JP4873173B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用高圧ガス供給装置や、産業機器の油圧装置等、高圧を発生する機器の回転部分又は往復動部分を、パッキングにより密封する密封装置であって、特に、バックアップリングを備えるものに関する。
機器の外周部材(例えばハウジング)と内周部材(例えばピストン)との間の密封手段として、従来から、Oリング等のようなパッキングが好適に用いられる。図13は、このようなパッキングのみによる従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図で、図中の参照符号101は外周部材、102はこの外周部材101の内周に配置された内周部材である。内周部材102の外周面には、円周方向へ連続した矩形断面の装着溝103が形成されており、この装着溝103にはパッキング104が装着されている。
パッキング104は、ゴム状弾性材料で断面円形の環状に成形された、いわゆるOリングであって、装着溝103の溝底面と、外周部材101の内周面101aとの間に適宜圧縮された状態で介在され、密封対象流体が外周部材101と内周部材102の間の隙間から外部へ漏洩するのを防止するものである。しかしながら、著しく高圧のガスを密封対象とするような場合は、装着溝103内に達する高圧ガスの圧力Pによって、外周部材101の内周面101aと低圧側の溝肩103aとの間の隙間G1へパッキング104の一部がはみ出して破損するおそれがある。
図14は、高圧条件でのこのようなパッキング104のはみ出しによる破損を防止するために、パッキング104とバックアップリング105を併用した従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。すなわち、図14に示される密封装置は、装着溝103内に、パッキング104と、それより低圧側に位置し、パッキング104より剛性の高い例えば合成樹脂材料からなるバックアップリング105が装着され、このバックアップリング105によって、外周部材101の内周面101aと低圧側の溝肩103aとの隙間G1へのパッキング104のはみ出し防止を図るものである。
しかしながら、寸法公差を考慮して、バックアップリング105の径方向寸法Lは、外周部材101の内周面101aと装着溝103の溝底面との間の高さhよりも低く設定されており、このため、バックアップリング105と装着溝103との間に隙間G2を生じて、結局、この隙間G2にパッキング104のはみ出しが起こるおそれがあった。
そこで、装着溝103及び(又は)バックアップリング105の断面形状を工夫することによって、パッキング104のはみ出し防止を図った密封装置が提案されている。図15及び図16は、このような従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図、図17は、図16の密封装置が高圧を受けた状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。
このうち、図15に示される密封装置は、パッキング104より低圧側の溝底面103bを、低圧側へ向けて浅くなる円錐面状に形成し、これに接するバックアップリング105の周面105aを、溝底面103bと対応する円錐面状に形成したものである。この構成によれば、パッキング104が、装着溝103内へ達する高圧ガスの圧力Pを受けると、このパッキング104を介して低圧側へ押されるバックアップリング105が、円錐面状の溝底面103bと外周部材101の内周面101aとの間へクサビのように介入して行くので、パッキング104のはみ出しを許容する隙間が形成されることはない(例えば下記の特許文献1又は特許文献2参照)。
しかしながら、図15の密封装置によれば、内周部材102(又は外周部材101)の装着溝103の溝底面の一部を円錐面状に形成するための加工が必要となり、加工コストの上昇を来す問題があった。
一方、図16に示される密封装置は、バックアップリング105を、軸心Oを通る平面で切断した断面形状を平行四辺形とし、軸心Oと直交する平面に対して傾斜した状態で装着溝103内へ装着したものである。この構成によれば、図17に示されるように、パッキング104が、装着溝103内へ達する高圧ガスの圧力Pを受けると、このパッキング104を介して低圧側へ押されるバックアップリング105が、装着溝103の内側面103cとの間で傾斜を解消するような変形を受け、その結果、バックアップリング105の内周面及び外周面が、装着溝103の溝底面及び外周部材101の内周面101aに密接される(例えば下記の特許文献3参照)。
しかしながら、この場合も、バックアップリング105の内周面が溝底面に対して傾斜することにより、パッキング104のはみ出しを許容する隙間G3が形成されることは避けられなかった。
特許第3543617号公報 特許第3022489号公報 特許第3695469号公報
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、パッキングの低圧側にバックアップリングを設けた密封装置において、パッキングの一部が低圧側へはみ出して破損するのを確実に防止することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係る密封装置は、外周部材の内周面とその内周に配置された内周部材の外周面のうちいずれか一方に形成され円周方向へ連続した装着溝内に、ゴム状弾性材料からなるパッキングと、それより低圧側に位置し前記パッキングより剛性の高い材料からなるバックアップリングが装着され、このバックアップリングは、前記パッキング側を向いた一側面の径方向幅が前記装着溝の溝底面からこれと径方向に対向する相手部材までの高さより大きく、前記装着溝への装着状態では、前記一側面及び他側面が前記装着溝における低圧側の内側面に対して同じ方向へ傾斜しており、バックアップリングの内周面及び外周面のうち、前記一側面及び他側面の傾斜によって相対的に前記パッキングと反対側へ偏在する側の周面とこれに接する前記溝底面又は相手部材のなす角度が、前記低圧側の内側面に対する他側面の傾斜角度より大きいことを特徴とするものである。
上記構成において、パッキングが、装着溝内へ達する高圧ガスの圧力を受けると、このパッキングを介して低圧側へ押されるバックアップリングは、パッキングと反対側を向いた他側面が、装着溝における低圧側の内側面に対して傾斜していて両者間に隙間を有するため、その隙間を減少させる方向へ起立するように変形される。このバックアップリングは、パッキング側を向いた一側面の径方向幅が装着溝の溝底面からこれと径方向に対向する相手部材までの高さより大きいため、起立変形によって、前記一側面の径方向両縁が溝底面及び相手部材へ押し付けられる。
しかも、このバックアップリングは、傾斜によって相対的にパッキングと反対側へ偏在する側の周面がこれに接する前記溝底面又は相手部材に対してなす角度が、前記低圧側の内側面に対する他側面の傾斜角度より大きいため、起立変形によって前記内周面又は外周面がパッキング側で浮き上がることはなく、このためパッキング側を向いた一側面の径方向両縁と、溝底面及び相手部材の密接状態が維持され、パッキングのはみ出しを許容する隙間が形成されない。
すなわち、本発明に係る密封装置によれば、パッキングが、装着溝内へ達する高圧ガスの圧力を受けても、バックアップリングの内周側及び外周側に隙間を生じることはなく、したがって高圧条件で使用しても、パッキングのはみ出しや、これに起因する破損を確実に防止することができる。
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、第一の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図、図2は、第一の形態におけるバックアップリングの断面形状を特定するための説明図、図3は、第一の形態において、バックアップリングが僅かに押された状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図、図4は、第一の形態において、バックアップリングが完全に起立した状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。
まず図1において、参照符号1は円筒状の外周部材、参照符号2はこの外周部材1の内周に軸方向移動可能に配置された円柱状の内周部材である。内周部材2の外周面には、円周方向へ連続した装着溝21が形成されており、この装着溝21には、パッキング3と、その低圧側(密封対象空間と反対側)に位置するバックアップリング4が装着されている。
装着溝21は、軸心Oを通る平面で切断した断面形状(図示の断面形状)が略コ字形をなしており、すなわち軸方向両側の溝内側面21a,21bが、軸心Oと直交する平面をなしており、溝底面21cが、内周部材2の外周面と同心の円筒面状に形成されている。
パッキング3は、ゴム状弾性材料で断面円形の環状に成形された、いわゆるOリングからなるものであって、外周部材1の内周面1aと装着溝21の溝底面21cとの間で径方向に適当に圧縮された状態で装着されている。
バックアップリング4は、パッキング3のゴム状弾性材料より剛性が高くかつ低摩擦係数のPTFE(四フッ化エチレン)あるいはナイロン系等の合成樹脂材料からなるものであって、パッキング3側を向いた一側面4aと、パッキング1と反対側を向いた他側面4bが互いに平行であり、図2に示されるように、前記一側面4aの径方向幅Laが装着溝21の溝底面21cからこれと径方向に対向する相手部材である外周部材1の内周面1aまでの高さhより大きく、他側面4bの径方向幅Lbが前記高さhより小さいものとなっている。すなわち、
La>h>Lb・・・(1)
となっている。また、内周面4cは、前記一側面4a及び他側面4bに対してほぼ直角をなし、外周面4dは、パッキング3と反対側で小径になる円錐面状に形成されている。
このバックアップリング4は、(1)式の寸法関係を有すること、及び外周面4dがパッキング3と反対側で小径になる円錐面状をなすことによって、装着状態では、外周側がパッキング3側へ偏在するように傾斜しており、すなわち一側面4a及び他側面4bが、軸心Oと直交する平面に対してパッキング3側へ倒れるように、同方向へ傾斜している。そしてこの傾斜状態では、バックアップリング4の内周面4cが、請求項1に記載された「傾斜によって相対的にパッキングと反対側へ偏在する側の周面」に相当するものであり、この内周面4cが、装着溝21の溝底面21cに対してなす傾斜角度をθ、他側面4bが装着溝21の低圧側の内側面21bに対してなす傾斜角度をθとすると、
θ>θ・・・(2)
となっている。言い換えれば他側面4bと内周面4cのなす角度は、ほぼ直角ではあるものの、厳密には直角より僅かに大きい。
また、一側面4aと外周面4dのなす角度(一側面4aの外径縁4fの角度)をθ、一側面4aと溝底面21cのなす角度をθとすると、
θ>θ・・・(3)
となっている。
以上の構成を備える第一の形態の密封装置は、図の右側の空間(不図示)に存在する高圧のガスを密封対象とするものであって、そのガス圧Pは、外周部材1と内周部材2との間の隙間を介して装着溝21内に達している。このため、ガス圧Pの上昇に伴い、パッキング3が装着溝21内を低圧側(図中左側)へ移動して、図3に示されるようにバックアップリング4を押圧するので、このバックアップリング4は、図1及び図2の傾斜状態から起立するように変形される。
ここで、バックアップリング4は、図2に示されるように、La>hであるため、図3のように起立変形されるのに伴い、前記一側面4aの内径縁4e及び外径縁4fが、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aに押し付けられることになる。しかも、このバックアップリング4は、図2の状態においてθ>θであるため、図4に示されるように、他側面4bが装着溝21の低圧側の内側面21bと密接した状態、言い換えればθが直角になるまで起立変形されても、前記内周面4cがパッキング3側で溝底面21cから浮き上がることはない。したがって、バックアップリング4の一側面4aの径方向両縁4e,4fと、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aとの密接状態が維持され、パッキング3のはみ出しが確実に防止される。
次に、図5は、本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図、図6は、第二の形態におけるバックアップリングの断面形状を特定するための説明図、図7は、第二の形態において、バックアップリングが僅かに押された状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図、図8は、第二の形態において、バックアップリングが完全に起立した状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。
この第二の形態は、図5に示されるように、バックアップリング4の断面形状が、第一の形態によるバックアップリング4と径方向に対称の形状となっているものである。詳しくは、パッキング3側を向いた一側面4aと、パッキング3と反対側を向いた他側面4bが互いに平行であり、図6に示されるように、先に説明した(1)式のような寸法関係を有する。また、内周面4cは、パッキング3と反対側で小径になる円錐面状に形成され、外周面4dは、前記一側面4a及び他側面4bに対してほぼ直角をなしている。
そして、このバックアップリング4は、(1)式の寸法関係を有すること、及び内周面4cがパッキング3と反対側で大径になる円錐面状をなすことによって、装着状態では、外周側がパッキング3と反対側へ偏在するように傾斜しており、すなわち一側面4a及び他側面4bが、軸心Oと直交する平面に対してパッキング3と反対側へ倒れるように、同方向へ傾斜している。すなわちこの傾斜状態では、バックアップリング4の外周面4dが、請求項1に記載された「傾斜によって相対的にパッキングと反対側へ偏在する側の周面」に相当するものであり、この外周面4dが外周部材1の内周面1aに対してなす傾斜角度をθ11、他側面4bが装着溝21の低圧側の内側面21bに対してなす傾斜角度をθ12とすると、
θ11>θ12・・・(4)
となっており、言い換えれば他側面4bと外周面4dのなす角度は、ほぼ直角ではあるものの、厳密には直角より僅かに大きい。
また、一側面4aと内周面4cのなす角度(一側面4aの内径縁4eの角度)をθ13、一側面4aと外周部材1の内周面1aのなす角度をθ14とすると、
θ14>θ13・・・(5)
となっている。
なお、その他の構成は、基本的に第一の形態と同様である。
以上の構成を備える第二の形態の密封装置も、第一の形態と同様、図の右側の空間(不図示)に存在する高圧のガスを密封対象とするものであって、そのガス圧Pは、外周部材1と内周部材2との間の隙間を介して装着溝21内に達している。このため、ガス圧Pの上昇に伴い、パッキング3が装着溝21内を低圧側(図中左側)へ移動して、図7に示されるようにバックアップリング4を押圧するので、このバックアップリング4は、図5及び図6の傾斜状態から起立するように変形される。
ここで、バックアップリング4は、図6に示されるように、La>hであるため、図7のように起立変形されるのに伴い、前記一側面4aの内径縁4e及び外径縁4fが、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aに押し付けられることになる。しかも、このバックアップリング4は、図6の状態においてθ11>θ12であるため、図8に示されるように、他側面4bが装着溝21の低圧側の内側面21bと密接した状態、言い換えればθ14が直角になるまで起立変形されても、前記外周面4dがパッキング3側で外周部材1の内周面1aから浮き上がることはない。したがって、バックアップリング4の一側面4aの径方向両縁4e,4fと、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aとの密接状態が維持され、パッキング3のはみ出しが確実に防止される。
図9〜図12は、それぞれ本発明に係る密封装置の更に他の形態として、バックアップリングの断面形状の異なる例を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。
このうち、まず図9に示される第三の形態は、バックアップリング4の軸方向肉厚が外周側ほど大きくなるように、パッキング3側を向いた一側面4aと、その反対側を向いた他側面4bが互いに非平行に形成されたものであり、それ以外は、図1に示される第一の形態と同様に構成されている。そして、図示の装着状態では、外周側がパッキング3側へ偏在するように傾斜しており、上述のように一側面4aと他側面4bが互いに非平行であることによって、軸心Oと直交する平面に対する他側面4bの傾斜角度が、一側面4aよりも小さなものとなっている。またこの場合も、先に説明した図2に示されるような寸法及び角度関係、すなわち(1)〜(3)式が当てはまるものである。
以上の構成を備える第三の形態の密封装置も、図の右側の空間(不図示)からパッキング3に作用するガス圧Pによって、バックアップリング4が図示の傾斜状態から起立するように変形され、その一側面4aにおける径方向両縁4e,4fと、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aとの密接状態が維持されるので、パッキング3のはみ出しが確実に防止される。そして、軸心Oと直交する平面に対する他側面4bの傾斜角度が、一側面4aよりも小さいため、起立変形量が小さくなり、他側面4bが装着溝21における低圧側の内側面21bと密接するまで起立しても、溝底面21cに対して一側面4aのなす角度が90°より小さなものとなる。
また、図10に示される第四の形態は、第三の形態とは逆に、バックアップリング4の軸方向肉厚が内周側ほど大きくなるように、パッキング3側を向いた一側面4aと、その反対側を向いた他側面4bが互いに非平行に形成されたものであり、それ以外は、先に説明した図5に示される第二の形態と同様に構成されている。したがって、図示の装着状態では、外周側がパッキング3と反対側へ偏在するように傾斜しており、上述のように一側面4aと他側面4bが互いに非平行であることによって、軸心Oと直交する平面に対する他側面4bの傾斜角度が、一側面4aよりも小さなものとなっている。そしてこの場合も、先に説明した図6に示されるような寸法及び角度関係、すなわち(1)(4)(5)式が当てはまるものである。
以上の構成を備える第四の形態の密封装置も、図の右側の空間(不図示)からパッキング3に作用するガス圧Pによって、バックアップリング4が図示の傾斜状態から起立するように変形され、その一側面4aにおける径方向両縁4e,4fと、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aとの密接状態が維持されるので、パッキング3のはみ出しが確実に防止される。そして、軸心Oと直交する平面に対する他側面4bの傾斜角度が、一側面4aよりも小さいため、起立変形量が小さくなり、他側面4bが装着溝21における低圧側の内側面21bと密接するまで起立しても、外周部材1の内周面1aに対して一側面4aのなす角度が90°より小さなものとなる。
また、図11及び図12に示される第五の形態は、バックアップリング4の一側面4aと他側面4bが互いに平行で、内周面4cが、パッキング3と反対側で大径になる円錐面状に形成され、外周面4dが、パッキング3と反対側で小径になる円錐面状に形成され、内周面4cと他側面4bのなす角度と、外周面4dと他側面4bのなす角度が互いに等しく、すなわち断面形状が一側面4aを下底とし他側面4bを上底とする台形をなすものである。そしてこの場合も、先に説明した図2又は図6に示されるような寸法及び角度関係、すなわち(1)〜(5)式が当てはまる。
この第五の形態によれば、内周面4c及び外周面4dが互いに対称形状であるため、図11に示されるように、外周側がパッキング3側へ偏在するように傾斜し、あるいは図12に示されるように、内周側がパッキング3側へ偏在するように傾斜した状態で装着することができる。そしていずれの場合も、図の右側の空間(不図示)からパッキング3に作用するガス圧Pによって、バックアップリング4が図示の傾斜状態から起立するように変形され、その一側面4aにおける径方向両縁4e,4fと、溝底面21c及び外周部材1の内周面1aとの密接状態が維持されるので、パッキング3のはみ出しが確実に防止される。
なお、上述の各形態は、いずれもパッキング3及びバックアップリング4が、内周部材2に形成した装着溝21に装着されているが、外周部材1に形成した装着溝に装着される場合であっても、本発明を同様に適用することができる。
本発明に係る密封装置の第一の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 第一の形態におけるバックアップリングの断面形状を特定するための説明図である。 第一の形態において、バックアップリングが僅かに押された状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 第一の形態において、バックアップリングが起立した状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 本発明に係る密封装置の第二の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 第二の形態におけるバックアップリングの断面形状を特定するための説明図である。 第二の形態において、バックアップリングが僅かに押された状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 第二の形態において、バックアップリングが起立した状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 本発明に係る密封装置の第三の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 本発明に係る密封装置の第四の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 本発明に係る密封装置の第五の形態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 第五の形態において、バックアップリングの傾斜方向を図11と逆にした状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 パッキングのみによる従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 パッキングとバックアップリングを併用した従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 パッキングとバックアップリングを併用した従来の他の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 パッキングとバックアップリングを併用した従来の他の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。 図16の密封装置が高圧を受けた状態を、軸心Oを通る平面で切断して示す片側断面図である。
符号の説明
1 外周部材
2 内周部材
21 装着溝
21a,21b 内側面
21c 溝底面
3 パッキング
4 バックアップリング
4a 一側面
4b 他側面
4c 内周面
4d 外周面
4e 内径縁
4f 外径縁

Claims (1)

  1. 外周部材の内周面とその内周に配置された内周部材の外周面のうちいずれか一方に形成され円周方向へ連続した装着溝内に、ゴム状弾性材料からなるパッキングと、それより低圧側に位置し前記パッキングより剛性の高い材料からなるバックアップリングが装着され、このバックアップリングは、前記パッキング側を向いた一側面の径方向幅が前記装着溝の溝底面からこれと径方向に対向する相手部材までの高さより大きく、前記装着溝への装着状態では、前記一側面及び他側面が前記装着溝における低圧側の内側面に対して同じ方向へ傾斜しており、バックアップリングの内周面及び外周面のうち、前記一側面及び他側面の傾斜によって相対的に前記パッキングと反対側へ偏在する側の周面とこれに接する前記溝底面又は相手部材のなす角度が、前記低圧側の内側面に対する他側面の傾斜角度より大きいことを特徴とする密封装置。
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