) * 2004-11-17 2006-06-08 Samii Kk 弾球遊技機の整流装置
JP4671934B2 (ja) * 2006-09-01 2011-04-20 キユーピー株式会社 加工液卵白からなるメレンゲを用いた食品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011055844A (ja) 2011-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1097431C (zh) 稳定搁置的全组分食物预混料
US6180148B1 (en) Method for cooking fresh noodles in a microwave oven
US4244982A (en) Process for preparing a food mousse
JP4288477B2 (ja) 気泡含有食品組成物の調製方法及び該方法によって調製される食品
KR20150068606A (ko) 난백분말을 이용한 핫도그용 프리믹스 조성물, 및 이를 이용하여 제조된 핫도그 및 그 제조방법
JP2005168499A (ja) 食品品質改良剤の製造方法及びその方法で製造された食品品質改良剤
JP4675354B2 (ja) フィキシング及びその製造方法
JP4880065B2 (ja) フィキシング
US7851008B2 (en) High fat to protein ratio egg yolk product and methods for making and utilizing same
KR101435643B1 (ko) 난백분말을 이용한 거품형 케이크용 프리믹스 조성물, 및 이를 이용하여 제조된 거품형 케이크 및 그 제조방법
US6171634B1 (en) Process with a starch addition step for preparation of frozen culinary products
JP4753921B2 (ja) 澱粉麺入り加圧加熱調理食品の製造法
JP4806654B2 (ja) 起泡材、起泡物及びこれを用いた食品
JP4800263B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP4389104B2 (ja) 卵加工食品
JP2009000091A (ja) 抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品
JP4576353B2 (ja) 低粘度カスタードクリーム及びその製造方法
JP4881882B2 (ja) 加熱調理済み中華麺、及び該加熱調理済み中華麺の製造方法
JP4638465B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP4633021B2 (ja) タマゴサラダの製造方法
JP4712764B2 (ja) 卵加工食品及び卵加工食品用の品質保持材
JP5140463B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
CZ323298A3 (cs) Potravinové kompozice, vázající vodu
WO2019225630A1 (ja) 膨化食品およびその製造方法と、加工食品
JP2013039105A (ja) 気泡入り油揚食品

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4880065

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees