JP4868016B2 - 画像処理装置、画像形成装置及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像形成装置及びプログラムに関する。
背景等を表す画像を下地として、その前面に文字や図形などの別の画像(オブジェクト)を重ねて形成する、いわゆるオーバープリント処理の技術が知られている。オーバープリント処理を行うと、各色の画像の形成位置が目標とする位置からずれた場合でも、用紙表面が露出する「白抜け」と呼ばれる画像欠陥が抑制される。下地とする画像に対して、別の黒色の画像を重ねて形成するオーバープリント処理は、ブラックオーバープリント処理と呼ばれ、例えば特許文献1,2に開示された技術がある。
コンピュータ上で画像に係るデータを記述する方式のひとつとして、画像を描く処理を数値又は数式により記述する方式があり、一般に「ベクトル方式」とか「ベクター方式」などと呼ばれている。かかるデータを受け取ったプリンタ等の画像形成装置は、このデータを解釈してレンダリング処理を実行し、各画素の色を表す色情報が記述されたラスタ形式の画像情報を生成する。このレンダリング処理が、画像形成装置が扱う色材の色である、例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)で定義される色空間(以下、「CMYK色空間」という。)を用いて実行されれば、用紙上の各位置に配置する色材の量を指定するだけで、ブラックオーバープリント処理は実行される。例えば、PS(Post Script)を用いてレンダリング処理が行われた場合がこれに該当する。これに対し、PCL(Printer Command Language)等を用いてレンダリング処理が行われた場合、ディスプレイへの表示において好適なレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)で定義される色空間(以下、「RGB色空間」という。)が用いられ、この場合、色材の色で定義される色空間とは異なる。
特開平10−200736号公報 特開2005−39422号公報
本発明の目的は、画像情報が表す画像の色が色材の色により定義される色空間によって表現されない場合に、或る画像に重ねて別の黒色の画像を形成するための情報を含む画像情報を生成することである。
本発明は、第1の態様において、画像を描く処理が数値又は数式により記述されたデータを取得する取得手段と、前記取得手段が取得したデータに基づいて、各画素の色を表す色情報が記述された画像情報を生成する生成手段であって、画像形成手段が扱う色材の色で定義される色空間とは異なる色空間により記述される第1の色情報と、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報とが記述される画像情報を生成する生成手段とを備え、前記生成手段は、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、予め定められた濃度閾値以上の画素である場合、前記画像情報に含まれる色情報に基づいて前記第2の色情報の濃度情報を生成して重ね描画可能なように前記画像情報を生成し、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、前記濃度閾値より小さい画素である場合、当該画素は重ね描画の対象でない旨の情報を生成することを特徴とする画像処理装置。
本発明は、第2の態様において、前記生成手段にて生成された、第1の色情報および第2の色情報を出力する出力手段を更に有し、前記生成手段は、前記第1の色情報により指定される色情報が前記濃度閾値よりも低い濃度の黒色として表される画素については、黒色以外の色材の量を用いないことを表す前記第2の色情報を生成することを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明は、第3の態様において、前記生成手段により生成された画像情報に記述された色情報を、前記色材の色で定義される色空間により記述される色情報に変換する色変換手段であって、前記第1の色情報を、前記色材の色で定義される色空間により記述される色情報に変換し、前記第2の色情報により黒色の色材を用いることが指定される場合には、当該第2の色情報により指定される黒色の色材の量を表す黒成分の色情報に変換する色変換手段と、前記色変換手段により変換された画像情報を出力する出力手段とをさらに備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明は、第4の態様において、前記画像処理装置は前記生成手段にて生成された第1の色情報および第2の色情報を出力する出力手段を更に有し、前記生成手段は、前記第1の色情報により指定される色情報が前記閾値よりも低い濃度の黒色として表される画素については、黒色の色材の量を用いないことを表す前記第2の色情報を生成する。
本発明は、第5の態様において、前記画像情報は第1の画像情報と第2の画像情報とを含み、前記生成手段により生成された画像情報を圧縮する圧縮手段を備え、前記生成手段は、黒色の色材を用いることが指定される前記第2の色情報を含む前記第1の画像情報が前記圧縮手段により圧縮され、圧縮後の当該第1の画像情報の情報量が予め定められた情報量閾値以上である場合には、当該黒色の色材の量に対応する色を表す前記第1の色情報と、黒色以外の色材を用いないことを指定する前記第2の色情報とが記述される前記第2の画像情報を生成し、前記色変換手段は、前記情報量が前記情報量閾値よりも小さい場合には、圧縮された前記第1の画像情報を伸張して前記変換を行い、前記情報量が前記情報量閾値以上である場合には、圧縮された前記第2の画像情報を伸張して前記変換を行うことを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明は、第6の態様において、上記第2から第4のいずれかの画像処理装置と、前記画像処理装置の出力手段により出力された画像情報に応じて画像を形成する画像形成手段であって、前記色変換手段により前記第1の色情報に基づいて変換された色情報が表す量の色材を用いて第1の画像を形成し、前記第2の色情報に基づいて変換された黒成分の色情報が表す量の黒色の色材を用いて、前記第1の画像に重ねて第2の画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明は、第7の態様において、コンピュータを、画像を描く処理が数値又は数式により記述されたデータを取得する取得手段と、前記取得手段が取得したデータに基づいて、各画素の色を表す色情報が記述された画像情報を生成する生成手段であって、画像形成手段が扱う色材の色で定義される色空間とは異なる色空間により記述される第1の色情報と、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報とが記述される画像情報を生成する生成手段として機能させるためのプログラムであって、前記生成手段は、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、予め定められた濃度閾値以上の画素である場合、前記取得手段が取得したデータに基づいて、画像情報に含まれる色情報に基づいて前記第2の色情報の濃度情報を生成して重ね描画可能なように前記画像情報を生成し、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、前記濃度閾値より小さい画素である場合、当該画素は重ね描画の対象でない旨の情報を生成することを特徴とするプログラムを提供する。
請求項1,7に係る発明によれば、画像情報が表す画像の色が色材の色により定義される色空間によって表現されない場合に、或る画像に重ねて別の黒色の画像を形成するための情報を含む画像情報を生成することができる。
請求項2に係る発明によれば、或る画像に重ねて別の黒色の画像を形成するための情報を含む画像情報の色空間を、色材の色により定義される色空間に変換することができる。
請求項3に係る発明によれば、指定する黒色の色材の量が画素毎に異なる場合に比べて、画像情報に係る演算量を少なくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、決められた条件を満たす場合に画像情報の情報量を小さくすることができる。
請求項5に係る発明によれば、画像情報の情報量が閾値以上の場合に、その画像情報の情報量を小さくすることができる。
請求項6に係る発明によれば、画像情報が表す画像の色が色材の色により定義される色空間によって表現されない場合に、第1の画像に重ねて黒色の色材を用いて第2画像を形成することができる。
画像形成装置の構成を示すブロック図である。 制御部がプリンタドライバを実現したときの機能的構成の一例を示すブロック図である。 レンダリング処理により生成されるラスタ画像情報の各画素について記述される色情報のデータ構造を説明する図である。 制御部が実行するレンダリング処理の動作手順を示すフローチャートである。 エンコード変換の内容を説明する図である。 制御部が実行する色変換処理の手順を示すフローチャートである。 デコード変換の内容を説明する図である。 制御部がプリンタドライバを実現したときの機能的構成の一例を示す図である。 制御部が実行するレンダリング処理の動作手順を示したフローチャートである。
(A)実施形態の構成
以下、本発明に関する実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、画像形成装置100の構成を示したブロック図である。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む演算装置や、ワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)及び各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備え、演算装置は制御プログラムや記憶部20に記憶されたプログラムに記述された手順に従って、画像形成装置100の各部を制御する。例えば、制御部10は、記憶部20に記憶されたプログラムを実行することによりプリンタドライバを実現する。記憶部20は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置であり、各種プログラムを記憶する。通信部30は、通信を行うための例えば各種のモデムであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置と通信する。UI部40は、表示面と、その表示面に重ねて配置される透明のタッチパネルと、複数の操作キーとを備え、ユーザからの操作を受け付けるとともに画像により情報の通知を行う。
画像形成部50は、例えば電子写真方式のプリンタであり、制御部10から与えられた画像情報に基づいてトナーを用いて記録媒体に画像を形成する、本発明の画像形成手段の一例である。
画像形成部50は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色トナー毎に設けられ、その各々が、感光体ドラム、帯電部、露光部、現像部、転写部を有する。感光体ドラムは、軸を中心にして決められた速度で周回するドラム状の部材であり、帯電部によって決められた電位に帯電される。露光部は、帯電した感光体ドラムにレーザ光を照射して静電潜像を形成する。現像部は、感光体ドラムに形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する。転写部は、感光体ドラムに現像された各色のトナー像を用紙等のシートに転写する。転写部は、シート表面に近い順にC、M、Y,Kという順で各色のトナー像を転写する。つまり、ユーザから見てKのトナーが最も前面に位置する。定着部は、転写シートに転写されたトナー像を定着する。
