JP2005082407A - 無機質板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、軽量で加工性の良いしかも外観に優れた無機質板を寸法精度良く、大量連続的に生産出来るようにすることにある。
【解決手段】 水硬性無機材料と、ガラス質材料と、骨材とを含有する原料混合物粉体を型板上に散布してマットをフォーミングし、該マットを圧締養生硬化せしめた後、焼成して無機質板とする。
【解決手段】 水硬性無機材料と、ガラス質材料と、骨材とを含有する原料混合物粉体を型板上に散布してマットをフォーミングし、該マットを圧締養生硬化せしめた後、焼成して無機質板とする。
Description
本発明は、例えば外壁材、内装材等の建築板に使用される無機質板の製造方法に関するものである。
〔発明の背景〕
シリカ、アルミナ等のセラミック粉体を板状に成形し焼成した無機質板は耐久性に優れ、また美感や質感を有し高級感のある意匠を有する建築板として多用されている。
上記無機質板はセラミック粉体にバインダーと水とを添加して混練し、該混練物を押出成形あるいは鋳込み成形によって板状に成形し、該板状成形物を焼成することによって製造されるが、高硬度であり切削加工性が悪く、現場で簡単に所定寸法に切断することが困難である。また大板の場合は、重量が大きく運搬、構築作業に労力を要するし、壁躯体等に取付けた場合、壁躯体にかゝる重量負荷が大きくなる。
シリカ、アルミナ等のセラミック粉体を板状に成形し焼成した無機質板は耐久性に優れ、また美感や質感を有し高級感のある意匠を有する建築板として多用されている。
上記無機質板はセラミック粉体にバインダーと水とを添加して混練し、該混練物を押出成形あるいは鋳込み成形によって板状に成形し、該板状成形物を焼成することによって製造されるが、高硬度であり切削加工性が悪く、現場で簡単に所定寸法に切断することが困難である。また大板の場合は、重量が大きく運搬、構築作業に労力を要するし、壁躯体等に取付けた場合、壁躯体にかゝる重量負荷が大きくなる。
〔従来の技術〕
そこで上記無機質板の問題点を解決するための手段として、木質セメント板の廃材粉砕物等の可燃有機成分を含む材料を無機原料に添加し、水を加えて混練し、該混練物を押出成形等によって板状に成形し、該板状成形物を焼成することによって製造された無機質板が提供されている。
該無機質板にあっては、焼成時無機原料に混合されている木質セメント板廃材中に含まれる木質補強材等の有機成分が焼滅し、多孔質構造を形成する結果軽量になり、切削加工性も改良される(例えば特許文献1,2,3,4参照)。
そこで上記無機質板の問題点を解決するための手段として、木質セメント板の廃材粉砕物等の可燃有機成分を含む材料を無機原料に添加し、水を加えて混練し、該混練物を押出成形等によって板状に成形し、該板状成形物を焼成することによって製造された無機質板が提供されている。
該無機質板にあっては、焼成時無機原料に混合されている木質セメント板廃材中に含まれる木質補強材等の有機成分が焼滅し、多孔質構造を形成する結果軽量になり、切削加工性も改良される(例えば特許文献1,2,3,4参照)。
上記従来の無機質板にあっては、原料混練物を押出成形によって板状に成形している。
上記押出成形によれば、板状成形物は湿式法や注型法のものと比べて水分含有量が低いので、焼成時の水分管理が比較的容易に出来る。
しかし木質セメント板廃材粉砕物を再利用する場合、該廃材粉砕物のサイズや形状によっては押出機内で均一な混練が出来なかったり、押出成形時にダイスの出口に廃材粉砕物が引掛って均一な押出成形が出来ないおそれがある。
更に押出時に混練物が圧密されて高比重になり易いので、軽量低密度な板を得るためには混練物の水分含有量を高め、圧密によっても高比重にならないようにしなければならないが、混練物の水分含有量を高めると焼成時の収縮が大きくなって、板の寸法精度が悪化する。
上記押出成形によれば、板状成形物は湿式法や注型法のものと比べて水分含有量が低いので、焼成時の水分管理が比較的容易に出来る。
しかし木質セメント板廃材粉砕物を再利用する場合、該廃材粉砕物のサイズや形状によっては押出機内で均一な混練が出来なかったり、押出成形時にダイスの出口に廃材粉砕物が引掛って均一な押出成形が出来ないおそれがある。
更に押出時に混練物が圧密されて高比重になり易いので、軽量低密度な板を得るためには混練物の水分含有量を高め、圧密によっても高比重にならないようにしなければならないが、混練物の水分含有量を高めると焼成時の収縮が大きくなって、板の寸法精度が悪化する。
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、水硬無機性材料と、ガラス質材料と、骨材とを含有する原料混合物粉体を型板上に散布してマットをフォーミングし、該マットを圧締養生硬化せしめた後、焼成する無機質板の製造方法を提供するものである。
上記原料混合物には可燃性有機成分が混合されていることが望ましい。更に該原料混合物には該可燃性有機成分のソースとして木質セメント板廃材粉砕物が添加混合されていることが望ましい。そして上記可燃性有機成分の含有量は10〜35質量%であることが望ましい。かくして得られる無機質板の比重は0.8〜1.5である。
上記原料混合物には可燃性有機成分が混合されていることが望ましい。更に該原料混合物には該可燃性有機成分のソースとして木質セメント板廃材粉砕物が添加混合されていることが望ましい。そして上記可燃性有機成分の含有量は10〜35質量%であることが望ましい。かくして得られる無機質板の比重は0.8〜1.5である。
〔作用〕
本発明では原料混合物の粉体を型板上に散布してマットをフォーミングする乾式法または半乾式法を採用しているから、原料混合物の水分含有量は押出成形法の場合よりも更に低く設定することが可能で、焼成時の水分管理が更に容易に出来る。
また板の比重の調整は原料混合物の水分含有量ではなく、圧締時の圧締圧力によって行うので、水分含有量を高めることによって焼成時の収縮が大きくなると云うような不具合は解消される。
更に原料混合物に可燃性有機成分が混合されていると、焼成時に該可燃性有機成分が燃焼してガス化して逃散するので、板の構造が多孔質になって軽量化が実現される。上記可燃性有機成分のソースとして木質セメント板廃材粉砕物を添加すれば、該木質セメント板廃材の有効な再利用が出来る。この場合、本発明の乾式法または半乾式法では、該木質セメント板廃材粉砕物のサイズや形状には影響されない。また乾式法や半乾式法は大量連続生産を容易にする。
本発明では原料混合物の粉体を型板上に散布してマットをフォーミングする乾式法または半乾式法を採用しているから、原料混合物の水分含有量は押出成形法の場合よりも更に低く設定することが可能で、焼成時の水分管理が更に容易に出来る。
また板の比重の調整は原料混合物の水分含有量ではなく、圧締時の圧締圧力によって行うので、水分含有量を高めることによって焼成時の収縮が大きくなると云うような不具合は解消される。
更に原料混合物に可燃性有機成分が混合されていると、焼成時に該可燃性有機成分が燃焼してガス化して逃散するので、板の構造が多孔質になって軽量化が実現される。上記可燃性有機成分のソースとして木質セメント板廃材粉砕物を添加すれば、該木質セメント板廃材の有効な再利用が出来る。この場合、本発明の乾式法または半乾式法では、該木質セメント板廃材粉砕物のサイズや形状には影響されない。また乾式法や半乾式法は大量連続生産を容易にする。
〔効果〕
したがって本発明では軽量な無機質板を大量に円滑に製造することが可能となる。
したがって本発明では軽量な無機質板を大量に円滑に製造することが可能となる。
以下に本発明を詳細に説明する。
〔水硬性無機材料〕
本発明の水硬性無機材料としては、例えば普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類や生石灰、消石灰等の石灰類あるいは石膏、炭酸マグネシウム等がある。
上記水硬性無機材料は、焼成前に生板を硬化せしめることが出来、ある程度強度があり破損しにくい硬化生板とすることが出来、作業性、歩留り等が向上する。
〔水硬性無機材料〕
本発明の水硬性無機材料としては、例えば普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類や生石灰、消石灰等の石灰類あるいは石膏、炭酸マグネシウム等がある。
上記水硬性無機材料は、焼成前に生板を硬化せしめることが出来、ある程度強度があり破損しにくい硬化生板とすることが出来、作業性、歩留り等が向上する。
〔ガラス質材料〕
更に本発明では、焼成により溶融してバインダーとなるガラス質材料を添加する。このようなガラス質材料としては、例えばシラス、フライアッシュ、坑火石、ガラス粉、板ガラスの粉砕品、ガラス発泡体、スラグ、シラスバルーン、パーライト等がある。
更に本発明では、焼成により溶融してバインダーとなるガラス質材料を添加する。このようなガラス質材料としては、例えばシラス、フライアッシュ、坑火石、ガラス粉、板ガラスの粉砕品、ガラス発泡体、スラグ、シラスバルーン、パーライト等がある。
〔骨材〕
更に本発明では、焼成により溶融して板構造の主体的要素となる骨材が添加される。上記骨材としては、例えば陶石、長石、ろう石、カオリン、ハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、セリサイト、シャモット、ドロマイト等の粘土質鉱物やケイ砂、ケイ石、珪藻土、キラ、坑火石、シリカフューム等のケイ酸質原料がある。
更に本発明では、焼成により溶融して板構造の主体的要素となる骨材が添加される。上記骨材としては、例えば陶石、長石、ろう石、カオリン、ハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、セリサイト、シャモット、ドロマイト等の粘土質鉱物やケイ砂、ケイ石、珪藻土、キラ、坑火石、シリカフューム等のケイ酸質原料がある。
〔第三成分〕
更に本発明では、マット強度、製品強度等を向上せしめるために無機繊維が添加されてもよい。上記無機繊維としては、例えばワラストナイト、セピオライト等の鉱物繊維、スチールファイバー、ステンレスファイバー等の金属繊維、ガラス繊維、ムライト質のアルミナファイバー等のセラミック繊維等がある。
更に本発明では、マット強度、製品強度等を向上せしめるために無機繊維が添加されてもよい。上記無機繊維としては、例えばワラストナイト、セピオライト等の鉱物繊維、スチールファイバー、ステンレスファイバー等の金属繊維、ガラス繊維、ムライト質のアルミナファイバー等のセラミック繊維等がある。
〔木質セメント板廃材〕
本発明において、可燃性有機成分のソースとして使用される木質セメント板廃材とは、木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質補強材と、普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類や生石灰、消石灰等の石灰類、あるいは石膏、炭酸マグネシウム等の水硬性無機材料とを主体とする原料混合物を使用し、乾式法、半乾式法、湿式法、押出成形法等で板状に成形した木質セメント板の廃材であるが、製造工程中の端材や、増改築時に発生するこれらの廃材を粉砕して再利用するものである。
上記木質セメント板には上記木質分が通常10〜30質量%含有される。
本発明において、可燃性有機成分のソースとして使用される木質セメント板廃材とは、木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質補強材と、普通ポルトランドセメント、早強セメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等のセメント類や生石灰、消石灰等の石灰類、あるいは石膏、炭酸マグネシウム等の水硬性無機材料とを主体とする原料混合物を使用し、乾式法、半乾式法、湿式法、押出成形法等で板状に成形した木質セメント板の廃材であるが、製造工程中の端材や、増改築時に発生するこれらの廃材を粉砕して再利用するものである。
上記木質セメント板には上記木質分が通常10〜30質量%含有される。
上記木質セメント板には更にポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の有機繊維や発泡ポリスチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ等の可燃性有機成分が含まれる場合があり、焼成時にはこれら可燃性有機成分も焼滅し、木質分と共に芯層の多孔質化に寄与する。
上記木質セメント板廃材は衝撃型粉砕機、磨砕型粉砕機等によって、通常粒径10〜100μm程度に粉砕され、本発明の原料として使用される。
〔可燃性有機成分〕
本発明にあっては、木質セメント板廃材と共に、あるいは木質セメント板廃材に代えて可燃性有機成分が使用されてもよい。このような可燃性有機成分としては、例えば木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質材、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の有機繊維、発泡ポリスチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ等の合成樹脂成分等がある。
本発明にあっては、木質セメント板廃材と共に、あるいは木質セメント板廃材に代えて可燃性有機成分が使用されてもよい。このような可燃性有機成分としては、例えば木片、木質繊維束、木質パルプ、木毛、木粉等の木質材、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の有機繊維、発泡ポリスチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ等の合成樹脂成分等がある。
〔原料混合物〕
