JP4870334B2 - 無機質板 - Google Patents

無機質板 Download PDF

Info

Publication number
JP4870334B2
JP4870334B2 JP2004003616A JP2004003616A JP4870334B2 JP 4870334 B2 JP4870334 B2 JP 4870334B2 JP 2004003616 A JP2004003616 A JP 2004003616A JP 2004003616 A JP2004003616 A JP 2004003616A JP 4870334 B2 JP4870334 B2 JP 4870334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
raw material
material mixture
inorganic
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004003616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005194151A (ja
Inventor
忠史 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiha Corp filed Critical Nichiha Corp
Priority to JP2004003616A priority Critical patent/JP4870334B2/ja
Publication of JP2005194151A publication Critical patent/JP2005194151A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4870334B2 publication Critical patent/JP4870334B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

本発明は、例えば外壁材、内装材等の建築板に使用される無機質板に関するものである。
〔従来の技術〕
従来からケイ酸質原料、石灰質原料、あるいはセメント等の無機質原料を板状に成形し、硬化し、焼成した無機質板は、耐久性に優れ、美感や質感を有し高級感のある建築板として有用である。
上記無機質板は上記無機質原料を水と混練し、該混練物を押出成形等によって成形し、養生硬化せしめた上で焼成することによって製造されている(例えば特許文献1,2,3参照)。
特開平6−345529号公報(〔請求項1〕) 特開平6−144923号公報(〔請求項1〕) 特開平9−30873号公報(〔請求項1〕)
上記無機質板にあっては、成形体には水が含まれており、かつ焼成による大きな温度変化にも曝されるので、成形体の膨張、収縮にもとづく亀裂、反り、ねじれ等の欠陥が発生し易く、特に建築板のような大きなサイズの成形物ではこれらの欠陥が顕著となる。
焼成温度を低く設定すれば、これらの欠陥は幾分かは解消されるであろうが、低温焼成では成形体内の無機質材料の溶融が充分行われないために強度や耐久性が劣化すると云う問題点がある。また更に無機質板表面にはエンボス加工によって凹凸模様を付して意匠性を付与することが行われているが、深い凹凸模様を付すと、凹部分と凸部分では圧縮比が大きく異なり、その結果板に密度の高低が生じ、上記欠陥は更に著しくなる。
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、水硬性無機質材料と、ガラス質材料と、骨材と、補強繊維とを主成分とした原料混合物の成形硬化焼成体である無機質板を提供するものである。該水硬性無機質材料はスラグおよび消石灰であり、該ガラス質材料は軟化温度が900℃以下の低融点ガラスであり、該骨材はシャモットであり、該補強繊維はワラストナイトおよびセラミック繊維である。また、該原料混合物中スラグは15〜25質量%、消石灰は該スラグの添加量に対して5〜15質量%、該原料混合物中に軟化温度が900℃以下の低融点ガラスは15〜30質量%、シャモットは20〜45質量%、ワラストナイトは5〜20質量%、セラミック繊維は5〜10質量%添加されており、該原料混合物に、水を該原料混合物の5〜15質量%添加し、得られた原料混合物を型板上に散布してマットを水分存在下で圧締養生硬化せしめることによって製造されている。
該原料混合物中に可燃性有機成分が5〜35質量%添加されていてもよい。
〔作用〕
本発明にあっては、原料混合物中に補強繊維を添加するから、焼成による成形体の膨張収縮が該補強繊維の補強効果によって抑制され、亀裂、反り、ねじれ等の欠陥の発生が防止される。
該水硬性無機質材料はスラグおよび石灰類であり、該ガラス質材料は軟化温度が900℃以下の低融点ガラスであり、該骨材はシャモットである場合には、水の添加量を少なくしてもスラグは活性度が高く化学的反応性に富み、円滑に硬化反応を起こすことが出来、焼成温度を低下するためにガラス質材料として低融点のものを使用するが、該スラグは該ガラス質材料とも反応し、該ガラス質材料の本来の融点よりも低い温度で溶融が開始され、水の添加量を少なくすると共に焼成温度を大巾に低下せしめて成形体の膨張収縮を抑制する。
骨材としてシャモットを選択すると、ガラス質材料軟化物の流動が抑制され、焼成時の膨張収縮が抑制される。上記水硬性無機質材料硬化後の含有する水の逃散による縮みは寸法比として約1%、そしてシャモットが原料混合物中に20質量%以上存在する場合には、ガラス質材料軟化物の流動が抑制され、しかも該ガラス質材料は焼成時には若干膨張する傾向にあり、これらの点がバランスして本発明の無機質板は焼成後の収縮率が殆ど0になる。
〔効果〕
したがって本発明では無機質板の焼成を低温で行うことを可能とし、そして補強繊維によって無機質板の剛性を高めるので、焼成による膨張収縮による亀裂、反り、ねじれ等の欠陥の発生が確実に防止され、表面に深い凹凸模様を有する耐久性、意匠性、加工性、施工性に優れた軽量なそして大きなサイズの無機質板が提供される。該無機質板はかくして建物の内壁板や外壁板等に極めて有用である。
以下に本発明を詳細に説明する。
〔水硬性無機質材料〕
硬性無機質材料としては、例えば普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類、高炉スラグ、電気炉酸化スラグ、電気炉還元スラグ等のスラグ、生石灰、消石灰等の石灰類あるいは石膏、炭酸マグネシウム等があるが、本発明の水硬性無機質材料上記スラグと石灰類特に消石灰との組合わせある。
上記水硬性無機質材料は、焼成前に生板を硬化せしめることが出来、ある程度強度があり破損しにくい硬化生板とすることが出来、作業性、歩留り等が向上する。

〔ガラス質材料〕
更に本発明では、焼成により溶融してバインダーとなるガラス質材料を添加する。ラス質材料としては、例えばシラス、フライアッシュ、坑火石、ガラス粉、板ガラスの粉砕品、ガラス発泡体、シラスバルーン、パーライト等があるが、本発明のガラス質材料、軟化点が900℃以下の低融点ガラスであり該低融点ガラスとしては、PbO,B23,ZnO等の低融点成分の含有量を多くしたガラスがあり、例えば軟化点840℃、融点1200℃のEガラス粉末は望ましい低融点ガラスである。Eガラス即ちElectrical glassはガラス繊維の粉末のことであり、平均粒径は30μm、主成分はSiO2 54質量%、Al23 15質量%、CaO
23質量%、B23 7質量%でありB23を含有しているので低融点であり、1000℃前後の低温焼成を可能にする。板の軽量化を図るには、パーライト、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラス発泡体等の軽量材料を選択することが好ましい。
〔骨材〕
更に本発明では、焼成により溶融して板構造の主体的要素となる骨材が添加される。材としては、例えば陶石、長石、ろう石、カオリン、ハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、セリサイト、シャモット、ドロマイト等の粘土質鉱物やケイ砂、ケイ石、珪藻土、キラ、シリカフューム等のケイ酸質原料があるが、本発明の骨材シャモットである。
〔補強繊維〕
更に本発明では、焼成による膨張収縮を抑制するために無機繊維が添加され機繊維としては、例えばワラストナイト、セピオライト等の鉱物繊維、スチールファイバー、ステンレスファイバー等の金属繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等があるが、本発明の補強繊維としての無機繊維は、セラミック繊維とワラストナイトの組合わせある。ワラストナイトはアスペクト比(15)が一般の補強繊維と比べて大きいが、焼成体の靱性を向上せしめる作用は不十分であるから、高剛性のセラミック繊維を併用する。セラミック繊維としてはAl23−SiO2系セラミック繊維、Al23−SiO2−ZrO2系セラミック繊維があり、繊維の組織としては、非晶性のものや多結晶ムライト質のものがある。該セラミック繊維の繊維長は一般に80μm以下、繊維径は2〜5μmである。ワラストナイトは該セラミック繊維と絡合して分散性を向上せしめ、原料混合物を型板上に散布する乾式法では原料混合物中に凝集物や塊りが生成することが防止され、散布作業性が良好になる。更にワラストナイトは保形性、切断性を改良し、大きなサイズの板の製造を容易にする。ワラストナイトは一般に平均繊維長600μm、平均繊維径40μmのものを使用する。
〔可燃性有機成分〕
本発明にあっては、焼成時に焼滅して無機質板に多孔質構造を形成するために可燃性有機成分が添加されてもよい。このような可燃性有機成分としては、例えば木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質材、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の有機繊維、発泡ポリスチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ等の合成樹脂成分、あるいは木質セメント板廃材等がある。可燃性有機成分のソースとして使用される木質セメント板廃材とは、木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質補強材と、普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類や生石灰、消石灰等の石灰類、あるいは石膏、炭酸マグネシウム等の水硬性無機質材料とを主体とする原料混合物を使用し、乾式法、半乾式法、湿式法、押出成形法等で板状に成形した木質セメント板の廃材であるが、製造工程中の端材や、増改築時に発生するこれらの廃材を粉砕して再利用するものである。
上記木質セメント板には上記木質分が通常10〜30質量%含有される。
上記木質セメント板には更にポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の有機繊維や発泡ポリスチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ等の可燃性有機成分が含まれる場合があり、焼成時にはこれら可燃性有機成分も焼滅し、木質分と共に無機質板の多孔質化に寄与する。
上記木質セメント板廃材は衝撃型粉砕機、磨砕型粉砕機等によって、通常粒径10〜100μm程度に粉砕され、本発明の原料として使用される。
〔原料混合物〕
本発明の原料混合物にあっては、通常該水硬性無機質材料15〜30質量%、ガラス質材料15〜30質量%、骨材20〜45質量%、補強繊維は15〜25質量%程度の比率とされる。骨材が45質量%を上回る量で添加された場合には板の比重が高くなり、軽量化が実施されにくゝ、また逆に強度が低下する傾向になり、かつ加工性も劣化する。一方骨材が20質量%を下回る量で添加された場合には、板の強度が低下しかつ耐凍性も劣化する。更に上記原料に加えて燃性有機成分が使用されてもよい。この場合燃性有機成分の添加量は5〜35質量%程度にすることが望ましい。該燃性有機成分の量が5質量%を下回ると多孔性が充分付与されず、軽量化が実施されない。また該燃性有機成分の量が35質量%を上回ると過度に多孔性になり、機械的強度や耐凍性に劣るようになる。上記水硬性無機質材料としてスラグと石灰質、特に消石灰とを組合わせた場合には、スラグは原料混合物中に15〜25質量%、石灰質はスラグの添加量に対して5〜15質量%とされる。またセラミック繊維とワラストナイトとを組合わせた場合には、ワラストナイトは原料混合物中に5〜20質量%、セラミック繊維とワラストナイトとの合計が15〜25質量%とされる。更にスラグ、Eガラス粉末、シャモットを組合わせた場合には、好ましい質量比率は、スラグ:Eガラス粉末:シャモット=1〜1.75:1〜3.25:1.25〜3である。
〔無機質板の製造方法〕
本発明の無機質板は半乾式法(乾式法)、抄造法等により製造される。
(半乾式法、乾式法)
本発明の無機質板の製造方法としては、原料混合物に水を所定量(通常5〜15質量%)添加したものを使用する半乾式法が一般に適用されるが、原料混合物に水を添加せず、圧締養生硬化直前あるいは圧締養生硬化時に水を添加する乾式法が適用されてもよい。
即ち本発明の製造方法にあっては、型板上に上記原料混練物を散布して該マットを水分存在下で圧締養生硬化せしめ、得られた無機質板生板を焼成して本発明の無機質板とする。
上記方法において上記型板面には所定の凹凸陰模様を形成してもよい。また圧締はフォーミングされたマット上に更に型板を重ねて圧締装置において通常面圧5〜8MPaの圧力で行うが、該マットの上側の面を表面として上側の型板の面に所定の凹凸陰模様を形成してもよい。
養生硬化は上記圧締状態で行われ、通常45〜80℃の温度で6〜12時間の条件が採用される。
