JP4871196B2 - セルロース極細繊維およびその繊維集合体シートとその製造方法 - Google Patents

セルロース極細繊維およびその繊維集合体シートとその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース極細繊維およびその繊維集合体シートとその製造方法に関する。
セルロースは地球上に最も多く存在する天然高分子であり、昔から様々な形態で用いられてきた。そして近年、エネルギー問題、地球環境問題が深刻化する中で、再生可能で、莫大な賦存量を有する高分子材料として、改めて注目を集めており、我々の生活において必要不可欠な素材である。
セルロースは、繊維状としても多くの産業分野で利用されているが、近年、繊維分野においては、他分野と同様に、ナノ領域が非常に注目されており、ナノファイバー関連の研究が盛んである。これは繊維径の小さい繊維(極細繊維)、およびその繊維集合体は、単位重量あたりの表面積が非常に大きく、分離性能、液体保持性能に優れているなど、非常に有用な特性を有する為である。
セルロースについても、極細繊維を得る為の製造方法は、これまでいくつか提案されてきた。例えば木材パルプ等の懸濁液中のセルロース繊維に対して、高圧ホモジナイザーでせん断力、切断力を加えて微細化する方法(例えば特許文献1参照)や、セルロース系微小フィブリルを産生する微生物を利用する方法である(例えば特許文献2参照)。これらの方法で製造されるセルロース繊維は、平均繊維径が0.01〜1μmと極めて細いが、その繊維径は不均一であり、繊維長も短い。また、その製造方法に由来して、結晶化度が70%を越え、高結晶性であるという特徴を有している。
一方、一般的に極細繊維の製造方法として、静電紡糸法が知られている。(例えば特許文献3参照。)静電紡糸法とは、高分子溶液(紡糸原液)を電極間で形成された静電場中にノズル等を用いて吐出することで、静電気力と溶媒の揮発により、溶液を細化および固化させて極細繊維状物質をコレクター上に堆積させることによって、繊維や繊維集合体を得ることが出来る紡糸方法である。
この紡糸方法を用いることで、ナノオーダーの均一な繊維径を有し、繊維長が長いセルロース極細繊維の製造が期待されるが、実際に、静電紡糸法により、上記セルロース繊維および繊維集合体を製造したという報告例はなく、それらの提案が期待されている。
特開2000−17592号公報 特開2004−270064号公報 特開昭63−145465号公報
本発明は、従来不可能とされていた、ナノサイズの繊維径を有するセルロース極細繊維に関するものであり、ナノサイズの繊維径において、均一性が良好であり、工業的生産性に優れたるセルロース極細繊維およびその繊維集合体とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、セルロース溶液の静電紡糸法を用いることで、均一性に優れたナノサイズの繊維径を有するセルロース極細繊維およびその繊維集合体の製造が可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)極細の繊維形状からなる繊維であって、その平均繊維径が0.01〜1μmであり、結晶化度が0〜70%の範囲であることを特徴とするセルロース極細繊維。
(2)セルロース繊維が、再生セルロース繊維又は精製セルロース繊維であることを特徴とする上記(1)に記載のセルロース極細繊維。
(3)繊維長が1mm以上であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のセルロース極細繊維。
(4)静電紡糸法により得ることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のセルロース極細繊維。
(5)1dtexあたりの繊維表面積が2.6m2以上であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のセルロース極細繊維。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のセルロース極細繊維から構成され、厚さが1〜500μmであり、単位面積当りの重量が0.1〜100g/m2であり、直径3μm以上の粒子状部分が500個/mm2以下である繊維集合体シート。
(7)セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液に、平均分子量が1000〜400万であるポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を添加し、セルロース濃度を0.5〜15wt%、ポリアルキレングリコール濃度を0.01〜20wt%および界面活性剤濃度を0.01〜5wt%とした溶液を静電紡糸した後、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、ポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を除去した後、乾燥することを特徴とする上記(1)に記載のセルロース極細繊維の製造方法。
(8)セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液に、平均分子量が1000〜400万であるポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を添加し、セルロース濃度を0.5〜15wt%、ポリアルキレングリコール濃度を0.01〜20wt%および界面活性剤濃度を0.01〜5wt%とした溶液を静電紡糸して、繊維集合体のシートを形成した後、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、ポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を除去した後、乾燥することを特徴とする上記(6)に記載のセルロース繊維集合体シートの製造方法。
本発明により、繊維径がナノサイズと極めて小さく、均一で、繊維長が1mm以上であり、その結晶化度が特定範囲であることを特徴とする、セルロース極細繊維およびその繊維集合体とその製造方法を提供することが出来る。
本発明のセルロース極細繊維は、静電紡糸法により得られる。その結果、繊維長手方向又は繊維間で、繊維径の均一性が特に優れ、CV値で11〜30%の優れた効果を有する。また、そのセルロース極細繊維からなる繊維集合体は、極めて微細な繊維から構成されるため、比表面積は極めて大きく、微細な繊維空隙を多数有する繊維集合体であり、その繊維集合体は、工業的に安定して得ることが出来る。
本発明について、以下に詳述する。
本発明のセルロース繊維は、極細の繊維形状から成る。極細の繊維形状であるとは、繊維中に直径3μm以上の粒子状部分が殆ど存在しないことを意味する。たとえ繊維の多くが0.01〜1μmの繊維径から成る繊維であっても、直径3μm以上の粒子状部分がある一定以上、例えば、後述する繊維集合体として500個/mm2以上存在する場合は、極細の繊維形状ではないとする。極細の繊維形状であることの具体例としては、後述の実施例1の電子顕微鏡観察結果である図2に示したような繊維が挙げられる。これに対し、極細の繊維形状でない具体例は、後述の比較例1の電子顕微鏡観察結果である図3に示したような繊維である。これは、極細の繊維部分に対して、直径3μm以上の著しく径が大きい粒子状部分が存在し、このような物は極細の繊維形状であるとは表現しない。
本発明のこのようなセルロース極細繊維は、好ましくは静電紡糸法により得られるものである。
静電紡糸法を用いることにより、他の紡糸法では通常よく認められる粒子状部分が極めて少ない繊維が得られる。粒子状部分を多く有する繊維から成る繊維集合体は、比表面積、強度および均一性の点で劣るため、好ましくない。粒子状部分の生成機構については明確には判明していないが、紡糸原液条件(表面張力、粘弾性など)と、装置条件の適正化により、射出が連続化し、ノズル先端部での詰りおよび汚れが極めて少なくなり、その結果、粒子状部分が少なく、均一なセルロース極細繊維および繊維集合体が得られるものと思われる。
また、静電紡糸法によれば、細化時の脱溶媒速度の制御や、乾燥方法により、繊維の表面構造を制御することが可能であり、凹凸を有するものから、均一で滑らかな表面構造を有するものまで作製することが可能である。
本発明のセルロース極細繊維の平均繊維径は、0.01〜1μmの範囲である。平均繊維径が1μmを超えると、その繊維集合体の柔軟性が乏しくなり、好ましくない。また極細繊維の特徴である、比表面積の大きさおよびフィルターとして用いた場合の分離特性などが発現しにくい。よって好ましくは0.01〜0.8μmであり、より好ましくは、0.01〜0.5μmである。
