JP4873087B2 - 表面処理方法、タービン動翼、ガスタービンエンジン、及び蒸気タービンエンジン - Google Patents

表面処理方法、タービン動翼、ガスタービンエンジン、及び蒸気タービンエンジン Download PDF

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Description

本発明は、表面処理方法、タービン動翼、ガスタービンエンジン、及び蒸気タービンエンジンに関する。
ジェットエンジン等のガスタービンエンジンに用いられるタービン動翼は、タービン部品の1つであって、部品本体としての動翼本体を具備している。
そして、タービン動翼における前記動翼本体の被処理部に対して、例えばアブレイシブ性及び耐酸化性を局所的に確保するような表面処理が施されている。
ここで、アブレイシブ性とは、相手部品を容易に削ることができる特性のことをいう。
即ち、前記動翼本体における前記被処理部以外の部位にマスキングをする。
そして、耐酸化金属を溶射材料として用い、前記動翼本体の前記被処理部に溶射によって耐酸化性のある下地コートを形成する。
更に、セラミクスを溶射材料として用い、前記下地コートの表側に溶射によって硬質の保護コートを形成する。
ところで、前記下地コート、前記保護コート等のコートは、溶射によって形成されているため、ブラスト処理,マスキングテープの貼り付け処理等の前記コートを形成に伴う前処理、マスキングテープの除去処理等の前記コートの形成に伴う後処理がそれぞれ必要である。
そのため、前記タービン動翼の製造時間が長くなって、前記タービン動翼の生産性の向上を図ることが容易でないという問題がある。
また、同じ理由により、前記コートが前記動翼本体から剥がれ易く、前記タービン動翼の品質が安定しないという問題がある。
なお、前述の問題は、前記タービン動翼に限らず、タービン部品、更には、前記タービン部品を含む金属部品においても生じるものである。
そこで、前述の問題を解決するために、本発明の第1の特徴は、ガスタービンエンジンに用いられかつ前記ガスタービンエンジンの軸心を中心として回転可能なタービン動翼の構成要素である動翼本体の翼の先端部に対して、耐酸化性とアブレイシブ性を確保するような表面処理を施すための表面処理方法であって、前記動翼本体を成形した後に、耐酸化金属の粉末とセラミックスの粉末を混合した混合材料の粉末から成形した成形体、或いは加熱処理した前記成形体により構成される電極を用い、電気絶縁性のある液中または気中において、前記電極と前記動翼本体の前記翼の先端部との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、前記電極の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、前記動翼本体の前記翼の先端部に強固に結合した耐酸化性及びアブレイシブ性のある保護コートを形成することである。
また、本発明の第2の特徴は、タービン動翼の構成要素である動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位に対して、耐エロージョン性を確保するような表面処理を施すための表面処理方法であって、前記動翼本体を成形した後に、金属の粉末又は金属化合物の粉末とセラミックスの粉末を混合して成形した成形体、或いは加熱処理した前記成形体により構成される電極を用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、前記動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位と前記電極との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、前記電極の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、前記動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位に強固に結合した耐エロージョン性のある硬質の保護コートを形成することである。
実施形態に係わるガスタービンエンジンの模式図である。 第1の実施形態に係わるタービン動翼の側面図である。 実施形態に係わる放電加工機の側面図である。 図4(a)及び図4(b)は、第1の実施形態に係わるタービン部品の製造方法を説明する図である。 第1の実施形態の変形例に係わるタービン動翼の側面図である。 第2の実施形態に係わるタービン動翼の側面図である。 図7(a)及び図7(b)は、第2の実施形態に係わる表面処理方法を説明する図である。 図8(a)は、図8(b)におけるVIIIA−VIIIAに沿った図であって、図8(b)は、第3の実施形態に係わるタービン動翼の側面図である。 図9(a)及び図9(b)は、第3の実施形態に係わる表面処理方法を説明する図である。 第4の実施形態に係わるタービン動翼の側面図である。 図11(a)、図11(b)、及び図11(c)は、第4の実施形態に係わる表面処理方法を説明する図である。 図12(a)及び図12(b)は、第4の実施形態の変形例に係わる表面処理方法を説明する図である。 第5の実施形態に係わる蒸気エンジンの模式図である。 第5の実施形態に係わるタービン動翼の側面図である。 図15(a)は、図15(b)を上からみた図であって、図15(b)は、第5の実施形態に係わる表面処理方法を説明する図である。 図16(a)は、図16(b)を上からみた図であって、図16(b)は、第5の実施形態に係わる表面処理方法を説明する図である。 図17は、第5の実施形態の変形例に係わるタービン動翼の側面図である。
以下、本発明をより詳細に説明するために、本発明の各実施形態につき、適宜に図面を参照して説明する。
なお、図面中において、「FF」は、前方向を指してあって、「FR」は、後方向を指している。また、説明中において、適宜に、「前後方向」のことをX軸方向といい、「左右方向」のことをY軸方向といい、「上下方向」のことをZ軸方向という。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について図1、図2、図3、図4(a)、及び図4(b)を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係わるタービン動翼1は、ジェットエンジン等のガスタービンエンジン3に用いられるタービン部品の一つであって、ガスタービンエンジンの3の軸心3cを中心として回転可能である。
タービン動翼1は、部品本体としての動翼本体5を具備しており、この動翼本体5は、翼7と、翼7の基端側に一体に形成されたプラットホーム9と、このプラットホーム9に形成されたダブテール11とからなっている。
ここで、プラットホーム9は、燃焼ガスの流路面9fを有してあって、ダブテール11は、タービンディスク(図示省略)のダブテール溝(図示省略)に嵌合可能である。なお、翼7の先端部が、動翼本体5の被処理部になっている。
そして、翼7の先端部には、後述のように、アブレイシブ性と耐酸化性のある新規な構成の保護コート13が形成されており、保護コート13の表側には、ピーニング処理が施されている。換言すれば、第1の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいて、翼7の先端部に対して耐酸化性とアブレイシブ性を確保するような表面処理が施されている。
図3に示すように、実施形態に係わる放電加工機15は、翼7の先端部等、タービン部品における部品本体の被処理部に対して、表面処理を施すための使用される装置であって、X軸方向及びY軸方向へ延びたベッド17を具備している。また、ベッド17には、テーブル19が設けられており、このテーブル19は、X軸サーボモータ(図示省略)の駆動によってX軸方向へ移動可能であって、Y軸サーボモータ(図示省略)の駆動によってY軸方向へ移動可能である。
テーブル19には、加工油等の電気絶縁性のある液Sを貯留する加工槽21が設けられており、この加工槽21内には、支持プレート23が設けられている。
この支持プレート23には、動翼本体5等、タービン部品における部品本体をセット可能な治具25が設けられている。なお、治具25は、電源27に電気的に接続されている。
ベッド17の上方には、加工ヘッド29がコラム(図示省略)を介して設けられており、この加工ヘッド29は、Z軸サーボモータ(図示省略)の駆動によってZ軸方向へ移動可能である。また、加工ヘッド29には、電極31を保持する保持部材33が設けられている。なお、保持部材33は、電源27に電気的に接続されている。
ここで、電極31は、耐酸化金属の粉末とセラミックスの粉末との混合粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成されるものである。なお、電極31は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、電極31を構成する前記耐酸化金属は、M−CrAlY、NiCr合金のうちいずれか1種の金属又は2種以上の金属のことである。更に、M−CrAlYの中のMとは、Co、Ni、又はCoとNiのことであって、つまり、M−CrAlYとは、CoCrAlY、NiCrAlY、CoNiCrAlY、NiCoCrAlYのことをいう。なお、Siは、1000℃を超える温度ではNiと共品を作る可能性があるので、M−CrAlYは、CoCrAlY、CoNiCrAlYが好ましい。
電極31を構成する前記セラミックスは、cBN、TiC、TiN、TiAlN、TiB2、WC、SiC、Si3N4、Cr3C2、Al2O3、ZrO2−Y、ZrC、VC、B4Cのうちいずれか1種の材料又は2種以上の混合材料である。
なお、表1には、cBN、各種炭化物、及び酸化物の常温でのビッカース硬さを示している。
Figure 0004873087
なお、電極31の先端部は、翼7の先端部の形状に近似した形状を呈している。
第1の実施形態に係わるタービン部品の製造方法は、タービン動翼1を製造するための方法であって、次のような(i)本体成形工程と、(ii)コート形成工程と、(iii)ピーニング工程とを具備している。ここで、(ii)コート形成工程と(iii)ピーニング工程は、第1の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいている。
(i)本体成形工程
図4(a)に示すように、鍛造または鋳造によって動翼本体5の大部分を成形する。そして、研削加工等の機械加工によって動翼本体5残りの部分、例えばダブテール11の外形部分を成形する。
(ii)コート形成工程
前記(i)本体成形工程が終了した後に、翼7の先端部が上を向くように、治具25に動翼本体5をセットする。次に、前記X軸サーボモータ及び前記Y軸サーボモータの駆動によってテーブル19をX軸方向及びY軸方向へ移動させることにより、翼7の先端部が電極31に対向するように動翼本体5の位置決めを行う。なお、テーブル19をX軸方向とY軸方向のうちのいずれかの方向に移動させるだけで足りる場合もある。
そして、電気絶縁性のある液S中において、電極31と翼7の先端部との間にパルス状の放電を発生させる。これにより、図4(b)に示すように、その放電エネルギーにより、電極31の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と溶融と拡散の3つの混合現象によって、翼7の先端部に強固に結合した耐酸化性及びアブレイシブ性のある保護コート13を形成することができる。なお、パルス状の放電を発生させる際に、前記Z軸サーボモータの駆動によって電極31を加工ヘッド29と一体的にZ軸方向へ僅かな移動量だけ往復させる。
(iii)ピーニング工程
前記(ii)コート形成工程が終了した後に、治具25から動翼本体5を取り外して、ピーニング装置(図示省略)の所定位置にセットする。そして、前記ピーニング装置によって保護コート13の表側にピーニング処理を施す。なお、ピーニング処理の具体的な態様は、ショットを用いたショットピーニング処理(例えば、特開2001−170866号公報、特開2001−260027号公報、特開2000−225567号公報等参照)、レーザ光を用いたレーザピーニング処理(例えば、特開2002−236112号公報、特開2002−239759号公報等参照)がある。
これで、タービン動翼1の製造が終了する。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
まず、保護コート13は放電エネルギーにより形成されるため、保護コート13の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート13を形成に伴う前処理、及び保護コート13の形成に伴う後処理をそれぞれ省略することができる。
また、同じ理由により、放電エネルギーにより形成された保護コート13と動翼本体5の母材との境界部分Bは、組成比が傾斜する構造になっており、保護コート13と動翼本体5の母材を強固に結合させることができる。
更に、保護コート13の表側にはピーニング処理が施されているため、保護コート13の表側に残留圧縮応力を与えることができる。