図2は、制御部10がプリンタドライバを実現したときの機能的構成の一例を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部10は、PDL取得部11、PDL解釈部12、中間コード生成部13、画像情報生成部14、色変換部15、出力部16の各機能を実現する。
PDL取得部11は、本発明の取得手段の一例であり、PDL(ページ記述言語;Page Description Language)形式で記述されたデータ(以下、「PDLデータ」という。)を取得して、PDL解釈部12に出力する。PDLデータは、画像を描画する処理が数値又は数式により記述されたデータの一例であり、例えば通信部30を介して接続された外部装置から画像形成装置100に与えられる。
PDL解釈部12は、PDL取得部11により出力されたPDLデータを解釈して、解釈した結果を中間コード生成部13に出力する。
中間コード生成部13は、PDL解釈部12による解釈結果に基づいて、レンダリング処理などに適した中間コードを画像情報のページ単位で生成して、画像情報生成部14に出力する。中間コードは、プリンタドライバ内部において画像データを処理するためのデータの表現形式を表す。
画像情報生成部14は、本発明の生成手段の一例であり、PDL取得部11が取得したPDLデータに基づき、各画素の色を表す色情報が記述されるラスタ形式の画像情報(以下、「ラスタ画像情報」という。)を生成する「レンダリング処理」を実行する。画像情報生成部14は、中間コード生成部13によって生成された中間コードが1ページ分蓄積されると、その中間コードに基づいてレンダリング処理を実行してラスタ画像情報を生成する。
図3は、レンダリング処理により生成されるラスタ画像情報の各画素について記述される色情報のデータ構造を説明する図である。
同図に示すように、画像情報生成部14は、中間コード生成部13により生成された中間コードに基づいて、下地に相当する画像(以下、「下地画像」という。)の色を表す色情報(以下、「下地情報」という。)と、その下地画像に重ねて形成される別の画像(以下、「重ね描画画像」という。)の色を表す色情報であり、画像形成部50が用いるブラック(K)のトナーの量を指定する色情報(以下、「重ね描画情報」という。)とが記述されるラスタ画像情報を生成する。この実施形態において、画像形成装置100が下地画像に重ねて黒色の色材を用いて画像を形成する処理のことを「重ね描画処理」と称する。なお、下地情報は本発明の第1の色情報の一例であり、重ね描画情報は、本発明の第2の色情報の一例である。
「下地情報」が記述されるデータ領域は、「B領域」と、「G領域」と、「R領域」とに大別される。下地情報は、下地画像の色がRGB色空間により記述される色情報である。B領域にはブルー(B)成分の色情報が記述され、G領域にはグリーン(G)成分の色情報が記述され、R領域にはレッド(R)成分の階調値が記述されている。B領域、G領域及びR領域のそれぞれには、各色成分の色味の強弱を示す階調値が8ビット(256階調)の情報量で記述されている。つまり、下地情報は、8ビット×3色=24ビットの情報量を持つ。なお、RGB色空間における階調値を、便宜上、以下では3色×256階調の情報で表現する。この情報は、R、G、Bの各色成分の階調値をそれぞれ2桁の16進数(すなわち、「00」〜「FF」の256階調)で表したもので、これらの階調の三原色を加法混色した場合に得られる色を示す。例えば、レッド(R)は「FF0000」で表され、イエロー「FFFF00」で表される。なお、後で説明するが、CMYK色空間における各色成分の階調値もそれぞれ8ビット(256階調)の情報量で表され、以下の説明では、16進数の表記を用いて表す。
「重ね描画情報」が記述されるデータ領域は領域TGである。この領域TGは「種別領域TA」と、「フラグ領域TB」と、「濃度領域TC」とに大別される。種別領域TAには、画像情報の種別を識別するための識別情報(以下、「種別情報」という。)が記述される。本実施形態では、写真を意味する画像である「写真画像」を示す種別情報「01」と、文字を意味する画像である「文字画像」を示す種別情報「10」と、絵画や図形、グラフィックアート等を意味する画像である「グラフィック」を示す種別情報「11」とのいずれかが、2ビットの情報量で記述される。この種別情報は、例えばRGB色空間からCMYK色空間への色変換を行う際に、画像の種別に応じて異なる変換パラメータを用いる場合などに参照される。フラグ領域TBには、重ね描画処理の対象の画素であるか否かを識別するための識別情報(以下、「重ね描画フラグ」という。)が記述される。具体的には、重ね描画処理の対象であることを意味する「1」か、又は重ね描画処理の対象でないことを意味する「0」のいずれかが1ビットの情報量で記述される。濃度領域TCには、重ね描画画像の濃度を指定する情報(以下、「濃度情報」という。)が記述される。換言すれば、この濃度情報は画像形成部50が用いるブラック(K)のトナーの量を指定する情報である。濃度情報は5ビットの情報量で濃度領域TCに記述される。つまり、「00000」、「00001」、・・・、「11110」、「11111」というバイナリデータで32階調の濃度が表現され、ここでは「70%」、「71%」、・・・、「99%」、「100%」という具合に、70%から100%までの範囲内で1%刻みの濃度が表現される。なお、本実施形態の「濃度」とは、単位面積当たりのシートに対するトナーの被覆率のことをいい、0%で無色を表し、100%でいわゆるベタ色を表す。また、濃度が70%以上という具合に、比較的高い濃度に対してのみ濃度情報が定義されていないが理由については後述する。
以上のデータ構造を有する重ね描画情報は、2ビット(種別情報)+1ビット(重ね描画フラグ)+5ビット(濃度情報)=計8ビットの情報量を持つ。よって、画像情報生成部14が生成したラスタ画像情報に含まれる画素毎に、計32ビットの情報量で色情報が記述される。
図2に戻って説明する。
色変換部15は、本発明の色変換手段の一例であり、RGB色空間により記述される色情報(つまり、下地情報)、及び重ね描画情報を、CMYK色空間により記述される色情報に変換する「色変換処理」を実行する。この色変換処理において、色変換部15は、下地情報を記述する色空間をCMY色空間に変換し、さらに、フラグ領域TBに重ね描画フラグ「1」と記述されている場合には、濃度領域TCに記述される濃度情報によって指定される、ブラック(K)トナーの量を表すブラック(K)成分の階調値に変換する。この下地情報のRGB色空間からCMY色空間への変換については、制御部10が従う制御プログラムに記述された変換パラメータを用いて行われ、周知の色空間変換と同じ手法でよい。
なお、重ね描画フラグが「0」である場合、重ね描画情報によりブラック(K)以外のトナーを用いないことが指定されている。この場合、色変換部15は、重ね描画情報に基づく色変換を行わずに、下地情報を記述するCMY色空間を、下地除去処理を施してCMYK色空間に変換する。
出力部16は、色変換部15により色変換処理が行われたラスタ画像情報を画像形成部50に出力する。
(B)実施形態の動作
次に、画像形成装置100の制御部10が実行する動作について説明する。
(B−1)レンダリング処理
まず、制御部10(画像情報生成部14)が実行する「レンダリング処理」について説明する。図4は、制御部10が実行するレンダリング処理の手順を示すフローチャートである。なお、制御部10は、以下に説明する処理ステップをPDLデータに含まれる重ね描画画像(オブジェクト)単位で実行する。
制御部10は、画像を形成するために与えられたPDLデータを通信部30から取得すると、このPDLデータを解釈する(ステップS1)。制御部10は、PDLデータの解釈結果に基づいて中間コードを生成し、この中間コードを解釈する(ステップS2)。そして、制御部10は、中間コードに基づいて画像データが表す画像が写真画像であるか否かを判断する(ステップS3)。制御部10は、写真画像でない(すなわち、文字画像か又はグラフックである)と判断すると(ステップS3;NO)、ステップS4に進む。次に、制御部10は、中間コードの解釈結果に基づいて、重ね描画画像が濃度が70%以上の黒色であるか否かを判断する(ステップS4)。ここで、制御部10は「YES」と判断すると、ステップS5に進む。
制御部10は、中間コードに基づいてエンコード変換を行う(ステップS5)。制御部10は、このエンコード変換により、タグ領域TCに記述する重ね描画フラグ、及び濃度領域TCに記述する濃度情報を求める。まず、制御部10は中間コードに基づき、重ね描画画像の色に対応するR、G、Bの各色成分の階調値(計24ビット)を算出する。そして、制御部10は、算出したR、G、Bの階調値を、5ビットの濃度情報に変換するエンコード変換を行う。
図5は、エンコード変換に用いられる対応表を示した図である。
制御部10は、図5に示した対応表に記述された対応関係に従いエンコード変換を行う。この対応表を表すデータは、例えば制御部10が従う制御プログラムに記述されている。図5において、重ね描画画像の階調値は、B、G,Rの順でそれぞれ8ビットの情報量で記述されている。
図5に示す対応表において、重ね描画画像のB、G、R成分の階調値と、重ね描画フラグ及び濃度情報とが対応付けられている。なお、同図において、括弧内の数値は、対応する濃度を表したものであり、実際にデータが記述されているわけではない。
例えば階調値「4C4C4C」と、重ね描画フラグ「1」及び濃度情報「00000」とが対応付けられている。「4C4C4C」という階調値で表される色は濃度70%の黒色に対応し、その色を表す濃度情報は「00000」で表現される。また、階調値「4B4B4B」と、重ね描画フラグ「1」及び濃度情報「00001」とが対応付けられている。「4B4B4B」という階調値で記述される色は濃度71%の黒色に対応する色であり、その色を表す濃度情報は「00001」で表現される。また、階調値「00000」と、重ね描画フラグ「1」及び濃度情報「11111」とが対応付けられている。すなわち、「00000」という階調値で記述される色は濃度100%の黒色に対応する色であり、その色を表す濃度情報は「11111」で表現される。この対応表においては、濃度70%から100%の1%刻みの濃度のそれぞれについて、その濃度の黒色に対応するB、G、R成分の階調値と、重ね描画フラグ及び濃度情報とが対応付けて記述されている。
例えば、制御部10が重ね描画画像の色を表すB、G、R成分の階調値として「4C4C4C」を算出すると、図5に示す対応表に従って、これを重ね描画フラグ「1」及び濃度情報「00000」にエンコード変換する。
次に、制御部10は、ステップS5で実行したエンコード変換の結果を用いて、各画素の色を表す色情報を記述したラスタ画像情報を生成する(ステップS6)。まず、制御部10は、下地画像の色を表すR、G、B色成分の階調値を、それぞれB領域、G領域、R領域の対応する領域に記述する。次に、制御部10は、ステップS5で実行したエンコード変換の結果を用いて、フラグ領域TBに「1」と記述し、濃度領域TCに濃度情報を記述する。また、ステップS3において制御部10は画像情報の種別を判断したから、その判断に基づき種別情報を種別領域TAに記述する。