本発明の極細繊維の繊維長は1mm以上であり、より好ましくは5mm以上、特に好ましくは10mm以上であり、連続した繊維であってもよい。上限は特になく、短繊維または長繊維の素材として用いることが出来る。また一旦長繊維として製造後、カットして任意の長さの短繊維とすることも出来る。繊維長が1mm未満であると、それによって得られる繊維集合体の力学的強度が不十分なものになりやすい。
本発明におけるセルロース極細繊維の結晶化度は0〜70%の範囲であり、より好ましくは0〜50%であり、特に好ましくは0〜30%である。結晶化度が低い範囲では、セルロースの非晶部分が多く、薬剤などによる加工特性が向上する。また、染色や分解が容易であるという特性を有する。
この結晶化度については、紡糸方法の影響が大きいと推察される。静電紡糸法では、静電場中に押し出された紡糸液は、溶液内の電荷の反発により細化され、これに伴い、急激な脱溶媒がおこり、繊維の構造形成がなされる。この構造形成が、充分に延伸されていない時点でなされるため、結果として低結晶化度の繊維が得られると推察される。
これに対し、過去に提案されたセルロース極細繊維では、原材料として、木材パルプやセルロース系微小フィブリルを産生する微生物などを利用するものであり、それらは高結晶性であり、また、その繊維形状も均一ではない。
本発明の極細繊維において、1dtexあたりの繊維表面積は2.6m2以上であることが好ましい。極細繊維の特性の発現を考慮すると、好ましくは3.3m2、より好ましくは5.3m2以上である。上限としては、266.6m2である。1dtexあたりの繊維表面積がこの範囲にあると、イオン交換繊維などとして用いた際に、接触面積が大きく、効率的なイオン交換反応がなされて、好ましい。
本発明における極細繊維の繊維径の均一性は、繊維集合体を構成する繊維の繊維径分布、すなわち、平均繊維径Daとその標準偏差Sの比であるCV値(S/Da)で評価することが出来る。CV値は、この値が小さいほど、繊維径分布も小さいことを表し、均一な繊維径であることを示す。本発明の繊維集合体のCV値は50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。後述の実施例において、平均繊維径が0.1〜1μmで、CV値が11〜30%である、極細で均一な繊維集合体が得られている。
ナノサイズの繊維径で均一な繊維径分布を有することは、本発明の最も大きな特徴である。本発明は静電紡糸法に基づいた、安定な紡糸状態、すなわち、一定の割合での、紡糸原液の均一な吐出により達成できるものである。したがって、繊維長方向および繊維間における、径の均一性が優れている。
本発明において、繊維集合体とは単数または複数の繊維が不規則に積層された構造体を指し、通常シート状に形成される。好ましい態様としては、不織布が挙げられる。不織布の構成は、平均繊維径が0.01〜0.8μm、目付けは0.1〜100g/m2、厚みは1〜500μmの範囲が好ましいが、特に限定されない。繊維が細いので、比較的目付けが小さく、厚さも薄いものが安定して得られる。
本発明の繊維集合体の特徴は、繊維径がナノサイズの極細繊維が緻密に積層されて構成されており、極めて小さな開孔が均一に存在することであり、他の不織布などと積層して用いると好適であり、その効果を有効に発揮することが出来る。
本発明の繊維集合体の嵩密度は0.05〜0.50g/cm3、空孔率は65〜97%の範囲が好ましい。嵩密度が高いと、空孔率が低下し、液体保持性能などが低下するため、より好ましくは、嵩密度が0.05〜0.30g/cm3、かつ空孔率が80〜97%、特に好ましくは嵩密度が0.05〜0.20g/cm3、かつ空孔率が87〜97%の範囲である。
また本発明の繊維集合体の比表面積は1m2/g以上である。極細繊維の集合体としての、特性の発現を考慮すると、好ましくは5m2/g以上、より好ましくは10m2/g以上である。
本発明のセルロース極細繊維は、セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液を静電紡糸して得ることができる。用いるセルロース溶液としては、セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液であれば特に限定されない。例えば、溶媒としては、銅アンモニア、二硫化炭素、苛性ソーダ、硫酸、液体アンモニア/チオシアン酸アンモン、N−メチルモルホリンN−オキシドおよびDMAc/LiCl等が挙げられる。本発明において、原料セルロースは、特に、再生セルロース繊維または精製セルロース繊維であることが好ましく、例えば、キュプラ繊維、ビスコースレーヨン繊維、ポリノジック繊維またはオセル繊維等が好適である。本発明で特に好ましい態様は、銅安セルロース溶液を静電紡糸する態様である。銅安セルロース溶液は、適度な電気伝導性を有し、かつ水系溶媒であるため、有機系溶媒で認められるような、人体への悪影響は極めて小さい。また、紡糸時に、静電気による引火および爆発等の危険性も小さいため、好ましい。
本発明は、セルロース溶液を静電紡糸することで得られる、セルロース極細繊維および繊維集合体に関するが、中でもより好ましい溶液である銅安セルロース溶液を用いた場合の製造方法について、以下に詳述する。
本発明のセルロース極細繊維および繊維集合体の製造方法は、下記の(a)〜(f)工程から構成される。
(a)原料セルロースを銅アンモニア溶液に溶解し、セルロースを0.5〜15重量%、平均分子量が1000〜400万であるポリアルキレングリコールを0.01〜20wt%、界面活性剤を0.01〜5wt%含有する静電紡糸に適した紡糸原液とする工程、
(b)上記紡糸原液を、静電紡糸し、コレクター上に繊維集合体を堆積させる工程、
(c)上記工程(b)の後に、水75〜99重量%及び酸1〜15重量%を含む酸性水溶液を用いて凝固、再生する工程、
(d)上記工程(c)の後に、水を用いて洗浄する工程、
(e)必要に応じて、上記工程(d)の後に、沸点が70〜200℃、表面張力が9〜30mN/mの有機溶剤を用いて、上記の水を有機溶剤に置換する工程、
(f)上記工程(d)または(e)の後に、40〜200℃の範囲の温度において、少なくとも一軸方向に拘束しながら、上記水または有機溶剤を乾燥除去する工程。
最初に、本発明の(a)工程について述べる。
まず硫酸銅溶液とアンモニアでセルロース溶解能を有する銅アンモニア溶液を作製する。これにセルロース源として重合度が700〜1000の精製されたコットンリンターを添加し、十分に攪拌し、溶解させることで、セルロース濃度が8〜15wt%である銅安セルロース溶液を作製する。
次に、静電紡糸に適した銅アンモニアセルロース溶液とするには、さらにこの溶液に、ポリアルキレングリコール(以下はPAGと略す)を0.01〜20wt%、界面活性剤を0.01〜5wt%添加し、均一に分散するよう、よく混練する。
該溶液におけるセルロース濃度は0.5〜15wt%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜12wt%の範囲、特に好ましくは2〜10wt%の範囲である。セルロース濃度が0.5wt%未満では、溶液の溶解安定性が低く、生成物が微粒子状となる。また、15wt%を超えると、粘度が著しく高く、静電紡糸の射出安定性が悪い。
該溶液に含有されるPAGは、下記式(1)〜(4)のうちの少なくとも1つであることが好ましい。これらの式中、RおよびR’はアルキル基であり、AOはアルキレンオキサイドである。アルキレンオキサイドは2種類以上のアルキレンオキサイドを含んでもよく、分岐を含む構造であっても良い。例えば、特に限定されるものではないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリエチレンプロピレングリコール等が挙げられる。
RO−(AO)n−R’ (1)
RO−(AO)n−H (2)
HO−(AO)n−H (3)
R[−O−(AO)n−H]3 (4)
PAGの平均分子量は、1000〜400万の範囲が好ましく、より好ましくは5000〜200万、特に好ましくは10万〜100万の範囲である。PAGの平均分子量がこの範囲にあると、PAGの添加効果により、射出安定性が飛躍的に向上するという観点から好ましい。逆に、平均分子量が1000より小さいと、添加効果の発現が認められず、また400万を越えると、紡糸原液の粘度の観点から好ましくない。
またその含有量は0.01〜20wt%の範囲であり、好ましくは0.05〜10wt%、特に好ましくは0.1〜5wt%の範囲である。PAGの含有量がこの範囲にあると、PAGの添加効果により、射出安定性が飛躍的に向上するという観点から好ましい。逆に、0.01wt%未満ではPAGの添加効果が認められず、また20wt%を超えると、経済性の観点から好ましくない。
該溶液に含有される界面活性剤は、溶液によく相溶し、ゲル化など溶液を変質させるものでなければ、特に限定されるものではなく、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、両性、及びこれらの2種類以上を含むものうち、いずれを用いてもよい。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステルおよびソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