以上の如き、第1の実施形態態によれば、保護コート13の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート13を形成に伴う前処理、及び保護コート13の形成に伴う後処理をそれぞれ省略できるため、タービン動翼1の製造に要する製造時間が短くなって、タービン動翼1の生産性の向上を容易に図ることができる。特に、耐酸化性のある下地コートを形成する工程と、アブレイシブ性のある保護コートを形成する工程によるのではなく、換言すれば、2つのコート形成工程によるのではなく、1つのコート形成工程によって動翼本体5の先端側に耐酸化性とアブレイシブ性のある保護コート13を形成することができ、タービン動翼1の製造に要する製造時間を更に短縮することができる。
また、保護コート13と動翼本体5の母材を強固に結合させることができるため、保護コート13が動翼本体5の先端部から剥離し難くなって、タービン動翼1の品質を安定させることができる。
更に、保護コート13の表側に残留圧縮応力を与えることができるため、保護コート13の疲労強度を高めることができ、タービン動翼1の寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明は、前述の第1の実施形態の説明に限るものではなく、タービン動翼1以外のタービン部品における部品本体の被処理部に対して、第1の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいて耐酸化性とアブレイシブ性を確保するような表面処理を施す等、適宜の変更が可能である。
(変形例)
以下、第1の実施形態の変形例について図5、図1を参照して説明する。
図5に示すように、第1の実施形態の変形例に係わるタービン動翼37は、タービン動翼1と同様に、ガスタービンエンジン3に用いられるタービン部品の一つであって、ガスタービンエンジンの3の軸心3cを中心として回転可能である。また、タービン動翼37は、部品本体としての動翼本体39を具備しており、この動翼本体39は、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11の他に、翼7の先端に形成されたシュラウド41とからなっている。ここで、シュラウド41は、燃焼ガスの流路面41fを有してあって、一対のチップシール43を備えている。なお、シュラウド41における一対のチップシール43の先端部が、動翼本体39の被処理部になっている。
そして、一対のチップシール43の先端部には、タービン動翼1における保護コート13と同様に、新規な前記第1表面処理方法に基づいて、耐酸化性とアブレイシブ性のある保護コート45がそれぞれ形成されてあって、保護コート45の表側には、ピーニング処理が施されている。
従って、第1の実施形態の変形例においても、前述の第1の実施形態の作用及び効果と同様の作用及び効果を奏する。
(第2実施形態)
以下、第1の実施形態について図1、図3、図6、図7(a)、及び図7(b)を参照して説明する。
図1に示すように、第2の実施形態に係わるタービン動翼47は、第1の実施形態に係わるタービン動翼1と同様に、ジェットエンジン等のガスタービンエンジンに用いられるタービン部品の一つであって、ガスタービンエンジンの3の軸心3cを中心として回転可能である。
図6に示すように、タービン動翼47は、部品本体としての動翼本体49を具備しており、この動翼本体49は、タービン動翼1における動翼本体5と同様に、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11とからなっている。なお、翼7の先端部が、動翼本体5の第1被処理部になっており、翼7の先端部を含む翼面全体が、第2被処理部になっている。
そして、翼7の先端部、翼面全体に対して、新規な第2表面処理方法に基づいて次のような表面処理が施されている。換言すれば、翼7の先端部、翼面全体には、新規な構成のコートが形成されている。
即ち、翼7の先端部には、アブレイシブ性のある硬質の第1保護コート51が放電エネルギーによって形成されている。具体的には、第1保護コート51は、図7(a)に示す電極53及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、翼7の先端部と電極53との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、電極53の電極材料或いは該電極材料の反応物質を翼7の先端部に堆積、拡散、及び/又は溶着させることによって形成されるものである。なお、電気絶縁性のある液S中において、パルス状の放電を発生させる代わりに、電気絶縁性のある気中において、パルス状の放電を発生させるようにしても差し支えない。
ここで、電極53は、金属の粉末、金属の化合物の粉末、セラミックスの粉末のうちいずれか1種の粉末又は2種以上の混合粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成されるものである。なお、電極53は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、電極53を構成する前記セラミックスは、第1の実施形態に係わる電極31を構成する前記セラミックスと同じである。なお、電極53の先端部は、翼7の先端部の形状に近似した形状を呈している。
一方、電極53の代わりに、Siの固形物、Siの粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成される電極55を用いてもよい。そして、この場合には、アルカン炭化水素を含む電気絶縁性のある液中において、パルス状の放電を発生させる。なお、電極55は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、タービン動翼47は、第1保護コート51のカバレッジが60%以上であって95%以下になるように構成されている。なお、第1保護コート51のカバレッジは、90%以上であって95%以下になるようにすることが望ましい。
ここで、カバレッジとは、被覆率のことをいう。
ここで、第1保護コート51のカバレッジを下げる手法としては、放電時間を短縮して、翼7の先端部に放電が生じない微小な箇所を残す手法を採用した。なお、通常の放電時間は5min/cm2程度であるが、3.8min/cm2程度で処理することが望ましい。
また、95%のカバレッジを得るための放電時間の計算式は、次のようになる。
95%のカバレッジを得るための放電時間=98%のカバレッジを得るための放電時間×log(1−0.95)/log(1−0.98)である。なお、98%のカバレッジは、100%カバレッジとみなす。
更に、第1保護コート51を形成した後に、第1保護コート51の表側には、ピーニング処理が施されている。なお、ピーニング処理の具体的な態様は、ショットを用いたショットピーニング処理、レーザ光を用いたレーザピーニング処理がある。
翼7の翼面全体には、耐酸化性のある第2保護コートとしてのアルミコート57が第1保護コート51を覆うように形成されている。ここで、アルミコート57は、図7(b)に示すように、第1保護コート51の表側にピーニング処理を施した後に、熱処理炉59を用いたアルミナイズ処理によって形成されたものである。
なお、アルミナイズ処理によってアルミコート57が形成される代わりに、クロマイズ処理によって耐酸化性のある第2保護コートとしてのクロムコートが形成されたり、CVD又はPVDによって耐酸化性のある第2保護コートが形成されたりしても差し支えない。また、アルミナイズ処理には、熱処理炉59を用いないこともある。
次に、第2の最良の形態の作用について説明する。
まず、第1保護コート51は放電エネルギーにより形成されるため、第1保護コート51の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、第1保護コート51を形成に伴う前処理、及び第1保護コート51の形成に伴う後処理をそれぞれ省略することができる。
また、同じ理由により、放電エネルギーにより形成された第1保護コート51と動翼本体49の母材との境界部分Bは、組成比が傾斜する構造になっており、第1保護コート51と動翼本体5の母材を強固に結合させることができる。
更に、第1保護コート51のカバレッジが60%以上であるため、第1保護コート51の硬度を十分に高めて、タービンケース又はタービンシュラウド等の静止部品(図示省略)との接触によるタービン動翼47の摩耗を十分に抑制することができる。また、第1保護コート51のカバレッジが95%以下であるため、ガスタービンエンジン3の稼動時における第1保護コート51と動翼本体49の母材との熱膨張差、及び繰り返し応力による伸びの差をある程度許容することができる。
また、第1保護コート51の表側にはピーニング処理が施されているため、第1保護コート51の表側に残留圧縮応力を与えることができる。
以上の如き、第2の実施形態によれば、第1保護コート51の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、第1保護コート51を形成に伴う前処理、及び第1保護コート51の形成に伴う後処理をそれぞれ省略できるため、タービン動翼47の製造に要する製造時間が短くなって、タービン動翼47の生産性の向上を容易に図ることができる。
また、第1保護コート51と動翼本体49の母材を強固に結合させることができるため、第1保護コート51が動翼本体49の母材から剥離し難くなって、タービン動翼47の品質が安定する。
更に、第1保護コート51の硬度を十分に高めて、前記静止部品との接触による摩耗を十分に抑制しつつ、ガスタービンエンジン3の稼動時における第1保護コート51と動翼本体49の母材との熱膨張差、及び繰り返し応力による伸びの差をある程度許容できるため、ガスタービンエンジン3の稼動時に第1保護コート51に割れが生じることがほとんどなくなって、タービン動翼47の長寿命化を促進することができる。
また、第1保護コート51の表側に残留圧縮応力を与えることができるため、第1保護コート51の疲労強度を高めることができ、タービン動翼47の寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明は、前述の第2の実施形態の説明に限るものではなく、タービン動翼47以外のタービン部品における部品本体の被処理部に対して、第2の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいてな表面処理を施すことも可能である。
また、タービン動翼47以外の前記タービン部品における前記部品本体の被処理部に、第1保護コート51と同じ構成からなる耐エロージョン性又は熱遮蔽性のある別の保護コートを形成することも可能である。ここで、耐エロージョン性とは、異物等の衝突によって腐食されにくい特性のことをいう。
(第3実施形態)
以下、第3の最良の形態について図1、図3、図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)を参照して説明する。
図1に示すように、第3の実形態に係わるタービン動翼61は、第1の実施形態に係わるタービン動翼1と同様に、ジェットエンジン等のガスタービンエンジンに用いられるタービン部品の一つであって、ガスタービンエンジンの3の軸心3cを中心として回転可能である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、第3の実形態に係わるタービン動翼61は、部品本体としての動翼本体63を具備しており、この動翼本体63は、タービン動翼1における動翼本体5と同様に、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11とからなっている。なお、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位が、動翼本体63の第1被処理部になっており、翼7の翼面全体が、動翼本体63の第2被処理部になっている。
そして、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、翼面全体には、新規な第3表面処理方法に基づいて次のような表面処理が施されている。換言すれば、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、翼面全体には、新規な構成のコートが形成されている。
即ち、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位には、硬質の第1保護コート65が形成されている。具体的には、第1保護コート65は、図3に示す放電加工機15及び図9(a)に示す電極67を用い、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位と電極67との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、電極67の電極材料或いは該電極材料の反応物質を翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位に堆積、拡散、及び/又は溶着させることによって形成されるものである。
ここで、電極67は、第2の実施形態に係わる電極53と略同じ構成であって、電極67の先端部は、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位の形状に近似した形状を呈している。
一方、電極67の代わりに、Siの固形物、Siの粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成される電極69を用いてもよい。そして、この場合には、アルカン炭化水素を含む電気絶縁性のある液中において、パルス状の放電を発生させる。なお、電極69は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、タービン動翼61は、第1保護コート65のカバレッジが60%以上であって95%以下になるように構成されている。なお、第1保護コート65のカバレッジは、90%以上であって95%以下になるようにすることが望ましい。更に、第1保護コート65を形成した後で、第1保護コート65の表側には、ピーニング処理が施されている。
更に、図8(a)及び図8(b)に示すように、翼7の翼面全体には、酸化性のある第2保護コートとしてアルミコート71が第1保護コート65を覆うように形成されている。そして、アルミコート71は、図9(b)に示すように、第1保護コート65が形成された後に、熱処理炉73を用いたアルミナイズ処理によって形成されたものである。
なお、アルミナイズ処理によってアルミコート71が形成される代わりに、クロマイズ処理によって第2保護コートとしてのクロムコートが形成されたり、CVD又はPVDによって耐酸化性のある第2保護コートが形成されたりしても差し支えない。また、アルミナイズ処理には、熱処理炉73を用いないこともある。
次に、第3の実施形態の作用について説明する。
まず、第1保護コート65は放電エネルギーにより形成されるため、第1保護コート65の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、第1保護コート65を形成に伴う前処理、及び第2保護コート65の形成に伴う後処理をそれぞれ省略することができる。
また、同じ理由により、放電エネルギーにより形成された第1保護コート65と動翼本体63の母材との境界部分Bは、組成比が傾斜する構造になっており、第1保護コート65と動翼本体63の母材を強固に結合させることができる。
更に、第1保護コート65のカバレッジが60%以上であるため、第1保護コート65の硬度を十分に高めて、埃,砂等の衝突による摩耗を十分に抑制することができる。また、第1保護コート65のカバレッジが95%以下であるため、ガスタービンエンジン3の稼動時における第1保護コート65と動翼本体63の母材との熱膨張差、及び繰り返し応力による伸びの差をある程度許容することができる。
また、第1保護コート65の表側にはピーニング処理が施されているため、第1保護コート65の表側に残留圧縮応力を与えることができる。
以上の如き、第3の実施形態によれば、第1保護コート65の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、第1保護コート65を形成に伴う前処理、及び第1保護コート65の形成に伴う後処理をそれぞれ省略できるため、タービン動翼61の製造に要する製造時間が短くなって、タービン動翼61の生産性の向上を容易に図ることができる。
また、第1保護コート65と動翼本体63の母材を強固に結合させることができるため、第1保護コート65が動翼本体63の母材から剥離し難くなって、タービン動翼61の品質が安定する。
更に、第1保護コート65の硬度を十分に高めて、埃,砂等の衝突による摩耗を十分に抑制しつつ、ガスタービンエンジン3び稼動時における第1保護コート65と動翼本体63の母材との熱膨張差、及び繰り返し応力による伸びの差をある程度許容できるため、ガスタービンエンジン3の稼動時に第1保護コート65に割れが生じることがほとんどなくなって、タービン動翼61の長寿命化を促進することができる。
また、第1保護コート65の表側に残留圧縮応力を与えることができるため、第1保護コート65の疲労強度を高めることができ、タービン動翼61の寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明は、前述の第3の実施形態の説明に限るものではなく、タービン動翼61以外のタービン部品における部品本体の被処理部に対して、第3の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいてな表面処理を施す等、適宜の変更が可能である。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について図1、図3、図10、図11(a)、図11(b)、及び図11(c)を参照して説明する。
図1に示すように、第4の実施形態に係わるタービン動翼75は、第1の実施形態に係わるタービン動翼1と同様に、ジェットエンジン等のガスタービンエンジン3に用いられるタービン部品の一つであって、ガスタービンエンジンの3の軸心3cを中心として回転可能である。
また、図10に示すように、タービン動翼75は、部品本体としての動翼本体77を具備しており、この動翼本体77は、タービン動翼1の動翼本体5と同様に、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11とからなっている。
なお、翼7の先端部が、動翼本体77の被処理部になっている。
そして、翼7の先端部には、後述のように、耐酸化性とアブレイシブ性のある新規な構成のコートが形成されている。換言すれば、第4の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいて、翼7の先端部に対して、表面処理が施されている。
即ち、翼7の先端部には、耐酸化性と熱遮蔽性のあるポーラスな下地コート79が放電エネルギーにより形成されている。具体的には、下地コート79は、図11(a)に示す下地コート用電極81及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、翼7の先端部と電極81との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、電極81の電極材料或いは該電極材料の反応物質を翼7の先端部に堆積、拡散、及び/又は溶着させることによって形成されたものである。なお、電気絶縁性のある液S中において、パルス状の放電を発生させる代わりに、電気絶縁性のある気中において、パルス状の放電を発生させるようにしても差し支えない。
ここで、電極81は、耐酸化金属の粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成されるものである。なお、電極81は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、電極81を構成する前記耐酸化金属は、第1の実施形態に係わる電極31を構成する前記耐酸化金属と同じである。なお、電極81の先端部は、翼7の先端部の形状に近似した形状を呈している。
図10に示すように、下地コート79の表側には、中間コート83が放電エネルギーによって形成されており、この中間コート83は、ガスタービンエンジン3の稼動時に流動性のあるSiO2に変化可能なSiCとMoSi2のうちの少なくともいずれかを主成分とした複合材料により構成されている。
具体的には、中間コート83は、図11(b)に示す中間コート用電極85及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、下地コート79と電極85との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、電極85の電極材料或いは該電極材料の反応物質を下地コート79の表側に堆積、溶着、及び/又は拡散させることによって形成されたものである。なお、電気絶縁性のある液S中において、パルス状の放電を発生させる代わりに、電気絶縁性のある気中において、パルス状の放電を発生させるようにしても差し支えない。
ここで、電極85は、前記複合材料の粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成されるものである。なお、電極85は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。また、電極85の先端部は、翼7の先端部の形状に近似した形状を呈している。
一方、電極85の代わりに、Siの固形物、Siの粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成される電極87を用いてもよい。そして、この場合には、アルカン炭化水素を含む電気絶縁性のある液中において、パルス状の放電を発生させる。なお、電極87は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
図10に示すように、中間コート83の表側には、アブレイシブ性のある硬質の保護コート89が放電エネルギーによって形成されており、この保護コート89は、酸化物系セラミックス、cBN、前記酸化物系セラミックスと前記耐酸化金属との混合物、或いはcBNと前記耐酸化金属との混合物により構成されている。
具体的には、保護コート89は、図11(c)に示す保護コート用電極91及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、中間コート83と電極91との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、電極91の電極材料或いは該電極材料の反応物質を中間コート83の表側に堆積、溶着、及び/又は拡散させることによって形成されたものである。なお、電気絶縁性のある液S中において、パルス状の放電を発生させる代わりに、電気絶縁性のある気中において、パルス状の放電を発生させるようにしても差し支えない。
ここで、電極91は、前記酸化物系セラミックスの粉末、cBNの粉末、前記酸化物系セラミックスの粉末と前記耐酸化金属の粉末との混合粉末、若しくはcBNの粉末と前記耐酸化金属の粉末との混合粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成されるものである。なお、電極91は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
また、電極91を構成する前記酸化物系セラミックスは、第4の実施形態にあっては、イットリア安定化ジルコニアであるが、イットリア安定化ジルコニア以外の酸化物系セラミックスを用いてもよい。なお、電極91の先端部は、翼7の先端部の形状に近似した形状を呈している。
図10に示すように、翼7の翼面及びプラットホーム9の流路面9fには、耐酸化性のある第2保護コートとしてのアルミコート93がアルミナイズ処理によって形成されている。なお、アルミコート93をアルミナイズ処理によって形成する代わりに、耐酸化性のある第2保護コートとしてクロムコートをクロマイズ処理によって形成されるようにしてもよい。
次に、第4の実施形態の作用について説明する。
まず、下地コート79、中間コート83、及び保護コート89は放電エネルギーにより形成されるため、保護コート89等の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート89等の形成に伴う前処理、保護コート89等の形成に伴う後処理をそれぞれ省略することができる。
また、同じ理由により、下地コート79と動翼本体77の母材との境界部分V1、中間コート83と下地コート79との境界部分V2、及び保護コート89と中間コート83との境界部分V3は、それぞれ、組成比が傾斜する構造になっており、保護コート89と動翼本体77の母材を下地コート79及び中間コート83を介して強固に結合させることができる。
更に、翼7の先端部にポーラスな下地コート79が形成されているため、ガスタービンエンジン3の稼動時における動翼本体77と保護コート89の熱膨張の差によって生じる応力を緩和して、保護コート89に割れ等の欠陥が生じることを抑制できると共に、仮に前記欠陥が生じても、前記欠陥が翼7に伝播することを防ぐことができる。
また、ガスタービンエンジン3の稼動中に、中間コート83を構成する前記複合材料は流動性のあるSiO2に変化するため、SiO2、換言すれば、中間コート83の一部分が下地コート79の表側の微細孔に侵入し、下地コート79の表側の通気性がほとんどなくなる。なお、下地コート79に割れが生じている場合にあっては、中間コート83の一部分が前記微細孔及び前記割れに侵入する。
更に、ポーラスな下地コート79の熱伝導率が低く、下地コート79の表側に中間コート83を形成したことによって、タービン動翼75の熱遮蔽性を高めることができる。
以上の如き、第4の実施形態によれば、保護コート89等の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート89等の形成に伴う前処理、保護コート89等の形成に伴う後処理をそれぞれ省略できるため、タービン動翼75の製造に要する製造時間が短くなって、タービン動翼61の生産性の向上を容易に図ることができる。
また、保護コート89と動翼本体77の母材を強固に結合させることができるため、保護コート89が動翼本体77の母材から剥離し難くなって、タービン動翼75の品質が安定する。
更に、ガスタービンエンジン3の稼動中に、SiO2が下地コート79の表側の微細孔に充填され、下地コート79の表側の通気性がほとんどなくなるため、タービン動翼75の耐酸化性を高めて、タービン動翼75の品質の向上を図ることができる。
なお、本発明は、前述の第4の実施形態の説明に限るものではなく、タービン動翼75以外のタービン部品における部品本体の被処理部に対して、第4の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいてな表面処理を施す等、適宜の変更が可能である。
(変形例)
第4の実施形態の変形例について12A及び12Bを参照して説明する。
即ち、図12(b)に示すように、下地コート79の表側に中間コート83が形成される代わりに、保護コート89の微細孔89hがガラス状のSiO2からなる無定形材97によって塞がれるようにしてもよい。この場合には、保護コート89を形成した後に、図12(a)に示すように保護コート89の微細孔89hにSiO2又はMoSi2の粉末99を充填して、翼7の先端部を加熱することにより、粉末99を無定形材97に変化させて、保護コート89の微細孔89hを塞ぐものである。なお、SiO2又はMoSi2の粉末99は、液体に混ぜて塗り込まれる。
なお、第4の実施形態の変形例においても、前述の第4の実施形態の作用及び効果と同様の作用及び効果を奏する。
(第5の実施形態)
第5の実施形態について図1、図3、図13、図14、図15(a)、図15(b)、図16(a)、及び図16(b)を参照して説明する。
図1及び図13に示すように、第5の実施形態に係わるタービン動翼99は、ガスタービンエンジン3又は蒸気タービンエンジン101に用いられる翼部品の一つであって、ガスタービンエンジン3の軸心3c又は蒸気タービン101の軸心101cを中心として回転可能である。
図14に示すように、第5の実形態に係わるタービン動翼99は、部品本体としての動翼本体103を具備しており、この動翼本体103は、第1の実施形態に係わるタービン動翼1における動翼本体5と同様に、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11とからなっている。なお、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、及びプラットホーム9の流路面9fが、動翼本体103の被処理部になっている。
そして、第5の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいて、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、プラットホーム9の流路面9fに対して、耐エロージョン性を確保するような表面処理が施されている。換言すれば、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、プラットホーム9の流路面9fには、新規な構成からなるコートが形成されている。
即ち、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、及びプラットホーム9の流路面9fには、耐エロージョン性のある硬質の保護コート105が放電エネルギーによって形成されている。
具体的には、保護コート105の大部分は、図15(a)及び図15(b)に示す電極107及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位と電極107との間に、プラットホーム9の流路面9fの腹側部分と電極107との間にパルス状の放電を発生させる。これにより、その放電エネルギーにより、電極107の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位とプラットホーム9の流路面9fの腹側部分に強固に結合した耐エロージョン性のある保護コート105の大部分が形成されるものである。なお、電気絶縁性のある液S中において、パルス状の放電を発生させる代わりに、電気絶縁性のある気中において、パルス状の放電を発生させるようにしても差し支えない。
更に、保護コート105の残りの部分は、図16(a)及び図16(b)に示す電極109及び図3に示す実施形態に係わる放電加工機15を用い、電気絶縁性のある液S中において、プラットホーム9の流路面9fの背側部分と電極109との間にパルス状の放電を発生させる。これにより、その放電エネルギーにより、電極109の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、 プラットホーム9の流路面9fに強固に結合した耐エロージョン性のある保護コート105の残りの部分が形成されるものである。
ここで、電極107.109は、第2の実施形態に係わる電極53と同じ構成からなる電極である。なお、電極107の先端部は、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位の形状に近似した形状を呈してあって、電極109の先端部は、翼7の背面7cの形状に近似した形状を呈している。
また、電極107.109の代わりに、Siの固形物、Siの粉末からプレスによる圧縮によって成形した成形体、或いは真空炉等によって加熱処理した前記成形体により構成される電極111.113を用いてもよい。そして、この場合には、アルカン炭化水素を含む電気絶縁性のある液中において、パルス状の放電を発生させる。なお、電極111.113は、圧縮によって成形する代わりに、泥漿、MIM(Metal Injection Molding)、溶射等によって成形しても差し支えない。
更に、保護コート105を形成した後で、保護コート105の表側には、ピーニング処理が施されている。なお、ピーニング処理の具体的な態様は、ショットを用いたショットピーニング処理、レーザ光を用いたレーザピーニング処理がある。
次に、第5の実施形態の作用について説明する。
まず、保護コート105は放電エネルギーにより形成されるため、保護コート105の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート105を形成に伴う前処理、及び保護コート105の形成に伴う後処理をそれぞれ省略することができる。
また、同じ理由により、放電エネルギーにより形成された保護コート105と動翼本体103の母材との境界部分Bは、組成比が傾斜する構造になっており、保護コート105と動翼本体103の母材を強固に結合させることができる。
更に、保護コート105の表側にはピーニング処理が施されているため、保護コート105の表側に残留圧縮応力を与えることができる。
以上の如き、第5の実施形態によれば、保護コート105の範囲を放電が生じる範囲に限定することができ、保護コート105を形成に伴う前処理、及び保護コート105の形成に伴う後処理をそれぞれ省略できるため、タービン動翼99の製造に要する製造時間が短くなって、タービン動翼99の生産性の向上を容易に図ることができる。
また、保護コート105と動翼本体103の母材を強固に結合させることができるため、保護コート105が動翼本体103の母材から剥離し難くなって、タービン動翼99の品質が安定する。
