JP4866555B2 - 複数の利用可能なターゲットによる連続的アーク蒸着の装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アーク蒸着装置に関する。より具体的には、本発明は、改良されたフィルタ処理陰極真空アーク装置(filtered cathodic vacuum arc appartus)、および複数の利
用可能なターゲットを利用した当該装置の使用方法に関する。
近年、数多くのプラズマ型蒸着方法が、多様な基材上に薄い被膜を蒸着する望ましい方法として、スパッタリング方式に取って代わった。
アーク蒸着処理は一般的に、陰極ターゲットと陽極との間に電場をかける工程を含み、これら二つは共に、真空排気したチャンバー内に配置されている。自由電子は陰極から陽極へと流れ、チャンバー内で、正に帯電したターゲットイオンと負に帯電した電子のプラズマ蒸気を生成し、当該イオンはターゲットから離れ、照準ラインにそって移動する。被膜される基材は、チャンバー内のターゲットの照準ラインに設置され、その結果、当該イオンによって被膜される。
フィルタ処理陰極真空アーク(Filtered cathodic vacuum arc: FCVA)蒸着装置などのアーク蒸着装置は、運転中、チャンバー内で、低い圧力を使用する。このような装置のターゲットは通常、およそ10,000運転秒、持ちこたえる。一度ターゲットが消耗したら、ターゲットを交換するためにチャンバーを開けなければならない。チャンバー内では低い圧力が使用されるので、必要な真空度を再び達成するのに1日を超える時間がかかることがある。
現在のFCVA装置は通常、グラファイトターゲットを使用して、四面体型無定形炭素(tetrahedral amorphous carbon: ta-C)の被膜を所定の基材上に与える。使用の際、ターゲットからのイオンの放出が局在化して、その結果、平らでないターゲット放出面をもたらす場合がある。ターゲット放出面はそれゆえ、蒸着表面ができるだけ均一になるように頻繁に研磨する必要がある。研磨はオフラインで行わなければならず、その結果、不要な不稼動時間が発生することになる。
本発明の少なくとも好ましい実施態様の目的は、先行技術の問題の少なくとも一つを克服もしくは改善すること、またはそれに対する有用な代替物を提供することである。
<発明の概要>
本発明の第一の態様によれば、
真空排気可能なチャンバー、
当該チャンバー内において2以上のターゲットを位置付けるための手段であって、当該2以上のターゲットのうちの第一のターゲットを運転位置に位置付けることができ、当該2以上のターゲットのうちの他のターゲットを待機位置に位置付けることができる手段、
運転状態のターゲットの放出面上にアークを形成するために、運転位置に保持されたターゲットに電力を供給するための電力供給源、および、
待機位置に位置付けられたターゲットの放出面を調製して予め定めた形態にするための手段、および/または、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面が、予め定めた形態を有しているかどうかを検査するための手段、
を備えた、アーク蒸着装置、が提供される。
有益なことに、従来の装置と比較して、位置決め手段および調製手段は、チャンバーを再加圧したり再排気したりする必要性なしに、アーク蒸着装置のより長期間の連続使用を
提供する。また有益なことに、検査手段は、ターゲット放出面のより効率的な調製を提供することができる。
検査手段はレーザー距離センサーであることが好ましい。あるいは、検査工程は、赤外(infrared: IR)距離センサー、紫外(ultraviolet: UV)距離センサー、光学距離セン
サー、または機械距離センサーで行う。
また、予め定めた形態は平らな放出面であることが好ましい。当業者には理解されることであるが、この「平ら」という用語は狭く解釈するべきではなく、むしろ、実質的に平らであること、もしくは、装置を使用する際、実質的に一定のアークを供給するのに十分な程度に少なくとも平らであることを意味する。
位置決め手段は、予め定めた時間に、当該2以上のターゲットを交換するように構成されることが好ましい。
位置決め手段は、回転可能な支持具を備えることが好ましい。これにより、チャンバー内で、ターゲットを便利に交換することができるようになる。
調製手段は、待機位置にあるターゲットの放出面を研磨するためのグラインダーを備えることが好ましい。それぞれのターゲットは、待機位置にあるとき、それぞれの回転軸のまわりを回転することができることが好ましい。この回転する機能は、研磨処理を助けることができる。
チャンバーは、表面が蒸着される基材を収容するように構成された第二チャンバーと、流体連通で密封接続するためのポートを備えることが好ましい。
ターゲットは、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中の一つから選択することが好ましい。あるいは、前記第一のターゲットは、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中の一つから選択し、ターゲットのうちの他のターゲットは、前記第一のターゲットとは異なり、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中の一つから選択する。
装置は、運転位置にあるターゲットの放出面の隣に位置付け可能な可動式の断熱材を備えることが好ましい。
本発明のもう一つの態様によれば、
真空排気可能なチャンバー内で2以上のターゲットを位置付ける工程であって、当該2以上のターゲットのうちの第一のターゲットを運転位置に位置付けることができて、当該2以上のターゲットのうちの他のターゲットを待機位置に位置付けることができる工程、
運転位置に保持されたターゲットに電力を供給して運転状態のターゲットの放出面上にアークを形成して運転状態のターゲットからプラズマを生成する工程、および、
運転位置に保持されたターゲットに電力が供給されている間に、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面を調製して予め定めた形態にする工程、および/または、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面が予め定めた形態を有しているかどうかを検査する工程、
を含む、イオンで基材を被膜するためのアーク蒸着方法、が提供される。
当該2以上のターゲットは、予め定めた時間に交換することが好ましい。
放出面を調製する工程は、待機位置にあるターゲットの放出面を研磨する工程を含むことが好ましい。
検査する工程は、レーザー距離センサーによって行うことが好ましい。あるいは、検査工程は、赤外(infrared: IR)距離センサー、紫外(ultraviolet: UV)距離センサー、
光学距離センサー、または機械距離センサーによって行う。
本発明のさらにもう一つの態様によれば、アーク蒸着処理に使用されるターゲットの放出面が使用に適している時期、を決定するためのシステムであって、放出面が予め定めた形態を有しているかどうかを検査するための手段、を備えたシステムが提供される。
検査手段は、放出面を走査するためのレーザー距離センサーであることが好ましい。
予め定めた形態は、平らな放出面であることが好ましい。
システムは、予め定めた形態の形になるように放出面を調製するための手段を備えていることが好ましい。
また、システムは、放出面の予め定めた形態が実現されたことを検査手段が探知したときに、調製手段を停止させるように構成された制御装置を備えることが好ましい。
ターゲットが真空排気可能なチャンバー内にあるときに、本システムを作動させることが好ましい。
本発明の好ましい実施態様を、次の添付図面を参照して、実施例のみによって以下説明する。
図1は、本発明に係るアーク蒸着装置の斜視図である。
図2は、図1に示した装置の背面断面図である。
発明の好ましい実施態様の詳細な説明
図面にあるように、本発明の好ましい実施態様は、FCVA装置10の形のアーク蒸着装置である。装置10は、第二チャンバー(図示せず)によって密封連結するためのポート13を備えた真空排気可能なチャンバー12を備えている。第二チャンバーは、使用するときに、装置10によって被膜される基材を収容するように構成する。米国特許6,031,239に記載され
ているように、二重曲管構造を、装置10と第二チャンバーとの間に設けてもよい。
チャンバー12は、蒸着処理用の第一および第二のターゲット14および16を収容している。好ましい実施態様は二つのターゲットの使用に合わせて構成されているが、別の実施態様においては、3つ以上のターゲットの使用に合わせて構成されていてもよいことは理解されるはずである。好ましい実施態様におけるターゲットは筒状の形状をしているが、装置の必要に応じて他の形状に構成されていてもよい。
図1に示したように、第一のターゲット14はオンライン(運転)位置にあり、第二のターゲット16はオフライン(準備)位置にある。回転可能支持具17の形態の位置決め手段は、チャンバー12内のオンラインまたはオフライン位置にあるターゲット14および16の位置を決めるために使用される。回転可能支持具17は、中心シャフト18を備えており、その中心軸の周りを回転機構19によって回転することができる。
電力供給源20は、オンライン位置にあるターゲット(図1に示した第一のターゲット14)に接続可能であり、それにより、使用時にはオンラインターゲットの放出面21上にアークを形成する。ストライカー22は、放出面21上でのアークを開始するために使用される。その使用については、次に詳しく説明する。
オフラインターゲット16の放出面24を調製するための、グラインダー23の形態の手段がまた備えられ、グラインダー駆動モーター26によって、駆動される。予め定めた形態を有
する、つまり平らな放出面になるように表面を研磨することで、放出面24を調製するように、グラインダー23は構成される。オフラインターゲット16はまた、研磨処理を助けるためにそれ自体の軸28のまわりを回転できるように構成される。
レーザー距離センサー30の形態の手段はまた、グラインダーがオフラインターゲット16上に平らな放出面を与えた時期を検査するために、備えられる。
センサー30は、放出面24の形態を走査するように構成される。センサー30はまた、交換用のオフラインターゲットの放出面を検査するために使用され、交換用のターゲットの放出面が使用するのに適切に平らであるかどうか、または使用前に研磨が必要であるかどうかを決定することができる。
チャンバー12の底部32は、ごみ回収器として機能し、研磨処理由来のターゲットのくずを回収する。
使用時には、装置は制御装置によって制御される。第二チャンバーは、チャンバー12に密閉して取り付けられ、チャンバー12は、およそ1×10-6〜10×10-6Torrの運転圧まで真空排気される。電力供給源20は、制御装置によって作動し、オンラインターゲット14に電力を供給する。ターゲットは陰極として機能し、チャンバー12のネック部34は陽極として機能する。ネック部34と電気的につながっているストライカー22は、オンラインターゲット14の放出面21にストライクを行い、当該面上にアークを供給するのを助ける。放出面21からイオンが放出されて、オンラインターゲット14の上のネック部34内にプラズマを与える。イオンは、ポート13を経てネック部34から抜け出て、第二チャンバーに入り、中にある基材を被膜する。イオンの移動方向は、磁気コイル36によって与えられる磁場によって、チャンバー12のネック部34を通して、補助される。したがって、ネック部34を設けて、コイル36がオンラインターゲットに対しては有効に配置され、オフラインターゲットに対しては有効に配置されないようにすることは、好ましい。
処理の間、オンラインターゲット14は温度が上昇する。したがって、オンラインターゲット14には、フィードスルー38を経由して冷却水が供給される。
上記したように、放出面21からのイオン放出は通常一定ではないので、放出面21は、時間の経過に伴い、不均一になるか、あるいは平らでなくなる。したがって、使用することでオンラインターゲットが望ましくない不均一さに達した時期に関連して、予め定めた時間に、制御装置はオンラインターゲットへの電力供給を停止し、回転機構19は二つのターゲット14および16を交換する。好ましい実施態様では、この交換処理にかかる時間は約1秒だが、別の装置では最長で30秒かかることもある。
ターゲット14および16の交換は、いくつかの段階によって達成される。最初に、電力供給源20と第一のターゲット14との間の電気的接続が、第一のターゲット14に関連した電気コネクター40のところで、切断される。シャフト18は、次に、装置10の底42に向かって軸方向に動き、ネック部34から第一のターゲット14を下げる。シャフト18は、次に、その軸の周りを180度回転し、第一および第二のターゲット14および16を交換する。シャフト18
は、次に、底42から遠ざかるように軸方向に動き、第二のターゲット16をオンライン位置内に配置し、第一のターゲット14をオフライン位置に配置する。第二のターゲット16に関連した電気コネクター44は、次に、電力供給源20と電気的に接続する位置に配置され、電力供給源が作動する。次に、ストライカー22が使用されて、第二のターゲットの放出面24上にアークを供給するのを助け、アークおよびその結果起こる放出処理を再開する。必要であれば、高さ調節器46を使用して、ネック部34に対するオンラインターゲットの軸方向の位置を調節する。
別の装置では、オンラインターゲットは、使用時、ネック部34のすぐ下に配置される。この装置では、ターゲット14と16とを交換するとき、シャフト18を底42に向かっていくよ
うにあるいは離れていくように軸方向に動かす工程を行う必要がなく、単に、シャフトおよび支持具を180度回転させる工程を行う。
第二のターゲット16による放出の間、グラインダー23が第一のターゲット14の放出面21を調製するように研磨モーター26が作動する。研磨処理を助けるために、第一のターゲット16はその軸の周りを回転する。また、研磨処理の間、センサー30は、第一のターゲット14の放出面21を走査し、面21が十分に研磨されて平らな表面を与えているかどうかを評価する。センサー30は、放出面21の半径上を線形走査するように配置される。研磨の間ターゲットが回転するので、面21のセンサー30によって、360度の回転ごとに完全な走査を行
うことができる。面21が平らであることが確定したら、研磨処理は停止する。
本発明には、従来技術を超えるいくつかの利点がある。たとえば、使用されたターゲットの放出面の調製は、他のターゲットが蒸着処理に使用されている間に、真空排気したチャンバー内でオフラインの状態で行うことができる。また、表面調製は真空排気したチャンバー内で行うので、ターゲットを取り出すためにチャンバーを再加圧し、ターゲットを交換し、その後再びチャンバーを運転圧まで真空排気する必要がない。当業者には理解されることであるが、そのようなチャンバーを1×10-6〜10×10-6Torrまで真空排気するた
めには最長24時間の運転休止時間がかかることがある。本発明はこの運転休止時間を取り除く。
本発明のもう一つの利点は、イオン放出がより均一であることであり、その結果得られる基材のイオン被膜の質がより高いことである。真空下のチャンバー内でターゲットを研磨することができるので、ターゲットの研磨は、一層定期的に行うことができる。従来の装置では、チャンバーからターゲットを取り出す際に必要な運転休止時間のために、研磨する前にかなり長い期間ターゲットを使用する傾向があった。研磨する前にターゲットを長く使うほど、ターゲット表面の点食は拡大し、その結果イオン放出が一定でなくなる。本発明では運転休止時間が短縮されるので、より頻繁に研磨することができ、その結果、より安定したイオン放出が可能である。
さらにもう一つの本発明の利点は、レーザーセンサーを使用することに起因する。従来の放出面の表面形態の感知は、たとえば、肉眼検査、またはストライカーを使って半径方向の断面を感知する方法が挙げられる。レーザーセンサーは、放出面の平坦さのより正確な評価を提供するので、最少量の表面研磨だけで済む。これにより、ターゲットを一層有効に利用することができ、運転および消耗品の費用が低減される。
好ましい実施態様では、第一および第二のターゲット14および16はグラファイトからなり、第二チャンバー内で基材上にta-C被膜を与える。別の実施態様では、ターゲットは、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中のいずれか一つからなっていてよい。もう一つの別の実施態様では、第一および第二のターゲットは、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中の一つから選ばれた、異なった組成であってよい。この後者の実施態様では、基材は、選択されたターゲット材料の層が交互に重なって被膜されてもよい。
本発明のアーク蒸着装置によって被膜される基材の種類は、使用するターゲットおよび被膜後の基材に求められる性質によって決まる。たとえば、グラファイトターゲットは、ディスク状記憶媒体の表面に、薄くてひっかき傷がつきにくいta-C層を設けるために使用することができる。
もう一つの別の実施態様においては、可動断熱材を、オンラインターゲットの放出面に
隣接して使用する。可動断熱材は、通常、窒化ホウ素であり、アークが放出面の端からそれるのを防ぐ。
また、本発明の好ましい実施態様は、FCVAの装置と処理に関連して説明したが、本発明が連続真空アーク処理または他のアーク処理に使用するために構成され得ることは、当業者に理解されるはずである。
本発明の別の装置においては、装置はグラインダー23を備えるが、センサー30は備えないことは、当業者に理解されるはずである。この装置では、オフラインの研磨された放出面の表面形態の質を目で点検して、使用に適する程十分に平らであるどうかを決定する。
もう一つの別の装置においては、装置はセンサー30備えるが、グラインダー23は備えない。この装置においては、装置は、一つのターゲットだけを使用し、ターゲットの放出面がもはや使用に適さない時期を決定するためにセンサー30を使用するように、構成されてもよい。あるいは、センサー30は、オフラインターゲットの放出面が、アーク蒸着処理に使用するのに適した平らな表面を有しているかどうかを決定するために、装置から分離して使用されてもよい。
本発明を、好ましい実施態様を参照して説明したが、使用された言葉は制限ではなく説明の言葉であることと、添付した請求項によって定義された範囲から逸脱することなく本発明に変更を加えることができることは、理解されねばならない。
提出した要約書の文章を、明細書の一部としてここで繰り返す。
真空排気可能なチャンバーと、当該チャンバー内において2以上のターゲットを位置付けるための手段であって、当該2以上のターゲットのうちの第一のターゲットを運転位置に位置付けることができ、当該2以上のターゲットのうちの他のターゲットを待機位置に位置付けることができる手段と、を備えた、アーク蒸着装置。運転位置に保持されたターゲットに電力を供給するための電力供給源が、運転状態のターゲットの放出面上にアークを形成するために備えられる。待機位置に位置付けられたターゲットの放出面を調製して予め定めた形態にするための手段が備えられる。代わりに、または表面調製手段と組み合わせて、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面が、予め定めた形態を有しているかどうかを検査するための手段が備えられる。位置付け手段は、予め定めた時間に、当該2以上のターゲットを交換するように構成されるのが好ましい。
図1は、本発明に係るアーク蒸着装置の斜視図である。 図2は、図1に示した装置の背面断面図である。
符号の説明
10 FCVA装置
12 チャンバー
13 ポート
14 第一のターゲット
16 第二のターゲット
17 回転可能支持具
18 中心シャフト
19 回転機構
20 電力供給源
21 放出面
22 ストライカー
23 グラインダー
24 放出面
26 グラインダー駆動モーター
28 軸
30 レーザー距離センサー
32 底部
34 ネック部
36 磁気コイル
38 フィードスルー
40 電気コネクター
42 底
44 電気コネクター
46 高さ調節器

Claims (14)

  1. 真空排気可能なチャンバー、
    当該チャンバー内において2以上のターゲットを位置付けるために前記チャンバー内に備えられた回転可能な支持具であって、アーク蒸着の間、前記2以上のターゲットを回転させて交換し、当該2以上のターゲットのうちの第一のターゲットを運転位置に位置付けることができ、当該2以上のターゲットのうちの他のターゲットを待機位置に位置付けることができる回転可能な支持具
    前記回転可能な支持具に連結されたシャフトであって、前記チャンバーの中心軸の周りを前記回転可能な支持具が移動するように構成され、前記シャフトは、前記2以上のターゲットを交換するために、前記中心軸の周りを前記回転可能な支持具を回転させることによって、一方のターゲットが待機位置に位置している間、他方のターゲットが運転位置に位置するようにできるシャフト、
    前記運転位置に位置されたターゲットの放出面上にアークを形成するために、運転位置に位置されたターゲットに電力を供給するための電力供給源
    待機位置に位置付けられたターゲットの放出面を調製して予め定めた形態にするための手段、および、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面が、予め定めた形態を有しているかどうかを検査するための手段、
    を備えた、アーク蒸着装置。
  2. 調製手段が、待機位置にあるターゲットの放出面を研磨するためのグラインダーを備えた、請求項1に記載の装置。
  3. ターゲットのそれぞれが、待機位置に位置するときにそれぞれの回転軸のまわりを回転することができる、請求項1または2に記載の装置。
  4. 検査手段が、レーザー距離センサーである、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  5. 予め定めた形態が、平らな放出面である、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  6. 前記チャンバーが、第二チャンバーと流体連通で密封接続するためのポートを備え、
    当該第二チャンバーが、表面に蒸着が行われる基材を収容するように構成された、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  7. 前記2以上のターゲットが、同じ材料によって構成されるとともに、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中から選ばれた、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  8. 前記第一のターゲットが、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中から選ばれ、
    前記ターゲットのうちの他のターゲットが、グラファイト、アルミニウム、クロム、チタン、ニッケル、鉄、スチール、銅、タンタル、またはそれらの混合物もしくは合金の中から選ばれた前記第一のターゲットとは異なる材料である、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  9. 運転位置に位置するターゲットの放出面の隣に位置付け可能な可動断熱材を備えた、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  10. 前記2以上のターゲットを冷却するための液体冷却手段を備えた、請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  11. 真空排気可能なチャンバー内で2以上のターゲットを位置付ける工程であって、前記2以上のターゲットは、アーク蒸着の間、回転交換可能であり、当該2以上のターゲットのうちの第一のターゲットを運転位置に位置付けることができて、当該2以上のターゲットのうちの他のターゲットを待機位置に位置付けることができる工程、
    運転位置に保持されたターゲットに電力を供給して運転状態のターゲットの放出面上にアークを形成して運転状態のターゲットからプラズマを生成する工程、および、
    運転位置に保持されたターゲットに電力が供給されている間に、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面を調製して予め定めた形態にする工程、および、待機位置に位置付けられたターゲットの放出面が予め定めた形態を有しているかどうかを検査する工程、
    を含む、イオンで基材を被膜するためのアーク蒸着方法。
  12. 前記2以上のターゲットを、予め定めた時間に交換する、請求項11に記載の方法。
  13. 放出面を調製する工程が、待機位置にあるターゲットの放出面を研磨する工程を含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 検査する工程が、レーザー距離センサーによって行われる、請求項1113のいずれかに記載の方法。
JP2005045512A 2004-02-27 2005-02-22 複数の利用可能なターゲットによる連続的アーク蒸着の装置および方法 Active JP4866555B2 (ja)

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