その含有量は、0.01〜5wt%の範囲であり、好ましくは0.05〜2wt%、特に好ましくは0.1〜1wt%の範囲である。界面活性剤の含有量がこの範囲にあると、射出安定性の観点から好ましい。逆に、含有量が0.01wt%未満では、界面活性剤の添加効果が発現されず、また5wt%以上では、セルロース溶液の粘度上昇と、経済性の観点から好ましくない。
次に、本発明の(b)工程について述べる。
静電紡糸法は、上記(a)工程で得られた紡糸原液を静電場に導入すればよく、特に限定されるものでなく、任意の便宜的な方法を用いることが出来る。例えば、図1に示すように、シリンジ1に紡糸原液2を入れ、シリンジポンプ3によりノズル4を通じて紡糸原液を任意の吐出量で押し出す。また、これと並行して高電圧発生装置5によりノズルに高電圧を印加することで、ノズルと接地されたコレクター6の間に静電場を形成させる。静電場中に押し出された紡糸原液は、溶液内の電荷の反発により細化され、コレクター上に極細繊維の集合体として捕集される。
尚、本方法ではノズル4とコレクター6との間に、静電場を形成させればよく、コレクターに高電圧を印加させ、ノズルを接地しても構わない。
印加する電圧の大きさは5〜100kVの範囲が望ましい。印加電圧が5kV未満では、溶液中の電荷の反発力が小さすぎて、ノズル先端から飛び出した溶液が細化されない。また、100kVを越えると、空気の絶縁破壊が生じやすくなり、好ましくない。より好ましい範囲は10〜50kVである。
ノズル4とコレクター6との距離は、5〜20cmが好ましい。ノズルとコレクターとの距離が5cm未満であると、溶液がコレクターに到達する間での、溶媒の揮発が不十分であったり、印加電圧が大きい場合には、空気の絶縁破壊が生じる場合があるなど、好ましくない。また、20cmを越えると、細化可能な静電場を形成させるのに、非常に大きな印加電圧が必要となり、好ましくない。
ノズル4の内径は0.1〜3mmの範囲であることが好ましく、得られる繊維径について考慮すると、0.1〜1.5mmの範囲がより好ましい。
コレクター上にシート状で捕集された、繊維集合体は、セルロース以外に、アンモニア、銅、PAGおよび界面活性剤を含むため、酸で再生され、水で洗浄された後、必要に応じて、有機溶媒で水分を置換した後、乾燥される。
本発明(c)工程の再生用の酸としては、セルロースと錯体を形成している銅を溶出できる酸であれば良く、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、臭酸またはフッ化水素酸等の無機酸およびその誘導体、ならびに酢酸、蓚酸または酒石酸等の有機酸が使用できる。好ましくは硫酸である。その濃度は、再生が完結する最低限の濃度であればよく、経済性を考慮すれば、15%以下が望ましい。再生する方法は、酸で満たされた槽中に浸漬したり、シャワー等の装置を用いて吹き付けるなどして成される。
本発明(d)工程の水洗浄は、残留している銅イオンを溶出させ、再生液を洗浄するため行われる。洗浄する方法も上述の再生方法と同様、水で満たされた槽中に浸漬したり、シャワー等の装置を用いて吹き付けるなどして成される。
本発明(e)工程の有機溶剤による水分の置換は、必要に応じて行われる。これを実施することで、乾燥後の繊維集合体の空孔率や、比表面積を高く維持することを目的とする。このとき用いられる有機溶剤としては、その表面張力が9〜30mN/mである必要があり、好ましくは14〜30mN/mであり、最も好ましくは19〜30mN/mである。表面張力が30mN/mを越える有機溶剤を用いると、有機溶剤置換の意味合いが薄れ、得られる繊維集合体の空孔率が低下する。一方、表面張力が9mN/m未満の有機溶剤を用いると、水を置換する能力に乏しいばかりか、他の溶剤との混和性さえ乏しくなる傾向があるので望ましくない。
有機溶剤の沸点は70〜200℃である必要があり、好ましくは80〜200℃であり、最も好ましくは80〜180℃である。沸点が70℃未満の有機溶剤を用いると、得られる繊維集合体の空孔率が低下するため望ましくない。また、沸点が200℃を越える有機溶剤を用いると、エネルギー消費が大きくなる為、望ましくない。
上述したような性質を持つ有機溶剤としては、ケトン類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、多官能基化合物、炭化水素類、及びハロゲン化炭化水素類が挙げられる。中でも、水を溶解する能力を考慮すると、ケトン類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、及び多官能基化合物が好適である。
好適な有機溶剤の一例を挙げると、ケトン類としては、メチルエチルケトンおよびジエチルケトン等がある。
アルコール類としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールおよびt−ブタノール等がある。
エーテル類としては、1,2−ジメトキシエタンおよび1,2−ジエトキシエタン等がある。
ニトリル類としては、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等がある。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピルおよび酢酸イソプロピル等がある。
多官能基化合物とは、2種以上の官能基を持つ低分子化合物のことであり、2−エトキシエタノールおよび1−メトキシ−2−プロパノール等がある。
さらに、環境適応性、安全性、衛生性および水を溶解する能力を考慮すると、上記有機溶剤の中でもアルコール類、ケトン類、及び多官能基化合物が好適である。
本発明における置換方法は、有機溶剤で満たされた槽中に浸漬したり、シャワー等の装置を用いて吹き付けるなどして成される。
本発明(f)の乾燥工程は、積極的に加熱を施し、その乾燥温度が40〜200℃とすることが必要であり、対流伝熱乾燥、輻射伝熱乾燥、伝導伝熱乾燥、及び内部発熱乾燥の何れかの方式を採用することが好ましい。
対流伝熱乾燥とは、熱風乾燥機、オーブンドライヤー、クリップテンターまたはピンテンター等を用い、熱風を当てて空気等の対流によって熱量を供給する方式である。
輻射伝熱乾燥とは、温調された金型等から輻射熱を浴びせて熱量を供給する方式である。
伝導伝熱乾燥とは、温調された金型等に直接接触させて熱量を供給する方式であり、温調された金属ロール等を備えたロール乾燥機を用いる。
内部発熱乾燥とは、マイクロ波等のエネルギー線を照射することによって自己発熱させる方式である。
乾燥温度は上述の通り、40〜200℃とすることが必要であり、高温になる程、得られた繊維集合体の空孔率が高くなるので好ましい。乾燥温度が200℃を越えると、ほんの短時間であれば問題ないが、セルロースの熱劣化の影響が無視できなくなるので望ましくない。
本発明のセルロース極細繊維および繊維集合体の製造方法では、さらに目的に応じて、熱処理、架橋処理または化学的改質等を行っても良い。熱処理によって寸法安定性が、架橋処理によって耐水性が、そして化学的改質によってろ過対象となる液体に対する親和性が改良される。
本発明の極細繊維およびその繊維集合体は、その成分の大半はセルロースから成るが、静電紡糸用原液中に、紡糸安定剤として添加するポリアルキレングリコールを若干量含んでも良い。
本発明において使用する紡糸原液の組成物には、さらに目的に応じて、無機フィラー、ウィスカー、フィラメントまたは短繊維等の材料を添加しても良い。また、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤および紫外線吸収剤等の添加剤を混合しても差し支えない。
また、本発明によって得られる繊維および繊維集合体は、単独で用いてもよいが、取り扱い性や、強度等のその他要求事項にあわせて、他部材や他素材と組み合わせて使用しても良い。例えば、不織布、フィルムまたは紙などの上に、極細繊維を堆積させることで、積層体を形成させることも可能である。また、他素材と複合化することで、単一素材には無い、特性を発現させることが可能である。
本発明によって得られる繊維および繊維集合体は、高性能フィルター、各種電池セパレーター、再生医療用培地、バイオセンサー、バイオチップ、血液分離膜および貴金属捕集材料等の各種用途に用いることが出来る。
以下に、本発明について実施例を用いて、更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
実施例中にある繊維および繊維集合体に関する各値は以下の方法により求めた。また、実施例および比較例中にある各評価については、以下の通りである。
(1)極細の繊維形状の評価