更に、保護コート105の表側に残留圧縮応力を与えることができるため、保護コート105の疲労強度を高めることができ、タービン動翼99の寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明は、前述の第5の実施形態の説明に限るものではなく、タービン動翼99以外の翼部品における部品本体の被処理部、或いは翼部品以外の金属部品における部品本体の被処理部に対して、第5の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいてな表面処理を施す等、適宜の変更が可能である。
(変形例)
次に、第5の実施形態の変形例について図17を参照して説明する。
図1及び図13に示すように、第5の実施形態の変形例に係わるタービン動翼115は、タービン動翼99と同様に、ガスタービンエンジン3又は蒸気タービンエンジン101に用いられる翼部品の一つであって、ガスタービンエンジン3の軸心3c又は蒸気タービン101の軸心101cを中心として回転可能である。
また、図17に示すように、第5の実施形態の変形例に係わるタービン動翼115は、部品本体としての動翼本体117を具備しており、この動翼本体117は、第1の実施形態の変形例に係わるタービン動翼37と同様に、翼7と、プラットホーム9と、ダブテール11と、シュラウド41とからなっている。
なお、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、及びプラットホーム9の流路面9f、シュラウド41の流路面41fが、動翼本体117の被処理部になっている。
そして、第5の実施形態に係わる新規な表面処理方法に基づいて、翼7の前縁7aから腹面7bに亘った部位、プラットホーム9の流路面9f、及びシュラウド41の流路面41fには、耐エロージョン性のある硬質の高硬度コート119が形成されている。
なお、第5の実施形態の変更例においても、前述の第5の実施形態の作用及び効果と同様の効果を奏する。
以上のように、本発明をいくつかの好ましい実施形態により説明したが、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
また、2003年6月11日に日本国特許庁に出願された特願2003−167068号の内容、2004年3月24日に日本国特許庁に出願された特願2004−088033号の内容、2004年3月24日に日本国特許庁に出願された特願2004−088031号の内容、2003年6月10日に日本国特許庁に出願された特願2003−165403号の内容は、参照により本願の内容に挿入されたものとする。

Claims (12)

  1. ガスタービンエンジンに用いられかつ前記ガスタービンエンジンの軸心を中心として回転可能なタービン動翼の構成要素である動翼本体の翼の先端部に対して、耐酸化性とアブレイシブ性を確保するような表面処理を施すための表面処理方法であって、
    前記動翼本体を成形した後に、耐酸化金属の粉末とセラミックスの粉末を混合した混合材料の粉末から成形した成形体、或いは加熱処理した前記成形体により構成される電極を用い、電気絶縁性のある液中または気中において、前記電極と前記動翼本体の前記翼の先端部との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、前記電極の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、前記動翼本体の前記翼の先端部に強固に結合した耐酸化性及びアブレイシブ性のある保護コートを形成することを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記耐酸化金属は、NiCr合金、M−CrAlYのうちいずれか1種の材料又は2種以上の混合材料であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記セラミックスは、cBN、TiC、TiN、TiAlN、TiB2、WC、SiC、Si3N4、Cr3C2、Al2O3、ZrO2−Y、ZrC、VC、B4Cのうちいずれか1種の材料又は2種以上の混合材料であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表面処理方法。
  4. 前記保護コートを形成した後に、前記保護コートの表側にピーニング処理を施すことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表面処理方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載の表面処理方法に基づいて表面処理が施されたことを特徴とするタービン動翼。
  6. 請求項5に記載のタービン動翼を具備したことを特徴とするガスタービンエンジン。
  7. タービン動翼の構成要素である動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位に対して、耐エロージョン性を確保するような表面処理を施すための表面処理方法であって、
    前記動翼本体を成形した後に、金属の粉末又は金属化合物の粉末とセラミックスの粉末を混合して成形した成形体、或いは加熱処理した前記成形体により構成される電極を用い、電気絶縁性のある液中又は気中において、前記動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位と前記電極との間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーにより、前記電極の電極材料或いは該電極材料の反応物質の堆積と拡散と溶着の3つの混合現象によって、前記動翼本体の翼の前縁から腹面に亘った部位に強固に結合した耐エロージョン性のある硬質の保護コートを形成することを特徴とする表面処理方法。
  8. 前記セラミックスは、cBN、TiC、TiN、TiAlN、TiB2、WC、SiC、Si3N4、Cr3C2、Al2O3、ZrO2−Y、ZrC、VC、B4Cのうちいずれか1種の材料又は2種以上の混合材料であることを特徴とする請求項7に記載の表面処理方法。
  9. 前記保護コートを形成した後に、前記保護コートの表側にピーニング処理を施すことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の表面処理方法。
  10. 請求項7から請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の表面処理方法に基づいて表面処理が施されたことを特徴とするタービン動翼。
  11. 請求項10に記載のタービン動翼を具備したことを特徴とするガスタービンエンジン。
  12. 請求項10に記載のタービン動翼を具備したことを特徴とする蒸気タービンエンジン。
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