養生硬化後は解圧脱型し、望ましくは絶乾状態に乾燥させ、実加工等の所定の加工を施す。更に所望なれば該無機質板生板の少なくとも表面に釉薬を塗布する。本発明に使用される釉薬としては、鉛ユウ、フリットユウ、ブリストルユウ、磁器ユウ等の一般的な釉薬が使用される。その後該無機質板生板を焼成炉中に導入して焼成を行う。焼成条件としては、通常1000〜1200℃、10〜30分の条件が採用される。
このようにして製造された無機質板は、通常厚み15〜20mm、比重は1.2〜1.8程度である。
〔三層構造の無機質板〕
本発明の無機質板にあっては三層構造にされてもよい。無機質板を軽量化のために多孔構造とすると、表面が多孔になり粗面を呈するために意匠的に劣ったものとなるし、表面の凹部にごみが入り込み汚れが付着し易い。更に表面にエンボス加工によって明確な凹凸模様を付すことが困難である。また吸水し易く吸水による内部構造の劣化、更には耐凍結融解性能の劣化の問題もある。
そこで本発明の無機質板においては、このような多孔構造を芯層とし、表裏層は多孔でない構造とした三層構造の無機質板とすれば、芯層が多孔質であるから軽量になり、切削加工性および施工性に優れたものとなるが、表裏層は多孔質でなく緻密構造であるから表面平滑で好ましい外観となり、明確なエンボス加工が容易となる。また表裏層によって板内部に水分が侵入することが防止されるので、内部構造が劣化しにくゝ耐久性のある耐凍結融解性能に優れた板になる。
このような三層構造の無機質板を製造するには、表裏層用原料混合物として、上記燃性有機成分を含まないものを使用し、芯層用原料混合物として、上記燃性有機成分を含むものを使用する。
そして型板上に該表裏層用原料混合物を散布して表層または裏層マットをフォーミングし、該表層または裏層マット上に該芯層用原料混合物を散布して芯層マットをフォーミングし、該芯層マット上に表裏層用原料混合物を散布して裏層または表層マットをフォーミングし、このようにして得られた三層構造のマットを水分存在下に圧締養生硬化せしめ、得られた硬化マットを焼成して三層構造の無機質板とする。表層:芯層:裏層の比率は3:4:3とすることが好ましい。圧締条件、養生条件、焼成条件は上記単層の場合と同様である。
〔抄造法〕
抄造法にあっては、上記原料混合物を水に分散せしめて10〜15質量%の固形分濃度のスラリーとし、該スラリーを長網式、丸網式、ハチェック法等公知の方法によって抄造する。得られた抄造シートは所望なればメイキングロールによって巻き取り、複数層積層して積層マットとし、半乾式法や押出法の場合と同様に養生硬化し、所望なれば表面にエンボス加工を施し、あるいは釉薬を塗布し、焼成する。
以下に本発明の実施例を示す。
〔実施例1、3〜7、比較例3〜6、参考例1、2
表1の配合にて混合した原料混合物を型板上に散布して単層マットをフォーミングし、該単層マットと共に該型板を多段に積上げた後、面圧5〜8MPaでプレスし、その後圧締装置により圧締し、圧締状態で50℃、8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型し、絶乾状態に乾燥させた後、表1に示す焼成温度で15分間焼成した。
〔比較例1、2〕
表1の配合にて混合した原料混合物を押出成形機により押出成形した後、50℃、8時間硬化養生した。その後絶乾状態に乾燥させた後、表1に示す焼成温度で15分間焼成した。
上記各実施例、比較例の無機質板に対して下記の物性評価を行った。
(1)収縮率(成形時〜焼成後)
成形後の寸法と焼成後の寸法の比率(%)
(2)比重
絶乾比重
(3)曲げ強度
JIS A 1408に準じる(N/mm2
(4)表面意匠性
板厚25mmに設定し、エンボス深さ11mm、エンボス角度60度の凹部の逆凸部を 有する型板にて乾式法で成形したとき、成形体の凹部の角に欠けあるいはスケの有無 (無い場合を○)
(5)切断性
ハンドソーで切断でき、また切断時に割れや欠けが無くスムーズに切断可能か(ス ムーズに切断できた場合○)
(6)耐凍結融解性能
ASTM B法 300サイクルにて異常が無いか(異常無し○)
(7)耐衝撃性
JIS A 1408に準じ、500gの鉄球の落下でひび割れが生じない高さ( m)
上記物性評価の結果は表1に示される。
表1を参照すると、実施例1、3〜7の無機質板は焼成時の収縮率が0.5%以下になり、また表面意匠性、切断性、耐凍結融解性に優れ、更に耐衝撃性も1.65m以上である。
比較例1、2の無機質板は押出成形によって製造されている。押出成形によれば収縮率格段に大きく、表面意匠性、切断性、耐凍結融解性、耐衝撃性も劣る。
比較例3はスラグを15質量%に満たない量(10質量%)で含む原料混合物によって製造された無機質板であり、養生硬化が充分起らず生板強度が低下する。また融点が下がらず1000℃の焼成では材料が充分融着しない。したがって比重も上がらず強度、耐凍結融解性も劣る。
