JP4868125B2 - フォトマスク補正方法、フォトマスク、露光方法、及び露光装置 - Google Patents
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また、各色について逐次同様の各工程が繰り返されることによって複数の色素を具備するカラーフィルターが完成する。
近接露光方式は、別名プロキシミティー露光方式とも呼ばれ、両者ともフォトリソ法では広く普及している技術である。
近接露光方式とは、所望のパターンに対して開口部・遮光部を具備されたフォトマスクと基板間に一定のギャップを設けて重ねた状態で、平行光を照射することによって、フォトマスクパターンを基板に転写する方式である。とりわけカラーフィルター製造工程においては著しく普及した一般的な技術で、原理も簡潔である。
しかし、製品の品質を確保するためには、極端に縮めたギャップをフォトマスク面内で精度良く均一にする必要があり、そのためには微妙な調整が必要不可欠となる。そして、その調整には非常に高度な技術が要される。
よって新たに装置設備を導入した場合、初期の投資コストはランニングコストと同様に重要なファクターであるため、露光装置が近接露光方式から投影露光方式へ移行することは収益面で望ましい形態とは言えない。
従って前述の通り現在近接露光方法における課題の一つである高精細化が強く望まれている。
例えばフォトマスクの補正とは、フォトマスクパターンに補助的なパターンを付与させ、強制的に所望のパターンを基板に解像させる方法のことであり、半導体分野ではOPCとして一般的に使われている手法である。(特許文献1 特開2001−100389)
また本発明のフォトマスク補正方法は、近接露光方式に使用するフォトマスクの補正方法であって、前記フォトマスクのマスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上であることを特徴とする。
また本発明のフォトマスクは、近接露光方式に使用するフォトマスクであって、マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上であることを特徴とする。
また本発明の露光方法は、近接露光方式によって露光を行う露光方法であって、マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上であることを特徴とする。
また本発明の露光装置は、近接露光方式によって露光を行う露光装置であって、マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上であることを特徴とする。
これにより、露光パターンの高解像度化が実現できるため、所望とするパターンが複雑な形状をしていてコーナー部が多いような場合であっても、高品質な製品を容易に作製することができる。
図1は本発明の実施の形態による露光方法で使用する近接露光装置の概略構成図である。
図示のように、本例の近接露光装置は、露光光源ランプ1、楕円ミラー2、コールドミラー3、フィルター4、インテグレーターレンズ5、コリメーションミラー6、反射ミラー7、マスク8を有して構成されている。
露光光源ランプ1からの光は、楕円ミラー2を経てコールドミラー3で反射し、フィルター4、インテグレーターレンズ5、コリメーションミラー6、反射ミラー7マスク8を経て、ガラス基板(被露光基板)10上に塗工された感光剤9を露光する。
なお、本発明にて課題とする解像性の向上は、光学系に依存する部分も大きい。したがって、光源ランプの輝線の分布やそのミラー系の材質、さらにインテグレーターレンズの形状や大きさに起因するコリメーション半角等も適正な条件で実施することが望ましい。
前述の通りフォトマスクと感光剤が塗布された基板とのギャップは、異物等の混入を防ぐために、前記ギャップを50μm以上、望ましくは200μm程度にて露光した方が良い。
これは、コーナー部での光の干渉により強度が高くなるためである。パターン11の矩形は4箇所のコーナーを持つために、光強度の高い部分が4箇所でき、結果として、その裾野が解像されるために、パターン13のような歪んだパターンが得られることになる。
この現象はパターン11の正方形に限らず、鋭角から鈍角に至るまで、全てのコーナー部で発生する現象で、とりわけ三角形等の鋭角のコーナーを持つ形状ほどその傾向は顕著に現れる。
このパターン14では、図2に示した開口部と同様の正方形の開口部14aを有すると共に、その開口部14a内に、外周の遮光部分14bに沿って遮光補正パターン15を設けたものである。遮光補正パターン15は、開口部14aのコーナー部を含む全周にわたって形成され、矩形ループ状に形成されている。
このような補正パターン15を付与したことにより、実際には解像されないレベルの強度をもつ光等がコーナー部に発生する。これによって外周と補正パターンの直角部頂点が引っ張り合うような形で、最終的に基板上に形成されるパターンは、例えば図8に示すパターン30のように、歪みも小さく、コーナーの丸み、すなわちR値も小さく抑えた形状を得ることができる。
コーナー部19bにおいては、補正パターンが無い場合、光の強度が鋭角のコーナー部では大きく増すため、解像される形状は大きく膨らみ丸みを帯びてしまう。ここで図5に示すような補正パターンが付与されれば、コーナー部19eにおいても実際には解像されない強度の光等が生じ、これらが引っ張り合うような形で、最終的にコーナーの丸みを小さく抑えたパターン形状を基板上に得ることができる。
また、コーナー部19aにおいては、補正パターンが無い場合では若干ではあるが光の強度が増し、解像される形状は緩やかにだれたラインになるが、補正パターンが付与されれば、コーナー部19dにおいても実際には解像されない強度の光等が生じ、これらが引っ張り合うような形で、最終的にコーナーの丸みを抑えたパターン形状を基板上に得ることができる。
また、直線部分は端部に生じる若干強い光と補正パターンにより生じた実際には解像されない強度の光とが引っ張り合うような形で、ほぼ中間位置が基板に解像されることになる。
以上により、複雑な形状であっても補正パターンを付与させることによって歪みも小さく、コーナーの丸みも小さく抑えた形状を基板上に解像することができる。
すなわち、補正パターンを使用した場合はフォトマスクが図6、図7で示されるような複雑な形状であっても単純に外周に沿って前記補正パターンを付与すれば良いので、所望される様々なフォトマスクパターンに対して容易に補正パターンを作成することができる。
また、図4乃至7ではネガレジストを使用したネガ型フォトマスク使用時を想定しているが、逆にポジ型フォトマスクを使用した場合は、遮光部内または開口部内にコーナー部を含む外周の開口部分に沿って開口補正パターンまたは遮光補正パターンを設ければ良い。いずれの場合もその線幅は、前記と同様に0.5μm以上、8μm以下にすれば良い。
露光光学系は図1に示した一般的なもので、ランプは2kWのものを使用した。また、コリメーション半角は2°の固定で行った。
図7で示す通り複雑な形状の開口パターンに対して遮光部分に沿って遮光補正パターンを設けた。その線幅は2.0μmであった。また、前記補正パターンは外周との間隔は一定であり2μmであった。
現像工程、焼成工程を経た後基板を確認したところ、最終的に基板上に形成されたパターンのRも極小であり、形状歪みもほとんど見られずカラーフィルターの要求されるパターン形状を確保することができた。
(比較例1)
そして、現像工程、焼成工程を経た後、基板を確認したところ、最終的に基板上に形成されたパターンのコーナー部の形状が丸まってしまい、実施例1の品質には到達することができなかった。
(比較例2)
Claims (8)
- 近接露光方式に使用するフォトマスクの補正方法であって、
前記フォトマスクのマスクパターンとして形成される開口部内に、前記開口部の外周の遮光部分に沿って一定線幅の遮光補正パターンを設け、
前記遮光補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記遮光補正パターンと前記開口部の外周の遮光部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とするフォトマスク補正方法。 - 近接露光方式に使用するフォトマスクの補正方法であって、
前記フォトマスクのマスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、
前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とするフォトマスク補正方法。 - 近接露光方式に使用するフォトマスクであって、
マスクパターンとして形成される開口部内に、前記開口部の外周の遮光部分に沿って一定線幅の遮光補正パターンを設け、
前記遮光補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記遮光補正パターンと前記開口部の外周の遮光部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とするフォトマスク。 - 近接露光方式に使用するフォトマスクであって、
マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、
前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とするフォトマスク。 - 近接露光方式によって露光を行う露光方法であって、
フォトマスクのマスクパターンとして形成される開口部内に、前記開口部の外周の遮光部分に沿って一定線幅の遮光補正パターンを設け、
前記遮光補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記遮光補正パターンと前記開口部の外周の遮光部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とする露光方法。 - 近接露光方式によって露光を行う露光方法であって、
マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、
前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とする露光方法。 - 近接露光方式によって露光を行う露光装置であって、
フォトマスクのマスクパターンとして形成される開口部内に、前記開口部の外周の遮光部分に沿って一定線幅の遮光補正パターンを設け、
前記遮光補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記遮光補正パターンと前記開口部の外周の遮光部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とする露光装置。 - 近接露光方式によって露光を行う露光装置であって、
マスクパターンとして形成される遮光部内に、前記遮光部の外周の開口部分に沿って一定線幅の開口補正パターンを設け、
前記開口補正パターンの線幅が0.5μm以上、8μm以下であり、
前記開口補正パターンと前記遮光部の外周の開口部分との間の間隔は一定であり、かつ前記間隔が0.5μm以上である、
ことを特徴とする露光装置。
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