JP4869958B2 - 光送受信装置及びその製造方法 - Google Patents

光送受信装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4869958B2
JP4869958B2 JP2007004398A JP2007004398A JP4869958B2 JP 4869958 B2 JP4869958 B2 JP 4869958B2 JP 2007004398 A JP2007004398 A JP 2007004398A JP 2007004398 A JP2007004398 A JP 2007004398A JP 4869958 B2 JP4869958 B2 JP 4869958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
optical
core
optical waveguide
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007004398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008170777A (ja
Inventor
佳弘 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2007004398A priority Critical patent/JP4869958B2/ja
Publication of JP2008170777A publication Critical patent/JP2008170777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4869958B2 publication Critical patent/JP4869958B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)

Description

本発明は、発光素子、受光素子と光導波路をパッシブアライメントにより結合してなる光送受信装置及びその製造方法に関する。本発明の光送受信装置は、例えば、サーバーなどの高速通信機器、自動車内光配線、携帯電話などの小型電子機器に用いられる。
近年、サーバーなどの高速通信機器、自動車内配線、携帯電話などの小型電子機器に光配線が適応されつつある。これらの機器は小型化と低コスト化がすすみ、それに伴い、光通信モジュールや光送受信モジュールなどの光送受信装置にも小型化と低コスト化の要求が強い。光送受信装置に用いる発光素子としては、発光ダイオード(LED)や面発光レーザ(VCSEL)が用いられてる。また、受光素子としては、フォトダイオード(PD)が用いられている。光導波路には、ファイバ型やシート型の導波路が用いられ、材質は石英ガラス、ポリマーなどがある。
光送受信装置において、発光素子と受光素子(以下、受発光素子と記す場合がある。)と光導波路とを結合するための構造と手法は、従来より様々な方式が検討されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
特許文献1には、図1に示すように、プリント基板5に対し垂直方向に出射する向きにVCSEL4を実装し、続いて、光路を直角に変換するミラー6を設けた光導波路1を準備し、これをプリント基板5に実装されたVCSEL4に対して光軸を合わせ固定する方式が開示されている。なお、図1中の符号2はIC、3は光出射部である。光路の直角変換は、光導波路に切削加工やレーザ加工により45°ミラーを形成するなどして達成している。また、ポリマー製の光導波路の断面形状は、製法の都合上、四角形をしている。
特許文献2には、発光デバイスから出射した光を導波路出射端で出力を受光デバイスでモニタし、その出力が最大になるように発光デバイス、受光デバイス、導波路を相対的に移動し、固定する手法が開示されている。
特許文献3には、光ファイバと受発光素子を高分子導波路でつなぐ構造が開示されている。また、コア材料よりも屈折率の低い材料(クラッド材料に相当する)で光ファイバ端面及び受発光素子全体を覆っている構造が示されている。
特許文献4には、光ファイバと受発光素子を高分子導波路でつなぐ構造が開示されている。また、コア材料よりも屈折率の低い材料(クラッド材料に相当する)で光ファイバ端面及び受発光素子全体を覆っている構造が示されている。
特許文献5には、複数の受発光素子をディスペンサで塗布した光導波路で結合する構造が開示されている。作製した光導波路はコア・クラッド構造を有する。光導波路のコア径は、発光部径より大きい。
特許文献6には、ディスペンサにより粘性材料を塗布し、光導波路を形成することが開示されている。作製した光導波路は、コア・クラッド構造を有する。