比較例4はスラグを25質量%越える量(31質量%)で含む原料混合物によって製造された無機質板であり、融点は下がるがマトリックス中のスラグの量が過多になり、結着力が低下するので、無機質板の強度が充分発現されず、かつ耐凍結融解性も劣化している。
比較例5は骨材としてのシャモットを20質量%に満たない量(10質量%)で含む原料混合物によって製造された無機質板であり、骨材添加効果が発揮されず、焼成時収縮率が大きく、亀裂が発生し易く、表面意匠性が劣化し、耐凍結融解性も悪くなる。
比較例6はシャモットを45質量%を越える量(52質量%)で含む原料混合物によって製造された無機質板であり、結着力が低下するので強度が低下し、耐凍結融解性も劣化する。
参考例1は水硬性無機質材料としてスラグに代えてポルトランドセメントを使用した無機質板であり、融点が下らず1000℃の焼成では結着力が発揮されず、強度が低下し耐凍結融解性も劣化する。
〔実施例8〕
また半乾式法により、スラグ18質量%、消石灰2質量%、粉体ガラス質20質量%、シャモット40質量%、ワラストナイト15質量%、セラミック繊維5質量%の表裏層用原料とし、スラグ18質量%、消石灰2質量%、粉体ガラス質20質量%、シャモット20質量%、ワラストナイト5質量%、セラミック繊維5質量%、木質セメント板廃材粉砕物30質量%の芯層用原料とし、添加水は各層共15質量%として表層:芯層:裏層=3:4:3比率でフォーミングし、三層構造のマットとして実施例1、3〜7と同様に圧締養生硬化した。その後焼成温度1000℃で15分間焼成し無機質板を得た。
該無機質板の上記基準による物性評価の結果は収縮率0%、比重1.41、曲げ強度18.1N/mm2 、表面意匠性○、切断性○、耐凍結融解性○、耐衝撃性1.7であり、優れた物性であることが確認された。
本発明にあっては、焼成による板の膨張収縮が抑制されるので、表面意匠性に優れ高強度な無機質板が得られる。本発明では大きなサイズの無機質板も容易に製造出来、このような大きなサイズの無機質板は高級感のある建築板として有用である。

Claims (2)

  1. 水硬性無機質材料と、ガラス質材料と、骨材と、補強繊維とを主成分とした原料混合物の成形硬化焼成体であって、
    水硬性無機質材料はスラグおよび消石灰であり、
    ガラス質材料は軟化温度が900℃以下の低融点ガラスであり、
    骨材はシャモットであり、
    補強繊維はワラストナイトおよびセラミック繊維であり、
    原料混合物中にスラグは15〜25質量%、消石灰は該スラグの添加量に対して5〜15質量%、該原料混合物中に軟化温度が900℃以下の低融点ガラスは15〜30質量%、シャモットは20〜45質量%、ワラストナイトは5〜20質量%、セラミック繊維は5〜10質量%添加されており、
    原料混合物に、水を該原料混合物の5〜15質量%添加し、得られた原料混合物を型板上に散布してマットを水分存在下で圧締養生硬化せしめ、得られた無機質板生板を焼成することによって製造されている
    ことを特徴とする無機質板。
  2. 該原料混合物中には可燃性有機成分は5〜35質量%含有されている請求項1に記載の無機質板。
JP2004003616A 2004-01-09 2004-01-09 無機質板 Expired - Fee Related JP4870334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004003616A JP4870334B2 (ja) 2004-01-09 2004-01-09 無機質板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004003616A JP4870334B2 (ja) 2004-01-09 2004-01-09 無機質板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005194151A JP2005194151A (ja) 2005-07-21
JP4870334B2 true JP4870334B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=34818466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004003616A Expired - Fee Related JP4870334B2 (ja) 2004-01-09 2004-01-09 無機質板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4870334B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5557781B2 (ja) * 2011-03-29 2014-07-23 株式会社エーアンドエーマテリアル タイルの施工方法
CN115124354A (zh) * 2022-04-25 2022-09-30 北京华圻艺术科技有限公司 一种用于陶瓷制备的原材料制备方法及陶瓷制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0733283B2 (ja) * 1990-08-31 1995-04-12 大建工業株式会社 無機質焼成体の製造方法
JPH06345529A (ja) * 1993-06-03 1994-12-20 Daiken Trade & Ind Co Ltd 建築用焼成板の製造方法
JPH0741357A (ja) * 1993-06-29 1995-02-10 Daiken Trade & Ind Co Ltd 建築用焼成板の製造方法
JPH08188462A (ja) * 1995-01-13 1996-07-23 Harima Ceramic Co Ltd セメント系陶磁器建材の製造方法
JP3468734B2 (ja) * 2000-03-30 2003-11-17 ニチハ株式会社 無機質板および該無機質板の製造方法
JP2003063850A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Nichiha Corp 無機質成形体および該無機質成形体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005194151A (ja) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060043627A1 (en) Wood cement board and method for the manufacturing thereof
JP5173208B2 (ja) 無機質焼成体の製造方法
JP3374515B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP4343617B2 (ja) 軽量無機質板および該無機質板の製造方法
JP4878734B2 (ja) 無機質板の製造方法
KR101703903B1 (ko) 톱밥을 벽돌 조성의 원료와 벽돌의 표면처리에 동시에 활용한 점토벽돌 및 그 제조방법
JP4870334B2 (ja) 無機質板
JP4673556B2 (ja) 軽量無機質板の製造方法
JP4938234B2 (ja) 軽量無機質板および該軽量無機質板の製造方法
JP4488404B2 (ja) 多孔質焼結舗装材及びその製造方法
JP5129941B2 (ja) 無機質成形体及びその製造方法
JP4870333B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP4684608B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP4870371B2 (ja) 軽量無機質板および該軽量無機質板の製造方法
JP4611073B2 (ja) 軽量無機質板および該軽量無機質板の製造方法
JP4611071B2 (ja) 軽量無機質板および該軽量無機質板の製造方法
JP4570429B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP4611074B2 (ja) 軽量無機質板および該軽量無機質板の製造方法
JP3486363B2 (ja) 成形体及びその成形方法
EP1425474B1 (en) Coated, cement bonded wood particle boards
JP2005082407A (ja) 無機質板の製造方法
JP2003136514A (ja) 無機質板及びその製造方法
JP2005272235A (ja) カルシウムサルホアルミネート系組成物および硬化体の製造方法
JP2709744B2 (ja) 陶磁器製品の製造方法
KR100940869B1 (ko) 석분 오니를 이용한 내장용 점토벽돌 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090819

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20091005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4870334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees