JP2010107028A - 軸封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張黒鉛製パッキンからの浸透漏れを防止し、高温,高圧条件下においても良好且つ高度の軸封機能を発揮しうる軸封装置を提供する。
【解決手段】スタフィングボックス2内のシール空間3に、渦巻き状又は同心円状に配置した膨張黒鉛テープ素材をリング状に成形してなる複数個の膨張黒鉛製パッキン41,42,43及びこれより高強度の補強用パッキン44,45を圧縮状態で装填した軸封装置において、各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の両端面に浸透防止剤を塗布して、その塗膜7により当該各パッキン41,42,43の端面からの被密封流体の浸透漏れを防止するように構成した。また、各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の内周面には、回転及び/軸線方向に往復動する軸部材1との摺動性を向上させるべく、油潤滑剤8が塗布されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転及び/又は軸線方向に往復動する軸部材を有するバルブ,ポンプ,攪拌機等の流体機器に装備される軸封手段であって、複数個の膨張黒鉛製パッキンを軸線方向に並列させてなるブッシュ状パッキンを使用した軸封装置に関するものである。
バルブ,ポンプ,攪拌機等の流体機器に装備される軸封手段として、バルブステム,インペラ軸等の軸部材とこれを囲繞するスタフィングボックスとの対向周面間に形成された円筒状のシール空間に、渦巻き状又は同心円状に配置した膨張黒鉛テープ素材をリング状に成形(ダイモールド成形)した複数個の膨張黒鉛製パッキンを軸線方向に並列させてなるブッシュ状パッキンを、軸線方向に圧縮した状態で装填した軸封装置が周知である(例えば、特許文献1又は特許文献1を参照)。
特開2000−170921公報 特開2001−165324公報
このような膨張黒鉛製パッキンを使用した軸封装置は、編組パッキンを使用する場合に比して、膨張黒鉛の特性によりシール性が極めて高く、高度の軸封機能を発揮することができるものであるが、膨張黒鉛製パッキンが径方向において膨張黒鉛テープが積層された構造をなすものであり、その端面が層状をなしていることから、各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面から被密封流体がパッキン内部に浸透して漏洩する、いわゆる浸透漏れが生じる虞れがある。このような浸透漏れは高温,高圧条件下でより顕著に生じることになり、膨張黒鉛製パッキンを使用する軸封装置は高温,高圧条件下では高度の軸封機能を発揮し得ないとの指摘があった。
本発明は、上記した問題を生じることなく、高温,高圧条件下においても良好且つ高度の軸封機能を発揮しうる軸封装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、軸部材とこれを囲繞するスタフィングボックスとの対向周面間に形成された円筒状のシール空間に、渦巻き状又は同心円状に配置した膨張黒鉛テープ素材をリング状に成形した複数個の膨張黒鉛製パッキンを軸線方向に並列させてなるブッシュ状パッキンを、軸線方向に圧縮した状態で装填した軸封装置において、上記の目的を達成すべく、特に、各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面に浸透防止剤を塗布して、当該浸透防止剤の塗膜により当該対向面からの被密封流体の浸透漏れを防止するように構成することを提案するものである。
かかる軸封装置の好ましい実施の形態にあっては、浸透防止剤を各膨張黒鉛製パッキンの両端面に塗布しておくことが好ましく、各膨張黒鉛製パッキンの内周面には油潤滑剤を塗布しておくことが好ましい。
また、各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面は、相互に嵌合する凹凸面に構成しておくことが好ましい。具体的には、例えば、当該対向面の一方をパッキン内周端から軸線方向に突出する環状凸部及び/又はパッキン外周端から軸線方向に突出する環状凸部を有する凹凸面に構成すると共に、当該対向面の他方を当該環状凸部に嵌合する環状凹部を有する凹凸面に構成しておく。
