JP4862881B2 - エンジン制御装置 - Google Patents
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Description
このエンジン制御装置は、油圧アクチュエータ制御手段に対して操作信号を出力する操作手段と、運転席のオペレータの存在を検出する検出手段と、操作手段からの操作信号が油圧アクチュエータ制御手段に入力されておらず、且つ、検出手段がオペレータが運転席にいないことを検出した場合、予め設定された時間が経過した後、エンジンを停止させるエンジン停止手段と、を備えている。
この構成によると、オペレータが運転席にいない場合にエンジンを停止することができるとともに、短時間席を空けただけの状態であればエンジンは停止しないので作業効率を落とすことを防ぐことができる。
なお、請求項1に記載の「前記建設機械の姿勢が前記エンジンの駆動を必要とする姿勢であると前記制限手段が判定」することには、オペレータによって入力された姿勢情報に基づいて前記判定をすることは含まない。
尚、組み立て式のアタッチメントの場合は、組みあがった状態で本体に連結されていない場合は、エンジンの停止が制限される。これによりアタッチメントの組み立て作業または分解作業時にエンジンが停止することはないため、作業効率がよくなる。
更に、オペレータが現状の建設機械の姿勢を自ら判断し、その判断結果としての情報が姿勢情報として入力されるので、単に、エンジン停止手段の作動を停止させるためのON/OFF情報として入力される場合とは異なり、入力された姿勢情報を、エンジン停止手段の作動を制限すること以外の制御に用いることが可能である。
本実施形態においては、図1に示すカウンタバランス型のクレーン100に用いられるエンジン制御装置について説明する。
そのため、本体からブーム104等のアタッチメントを取り外すとともに、当該アタッチメントを単位ジブ等の構成にまで分解して、クレーン100を輸送することができる。
図2は、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置1によるエンジン2の制御ブロック図である。エンジン制御装置1は、CPU及びメモリを備えて構成される制御装置である。このエンジン制御装置1は、図2に示すように、AIS機能実行部11(エンジン停止手段)、姿勢判定部12(制限手段)と、を備えている。尚、クレーン100には、当該クレーン100に過負荷が作用したとき等に当該クレーン100の作動を停止するための過負荷防止装置が設けられており、エンジン制御装置1は、当該過負荷防止装置と一体的に構成することもできるし、別体として構成することもできる。
AIS機能実行部11は、キャブ103内に設けられるブーム起伏操作、旋回操作、走行操作、巻き上げ操作等に用いる複数の操作レバー31、および、キャブ103内の人の存在を検知する人検知センサ32からの信号を受信できるように構成されている。そして、操作レバー31の操作がなされておらず、かつ、人検知センサ32が人を検知していない状態(以下、「アイドル状態」という)が所定時間継続した場合は、エンジンコントロールユニット(以下、「ECU」という)2aに信号を送り、エンジン2を停止させる。
これにより、不要なエンジン2の駆動を抑制することができ、効率的に作業を行うことができる。
姿勢判定部12は、組み立て作業または分解作業中に使用される上下連結用リモコン41からの信号を受信できるように構成される。
姿勢判定部12は、上下連結用リモコン41から発せられる信号により、当該上下連結用リモコン41が使用されていることを検知した場合は、AIS機能実行部11の機能を停止させる。即ち、AIS機能実行部11によりエンジン2が停止されないようにする。
姿勢判定部12は、ブーム104に取り付けられるべき電装品42が全てクレーン100の本体に接続されていない場合は、AIS機能実行部11の機能を停止させる。
尚、取り付けられるべき電装品42のデータは、例えば、オペレータ等により予めエンジン制御装置1や過負荷防止装置等に入力されており、当該入力されているデータと比較することで、取り付けられるべき電装品42が全て接続されているか否かが判断される。
姿勢情報の入力は、例えば、タッチパネル等を介して、姿勢コードを入力することで行うことができる。「姿勢コード」とは、オペレータがクレーン100の現状の姿勢を判断し、当該判断結果を当該姿勢情報入力装置43に姿勢情報として入力するときのコード番号であり、クレーン100の姿勢に対応したコード番号が予め定められている。
尚、コード入力により姿勢情報を入力する場合に限らず、所定の姿勢に対応したボタンを押すだけで当該所定の姿勢情報が入力されるように構成してもよい。
また、姿勢判定部12には、予め所定の姿勢コード(以下、「制限姿勢コード」という)が登録されている。制限姿勢コードとは、クレーン100を組み立て/分解するとき(クレーン100が分解姿勢となっているとき)にオペレータが姿勢情報入力装置43に入力すべき姿勢コードである。
姿勢判定部12は、オペレータが入力した姿勢コードが、予め設定されている制限姿勢コードと一致する場合は、AIS機能実行部11の機能を停止させる。
図3は、クレーン100の上部旋回体102と下部走行体101とが分解された状態を示す模式図である。なお、図3においては、クローラベルトが取り外された下部走行体101を示している。
図3に示すように、クレーン100は、上部旋回体102と下部走行体101とが分解された状態で輸送される。分解されたクレーン100が、建設現場まで輸送されると、まず、下部走行体101が載置される。当該下部走行体101は、クローラベルトの取付を行うため、アウトリガ101aにより、地面から所定の高さで支持された状態で配置される。尚、アウトリガ101aは、別途設けられたパワーユニットに接続されて、当該パワーユニットからの油圧により伸縮される。
図5は、クレーン100において、ブーム104と上部旋回体102とが分解された状態を示す模式図である。
ブーム104には、例えば、角度センサ、フック過巻リミットスイッチ、風速計、航空障害灯、荷重検出器等の複数の電装品42が設置される。これらの電装品42は、図5に示すように、電装品ケーブル61を介して上部旋回体102側のエンジン制御装置1、過負荷防止装置等の本体側制御器に接続されることになる。この電装品ケーブル61は、一端側に、本体側制御器に連結される基端コネクタ61aを備えている。当該基端コネクタ61aには、複数の電装品42にそれぞれ連結される複数の電装品側コネクタ61bから延びる複数の電気ケーブルb1(図6参照)が集約されて接続されている。
即ち、通常、ブーム104が組みあがった形で上部旋回体102に連結される前に、上記コネクタ61a,61bの接続がなされることはない。
尚、電装品42から当該電装品ケーブル61を介して本体側制御器に信号を所定時間毎に送信するように構成することで、各電装品42が電装品ケーブル61に接続されているか否かを、当該信号の受信の有無により本体側制御器にて判断することも可能である。
エンジン制御装置1には、制限姿勢コードが登録されて、メモリに記憶されている。本実施形態においては、クレーン100が分解姿勢であることを示すコード(例えば「9999」)が、当該制限姿勢コードとして登録されている。
尚、オペレータは、通常、クレーン100を輸送のために分解するときは、姿勢情報入力装置43に、クレーン100が分解姿勢であることを示す姿勢コードを入力する。
オペレータにより姿勢情報入力装置43に姿勢コードが入力された場合(S11)、姿勢判定部12では、入力された姿勢コードと、メモリに記憶されている制限姿勢コードとを照合する(S12)。
そして、入力された姿勢コードが制限姿勢コードと一致する場合は(S13:YES)、入力された姿勢コードと制限姿勢コードとの比較結果を示す変数(以下、「エンジン停止符号」という)に0を上書きする(S14)。一方、入力された姿勢コードが制限姿勢コードと異なる場合(S13:NO)は、エンジン停止符号に1を上書きする(S15)。
図8は、エンジン制御装置1における制御のフローチャートを示す図である。尚、ステップS21〜S23は姿勢判定部12の機能に基づくステップである。また、ステップS24、S25は、AIS機能実行部11の機能に基づくステップである。
上下連結用リモコン41が接続されている場合は(S21:YES)、ステップS21の判断が繰り返し行われる。
一方、上下連結用リモコン41が接続されていない場合は(S21:NO)、ステップS22に進む。
本体側制御器に未接続の電装品42がある場合は(S22:NO)、ステップS21に戻る。
一方、本体側制御器にブーム104上の全ての電装品42が接続されている場合は(S22:YES)、ステップS23に進む。
エンジン停止符号が1ではない場合は(S23:NO)、ステップS21に戻る。
一方、エンジン停止符号が1である場合は(S23:YES)、ステップS24に進む。
アイドル状態が所定時間継続している場合は(S24:YES)、エンジン2が停止される(S25)。尚、ステップS25におけるエンジン2の停止により、エンジン制御装置1による制御は終了するが、再度、エンジン2が起動されることで、エンジン制御装置1の制御が再開される。
一方、アイドル状態が所定時間継続していない場合は(S24:NO)、ステップS21に戻る。
また、ブーム104に設けられる電装品42が上部旋回体102側に電気的に接続されていない場合においても、エンジン停止処理ステップ(S25)には進まないため、ブーム104の組み立て及び上部旋回体102への連結中にエンジン2が自動停止することを抑制できる。
また、エンジン停止符号が1の場合、即ち、オペレータにより姿勢情報入力装置43に入力された姿勢コードが分解姿勢を示すコードである場合には、エンジン停止処理ステップ(S25)には進まない。したがって、クレーン100が分解姿勢をとっている場合において、予めオペレータが姿勢情報入力装置43に当該分解姿勢を示す姿勢コードを入力していれば、エンジン2が自動停止することを抑制できる。
そして、エンジン制御装置1は、AIS機能実行部11と姿勢判定部12とを備える。AIS機能実行部11は、アイドル状態が所定時間継続した場合に、エンジン2を停止する。
一方、姿勢判定部12は、クレーン100の姿勢に基づいて、
(1)上部旋回体102と下部走行体101とが結合されていない場合、
(2)上部旋回体102に組み立てられたブーム104が連結されていない場合、
(3)オペレータによって入力された姿勢コードが予め設定された所定の姿勢コードと一致する場合には、AIS機能実行部11によるエンジン2の停止を制限する。
11 AIS機能実行部(エンジン停止手段)
12 姿勢判定部(制限手段)
41、41’ 上下連結用リモコン
42 電装品
100 クレーン(建設機械)
101 下部走行体(下部本体)
102 上部旋回体(上部本体)
104 ブーム(アタッチメント)
Claims (2)
- 上部本体と下部本体とに分解可能であるとともにエンジンを搭載する建設機械に設けられるエンジン制御装置であって、
予め設定された条件を満たしたときに、前記エンジンを停止するエンジン停止手段と、
前記建設機械の姿勢に基づいて、前記エンジン停止手段による前記エンジンの停止を制限する制限手段と、
を備え、
前記制限手段は、前記上部本体と前記下部本体との組み立て作業または分解作業中に使用される上下連結用リモコンが使用されていることを検知した場合に、前記建設機械の姿勢が前記エンジンの駆動を必要とする姿勢であると判定し、前記エンジン停止手段による前記エンジンの停止を制限するエンジン制御装置。 - 本体に着脱可能に連結されるアタッチメントを備えるとともにエンジンを搭載する建設機械に設けられるエンジン制御装置であって、
予め設定された条件を満たしたときに、前記エンジンを停止するエンジン停止手段と、
前記建設機械の姿勢に基づいて、前記エンジン停止手段による前記エンジンの停止を制限する制限手段と、
を備え、
前記制限手段は、前記アタッチメントに取り付けられる電装品が前記本体に接続されていないことを検出した場合に前記建設機械の姿勢が前記エンジンの駆動を必要とする姿勢であると判定し、前記エンジン停止手段による前記エンジンの停止を制限するエンジン制御装置。
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