得られた繊維集合体の表面を走査型電子顕微鏡(日本電子製 JSM−6380)を用いて、1000倍の倍率で観察し、評価した。具体的には、その写真(12cm×8cm)内において、直径が3μm以上の粒子状部分の多少により評価した。
○ 極細の繊維形状である。(直径が3μ以上の粒子状部分の個数:2個以内)
△ ほぼ極細の繊維形状である。(直径が3μ以上の粒子状部分の個数:3〜5個)
× 極細の繊維形状ではない。(径が3μ以上の粒子状部分の個数:6個以上)
(2)平均繊維径
得られた繊維集合体の表面を、走査型電子顕微鏡(日本電子製 JSM−6380)を用いて10000倍の倍率で観察し、任意の50本を選び、1本につき任意の1ヶ所を選んで測定し、その平均値を平均繊維径Daとした。
また、粒子状部分が非常に多い繊維については、上記算出値は、任意の1ヶ所の選定により、大きく変化し、意味をなさないため、算出しなかった。
(3)繊維長1mm以下の繊維の存在確認
得られた繊維集合体から1cm角の観察サンプルを切り出し、その表面を、走査型電子顕微鏡(日本電子製 JSM−6380)を用いて1000倍の倍率で、全域にわたって観察し、繊維長1mm以下の繊維の多少について評価した。
○ 存在しない。(個数:0個)
△ 少しだけ存在する。(個数:1〜10個)
× 多く存在する。(個数:11個以上)
(4)結晶化度
得られた繊維集合体をX線回折装置(Rigaku製 RINT2200)を用いて測定し、得られた強度曲線よりSegalらによって提案された下式より求めた。
結晶化度χc(X)=(I(002)−Iam)/I(002)×100(%)
ここでI(002)およびIamはそれぞれ(002)面の回折ピーク強度およびアモルファスセルロース部分の回折強度である。
(5)1dtex当りの繊維表面積
下式により算出した。
繊維表面積=(平均繊維径(m)×π×10000)/{(0.5×平均繊維径(m))2π×10000×1.5×106}(m2
(6)繊維径分布の評価(CV値)
得られた繊維の繊維径分布の標準偏差Sと平均繊維径Daの比である変動係数(CV値)の大きさで、繊維径分布を評価した。
変動係数CV=(S/Da)×100(%)
(7)厚さ
10cm角に切り出した、繊維集合体について、デジマチックインジケーター(Mituyoyo製 543−450B)を用いて、9点の厚さを測定し、その平均値を厚さd(μm)とした。
(8)目付
10cm角に切り出した繊維集合体を、(23℃×60%RH)の雰囲気下で24時間以上放置後、重量を測定した。得られた値の平均値を単位面積当り(m2)に換算し、目付けとした。
(9)嵩密度
厚さおよび目付測定後、(目付/厚さ)から算出した。
(10)空孔率
下式より算出した。
空孔率=(1−嵩密度/1.5)×100(%)
(11)比表面積
比表面積測定装置(ユアサアイオニクス社製 NOVA4200e)を用いて、窒素による測定を行い、BET法により算出した。
(実施例1〜4)
銅アンモニアセルロース溶液(セルロース:10wt%、銅:3.6wt%、アンモニア:6.1wt%、その他は殆ど水)に、アンモニア水(28wt%)、ポリエチレングリコール(以後はPEGと略す)水溶液(10wt%、分子量は表1に記載)、界面活性剤(商品名:ペグノール(東邦化学(株)製))を、表1の組成となるように添加し、よく混練して、静電紡糸用の紡糸原液を作製した。
この紡糸原液を図1に示したシリンジに入れ、内径0.41mmの金属ノズルから金属基板上に定量吐出(2.62ml/hr)し、金属ノズルと金属基板間(距離:10cm)には、高圧電源で20kVの電圧を印加し、静電紡糸を行った。
全ての実施例において、その紡糸状態は、射出はほぼ連続的で安定しており、射出ノズル先端での紡糸原液の詰りや汚れは殆ど無く、安定した静電紡糸状態であった。
その後、得られた繊維集合体を、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、PEG、界面活性剤を除去した後、乾燥して、セルロースの繊維集合体を得た。その表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、粒子状部分が極めて少ない、非常に細く均一な繊維であった。実施例1の観察結果を図2に示す。その他の各値、評価については表1に示す。
(比較例1)
銅アンモニアセルロース溶液(セルロース:10wt%、銅:3.6wt%、アンモニア:6.1wt%、その他は殆ど水)に、アンモニア水、界面活性剤(商品名:ペグノール(東邦化学(株)製))を、表1の組成となるように添加し、よく混練して、静電紡糸用の紡糸原液を作製した。