また、ブッシュ状パッキンは、膨張黒鉛製パッキン群の両端に配置した膨張黒鉛製パッキンであって膨張黒鉛製パッキンより高強度の補強用パッキンを更に具備するものとしておくことができる。この場合において、各補強用パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面は、上記した膨張黒鉛製パッキン同士の対向端面と同様に、相互に嵌合する凹凸面に構成しておくことが好ましい。例えば、当該対向面の一方をパッキン内周端から軸線方向に突出する環状凸部及び/又はパッキン外周端から軸線方向に突出する環状凸部を有する凹凸面に構成すると共に、当該対向面の他方を当該環状凸部に嵌合する環状凹部を有する凹凸面に構成しておくことができる。
また、各補強用パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面間には、環状のシール板を介装しておくことができる。この場合、シール板に衝合する膨張黒鉛製パッキンの端面に浸透防止剤を塗布しておくことは、必ずしも必要ではない。シール板には、必要に応じて、浸透防止剤が塗布又は含浸される。
本発明の軸封装置によれば、膨張黒鉛製パッキンの端面からの浸透漏れが当該端面に塗布された浸透防止剤によって防止されることから、高温,高圧条件下においても膨張黒鉛製パッキンの特性が十分に発揮され、極めて良好且つ高度の軸封機能が発揮される。また、隣接するパッキンの端面を相互に嵌合する凹凸面に形成しておくことにより、一体化されたブッシュ状パッキンとなすことができ、シール空間への装填作業を簡便且つ容易に行うことができる。特に、相互に嵌合する凹凸面の一方を軸部材へと変形可能な環状凸部を有するものしておくことにより、軸部材との接触面積,接触圧の増大が図られ、軸封機能がより向上する。また、このように環状凸部の変形により軸部材との接触面積,接触圧が増大する場合を含めて、膨張黒鉛製パッキンの内周部に油潤滑剤を塗布しておくことより、膨張黒鉛製パッキンに対する軸部材の摺動性が損なわれず、パッキン寿命も向上する。
以下、本発明の構成を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る軸封装置の実施の形態を示す縦断側面図であり、この実施の形態における軸封装置は、軸部材(バルブステム,インペラ軸等)1とこれを囲繞するスタフィングボックス2との対向周面間に形成された円筒状のシール空間3にブッシュ状パッキン4を装填してなる。
スタフィングボックス2は、図1に示す如く、被密封流体領域Hから非密封流体領域(大気領域)Lへと伸びる軸部材1に挿通させた状態でバルブ,ポンプ等のハウジング(図示せず)に取り付けられた本体部21と当該本体部21から非密封流体領域L側へと延びるシール部22とからなる円筒状構造物である。本体部21の内径は軸部材1に挿通しうるに必要最小限の大きさに設定されており、シール部22の内径は、軸部材1との間にブッシュ状パッキン4を装填しうるに必要且つ十分な円筒状のシール空間3が形成されるように、軸部材1の外径に比して適当量大きく設定されている。シール部22には、図1に示す如く、円筒状の押さえ部51とその端部に形成されたフランジ部52とからなるパッキン押さえ5が取り付けられている。フランジ部52は、適当本数(1本のみ図示)のボルト6により、押さえ部51を非密封流体領域L側からシール空間3に突入させた状態でスタフィングボックス2のシール部22に取り付けられている。
ブッシュ状パッキン4は、図1に示す如く、軸線方向に並列する複数個の膨張黒鉛製パッキン41,42,43とこのパッキン群の両端に配置した補強用パッキン44,45とからなる円筒形状のグランドパッキンであり、パッキン押さえ5の押さえ部51で閉塞されたシール空間3に装填されている。各膨張黒鉛製パッキン41,42,43は、特許文献1又は特許文献2に開示される如く、渦巻状又は同心円状に配置して円筒状となした膨張黒鉛テープ素材を断面方形(この例では正方形)のリング状に加圧成形(ダイモールド成形)してなるものである。膨張黒鉛製パッキンの数は、シール空間3の軸線方向長さに応じて設定されるが、この例では3個とされており、以下においては、シール空間3の最奥に位置するものから順に、第1パッキン41、第2パッキン42及び第3パッキン43ということとする。
第1〜第3パッキン41,42,43は、軸線方向に並列した状態でシール空間3に装填されており、パッキン押さえ5を取り付けるボルト6を締付けて押さえ部51を被密封流体領域H方向に移動させることにより、軸線方向に圧縮されて軸部材2との接触圧が高められ、所定の軸封機能を発揮するものである。ところで、膨張黒鉛製パッキンは軸封機能に優れるものである反面、変形容易なものであるから、軸線方向に圧縮された場合、軸部材1とスタフィングボックス2の本体部21及びパッキン押さえ5の押さえ部51との隙間21a,51aから膨張黒鉛製パッキン群の両端に位置する第1及び第3パッキン41,43の内周部がシール空間3外にはみ出す虞れがある。そこで、上記した如く、膨張黒鉛製パッキン群41,42,43の両端に補強用パッキン44,45を配置しておくことにより、このような膨張黒鉛製パッキンのはみ出しを防止している。各補強用パッキン44,45としては、上記隙間21a,51aからの膨張黒鉛製パッキン41,42のはみ出しを阻止しうるべく軸部材1に密に嵌合するリング状パッキンであって膨張黒鉛製パッキンに比して高強度のものが使用され、この例では、炭素繊維を膨張黒鉛製パッキン41,42,43と同一のリング形状に格子編みしてなる編組パッキンを使用している。
而して、各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の両端面には、本発明に従って、図1に示す如く、浸透防止剤7が膜状に塗布されている。すなわち、各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の端面からの浸透漏れを、その全面に形成した浸透防止剤による塗膜7により防止するように工夫されている。浸透防止剤7としては、軸封条件(被密封流体の性状,温度,圧力等)に応じて、各種ゴム,フッ素樹脂(PTFE,PPA,ETFE等),その他の樹脂(エポキシ樹脂,フェノール樹脂等)の液状剤が使用される。一般には、ポリエーテル系高粘度油,シリコン油,PTFEディスパージョン(PTFE微粒子を水に分散させた水分散体)等が好適する。なお、浸透防止剤7は、パッキン41,42,43の端面からの浸透漏れを阻止すべく、当該端面に膜状をなしてとどまるものであればよく、当該端面からパッキン内に浸透し易いものや高温度条件下でパッキン外に滲出し易いものは使用されない。
また、軸部材1に接触する各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の内周面には、軸部材1との相対回転を円滑ならしめるべく、図1に示す如く、油潤滑剤8が塗布されている。油潤滑剤8としては、軸封条件に応じて、フッ素樹脂(PTFE等),ワックス,液体潤滑剤(鉱物油,合成油等)等が使用される。一般には、窒化ホウ素ディスパージョン(窒化ホウ素微粒子を水に分散させた水分散体),ポリエーテル系高粘度油等が好適する。なお、油潤滑剤8には浸透防止剤7としても使用できるものがある(例えば、ポリエーテル系高粘度油は浸透防止剤7としても使用される)ことから、軸封条件によっては、各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の両端面及び内周面に同一の浸透防止剤7(又は油潤滑剤8)を塗布しておくことができる。
ところで、各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面つまり膨張黒鉛製パッキン41,42,43相互の衝合面(また、更には第1及び第3パッキン41,43と補強用パッキン44,45との対向端面たる衝合面)は、図1に示すブッシュ状パッキン(以下「第1ブッシュ状パッキン」という)4における如きフラット面としておく他、図2〜図7に示す如く、相互に嵌合する凹凸面に形成しておくことができる。このようにしておくことにより、ブッシュ状パッキン4を一体化した状態でシール空間3に装填させることができ、シール空間3へのパッキン装填作業をより簡便且つ容易に行うことできると共に、膨張黒鉛製パッキン41,42,43による軸封機能の更なる高度化を図ることができる。
すなわち、図2に示すブッシュ状パッキン(以下「第2ブッシュ状パッキン」という)4又は図3に示すブッシュ状パッキン(以下「第3ブッシュ状パッキン」という)4にあっては、軸線方向中央に位置する第2パッキン42の両端面が、内周端から突出する環状凸部(以下「内周凸部」という)42a,42a及び外周端から突出する環状凸部(以下「外周凸部」という)42b,42bを有する凹凸面に形成されており、第2パッキン42に衝合する第1及び第3パッキン41,43の一端面が、その内周端に第2パッキン42の内凸部42aに嵌合する環状凹部(以下「内周凹部」という)41a,43aを有し且つその外周端に第2パッキン42の外周凸部42bに嵌合する環状凹部(以下「外周凹部」という)41b,43bを有する凹凸面に形成されると共に、その他端面が、内周端から突出する環状凸部たる内周凸部41c,43c及び外周端から突出する環状凸部たる外周凸部41d,43dを有する凹凸面に形成されている。さらに、第1パッキン41に衝合する補強用パッキン44の端面及び第3パッキン43に衝合する補強用パッキン45の端面は、その内外周端に膨張黒鉛製パッキン41,43の内外周凸部41c,41c,43c,43dに嵌合する環状凹部たる内外周凹部44a,44b,45a,45bを有する凹凸面に形成されている。各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の両端面及び内周面には、第1ブッシュ状パッキンと同様に、浸透防止剤7及び油潤滑剤8が塗布されているが、第2ブッシュ状パッキン4では、図2(B)に示す如く、浸透防止剤7がパッキン端面全体つまり内外周凹凸部を含むパッキン端面全体に塗布されており、第3ブッシュ状パッキン4では、図3(B)に示す如く、浸透防止剤7がパッキン端面における内外周凹凸部を除く部分に塗布されている。
第2又は第3ブッシュ状パッキン4は、図2(A)又は図3(A)に示す如く、膨張黒鉛製パッキン41,42,43及び補強用パッキン44,45が凹凸係合により相互に連結された状態でシール空間3に装填されて、浸透漏れ防止機能を含む軸封機能がより効果的に発揮される。すなわち、膨張黒鉛製パッキン41,42,43の端面からの浸透漏れが当該端面に塗布された浸透防止剤(塗膜)7によって防止される。また、ブッシュ状パッキン4がパッキン押さえ5により軸線方向に圧縮されることにより、膨張黒鉛製パッキン41,42,43の内周凸部41c,42a,43cが内周側へと変形して軸部材1の外周面により強く圧接されることになり、また外周凸部41d,42b,43dも外周側へと変形してスタフィングボックス2の内周面(シール部22の内周面)により強く圧接されることになり、軸部材1とスタフィングボックス2との対向周面間における膨張黒鉛製パッキン41,42,43によるシール機能(軸封機能)がより効果的に行われることになる。すなわち、環状凸部41c,42a,43c又は41d,42b,43dはリップシールにおけるリップ部と同様に機能するものである。このとき、内周凸部41c,42a,43cの軸部材1の外周面への接触圧が上記した如く増大しても、軸部材1とパッキン41,42,43との相対回転は油潤滑剤8によって円滑に行われることになり、軸部材1の回転が妨げられることなく良好な軸封機能が発揮される。また、軸部材1との相対運動による摩耗発生量も少なくなり、ブッシュ状パッキン4の耐久性が向上する。さらに、内周凸部41c,42a,43cと内周凹部41a,43a,44a,45aとの嵌合部分の存在により、軸部材1からパッキン端面に至る漏れ流路が一種のラビリンスとなるため、被密封流体の浸透漏れがより効果的に防止されることになる。なお、第1及び第3パッキン41,43並びに補強用パッキン44,45は夫々同一形状のものであるから、第1パッキン41又は第3パッキン43の数を増減することにより、ブッシュ状パッキン4の軸線方向長さをシール空間3の軸線方向長さに応じたものに調整することができる。
また、図4に示すブッシュ状パッキン(以下「第4ブッシュ状パッキン」という)4は、第1及び第3パッキン41,43として第2ブッシュ状パッキン4と同一形状のものを第2ブッシュ状パッキン4における場合と逆向きに使用したものであり、これに伴い、第2パッキン42及び補強用パッキン44,45の端面形状を次のように形成したものである。すなわち、第4ブッシュ状パッキン4にあっては、第2パッキン42の両端面が、その内外周端に膨張黒鉛製パッキン41,43の内外周凸部41c,43c及び41d,43dに嵌合する環状の内外周凹部42c,42dを有する凹凸面に形成されている。また、第1又は第3パッキン41,43に衝合する各補強用パッキン44,45の端面は、その内外周端にパッキン41,43の内外周凹部41a,41b又は43a,43bに嵌合する環状の内外周凸部44c,44d又は45c,45dを有する凹凸面に形成されている。各膨張黒鉛製パッキン41,42,43の両端面及び内周面には、図4(B)に示す如く、第2ブッシュ状パッキン4と同様に、浸透防止剤7及び油潤滑剤8が塗布されている。なお、第4ブッシュ状パッキン4においても、第3ブッシュ状パッキン4と同様に、浸透防止剤7をパッキン端面における内外周凹凸部を除く部分のみ塗布するようにしてもよい。
第4ブッシュ状パッキン4においても、図4(A)に示す如く、パッキン41,42,43及び補強用パッキン44,45が凹凸係合により相互に連結された状態でシール空間3に装填されて、浸透漏れ防止機能を含む軸封機能がより効果的に発揮されるのであり、上述した第2及び第3ブッシュ状パッキン4と同様の作用効果が奏せられる。
第2〜第4ブッシュ状パッキン4では、環状凸部(及びこれが嵌合する環状凹部)をパッキン端面の内外周端の両方に形成するようにしたが、この環状凹凸はパッキン端面の内外周端の何れか一方にのみ形成してよい。すなわち、図5に示すブッシュ状パッキン(以下「第5ブッシュ状パッキン」という)4では、第2パッキン42の両端面に内周凸部42a,42aを形成し、第2パッキン42に衝合する第1及び第2パッキン41,43の一端面に内周凸部42a,42aに嵌合する内周凹部41a,43aを形成すると共に、その他端面に、補強用パッキン44,45の内周凹部44a,45aに嵌合する内周凸部41c,43cを形成してある。また、図6に示すブッシュ状パッキン(以下「第6ブッシュ状パッキン」という)4では、第2パッキン42の両端面に外周凸部42b,42bを形成し、第2パッキン42に衝合する第1及び第2パッキン41,43の一端面に外周凸部42b,42bに嵌合する外周凹部41b,43bを形成すると共に、その他端面に、補強用パッキン44,45の外周凹部44b,45bに嵌合する外周凸部41d,43dを形成してある。第5及び第6ブッシュ状パッキン4において、浸透防止剤7は、図5(B)又は図6(B)に示す如く、膨張黒鉛製パッキンの端面全体に塗布しても、第3ブッシュ状パッキン4と同様に、当該端面の内周凹凸部又は外周凹凸部を除く部分のみに塗布するようにしても、何れでもよい。
また、第1〜第6ブッシュ状パッキン4においては、各膨張黒鉛製パッキンの両端面に浸透防止剤7を塗布しているが、かかるパッキン端面のうち補強用パッキン44,45に衝合する端面、つまり第1パッキン41における補強用パッキン44との衝合面及び第3パッキン43における補強用パッキン45との衝合面については、図7に示すブッシュ状パッキン(以下「第7ブッシュ状パッキン」という)4のように、膨張黒鉛製パッキン41,43と補強用パッキン44,45との対向端面間に環状のシール板9,9を介装することにより、浸透防止剤7を塗布することに代えることができる。シール板9としては、膨張黒鉛製パッキンの構成素材である膨張黒鉛シートを環状に打ち抜いたものやふっ素樹脂(PTFE等)等の樹脂板を環状に加工したものを使用することができ、その材質等に応じて、上記した浸透防止剤7を塗布又は含浸させておくことができる。なお、第7ブッシュ状パッキン4のようにシール板9を設ける場合においても、各膨張黒鉛製パッキンの両端面に浸透防止剤7を塗布しておくことは可能である。また、第2〜第7ブッシュ状パッキン4のようにパッキン相互間を凹凸嵌合させる場合において、膨張黒鉛製パッキン41,43と補強用パッキン44,45との衝合面は第1ブッシュ状パッキン4と同様に凹凸嵌合しないフラット面としておくことも可能である。
なお、本発明の構成は上記した実施の形態に限定されるものでなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。