このようにして、制御部10がレンダリング処理を実行して生成したラスタ画像情報には、下地画像の色を表すR、G、Bの各色成分の階調値と、重ね描画画像に用いるKトナーの量を指定する重ね描画情報とが記述されたことになる。つまり、このレンダリング処理により生成されたラスタ画像情報には、下地画像と重ね描画画像という2種類の画像の色を表す色情報が含まれる。
ところで、ステップS3の判断結果が「YES」であった場合、制御部10はステップS7に進む。つまり、種別が写真画像であった場合には、制御部10はステップS7に進んで、重ね描画処理を実行しない場合のレンダリング処理を行う。具体的には、まず、制御部10は、フラグ領域TBに重ね描画フラグとして「0」を記述し、濃度領域TCに濃度情報として「00000」と記述する。これにより、制御部10は、ブラックのトナー以外を用いないことを指定する重ね描画情報を記述した(つまり、重ね描画フラグとして「0」を記述した)、ラスタ画像情報を生成したことになる。このとき、制御部10は、重ね描画画像の色を表 すR、G、Bの階調値を算出し、これらをR領域、G領域、B領域の対応する領域に記述する(ステップS7)。これにより、重ね描画処理が行われないことになるが、重ね描画画像の色を表す色情報は下地情報の領域に記述される。なお、ここでは写真画像が重ね描画処理に不向きであるという知見に基づき、重ね描画処理の対象外としているが、重ね描画処理の対象に含めてもよい。
また、ステップS4で「NO」と判断した場合にも、制御部10はステップS7に進み、重ね描画処理を実行しない場合のレンダリング処理を行う。例えば、重ね描画画像の濃度が70%よりも低い場合、その下方に形成された下地画像が明確に目視されてしまい、意図するような重ね描画処理が実現されないという知見に基づくものである。なお、重ね描画処理の対象とする画像の種別や、重ね描画画像の濃度については、設計段階で決められた値に固定されていてもよいし、ユーザが画像形成装置100に対してその値を設定し、制御部10がその設定内容に従うようにしても良い。
(B−2)色変換処理
次に、制御部10(色変換部15)が実行する「色変換処理」について説明する。
図6は、制御部10が実行する色変換処理に係る処理の手順を示すフローチャートである。なお、制御部10は、ラスタ画像情報の画素単位で以下の処理ステップを実行する。
制御部10は、ラスタ画像情報に含まれる色情報のうち、下地情報としてRGB色空間により記述される階調値を、CMY色空間により記述される階調値に変換する(ステップS11)。
次に、制御部10は、フラグ領域TBに記述される重ね描画フラグが「1」であるか否かを判断する(ステップS12)。ここで、制御部10は、重ね描画フラグが「1」であると判断すると(ステップS12;YES)、この画素が重ね描画処理の対象となる画素であるとして、ステップS13に進む。そして、制御部10は、濃度領域TCに記述される濃度情報に基づいて、ブラック(K)成分の階調値を記述する(ステップS13)。換言すれば、制御部10は、下地情報を記述するCMY色空間を、重ね描画情報に従ってCMYK色空間に変換する。このステップS13では、制御部10は、濃度領域TCに記述される濃度情報を、CMYK色空間におけるK成分の階調値に変換するデコード変換を行う。
図7は、デコード変換に用いられる対応表を示した図である。
制御部10は、図7に示した対応表に記述された対応関係に従いデコード変換を行う。この対応表を表すデータは、制御部10が従う制御プログラムに記述されている。
図7に示す対応表において、濃度情報と、CMYK色空間におけるK成分の階調値とが対応付けられている。なお、同図において、括弧内の数値は、対応する濃度を表したものであり、実際にデータが記述されているわけではない。
例えば濃度情報「00000」と、K成分の階調値「B3」とが対応付けられている。「00000」という濃度情報は濃度70%の黒色を表し、その色を表すK成分の階調値は「B3」で表現される。また、濃度情報「00001」と、K成分の階調値「B4」とが対応付けられている。つまり、「00001」という濃度情報は濃度71%の黒色を表し、その色を表すK成分の階調値は「B4」で表現される。また、濃度情報「11111」と、K成分の階調値「FF」とが対応付けられている。つまり、「11111」という濃度情報は濃度100%の黒色を表し、その色を表すK成分の階調値は「FF」で表現される。この対応表においても、濃度70%から100%までの1%刻みの濃度のそれぞれについて、濃度情報と、CMYK色成分におけるK成分の階調値とが対応付けて記述されている。
例えば、制御部10が重ね描画情報に含まれる濃度情報が「00010」であると判断すると、図7に示す対応表に従って、これをK成分の階調値「B5」にデコード変換する。そして、制御部10は、ステップS11で色空間変換して得たCMY色空間の各色成分の階調値と、このデコード変換によって得たK成分の階調値とにより、CMYK色空間における各色成分の色情報が記述される色情報が得られる。
制御部10は、全ての画素について上記色変換処理を実行すると、CMYK色空間により階調値が記述されるラスタ画像情報を生成する。そして、制御部10は、このラスタ画像情報を画像形成部50に出力して、このラスタ画像情報に応じた画像を画像形成部50に形成させる。重ね描画処理を行う場合には、制御部10は、下地情報に基づいて変換されたC、M、Yの各色成分の階調値(色情報)が表す量のトナーを用いて、下地画像(本発明の第1の画像の一例)を形成させ、重ね描画情報に基づいて変換されたK成分の階調値(色情報)が表す量のブラック(K)のトナーを用いて、下地画像に重ねて重ね描画画像(本発明の第2の画像の一例)を形成させる。
一方、ステップS12で「NO」と判断した場合には、その画素が重ね描画処理の対象となっていないことを意味するから、制御部10は、下地除去処理を実行して、ステップS11で変換したCMY色空間をCMYK色空間に変換し、その各色成分の階調値に応じた画像を画像形成部50に形成させる。このとき、制御部10は、ラスタ画像情報に含まれる下地情報の階調値を表す色空間を、例えばDLUT(ダイレクトルックアップテーブル)等を用いて、RGB色空間からCMYK色空間により記述される階調値に変換してもよい。
(C)変形例
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。また、以下に示す変形例は、各々を組み合わせてもよい。
(C−1)変形例1
上述した実施形態では、画像形成装置100に内蔵されている制御部10の例で説明したが、この制御部10は、画像形成装置100に内蔵されているものに限らず、例えば、画像形成装置にUSB(Universal Serial Bus)ケーブルやLAN(Local Area Network)等の通信手段を介して接続されたコンピュータ装置によって実現されてもよい。この場合、このコンピュータ装置は、取得したPDLデータに基づいて、各画素の色を表す色情報が記述されるラスタ画像情報を生成し、画像形成装置が扱う色材の色で定義される色空間とは異なる色空間の色を表す色情報と、画像形成装置が用いる黒色の色材の量を指定する色情報とが記述されるラスタ画像情報を生成して、その画像形成装置に出力することにより、この画像形成装置を制御する。また、このコンピュータ装置のラスタ画像情報の出力先は、別のコンピュータ装置等の画像を形成する機能を有しないものであってもよく、画像形成時にはこのラスタ画像情報により画像形成装置が制御される。
また、上述した実施形態において制御部10のプリンタドライバにより実現される機能は、プリンタコントローラにより実現されてもよい。また、かかる機能は、1又は複数のハードウェア回路により実現されてもよいし、1又は複数のプログラムを演算装置が実行することにより実現されてよいし、これらの組み合わせにより実現されてもよい。
(C−2)変形例2
画像情報生成部14から色変換部15へのデータの転送にあっては、生成したラスタ画像情報のままで転送が行われるとその情報量は膨大であるから、制御部10内のバスを伝送するのにかなりの時間を要してしまうことがある。また、色変換部15は、与えられたラスタ画像情報を自身の画像メモリに蓄えてから色変換処理を実行するが、その画像メモリの記憶容量にも限りがある。そこで、従来からラスタ画像情報を生成する際に、ラスタ画像情報を圧縮して転送することが行われている。
従来から、1画素あたりに32ビットや64ビットの情報量で階調値が記述されることがあったが、重ね描画情報に相当する情報が記述されないので、このデータ領域(領域TGに対応するデータ領域)は不要であった。よって、このデータ領域には、データ圧縮の際の圧縮率を高めるために、例えば「00000000」などという特に意味を持たない情報が記述されていた。これに対し、上述した実施形態では、その領域に重ね描画情報が記述されるから、ラスタ画像情報の情報量が大きくなる。
そこで、制御部10がプリンタドライバ実現するときの機能の構成を、図8に示すものとしてもよい。
図8は、この変形例に係る制御部10がプリンタドライバを実現したときの機能的構成の一例を示す図である。なお、画像情報生成部14よりもデータの流れに対して上流側にある機能、及び色変換部15よりもデータの流れに対して下流側にある機能については実施形態と同じであるから、その図示及び説明を省略する。
画像情報生成部14は、レンダリング処理を実行してラスタ画像情報を生成すると、これを圧縮部141に出力する。圧縮部141は、本発明の圧縮手段の一例であり、画像情報生成部14から供給されたラスタ画像情報を決められた圧縮方式で圧縮する。ただし、圧縮部141は、下地情報については、圧縮率を向上させるためにJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式等の圧縮方式を採用して非可逆圧縮を行うことがあるが、重ね描画情報については、その色情報の内容が失われないように可逆圧縮を行うことが好ましい。そして、圧縮部141は、圧縮した画像情報を図示せぬバスを介して転送して、図示せぬ画像メモリに記憶させる。
伸張部142は、画像メモリに記憶された画像情報を読み出して取得し、この画像情報に伸張処理を施して復元する。色変換部15は、伸張部142により伸張処理が施されたラスタ画像情報を取得して、上述した実施形態と同じ手順で色変換処理を実行する。
図9は、この変形例のレンダリング処理において、制御部10が実行する動作の手順を示したフローチャートである。
制御部10は、図4のステップS1〜S6と同じ手順に従ってラスタ画像情報を生成すると、このラスタ画像情報を圧縮する(ステップS21)。そして、制御部10は、この圧縮後の画像情報の情報量が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS22)。この閾値は、例えば画像メモリの記憶容量や、バスの伝送時間の許容範囲等に鑑みて決められている。制御部10は、圧縮後の画像情報の情報量が閾値以上でないと判断すると(ステップS22;NO)、この画像情報を画像メモリに転送して記憶させる(ステップS24)。そして、制御部10は、色変換処理を実行する時機になると、圧縮された画像情報(本発明の第1の画像情報の一例)を画像メモリから読み出して伸張処理を施し(ステップS25)、その伸張したラスタ画像情報に基づいて色変換処理を実行する(ステップS26)。
一方、ステップS22で、制御部10は圧縮後の画像情報の情報量が閾値以上であると判断すると(ステップS22;YES)、レンダリング処理後のラスタ画像情報に含まれる各画素について、フラグ領域TBに記述される重ね描画フラグを「1」から「0」に変更し、濃度領域TCに記述される濃度情報を「00000」に変更するよう書き換える。つまり、制御部10は、重ね描画処理を行わない旨の重ね描画情報を記述する(上書きする)。そして、制御部10は、重ね描画画像の色を表すR、G、Bの階調値を下地情報に代えて記述する(ステップS23)。このようにして、制御部10は、重ね描画処理を行わずに、重ね描画画像を表す画像を形成するためのラスタ画像情報を生成する。そして、制御部10は、このラスタ画像情報を圧縮して画像メモリに記憶させる(ステップS24)。そして、制御部10は、色変換処理を実行する時機になると、画像メモリから圧縮された画像情報(本発明の第2の画像情報の一例)を読み出して伸張処理を施し(ステップS25)、伸張した画像情報に基づいて「色変換処理」を実行する(ステップS26)。色変換処理の内容は、上述した実施形態で説明した通りである。
上述したように、ラスタ画像情報の内容によっては、その情報量が著しく大きくなってしまうことがあるが、この変形例の構成によれば、制御部10は、重ね描画処理を行う場合であっても、それを中止して、重ね描画画像を表す画像を形成するように処理を続行する。よって、ユーザが形成を要求した画像が形成されないというユーザにとって最も不利益を被る事態は避けられる。この構成において、制御部10はUI部30に「ブラックオーバープリントを解除しました。」というメッセージを表示させる等して、重ね描画処理を中止した旨をユーザに報知するとよい。
また、この構成において、制御部10が重ね描画処理を中止する場合に、レンダリング処理からやり直すようにしてもよい。つまり、制御部10は中間コードに基づいて、重ね描画処理を行わない場合(つまり、ステップS7の)レンダリング処理を行う。また、制御部10が、重ね描画処理を中止する条件は、上記に限定されず、例えばトナーの消費量を抑制したい動作モードに設定されたことを条件としてもよく、その内容は前掲のものに限定されない。
(C−3)変形例3
上述した実施形態では、重ね描画情報に含まれる濃度情報によって指定される濃度で、制御部10は重ね描画画像を形成させていた。これに代えて、制御部10は、重ね描画画像の濃度を100%に固定してもよい。つまり、制御部10は、重ね描画情報の対象となる画素については、その画素に対応する領域の全体に、画像形成部50によりブラック(K)のトナーが配置される量(つまり、濃度が100%)を表す黒成分の階調値(すなわち、図7に示す「FF」)に変換する。重ね描画画像は下地画像に重ねて形成されるから、その濃度が比較的高いことが多いので、仮に濃度が100%でない重ね描画画像が、濃度100%に変更されたとしても、ユーザに違和感を与える画像の変化を生じさせにくい。この構成によれば、画像形成装置100がエンコード処理及びデコード処理を行わなくても、重ね描画フラグのみで濃度を特定し得るから、制御部10が実行する処理量が軽減される。また、濃度領域TCの記述は不要となるから、制御部10は、濃度領域に「00000」という、ラスタ画像情報の圧縮率を高めるための情報を記述するとよい。
(C−4)変形例4
画像形成装置100は、変形例3で説明したように重ね描画画像の濃度をすべて100%にする構成と、上述した実施形態で説明したように重ね描画画像の濃度を忠実にする構成との両方を備えていてもよい。例えば、ユーザがUI部30を操作して動作モードを設定し、画像形成装置100は設定された動作モードに応じていずれかの態様で重ね描画処理を行う。また、制御部10が実現するプリンタドライバの内容によって異ならせてもよい。例えば、制御部10が、解像度200dpi(dots per inch)や300dpiのラスタ画像情報を生成し、これを600dpiの解像度で画像を形成する画像形成装置に出力する場合、解像度変換に係る情報を画像情報に付加する。この情報の付加があると、画像情報全体としての情報量はそれがない場合に比べて大きくなるから、この場合には、制御部10は濃度情報を付加しなくてよい変形例3の態様で動作し、画像情報の情報量を小さくする。一方、解像度変換が不要であれば、その変換に係る情報は不要なので、制御部10は実施形態で説明した態様で重ね描画処理を行う。
なお、解像度情報に限らず、画像情報の量を大きくする情報の付加があるか否かに応じて制御部10はどちらの態様で動作するかを切り替えてもよく、制御部10は決められた条件を満たすか否かに応じて、いずれの態様の重ね描画処理を採用するものであればよい。
(C−5)変形例5
上述した実施形態の画像形成装置10は、電子写真方式で画像を形成するものであったが、インクジェット方式やオフセット印刷方式等のその他の方式で画像を形成する画像形成装置に本発明を適用してもよい。
上述した実施形態では、制御部100はRGB色空間で表されるラスタ形式の画像情報を生成していたが、均等色空間(例えば、L*a*b*色空間)等の他の色空間を用いてもよく、画像形成部50が用いる色材の色で定義される色空間と異なるものであればよい。また、トナーの色に対応する色空間もCMYKに限らず、ブルーやオレンジ等の他の色が用いられてもよく、画像形成部50は黒色のトナーと、その他の少なくとも1種類のトナーを用いて画像を形成するものであればよい。
また、ステップS11において、制御部10がRGB色空間からCMY色空間に変換していたが、CMYK色空間へ変換することを妨げるものではない。
本発明の「黒色」は、彩度や明度を全く持たない色に限定されるものではなく、彩度や明度を含むものの、視覚的・観念的等、一般に黒色として扱われる黒色が本発明の黒色に含まれる。また、実施形態における色情報の情報量(階調数)は一例であり、装置の仕様等に応じて決められればよい。例えば、各画素の色情報が64ビット等のように実施形態の構成よりも大きく確保される場合であれは、重ね描画情報の情報量や下地情報の情報量をさらに大きくしてもよい。
10…制御部、100…画像形成装置、11…PDL取得部、12…PDL解釈部、13…中間コード生成部、14…画像情報生成部、141…圧縮部、142…伸張部、15…色変換部、16…出力部、20…記憶部、30…通信部、40…UI部、50…画像形成部。

Claims (7)

  1. 画像を描く処理が数値又は数式により記述されたデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得したデータに基づいて、各画素の色を表す色情報が記述された画像情報を生成する生成手段であって、画像形成手段が扱う色材の色で定義される色空間とは異なる色空間により記述される第1の色情報と、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報とが記述される画像情報を生成する生成手段と
    を備え、
    前記生成手段は、
    前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、予め定められた濃度閾値以上の画素である場合、前記画像情報に含まれる色情報に基づいて前記第2の色情報の濃度情報を生成して重ね描画可能なように前記画像情報を生成し、
    前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、前記濃度閾値より小さい画素である場合、当該画素は重ね描画の対象でない旨の情報を生成する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記生成手段にて生成された、第1の色情報および第2の色情報を出力する出力手段を更に有し、
    前記生成手段は、前記第1の色情報により指定される色情報が前記濃度閾値よりも低い濃度の黒色として表される画素については、黒色以外の色材の量を用いないことを表す前記第2の色情報を生成する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記生成手段により生成された画像情報に記述された色情報を、前記色材の色で定義される色空間により記述される色情報に変換する色変換手段であって、前記第1の色情報を、前記色材の色で定義される色空間により記述される色情報に変換し、前記第2の色情報により黒色の色材を用いることが指定される場合には、当該第2の色情報により指定される黒色の色材の量を表す黒成分の色情報に変換する色変換手段と、
    前記色変換手段により変換された画像情報を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記色変換手段は、
    前記第2の色情報により黒色の色材を用いることが指定される画素については、当該画素に対応する領域の全体に前記画像形成手段により黒色の色材が配置される量を表す黒成分の色情報に変換する
    ことを備えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像情報第1の画像情報と第2の画像情報とを含み、
    前記生成手段により生成された画像情報を圧縮する圧縮手段を備え、
    前記生成手段は、黒色の色材を用いることが指定される前記第2の色情報を含む前記第1の画像情報が前記圧縮手段により圧縮され、圧縮後の当該第1の画像情報の情報量が予め定められた情報量閾値以上である場合には、当該黒色の色材の量に対応する色を表す前記第1の色情報と、黒色以外の色材を用いないことを指定する前記第2の色情報とが記述される前記第2の画像情報を生成し、
    前記色変換手段は、前記情報量が前記情報量閾値よりも小さい場合には、圧縮された前記第1の画像情報を伸張して前記変換を行い、前記情報量が前記情報量閾値以上である場合には、圧縮された前記第2の画像情報を伸張して前記変換を行う
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 請求項3から5のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置の出力手段により出力された画像情報に応じて画像を形成する画像形成手段であって、前記色変換手段により前記第1の色情報に基づいて変換された色情報が表す量の色材を用いて第1の画像を形成し、前記第2の色情報に基づいて変換された黒成分の色情報が表す量の黒色の色材を用いて、前記第1の画像に重ねて第2の画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. コンピュータを、
    画像を描く処理が数値又は数式により記述されたデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得したデータに基づいて、各画素の色を表す色情報が記述された画像情報を生成する生成手段であって、画像形成手段が扱う色材の色で定義される色空間とは異なる色空間により記述される第1の色情報と、前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報とが記述される画像情報を生成する生成手段
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記生成手段は、
    前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、予め定められた濃度閾値以上の画素である場合、前記取得手段が取得したデータに基づいて、画像情報に含まれる色情報に基づいて前記第2の色情報の濃度情報を生成して重ね描画可能なように前記画像情報を生成し、
    前記画像形成手段が用いる黒色の色材の量を指定する第2の色情報の濃度情報が、前記濃度閾値より小さい画素である場合、当該画素は重ね描画の対象でない旨の情報を生成する
    ことを特徴とするプログラム。
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