本発明の原料混合物にあっては、通常該水硬性無機材料10〜30質量%、ガラス質材料10〜30質量%、骨材35〜45質量%、無機繊維を使用する場合には15〜25質量%程度の比率とされる。骨材が45質量%を上回る量で添加された場合には板の比重が高くなり、軽量化が実施されにくゝ、かつ加工性も劣化する。一方骨材が35質量%を下回る量で添加された場合には、板の強度が低下しかつ耐凍性も劣化する。更に上記原料に加えて木質セメント板廃材粉砕物および/または上記可燃性有機成分が使用されてもよい。この場合木質セメント板廃材粉砕物および/または可燃性有機成分の添加量は5〜35質量%程度にすることが望ましい。該可燃性有機成分の量が5質量%を下回ると多孔性が充分付与されず、軽量化が実施されない。また該可燃性有機成分の量が35質量%を上回ると過度に多孔性になり、機械的強度や耐凍性に劣るようになる。
本発明の原料混合物にあっては、通常該水硬性無機材料10〜30質量%、ガラス質材料10〜30質量%、骨材35〜45質量%、無機繊維を使用する場合には15〜25質量%程度の比率とされる。骨材が45質量%を上回る量で添加された場合には板の比重が高くなり、軽量化が実施されにくゝ、かつ加工性も劣化する。一方骨材が35質量%を下回る量で添加された場合には、板の強度が低下しかつ耐凍性も劣化する。更に上記原料に加えて木質セメント板廃材粉砕物および/または上記可燃性有機成分が使用されてもよい。この場合木質セメント板廃材粉砕物および/または可燃性有機成分の添加量は5〜35質量%程度にすることが望ましい。該可燃性有機成分の量が5質量%を下回ると多孔性が充分付与されず、軽量化が実施されない。また該可燃性有機成分の量が35質量%を上回ると過度に多孔性になり、機械的強度や耐凍性に劣るようになる。
〔無機質板の製造方法〕
本発明の無機質板の製造方法としては、原料混合物に水を所定量(通常5〜20質量%)添加したものを使用する半乾式法が一般に適用されるが、原料混合物に水を添加せず、圧締養生硬化直前あるいは圧締養生硬化時に水を添加する乾式法が適用されてもよい。
即ち本発明の製造方法にあっては、型板上に上記原料混練物を散布して該マットを水分存在下で圧締養生硬化せしめ、得られた無機質板生板を焼成して本発明の無機質板とする。
本発明の無機質板の製造方法としては、原料混合物に水を所定量(通常5〜20質量%)添加したものを使用する半乾式法が一般に適用されるが、原料混合物に水を添加せず、圧締養生硬化直前あるいは圧締養生硬化時に水を添加する乾式法が適用されてもよい。
即ち本発明の製造方法にあっては、型板上に上記原料混練物を散布して該マットを水分存在下で圧締養生硬化せしめ、得られた無機質板生板を焼成して本発明の無機質板とする。
上記方法において上記型板面には所定の凹凸陰模様を形成してもよい。また圧締はフォーミングされたマット上に更に型板を重ねた圧締装置において通常面圧5〜8MPaの圧力で行うが、該マットの上側の面を表面として上側の型板の面に所定の凹凸陰模様を形成してもよい。
養生硬化は上記圧締状態で行われ、通常45〜65℃の温度で6〜10時間の条件が採用される。
養生硬化後は解圧脱型し、望ましくは絶乾状態に乾燥させ、実加工等の所定の加工を施す。更に所望なれば該無機質板生板の少なくとも表面に釉薬を塗布する。本発明に使用される釉薬としては、鉛ユウ、フリットユウ、ブリストルユウ、磁器ユウ等の一般的な釉薬が使用される。その後該無機質板生板を焼成炉中に導入して焼成を行う。焼成条件としては、通常900〜1100℃、10〜20分の条件が採用される。
このようにして製造された無機質板は、通常厚み15〜20mm、比重は0.8〜1.5程度である。
養生硬化は上記圧締状態で行われ、通常45〜65℃の温度で6〜10時間の条件が採用される。
養生硬化後は解圧脱型し、望ましくは絶乾状態に乾燥させ、実加工等の所定の加工を施す。更に所望なれば該無機質板生板の少なくとも表面に釉薬を塗布する。本発明に使用される釉薬としては、鉛ユウ、フリットユウ、ブリストルユウ、磁器ユウ等の一般的な釉薬が使用される。その後該無機質板生板を焼成炉中に導入して焼成を行う。焼成条件としては、通常900〜1100℃、10〜20分の条件が採用される。
このようにして製造された無機質板は、通常厚み15〜20mm、比重は0.8〜1.5程度である。
〔三層構造の無機質板〕
本発明の無機質板にあっては三層構造にされてもよい。無機質板を軽量化のために多孔構造とすると、表面が多孔になり粗面を呈するために意匠的に劣ったものとなるし、表面の凹部にごみが入り込み汚れが付着し易い。更に表面にエンボス加工によって明確な凹凸模様を付すことが困難である。また吸水し易く吸水による内部構造の劣化、更には耐凍結融解性能の劣化の問題もある。
そこで本発明の無機質板にあっては、このような多孔構造を芯層とし、表裏層は多孔でない構造とした三層構造の無機質板とすれば、芯層が多孔質であるから軽量になり、切削加工性および施工性に優れたものとなるが、表裏層は多孔質でなく緻密構造であるから表面平滑で好ましい外観となり、明確なエンボス加工が容易となる。また表裏層によって板内部に水分が侵入することが防止されるので、内部構造が劣化しにくゝ耐久性のある耐凍結融解性能に優れた板になる。
本発明の無機質板にあっては三層構造にされてもよい。無機質板を軽量化のために多孔構造とすると、表面が多孔になり粗面を呈するために意匠的に劣ったものとなるし、表面の凹部にごみが入り込み汚れが付着し易い。更に表面にエンボス加工によって明確な凹凸模様を付すことが困難である。また吸水し易く吸水による内部構造の劣化、更には耐凍結融解性能の劣化の問題もある。
そこで本発明の無機質板にあっては、このような多孔構造を芯層とし、表裏層は多孔でない構造とした三層構造の無機質板とすれば、芯層が多孔質であるから軽量になり、切削加工性および施工性に優れたものとなるが、表裏層は多孔質でなく緻密構造であるから表面平滑で好ましい外観となり、明確なエンボス加工が容易となる。また表裏層によって板内部に水分が侵入することが防止されるので、内部構造が劣化しにくゝ耐久性のある耐凍結融解性能に優れた板になる。
このような三層構造の無機質板を製造するには、表裏層用原料混合物として、上記木質セメント板廃材粉砕物および/または上記可燃性有機成分を含まないものを使用し、芯層用原料混合物として、上記木質セメント板廃材粉砕物および/または上記可燃性有機成分を含むものを使用する。
そして型板上に該表裏層用原料混合物を散布して表層または裏層マットをフォーミングし、該表層または裏層マット上に該芯層用原料混合物を散布して芯層マットをフォーミングし、該芯層マット上に表裏層用原料混合物を散布して裏層または表層マットをフォーミングし、このようにして得られた三層構造のマットを水分存在下に圧締養生硬化せしめ、得られた硬化マットを焼成して三層構造の無機質板とする。
以下の実施例で使用した木質セメント板は下記の配合のものである。
木質セメント板(A)の配合
<表裏層>
セメント 42質量%
ケイ砂 30 〃
木粉 3 〃
木片 14 〃
リジェクト 11 〃
硬化剤 2 〃(対セメント比外添)
防水剤 0.4〃(対固形分比外添)
水 28 〃(対固形分比外添)
<芯層>
セメント 30質量% フライアッシュ 20 〃
木ファイバー 10 〃
木片 5 〃
発泡ポリスチレンビーズ 2 〃
リジェクト 33 〃
硬化剤 2 〃(対セメント比外添)
防水剤 0.4〃(対固形分比外添)
水 35 〃(対固形分比外添)
<表層>:<芯層>:<裏層>の質量比=13.75:72.5:13.75
で三層構造に乾式法で製造した木質セメント板
木質セメント板(A)の配合
<表裏層>
セメント 42質量%
ケイ砂 30 〃
木粉 3 〃
木片 14 〃
リジェクト 11 〃
硬化剤 2 〃(対セメント比外添)
防水剤 0.4〃(対固形分比外添)
水 28 〃(対固形分比外添)
<芯層>
セメント 30質量% フライアッシュ 20 〃
木ファイバー 10 〃
木片 5 〃
発泡ポリスチレンビーズ 2 〃
リジェクト 33 〃
硬化剤 2 〃(対セメント比外添)
防水剤 0.4〃(対固形分比外添)
水 35 〃(対固形分比外添)
<表層>:<芯層>:<裏層>の質量比=13.75:72.5:13.75
で三層構造に乾式法で製造した木質セメント板
木質セメント板(B)の配合
セメント 20質量%
スラグ 30 〃
パーライト 10 〃
パルプ 12 〃
フライアッシュ 15 〃
リジェクト 13 〃
をスラリーとして湿式法にて製造した木質セメント板
セメント 20質量%
スラグ 30 〃
パーライト 10 〃
パルプ 12 〃
フライアッシュ 15 〃
リジェクト 13 〃
をスラリーとして湿式法にて製造した木質セメント板
セメント20質量%、シャモット20質量%、木質セメント板(A)の廃材粉砕物30質量%、ガラス粉砕物20質量%、ガラス繊維5質量%、発泡ポリスチレンビーズ3質量%、ガラス発泡体2質量%を水比25質量%で混合した。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
消石灰2質量%、高炉スラグ18質量%、シャモット20質量%、木質セメント板(A)の廃材粉砕物15質量%、木質セメント板(B)の廃材粉砕物15質量%、ガラス粉砕物20質量%、セラミック繊維5質量%、木片5質量%を水比25質量%で混合した。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
セメント20質量%、シャモット30質量%、ガラス粉砕物20質量%、ワラストナイト20質量%、木片10質量%を水比25質量%で混合した。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
