JP4875587B2 - 魚釣用リール - Google Patents
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Description
クラッチ機構は、通常、振り分け用のばね部材を備えており、このばね部材の付勢力によってクラッチオン位置(釣糸巻き取り時)とクラッチオフ位置(釣糸放出時)とに、それぞれ振り分け保持されるようになっている。
クラッチ機構は、スプール後方の側部フレーム間において下方へ移動操作可能に設けられた操作部材としての操作レバーに連結されており、この操作レバーの下方への移動操作によってクラッチオン位置からクラッチオフ位置に切り換えられて、前記ばね部材の付勢力によって保持されるようになっている。
そして、キャスティング操作時には、このクラッチオフ位置に操作して釣糸の放出を行い、釣糸放出操作の終了後には、ハンドルを回転操作することで、例えば、回転復帰体、キックレバー、作動カム、付勢ばね等からなる復帰機構を作動させて、動力伝達許容状態のクラッチオン位置に復帰される。
この魚釣用リールによれば、操作レバーと側部フレームとの摩耗、腐食等が抑制され、摺動抵抗の軽減が図られてクラッチの切換操作を円滑に行うことができる。
したがって、この係合部として機能する嵌入部に対して、側部フレームの他側面に設けられた部材を係合することができる。
また、嵌入部を係合部として利用することができるので、その分、部品点数を削減することができ、構成が簡素化される。また、構成が簡素化されて省スペース化を図ることができるので、リール本体内のスペースの有効活用を図ることができる。また、リール本体の小型化も可能となる。
また、部品点数を削減することができるので、取扱いが便利になり、露出させた嵌入部への部品の組み込みが行い易くなるとともに、分解性やメンテナンス性も向上する。
参照する図面において、図1は本発明の実施形態に係る魚釣用リールとしての両軸受けリールの全体構成を示す断面図、図2(a)は両軸受けリールを後方側から見たときの要部を示す一部切断断面図、図2(b)は摺接部材を右側面から見たときの斜視図、図2(c)は摺接部材を左側面から見たときの斜視図である。
なお、以下の説明において、「前、後」「左、右」「上、下」は、両軸受けリールを釣竿R(図1参照)に取り付けた状態を基準とする。
スプール5aは、ハンドル7aを回転操作することによって回転させることができるように構成されており、ハンドル7aは、右側板3bから突出したハンドル軸7の端部に取り付けられている。
また、ピニオン21の端部には、図示しない嵌合凹部が形成されており、ピニオン21が、以下に説明するクラッチ機構20の後記する可動部材25によってスプール5a側に移動され、嵌合凹部がスプール軸5の端部に形成されている係合ピンに嵌合することで駆動力の伝達許容状態(クラッチオン位置)となり、ピニオン21が可動部材25によって右側板3b側に移動され、嵌合部がスプール軸5の端部の係合ピンから外れることで駆動力の伝達不可状態(クラッチオフ位置)となる。なお、ピニオン21は、その外周に形成された円周溝21bが可動部材25に係合して、スプール軸5の軸方向に移動可能となっている。
なお、押圧軸21aは、調節ツマミ3cが回動操作されることでスプール軸5に対して所定の押圧力をブレーキ力として付与できるように構成されている。
可動部材25は、ピニオン21の円周溝21bに略180°に亘って嵌合するとともに、ピニオン21を中心として直径方向に延出する一対の腕部25a,25aを有しており、各腕部25a,25aの裏面にカム面24a,24aがそれぞれ係合する係合部25b,25bが形成されている。また、各腕部25a,25aは、右フレーム2bに突設された支持ピン26によって保持されており、可動部材25は、各支持ピン26に配設されたばね部材26a(図1参照、以下同じ)によって、常時、クラッチ作動板24側に付勢された状態となっている。なお、図4は、可動部材25が、ばね部材26aによってクラッチ作動板24側に付勢された状態を示しており、このとき、ピニオン21は貫通孔2gの端部に形成されている図示しない係合部に嵌合してクラッチオン状態となっている。
この復帰機構30は、クラッチ作動板24に対して回動可能に支持されたキックプレート31を備えて構成される。
キックプレート31は、操作レバー23がクラッチオフ位置(図5において二点鎖線で図示)にされた状態で、その下端が、ハンドル軸7に回り止め固定されたラチェット32の爪歯32aに係合可能となっている。
ボス部45aは、嵌入された状態で、右フレーム2bの他側面から突出するように寸法が設定されており、このボス部45aには、他側面側に配置される部材として、クラッチ機構20の振り分け保持ばね28が支持(係合)可能である。つまり、このようなボス部45aを第2の嵌入部45に設けることによって、振り分け保持ばね28の他端側を支持するための他の支持部材を、右フレーム2bの他側面に対して設けたり別途他の摺動部材を配置したりする必要がなくなる。特に、振り分け保持ばね28は、操作レバー23の移動操作にともなって作動する部材であるため、本実施形態のように、摩擦抵抗の小さい部材からなるボス部45aで支持することにより、スムーズな振り分け動作が得られる。なお、ボス部45aは、右フレーム2bの他側面に面一となるように長さを設定して設けてもよい。
また、部品点数を削減することができるので、取扱いが便利になり、部品の組み込みが行い易くなるとともに、分解性やメンテナンス性も向上する。
また、各ボス部45aの外周壁には、圧入して固定保持力を高めるための突部45dが周方向に所定の間隔を置いて設けられている。
また、図7(b)に示した摺接部材40B’は、第3の嵌入部47およびボス部45aを有しているので、基部43の上部および下部が右フレーム2bに対して固定されるようになり、バランスのよい摺接部材40B’の固定が実現される。
また、図7(c)に示した摺接部材40B’では、延設部43’を排除して軽量化を図っている。
2a 左フレーム(側部フレーム)
2a’ スプールフランジ
2b 右フレーム(側部フレーム)
2b’ スプールフランジ
2e 貫通孔
2f 貫通孔
2g 貫通孔
5a スプール
7 ハンドル軸
7a ハンドル
7b 爪車
12 ドラグ機構
15 トラバースカム軸
20 クラッチ機構
23 操作レバー(操作部材)
23a 支持部
24 クラッチ作動板
24f 支持アーム(支持部材)
25 可動部材
28 振り分けばね部材
30 復帰機構
31 キックプレート
31a ガイドピン
32 ラチェット
32a 爪歯
40A 摺接部材
40B 摺接部材
40B’ 摺接部材
41 基部
41’ 延設部
43 基部
43’ 延設部
44 第1の嵌入部(保護壁部)
45 第2の嵌入部
45a ボス部
45b ガイド部
45c 案内リブ
45d 突部
47 第3の嵌入部
47a リブ
50 レベルワインド機構
51 トラバースカム軸
52 案内筒
55 逆転防止爪
R 釣竿
Claims (3)
- リール本体に回動自在に支持したスプールと、前記リール本体の側部フレーム間に移動操作可能に設けた操作部材と、前記リール本体に設けられ、前記操作部材の移動操作により、前記スプールを動力伝達状態と非動力伝達状態とに切換えるクラッチ機構とを備えた魚釣用リールであって、
前記側部フレームの一側面における前記操作部材との対向部に取り付けられ、前記操作部材に摺接する摺接部材を備え、
前記摺接部材は、前記側部フレームに設けられた貫通孔に嵌入する嵌入部を有しており、
前記嵌入部は、前記側部フレームの一側面から前記貫通孔に嵌入されて前記側部フレームの他側面に露出可能であり、かつ、前記他側面に設けられた部材が係合可能な係合部として機能することを特徴とする魚釣用リール。 - 前記側部フレームには、前記操作部材を支持する支持部材が揺動可能に貫通される貫通孔が設けられており、
前記摺接部材は、前記貫通孔に嵌入して前記支持部材を取り囲んで揺動可能に収容する筒状の保護壁部を有していることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。 - 前記側部フレームには、前記スプールに沿うスプールフランジが突設されており、
前記スプールフランジにおける前記操作部材との対向部には、前記摺接部材が延設配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
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