JP4862216B2 - 苗箱段積み装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、育苗施設の苗箱段積み装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来装置は、ロボットアームの先端フレーム部に、一対の前・後苗箱チャックを設けて、この前・後苗箱チャックを苗箱に対して互いに接近させたり、あるいは、離間させて苗箱を挟んだり解放したりながら、既に段積みされている苗箱に苗箱を単に置くか、落として段積みする構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
従来装置では、苗箱への土の付着や、苗箱の歪みなどにより、苗箱相互のインローが正確に嵌合しないことがあり、それらが積み重なると苗箱の積み重ね姿勢が悪くなり、苗箱の積込みや、積替え、運搬等の作業に悪影響をあたえるという不具合が発生していた。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】
請求項1の発明は、苗箱(C)の両端部に作用して該苗箱(C)を掴む苗箱チャック(4b)を設け、該苗箱チャック(4b)を取上げ位置から苗箱搬出コンベヤ(3)の適正位置へ移動させて前記取上げ位置の苗箱(C)を前記適正位置へ積替えて段積みする構成とし、苗箱チャック(4b)で掴む苗箱(C)に対向して該苗箱(C)を揃える苗箱規制装置(22)を設け、苗箱規制装置(22)により複数段の苗箱(C)を揃えてから、苗箱チャック(4b)により該苗箱(C)を掴み、苗箱(C)を前記適正位置へ積替える際、苗箱チャック(4b)で掴んでいる複数段の苗箱(C)の底面よりも下方まで延出する苗箱規制装置(22)の延長部(22a)により既に積重ねられている最上段の苗箱(C)を規制させてから、該最上段の苗箱(C)の上に苗箱チャック(4b)で掴む苗箱(C)を積重ねる構成としたことを特徴とする苗箱段積み装置とする。
請求項2の発明は、苗箱チャック(4b)により掴んでいる苗箱(C)を下方に向けて押し付ける苗箱押え装置(24)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の苗箱段積み装置とする。
請求項3の発明は、苗箱チャック(4b)により掴んでいる苗箱(C)の落下を検出する苗箱落下センサ(26)を設け、苗箱落下センサ(26)が苗箱(C)の落下を検出すると装置全体が停止する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗箱段積み装置とする。
【0005】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明によると、複数段の苗箱(C)を苗箱チャック(4b)により掴むにあたり、初めに、苗箱規制装置(22)により複数段の苗箱(C)を揃えてきちんと積み重なった状態に修正し、次いで、苗箱チャック(4b)で苗箱(C)を掴むことにより、掴み損ないを少なくしながら苗箱(C)の段積みを能率的に正確にすることができる。また、既に積重ねられている最上段の苗箱(C)を規制させてから、該最上段の苗箱(C)の上に苗箱チャック(4b)で掴む苗箱(C)を積重ねるので、きれいな姿勢で苗箱(C)の段積みができる。
【0006】
請求項2の発明によると、請求項1の発明の効果に加えて、苗箱押え装置(24)により上側の苗箱(C)を下側の苗箱(C)に押し付けることにより、苗箱相互間のインローを正確に嵌合させて、段積み姿勢を良好にすることができる。
