以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<スロットマシン10の構成>>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の前面を示す正面図である。また、図2は、スロットマシン10の内部構造を示す図である。
図1及び図2に示すように、スロットマシン10は、箱形形状の基体部20と、前面扉40とを含む。前面扉40は、基体部20の左側側部で枢支されて、基体部20の前面側で開閉可能に設けられている。図1は、前面扉40を基体部20に対して閉じた状態を示し、図2は、前面扉40を基体部20に対して略180度開放した状態を示す。
<前面扉40の前面>
前面扉40は、閉じられたときに基体部20の前面を覆うように、基体部20に開閉可能に取り付けられている。図1に示すように、前面扉40の前面には、主に、操作に関する部材と、表示に関する部材とが設けられている。また、前面扉40の背面には、主に、制御用の回路基板が設けられている。
<操作に関する部材>
図1に示すように、前面扉40の前面側(遊技者側)の略中央には、水平方向に伸長する操作パネル41が設けられている。操作パネル41の前面側には、スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが設けられている。操作パネル41の上面側には、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66や、メダル投入口46が設けられている。前面扉40の下部には、単位遊技の結果に基づいて払い出されたメダルを受けるための受け皿48も設けられている。なお、本明細書においては、後述する3つのリールに付された図柄の表示の態様によって進行が定まる遊技を単位遊技と称する。この単位遊技については、後で詳述する。
スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cは、単位遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。スタートスイッチ42を遊技者が操作することによって、後述する3つのリール30L、30C及び30Rの回転が開始される。また、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作することによって、操作されたストップスイッチに対応するリール30L〜30Rが停止される。
なお、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の機能については後述する。
<リール表示窓51とリール30L,30C,30R>
図1及び図2に示すように、前面扉40には、前面枠50が形成されている。前面枠50の略中央部には、リール表示窓51が形成されている。図2に示すように、3つのリール30L〜30Rは、リールユニット28内に回転可能に収容されている。リールユニット28は、前面29が開放されており、後述するように、遊技者はリールユニット28の前面29に位置した図柄の種類を視認することができる。リールユニット28は、基体部20に固定された支持板26によって支持されている。前面扉40が閉じられたときには、リール表示窓51は、リールユニット28の前面29の前方に位置する。リール表示窓51は、透明な部材で覆われており、前面扉40が閉じられたときには、遊技者は、リール表示窓51を介して3つのリール30L〜30Rに描かれている図柄の種類を視認することができる。
3つのリール30L〜30Rの各々には複数の種類の図柄が付されている。図柄の種類は、例えば、数字の「赤7」や、果物の「チェリー」等の遊技者が識別できるものである。
本実施の形態では、図16に示すように、左リール30Lには、0番目に、図柄「RP」が配置され、20番目に、図柄「赤7」が配置され、19番目に、図柄「赤星」が配置され、18番目に、図柄「赤7」が配置され、17番目に、図柄「RP」が配置され、16番目に、図柄「青い木」が配置され、15番目に、図柄「赤星」が配置され、14番目に、図柄「RP」が配置され、13番目に、図柄「白7」が配置され、12番目に、図柄「チェリー」が配置され、11番目に、図柄「白7」が配置され、10番目に、図柄「RP」が配置され、9番目に、図柄「赤い木」が配置され、8番目に、図柄「青星」が配置され、7番目に、図柄「RP」が配置され、6番目に、図柄「青7」が配置され、5番目に、図柄「チェリー」が配置され、4番目に、図柄「青7」が配置され、3番目に、図柄「RP」が配置され、2番目に、図柄「白い木」が配置され、1番目に、図柄「青星」が配置されている。
また、中リール30Cには、0番目に、図柄「RP」が配置され、20番目に、図柄「赤7」が配置され、19番目に、図柄「赤星」が配置され、18番目に、図柄「RP」が配置され、17番目に、図柄「赤い木」が配置され、16番目に、図柄「赤い木」が配置され、15番目に、図柄「赤い木」が配置され、14番目に、図柄「青星」が配置され、13番目に、図柄「RP」が配置され、12番目に、図柄「青い木」が配置され、11番目に、図柄「青7」が配置され、10番目に、図柄「青7」が配置され、9番目に、図柄「青星」が配置され、8番目に、図柄「RP」が配置され、7番目に、図柄「青い木」が配置され、6番目に、図柄「青い木」が配置され、5番目に、図柄「青い木」が配置され、4番目に、図柄「赤星」が配置され、3番目に、図柄「RP」が配置され、2番目に、図柄「赤い木」が配置され、1番目に、図柄「赤星」が配置されている。
さらに、右リール30Rには、0番目に、図柄「赤星」が配置され、20番目に、図柄「赤7」が配置され、19番目に、図柄「白い木」が配置され、18番目に、図柄「赤7」が配置され、17番目に、図柄「RP」が配置され、16番目に、図柄「赤星」が配置され、15番目に、図柄「赤い木」が配置され、14番目に、図柄「赤い木」が配置され、13番目に、図柄「赤い木」が配置され、12番目に、図柄「RP」が配置され、11番目に、図柄「青星」が配置され、10番目に、図柄「青7」が配置され、9番目に、図柄「RP」が配置され、8番目に、図柄「青星」が配置され、7番目に、図柄「青い木」が配置され、6番目に、図柄「RP」が配置され、5番目に、図柄「青星」が配置され、4番目に、図柄「青い木」が配置され、3番目に、図柄「青い木」が配置され、2番目に、図柄「青い木」が配置され、1番目に、図柄「RP」が配置されている。
後述するように、3つのリール30L〜30Rが停止したときには、リール表示窓51において、9個の図柄が視認可能に停止表示される。
このリール表示窓51によって形成される領域が、「図柄表示領域」に対応する。
<リール30L,30C,30Rとストップスイッチ44a,44b,44c>
左リール30Lは、左側のストップスイッチ44aに対応する。遊技者が、左側のストップスイッチ44aを操作したときには左リール30Lが停止する。中リール30Cは、中央のストップスイッチ44bに対応する。遊技者が、中央のストップスイッチ44bを操作したときには中リール30Cが停止する。右リール30Rは、右側のストップスイッチ44cに対応する。遊技者が、右側のストップスイッチ44cを操作したときには右リール30Rが停止する。
<リール表示窓51と入賞ラインL1>
上述したように、リール表示窓51は透明な部材で覆われている。図1に示すように、リール表示窓51には、1本の入賞ラインL1が描かれている。このようにすることで、遊技者は、リール表示窓51を介して図柄の種類を視認することができると共に、リール表示窓51上の1本の入賞ラインL1をも視認することができる。
入賞ラインL1は、水平方向に延びる中段の直線である。本明細書では、入賞ラインL1の位置を中段と称する場合もある。
なお、図1に示した例では、1本の入賞ラインL1が、リール表示窓51上に描かれているものを示したが、遊技者に入賞ラインが明確であれば、リール表示窓51上に入賞ラインが描かれていなくてもよい。
<ベットスイッチ62,64及び66と入賞ラインL1>
上述した操作パネル41のメダル投入口46に規定枚数以上のメダルが投入されると、メダルカウンタ(図示せず)により投入されたメダルの枚数が計数され、その枚数はクレジット数として記憶される。上述した1ベットスイッチ62は、記憶されたクレジット数のうちの1枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。また、2ベットスイッチ64は、クレジット数のうちの2枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチであり、最大ベットスイッチ66は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
上述したように、リール表示窓51には5本の入賞ラインL1が描かれている。ベットスイッチ62,64及び66のいずれかを遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化される。このように3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1を有効化する有効ライン化手段として機能する。
<有効ライン>
上述したように、3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技者が操作することにより、入賞ラインL1を有効化する遊技媒体数設定手段として機能する。ベットスイッチ62,64及び66のいずれかが操作されたときには、入賞ラインL1が有効化される。上述したように、有効化された入賞ラインを有効ラインと称する。
有効ライン上に停止した図柄の並びが、入賞したか否かの判断の対象となる。例えば、上述した有効ラインL1上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃ったときには、ビッグボーナスという役に入賞したと判断される。なお、役の種類については、後述する。また、有効ラインL1上に役を構成しない図柄の並びが停止したときには、入賞しなかったと判断される。これに対して、入賞ラインであっても、その入賞ラインが有効化されていないときには、その入賞ライン上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の並びが揃った場合であっても、その入賞ラインは入賞したか否かの判断の対象とはされない。
上述したように、本実施の形態では、有効化できる入賞ラインは、L1のみであるので、後述する小役に対応する図柄や、SB役に対応する図柄を、リール上に多く付すことができ、小役に属する小役(小役1〜小役12)の数や、SB役に属するSB役(SB役1〜SB役12)の数を増やすことができるので、当選した役へ入賞させにくくでき、さらに、リール30L〜30Rの停止操作を的確にする必要が生じるので、遊技者に緊張感を与えることができる。なお、小役1〜小役12やSB役1〜SB役12については、後述する。
<画像表示装置34>
前面扉40の上部には、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34には、演出画像が表示される。演出画像は、遊技が進行するに従って表示される画像であり、主に、その遊技に関する各種の情報が含まれた画像である。例えば、一の単位遊技においては、後述する役抽選手段120によって抽選処理が行われる。この抽選処理の抽選結果に基づいてその抽選結果を示唆する演出画像が画像表示装置34に表示される。
スロットマシン10で行われる単位遊技は、単一の行程の遊技が繰り返され得る遊技である。この単一の行程の遊技を単位遊技と称する。なお、単位遊技については、後で詳述する。
画像表示装置34に表示される演出画像には、各種の情報を文字の態様で表示するものと、文字以外の図画の態様で表示するものとがある。文字の態様で表示される情報は、主として、直接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、数値、アルファベット、平仮名、カタカナ、漢字等の人間の意思・感情の伝達手段としての言葉を視覚的に表した記号が文字として使用される。また、図画の態様で表示される情報は、主として、間接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、人物や動物等の生き物やロボット等の擬似生命体等を示すキャラクタの画像や、その他の機械類や建築物や風景等を示す画像が含まれる。
本実施の形態では、後述するように、画像表示装置34で行われる演出には、通常報知演出とあおり演出とがある。
<スピーカ36>
スピーカ36は、図1に示すように、上述した画像表示装置34の左右の両側に設けられている。スピーカ36によって、音声による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じた音声がスピーカ36から発せられる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する効果音や音楽等がスピーカ36から発せられる。
<ランプ38>
ランプ38は、図1に示すように、前面扉40の上部に設けられている。ランプ38によって、光による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じてランプ38の点灯や点滅が行われる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆するように、ランプ38は、その役の種類に応じて所定の色で点灯したり所定のパターンで点滅したりする。
尚、光による演出は、上述したランプ38のみならず、3つのリール30L,30C,30Rの内側に配置されたバックランプ(図示せず)等によるものもある。
<基体部20>
図2に示す基体部20は、木材等によって組み立てられて、前面が開口された箱形に形成されている。基体部20の内部の下部には、スロットマシン10に搭載された種々の装置に電源を供給する電源ユニット22や、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置24が設けられている。また、これらの電源ユニット22及びメダル払出し装置24の上方には、支持板26が設けられている。この支持板26によって、リール30L、30C及び30Rを回転可能に収容するリールユニット28が支持されている。さらに、基体部20の内部の上部には、スロットマシン10で行われる遊技を全体的に制御するメイン制御基板32が設けられている。
<設定スイッチ27>
前面扉40の背面には、設定スイッチ27が配置されている。設定スイッチ27は、スロットマシン10の管理者等の者によって操作されるスイッチである。管理者等の者による操作によって、後述する役抽選手段120による役抽選処理を行うときに用いる抽選確率テーブルを設定するための設定値が設定される。
設定値を、設定したり変更したりするためには、スロットマシン10に設けられている他のスイッチを操作することによって、設定スイッチ27からの入力を受け付ける状態にする。管理者等の者は、設定スイッチ27を少なくとも1回押動操作することによって、所望する設定値にする。例えば、設定値が1〜6であるときには、設定スイッチ27を1回押動操作する度に、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→・・・のように設定値が1ずつ変化するようにするものが好ましい。設定値を確定して、その設定値を記憶させるために、スロットマシン10に設けられている他のスイッチを操作する。
<メイン制御基板32>
メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転の開始及び停止制御をすると共に、スロットマシン10で行われる遊技の進行等の遊技全体を制御するための制御基板である。
このメイン制御基板32は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、遊技プログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、後述する図4〜図7に示すフローチャートを実行するためのプログラムを記憶する。また、RAMは、このプログラムで用いられる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
また、メイン制御基板32は、上述したベットスイッチ62,64及び66と電気的に接続されている。ベットスイッチ62,64及び66を遊技者が操作したときには、ベット指示信号がベットスイッチ62,64及び66の各々からメイン制御基板32へ発せられる。
さらに、メイン制御基板32は、上述したスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cと電気的に接続されている。スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作したときには、操作信号がスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cからメイン制御基板32へ発せられる。スタートスイッチ42から信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御をする。また、ストップスイッチ44a、44b又は44cから信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rのうち、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御をする。
<サブ制御基板52>
サブ制御基板52は、図2に示すように、前面扉40の背面の上部に配置されている。サブ制御基板52は、主に、遊技中における演出を制御する基板である。例えば、画像表示装置34に演出画像を表示したり、スピーカ36から効果音や音楽を発したり、ランプ38の点灯や点滅をしたりする制御を行う。サブ制御基板52には、演算等を行うCPU(図示せず)、演出プログラム及び演出データを記憶したROM(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、図8〜図14に示す演出を制御するための演出制御プログラムや、演出のための画像データや音声データを記憶する。また、RAMは、上述した演出制御プログラムで用いる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
サブ制御基板52は、メイン制御基板32に、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。メイン制御基板32は、サブ制御基板52に対して命令や情報等を送信する。上述したメイン制御基板32は、遊技全体を統括的に制御するのに対して、サブ制御基板52は、メイン制御基板32の下位に属し、メイン制御基板32から送られた命令や情報等に基づいて、演出の全体を制御する。
<スロットマシン10における単位遊技>
3つのリール30L、30C及び30Rが停止したときには、入賞ラインL1上に、図柄が位置する。スロットマシン10における単位遊技は、有効化された入賞ライン上に位置した図柄の並びによって、遊技の結果が定まる遊技である。このため、遊技者は、回転しているリール30L、30C及び30R上の図柄を目視し、所定の役を構成する図柄の並びが、有効化された入賞ライン上に揃うように、最適と判断したタイミングで、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作して、リール30L、30C又は30Rを停止させる。
役は、後述するように、複数の種類のものが予め定められている。後述する役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められる。このように、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称する。また、役抽選処理によっては、いずれの種類の役も定められない場合もあり、この場合を「外れ」と称する。
また、スロットマシン10で行われる単位遊技は、単一の行程の遊技が繰り返され得る遊技である。この単一の行程の遊技を単位遊技と称する。単位遊技は、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたことに基づいて開始され、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが操作されたことに基づいて終了する。遊技者の観点から見た場合には、単位遊技は、スタートスイッチ42を操作して3つのリール30L,30C及び30Rが回転し始めてから、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止するまでの単一の行程の遊技である。このように、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ42を操作する毎に開始される。なお、本明細書では、単位遊技と表現した場合には、単位遊技が繰り返される遊技を意味する場合と、1つの単位遊技を意味する場合との、双方の場合がある。
上述したように、単位遊技は、遊技者がスタートスイッチ42を操作することに基づいて開始される。この単位遊技の開始の時点は、より詳細には、遊技者がスタートスイッチ42を操作することによって、スタートスイッチ42から始動信号が発せられ、スタートスイッチ42から発せられた始動信号をメイン制御基板32が検出したときとするのが好ましい。また、この単位遊技の開始の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが回転し始めたことを視認できたときとしてもよい。
また、上述したように、単位遊技は、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作することによって終了する。この単位遊技の終了の時点は、より詳細には、遊技者が3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作することによって3つのリール30L、30C及び30Rが停止して、メイン制御基板32において、入賞処理等の終了処理を終えたときとするのが好ましい。また、単位遊技の終了の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことをメイン制御基板32が検出したときとしてもよい。さらに、単位遊技の終了の時点を、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことを視認できたときとしてもよい。
上述した役の種類には、例えば、小役や、再遊技役や、特別役等の種類がある。
小役は、予め定めた枚数のメダルの払い出しを行う役である。小役には、さらに、複数の種類の役がある。小役は、3つのリール30L、30C又は30Rに付された図柄の種類を用いて役の名称とする場合が多い。例えば、図柄の種類には、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」等とした場合には、有効ライン上に図柄「スイカ」が揃う小役をスイカ役と称し、有効ライン上に図柄「ベル」が揃う小役をベル役と称することができる。また、左リール30Lの図柄「チェリー」が有効ライン上に停止表示されたときには、中リール30C及び右リール30Rの図柄の種類に拘らず入賞したとする。この役をチェリー役と称する。
再遊技役は、現在行われた単位遊技における賭数(ベット枚数)を維持したまま、更なる所定の枚数のメダルを賭けの対象とすることなく、再び単位遊技を行えるようにした役である。なお、本明細書では、再遊技役を、リプレイ役又はRP役とも称し、また、再遊技役に当選したときに行われる単位遊技を再遊技(リプレイ又はRPとも称する。)と称する。
特別役は、単位遊技の遊技状態を通常一般遊技状態から特別遊技状態(遊技者にとって有利な遊技)に移行させることができる役である。通常一般遊技状態については、後述する。この特別役には、例えば、シングルボーナス(以下、SB役と称する。)や、レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)や、第1種ビッグボーナス役(以下、第1種BB役と称する。)や、チャレンジボーナス役(以下、CB役と称する。)や、第2種ビッグボーナス役(以下、第2種BB役と称する。)がある。また、特別遊技状態には、後述するように、シングルボーナス遊技状態や、レギュラーボーナス遊技状態や、第1種ビッグボーナス遊技状態や、チャレンジボーナス遊技状態や、第2種ビッグボーナス遊技状態がある。
SB役は、単位遊技の遊技状態をシングルボーナス遊技状態(普通役物)(以下、SB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。SB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をSB遊技状態に移行させる。SB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。SB遊技状態における単位遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技であり、1回の単位遊技で終了する。
RB役は、単位遊技の遊技状態をレギュラーボーナス遊技状態(第1種特別役物)(以下、RB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。RB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をRB遊技状態に移行させる。RB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。RB遊技状態における単位遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技である。RB遊技状態は、単位遊技の回数が、所定回数(例えば、12回)を超えたとき、また、所定役が所定回数(例えば、8回)入賞したときに終了する。
第1種BB役は、単位遊技の遊技状態を第1種ビッグボーナス遊技状態(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)(以下、第1種BB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。第1種BB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態に移行させる。第1種BB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。第1種BB遊技状態は、上述したRB遊技状態の遊技状態からなり、このRB遊技状態で少なくとも1回の単位遊技を行うことができる。また、1回の第1種BB遊技状態では、複数回のRB遊技状態を繰り返すことが可能な遊技状態である。第1種BB遊技状態は、第1種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、300枚など)に達したときに終了する。
CB役は、単位遊技の遊技状態をチャレンジボーナス遊技状態(第2種特別役物)(以下、CB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。CB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態をCB遊技状態に移行させる。CB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの一定のリールの停止制御を変更することができる。具体的には、その一定のリールに対応したストップスイッチが遊技者によって操作されたときを基準にして75ミリ秒以内(通常は、190ミリ秒)に、そのリールを停止させるように制御する。さらに、遊技状態がCB遊技状態となったときには、所定の小役については、後述する役抽選手段120による抽選処理の結果に拘らず、所定の小役に対応した図柄の並びを有効ラインに揃えることができる。CB遊技状態は、1回の単位遊技を行うことで終了する。
第2種BB役は、単位遊技の遊技状態を第2種ビッグボーナス遊技状態(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)(以下、第2種BB遊技状態と称する。)に移行させるための役である。第2種BB役に対応した図柄の並びが有効ラインに揃ったときに、単位遊技の遊技状態を第2種BB遊技状態に移行させる。第2種BB遊技状態に移行させるときには、メダルの払い出しはない。第2種BB遊技状態は、上述したCB役が高確率で当選するCB高確率当選状態と、上述したCB遊技状態と、の2つの遊技状態からなり、その各々で単位遊技を行うことができる。また、遊技状態がCB高確率当選状態からCB遊技状態へ移行したときには、その後、CB遊技状態からCB高確率当選状態へ再び戻すことができる。第2種BB遊技状態は、第2種BB遊技状態で払い出したメダルの枚数が、所定枚数(例えば、286枚など)に達したときに終了する。また、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときに、上述したSB役やRB役を、役抽選手段120の抽選処理によって当選できるようにした場合には、SB役やRB役に当選したときに、第2種BB遊技状態は終了する。
上述したように、遊技状態には、大きく分類すると、通常一般遊技状態と特別遊技状態とがある。通常一般遊技状態は、特別遊技状態に至っていない通常の遊技状態であり、遊技者に通常の所定の利益を与えることができる遊技状態である。スロットマシンを起動した直後の遊技状態や、遊技者が遊技を行っている大半の遊技状態は、この通常一般遊技状態になっている。
特別遊技状態は、上述したように、SB遊技状態と、RB遊技状態と、第1種BB遊技状態と、CB遊技状態と、第2種BB遊技状態とを含む。また、後述するように、第1種BB遊技状態は、第1種BB中一般遊技状態と第1種BB中RB遊技状態とからなるようにすることもできる。これらの遊技状態では、上述したように、遊技状態に応じた利益を遊技者に与えることができる。
さらに、上述した遊技状態のほかに、再遊技高確率遊技状態もある。この再遊技高確率遊技状態は、上述した再遊技役に当選しやすいように定められた遊技状態、すなわち、再遊技役の当選確率を高くして役抽選処理を行う遊技状態である。なお、この再遊技高確率遊技状態は、上述した通常一般遊技状態や特別遊技状態のような独立した遊技状態ではなく、これらの遊技状態に重畳することができる遊技状態である。すなわち、通常一般遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態や、特別遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態にすることができる。以下では、再遊技高確率遊技状態を、簡略化のために、RT遊技状態と称する場合もある。
なお、後述するように、再遊技高確率遊技状態への移行は、特別遊技状態が終了したときや、3つのリール30L〜30Rが停止して、有効ラインに揃った図柄の組合せが所定のものになったとき、すなわち、所定の役に入賞したときに行われる。
<<スロットマシン10の機能>>
図4は、スロットマシン10における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図4に示すように、スロットマシン10は、主に、操作手段500と、遊技媒体数設定手段600と、メイン制御手段100と、サブ制御手段200と、図柄表示手段400と、演出手段300とを含む。
<操作手段500>
操作手段500は、遊技者によって操作されるもので、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に遊技者の操作に基づいて発する。操作手段500は、スタートスイッチ42と、ストップスイッチ44a〜44cと、を含むものが好ましい。スタートスイッチ42は、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に発する。また、ストップスイッチ44a〜44cの各々も、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号をメイン制御手段100に発する。
上述したように、スタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転が始まり、上述した単位遊技の開始の契機が定められる。このスタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられる信号を始動信号と称する。
また、ストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rのうち対応したリールが停止する。3つのストップスイッチ44a〜44cの全てが操作されて、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したことに基づいて、単位遊技の終了の契機が定められる。このストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられる信号を停止信号と称する。このように、上述した始動信号が発せられたことに基づいて単位遊技が開始され、最後に停止させるリールに対応したストップスイッチから停止信号が発せられたことに基づいて単位遊技が終了する。
<遊技媒体数設定手段600(有効ライン化手段)>
遊技媒体数設定手段600も、操作手段500と同様に、遊技者によって操作されるもので、遊技者の操作に基づいて操作された旨の信号を後述するメイン制御手段100に発する。操作手段500からメイン制御手段100へ発せられた信号に基づいて、入賞ラインL1を有効化するかが定められる。
遊技媒体数設定手段600も、遊技者によって操作されるものであればよい。遊技媒体数設定手段600は、好ましくは、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66からなる。
1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、遊技の賭けの対象とするメダルの枚数が定められる。例えば、1ベットスイッチ62からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、1枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、2ベットスイッチ64からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、2枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、3枚のメダルを遊技の賭けの対象とする。