特開2006−11179号公報 特開2005−202025号公報 特開昭59−223408号公報 特開昭59−232312号公報 米国特許第6516121号明細書 米国特許第5534101号明細書
しかしながら、前述した従来技術には、以下のような問題がある。
特許文献1に開示された方法では、45°ミラーの形成に多くの時間とコストがかかり、問題となっている。また、45°ミラー面での拡散や、光路長の延長により、VCSELと光導波路の結合効率が劣化する問題がある。また、VCSELと光導波路の光軸合わせにも多くの時間とコストがかかるという問題もある。また、光導波路の断面形状は四角形であるため、光導波路を屈曲させて用いる場合、屈曲させる方向によって、導波損失が変化してしまう。そのため、受光素子で受光できる光の強度が変動し、安定した伝送ができないという問題がある。好ましい導波路の断面形状は、真円であるが、低コストで真円形状のポリマー製の光導波路を作製する方法は知られていない。
特許文献2に開示された方法は、光路調整に大変時間がかり、特に複数の導波路を接続しようとすると効率が悪く、コスト増の原因となっている。
特許文献3に開示された方法は、受発光部近傍のみをコア・クラッド材料で覆うだけでは光の漏れが多く、高い光結合効率を実現するのが困難である。光ファイバ端と受発光素子全体を高分子光導波路コア材料で覆うという記載はない。
特許文献4に開示された方法では、受発光部近傍のみをコア・クラッド材料で覆うだけでは光の漏れが多く、高い光結合効率を実現するのが困難である。光ファイバ端と受発光素子全体を高分子光導波路コア材料で覆うという記載はない。
特許文献5には、光導波路材料で発光素子全体を覆うという記載はない。
特許文献6には、受発光素子との結合については記載がない。
なお、VCSEL以外の発光素子や受光素子と光導波路の結合に関しても、同様の見解である。
前述した通り、従来技術では、低コストで高品質な光送受信装置を提供することはできなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、低コストで高品質な光送受信装置及びその製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、発光素子と、受光素子と、光ファイバを主体とした光導波路とが光学的に結合されてなる光送受信装置において、
前記発光素子と前記受光素子とが、前記光導波路のコアと同等の屈折率を持つコア材料からなる被覆部コアで素子全体を被覆され、該被覆部コアはその一部が延出し、該延出した部分の端部が前記発光素子および前記受光素子に端部を近接して配置された前記光導波路の端部と繋がっており、前記被覆部コアと前記光導波路のコアとが光学的に結合され、前記被覆部コアの外面全体が前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料からなる被覆部クラッドで被覆され、該被覆部クラッドはその一部が延出し、該延出した部分の端部が前記発光素子および前記受光素子に端部を近接して配置された前記光導波路の端部と繋がっており、前記被覆部クラッドと前記光導波路のクラッドとが光学的に結合され、前記被覆部コアを延出した部分と前記被覆部クラッドを延出した部分がポリマー光導波路をなしていることを特徴とする光送受信装置を提供する。
発明の光送受信装置は高速通信機器、自動車内光配線または小型電子機器に用いられることが好ましい
本発明の光送受信装置において、前記発光素子と前記受光素子とに結合するボンディングワイヤが、前記被覆部コアにより素子とともに被覆されたことが好ましい。
本発明の光送受信装置において、前記コア材料がエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂からなる群から選択される1種の樹脂であることが好ましい。
本発明の光送受信装置において、前記光ファイバがポリマークラッド石英ガラスファイバであることが好ましい。
本発明の光送受信装置において、前記発光素子及び前記受光素子を搭載したサブマウントが基板に実装され、前記発光素子の光放射方向及び前記受光素子の光受光方向を基板面と平行な向きとしたことが好ましい。
本発明の光送受信装置において、前記発光素子が面発光レーザであることが好ましい。
本発明は、発光素子と、受光素子と、光ファイバを主体とした光導波路とが光学的に結合されてなる光送受信装置の製造方法であって、前記発光素子及び前記受光素子をサブマウント基板に実装する工程と、記発光素子及び受光素子の下部に、前記サブマウント基板における前記発光素子の発光部が設けられている面とは反対の面側及び前記受光素子の受光部が設けられている面とは反対の面側を基端とし、前記光導波路の端部が配置される位置ま、前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料を塗布し、硬化させて、該クラッド材料からなる下部クラッドを形成する工程と、前記発光素子及び前記受光素子に端面が近接するように、前記光導波路を配置し、前記下部クラッド上において、前記発光素子及び前記受光素子の全体を被覆するとともに、前記発光素子及び前記受光素子と前記光導波路の端部を繋ぐように、前記下部クラッドの長手方向の全長にわたって、前記光導波路のコアと同等の屈折率を持つコア材料を塗布し、硬化させて、該コア材料からなる被覆部コアを形成する工程と、前記被覆部コア上に、前記被覆部コアの長手方向の全長にわたって、前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料を塗布し、硬化させて、該クラッド材料からなる上部クラッドを形成する工程と、を備えたことを特徴とする光送受信装置の製造方法を提供する。
本発明の光送受信装置は、光ファイバを主体とする光導波路のコアと等しい屈折率を持つ被覆部コアで発光素子及び受光素子の全体を被覆し、この被覆部コアと光導波路のコアとを光学的に結合させたので、光軸合わせなどの光路調整作業を省くことができ、簡単に高品質の光送受信装置を製造することができる。従って、本発明によれば、低コストの光送受信装置を提供できる。
また、受発光素子に結合するボンディングワイヤも被覆することで、ボンディングワイヤの十分な保護が達成できる。
また、本発明の光送受信装置は、光ファイバを主体とする光導波路のコアと等しい屈折率を持つ被覆部コアで発光素子及び受光素子の全体を被覆し、この被覆部コアと光導波路のコアとを光学的に結合させたので、これら受発光素子の基板への実装強度を高めることができる。
また、ミラーを用いずに受発光素子と光導波路とを結合させることができるので、より小型化、薄型化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図2は、本発明の光送受信装置の一実施形態を示す図であり、図2中、符号10は光送受信装置、11は面発光レーザ(VCSEL)やLEDなどの発光素子、12はPDなどの受光素子、13は光ファイバ(光導波路)、14はサブマウント基板、15は被覆部コア、16は上部クラッド、17は下部クラッドである。
本実施形態の光送受信装置10は、発光素子11と、受光素子12と、光導波路である光ファイバ13とが光学的に結合され、発光素子11と受光素子12とが、光ファイバ13のコアと同等の屈折率を持つコア材料からなる被覆部コア15で素子全体を被覆され、該被覆部コア15の外面が光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料からなる上部クラッド16及び下部クラッド17で被覆され、光ファイバ13の端部が被覆部コア15に接続され、被覆部コア15と光ファイバ13のコアとが光学的に結合された構成になっている。
本実施形態において、主たる光導波路は光ファイバ13である。光ファイバ13と発光素子11及び受光素子12を結合する部分には、ポリマー光導波路を用いている。このような構造を有する本実施形態の光送受信装置10は、屈曲または捻回する方向によって光導波路損失が変化することはなく、安定した伝送を実現できる。
本実施形態において、発光素子11及び受光素子12は、図3に示すように、被覆部コア15によって素子全体が覆われ、さらに被覆部コア15の外側は、上部クラッド16及び下部クラッド17とからなる被覆部クラッドによって被覆されている。また、発光素子11及び受光素子12の配線用のボンディングワイヤ22も、被覆部コア15により覆われている。なお、図3は発光素子11の被覆状態を示しているが、受光素子12の場合もこれと同様である。図3中、符号18は光ファイバ13のコア、19は光ファイバ13のクラッド、20はカソード、21は発光部、22はボンディングワイヤである。
本実施形態において、被覆部コア15は、発光素子11を全体的に被覆するとともに、その一部が延出し、該素子に端部を近接して配置された光ファイバ13の端部と繋がっている。また、上部クラッド16及び下部クラッド17とからなる被覆部クラッドも、被覆部コア19の外側を完全に被覆し、その一部が延出して光ファイバ13のクラッド19と繋がっている。発光素子11の発光部21から出射した光は、被覆部コア15内を伝播し、光ファイバ13の端面でそのコア18に入射される。
発光素子11及び受光素子12と、光ファイバ13端面を、近接して配置しただけでは、通信に十分な光結合を得ることは困難である。また、受発光部近傍だけをコア・クラッド材料で覆うだけでは、光の漏れが多く、高い光結合効率を実現するのが困難である。それに対し、本実施形態では、図3に示すように素子全体を被覆部コア15で覆い、被覆部コア15の一部を光ファイバ13と光学的に結合させた構造としたので、受発光素子全体と光ファイバ13の細かな位置合わせを行うことなく、より安価な製造コストで高い光結合効率を実現できる。
被覆部コア15及び被覆部クラッド(上部クラッド16及び下部クラッド17)の材料は、ポリマーからなり、用いる光源の波長帯で透過率の高い材料を用いることができる。例えば、発光素子11として発光波長850nmのVCSELを用いた場合、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリミイド系樹脂などのポリマーを用いることができる。また、これらの材料は、熱硬化型、光硬化型(特に好ましくは紫外線硬化型)、二液反応硬化型などがあり、いずれを用いてもよい。
主たる光導波路として用いる光ファイバ13としては、アクリル製、石英ガラス製などの光ファイバを用いることができる。石英ガラス製の光ファイバは、光透過性に優れるので望ましい。コア・クラッド構造を有する光ファイバの中でも、コアが石英ガラスからなり、クラッドがコアより屈折率の低い樹脂からなる、ポリマークラッド石英ガラスファイバは、光透過特性が優れることに加え、屈折特性にも優れている。そのため、本発明に示されるような、小型化が期待される光送受信装置において、そのようなポリマークラッド石英ガラスファイバを用いることは特に望ましい。
前述した特許文献3〜6は、特許文献1〜2にある低コスト化という課題を解決するための発明であり、一見すると本発明の課題と同様であるが、しかし、特許文献3〜6に開示された技術と本発明の技術とは、全く異なるものであり、この点を以下に説明する。
まず、特許文献5については、FIG.5との比較が重要であろう。FIG.5において符号39は素子40の一部分であり、接続している光導波路のコア材料71は接続界面で多少広くなって図示されてはいるものの、符号39で示す部分よりもかなり狭い径であることは明らかである。よって、本実施形態の図3で示したように「素子全体をコア材料およびクラッド材料ですっぽり覆う」という構成は、特許文献5のFIG.5に図示された例示と明らかな差異がある。
特許文献6については、その製法においてきわめて類似しているだけであり、発光素子、受光素子と光ファイバを、ディスペンサ描画高分子光導波路で結合する構造についての記載はない。
特許文献3及び特許文献4には、光ファイバと受発光素子を高分子導波路で結合する構造が示されている。しかし、高分子導波路のコア材料は、光ファイバ部および発光素子発光部および受発光部の近傍に位置するだけの構造であり、本提案の「素子全体およびファイバ端面をコア材料ですっぽり覆う」という構成とは明かな差異がある。
VCSEL、LEDといった発光素子11や、PDなどの受光素子12は、一般的に、図4に示すように、発光部21もしくは受光部と同じ面にカソード20もしくはアノードをもつ構造である。このアノードもしくはカソードはワイヤボンディングにより導電させる構造であり、ワイヤボンディング後は、ボンディングワイヤ22の保護が必要になる。本実施形態では、被覆部コア15でボンディングワイヤ22をすっぽり覆うことで、十分なボンディングワイヤ21の保護を達成できる。
次に、図5及び図6を参照して本実施形態の光送受信装置10の製造方法を説明する。
本実施形態の光送受信装置10を製造する場合、まず、発光素子11及び受光素子12をそれぞれサブマウント基板14の側面に実装し、次いでこれらのサブマウント基板14の底面をプリント基板の所定位置に固定する。この固定の際、発光素子11及び受光素子12とプリント基板との電気的接続を行う。
次に、プリント基板の表面のうち、受発光素子11,12の下部に、下部クラッド17を形成する。下部クラッド17の形成は、熱可塑性樹脂を加熱溶融した樹脂液をディスペンサ等によって塗布する方法、未硬化の紫外線硬化型樹脂をプリント基板表面にディスペンサ等によって塗布し、その後紫外線を照射して硬化させる方法などを採用することができ、使用する樹脂材料に応じて適宜選択可能である。
次に、端面が発光素子11及び受光素子12に近接するように、光ファイバ13を配置する。次に、発光素子11及び受光素子12の全体を被覆するとともに、これらの素子と光ファイバ13の端部を繋ぐようにコア材料25を塗布し、硬化させ、被覆部コア15を形成する。コア材料25の塗布は、インクジェット法、ディスペンサによる塗布などで行うことができる。例えば、ディスペンサによる塗布の場合、まず、発光素子11の発光部を作製する。コア材料25の硬化方法は特に制限されないが、熱硬化性材料や光硬化性材料を用いることができる。コア材料25を塗布してから硬化させるまでの時間を調整することで、コア部断面の形状を調整することができる。また、ディスペンサの吐出圧と掃引速度を調整することで、コア部断面積を調整することができる。
紫外線硬化型樹脂を用いる場合、図6に示すように、ディスペンサノズル24の掃引動作に合わせて、硬化用光源26を追走させることで、効率良く被覆部コア15を作製することができる。掃引速度に応じて、ディスペンサノズル24と光源26の位置を調整することで、コア材料25の量を調整することができる。被覆部コア15をディスペンサやインクジェット法で描画する際、重ね描きをすることで被覆部コア15の高さを大きくすることができる。しかし、重ね描きをした場合、1層目と2層目の間には界面が出来てしまい、光伝送を行う際に光散乱の要因になり、伝送損失が大きくなる恐れもある。
被覆部コア15を形成後(図5参照)、この被覆部コア15上に上部クラッド16を形成する。上部クラッド16は、前述した被覆部コア15の形成手法又は前述した下部クラッド17の形成手法と同様の手法を用いて形成可能である。
この上部クラッド16を形成することによって、図2に示す本実施形態の光送受信装置10が得られる。
図7に示すサブマウント基板14を作製した。サブマウント基板14の材質は、窒化アルミニウムとした。サブマウント基板14は、四角形柱状とし、側面電極28と底面電極27を形成した。これらの電極の材料は、受発光素子を実装する際の金ワイヤ(ボンディングワイヤ21)との接続強度を考慮して、金スズ合金とした。
図7に示すように、受発光素子をサブマウント基板14の側面に実装した。この実装は、導電性銀ペーストと金ワイヤで行った。発光素子11には発光中心波長850nmのVCSELを用い、受光素子12にはPDを用いた。VCSELは、直接基板に実装した場合、基板面と垂直に光が放射される。光導波路は基板に対して水平方向に伸ばしたほうが、装置内部のスペースを有効に利用でき、望ましい。その為には、放射された光は、45°ミラーで基板に平行な向きに変えるか、もしくは、垂直方向に光導波路を設置し、光結合させた後、光導波路を90°曲げて基板と水平な向きにする方法がある。どちらの方法も光結合部の体積が大きくなるため、望ましくない。サブマウント基板14を用いてVCSELの放射光を基板と水平に向け、さらに本発明の光導波路の構成を用いることで、より省スペースで結合ができ、小型の光送受信装置が実現できる。
次に、側面にVCSEL、PDを実装したサブマウント基板14をプリント基板に実装した。サブマウント基板14の搬送は、真空ピンセットで行い、導電性銀ペーストを用いて、プリント基板の電極パットに接合した。
次に、光ファイバ13を配置した。この光ファイバ13としては石英ガラス製の光ファイバを用いた。この光ファイバ13の構造は、コア外径が50μmで、クラッド外径が80μmであり、その外側に樹脂性のオーバーコーティングが施されているものを用いた。光ファイバ13のコアの屈折率設計は、グレーテッドインデックスタイプを用いた。光ファイバの配置は、電子部品実装に用いられる自動式のチップマウンターで行った。チップマウンターに内蔵されたCCDカメラにより、実装基板上のアライメントマークと、光ファイバ端面形状を認識させ、所定の位置に配置した。その後、光ファイバ13は紫外線硬化型の接着剤29でプリント基板に固定した(図8参照)。
図8に示すように、被覆部コアを形成していない状態で、VCSELを発光させ、光ファイバ13を介して信号光を伝播させ、PDで受光させ、伝送実験を行った。VCSEL駆動回路、トランスインスピレーションアンプ、リミティングアンプをつなぎ、光通信モジュールの形態とし、市販のデジタルデータアナライザを用いてビットエラーレートの測定を行った。駆動速度1.0GHzにおいて、1時間駆動をおこなったところ、ビットエラーレートは、5.7×10−3であった。また、この光通信モジュールを用いて、画像信号の伝送実験を行った。CCDカメラから出力されるアナログ信号をデジタル変換し、さらにシリアル化下後、LVDS方式で伝送を行った。アナログ変換、シリアル化、LVDS対応信号変換は、市販の通信用ボードを行った。実験の結果、CCDカメラの映像を、ディスプレイに表示することはできなかった。
次に、VCSEL及びPDと光ファイバの結合部分に、下部クラッド17を作製した。下部クラッド材料には、紫外線硬化型のエポキシ樹脂を用い、ディスペンサで塗布した。このエポキシ樹脂の粘度は1000cpsであり、硬化後の屈折率は、1.52である。このとき用いたディスペンサノズルの口径は、内径0.2mmのものを使った。ディスペンサの掃引速度は、5mm/sとした。ディスペンサの吐出圧は、5kgf/cmとした。掃引後、10分間放置し、波長365nmの紫外線を照射して硬化させた。照射した紫外線の照度は、100mW/cmとした。硬化後の下部クラッド17の幅は、約0.8mmで、厚さは0.2mmであった。
次に、図6に示すように、コア材料25をディスペンサで塗布した。コア材料25には、紫外線硬化型のエポキシ樹脂を用いた。このエポキシ樹脂の粘度は5000cpsであり、硬化後の屈折率は、1.57である。このとき用いたディスペンサノズル24の口径は、内径0.05mmのものを使った。ディスペンサの掃引速度は、5mm/sとした。ディスペンサの吐出圧は、5kgf/cmとした。また、ディスペンサの後方20mmの位置に波長365nmの紫外線ランプ(光源26)の出射口を置き、ディスペンサノズル24の掃引を同速度で追走する仕組みとし、コア材料25を塗布した後、すばやく硬化するようにした。紫外線の照射条件は、100mW/cmとした。コアを塗布する際、VCSEL側からスタートし、光ファイバ13端面まで掃引した。また、光ファイバ13の反対端面から、再び、コア材料25を塗布し、PDまで掃引した。
次に、上部クラッド16を塗布した。塗布はディスペンサを用いて行った。上部クラッド材料には、下部クラッド材料と同じ紫外線硬化型のエポキシ樹脂を用いた。このエポキシ樹脂の粘度は1000cpsであり、硬化後の屈折率は、1.52である。このとき用いたディスペンサノズルの口径は、内径0.2mmのものを使った。ディスペンサの掃引速度は、5mm/sとした。ディスペンサの吐出圧は、5kgf/cmとした。掃引後、10分間放置し、波長365nmの紫外線を照射して硬化させた。照射した紫外線の照度は、100mW/cmとした。硬化後の下部クラッド材料は、コア材料25を完全に覆っており、光導波路として適する構造となっている。
このようにして作製した光送受信装置10に、再び、VCSEL駆動回路、トランスインピーダンスアンプ、リミッティングアンプをつなぎ、光伝送実験を行った。市販のデジタルデータアナライザを用いてビットエラーレートの測定を行ったところ、駆動速度1.0GHzにおいて、4時間駆動し、エラーフリーを達成できた。また、市販のサンプリングオシロスコープを用いて、アイパターンの測定を行ったところ、十分な開口が得られていることが確認できた。また、同様に、画像信号の伝送実験を行った。CCDカメラから出力されるアナログ信号をデジタル変換し、さらにシリアル化した後、LVDS方式で伝送を行った。アナログ変換、シリアル化、LVDS対応信号変換は、市販の通信用ボードを用いて行った。実験の結果、CCDカメラの映像をリアルタイムで伝送し、ディスプレイに表示することができた。
光送受信装置の従来例を示す側面図である。 本発明の光送受信装置の一実施形態を示す側面断面図である。 図2の光送受信装置の要部の側面断面図である。 図2の光送受信装置に用いられる発光素子を例示する斜視図である。 図2の光送受信装置の製造方法を例示する図であり、各素子と光ファイバ端部とをつなぐ被覆部コアを形成した状態を示す側面断面図である。 図2の光送受信装置の製造方法を例示する図であり、被覆部コアを形成する状態を示す側面断面図である。 本発明に係る実施例で作製した光送受信装置に用いた受発光素子を実装したサブマウント基板を示す図であり、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は側面図、(d)は斜視図である。 本発明に係る実施例において、光送受信装置作製途中の被覆部コアを形成する前の状態を示す側面断面図である。
符号の説明
10…光送受信装置、11…発光素子、12…受光素子、13…光ファイバ(光導波路)、14…サブマウント基板、15…被覆部コア、16…上部クラッド、17…下部クラッド、18…コア、19…クラッド、20…カソード、21…発光部、22…ボンディングワイヤ、23…アノード、24…ディスペンサノズル、25…コア材料、26…光源、27…底面電極、28…側面電極、29…接着剤。

Claims (8)

  1. 発光素子と、受光素子と、光ファイバを主体とした光導波路とが光学的に結合されてなる光送受信装置において、
    前記発光素子と前記受光素子とが、前記光導波路のコアと同等の屈折率を持つコア材料からなる被覆部コアで素子全体を被覆され、該被覆部コアはその一部が延出し、該延出した部分の端部が前記発光素子および前記受光素子に端部を近接して配置された前記光導波路の端部と繋がっており、前記被覆部コアと前記光導波路のコアとが光学的に結合され、
    前記被覆部コアの外面全体が前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料からなる被覆部クラッドで被覆され、該被覆部クラッドはその一部が延出し、該延出した部分の端部が前記光導波路の端部と繋がっており、前記被覆部クラッドと前記光導波路のクラッドとが光学的に結合され、
    前記被覆部コアを延出した部分と前記被覆部クラッドを延出した部分がポリマー光導波路をなしていることを特徴とする光送受信装置。
  2. 高速通信機器、自動車内光配線または小型電子機器に用いられることを特徴とする請求項1に記載の光送受信装置。
  3. 前記発光素子と前記受光素子とに結合するボンディングワイヤが、前記被覆部コアにより素子とともに被覆されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光送受信装置。
  4. 前記コア材料がエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂からなる群から選択される1種の樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光送受信装置。
  5. 前記光ファイバがポリマークラッド石英ガラスファイバであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光送受信装置。
  6. 前記発光素子及び前記受光素子を搭載したサブマウントが基板に実装され、前記発光素子の光放射方向及び前記受光素子の光受光方向を基板面と平行な向きとしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光送受信装置。
  7. 前記発光素子が面発光レーザであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光送受信装置。
  8. 発光素子と、受光素子と、光ファイバを主体とした光導波路とが光学的に結合されてなる光送受信装置の製造方法であって、
    前記発光素子及び前記受光素子をサブマウント基板に実装する工程と、
    記発光素子及び受光素子の下部に、前記サブマウント基板における前記発光素子の発光部が設けられている面とは反対の面側及び前記受光素子の受光部が設けられている面とは反対の面側を基端とし、前記光導波路の端部が配置される位置ま、前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料を塗布し、硬化させて、該クラッド材料からなる下部クラッドを形成する工程と、
    前記発光素子及び前記受光素子に端面が近接するように、前記光導波路を配置し、前記下部クラッド上において、前記発光素子及び前記受光素子の全体を被覆するとともに、前記発光素子及び前記受光素子と前記光導波路の端部を繋ぐように、前記下部クラッドの長手方向の全長にわたって、前記光導波路のコアと同等の屈折率を持つコア材料を塗布し、硬化させて、該コア材料からなる被覆部コアを形成する工程と、
    前記被覆部コア上に、前記被覆部コアの長手方向の全長にわたって、前記光導波路のクラッドと同等の屈折率を持つクラッド材料を塗布し、硬化させて、該クラッド材料からなる上部クラッドを形成する工程と、を備えたことを特徴とする光送受信装置の製造方法。
JP2007004398A 2007-01-12 2007-01-12 光送受信装置及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4869958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007004398A JP4869958B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 光送受信装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007004398A JP4869958B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 光送受信装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008170777A JP2008170777A (ja) 2008-07-24
JP4869958B2 true JP4869958B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=39698913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007004398A Expired - Fee Related JP4869958B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 光送受信装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4869958B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5915007A (ja) * 1982-07-15 1984-01-26 四国化工機株式会社 紙製容器のキャップヒ−トシ−ル装置
JPS63193112A (ja) * 1987-02-06 1988-08-10 Fujitsu Ltd 光半導体素子と光フアイバとの光結合構造
JPH0273208A (ja) * 1988-09-08 1990-03-13 Nec Corp 光ファイバー実装方式
JPH0287208A (ja) * 1988-09-24 1990-03-28 Toshiba Corp 無人搬送車の磁気誘導テープ
JPH02223902A (ja) * 1989-02-24 1990-09-06 Graphtec Corp 光インターフェースケーブル
JPH11202159A (ja) * 1998-01-19 1999-07-30 Oki Electric Ind Co Ltd 光回路モジュールの製造方法
JP3487219B2 (ja) * 1999-06-10 2004-01-13 株式会社トッパンエヌイーシー・サーキットソリューションズ 光モジュール及びその製造方法
JP2002076376A (ja) * 2000-08-30 2002-03-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光受信装置および光送信装置
JP2004047651A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Fuji Photo Film Co Ltd レーザー装置およびその製造方法
JP2004325551A (ja) * 2003-04-22 2004-11-18 Fujikura Ltd 光導波路の製造方法
JP2006337550A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Sony Corp 光結合器
JP2007003622A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光送信モジュール、光受信モジュール及び光送受信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008170777A (ja) 2008-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2523029B1 (en) Optical coupling structure and optical transreceiver module
US7137746B2 (en) Optical transmission module and manufacturing method therefor
US7406229B2 (en) Optical module
JP4704126B2 (ja) 光モジュール
JP5386290B2 (ja) 光結合構造および光送受信モジュール
US20110080657A1 (en) Optical module
JP2012150223A (ja) 光電変換モジュール
WO2002089274A1 (fr) Dispositif de communication optique
JP2007241211A (ja) 光電気変換装置及びその製造方法並びに外部導波路
WO2009107671A1 (ja) 光電気変換装置
US6952514B2 (en) Coupling structure for optical waveguide and optical device and optical alignment method by using the same
JP5130731B2 (ja) 光モジュール、光伝送装置、および光モジュールの製造方法
JP2001356249A (ja) フォトダイオードと光ファイバとからなる装置
US20090269004A1 (en) Optic cable and sending and receiving sub-assembly
US7519243B2 (en) Substrate, substrate adapted for interconnecting optical elements and optical module
JP5256082B2 (ja) 光結合構造および光送受信モジュール
JP2007017808A (ja) 光素子付き光伝送媒体およびその製造方法
JP4869958B2 (ja) 光送受信装置及びその製造方法
JP4893333B2 (ja) 光モジュールの製造方法
JP4828437B2 (ja) 光送受信装置およびその製造方法
JP2002350654A (ja) プラスチック光ファイバ、その作製方法、それを用いた光実装体および光配線装置
JP2002311260A (ja) プラスチック光ファイバ、その作製方法、それを用いた光実装体および光配線装置
KR100398045B1 (ko) 광 송수신 모듈
JP4808660B2 (ja) 光送受信モジュールとその製造方法
JP4744268B2 (ja) 光モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4869958

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees