JP4862688B2 - 駆動回路、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出させる圧電素子を駆動させる駆動回路、画像形成装置に関する。
圧電素子の伸縮により液滴を吐出させる記録ヘッドを備えた、インクジェット式の画像形成装置には、記録ヘッドの駆動回路として矩形波駆動回路を用いたものがある。矩形波駆動回路は、例えば、PチャネルMOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor)とNチャネルMOS FETとで構成されるスイッチIC(Integrated Circuit)を用いて、画像データに基づき圧電素子の駆動電圧のオン、オフのみを制御する2値回路であり、アナログ駆動方式よりも小型化が望める。
ここで、圧力室から液体を吐出させるノズルにおいて液面と空気とが接触するため、圧力室内の液体の粘度が増す場合がある。そのため、増粘防止用の駆動波形を圧電素子へ印加することで、圧力室内の液体を振動させ、液体の増粘を防止する必要がある。
しかし、矩形波駆動方式の駆動回路では、駆動電圧を一定にし、スイッチICのオン、オフ制御のみで圧電素子の制御を行うため、ノズルから液体を吐出させずに液体を振動させることは難しい。
そこで、液体を吐出させないように、記録ヘッドの固有周期から大きく外れた周期のパルスを用いて、増粘防止波形を生成することが行われている。しかし、記録ヘッドの固有周期から大きく外れているため、投入されるエネルギーに対する増粘防止の効果が低い。
また、圧電素子の未飽和領域でスイッチICの切り替えを行う発明が開示されている(特許文献1)。特許文献1によると、圧電素子に印加する電圧を、圧電素子への充電が飽和する前にスイッチICをオフにすることで、圧電素子の伸縮量を調整し、ノズルから吐出される液滴の量を減少させる。この技術を用いることで、圧力室の液体を振動させることができる。
さらに、増粘防止用の電源を別途備える発明が開示されている(特許文献2)。特許文献2によると、圧電素子を駆動させるための電圧電源として、圧力室から液滴をノズルから吐出させるための電源と、圧力室内から液体を吐出させない程度に圧力室内の液体を振動させる増粘防止用の電源とを備えている。
特開平06−008428号公報 特開平11−034325号公報
しかしながら、特許文献1による圧電素子の未飽和領域での制御は、圧電素子間のバラツキが大きく安定しないため、実現性が乏しい。また、特許文献2における増粘防止用の電源を別途備える場合は、圧電素子に液滴吐出用の電圧が印加されているが画像を形成しない状態にある待機時に増粘防止を行えない、そのためエネルギーの消費効率を良く増粘防止をできない。
本発明は、上記問題点に鑑み、記録ヘッドの圧力室に充填された液体に対して、エネルギーの消費効率を良く増粘防止することができる駆動回路、画像形成装置を得ることを目的とする。
本発明は、圧力室に充填された液体をノズルから記録媒体へ吐出させる記録ヘッドを備え、画像データに基づいて前記記録ヘッドを駆動して画像を記録する駆動回路であって、電圧が印加されることで前記記録ヘッドの前記圧力室内の圧力を変化させる圧電素子と、前記圧電素子を駆動させる駆動電圧として、少なくとも2段階の電圧レベルが設定され、前記圧電素子へ印加する前記駆動電圧を前記画像データに基づいて制御する圧電素子駆動制御手段と、前記圧電素子の特定の駆動電圧を基準に設定され、当該特定の駆動電圧に重畳することで、前記ノズルから前記液体を吐出させない程度の前記液体の変動を生じさせる変動波形を出力する変動波形出力手段と、前記特定の駆動電圧とは異なる駆動電圧に対して前記変動波形出力手段から出力される前記変動波形を重畳する場合に、前記変動波形のベースとなる電圧を調整する調整手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドは、液体が充填されている圧力室の圧力を、圧電素子に電圧を印加し駆動させることで変化させ、液体をノズルから記録媒体へ吐出させる。圧電素子は、駆動電圧として少なくとも2段階の電圧レベルが設定され、圧電素子駆動制御手段により駆動電圧を画像データに基づいて制御される。圧電素子駆動制御手段は、例えば、PチャネルMOS FET、NチャネルMOS FETで構成されるスイッチICであり、これにより駆動回路は、矩形波駆動方式で圧電素子を駆動させる。