請求項3の発明によると、請求項1又は請求項2の効果に加えて、苗箱チャック(4b)により苗箱(C)を掴んで移動しているとき、掴み損ない等による苗箱落下時に装置全体の作動を停止することにより、苗箱の段積み姿勢への悪影響や、既に段積みされている苗箱への悪影響を防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示すこの発明の実施例の形態について説明する。
図1は本発明の実施の一例を示す斜視図、図2はその平面図である。この苗植段積み装置1は、苗箱供給コンベヤ2と、苗箱搬出コンベヤ3とが互いに隣接して平行に配置されていて、この苗箱搬出コンベヤ3は2枚の苗箱をその長手方向を左右横向きとして搬送できる幅を有するように構成されている。苗箱供給コンベヤ2の取上げ位置A1,A2,A3に供給された苗箱C,C,…を苗箱搬出コンベヤ3の第1段積み位置B1,B2,B3,第2段積み位置B1’,B2’,B3’に段積みする段積みロボット4が設けられている。
【0008】
苗箱供給コンベヤ2は、1枚の苗箱の長手方向を左右方向にして搬送できる幅を有するローラコンベヤで構成されていて、前記第1取上げ位置A1,A2,A3で夫れ夫れの苗箱C,C,…を停止させる第1・第2・第3苗箱ストッパ5,6,7が設けられている。第1苗箱ストッパ5は固定状態で設けられているが、第2・第3苗箱ストッパ6,7は苗箱供給コンベヤ2の搬送面よりも下方に引っ込み可能に構成されている。
【0009】
苗箱搬出コンベヤ3は、パレット供給装置8により供給される苗箱段積み用のパレットPを一対のベルト3a,3a上に載せて搬送するようになっている。パレットPは、長手方向を左右方向にした苗箱を横方向に2列、縦方向に3列、合計6枚並べた広さを有している。このパレットPの各苗箱C,C,…の並べ位置が前記第1段積み位置B1,B2,B3、第2段積み位置B1’,B2’,B3’と合致するパレット停止位置でパレットPを停止させるように第1パレットストッパ9が設けられており、この第1パレットストッパ9は苗箱搬出コンベヤ3の搬送面よりも下方に引っ込み可能に設けられている。また、苗箱搬出コンベヤ3の終端部には、パレットPを停止させる第2パレットストッパ10が固定状態で設けられている。
【0010】
段積みロボット4は、中間部折り曲げ可能なロボットアーム4aの先端部に二段重ねにした苗箱C,Cの長手方向両端部を挟持し保持することのできる3組の苗箱チャック4b,4b,4bが設けられている。ロボットアーム4a全体を上下に回動したり、あるいは、ロボットアーム4aの折り曲げ角度を変更することにより、各苗箱チャック4b,4b,4bを前記取上げ位置と段積み位置との間を移動させると共に、移動位置を上下に調節できる構成である。
【0011】
苗箱供給コンベヤ2の始端部における苗箱搬出コンベヤ3の反対側には、播種機(図示省略)等が設置されており、該播種機の下方に苗箱搬出コンベヤ12が配置されていて、苗箱搬出コンベヤ12の終端部が苗箱供給コンベヤ2の終端部に直交するように接続されている。苗箱搬出コンベヤ12の始端部で苗箱を長手方向が搬送方向に沿った状態で載置して搬送され、搬送される途中で、床土供給装置(図示省略)により床土が苗箱Cに供給され、以下順次鎮圧・均平装置(図示省略)による床土の鎮圧均平作業、灌水装置(図示省略)による灌水作業、播種装置(図示省略)による播種作業、覆土供給装置(図示省略)による覆土作業がなされ、苗箱搬出コンベヤ12の終端部に搬送される構成である。
【0012】
苗箱搬出コンベヤ12の途中から終端までの部分は早送りコンベヤ12aに構成されていて、途中までは苗箱を隙間なく連続状態で搬送し、早送りコンベヤ12aでは各苗箱C,C,…の間に隙間ができるように搬送できる構成である。そして、早送りコンベヤ12aの中途部に、1枚づつ搬送されてくる苗箱を2段に積み重ねる苗箱積重ね装置13が設けられている。なお、苗箱積重ね装置13の搬送手前側に、苗箱内の床土表面をならすブラシ装置14が設けられている。
【0013】
前記苗箱積重ね装置13は、苗箱搬出コンベヤ12の苗箱搬送路を挟んで両側に苗箱の左右縁部に係合して苗箱を持ち上げるリフト爪を備え、1枚目の苗箱が所定の位置にくるとリフト爪が作動して苗箱を持ち上げ、2枚目の苗箱が所定に位置にくるとリフト爪が1枚目の苗箱を解放して2枚目の苗箱の上に積み重ねるように構成されている。
【0014】
また、苗箱搬出コンベヤ12の終端部には、搬送されてくる苗箱を受けとめて停止させる苗箱ストッパ16と、この苗箱ストッパ16により停止された苗箱を苗箱供給コンベヤ2上に押し出す押出しシリンダ17とが設けられている。
この苗箱段積み装置1には、苗箱の有無を検出する第1〜第8フォトセンサPH1〜PH8が8個適所に設けられていて、その検出結果に基づき各部の作動を制御する。以下、苗箱の段積み作動を説明する。
【0015】
苗箱搬出コンベヤ12により搬送されて、1枚目の苗箱が苗箱積重ね装置13まで搬送されて第1フォトセンサPH1がONになると、苗箱積重ね装置13のリフト爪が作動して当該苗箱を持ち上げ、二枚目の苗箱が苗箱積重ね装置の下方まで搬送されて第1フォトセンサPH1が再度ONすると、リフト爪が1枚目の苗箱を解放して二枚目の苗箱の上に積み重ねる。苗箱積重ね装置13は前記の作動を繰り返して、苗箱を二段に積み重ねていく。
【0016】
苗箱積重ね装置13によって二段重ねにされた苗箱は、苗箱搬出コンベヤ12の終端部で苗箱ストッパ16に受け止められて停止する。苗箱が苗箱搬出コンベヤ12の終端部に到達し、第2フォトセンサPH2がONになると、押出しシリンダ17が突出作動して苗箱を苗箱供給コンベヤ2上に押し出し、その後押出しシリンダ17は引っ込む。
【0017】
押出しシリンダ17によって苗箱供給コンベヤ2上に押し出された2段重ねの苗箱は、第1・第2・第3取上げ位置A1,A2,A3に向けて搬送される。初期状態では、第2苗箱ストッパ6及び第3苗箱ストッパ7は搬送面よりも下方に引っ込んだ状態になっており、1枚目の苗箱は終端側の第第1取上げ位置A1まで搬送され、第1苗箱ストッパ5により停止される。これにより第3フォトセンサPH3がONすると、第2苗箱ストッパ6が苗箱供給コンベヤ2の搬送面よりも上方に突出する。このため、2枚目の苗箱は第2取上げ位置A2まで搬送され、第2苗箱ストッパ6により停止される。これにより第4フォトセンサPH4がONになると、第3苗箱ストッパ7が苗箱供給コンベヤ2の搬送面よりも上方に突出する。このため、苗箱は第3取上げ位置A3まで搬送され、第3苗箱ストッパ7により停止される。これにより、第5フォトセンサPH5がONになる。
【0018】
前記のようにして、第1・第2・第3取上げ位置A1,A2,A3に2段重ねの苗箱が供給され、第3・第4・第5フォトセンサPH3,PH4,PH5がONになると、段積みロボット4が所定の作動を行い、各取上げ位置の苗箱を後述する苗箱搬出コンベヤ3の適正位置に載替える。具体的には、3組の苗箱チャック4b,4b,4bが開いた状態で取上げ位置に移動し、そこで苗箱チャック4b,4b,4bが閉じて苗箱を挟持し、次いで苗箱を挟持した苗箱チャック4b,4b,4bが苗箱搬出コンベヤ3上の適正位置まで移動し、そこで苗箱チャック4b,4b,4bが開いて苗箱を解放するように作動する。
【0019】
苗箱チャック4b,4b,4bを苗箱供給コンベヤ2の取上げ位置から苗箱搬出コンベヤ3上の適正位置へ移動させるためにロボットアーム4aが作動した時点において、第3・第4・第5フォトセンサPH3,PH4,PH5のいずれかがONし苗箱有りを検出した場合には、「異常」として苗箱段積み装置全体を停止させる。
【0020】
第3・第4・第5フォトセンサPH3,PH4,PH5のいずれもがOFFの場合は、「正常」であると判断し、第2苗箱ストッパ6及び第3苗箱ストッパ7を苗箱供給コンベヤ2の搬送面よりも下方に引っ込ませる。これにより苗箱供給コンベヤ2は初期状態となり、前記と同様に、第1・第2・第3取上げ位置A1,A2,A3に二段重ねの苗箱が夫れ夫れ供給される。
【0021】
パレット供給装置8は、第6フォトセンサPH6がOFFになるとき、苗箱搬出コンベヤ12にパレットPを供給する。このパレットPがパレット停止位置まで移動すると、苗箱搬出コンベヤ3の搬送面よりも上方に突出した状態にある第1パレットストッパ9により受け止められて停止する。これにより、第6フォトセンサPH6、第7フォトセンサPH7がONになり、苗箱搬出コンベヤ3が停止し、段積みロボット4がパレットPに苗箱の段積みを開始する。段積みロボット4による苗箱の段積みは、次のようにして実行される。
【0022】
1組目の苗箱は苗箱供給コンベヤ2から遠い側の第2段積み位置B1’,B2’,B3’に苗箱を載置する。2組目の苗箱は1組目の苗箱の上に載置される。以下同様にして、所定段数になるまで苗箱を段積みする。そして、第2段積み位置B1’,B2’,B3’に苗箱が所定段数積重ねられると、次いで、苗箱供給コンベヤ2から近い側の第1段積み位置B1,B2,B3に苗箱を段積みする。
【0023】
しかして、第1・第2段積み位置B1,B2,B3、B1’,B2’,B3’に苗箱が所定段数ずつ段積みされた時点で、第8フォトセンサPH8がOFFである場合は、第1パレットストッパ9が下降すると共に、苗箱搬出コンベヤ3が作動する。この時点で、第8フォトセンサPH8がONの場合には、そのままの状態を保持する。苗箱搬出コンベヤ3の終端部まで搬送されたパレットPは、第2パレットストッパ10によって受け止められて停止する。
【0024】
次に、図3に基づき、段積みロボット4における3組の苗箱チャック4b,4b,4bで苗箱を挟む際に苗箱の段積み状態をきちんと揃える苗箱規制装置について説明する。
中間部折り曲げ可能なロボットアーム4aの先端部に、二段重ねにした苗箱C,Cの長手方向両端部を挟持し保持することのできる3組の苗箱チャック4b,4b,4bが設けられている。この苗箱チャック4bは一対の前・後苗箱チャック40,40により構成されていて、例えば、挟持シリンダにより構成されている挟持駆動手段21を伸縮することにより、前・後苗箱チャック40,40を苗箱の長手方向に互いに接近させたり、あるいは、離間させて、苗箱Cの短辺部の中央凹部C1,C1を挟んだり、解放したりする構成である。
【0025】
また、ロボットアーム4aの先端フレーム部41には前・後チャック40,40で挟む苗箱Cの四隅部に対向して苗箱規制装置22,22,…を設け、規制シリンダにより構成されている規制駆動手段23,23,…を伸縮することにより、苗箱規制装置22,22,…を苗箱の長手方向に互いに接近させたり、あるいは、離間させて、苗箱Cの四隅部を互いに内側に移動し、二段の苗箱C,Cを揃えきちんと重なった状態に修正するものである。
【0026】
従って、苗箱を苗箱チャック4b,4bにより掴むにあたり、初めに、苗箱規制装置22,22,…で二段の苗箱C,Cをきちんと積み重なった状態に修正し、次いで、苗箱チャック4b,4bで苗箱C,Cを掴むことにより、掴み損ないを少なくして能率的に苗箱の段積みをすることができる。
【0027】
なお、図4に示すように、前記苗箱規制装置22,22,…の下端部を苗箱チャック4b,4bで掴んでいる二段の苗箱C,Cの底面よりも下方まで延出する延長部22aを設けるように構成してもよい。このようにすると、ロボットアーム4aが掴んだ二段の苗箱C,CをパレットP上の段積みされた苗箱に積重ねる際に、苗箱規制装置22,22,…を外側から内側に移動させることにより既に積重ねられている最上段の苗箱Cを挟み一致させることができて、その上に掴んでいる苗箱C,Cを積重ねることができて、きれいな姿勢で苗箱の段積みができる。
【0028】
従来装置では、下側の苗箱に対して上側の苗箱を単に置くか、落としながら苗箱を段積みするので、土の付着や、苗箱の歪みなどで、苗箱相互のインローが正確に嵌合しないことがあり、それらが積み重なると苗箱の積み重ね姿勢が悪くなり、苗箱の積込みや、積替え、運搬等の作業に悪影響をあたえることがあった。
【0029】
しかし、この実施例では、積重ねられた苗箱に苗箱を段積みする際に、苗箱規制装置22,22,…により積重ね状態を適正に修正しながら苗箱を順次積重ねることができて、前記不具合を防止することができる。
次に、図5に基づき二段重ねの苗箱を正確に積み重ねる装置について説明する。
【0030】
ロボットアーム4aの先端フレーム部41には、苗箱チャック4b,4bにより掴んだ二段の苗箱C,Cの上方に位置するように苗箱押え装置24を設けている。この苗箱押え装置24は、押えシリンダ25の伸縮により上下動し、苗箱チャック4b,4bで掴んでいる上側の苗箱Cを押えて、上下二段の苗箱C,Cのインローを正確に嵌合し、積重ね姿勢を良好にするものである。
【0031】
従来の段積みロボットによる苗箱段積み装置は、下側の苗箱に対して上側の苗箱を単に置くか、落とすことにより苗箱を段積みするので、土の付着や、苗箱の歪みなどで、苗箱相互のインローが正確に嵌合しないことがあり、それらが積み重なると苗箱の積み重ね姿勢が悪くなるという不具合があった。
【0032】
前記のように、ロボットアーム4aが苗箱の積込み位置に移動した際に、まず、苗箱押え装置24により二段の苗箱C,Cを押しつけることにより、苗箱相互間のインローを正確に嵌合し、段積み姿勢を良好にすることができる。
また、図6に示すように、この苗箱押え装置24に苗箱の落下を検出する苗箱落下センサ26を設けてもよい。この苗箱落下センサ26は、例えば、押えシリンダ25には伸縮による上下動に従動して移動するマグネット部を設け、先端フレーム部41の押えシリンダ25近傍にリードスイッチ部を設けて構成する。
【0033】
しかして、苗箱チャック4b,4bで掴んでいる苗箱が落下し、押えシリンダ25が下動したのを苗箱落下センサ26が検出すると、苗箱段積み装置1の全体を急停止するのである。
このように構成することにより、ロボットアーム4aでの苗箱を掴んでの移動中に、掴み損ない等による苗箱落下時に装置全体の作動を停止することにより、苗箱の段積み姿勢への悪影響や、既に段積みされている苗箱への悪影響を防止できる。
【0034】
次に、図7に基づき床土供給装置(図示省略)部分の苗箱搬出コンベヤ12の構成について説明する。
前記床土供給装置(図示省略)部分の苗箱搬出コンベヤ12は、次のように構成されている。複数のローラー27,27,…にひも状のベルト28,28,…を巻き掛けて、苗箱搬出コンベヤ12を構成する。このベルト28,28,…上面に苗箱を載置し搬送しながら床土を落下供給する。床土供給装置(図示省略)の下方のベルト28,28,…部分には、振動フレーム29,29に回転自在に支架されていて断面例えば四角形の振動ローラー30,30を配置し、振動ローラー30,30の軸30a,30aを振動ベルト31により回転し、搬送中の苗箱Cに振動を付与し、苗箱内のポットへの床土の入り具合を多くするものである。
【0035】
また、振動フレーム29,29をコンベヤフレーム32に対して調節ボルト33,33により上下調節することにより、振動ローラー30,30の搬送面からの突出量を調節できて苗箱の振動における振幅を変更することができ、ポットへの床土の供給状況によって適確な振幅で苗箱を振動させることができ、床土の粘度等の性質が異なってもポットへの床土供給を適正に且つ良好に行える。
【0036】
次に、図8に基づき点播型播種装置の苗箱内のポットシート34への種子供給装置について説明する。
点播型播種装置(図示省略)は一粒ずつ種子吸着管に吸着した種子を播種管35に供給し、播種管35の下端から種子落し板36の播種パイプ37を経て苗箱内のポットシート34のポット部34aに播種される構成である。
【0037】
その際に、種子落し板36の底面をポット部34aの上端縁に接近させつつ移動し、種子の飛散を防止しながら播種するものである。従来装置は図8(2)に示すように、種子落し板36の進行前側部がポットの上面に沿った平板状に構成していたので、苗箱内に入った床土の具合等により、ポットシート34の継ぎ目37部分が少し浮き上がることがあり、種子落し板36の先端が引っ掛かり、播種不良の原因となっていた。
【0038】
そこで、この実施例では、図8(1)に示すように、種子落し板36の進行前側部を上方に屈曲する屈曲部36aに構成したので、ポットシート34の継ぎ目37が多少浮き上がっていても、種子落し板36の先端部への引っ掛かりを防止し、播種精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体の斜視図である。
【図2】 全体の平面図である。
【図3】 要部の正面図、側面図である。
【図4】 要部の正面図である。
【図5】 要部の正面図、側面図である。
【図6】 要部の正面図である。
【図7】 要部の側面図、平面図である。
【図8】 要部の側面図である。
【符号の説明】
1 苗箱段積み装置
2 苗箱供給コンベヤ
3 苗箱搬出コンベヤ
4 段積みロボット
4a ロボットアーム
4b 苗箱チャック
40 前・後チャック
21 挟持駆動手段
22 苗箱規制装置
23 規制駆動手段
24 苗箱押え装置
25 押えシリンダ
26 苗箱落下センサ
Claims (3)
- 苗箱(C)の両端部に作用して該苗箱(C)を掴む苗箱チャック(4b)を設け、該苗箱チャック(4b)を取上げ位置から苗箱搬出コンベヤ(3)の適正位置へ移動させて前記取上げ位置の苗箱(C)を前記適正位置へ積替えて段積みする構成とし、苗箱チャック(4b)で掴む苗箱(C)に対向して該苗箱(C)を揃える苗箱規制装置(22)を設け、苗箱規制装置(22)により複数段の苗箱(C)を揃えてから、苗箱チャック(4b)により該苗箱(C)を掴み、苗箱(C)を前記適正位置へ積替える際、苗箱チャック(4b)で掴んでいる複数段の苗箱(C)の底面よりも下方まで延出する苗箱規制装置(22)の延長部(22a)により既に積重ねられている最上段の苗箱(C)を規制させてから、該最上段の苗箱(C)の上に苗箱チャック(4b)で掴む苗箱(C)を積重ねる構成としたことを特徴とする苗箱段積み装置。
- 苗箱チャック(4b)により掴んでいる苗箱(C)を下方に向けて押し付ける苗箱押え装置(24)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の苗箱段積み装置。
- 苗箱チャック(4b)により掴んでいる苗箱(C)の落下を検出する苗箱落下センサ(26)を設け、苗箱落下センサ(26)が苗箱(C)の落下を検出すると装置全体が停止する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗箱段積み装置。
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JP2002176856A (ja) | 2002-06-25 |
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