この紡糸原液をシリンジに入れ、内径0.41mmの金属ノズルから金属基板上に定量吐出し、金属ノズルと金属基板間(距離:10cm)には、高圧電源で20kVの電圧を印加し、静電紡糸を行った。
その紡糸状態は、射出は不連続であり、紡糸開始数分後には、ノズル先端に汚れが発生し、しばらくするとこれが固化し、詰りが発生した。
その後、得られた繊維集合体を、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、PEG、界面活性剤を除去した後、乾燥して、セルロースの繊維集合体を得た。その表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、小さな粒子状部分が多数確認された。比較例1の観察結果を図3に示す。その他の各値、評価については表1に示す。
本発明のセルロース極細繊維および繊維集合体は、耐熱性、親水性および生分解性など、セルロース本来の特徴を有し、かつ繊維径が極めて小さく、均一であり、粒子状部分が少なく、繊維長が1mm以上であり、結晶化度が0〜70%であり、上述の各種用途への展開が可能である。
静電紡糸法の一様態を示す模式図である。 実施例1で得られた繊維集合体シートの走査型電子顕微鏡観察結果である。 比較例1で得られた繊維集合体シートの走査型電子顕微鏡観察結果である。
符号の説明
1 シリンジ
2 紡糸原液
3 シリンジポンプ
4 ノズル
5 高電圧発生装置
6 コレクター
10 粒子状部分

Claims (8)

  1. 極細の繊維形状からなる繊維であって、その平均繊維径が0.01〜1μmであり、結晶化度が0〜70%の範囲であり、直径3μm以上の粒子状部分が存在しないことを特徴とするセルロース極細繊維。
  2. セルロース繊維が、再生セルロース繊維又は精製セルロース繊維であることを特徴とする請求項1に記載のセルロース極細繊維。
  3. 繊維長が1mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のセルロース極細繊維。
  4. 静電紡糸法により得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロース極細繊維。
  5. 1dtexあたりの繊維表面積が2.6m2以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のセルロース極細繊維。
  6. 平均繊維径が0.01〜1μmであり、結晶化度が0〜70%の範囲であるセルロース極細繊維から構成され、厚さが1〜500μmであり、単位面積当りの重量が0.1〜100g/m2であり、直径3μm以上の粒子状部分が500個/mm2以下である繊維集合体シート。
  7. セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液に、平均分子量が1000〜400万であるポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を添加し、セルロース濃度を0.5〜15wt%、ポリアルキレングリコール濃度を0.01〜20wt%および界面活性剤濃度を0.01〜5wt%とした溶液を静電紡糸した後、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、ポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を除去した後、乾燥することを特徴とする請求項1に記載のセルロース極細繊維の製造方法。
  8. セルロースが良溶媒に溶解しているセルロース溶液に、平均分子量が1000〜400万であるポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を添加し、セルロース濃度を0.5〜15wt%、ポリアルキレングリコール濃度を0.01〜20wt%および界面活性剤濃度を0.01〜5wt%とした溶液を静電紡糸して、繊維集合体のシートを形成した後、自然乾燥、脱溶媒処理および水洗浄により、溶媒、ポリアルキレングリコールおよび界面活性剤を除去した後、乾燥することを特徴とする請求項6に記載のセルロース繊維集合体シートの製造方法。
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