また、上述したように、リール表示窓51には1本の入賞ラインL1が描かれている。1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64、又は最大ベットスイッチ66のいずれを遊技者が操作しても、入賞ラインL1が有効化される。このように3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めると共に、入賞ラインL1を有効化する有効ライン化手段として機能する。
<メイン制御手段100(遊技制御手段)>
メイン制御手段100には、上述した操作手段500や遊技媒体数設定手段600のほか、サブ制御手段200や、図柄表示手段400が電気的に接続されている。メイン制御手段100は、遊技の進行等の遊技全体を制御する。このメイン制御手段100は、上述したメイン制御基板32からなるのが好ましい。
上述したように、メイン制御手段100には操作手段500が電気的に接続されている。操作手段500のスタートスイッチ42からは、メイン制御手段100に始動信号が発せられる。これにより、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたことを検出することができる。操作手段500のストップスイッチ44a〜44cの各々からは、メイン制御手段100に停止信号が発せられる。これにより、ストップスイッチ44a〜44cの各々から発せられた停止信号の順番やタイミングを検出することができる。
また、メイン制御手段100には遊技媒体数設定手段600が電気的に接続されている。遊技媒体数設定手段600の1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の各々からは、メイン制御手段100にベット信号が発せられる。発せられたベット信号を検出することによって、賭けの対象とするメダルの枚数や、有効ラインの設定の制御をする。
メイン制御手段100は、役抽選手段120と、リール駆動制御手段130と、図柄検出手段150と、有効ライン記憶手段160とを含む。
<役抽選手段120(役抽選手段)>
役抽選手段120は、予め定められている種類の役の抽選を行う。役には、上述したように、例えば、小役や、再遊技役や、特別役等の種類がある。このように、役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称し、いずれの種類の役も定められないことを、「外れ」と称する。
上述した小役は、予め定めた枚数のメダルの払い出しを行う役である。
本実施の形態では、小役は、第1群の小役Aと第2群の小役Bとに分類できる。第1群の小役Aに属する小役は、1種類のみで、対応する図柄の並びは、図15に示すように、左リール30L、中リール30C、右リール30Rの順に、「赤星」−「赤7」−「白い木」である。第1群の小役Aに属する小役であるので、入賞させることができた場合には、予め定めた枚数の遊技媒体の払い出しを行う役である。
一方、第2群の小役Bに属する小役は、図15に示すように、小役1〜小役12の12種類からなる。これらの小役1〜小役12に対応する図柄の並びは、以下の通りである。小役1に対応する図柄の並びは、「赤7」−「赤星」−「赤星」であり、小役2に対応する図柄の並びは、「赤7」−「赤星」−「青星」であり、小役3に対応する図柄の並びは、「赤7」−「青星」−「青星」であり、小役4に対応する図柄の並びは、「赤7」−「青星」−「赤星」であり、小役5に対応する図柄の並びは、「青7」−「赤星」−「赤星」であり、小役6に対応する図柄の並びは、「青7」−「赤星」−「青星」であり、小役7に対応する図柄の並びは、「青7」−「青星」−「青星」であり、小役8に対応する図柄の並びは、「青7」−「青星」−「赤星」であり、小役9に対応する図柄の並びは、「白7」−「赤星」−「赤星」であり、小役10に対応する図柄の並びは、「白7」−「赤星」−「青星」であり、小役11に対応する図柄の並びは、「白7」−「青星」−「青星」であり、小役12に対応する図柄の並びは、「白7」−「青星」−「赤星」である。
このように、小役1〜小役12は、便宜上、第2群の小役Bに属するが、対応する図柄の並びは全て異なり、異なる種類の小役として処理される。
これらの小役1〜小役12は、小役であるので、小役1〜小役12の12種類のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、予め定めた枚数の遊技媒体の払い出しを行う役である。図15に示すように、本実施の形態では、小役1〜小役12のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、15枚の遊技媒体が払い出される。また、本実施の形態では、有効化できる入賞ラインは、L1のみであるので、図15に示したように、小役1〜小役12のいずれかに対応した図柄の並びを、有効化された入賞ラインL1に揃えることができたときに、小役1〜小役12のいずれかの役に入賞したとされる。
再遊技役は、現在行われた単位遊技における賭数を維持したまま、更なる所定の枚数のメダルを賭けの対象とすることなく、再遊技を行えるようにした役である。なお、本実施の形態では、図15に示すように、再遊技役に対応する図柄の並びは、「RP」−「RP」−「RP」である。
上述した特別役とは、通常一般遊技状態から特別遊技状態に移行させる役である。特別遊技状態は、通常一般遊技状態における単位遊技で獲得できるメダルの数よりも多くのメダルを獲得できる可能性が高くなった遊技状態であり、遊技者にとって有利となる遊技状態である。特別役は、例えば、上述したように、SB役や、RB役や、第1種BB役や、CB役や、第2種BB役がある。SB役は、単位遊技の遊技状態をSB遊技状態に移行させるための役である。RB役は、単位遊技の遊技状態をRB遊技状態に移行させるための役である。第1種BB役は、単位遊技の遊技状態を第1種BB遊技状態に移行させるための役である。CB役は、単位遊技の遊技状態をCB遊技状態に移行させるための役である。第2種BB役は、単位遊技の遊技状態を第2種BB遊技状態に移行させるための役である。
本実施の形態では、図15に示すように、SB役は、SB役1〜SB役12の12種類からなる。SB役1に対応する図柄の並びは、左リール30L、中リール30C、右リール30Rの順に、「赤い木」−「赤星」−「赤星」である。同様に、SB役2に対応する図柄の並びは、「赤い木」−「赤星」−「青星」であり、SB役3に対応する図柄の並びは、「赤い木」−「青星」−「青星」であり、SB役4に対応する図柄の並びは、「赤い木」−「青星」−「赤星」であり、SB役5に対応する図柄の並びは、「青い木」−「赤星」−「赤星」であり、SB役6に対応する図柄の並びは、「青い木」−「赤星」−「青星」であり、SB役7に対応する図柄の並びは、「青い木」−「青星」−「青星」であり、SB役8に対応する図柄の並びは、「青い木」−「青星」−「赤星」であり、SB役9に対応する図柄の並びは、「白い木」−「赤星」−「赤星」であり、SB役10に対応する図柄の並びは、「白い木」−「赤星」−「青星」であり、SB役11に対応する図柄の並びは、「白い木」−「青星」−「青星」であり、SB役12に対応する図柄の並びは、「白い木」−「青星」−「赤星」である。
これらのSB役1〜SB役12は、SB役であるので、SB役1〜SB役12のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、遊技媒体が払い出されることはなく、遊技状態をSB遊技状態へ移行させる。すなわち、SB役1〜SB役12のいずれかに対応した図柄の並びを、有効化された入賞ラインL1に揃えることができたときには、SB役1〜SB役12のいずれかの役に入賞したとされ、遊技状態をSB遊技状態へ移行させる。
上述したSB役1〜SB役12が、「第1の特別役」に対応する。
さらに、本実施の形態では、図15に示すように、BB役は、BB役1及びBB役2の2種類からなる。BB役1に対応する図柄の並びは、左リール30L、中リール30C、右リール30Rの順に、「赤7」−「赤7」−「赤7」であり、同様に、BB役2に対応する図柄の並びは、「青7」−「青7」−「青7」である。
これらのBB役1及びBB役2は、BB役であるので、BB役1又はBB役2のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、遊技媒体が払い出されることはなく、遊技状態を第1種BB遊技状態へ移行させる。すなわち、BB役1又はBB役2のいずれかに対応した図柄の並びを、有効化された入賞ラインL1に揃えることができたときには、BB役1又はBB役2のいずれかの役に入賞したとされ、遊技状態を第1種BB遊技状態へ移行させる。
上述したBB役1又はBB役2が、「第2の特別役」に対応する。
また、本実施の形態では、図15に示すように、RB役は、RB役1及びRB役2の2種類からなる。RB役1に対応する図柄の並びは、左リール30L、中リール30C、右リール30Rの順に、「赤7」−「RP」−「RP」であり、同様に、RB役2に対応する図柄の並びは、「青7」−「RP」−「RP」である。これらのRB役1及びRB役2は、RB役であるので、RB役1又はRB役2のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、遊技媒体が払い出されることはなく、遊技状態をRB遊技状態へ移行させる。特に、遊技状態が、第1種BB中一般遊技状態であるときに、RB役1又はRB役2のうちのいずれかに入賞させることができた場合には、遊技状態を第1種BB中一般遊技状態から第1種BB中RB遊技状態へ移行させる。すなわち、遊技状態が、第1種BB中一般遊技状態であるときに、RB役1又はRB役2のいずれかに対応した図柄の並びを、有効化された入賞ラインL1に揃えることができた場合には、BB役1又はBB役2のいずれかの役に入賞したとされ、遊技状態を第1種BB中一般遊技状態から第1種BB中RB遊技状態へ移行させる。
役抽選手段120は、例えば、乱数発生手段122と、乱数抽出手段124と、乱数判定手段126とを含む。乱数発生手段122は、役抽選処理用の乱数(ハードウェア乱数等)を発生させる。乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発せられた乱数を抽出する。乱数判定手段126は、乱数抽出手段124が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。この役抽選手段120によって、「役抽選手段」が構成され、「抽選処理」が行われる。
「抽選処理」は、遊技についての「当り」又は「外れ」を定める抽選処理である。具体的には、後述する図4のステップS13において実行される。
<乱数発生手段122>
乱数発生手段122は、所定の正の整数の範囲(例えば10進法で0〜65535)の乱数を、所定のタイミング毎に継続的に発生させる。
<乱数抽出手段124>
乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発生させた乱数を、所定のタイミングで抽出する。例えば、本実施の形態では遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたときに乱数を抽出する。
<乱数判定手段126>
乱数判定手段126は、乱数抽出手段124によって抽出された乱数値を、後述する確率テーブル記憶手段128に記憶された抽選確率テーブル(確率テーブル)と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。
<確率テーブル記憶手段128(役記憶手段)>
確率テーブル記憶手段128は、複数の遊技状態と役の種類とに応じて、抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを有する。
単位遊技の遊技状態は、例えば、上述したように、通常一般遊技状態、SB遊技状態、RB遊技状態、第1種BB遊技状態、CB遊技状態、第2種BB遊技状態等がある。抽選確率テーブルは、これらの遊技状態に対応して、通常一般遊技状態確率テーブル、SB遊技状態確率テーブル、RB遊技状態確率テーブル、第1種BB遊技状態確率テーブル、CB遊技状態確率テーブル、第2種BB遊技状態確率テーブル等の確率テーブルからなる。
また、再遊技高確率遊技状態にするための確率テーブルもある。上述したように、再遊技高確率遊技状態は、通常一般遊技状態や特別遊技状態のような独立した遊技状態ではなく、これらの遊技状態に重畳することができる遊技状態である。具体的には、再遊技高確率遊技状態は、通常一般遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態や、特別遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態がある。このように、再遊技高確率遊技状態は、遊技状態としては、通常一般遊技状態や特別遊技状態に重畳した遊技状態であるが、確率テーブルは、通常一般遊技状態確率テーブルや特別遊技状態確率テーブルとは別個に構成されている。具体的には、通常一般遊技状態であって再遊技高確率遊技状態である遊技状態に対応した一般再遊技高確率遊技状態確率テーブルと、特別遊技状態であって再遊技高確率遊技状態である遊技状態に対応した特別再遊技高確率遊技状態確率テーブルとからなる。
これらの確率テーブルの各々は、例えば、0〜65535の範囲の整数を所定の範囲ごとに分割した複数の領域を有する。複数の領域の各々は、役の種類に対応する。例えば、0〜65535の範囲の整数を、小役に対応した領域や、再遊技役に対応した領域や、RB役に対応した領域や、第1種BB役に対応した領域や、外れに対応した領域等の複数の領域に分割する。
上述した乱数判定手段126は、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、これらの領域のうちのいずれの領域に含まれるかを判断して、役の種類を判定する。例えば、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、第1種BB役に対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段126は、第1種BB役に当選したと判定する。また、乱数抽出手段124が抽出した乱数の値が、外れに対応した領域に含まれたときには、乱数判定手段126は、外れたと判定する。
なお、通常一般遊技状態確率テーブル、SB遊技状態確率テーブル、RB遊技状態確率テーブル、第1種BB遊技状態確率テーブル、CB遊技状態確率テーブル、第2種BB遊技状態確率テーブル等の全ての確率テーブルについて、全ての役に対応した領域を設ける必要はない。その遊技状態で当選し得る役についてのみ領域を設ければよい。例えば、遊技状態がRB遊技状態であるときに、SB役やRB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、RB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。また、遊技状態が第1種BB遊技状態であるときに、SB役や第1種BB役やCB役や第2種BB役が当選しないように、第1種BB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。さらに、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときに、第1種BB役や第2種BB役が当選しないように、第2種BB遊技状態確率テーブルには、これらの役に対応した領域を設けないようにする。
<役の種類と遊技状態との関係>
本実施の形態では、遊技状態は、通常一般遊技状態と、SB遊技状態と、第1種BB中一般遊技状態と、第1種BB中RB遊技状態と、RT遊技状態とを含むものが好ましい。
まず、遊技状態が通常一般遊技状態であるときには、上述した全ての役に当選する確率テーブルが選択される。
特に、本実施の形態では、小役1とSB役1とを対応させ、小役2とSB役2とを対応させ、小役3とSB役3とを対応させ、小役4とSB役4とを対応させ、小役5とSB役5とを対応させ、小役6とSB役6とを対応させ、小役7とSB役7とを対応させ、小役8とSB役8とを対応させ、小役9とSB役9とを対応させ、小役10とSB役10とを対応させ、小役11とSB役11とを対応させ、小役12とSB役12とを対応させている。
このようにすることで、小役1とSB役1とを重複して当選させたり、小役2とSB役2とを重複して当選させたり、小役3とSB役3とを重複して当選させたり、小役4とSB役4とを重複して当選させたり、小役5とSB役5とを重複して当選させたり、小役6とSB役6とを重複して当選させたり、小役7とSB役7とを重複して当選させたり、小役8とSB役8とを重複して当選させたり、小役9とSB役9とを重複して当選させたり、小役10とSB役10とを重複して当選させたり、小役11とSB役11とを重複して当選させたり、小役12とSB役12とを重複して当選させたりすることができる。
具体的には、遊技状態が通常一般遊技状態であるときに選択される確率テーブルには、以下の領域が設けられている。すなわち、小役Aに対応した領域と、小役1〜小役12(小役B)の各々に対応した領域と、SB役1〜SB役12の各々に対応した領域と、BB役1及びBB役2の各々に対応した領域と、RB役1及びRB役2の各々に対応した領域とのほかに、小役1とSB役1とが重複して当選するための領域と、小役2とSB役2とが重複して当選するための領域と、小役3とSB役3とが重複して当選するための領域と、小役4とSB役4とが重複して当選するための領域と、小役5とSB役5とが重複して当選するための領域と、小役6とSB役6とが重複して当選するための領域と、小役7とSB役7とが重複して当選するための領域と、小役8とSB役8とが重複して当選するための領域と、小役9とSB役9とが重複して当選するための領域と、小役10とSB役10とが重複して当選するための領域と、小役11とSB役11とが重複して当選するための領域と、小役12とSB役12とが重複して当選するための領域とが、通常一般遊技状態であるときに選択される確率テーブルに設けられている。
遊技状態が通常一般遊技状態であるときに選択される確率テーブルをこのように構成することにより、乱数発生手段122が発生させる乱数の値によって、上述した役に当選させることができる。
このような確率テーブルを用いて単位遊技を制御することによって、遊技状態が通常一般遊技状態であるときに、小役Aや小役B(小役1〜小役12)に入賞した場合には、図15に示した枚数の遊技媒体が払い出される。また、SB役1〜SB12に入賞したときには、遊技状態は、通常一般遊技状態からSB遊技状態に移行する。さらに、BB役1又はBB2に入賞したときには、遊技状態は、通常一般遊技状態から第1種BB遊技状態に移行する。
また、遊技状態がSB遊技状態であるときには、特別役と再遊技役とには当選しないようにされた確率テーブルが選択される。すなわち、遊技状態がSB遊技状態であるときには、小役Aに対応した領域と、小役1〜小役12(小役B)の各々に対応した領域とのみが設けられた確率テーブルが選択される。したがって、遊技状態がSB遊技状態であるときには、上述した小役とSB役とが重複して当選することはなく、小役1〜小役12は、単独で当選する。
このような確率テーブルを用いて単位遊技を制御することによって、遊技状態がSB遊技状態であるときに、小役Aや小役B(小役1〜小役12)に入賞した場合には、図15に示した枚数の遊技媒体が払い出される。
上述したSB遊技状態が、「第1の特別遊技状態」に対応する。すなわち、メイン制御手段100(遊技制御手段)は、遊技状態が、通常一般遊技状態であるときに、第1の特別役であるSB役1〜SB役12のいずれかの役に入賞させることができた場合には、遊技状態を通常一般遊技状態から第1の特別遊技状態に移行させる。
さらに、本実施の形態では、第1種BB遊技状態は、第1種BB中一般遊技状態と第1種BB中RB遊技状態とからなる。
遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるときには、小役Aと小役B(小役1〜小役12)とRB役とのみが当選する確率テーブルが選択される。すなわち、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるときには、小役Aに対応した領域と、小役1〜小役12(小役B)の各々に対応した領域と、RB役1及びRB役2に対応した領域とのみが設けられた確率テーブルが選択される。したがって、遊技状態が第1種BB遊技状態であるときには、上述した小役とSB役とが重複して当選することはなく、小役1〜小役12は、単独で当選する。
このような確率テーブルを用いて単位遊技を制御することによって、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるときに、小役Aや小役B(小役1〜小役12)に入賞した場合には、図15に示した枚数の遊技媒体が払い出される。また、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるときに、RB役に入賞した場合には、遊技状態は、第1種BB中一般遊技状態から第1種BB中RB遊技状態に移行する。
遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるときに選択される確率テーブルは、遊技状態が通常一般遊技状態であるときに選択されるものよりも、RB役1及びRB役2に対応する領域が大きく設けられている。このようにすることで、第1種BB中一般遊技状態は、通常一般遊技状態よりも、RB役1又はRB役2に当選しやすい遊技状態、すなわち、第1種BB中RB遊技状態に移行しやすい遊技状態にすることができる。
一方、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるときには、特別役と再遊技役とは当選しないように、すなわち、小役Aと小役B(小役1〜小役12)とのみが当選する確率テーブルが選択される。すなわち、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるときには、小役Aに対応した領域と、小役1〜小役12(小役B)の各々に対応した領域とのみが設けられた確率テーブルが選択される。したがって、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるときにも、上述した小役とSB役とが重複して当選することはなく、小役1〜小役12は、単独で当選する。
このような確率テーブルを用いて単位遊技を制御することによって、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるときに、小役Aや小役B(小役1〜小役12)に入賞した場合には、図15に示した枚数の遊技媒体が払い出される。
なお、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるときには、小役1〜小役12の全てが重複して当選するような領域が設けられた確率テーブルを選択するようにしてもよい。このようにすることで、小役1〜小役12のいずれかに入賞させやすくすることができ、遊技者に有利になるような遊技状態にすることができる。また、小役1〜小役12の全てが重複して当選するのではなく、小役1〜小役12のうちの一部が重複して当選するような領域が設けられた確率テーブルを選択するようにしてもよい。このようにしても、重複した領域に対応した小役のいずれかに入賞させやすくすることができる。
このようにすることで、第1種BB中RB遊技状態は、第1種BB中一般遊技状態よりも高い利益を遊技者に与える可能性を生じさせることができる。
また、上述したように、遊技状態が、第1種BB中一般遊技状態であるときには、小役には当選するが、SB役には当選しないように抽選処理を行うので、小役に入賞させることができる可能性を高めることができ、遊技者を喜ばせることができる。また、第1種BB中一般遊技状態で小役に入賞したことによって、遊技媒体を払い出しても、通常一般遊技状態と同様の一般遊技状態における払い出しとして扱われるので、第1種BB中一般遊技状態や通常一般遊技状態における遊技媒体の払い出しの数と、他の遊技状態における払い出しの数との調整を図ることができる。すなわち、役物に当選しうる遊技状態(第1種BB中一般遊技状態、通常一般遊技状態)において払い出される遊技媒体の数と、役物に当選し得ない遊技状態(RB遊技状態、第1種BB中RB遊技状態)において払い出される遊技媒体の数との調整を図ることができ、これらの遊技状態の間で、遊技者に与える利益の均衡を保つことができる。
上述した第1種BB遊技状態が、「第2の特別遊技状態」に対応する。すなわち、メイン制御手段100(遊技制御手段)は、遊技状態が、通常一般遊技状態であるときに、第2の特別役であるBB役1又はBB役2のいずれかの役に入賞させることができた場合には、遊技状態を通常一般遊技状態から第2の特別遊技状態に移行させる。
また、上述した第1種BB中一般遊技状態が、「特別一般遊技状態」に対応し、第1種BB中RB遊技状態が、「特別特定遊技状態」に対応する。
上述したように、SB遊技状態は、1回の単位遊技で終了する。一方、第1種BB遊技状態は、複数回のRB遊技状態を繰り返すことが可能な遊技状態であり、所定枚数(例えば、300枚など)に達したときに終了する。したがって、SB遊技状態で行われる単位遊技の回数は、第1種BB遊技状態で行われる単位遊技の回数よりも少ない。このように、遊技状態が第1の特別遊技状態とであるときに行われる単位遊技の回数は、遊技状態が第2の特別遊技状態であるときに行われる単位遊技の回数よりも少ない。
なお、これは、第1の特別遊技状態の終了条件や第2の特別遊技状態の終了条件が、その遊技状態で行われた単位遊技の回数によって定められるものに限る意味ではなく、結果として、単位遊技の回数として表現できるものも含まれる。例えば、終了条件を、その遊技状態における遊技媒体の払い出しの総数にした場合でも、払い出しの総数を異ならしめることによって、単位遊技の回数に反映できるものも含まれる。具体的には、1回の単位遊技で払い出す遊技媒体の数の上限が定められていれば、ある遊技状態における遊技媒体の払い出しの総数を少なくすれば、単位遊技の回数は少なくなり、遊技媒体の払い出しの総数を多くすれば、単位遊技の回数は多くなる。
さらにまた、遊技状態が再遊技高確率遊技状態であるときには、全ての役に当選する確率テーブルが選択される。すなわち、再遊技高確率遊技状態では、通常一般遊技状態と同様に、小役Aと、小役B(小役1〜小役12)と、SB役1〜SB役12と、BB役1及びBB役2と、RB役1及びRB2役とが当選する確率テーブルが選択される。なお、遊技状態が再遊技高確率遊技状態であるときに選択される確率テーブルは、再遊技役が当選しやすいように、再遊技役に対応した領域が、通常一般遊技状態のものよりも大きく設けられて構成されたものである。さらに、この再遊技高確率遊技状態であるときに選択される確率テーブルも、通常一般遊技状態で選択される確率テーブルと同様に、小役とSB役とが重複して当選できる領域も設けられている。
すなわち、遊技状態が、再遊技高確率遊技状態であるときには、小役1とSB役1とを重複して当選させたり、小役2とSB役2とを重複して当選させたり、小役3とSB役3とを重複して当選させたり、小役4とSB役4とを重複して当選させたり、小役5とSB役5とを重複して当選させたり、小役6とSB役6とを重複して当選させたり、小役7とSB役7とを重複して当選させたり、小役8とSB役8とを重複して当選させたり、小役9とSB役9とを重複して当選させたり、小役10とSB役10とを重複して当選させたり、小役11とSB役11とを重複して当選させたり、小役12とSB役12とを重複して当選させたりするように、役抽選手段120の抽選処理をすることができる。
また、遊技状態が再遊技高確率遊技状態であるときに、いずれかの役に入賞した場合には、通常一般遊技状態のときと同様に、入賞した役に対応した処理がされる。
なお、上述したように、再遊技高確率遊技状態で選択される確率テーブルには、一般再遊技高確率遊技状態確率テーブルと、特別再遊技高確率遊技状態確率テーブルとがある。これらのいずれもが、上述したような構成となっている。
上述した役抽選手段120の役抽選処理によって、少なくとも1つの種類の役が定められる。このように、少なくとも1つの種類の役が定められることを、「当り」と称する。また、役抽選処理によって、いずれの種類の役も定められなかったことを、「外れ」と称する。
<リール駆動制御手段130>
リール駆動制御手段130は、上述したスタートスイッチ42から発せられた始動信号や、ストップスイッチ44a〜44cから発せられた停止信号に基づいて、3つのリール30L〜30Rの回転制御と停止制御とを行う。リール駆動制御手段130は、リール回転制御手段132とリール停止制御手段134とからなる。
<リール回転制御手段132>
リール回転制御手段132は、上述した操作手段500、好ましくはスタートスイッチ42から発せられた始動信号を検出したときに、モータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。後述するように、モータ86aは左リール30Lを駆動し、モータ86bは中リール30Cを駆動し、モータ86cは右リール30Rを駆動する。リール回転制御手段132は、始動信号を検出したときには、これらの3つのモータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。この回転制御信号によって、3つのリール30L〜30Rは、回転を開始する。この処理は、後述する図4のフローチャートに示すステップS15で実行される。
<リール停止制御手段134>
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときのタイミングと、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果とに基づいて、モータ86a、86b又は86cへ停止制御信号を発して、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
上述したように、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときには、ストップスイッチ44a,44b又は44cから停止信号が発せられる。リール停止制御手段134は、このストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出する。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出したときには、後述する図柄検出手段150によって定められた候補図柄を図柄検出手段150から得る。この候補図柄は、後述するように、リール30L、30C又は30Rが停止したときに、回転基準位置に位置させることができるものとして選ばれた少なくとも1つ以上の図柄である。なお、この少なくとも1つ以上の図柄とは、後述する制御コマ数分の図柄である。また、本実施の形態では、回転基準位置は、後述するように、入賞ラインL1とするのが好ましい。
以下では、制御コマ数と、候補図柄とについて説明する。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから、リール30L,30C及び30Rがある程度回転してから停止するように制御する。しかし、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの時間を余りに長くした場合には、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの態様が不自然なものとなる。このようなことから、ストップスイッチ44a,44b及び44cから発せられた停止信号を検出したときからリールが停止するまでの時間を、原則、190ミリ秒以下に設定している。なお、上述したCB遊技状態で説明したように、遊技状態がCB遊技状態となったときには、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの一定のリールについては、その停止制御を変更することができる。その一定のリールに対応したストップスイッチから発せられた停止信号を検出したときを基準にして75ミリ秒以内に、そのリールを停止させるように制御する。
また、リール30L,30C及び30Rが一定の速度で回転しているときには、リール30L,30C及び30Rに付された図柄を遊技者がおおむね識別できるようにする必要もある。このため、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように、リール30L,30C及び30Rの回転速度が定められている。
なお、一般的なスロットマシンの場合には、リール30L,30C及び30Rの各々に付されている図柄の数は21個である。
このように、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから190ミリ秒以内に、21個の図柄が付されたリール30L,30C及び30Rが停止するように停止制御するという第1の制御条件と、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように回転制御するという第2の制御条件とから、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてからリール30L〜30Rが停止するまでの間に、回転基準位置を最も多く通過できる図柄の数(以下、最大通過図柄数と称する。)は、4個となる。回転基準位置を通過できる図柄の数には、ストップスイッチが操作されたときに回転基準位置を通過している最中の図柄も含まれる。
本明細書では、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和を制御コマ数と称する。上述したように、最大通過図柄数は4個である。また、リールが停止することによって回転基準位置に位置する図柄は、1個である。したがって、本実施の形態では、制御コマ数は5個となる。この制御コマ数分の図柄が、回転基準位置に位置する可能性がある図柄であり、後述する図柄検出手段150によって定められる候補図柄である。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときを基準にして、その後、回転基準位置を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リール30L,30C及び30Rの停止制御をする。回転基準位置は、例えば、入賞ラインL1とするのが好ましい。回転基準位置を入賞ラインL1とした場合には、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作された後、入賞ラインL1を通過する図柄の数が、最大通過図柄数以下となるように、リールの停止制御をする。すなわち、上述した例では、リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときから、入賞ラインL1を通過する図柄の数が4個になるまで、リール30L,30C及び30Rを回転させるようにして、リール30L,30C及び30Rを停止させる制御をする。
なお、基準にする回転基準位置は、本実施の形態では、水平方向に延び、有効化できる入賞ラインL1にするのが好ましい。
また、リール停止制御手段134は、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果にも基づいて、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
例えば、役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段134は、当選したその役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に容易に揃うように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。すなわち、図柄検出手段150によって定められた候補図柄の中に、当選した役に対応した図柄が含まれている場合には、その図柄が、有効化された入賞ライン上に位置するように、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。このように、当選した所定の役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃うようにリールの停止制御を行うことを「引き込み制御」と称する。
一方、役抽選手段120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合、すなわち、外れた場合には、リール停止制御手段134は、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。すなわち、図柄検出手段150によって定められた候補図柄を構成する図柄が、有効化された入賞ライン上に位置しても、いずれかの役に対応する図柄の並びとならないように、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。このように、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないようにリールの停止制御を行うことを「蹴飛ばし制御」と称する。
<図柄停止位置記憶手段136>
リール停止制御手段134は、図柄停止位置記憶手段136を含む。
3つのリール30L,30C及び30Rが停止したときには、何らかの役に入賞するか否かにかかわらず、9個の図柄が、入賞ライン上に位置する。常住したように、リール表示窓51によって形成される領域(図柄表示領域)には、9個の図柄停止位置が定められている。3つのリール30L,30C及び30Rが停止したときには、9個の図柄停止位置の各々に、1つの図柄が位置する。
図柄停止位置記憶手段136は、これらの9個の図柄停止位置を記憶する。なお、後述するように、3つのリール30L,30C及び30Rの回転角度は、後述する回転角度センサ83a〜83cから発せられるパルス信号の数を計数することによって得られる。このため、9個の図柄停止位置も、パルス信号の数に対応した値によって表され、その値が、図柄停止位置記憶手段136に記憶されている。
このようにすることで、リール表示窓51によって形成される領域(図柄表示領域)における一定数の図柄停止位置に図柄を位置づけて、3つのリール30L,30C及び30Rを停止させることができる。
上述したリール停止制御手段134における処理は、後述する図4に示すフローチャートのステップS18のリール停止制御処理で実行される。
<図柄検出手段150(図柄位置検出手段)>
図柄検出手段150は、リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、回転基準位置を通過している最中の図柄や、回転基準位置に位置する可能性がある図柄を検出する。上述したように、回転基準位置に位置する可能性がある図柄とは、候補図柄であり、リール30L,30C及び30Rが停止したときに、回転基準位置に位置する可能性がある図柄である。また、図柄検出手段150は、リール30L,30C及び30Rが停止しているときには、回転基準位置に停止して位置している図柄を検出する。
リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、図柄検出手段150は、操作手段500から停止信号が発せられたことに基づいて図柄を検出する。このリール30L,30C及び30Rが回転しているときにおける図柄検出手段150の処理は、以下のように行われる。
遊技者が、操作手段500、例えば、ストップスイッチ44a,44b及び44cを操作することに応じて、ストップスイッチ44a,44b及び44cから停止信号が発せられる。遊技者が、左側のストップスイッチ44aを操作したときには、ストップスイッチ44aから停止信号が発せられ、中央のストップスイッチ44bを操作したときには、ストップスイッチ44bから停止信号が発せられ、右側のストップスイッチ44cを操作したときには、ストップスイッチ44cから停止信号が発せられる。
図柄検出手段150は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた停止信号を検出すると、操作されたストップスイッチに対応したリールの回転角度センサから発せられた信号を検出する。具体的には、左側のストップスイッチ44aには、リール30Lが対応し、ストップスイッチ44aが遊技者によって操作されたときには、リール30Lの回転角度を検出するための回転角度センサ83aから発せられた信号を検出する。また、中央のストップスイッチ44bには、リール30Cが対応し、ストップスイッチ44bが遊技者によって操作されたときには、リール30Cの回転角度を検出するための回転角度センサ83bから発せられた信号を検出する。さらに、右側のストップスイッチ44cには、リール30Rが対応し、ストップスイッチ44cが遊技者によって操作されたときには、リール30Rの回転角度を検出するための回転角度センサ83cから発せられた信号を検出する。後述するように、これらの回転角度センサ83a、83b又は83cから発せられる信号は、リール30L,30C及び30Rの一周分の回転角度に対応したパルスの数を示す信号を発する。回転角度センサ83a、83b又は83cから発せられる信号を検出することで、リール30L,30C及び30Rの回転基準位置からの回転位置を得ることができる。
図柄検出手段150は、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)が記憶されている。上述したように、本実施の形態では、リール30L,30C及び30Rの各々には、リールの周方向に沿って21個の図柄が付されている。図柄番号は、リールに付された21個の図柄を特定するために、これらの図柄の各々に付した0番目から20番目の番号である。また、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係は、例えば、左リール30Lの0番目の図柄は、「RP」であり、8番目の図柄は、「青星」であり、19番目の図柄は、「赤星」であるような関係であり、図柄対応テーブルには、3つのリール30L,30C及び30R毎に、0番目〜20番目の21個の図柄が記憶されている。
また、図柄検出手段150は、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられた信号が示すパルスの数と、0番目〜20番目の図柄番号とのパルス数−図柄番号対応関係を定めたパルス数−図柄番号対応テーブル(図示せず)も記憶されている。
上述したように、遊技者によってストップスイッチが操作されると、図柄検出手段150は、操作されたストップスイッチに対応した回転角度センサ83a,83b又は83cから発せられた信号を検出する。回転角度センサ83a,83b又は83cから発せられた信号を検出することで、回転角度センサ83a,83b及び83cが計数したパルスの数を得る。次に、上述したパルス数−図柄番号対応関係を参照して、パルスの数から、図柄番号を得ることができる。このようにして得られた図柄番号は、回転基準位置、例えば、入賞ラインL1を通過している最中の図柄の図柄番号を示す。さらに、上述した図柄対応テーブルを参照することによって、図柄番号から図柄を得る。
このようにすることで、図柄検出手段150は、ストップスイッチが操作されたときに、回転基準位置、例えば、入賞ラインL1を通過している最中の図柄を得ることができる。さらに、上述したように、本実施の形態では、制御コマ数は、最大通過図柄数と、リールが停止して回転基準位置に位置した図柄との総和である。回転基準位置を通過している最中の図柄を得た後、さらに、図柄対応テーブルを参照することによって、制御コマ数分の図柄も得ることができる。上述したように、本明細書では、制御コマ数分の図柄を候補図柄と称する。上述したリール停止制御手段134は、図柄検出手段150によって候補図柄を得て、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御を開始する。図柄検出手段150によって得られた候補図柄は、上述したリール停止制御手段134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときに、参照される。
上述したように、図柄検出手段150によって候補図柄を得ることにより、回転基準位置に対する候補図柄の位置を決めることもできる。すなわち、候補図柄に含まれる所定の図柄が、回転基準位置に対して、どの程度離れているのかを定めることができる。
既に停止しているリールの図柄は、上述したリール停止制御手段134が引き込み制御や蹴飛ばし制御を行うときに、参照される。役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、当選した役に対応した図柄の並びが、有効化された入賞ライン上に並ぶように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。また、役抽選手段120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合には、リール停止制御手段134は、既に停止しているリールの図柄と、これから停止しようとするリールの候補図柄とから、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないように、停止しようとしているリールの停止制御を行う。
この図柄検出手段150による図柄の検出は、図4のステップS18のリール停止制御の処理を行うときに実行され、図柄の検出の結果は、図4のステップS20の入賞処理においても参照される。
上述したように、図16に示す左リール30Lには、図柄「赤7」は、20番目と18番目との位置に付され、図柄「白7」は、13番目と11番目との位置に付され、図柄「青7」は、6番目と4番目との位置に付されている。このように、「赤7」、「白7」、「青7」は互いに5コマ以上離隔した位置に配置されている。また、上述したように、制御コマ数は5個であるので、最大通過図柄数は4個である。さらに、有効化できる入賞ラインは、L1のみであるので、左リール30Lに沿った図柄停止位置の数は、1箇所のみである。このような場合に、「赤7」、「白7」、「青7」を、互いに5コマ以上離隔した位置に配置することによって、「赤7」、「白7」、「青7」とのうちの2つを同時に狙って止めることができなくなる。
例えば、図16に示す左リール30Lに示す13番目の図柄「白7」が、入賞ラインL1を若干超えた位置で、遊技者がストップスイッチ44aを操作したときには、18番目の図柄「赤7」を、入賞ラインL1にまで引き込むことはできない。したがって、図柄「白7」と図柄「赤7」とを同時に狙って、いずれかを一方の図柄を入賞ラインL1に位置させようとすることはできない。このことは、他の図柄「青7」及び「白7」や、図柄「青7」及び「赤7」についても同様である。
特に、後述する報知演出がされない場合には、「赤7」と「白7」と「青7」とのうちのいずれの図柄に対応した小役が当選しているのかを遊技者は知ることができない。このため、遊技者は、自らの判断で、これらの3つのうちのいずれか1つのみに狙いを定めて目押し操作をして停止させることになる。このようにすることで、小役に対応する図柄が複数ある場合であっても、複数の図柄の各々を均等に狙わせることができ、複数の小役の各々に同等の価値や重要性を持たせることができる。
また、図16に示す左リール30Lには、図柄「青い木」が、16番目の位置に付され、図柄「赤い木」が、9番目の位置に付され、図柄「白い木」が、2番目の位置に付されている。この図柄「青い木」、「青い木」及び「白い木」についても、互いに7コマ以上離隔した位置に配置されている。上述したように、これらの図柄「青い木」、「赤い木」及び「白い木」に対応する役は、SB役であり、後述するように、SB役に入賞したときには、RT遊技状態を終了させる。図柄「赤い木」、「青い木」及び「白い木」を、互いに同じ7コマだけ離隔した位置に配置することによって、RT遊技状態を終了させる機会を同等にすることができる。
さらに、図16に示す左リール30Lには、「赤い木」と「赤7」とが、最も離隔するように配置し、「白い木」と「白7」とが、最も離隔するように配置し、「青い木」と「青7」とが、最も離隔するように配置している。上述したように、役抽選手段120の抽選処理によって、小役とSB役とが重複して当選している場合であっても、図柄を上述したように配置することによって、重複して入賞させることはできない。
<有効ライン記憶手段160>
上述したように、遊技媒体数設定手段600(有効ライン化手段)によって、1本の入賞ラインL1が有効化される。有効ライン記憶手段160は、この遊技媒体数設定手段600(有効ライン化手段)によって、有効化された入賞ラインを有効ラインとして記憶する。
<図柄表示手段400>
図柄表示手段400は、3つのリール30L,30C及び30Rを含む。本実施の形態では、上述したように、リール30L、30C及び30Rの各々には、所定数、例えば21個の図柄がリールの回転方向に沿って配置されている。
リール30Lは、リール30Lを回転駆動するためのモータ86aと、リール30Lの回転角度を検出するための回転角度センサ83aとからなる。リール30Cは、リール30Cを回転駆動するためのモータ86bと、リール30Cの回転角度を検出するための回転角度センサ83bとからなる。リール30Rは、リール30Rを回転駆動するためのモータ86cと、リール30Rの回転角度を検出するための回転角度センサ83cとからなる。本実施の形態では、モータ86a、86b及び86cの回転軸に、リール30L,30C及び30Rの中心部が連結されており、モータ86a、86b及び86cが1回転すると、リール30L,30C及び30Rも1回転する。
本実施の形態では、モータ86a、86b及び86cの各々は、ステッピングモータからなる。モータ86a、86b及び86cの各々には、モータ86a、86b及び86cを駆動するためのモータ駆動回路(図示せず)が電気的に接続されている。モータ駆動回路は、メイン制御手段100に電気的に接続されている。
モータ駆動回路は、メイン制御手段100からパルス信号が供給されると、供給されたパルス信号に基づいて駆動信号を生成し、生成した駆動信号をモータ86a、86b及び86cの各々に発する。モータ駆動回路は、メイン制御手段100から供給されるパルス信号のパルスの数に応じた回転角度だけモータ86a、86b又は86cが回転するように、駆動信号を生成する。本実施の形態では、モータ86a、86b又は86cの1回転分、すなわち、360度を400個のステップに等分に分割した構成としている。すなわち、メイン制御手段100から400個のパルスからなるパルス信号が、モータ駆動回路に供給されると、モータ駆動回路は、モータ86a、86b又は86cが1回転するように、駆動信号を生成する。
回転角度センサ83a,83b及び83cは、メイン制御手段100からモータ駆動回路に供給されたパルス信号のパルスの数を計数するカウンタ(図示せず)を含む。回転角度センサ83a,83b及び83cは、カウンタで計数したパルスの数を示す信号を発する。また、回転角度センサ83a,83b及び83cは、カウンタで計数したパルスの数を初期化するための初期化手段(図示せず)を含む。初期化手段は、リール30L,30C及び30Rが、回転方向における一定の回転基準位置に達したときに、パルスの数を初期化する。したがって、リール30L,30C及び30Rが一定の回転基準位置に達するたびに、カウンタで計数したパルスの数は初期化される。この一定の回転基準位置が、リール30L,30C及び30Rの各々の回転方向の原点となる。上述したように、このリール30L,30C及び30Rの各々の回転方向の原点は、上述した回転基準位置、例えば、入賞ラインL1とするのが好ましい。
上述した構成にすることで、回転角度センサ83a,83b及び83cは、リール30L,30C及び30Rの一周分の回転角度に対応したパルスの数を示す信号を発することができる。上述したように、本実施の形態では、モータ86a、86b又は86cの1回転分を400個のステップに等分に分割した構成としている。したがって、リール30L,30C及び30Rが、回転基準位置に位置するときには、計数したパルスの数が0個であることを示す信号が回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる。また、リール30L,30C及び30Rが、回転基準位置から90度だけ回転した回転位置にあるときには、計数したパルスの数が99個であることを示す信号が回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる。
