JP5012002B2 - 近接露光方法 - Google Patents
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カラー液晶ディスプレイパネルに用いられるカラーフィルタ基板は、透明基板上に形成されたブラック感光層、赤色感光層、緑色感光層、青色感光層を順次フォトリソグラフィを用いてパターニング処理して、ブラックマトリックス、赤色フィルタ、緑色フィルタ、青色フィルタを形成して、作製される。
これは、光源からの光を利用して、マスクのパターンを均一なプロキシミティギャップを有する投影光学系を介して被露光基板に照射する露光装置において、複数のミラー群で一つの反射面を構成する集成ミラーを前記投影光学系に用いることにより、大型の被露光基板に対しても光源からの光を効率よく照射することができるようにしたものである。
近接露光装置200は、露光光源ランプ10、楕円ミラー20、コールドミラー30、フィルター40、インテグレーターレンズ50a、コリメーションミラー60、反射ミラー70、フォトマスク80で構成されている。
露光光源ランプ10からの光は、楕円ミラー20を経て、コールドミラー30で反射し、フィルター40、インデグレーターレンズ50、コリメーションミラー60、反射ミラー70、フォトマスク80を経て、被露光基板90上の感光層91をパターン露光する。
このパターンぼけを小さくするためにはこのコリメーション半角の調整が必要である。
コリメーション半角の角度が小さすぎるとマスク開口部での回折の影響が大きくなるため、ある程度の角度を持たせるのが普通である。
クが大型化になることによって、フォトマスク自体が撓みやすくなる。したがって、プロキシミティー露光のようなフォトフォトマスクを被露光基板に近接させて露光する場合、フォトマスクと被露光基板間の露光ギャップに不均一性が生じる。そして、最悪の場合は被露光基板とフォトマスクが接触してしまい、不良発生の原因となる。
プロキシミティ露光における露光ギャップは、被露光基板と接触するのを避けるため大型基板ほど広くする必要がある。接触すると製品に欠陥が生じるため、解像度向上の手段のみで露光ギャップを狭めるのは難しいという問題を有している。
〈インテグレーターレンズについて〉
矩形のインテグレーターレンズを用いると対角成分のコリメーション半角が縦横と比較して大きくなること、照射面における光分布の異方性が生じることで、バターンを形成する際に解像度低下の原因となる。
円形のインテグレーターレンズとしてはロッドレンズが用いられて、照射面における光分布の異方性が生じないので高解像度パターンを作成可能だが、大型基板露光用のサイズに対応できないという問題を有している。
図1は、本発明の近接露光装置の一実施例を示す模式構成概略図である。
近接露光装置100は、少なくとも露光光源ランプ10と、楕円ミラー20と、コールドミラー30と、フィルター40と、インテグレーターレンズ50と、コリメーションミラー60と、反射ミラー70と、フォトマスク80とで構成されている。
露光光源ランプ10からの光は、楕円ミラー20を経て、コールドミラー30で反射し、フィルター40、インデグレーターレンズ50、コリメーションミラー60、反射ミラー70、フォトマスク80を経て、被露光基板90上の感光層91にパターン露光される。
るべく点光源となるものが望ましい。出力を上げるなどの影響により極間が広くなった場合は、正規分布する強度がブロードになり、インテグレーターレンズ50におけるエネルギー損失が大きくなるためである。
しかしながら、被露光基板が大型化している現在、フォトマスク80と被露光基板90との接触を避けるため大型基板ほど広くする必要がある。フォトマスク80と被露光基板90とが接触するとフォトマスク80に異物等が付着し、カラーフィルタ基板等の製品に共通欠陥が発生し、問題となる。
そのため、解像度向上だけでフォトマスク80と被露光基板90の露光ギャップを狭めるのは難しい。
本発明は、近接露光装置100で用いられているインテグレーターレンズ50の形状を従来の矩形状から円形にしたものである。
図2(a)に、本発明の近接露光装置100に搭載したインテグレーターレンズのレンズ形状を円形状としたインテグレーターレンズ50の模式構成図を示す。
ここでは、レンズエレメントがマトリクス状に100個配置された矩形状のインテグレーターレンズ50aの各コーナー部の3個のレンズエレメントを除去して、擬似円形状のインテグレーターレンズ50を作製した事例であるが、これはあくまで一例であって、矩形状のインテグレーターレンズの各コーナー部で除去するレンズエレメントについては、矩形状のインテグレーターレンズのレンズエレメント数等により適宜設定されるものである。
また、擬似円形状のインテグレーターレンズ50の形状は、矩形状レンズの内接円にすることが好ましい。
インテグレーターレンズはひとつひとつのエレメントをくっつけることで作成するので、
図2(b)の斜線で示してあるエレメントはくっつけないことで擬似的に円形にする方法と、図2(b)の斜線で示してあるエレメント部をカバー(アパーチャ)で隠すことで擬似的に円形レンズとしてしようする方法の二つが考えられます。
例えば、すでに矩形インテグレ一タを搭載した露光機であれば後者の方法で円形にすることで解像度の露光ギャップ依存性低減効果が得られる。
図3(a)は、円形状のインテグレーターレンズ50に光を照射した時の光強度分布を、図3(b)は、矩形状のインテグレーターレンズ50aに光を照射した時の光強度分布をそれぞれ示す。
露光ギャップが狭ければ円形、矩形にかかわらず高解像パターンの形成が可能である。
また、露光ギャップを広くするといずれの形状でも解像度は低下する。ただ、円形状のインテグレーターレンズ50を使用することで視角(コリメーション半角)の異方性が低減されるので(擬似円形でも矩形状よりは確実に異方性が低減する)、形成されるパターンのゆがみが低減され、矩形状インテグレーターレンズ50aと比較して特に光の干渉の影響を受けやすいパターンコーナー部などで解像力に違いがみらる。
本発明で50〜300μmとしているのは、実際のパターン露光では、露光ギャップ0μmでは使用しないことと、露光ギャップ300μm以下での使用がほとんどであるという理由である。
図4の実線はグラフが円形状のインテグレーターレンズ50を使ってパターニングしたときの露光ギャップに対する線幅太り量の推移を示している。
点線は矩形状のインテグレーターレンズ50aを使用した時の露光ギャップに対するパターン線幅の太り量の推移を示している。
円形状のインテグレーターレンズ50を使用することで、視角の異方性が小さくなり、その結果パターニング解像度が向上するという推測どおりの結果が得られている。
20……楕円ミラー
30……コールドミラー
40……フィルター
50、50a……インテグレータレンズ
60……コリメーションミラー
70……反射ミラー
80……フォトマスク
90……被露光基板
91……感光層
100、200……近接露光装置
Claims (1)
- 少なくとも露光光源ランプ(10)と、楕円ミラー(20)と、コールドミラー(30)と、フィルター(40)と、インテグレーターレンズ(50)と、コリメーションミラー(60)と、反射ミラー(70)と、フォトマスク(80)とで構成される近接露光装置を用いた近接露光方法において、前記インテグレーターレンズ(50)のレンズ形状を矩形から円形又は擬似円形とし、フォトマスクと被露光基板上の感光層とのギャップを50〜300μmとして露光することを特徴とする近接露光方法。
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