さらに、変動波形出力手段が、ノズルから液体を吐出させない程度の液体の変動を生じさせる変動波形を出力し、当該変動波形を圧電素子の基準となる特定の駆動電圧に重畳する。この変動波形が圧電素子に入力されることにより、圧電素子がノズルから液体を吐出させない程度に伸縮する。それにより圧力室内の液体が変動し、ノズルに面する液体と空気とが触れることによる液体の粘度の増加を防止することができる。なお、変動波形出力手段は、例えば、D/A(Digital/Analog)変換器でアナログ波形を発生させ増幅器で増幅することで、変動波形を生成する。また、特定の駆動電圧とは異なる駆動電圧に対して変動波形を重畳する場合に、調整手段は、変動波形のベースとなる電圧を調整する。この調整手段により、圧電素子にノズルから液体を吐出させるための駆動電圧が印加されている場合も、記録ヘッドの圧力室に充填された液体に対して増粘防止を実行することができる。
従って、圧電素子に駆動電圧が印加されていときも、増粘防止を行うことができ、増粘防止に係るエネルギーの消費効率を良くすることができる。さらに、増粘防止用の電源を備える必要もないため、駆動回路を小型化することができる。
また、本発明において、前記駆動電圧として、相対的に高電圧の第1の駆動電圧と、相対的に低電圧の第2の駆動電圧の何れかを印加し、前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧との切替動作によって前記圧電素子を駆動させると共に、それぞれの電圧で前記圧電素子の駆動を待機状態とすることができることを特徴とする。
従って、第1の駆動電圧、又は第2の駆動電圧が圧電素子に印加され待機状態となっている場合に、変動波形出力手段で出力される変動波形を重畳させ、圧電素子を伸縮させることで圧力室の液滴に対して増粘防止を行うことができる。
さらに、本発明において、前記特定の駆動電圧として前記第2の電圧が選択されており、前記調整手段は、前記駆動電圧が前記第1の電圧の場合に調整を実行することを特徴とする。
従って、調整手段は、駆動電圧が第1の電圧である場合のみに、変動波形のベースとなる電圧を調整するため、調整手段の構成を簡単にすることができる。
また、本発明において、前記調整手段による調整の実行は、前記変動波形出力手段から出力される前記変動波形の直流成分を除去し、前記変動波形の交流成分を前記駆動電圧に重畳させることを特徴とする。
従って、変動波形出力手段から出力される変動波形の直流成分が必要に応じて除去され、変動波形の交流成分のみを、駆動電圧に重畳することができる。
さらに、本発明において、前記調整手段が、前記変動波形の直流成分を除去するためのコンデンサを介在させる回路と、前記コンデンサ間を短絡させる回路と、の何れかに切り替える切替スイッチであることを特徴とする。
変動波形出力手段から出力される変動波形の電圧が、駆動電圧よりも低い場合は、コンデンサを介することで、変動波形の直流成分を除去して交流成分のみを駆動電圧に重畳することができる。一方、変動波形を駆動電圧に重畳させる必要が無い場合は、調整手段である切替スイッチを切り替えることで、コンデンサを短絡させ、変動波形を圧電素子に印加することができる。
従って、調整手段は、簡単な構成で、圧電素子に印加させる駆動電圧に応じて変動波形のベースとなる電圧の切り替えをすることができる。
また、本発明の画像形成装置は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の駆動回路を備え、記録ヘッドが液体を吐出するタイミングに同期させて、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させる移動手段、を有する。
従って、記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させる移動手段を有する画像形成装置は、圧電素子の駆動電圧に変動波形を重畳する駆動回路を備えることにより、圧電素子を伸縮させ、記録ヘッドの圧力室に充填された液体に対して増粘防止を実行することができる。
以上説明した如く本発明では、記録ヘッドの圧力室に充填された液体に対して、エネルギーの消費効率を良く増粘防止することができるという優れた効果を有する。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット式の画像形成装置10の全体構成を示す概略図である。
画像形成装置10は、記録ヘッドアレイ12を備える。記録ヘッドアレイ12は、シアン色のインク液(C)、マゼンタ色のインク液(M)、イエロー色のインク液(Y)、ブラック色のインク液(K)に対応して4つの記録ヘッド14C、14M、14Y、14Kを備える。なお、これ以降、YMCKを区別する場合は、符号の後にY、M、C、Kのいずれかを付して説明し、YMCKを区別しない場合は、Y、M、C、Kを省略する。
記録ヘッド14は、その幅が記録媒体である記録用紙16の幅にほぼ等しいFWA(Full Width Array)と称される長尺状の記録ヘッドである。当該記録ヘッド14は、搬送されてくる記録用紙16へ各色のインク液滴をノズルから吐出し、画像形成装置10に入力された画像データに基づいて画像を形成する。
記録ヘッド14C、14M、14Y、14Kは、それぞれCMYKの各インク液を各々貯蔵したインクカートリッジ18C、18M、18Y、18Kと図示しない配管で接続され、インク液が記録ヘッド14C、14M、14Y、14Kに供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
図1に示す画像形成装置10の一部を構成する記録ヘッドアレイ12の下方には、無端ベルトである搬送ベルト19が備えられる。搬送ベルト19は、駆動ロール20A、20Bに巻き掛けられ、この駆動ロール20A、20Bの回転力によって図1の反時計回り方向であるA方向に周回駆動する。記録ヘッドアレイ12と対向するときの搬送ベルト19は平坦とされ、この平坦状態の領域に記録用紙16が搬送される。すなわち、搬送ベルト19は、記録用紙16と記録ヘッドアレイ12とを相対的に移動させる。そして、記録用紙16に対して記録ヘッド14からインク液滴が吐出され、画像が形成される。このとき、記録ヘッド14は、各々時間差を持ってノズル56から記録用紙16へ液滴を吐出する。これにより、各色のインク液滴が記録用紙16上で重ね合わせられ、画像は形成される。
図1の搬送ベルト19の記録ヘッドアレイ12と対向する領域よりも駆動方向上流側には、帯電ロール22が配置される。帯電ロール22は、所定の電圧が印加されており、駆動ロール20Aとの間で搬送ベルト19及び記録用紙16を挟みつつ従動することで、記録用紙16に電荷を与える。帯電ロール22によって電荷を与えられた記録用紙16は、搬送ベルト19に静電吸着し、搬送ベルト19の周回駆動と共に搬送される。
記録用紙16は、図1の画像形成装置10の内部下側に備えられた給紙トレイ24に蓄積される。記録用紙16は、ピックアップロール26によって給紙トレイ24から一枚ずつ取り出され、複数の搬送ローラ28を備える搬送部30によって搬送ベルト19へ搬送される。
記録ヘッドアレイ12と対向する部分から図1の搬送ベルト19の駆動方向下流側には、剥離プレート32が配置されている。剥離プレート32は、記録用紙16を搬送ベルト19から剥離させる。搬送ベルト19から剥離された記録用紙16は、排出搬送部34を構成する複数の排出ローラ36で搬送され、画像形成装置10の上部に設けられた排紙トレイ38に排出される。
剥離プレート32から図1の搬送ベルト19の回転方向下流側には、駆動ロール20Bとの間で搬送ベルト19を挟持可能なクリーニングロール40が配置される。クリーニングロール40は、搬送ベルト19の表面をクリーニングする。
また、片面に画像が形成された記録用紙16は、複数の反転用ローラ42で構成された反転搬送部44によって、再び搬送ベルト19へ搬送され、もう一方の面に画像を形成されることができる。反転搬送部44は、排出搬送部34から分岐し、搬送部30へ記録用紙16を搬送できるように配置される。
記録ヘッドアレイ12の近傍には、各記録ヘッド14のインクの詰まりを防止するための清掃や、インクの詰まりが発生した際に吸引回復動作等を行うメンテナンスユニット46が、各色の記録ヘッド14に対応して設けられている。メンテナンスユニット46を使用する場合は、記録ヘッド14が図1の上方に移動し、メンテナンスユニット46が図1の左右からスライドして各色の記録ヘッドアレイ12の各ノズルに対向する位置に移動する。メンテナンスユニット46の構成はこれに限るものではなく、メンテナンス時に、記録ヘッドアレイ12の各ノズルに対向可能に配置できればよく、他の構成とすることもできる。
なお、本実施の形態においては、画像形成装置10をFWA式の記録ヘッド14を備えるものとして説明するが、画像形成装置10の記録ヘッド14をPWA(Partial Width Array)式としてもよい。
次に、図2に、記録ヘッド14の内部構造を示す。
記録ヘッド14は、インクタンク50、供給路52、圧力室54、ノズル56、及び圧電素子58を有している。これらは、1組となり記録ヘッド14に複数備えられる。
インクタンク50には、前述のインクカーリッジ18からのインクが蓄えられ、インクタンク50は、供給路52を介して圧力室54と連通し、さらに圧力室54はノズル56を介して外部と連通している。
圧力室54の一部の壁面(図2の下面)は振動板60からなり、該振動板60に圧電素子58が取り付けられており、圧電素子58が駆動(伸縮)することによって振動板60を振動させ、圧力室54内のインク液に圧力波が発生する。すなわち、圧電素子58の振動によって発生する圧力波によって、インクタンク50に蓄えられたインクが供給路52、圧力室54を介してノズル56から吐出されるようになっている。
図3は、画像形成装置10の制御系の要部を示す図である。
画像形成装置10は、画像形成装置10の全体の制御を司るCPU100を備える。CPU100は、ROM102、RAM104、ハードディスク記憶装置106、画像データ入力部108、操作表示部110、画像形成制御部114、画像データ処理部112、とコントロールバスやデータバス等のバス116を介して接続される。
ROM102は、画像形成装置10を制御するための制御プログラムや、ノズル56毎のノズル特性データ(ガンマテーブル等)を記憶する。RAM104は、種々のデータ等を処理するためのワークスペースとして用いられる。
ハードディスク記憶装置106は、画像データや画像形成に関する種々のデータ等を記憶する。
画像データ入力部108は、図示しないパソコン等から画像データの入力を受け付ける。入力された画像データは、ハードディスク記憶装置106に送信される。
操作表示部110は、操作機能と表示機能とが一体化されたタッチパネルの他、ユーザーが各種操作を行うための操作ボタンを含んで構成される。操作表示部110は、記録用紙16への画像形成の開始等の操作を受け付け、画像形成装置10の制御の状態等をユーザーに報知する。
画像データ処理部112は、ハードディスク記憶装置106に記憶された画像データに対して、インク濃度の調整などの所定の画像処理を行う。
画像形成制御部114は、画像データに基づいて記録用紙16に画像を形成するために、記録ヘッド14、搬送ベルト19等を制御する。画像形成制御部114には、記録ヘッド14を駆動させるための記録ヘッド駆動回路118が接続される。
記録ヘッド駆動回路118は、画像形成制御部114からの制御信号に基づいて、記録ヘッド14が備える圧電素子58に電圧を印加することで、記録ヘッド14からインク液滴を吐出させる。また、記録ヘッド14のノズル56において、インク液と空気とが接触するために圧力室54内のインク液の粘度が増す場合がある。そのため、記録ヘッド駆動回路118は、インク液の増粘防止のための増粘防止波形を圧電素子58へ出力する。
図4に、記録ヘッド駆動回路118の構成を機能ブロック図で示す。
記録ヘッド駆動回路118は、圧電素子58、高電圧出力部200、駆動信号送信部202、ノズル選択制御部204、圧電素子駆動制御手段であるスイッチIC(Integrated Circuit)206、変動波形出力手段である増粘防止波形出力部208、切替部210を含んで構成される。
高電圧出力部200は、駆動電圧HVを出力し、スイッチIC206を介して圧電素子58へ印加する。駆動電圧HVの大きさは、圧電素子58に印加された駆動電圧HVが放電されることで生じる圧電素子58の伸縮により、ノズル56からインク液滴を吐出させることができる大きさである。
駆動信号送信部202は、スイッチIC206へ画像データに基づいて駆動信号を送信する。
ノズル選択制御部204は、記録ヘッド14に設けられた吐出ノズルからインク液滴を吐出するために、圧電素子58の各々への駆動電圧の印加/非印加を制御するノズル選択信号を生成して、スイッチIC206に出力する。
スイッチIC206は、記録ヘッド14に設けられた複数の圧電素子58に対応して複数備えられる。そして、スイッチIC206は、ノズル選択制御部204から入力されたノズル選択信号と駆動信号送信部202から送信された駆動信号に応じて、駆動電圧HVを圧電素子58に印加したり、圧電素子58を放電させたりする矩形波駆動を実行する。このスイッチIC206により行われる圧電素子58に対する駆動電圧HVの印加、放電により、圧電素子58は、伸縮する。
増粘防止波形出力部208は、圧力室54内のインク液の粘度の増加を防ぐための増粘防止波形を出力する。
切替部210は、圧電素子58に駆動電圧HVが印加されている場合に、増粘防止波形出力部208から出力される増粘防止波形を駆動電圧HVに重畳させることで、増粘防止波形のベースとなる電圧を調整する。なお、切替部210は、増粘防止波形出力部208の後段に配置され、切替部210の出力側は、高電圧出力部200の出力側と接続される。
次に、スイッチIC206、増粘防止波形出力部208、切替部210の詳細を述べる。
図5は、スイッチIC206と圧電素子58との一組分に対応した記録ヘッド駆動回路118の構成図である。
スイッチIC206は、PチャネルMOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor、以下、「PMOS」という。)206AとNチャネルMOS FET(以下、「NMOS」という。)206Bとで構成されている。スイッチIC206は、PMOS206AのドレインとNMOS206Bのドレイン同士が接続され、そこに圧電素子58が接続される。また、PMOS206A及びNMOS206Bの各ゲートには駆動信号送信部202が接続されており、圧電素子58を駆動させるための駆動信号が入力される。さらに、PMOS206Aのソースへは、圧電素子58に印加させるための駆動電圧HVが供給され、NMOS206Bのソースは接地されてグランドレベルとされる。
従って、スイッチIC206では、駆動信号送信部202から入力された駆動信号の信号レベルがハイレベルである場合はPMOS206Aがオフ状態でNMOS206Bがオン状態となり、スイッチIC206に接続されている圧電素子58の電圧レベルはグランドレベルとなる。これに対し、駆動信号送信部202から入力された駆動信号の信号レベルがローレベルである場合はPMOS206Aがオン状態でNMOS206Bがオフ状態となり、圧電素子58に高電圧出力部200から出力される駆動電圧HVが印加される。
増粘防止波形出力部208は、波形発生部250と増幅器252とから構成される。波形発生部250は、D/A(Degital/Analog)変換器であり、増粘防止波形として所定の周期のアナログ信号を出力する。なお、波形発生部250は、所定の周期のアナログ信号を出力することができれば、D/A変換器でなくてもよい。増幅器252は、例えば電源Vssが接続されたオペアンプである。電源Vssは、増粘防止波形を出力できる程度の電源ならば、何でも良く、例えば図3のCPU100等を駆動する電源等と共有できる。増粘防止波形は、インク液滴を吐出させるための駆動電圧HVに比べ電圧の振幅は小さくてよく、大電流も必要としないためである。
増幅器252は、波形発生部250から出力された増粘防止波形を増幅させる。このときの増幅率は、増粘防止波形が圧電素子58に入力されたときに、ノズル56からインク液滴を吐出させない程度の変動をインク液に生じさせることができる大きさとする。
切替部210は、スイッチ回路254と増粘切替制御部256とで構成される。スイッチ回路254は、コンデンサ254Aと、例えばFETを用いた調整手段である切替スイッチ254Bとで構成される。増粘切替制御部256は、圧電素子58に印加される駆動電圧の大きさに応じて切替信号を切替スイッチ254Bに出力する。切替スイッチ254Bは、増粘切替制御部256から出力された切替信号に応じてスイッチのオン、オフの切替を行う。
ここで、切替部210で実行される、増粘防止波形のベースとなる電圧の調整についてより具体的に説明する。
高電圧出力部200から駆動電圧HVが出力されない場合には、増粘切替制御部256から切替スイッチ254Bをオンとする切替信号が出力され、切替スイッチ254Bは、オンとされ、コンデンサ254Aは、短絡される。増粘防止波形の一例を図5(B)に示す。図5(B)の縦軸は、駆動回路に印加されている第2の駆動電圧であるオフセット電圧LVである。オフセット電圧LVは、駆動電圧HVよりも低い電圧であり、例えば、画像形成装置10が画像を形成するための準備状態にある場合等に記録ヘッド駆動回路118に印加される。
一方、高電圧出力部200から駆動電圧HVが出力される場合には、増粘切替制御部256から切替スイッチ254Bをオフとする切替信号が出力され、切替スイッチ254Bは、オフとされる。このとき、増粘防止波形出力部208から出力された増粘防止波形は、コンデンサ254Aを介して出力されることで、増粘防止波形の直流成分(DC分)である電圧LV部分が除去され、交流成分(AC分)である電圧Va部分が、駆動電圧HVに重畳される。
次に、増粘防止に係る処理のフローチャートである図6と、増粘防止に係る処理のシーケンスを示す図7とを用いて本実施の形態の作用について説明する。
図6の増粘防止処理のフローチャートにおいて、まずステップ500で、画像形成制御部114が、記録用紙16に画像の形成を開始する画像形成開始信号を受信したか否かを判断する。画像形成開始信号を受信した場合は、肯定と判断し、ステップ502へ移行する。一方、画像形成開始信号を受信しない場合は、否定と判断し、画像形成開始信号を受信するまで待ちの状態となる。
ステップ502では、高電圧出力部200が、圧電素子58に駆動電圧HVを印加する。
次に、ステップ504で、記録ヘッド14が、画像データに基づいて記録用紙16にインク液滴を吐出して画像を形成する稼動状態となる。この場合は、図7における領域Aに該当する。このとき、圧電素子58には、駆動電圧HVが印加される。
次に、ステップ506で、画像形成制御部114が、画像の形成が終了したか否かを判断する。画像の形成が終了した場合は、肯定と判断され、そのまま処理を終了する。一方、画像の形成が終了していない場合は、否定と判断され、ステップ508へ移行する。
ステップ508では、画像形成制御部114が、画像形成装置10の動作状態が待機状態1にあるか否かを判断する。待機状態1とは、図7の領域Bに該当し、例えば、1枚の記録用紙16上において画像を形成しない領域が長く続く場合や、連続して複数の記録用紙16に画像を形成する場合に、先の記録用紙16に対する画像の形成は終了し、次の記録用紙16が記録ヘッド14下に搬送される間等の、すぐに画像の形成を行うことができる待機状態のことである。画像形成装置10が、待機状態1にある場合は、肯定と判断され、ステップ510へ移行する。一方、画像形成装置10が、待機状態1にない場合は待機状態2であり、否定と判断され、ステップ514へ移行する。
ステップ510では、スイッチ回路254が、切替スイッチ254Bをオフにして増粘防止波形を駆動電圧HVに重畳し、圧電素子58に印加する。この場合は、スイッチIC206は、圧電素子58に駆動電圧HVに重畳された増粘防止波形が入力されるようにPMOS26Aをオン状態、NMOS206Bをオフ状態に固定し、圧力室54内のインク液の増粘防止が行われる。
次に、ステップ512で、画像形成制御部114が、画像の形成を再開するか否かを判断する。画像の形成を再開する場合は、肯定と判断され、ステップ504へ移行する。一方、画像の形成を再開しない場合は、否定と判断され、画像の形成を再開するまで増粘防止を繰り返す。
ステップ514では、画像形成装置10の動作状態が待機状態2であると判断された場合であり図7における領域Cに該当する。この場合は、高電圧出力部200が、圧電素子58に対する駆動電圧HVの印加を停止する。そして、圧電素子58に印加されている駆動電圧HVを一旦放電させる。
次に、ステップ516で、スイッチ回路254が、切替スイッチ254Bをオンにして増粘防止波形出力部208が、増粘防止波形を圧電素子58へ出力する。このとき、スイッチIC206は、圧電素子58に増粘防止波形が入力されるようにPMOS26Aをオン状態、NMOS206Bをオフ状態に固定し、圧力室54内のインク液の増粘防止が行われる。これにより、圧電素子58に印加されている駆動電圧は、オフセット電圧LVと増粘防止波形が重畳された電圧となる。このとき、駆動電圧HVが停止中であるため、記録ヘッド駆動回路118は、必要最小限のエネルギーで増粘防止のために圧電素子58を駆動させることができる。
次に、ステップ518で、画像形成制御部114が、画像の形成を再開するか否かを判断する。画像の形成を再開する場合は、肯定と判断され、ステップ520へ移行する。一方、画像の形成を再開しない場合は、否定と判断され、画像の形成を再開するまで増粘防止を繰り返す。
ステップ520では、高電圧出力部200が、圧電素子58に駆動電圧HVを印加し、ステップ504へ移行し、画像データに基づいて記録用紙16に画像の形成を行う。
以上のように、圧電素子58に印加する駆動電圧のオン、オフをスイッチIC206で行う矩形波駆動方式の記録ヘッド駆動回路は、圧力室54のノズル56から液体を吐出させない程度の変動を圧力室54内のインク液に生じさせることができる増粘防止波形を圧電素子58へ出力する。増粘防止波形を出力する増粘防止波形出力部208の後段には、切替部210が設けられる。ノズル56から液体を吐出させるときの駆動電圧HVが圧電素子58に印加されている場合、切替部210は、コンデンサ254Aを介することにより駆動電圧HVに増粘防止波形を重畳させる。一方、圧電素子58に駆動電圧HVが印加されていない場合、切替部210は、コンデンサ254Aを短絡させて増粘防止波形を圧電素子58へ出力する。
従って、駆動電圧HVが圧電素子58に印加されていないときのみならず、圧電素子58に駆動電圧HVが印加されている場合も、増粘防止を実行でき、増粘防止をエネルギーの消費効率を良く行うことができる。また、増粘防止波形出力部208と高電圧出力部200との間にコンデンサを介在させることで、増粘防止波形のAC分を駆動電圧HVに重畳させることができる。そのため、増粘防止用の電源を特別に備える必要がないため、記録ヘッド駆動回路118を小型化することができる。
FWA方式のインクジェットプリンタの外観図である。 記録ヘッドの内部構造を示す断面図である。 画像形成装置の制御系の要部を示す図である。 増粘防止波形を出力する駆動回路の機能ブロック図である。 (A)増粘防止波形を出力する駆動回路において、スイッチICと圧電素子との一組分に対応した記録ヘッド駆動回路の構成図であり、(B)は、圧電素子に入力される増粘防止波形の一例である。 増粘防止処理に係る処理のフローチャートである。 増粘防止処理に係るタイミングチャートである。
符号の説明
10 画像形成装置
14 記録ヘッド
16 記録用紙(記録媒体)
56 ノズル
58 圧電素子
118 記録ヘッド駆動回路(駆動回路)
206 スイッチIC(圧電素子制御手段)
208 増粘防止波形出力部(変動波形出力手段)
254B 切替スイッチ(調整手段)
254A コンデンサ
54 圧力室

Claims (6)

  1. 圧力室に充填された液体をノズルから記録媒体へ吐出させる記録ヘッドを備え、画像データに基づいて前記記録ヘッドを駆動して画像を記録する駆動回路であって、
    電圧が印加されることで前記記録ヘッドの前記圧力室内の圧力を変化させる圧電素子と、
    前記圧電素子を駆動させる駆動電圧として、少なくとも2段階の電圧レベルが設定され、前記圧電素子へ印加する前記駆動電圧を前記画像データに基づいて制御する圧電素子駆動制御手段と、
    前記圧電素子の特定の駆動電圧を基準に設定され、当該特定の駆動電圧に重畳することで、前記ノズルから前記液体を吐出させない程度の前記液体の変動を生じさせる変動波形を出力する変動波形出力手段と、
    前記特定の駆動電圧とは異なる駆動電圧に対して前記変動波形出力手段から出力される前記変動波形を重畳する場合に、前記変動波形のベースとなる電圧を調整する調整手段と、
    を有する駆動回路。
  2. 前記駆動電圧として、相対的に高電圧の第1の駆動電圧と、相対的に低電圧の第2の駆動電圧の何れかを印加し、前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧との切替動作によって前記圧電素子を駆動させると共に、それぞれの電圧で前記圧電素子の駆動を待機状態とすることができることを特徴とする請求項1記載の駆動回路。
  3. 前記特定の駆動電圧として前記第2の電圧が選択されており、前記調整手段は、前記駆動電圧が前記第1の電圧の場合に調整を実行することを特徴とする請求項2記載の駆動回路。
  4. 前記調整手段による調整の実行は、前記変動波形出力手段から出力される前記変動波形の直流成分を除去し、前記変動波形の交流成分を前記駆動電圧に重畳させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の駆動回路。
  5. 前記調整手段が、前記変動波形の直流成分を除去するためのコンデンサを介在させる回路と、前記コンデンサ間を短絡させる回路と、の何れかに切り替える切替スイッチであることを特徴とする請求項4記載の駆動回路。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の駆動回路を備え、
    記録ヘッドが液体を吐出するタイミングに同期させて、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に移動させる移動手段と、
    を有する画像形成装置。
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