本発明に係る軸封装置であって、第1ブッシュ状パッキンをシール空間に装填した例を示す縦断側面図である。 第2ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。 第3ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。 第4ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。 第5ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。 第6ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。 第7ブッシュ状パッキンを示すもので、(A)図はパッキンが相互に連結された形態を示し、(B)図はパッキンが分離された形態を示している。
符号の説明
1 軸部材
2 スタフィングボックス
3 シール空間
4 ブッシュ状パッキン
5 パッキン押さえ
7 浸透防止剤(塗膜)
8 油潤滑剤
9 シール板
41 膨張黒鉛製パッキン(第1パッキン)
41a 環状凹部(内周凹部)
41b 環状凹部(外周凹部)
41c 環状凸部(内周凸部)
41d 環状凸部(外周凸部)
42 膨張黒鉛製パッキン(第2パッキン)
42a 環状凸部(内周凸部)
42b 環状凸部(外周凸部)
42c 環状凹部(内周凹部)
42d 環状凹部(外周凹部)
43 膨張黒鉛製パッキン(第3パッキン)
43a 環状凹部(内周凹部)
43b 環状凹部(外周凹部)
43c 環状凸部(内周凸部)
43d 環状凸部(外周凸部)
44 補強用パッキン
45 補強用パッキン

Claims (10)

  1. 軸部材とこれを囲繞するスタフィングボックスとの対向周面間に形成された円筒状のシール空間に、渦巻き状又は同心円状に配置した膨張黒鉛テープ素材をリング状に成形した複数個の膨張黒鉛製パッキンを軸線方向に並列させてなるブッシュ状パッキンを、軸線方向に圧縮した状態で装填した軸封装置において、
    各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面に浸透防止剤を塗布して、当該浸透防止剤の塗膜により当該対向面からの被密封流体の浸透漏れを防止するように構成したことを特徴とする軸封装置。
  2. 各膨張黒鉛製パッキンの両端面に浸透防止剤を塗布してあることを特徴とする、請求項1に記載する軸封装置。
  3. 各膨張黒鉛製パッキンの内周面に油潤滑剤を塗布してあることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載する軸封装置。
  4. 各膨張黒鉛製パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面を相互に嵌合する凹凸面に構成してあることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載する軸封装置。
  5. 相互に嵌合する凹凸面の一方がパッキン内周端から軸線方向に突出する環状凸部を有するものであることを特徴とする、請求項4に記載する軸封装置。
  6. 相互に嵌合する凹凸面の一方がパッキン外周端から軸線方向に突出する環状凸部を有するものであることを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載する軸封装置。
  7. ブッシュ状パッキンが、膨張黒鉛製パッキン群の両端に配置したリング状パッキンであって膨張黒鉛製パッキンより高強度の補強用パッキンを更に具備してなるものであることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載する軸封装置。
  8. 各補強用パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面を相互に嵌合する凹凸面に構成してあることを特徴とする、請求項7に記載する軸封装置。
  9. 各補強用パッキンとこれに隣接する膨張黒鉛製パッキンとの対向端面間に環状のシール板を介装してあることを特徴とする、請求項7又は請求項8に記載する軸封装置。
  10. シール板には、浸透防止剤が塗布又は含浸されていることを特徴とする請求項9に記載する軸封装置。
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