この原料を型板上に散布してマットをフォーミングし、該型板をマットと共に多段積層した後、面圧5〜8MPaでプレスし、圧締装置により圧締した。その後圧締したまゝ50℃で8時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で15分間焼成して無機質板を得た。
消石灰2質量%、高炉スラグ18質量%、シャモット40質量%、ガラス粉砕物20質量%、ワラストナイト20質量%を水比25質量%で混合し表裏層用原料混合物とした。別に消石灰2質量%、高炉スラグ18質量%、シャモット20質量%、ガラス粉砕物20質量%、ガラス繊維5質量%、発泡ポリスチレンビーズ5質量%、木質セメント板(B)の廃材粉砕物30質量%を水比25質量%で混合し芯層用原料混合物とした。
まず、型板上に表裏層用原料混合物を散布して表層マットをフォーミングし、その上に芯層用原料混合物を散布して芯層マットをフォーミングし、更にその上に表裏層用原料混合物を散布して裏層マットをフォーミングして三層構造のマットとし、面圧5〜8MPaでプレスして圧締装置により圧締した。三層の比率は質量%で、表層:芯層:裏層=3:4:3である。
その後圧締したまゝ50℃で10時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で20分間焼成して無機質板を得た。
まず、型板上に表裏層用原料混合物を散布して表層マットをフォーミングし、その上に芯層用原料混合物を散布して芯層マットをフォーミングし、更にその上に表裏層用原料混合物を散布して裏層マットをフォーミングして三層構造のマットとし、面圧5〜8MPaでプレスして圧締装置により圧締した。三層の比率は質量%で、表層:芯層:裏層=3:4:3である。
その後圧締したまゝ50℃で10時間硬化養生した。その後圧締を解き脱型して、プレスマットを絶乾状態に乾燥させた後、1000℃で20分間焼成して無機質板を得た。
消石灰2質量%、高炉スラグ18質量%、シャモット40質量%、ガラス粉砕物20質量%、ワラストナイト20質量%を水比25質量%で混合し表裏層用原料混合物とした。別に消石灰2質量%、高炉スラグ18質量%、シャモット45質量%、ガラス粉砕物20質量%、ガラス繊維5質量%、発泡ポリスチレンビーズ5質量%、木片5質量%を水比25質量%で混合し芯層用原料混合物とした。そして実施例4と同様ににして三層構造の焼成した無機質板を得た。
〔比較例〕
比較例として実施例1の原料混練物を押出成形し、押出成形物を実施例1と同様に焼成し、焼成した無機質板を得た。
比較例として実施例1の原料混練物を押出成形し、押出成形物を実施例1と同様に焼成し、焼成した無機質板を得た。
表1を参照すると、軽量で曲げ強度および耐衝撃性に優れた無機質板が得られることが判る。
本発明では無機質板を寸法精度良く大量連続生産することが出来る。
Claims (5)
- 水硬性無機材料と、ガラス質材料と、骨材とを含有する原料混合物粉体を型板上に散布してマットをフォーミングし、該マットを圧締養生硬化せしめた後、焼成することを特徴とする無機質板の製造方法。
- 上記原料混合物には可燃性有機成分が混合されている請求項1に記載の無機質板の製造方法。
- 該原料混合物には該可燃性有機成分のソースとして木質セメント板廃材粉砕物が添加混合されている請求項2に記載の無機質板の製造方法。
- 上記可燃性有機成分の含有量は10〜35質量%である請求項2または3に記載の無機質板の製造方法。
- 上記無機質板の比重は0.8〜1.5である請求項2または3または4に記載の無機質板の製造方法。
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JP2003312856A JP2005082407A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 無機質板の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7425129B1 (ja) | 2022-08-01 | 2024-01-30 | 株式会社関電工 | 再生常温アスファルト混合物及び再生常温アスファルト混合物の製造方法 |
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2003
- 2003-09-04 JP JP2003312856A patent/JP2005082407A/ja active Pending
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