また、図柄表示手段400は、計数したパルスの数をリール30L,30C及び30R毎に記憶するパルス数記憶装置(図示せず)も有する。パルス数記憶手段に記憶されるパルスの数は、リール30L,30C及び30Rが回転しているときには、常に更新されている。したがって、リール30L,30C又は30Rが完全に停止するまで、パルスの数は更新されるので、リール30L,30C又は30Rのいずれかが停止したときには、停止したリールについては、停止したときのパルスの数が記憶されることになる。リール30L,30C及び30Rが停止しているときには、このパルス数記憶装置に記憶されているパルスの数が読み出される。
このように、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号から、リール30L,30C及び30Rの回転基準位置からの回転位置を得ることができる。なお、上述した説明は、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を、概念的に説明するためのものである。スロットマシン10は、リール30L,30C及び30Rの回転位置を得る目的で、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を検出するわけではない。後述するように、図柄番号や、図柄番号に対応した図柄を得たり、所定の図柄の位置を得たりするために、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられる信号を検出する。
上述したように、図柄検出手段150には、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄との対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)が記憶されている。また、回転角度センサ83a,83b及び83cのカウンタで計数したパルスの数と、0番目〜20番目の図柄番号との対応を示すパルス数−図柄番号対応関係が予め定められている。このようにすることで、図柄検出手段150は、まず、回転角度センサ83a,83b及び83cから発せられた信号を検出することで、回転角度センサ83a,83b及び83cが計数したパルスの数を得る。次いで、上述したパルス数−図柄番号対応関係を用いて、パルスの数から、図柄番号を得る。このようにして得られた図柄番号は、回転基準位置、例えば、入賞ラインL1に位置している図柄の図柄番号を示す。さらに、上述した図柄対応テーブルを用いることによって、図柄番号から図柄を得る。このようにして、回転基準位置、例えば、入賞ラインL1に位置している図柄を得ることができる。
また、リール30L,30C及び30Rのうち、いずれかのものが停止しているときには、その停止したリールについては、上述したパルス数記憶装置に記憶されているパルスの数を読み出し、上述したパルス数−図柄番号対応関係を用いて、読み出したパルスの数から、図柄番号を得、さらに、上述した図柄対応テーブルを用いることによって、図柄番号から図柄を得る。
図柄検出手段150は、このようにして入賞ラインL1に位置している図柄を得ることで、この図柄検出手段150における処理は、リールが、回転している場合と、停止している場合とに拘らず実行でき、リールが回転しているときに行えば、入賞ラインL1に停止する可能性のある候補図柄を決定することができる。また、リールが停止しているときに行えば、入賞ラインL1上に停止して位置している図柄を決定することができる。
<サブ制御手段200>
上述したように、メイン制御手段100には、サブ制御手段200が電気的に接続されており、メイン制御手段100から発せられた各種の信号や情報は、サブ制御手段200に供給される。
メイン制御手段100から発せられる各種の信号や情報には、役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果を示す信号や、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことを示すストップ信号や、有効ラインL1に揃った図柄の並びを示す信号がある。これらの信号は、後述する図4のフローチャートのステップS14又はS20等の処理で、メイン制御手段100から送信される。
サブ制御手段200は、これらの信号を受信して、後述する演出手段300で行う演出の制御をする。
このサブ制御手段200は、上述したサブ制御基板52からなるのが好ましい。サブ制御手段200は、情報送信手段270を含む。
<情報送信手段270>
情報送信手段270は、演出に関する情報を、演出手段300に送信する。演出が決定されたときには、演出手段300で行う演出に関する情報、例えば画像データ等が演出手段300に送信される。一方、演出をしないと決定されたときには、演出に関する情報は、演出手段300に送信されない。
<演出手段300>
演出手段300では、遊技に関する情報の報知が演出として行われる。本実施の形態では、単位遊技に関する情報を報知するための演出が、演出手段300で行われる。
演出手段300は、上述したサブ制御手段200の情報送信手段270と電気的に接続されている。演出手段300は、情報送信手段270から発せられた情報を遊技者が認識できるように報知する。この演出手段300は、画像表示装置34、スピーカ36又はランプ38からなるのが好ましい。上述した遊技に関する情報を報知するための遊技は、画像表示装置34で行われるのが好ましい。上述したように、演出は、サブ制御手段200によって制御されて進められる。
<<制御処理>>
以下に、上述したメイン制御手段100(メイン制御基板32)及びサブ制御手段200(サブ制御基板52)において行われる制御について説明する。図4〜図7は、メイン制御手段100における制御処理を実行するためのサブルーチンである。また、図8〜図14は、サブ制御手段200における制御処理を実行するためのサブルーチンである。
なお、以下においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したメイン制御手段100においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、スロットマシン10は定常動作しているものとする。また、この図4〜図7や図8〜図14に示すフローチャートは、メイン制御手段100やサブ制御手段200における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<メイン制御手段100における制御>
図4は、メイン制御手段100における制御を示すフローチャートである。
最初に、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66を遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、投入枚数を決定する(ステップS11)。この投入枚数は、1回の遊技をするために賭けの対象とされたメダルの数を示し、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされたメダルの数のみならず、メダル投入口46から投入されて直接賭けの対象とされたメダルの数も含む。
また、上述したように、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66は、入賞ラインを有効化する機能も有し、いずれかのスイッチが操作されたときには、L1が有効化される。
次いで、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断処理は、スタートスイッチ42から始動信号が発せられたか否かによって判断する。スタートスイッチ42が操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS12の判断処理を繰り返す。一方、遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたと判別したとき(YES)には、後述する図5に示す役抽選手段120による役抽選処理を呼び出して実行する(ステップS13)。
次に、役抽選手段120による役抽選処理の結果を示す信号(以下、抽選結果信号と称する。)をサブ制御手段200に送信する(ステップS14)。その後、上述したリール駆動制御手段130のリール回転制御手段132によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御を開始する(ステップS15)。
次いで、ストップスイッチ44a、44b又は44cが遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS16)。この判断処理は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから停止信号が発せられたか否かによって判断する。ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されていないと判別したとき(NO)には、ステップS16の判断処理を繰り返す。
一方、遊技者によって、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたと判別したとき(YES)には、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことを示す信号(以下、ストップ信号と称する。)をサブ制御手段200に送信し(ステップS17)、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことに基づいて、後述する図6に示す停止制御のサブルーチンを呼び出して、リール駆動制御手段130のリール停止制御手段134によって、3つのリール30L、30C及び30Rの停止制御を実行する(ステップS18)。
上述したステップS17の処理で、ストップ信号をサブ制御手段200に送信することで、サブ制御手段200は、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが操作された順番を得ることができる。
上述したステップS18の処理を実行した後、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したか否かを判断する(ステップS19)。上述したリール30Lを駆動するためのモータ86aや、リール30Cを駆動するためのモータ86bや、リール30Rを駆動するためのモータ86cは、これらのモータの各々の全ての相を励磁させることで、停止させることができる。例えば、モータ86a,86b及び86cの各々が3相励磁によって駆動される場合には、各々のモータの3相の全てを同時に励磁させることによって、そのモータを停止させることができる。上述したステップS19の判断処理は、このようなモータを停止させるための励磁制御を、3つのモータ86a、モータ86b、及びモータ86cの全てに対して行ったか否かを判断する処理である。
上述したステップS19の判断処理で、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止していないと判別したとき、すなわち、3つのリール30L、30C及び30Rのうちの少なくとも1つのリールが停止していないと判別したとき(NO)には、上述したステップS16に処理を戻す。一方、3つのリール30L、30C及び30Rの全てが停止したと判別したとき(YES)には、後述する図7に示す入賞処理のサブルーチンを呼び出して、今回行われた単位遊技の入賞処理を実行し(ステップS20)、本サブルーチンを終了させる。ステップS20の処理は、例えば、RB役に入賞したときには、RB遊技状態へ移行させ、所定の小役に入賞したときには、役に対応した枚数の遊技媒体を払い出す等の処理を行い、いずれの役に入賞しなかったときには、入賞に関する処理は行わない。
<役抽選処理>
図5は、上述した図4のサブルーチンのステップS13で呼び出されて実行される役抽選処理のサブルーチンを示す。なお、以下に説明する遊技状態は、フラグや変数の値として記憶されており、フラグや変数の値を読み出すことで、遊技状態を得ることができる。
最初に、遊技状態が通常一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS21)。遊技状態が通常一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、通常一般遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS22)。この通常一般遊技状態確率テーブルは、上述した乱数判定手段126の確率テーブル記憶手段128に記憶されている。
ステップS21で、遊技状態が通常一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS23)。遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、第1種BB中一般遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS24)。この第1種BB中一般遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の確率テーブル記憶手段128に記憶されている。
ステップS23で、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS25)。遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であると判別したとき(YES)には、第1種BB中RB遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS26)。この第1種BB中RB遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の確率テーブル記憶手段128に記憶されている。
ステップS25で、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態がRT遊技状態であるか否かを判断する(ステップS27)。遊技状態がRT遊技状態であると判別したとき(YES)には、RT遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS28)。このRT遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の確率テーブル記憶手段128に記憶されている。
ステップS27で、遊技状態がRT遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態がSB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS29)。遊技状態がSB遊技状態であると判別したとき(YES)には、SB遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS30)。このSB遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の確率テーブル記憶手段128に記憶されている。
ステップS29で、遊技状態がRT遊技状態でないと判別したとき(NO)には、RB遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS31)。
上述したステップS22、S24、S26、S28、S30又はS31の処理を実行した後、上述した乱数抽出手段124によって乱数を抽出する(ステップS32)。乱数判定手段126は、乱数の値を上述した確率テーブル記憶手段128に記憶されている抽選確率テーブルのデータと照合して、役の種類を定める(ステップS33)。
なお、図5に示したフローチャートでは、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときの処理については省略したが、他の遊技状態のときの処理と同様に、遊技状態が第2種BB遊技状態であるときには、第2種BB遊技状態確率テーブルを選択して抽選処理を行う。
<リール停止制御処理>
図6は、上述した図4のサブルーチンのステップS18で呼び出されて実行されるリール停止制御処理のサブルーチンを示す。
最初に、小役とSB役とが重複当選しているか否かを判断する(ステップS41)。上述したように、小役には、小役1〜小役12の12種類からなり、SB役には、SB役1〜SB役12の12種類からなる。
上述したように、これらの小役1〜小役12の12個の小役の各々は、SB役1〜SB役12の12個の役に対応するように定められている。具体的には、小役1とSB役1とが対応し、小役2とSB役2とが対応し、小役3とSB役3とが対応し、小役4とSB役4とが対応し、小役5とSB役5とが対応し、小役6とSB役6とが対応し、小役7とSB役7とが対応し、小役8とSB役8とが対応し、小役9とSB役9とが対応し、小役10とSB役10とが対応し、小役11とSB役11とが対応し、小役12とSB役12とが対応するように定められている。したがって、ステップS41の判断は、小役1とSB役1とが重複当選したか否かや、小役7とSB役7とが重複当選したか否か等を判断する処理である。このステップS41の判断処理を実行することによって、小役とSB役とが重複当選したか否かを判断することができる。
なお、上述した図4のステップS13の抽選処理で、小役とSB役とが重複して当選するようにするのを、遊技状態が、RT遊技状態であるときにするのが好ましい。SB役に入賞したときには、遊技状態は、SB遊技状態に移行するが、上述したように、SB遊技状態は、1回の単位遊技で終了するので、遊技者が利益を得る可能性は極めて低い。一方、小役に入賞させることができれば、所定の枚数の遊技媒体が払い出される。このため、遊技者は、SB役に入賞させずに、小役に入賞するように、ストップスイッチ44a,44b及び44cの停止操作をする必要が生ずるので、停止操作時に遊技者に緊張感を与えることができる。停止操作の末に、遊技者の希望通りに小役に入賞させることができれば、遊技者を喜ばせることができる一方、SB役に入賞させてしまった場合には、再遊技高確率遊技状態が終了してしまうので、遊技者に悔しさを感じさせて、さらに、遊技を続けようとする動機を与えることができる。
さらに、遊技状態が、RT遊技状態であるときに、小役とSB役とに重複当選するようにすると共に、重複当選したことに関する情報を報知する場合には、遊技者は、小役を狙って入賞させることが容易になるので、遊技者が遊技媒体を得る可能性を高めることができ、遊技者を喜ばせることができる。一方、重複当選したことに関する情報を報知しない場合には、小役を狙って入賞させることが困難になり、単位遊技の結果は、運次第となるので、遊技者に緊張感を与えることができる。
ステップS41の判断処理で、小役とSB役とが重複当選していないと判別した(NO)ときには、何らかの役に単独で当選しているか否かを判断する(ステップS42)。何らかの役に単独で当選していると判別したとき(YES)には、当選している役に対応した図柄を有効化された入賞ラインL1に引き込むことができるか否かを判断する(ステップS43)。この処理は、上述した遊技制御手段であるメイン制御手段100のリール停止制御手段134が判断する。
当選している役に対応した図柄を、有効されている入賞ラインに引き込むことができると判別したとき(YES)には、リール停止制御手段134は、引き込み制御をし(ステップS44)、本サブルーチンを終了させる。一方、ステップS42の判断処理で、何らかの役に当選していないと判別したとき(NO)、又はステップS43の判断処理で、当選している役に対応した図柄を有効されている入賞ラインに引き込むことができないと判別したとき(NO)には、リール停止制御手段134は、蹴飛ばし制御をし(ステップS45)、本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS41の判断処理で、小役とSB役とが重複当選していると判別したとき(YES)には、SB役1〜SB役12のうち当選しているSB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができるか否かを判断する(ステップS46)。当選しているSB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインに引き込むことができると判別したとき(YES)には、リール停止制御手段134は、引き込み制御をし(ステップS47)、本サブルーチンを終了させる。
このように、小役とSB役とが重複当選しているときには、ステップS46の判断処理で、小役に対応した図柄よりも先に、SB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができるか否かを判断することによって、優先的にSB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができる可能性を高めることができる。
一方、ステップS46の判断処理で、当選しているSB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができないと判別したとき(NO)には、当選している小役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができるか否かを判断する(ステップS48)。当選している小役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができないと判別したとき(NO)には、リール停止制御手段134は、蹴飛ばし制御をし(ステップS49)、本サブルーチンを終了させる。
ステップS48の判断処理で、当選している小役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むことができると判別したとき(YES)には、リール停止制御手段134は、当選している小役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込む制御をし(ステップS50)、本サブルーチンを終了させる。
<入賞処理>
図7は、上述した図4のサブルーチンのステップS20で呼び出されて実行される入賞処理のサブルーチンを示す。
最初に、遊技状態が通常一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS61)。上述したように、遊技状態は、フラグや変数の値を読み出すことによって得ることができる。遊技状態が通常一般遊技状態であると判別したとき(YES)には、図4のステップS13の役抽選処理によって第1種BB役に入賞していたか否かを判断する(ステップS62)。第1種BB役に入賞していたと判別したとき(YES)には、第1種BB遊技状態を開始する(ステップS63)。なお、この処理は、遊技状態を示すフラグや変数の値を変更するものであり、実際に遊技者が遊技を行うことができる状態としての第1種BB遊技状態は、このサブルーチンの処理を終えて、図4のサブルーチンが呼び出されて次の単位遊技を行うことができるようになった状態をいう。
一方、第1種BB役に入賞していなかったとき(NO)には、他の役に入賞した処理や、役に入賞しなかった処理を実行する(ステップS64)。ステップS63又はS64の処理を実行した後、後述するメダルの払い出し処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS78)、本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS61で遊技状態が通常一般遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態が第1種BB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS65)。第1種BB遊技状態であるか否かは、第1種BB中一般遊技状態であるか、又は第1種BB中RB遊技状態であるかを判断する。遊技状態が第1種BB遊技状態であると判別したとき(YES)には、遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS66)。
遊技状態が第1種BB中RB遊技状態でないと判別したとき(NO)、すなわち、遊技状態が第1種BB中一般遊技状態であると判別したときには、図4のステップS13の役抽選処理によってRB役1又はRB役2に入賞していたか否かを判断する(ステップS67)。なお、図7では、簡略化するために、ステップS67の処理においては、「RB役1又はRB役2」を、単に「RB役」として示した。役抽選処理によってRB役1又はRB役2に入賞していたと判別したとき(YES)には、第1種BB中RB遊技状態を開始する(ステップS68)。この処理は、遊技状態を示すフラグや変数の値を変更することによって行われる。一方、役抽選処理によってRB役1又はRB役2に入賞していなかったと判別したとき(NO)には、他の役に入賞した処理や、役に入賞しなかった処理を実行する(ステップS69)。例えば、小役に対応した枚数の遊技媒体を払い出す処理を行い、入賞しなかったときには、遊技回数を計数する処理のみを行う。
上述したステップS66で遊技状態が第1種BB中RB遊技状態であると判別したとき(YES)には、第1種BB中RB遊技状態を終了し(ステップS70)、第1種BB中一般遊技状態を開始する(ステップS71)。これらのステップS70又はS71の処理も遊技状態を示すフラグや変数の値を変更することによって行われる。このステップS71の処理もフラグや変数の値を変更するものであり、実際に遊技者が遊技を行うことができる状態としての第1種BB中一般遊技状態は、このサブルーチンの処理を終えて、図4のサブルーチンが呼び出されて次の単位遊技を行うことができるようになった状態をいう。
上述したステップS68、S69又はS71の処理を実行した後、第1種BB遊技状態の終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS72)。この第1種BB遊技状態の終了条件は、例えば、遊技者に払い出したメダルの枚数が所定の枚数以上になったことである。第1種BB遊技状態の終了条件を満たしたと判別したとき(YES)には、RT遊技状態を開始し(ステップS73)、処理をステップS78に移す。このステップS73の処理も、遊技状態を示すフラグや変数の値を変更することによって行われる。一方、第1種BB遊技状態の終了条件を満たしていないと判別したとき(NO)には、直ちに処理をステップS78に移す。上述したステップS73の処理も、フラグや変数の値を変更するものであり、実際に遊技者が遊技を行うことができる状態としてのRT遊技状態は、このサブルーチンの処理を終えて、図4のサブルーチンが呼び出されて次の単位遊技を行うことができるようになった状態をいう。
上述したステップS75で遊技状態が第1種BB遊技状態でないと判別したとき(NO)には、遊技状態がRT遊技状態であるか否かを判断する(ステップS74)。遊技状態がRT遊技状態であると判別したとき(YES)には、SB役に入賞したか否かを判断する(ステップS75)。SB役に入賞したと判別したとき(YES)には、RT遊技状態を終了し(ステップS76)、処理をステップS78に移す。この処理は、遊技状態を示すフラグや変数の値を変更するものである。一方、SB役に入賞していないと判別したとき(NO)には、遊技状態がRT遊技状態となったときから行われた単位遊技の回数が、所定回数を超えたか否かを判断する(ステップS77)。遊技状態がRT遊技状態となったときから行われた単位遊技の回数が、所定回数を超えたと判別したとき(YES)には、上述したステップS76に処理を移す。一方、遊技状態がRT遊技状態となったときから行われた単位遊技の回数が、所定回数を超えていないと判別したとき(YES)には、直ちに処理をステップS78に移す。
上述したステップS75及びS76の処理で、SB役に入賞したときには、RT遊技状態を終了させるので、SB役は、いわゆるパンク役として機能する。このように、SB役に入賞したときには、RT遊技状態が終了するので、SB役に入賞しないように停止操作をする必要が生ずるので、遊技者にさらなる緊張感を与えることもできる。
上述したステップS74の判断処理で、遊技状態がRT遊技状態でないと判別したとき(NO)には、他の遊技状態の処理を実行し(ステップS79)、メダルの払い出し処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS78)、本サブルーチンを終了させる。このステップS79の処理は、第2種BB遊技状態や、RB遊技状態や、SB遊技状態に応じた処理を実行する。
上述した図6のステップS46及びS47の処理で、小役とSB役とが重複当選しているときには、優先的にSB役に対応した図柄を、有効化された入賞ラインL1に引き込むように制御する。一方、このSB役は、遊技状態がRT遊技状態であるときに、図7のステップS75及びS76の処理で、SB役に入賞した場合には、RT遊技状態は終了する。このため、遊技者は、小役とSB役とが重複当選したときには、RT遊技状態を終了させないようにするために、SB役に入賞させずに小役に入賞するように、リール30L〜30Rの停止操作をする必要がある。このため、遊技者に緊張感を与えることができ、小役に入賞させることができたときには、充実感を与えたり、喜ばせたりすることができる一方、SB役に入賞させてしまったときには、悔しさを感じさせたりして、遊技を引き続き行わせようとすることができる。
<ミニゲーム処理>
図8は、サブ制御手段200において実行されるミニゲーム処理のサブルーチンを示す。なお、このサブルーチンは、所定のタイミング毎に呼び出されて実行される。
最初に、メイン制御手段100によって制御されている単位遊技の遊技状態が、RB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS81)。なお、本サブルーチンの説明において、RB遊技状態とは上述した第1種BB中RB遊技状態を示す。単位遊技の遊技状態がRB遊技状態でないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了させる。
ステップS81の判断処理で、単位遊技の遊技状態がRB遊技状態であると判別したとき(YES)には、単位遊技が、RB遊技状態へ移行してから1回目のRB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS82)。単位遊技が、1回目のRB遊技状態であると判別したとき(YES)には、抽選処理を行って図柄を抽選する(ステップS83)。具体的には、ステップS83の処理は、「チェリー」等の4つの図柄のうちのいずれか1つの図柄を抽選する処理である。以下では、抽選処理によって決められた図柄を抽選図柄と称する。
上述したステップS82の判断処理で、単位遊技が、1回目のRB遊技状態でないと判別したとき(NO)、すなわち、2回目以降のRB遊技状態であると判別したときには、抽選処理を行い(ステップS84)、抽選処理の結果に応じて、ミニゲームを実行する否かを判断する(ステップS85)。ミニゲームを実行しないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了させる。一方、ミニゲームを実行すると判別したとき(YES)には、上述したステップS83の処理を実行する。
上述したステップS83の処理を実行した後、抽選処理によって決定した抽選図柄を演出手段300の画像表示装置34に表示する(ステップS86)。
本サブルーチンが実行されることによって行われるミニゲームは、ステップS86の処理で画像表示装置34に表示された抽選図柄と同一の図柄を、遊技者が入賞ライン上に停止させることができたときには、ポイントを加算するというゲームである。具体的には、左リール30Lの中段、すなわち、左リール30Lの入賞ラインL1上に、抽選図柄と同一の図柄を、遊技者の停止操作によって位置づけることができたときには、ポイントを加算する。
メイン制御手段100において、単位遊技が、RB遊技状態であるときには、(1)「チェリー」−「ANY」−「ANY」等の5通りの図柄の並びに対応した役が、単位遊技の各々で常に重複当選している。なお、これらの図柄の並びは、左リール30L、中リール30C、右リール30Rの順に、有効ラインに沿って図柄が位置した並びを示す。このように、左リール30Lについては、「チェリー」等の5つの図柄のうちのいずれか1つを有効ライン上に位置づけることができれば、上述した5つの役のいずれかに入賞する可能性が生ずる。
一方、上述したように、ミニゲームは、サブ制御手段200において、「チェリー」等の4つの図柄のいずれか1つを抽選図柄として抽選処理によって決め、単位遊技で左リール30Lの入賞ラインL1上に位置させた図柄が、抽選図柄と一致したときには、サブ制御手段200において、ポイントを加算するものである。
このように、単位遊技において、左リール30Lについて有効ライン上に位置づける図柄は、「チェリー」等の5つの図柄であり、ミニゲームにおいて、左リール30Lの入賞ラインL1上に位置づける図柄は、「チェリー」等の4つの図柄である。したがって、ミニゲームにおいて入賞ラインL1に位置づけるべき図柄は、単位遊技において有効ラインに位置づけるべき図柄に含まれているので、ミニゲームと単位遊技とのいずれについても遊技者に不利になることなく、ミニゲームと単位遊技とを両立して遊技者に行わせることができる。
上述したステップS86の処理を実行した後、メイン制御手段100における制御で、左リール30Lが停止した否かを判断する(ステップS87)。左リール30Lが停止していないと判別したとき(NO)には、ステップS87の処理を繰り返す。一方、左リール30Lが停止したと判別したとき(YES)には、左リール30Lの入賞ラインL1上に位置した図柄が、ステップS83の抽選処理で定められた抽選図柄と一致したか否かを判断する(ステップS88)。このステップS88の処理は、図5のステップS19の判断処理で、全てのリールが停止したと判別したときに、メイン制御手段100は停止した図柄に関する情報を送信し(図示せず)、サブ制御手段200は、この情報を受信することで処理することができる。
ステップS88の判断処理で、左リール30Lの入賞ラインL1上に位置した図柄が、抽選図柄と一致していないと判別したとき(NO)には、直ちに本サブルーチンを終了させる。一方、左リール30Lの入賞ラインL1上に位置した図柄が、抽選図柄と一致したと判別したとき(YES)には、ポイントを加算し(ステップS89)、本サブルーチンを終了させる。なお、加算したポイントは、後述するあおり演出制御処理で用いる。また、ポイントの値の初期化は、上述したステップS82の判断処理で1回目のRB遊技が実行されたと判別したときに行われる(図示せず)。
<報知演出制御処理1>
図9は、サブ制御手段200において実行される報知演出制御処理1のサブルーチンを示す。なお、このサブルーチンは、所定のタイミング毎に、繰り返し呼び出されて実行される。また、このサブルーチンは、報知演出制御処理の1つの態様であり、別の態様は、後述する図13及び図14に示す。
最初に、メイン制御手段100によって制御されている単位遊技の遊技状態が、RT遊技状態であるか否かを判断する(ステップS91)。上述したように、RT遊技状態は、通常一般遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態や、特別遊技状態でありかつ再遊技高確率遊技状態である遊技状態がある。このサブルーチンでは、いずれの再遊技高確率遊技状態においても呼び出されて実行される。
ステップS91の判断処理で、単位遊技の遊技状態が、RT遊技状態でないと判別したとき(NO)には、後述する図10に示すように、直ちに本サブルーチンを終了させる。一方、単位遊技の遊技状態が、RT遊技状態であると判別したとき(YES)には、メイン制御手段100において、単位遊技が開始されたときであるか否かを判断する(ステップS92)。このステップS92の判断処理は、図4のステップS14の処理によって、メイン制御手段100から役抽選処理の結果がサブ制御手段200に送信されたか否かを判断する処理である。
ステップS92の判断処理で、単位遊技が開始されたときであると判別したとき(YES)には、現在行われている単位遊技が、RT遊技状態になってから、1回目のものであるか否かを判断する(ステップS93)。RT遊技状態になってから、1回目の単位遊技であると判別したとき(YES)には、上述した図8のステップS89の処理で加算したポイントの値に応じて、報知を開始するタイミングと、報知をする回数とを決定する(ステップS94)。例えば、ポイントの値が小さいときには、報知を開始するタイミングを遅らせると共に、報知をする回数を少なくする。また、ポイントの値が大きいときには、報知を開始するタイミングを早めると共に、報知をする回数を多くする。
次に、変数C_gameの値を初期化、例えば、値を0に設定し(ステップS95)、変数C_dangerの値を初期化、例えば、値を0に設定し(ステップS96)、後述する図10のステップS120に処理を移す。この変数C_gameは、単位遊技が、RT遊技状態になったときに行われた単位遊技の回数を示す変数である。一方、変数C_dangerは、後述するあおり演出を開始するための指標を示す変数である。本実施の形態では、変数C_dangerは、0〜5の値をとり、後述するように、変数C_dangerの値が5になったときに、あおり演出が開始される。
上述したステップS92の判断処理で、単位遊技が開始されたときでないと判別したとき(NO)、又はステップS93の判断処理で、RT遊技状態になってから、1回目の単位遊技でないと判別したとき(NO)には、後述する図11及び図12に示すカウンタ計数処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS97)。このカウンタ計数の処理は、入賞した役の種類や、抽選処理の結果に応じて、変数C_dangerの値を増減させる処理である。
ステップS97の処理を実行した後、通常報知演出が実行中であるか否かを判断する(ステップS98)。通常報知演出は、主に、役抽選手段120の抽選処理によって、小役とSB役とが重複して当選したときに、重複当選したことを示す情報を報知する演出である。
ステップS98の判断処理で、通常報知演出が実行中であると判別したとき(YES)には、通常報知演出を終了させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS99)。このステップS99の判断処理は、変数C_gameの値が、上述したステップS94の処理によって決定された回数に達したか否かを判断する処理である。ステップS99の判断処理で、通常報知演出を終了させるタイミングであると判別したとき(YES)には、通常報知演出を終了させる(ステップS100)。一方、ステップS99の判断処理で、通常報知演出を終了させるタイミングでないと判別したとき(NO)には、後述する図10のステップS120に処理を移す。
上述したステップS99の判断処理によって、通常報知演出を終了させるタイミングであるか否かを判断することによって、小役とSB役とが重複して当選したことを示す情報を報知する報知期間と報知しない非報知期間とを定めることができる。
上述したステップS100の処理によって、通常報知演出は終了する。この通常報知演出は、後述するように、小役とSB役とが重複して当選したときには、重複当選したことに関する情報を演出手段300で報知するものである。したがって、通常報知演出がされているときには、遊技者は、SB役に入賞させることなく、容易に、小役に入賞させることができる。しかしながら、上述した図6のステップS46及びS47の処理で、優先的にSB役に入賞するように制御しているため、ステップS100の処理によって、通常報知演出が終了したときには、SB役に入賞させてしまう場合が多くなるので、リール30L〜30Rの停止操作のときに、緊張感を遊技者に与えたり、SB役に入賞させてしまったときには、悔しさを感じさせたりすることができる。
上述したステップS98の判断処理で、通常報知演出が実行中でないと判別したとき(NO)、すなわち、あおり演出が実行中であるか否かを判断する(ステップS101)。あおり演出は、通常報知演出が終了する可能性があることを遊技者に示唆するための演出である。
ステップS101の判断処理で、あおり演出が実行中でないと判別したとき(NO)、すなわち、通常報知演出及びあおり演出のいずれの演出も実行されていないと判別したときには、通常報知演出を開始するタイミングであるか否かを判断する(ステップS102)。通常報知演出を開始するタイミングは、上述したステップS94の処理で決定されたタイミングである。ステップS102の判断処理で、通常報知演出を開始するタイミングであると判別したとき(YES)には、通常報知演出を開始し(ステップS103)、後述する図10のステップS120に処理を移す。一方、ステップS102の判断処理で、通常報知演出を開始するタイミングでないと判別したとき(NO)には、直ちに、後述する図10のステップS120に処理を移す。
上述したステップS103の処理によって、通常報知演出が開始される。この通常報知演出は、小役とSB役とが重複して当選したときには、重複当選したことに関する情報を演出手段300で報知するものである。上述したように、遊技状態がRT遊技状態であるときに、図7のステップS75及びS76の処理によって、SB役に入賞した場合には、RT遊技状態は終了する。しかし、小役とSB役とが重複当選したことに関する情報を演出手段300で報知しているので、SB役に入賞させることなく、重複当選している小役に入賞させることができ、遊技者は、引き続きRT遊技状態で遊技を行えるため、遊技者に利益を与えることができ、遊技者に喜びを与えることができる。
また、上述したステップS101の判断処理で、あおり演出が実行中であると判別したとき(YES)には、後述する図10のステップS120に処理を移す。
図10は、上述した図9に示したサブルーチンの続きの処理を実行するサブルーチンである。
上述したステップS99の処理で、通常報知演出を終了させるタイミングでないと判別したとき(NO)、すなわち、通常報知演出を続行すると判別したときには、変数C_dangerの値が5であるか否かを判断する(ステップS111)。上述したように、変数C_dangerの値は、1〜5の値をとり、変数C_dangerの値が5になったときに、あおり演出が開始される。ステップS111の判断処理で、変数C_dangerの値が5でないと判別したとき(NO)には、直ちに、ステップS120に処理を移す。
一方、ステップS111の判断処理で、変数C_dangerの値が5であると判別したとき(YES)には、抽選処理を実行して乱数を発生させ(ステップS112)、抽選処理によって発生させた乱数の値が、あおり演出を開始するものであるか否かを判断する(ステップS113)。ステップS113の判断処理で、乱数の値が、あおり演出を開始するものでないと判別したとき(NO)には、直ちに、ステップS120に処理を移す。
一方、ステップS113の判断処理で、乱数の値が、あおり演出を開始するものであると判別したとき(YES)には、これまで実行していた通常報知演出を中断して(ステップS114)、あおり演出を開始し(ステップS115)、ステップS120に処理を移す。
上述したステップS111の判断処理で、変数C_dangerの値が5であるか否かを判断することによって、報知期間から非報知期間へ移行する可能性があることを示すあおり演出を開始することができる。変数C_dangerの値が5であるか否かが、「所定の条件」に対応する。また、あおり演出が、「移行可能性情報」の報知に対応する。
ここで、あおり演出は、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う態様の画像を画像表示装置34に表示し、味方キャラクタが勝った場合には、報知期間を継続し、味方キャラクタが負けた場合には、非報知期間を終了するような演出がある。
また、ステップS113の判断処理で、あおり演出を開始するか否かを判断することによって、報知許可期間と報知禁止期間とを定めることができる。
上述した図9のステップS101の判断処理で、あおり演出が実行中であると判別したとき(YES)には、あおり演出を終了させるか否かを判断する(ステップS116)。この判断処理は、変数C_gameの値や、あおり演出を行った単位遊技の回数が、所定の値に達したか否かを判断する処理である。
ステップS116の判断処理で、あおり演出を終了させないと判別したとき(NO)には、後述するステップS120に処理を移す。一方、ステップS116の判断処理で、あおり演出を終了させると判別したとき(YES)には、あおり演出を終了し(ステップS117)、ステップS114の処理で中断していた通常報知演出を再開し(ステップS118)、変数C_dangerの値を初期化、例えば、0に設定する(ステップS119)。
図9のステップS100やS103の処理を実行した後、ステップS102の判断処理で、報知開始のタイミングでないと判別したとき(NO)、図10のステップS115やS119の処理を実行したとき、ステップS111の判断処理で、変数C_dangerの値が5でないと判別したとき(NO)、ステップS116の判断処理で、あおり演出を終了させないと判別したとき(NO)には、変数C_gameの値を1だけ増やし、本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS103及びS118の処理によって、小役とSB役とが重複当選したことに関する情報が、演出手段300で報知されるので、遊技者は、小役を狙って入賞させることが容易になり、遊技者が遊技媒体を得る可能性を高めることができ、遊技者を喜ばせることができる。
ステップS100の処理や、ステップS102の判断処理によって、小役とSB役とが重複当選したことに関する情報を報知しない場合には、小役を狙って入賞させることが困難になり、単位遊技の結果は、運次第となるので、遊技者に緊張感を与えることができる。
<カウンタ計数処理>
図11は、図9のステップS97の処理で、呼び出されて実行されるカウンタ計数の処理のサブルーチンである。
最初に、単位遊技が終了するときであるか否かを判断する(ステップS131)。この判断処理は、図4のステップS20の処理が実行された後、入賞処理の結果が、メイン制御手段100からサブ制御手段200に送信された(図示せず)か否かを判断する処理である。
ステップS131の判断処理で、単位遊技が終了するときであると判別したとき(YES)には、第1の役に入賞したか否か、例えば、SB役1〜SB12のうちのいずれかの役に入賞したか否かを判断する(ステップS132)。第1の役に入賞していないと判別したとき(NO)には、後述する図12のステップS141に処理を移す。
一方、ステップS132の判断処理で、第1の役に入賞したと判別したとき(YES)には、抽選処理を実行して乱数を発生させ(ステップS133)、発生させた乱数の値が、カウンタを増やすべき値であるか否かを判断する(ステップS134)。乱数の値が、カウンタを増やすべき値であると判別したとき(YES)には、変数C_dangerの値を1だけ増やし(ステップS135)、変数C_dangerの値が5より大きくなったか否かを判断する(ステップS136)。
変数C_dangerの値が5より大きくなったと判別したとき(YES)には、変数C_dangerの値を5にし(ステップS137)、本サブルーチンを終了させる。一方、変数C_dangerの値が5以下であると判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了させる。
また、上述したステップS131の判断処理で、単位遊技が終了するときでないと判別したとき(NO)、又はステップS134の判断処理で、乱数の値が、カウンタを増やすべき値でないと判別したとき(NO)にも、直ちに本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS132の第1の役に入賞していないと判別したとき(NO)には、図12に示すステップS141に処理を移し、第2の役に入賞したか否か、例えば、小役1〜小役12に入賞したか否かを判断する(ステップS141)。第2の役に入賞したと判別したとき(YES)には、抽選処理を実行して乱数を発生させ(ステップS142)、発生させた乱数の値が、カウンタを減らすべき値であるか否かを判断する(ステップS143)。
発生させた乱数の値が、カウンタを減らすべき値であると判別したとき(YES)には、変数C_gameの値が所定値よりも小さいか否かを判断する(ステップS144)。変数C_gameの値が所定値よりも小さいと判別したとき(YES)には、変数C_dangerの値を1だけ減少させて(ステップS145)、変数C_dangerの値が0未満になったか否かを判断する(ステップS146)。変数C_dangerの値が0未満になったと判別したとき(YES)には、変数C_dangerの値を0にし、本サブルーチンを終了させる。
一方、ステップS143の判断処理で、発生させた乱数の値が、カウンタを減らすべき値でないと判別したとき(NO)、ステップS144の判断処理で、変数C_gameの値が所定値以上であると判別したとき(NO)、ステップS146の判断処理で、変数C_dangerの値が0以上であると判別したとき(NO)には、直ちに、本サブルーチンを終了させる。
上述したステップS144の判断処理で、変数C_gameの値が所定値よりも小さいか否かを判断することによって、RT遊技状態がしばらく終了しないような場合には、変数C_dangerの値を小さくすることができ、あおり演出が開始されないようにすることができる。
<報知演出制御処理2>
図13は、上述した報知演出制御処理1とは異なる態様の報知演出制御の処理を示すフローチャートである。なお、このサブルーチンも、報知演出制御処理1と同様に、所定のタイミング毎に、繰り返し呼び出されて実行される。上述した報知演出制御処理1では、変数C_damgerの値を単位遊技の進行に応じて変化させて、変数C_damgerの値で、あおり演出をするか否かを決定した。この報知演出制御処理2では、変数C_damgerは用いずに、遊技状態が、RT遊技状態になってから行われた単位遊技の回数に応じて、あおり演出をするか否かを決定する。図13及び図14に示したフローチャートにおいては、図9及び図10に示したフローチャートと同様の処理をするステップには、同じ符号を付して示した。
最初に、図9のステップS91〜S93と同様の処理を実行し、ステップS93の判断処理で、RT遊技状態になってから、1回目の単位遊技であると判別したとき(YES)には、変数C_gameの値を初期化、例えば、値を0に設定し(ステップS95)、後述するステップS120に処理を移す。
さらに、図9のステップS98〜S103と同様の処理を実行したあと、処理を図14のサブルーチンに移す。
図13のステップS99の判断処理で、通常報知演出を終了させるタイミングでないと判別したとき(NO)には、変数C_gameの値が、所定回数に達したか否かを判断する(ステップS151)。この所定回数は、予め定められた複数の回数であり、例えば、100、150、190等の複数の値である。このようにすることで、遊技状態がRT遊技状態になってから行われた単位遊技の回数が、これらの値に一致したときには、必ず、あおり演出を行うことができる。
上述したステップS151の判断処理で、変数C_gameの値が、所定回数に達したか否かを判断することによって、報知期間から非報知期間へ移行する可能性があることを示すあおり演出を開始することができる。変数C_gameの値が所定回数であるか否かが、「所定の条件」に対応する。なお、このステップS151の判断処理は、単位遊技において抽選された役の種類に基づいて判断するものでもよい。
なお、このようにした場合には、図14のステップS116では、単位遊技の回数が、上述した所定回数の複数の値の各々に応じて定められた別の値、例えば、120、170、200等になったかを判断することによって、あおり演出を終了させるか否かを判断することができる。上述した例の場合には、遊技状態がRT遊技状態になってから行われた単位遊技の回数が、100〜120回、150〜170回、190〜200回のときに、あおり演出を行うことができる。このように、あおり演出を行う回数を一定にすることにより、処理を簡素化、容易化することができる。
なお、上述した実施例では、入賞ラインが1本のもののみを示したが、入賞ラインが5本の通常のものにしてもよい。この場合に、遊技状態が通常一般遊技のときには、1本のみを有効化し、第1種BB中一般遊技状態やRB遊技状態等のときには、3枚のメダルを投入することによって、5本の全てを有効化するようにしてもよい。このように、有効ラインの数を増やすことによって、第1種BB中一般遊技状態やRB遊技状態等のときに、当選した役に入賞させやすくすることができる。