JP4861661B2 - エレベータの釣合錘 - Google Patents
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Description
また、釣合錘には主錘および調整錘が取り付けられ、乗りかごの重量に合わせて釣合錘の全体重量を調整できるようになっている(例えば、下記特許文献1を参照)。
上梁3には錘側シーブ6あるいはロープヒッチが配設され、かつ下梁4の下面には緩衝器に当接する受け板7が配設されている。
また、左右一対の縦梁2L,2Rには、この釣合錘1の昇降を案内する左右一対の錘側ガイドレール8L,8Rと摺動自在に係合する、上下一対のガイド部材9がそれぞれ固定されている。
加えて、左右一対の縦梁2L,2Rの上部間には錘押さえ13が掛け渡され、主錘11および調整錘12の飛び上がりを防止している。
この場合、昇降路の内部に巻上機や各種の機器類が配設されるため、昇降路を水平断面で見たときに釣合錘のために利用可能な面積が小さくなって来ている。
また、昇降路の頂部に機器が配設され、かつ昇降路底部のピットも浅くなる傾向にあるため、釣合錘の上下寸法も制約されるようになって来ている。
これにより、昇降路の水平断面積および上下寸法の制約によって定まる、釣合錘1が利用可能な空間内において、釣合錘の全体重量を最大限に増加させることができない。
エレベータの乗りかごと釣瓶状に懸架される釣合錘であって、
左右一対の縦梁を含む枠体と、
前記枠体の内側下部に積み重ねられる複数の主錘および内側上部に積み重ねられる複数組の調整錘と、を備え、
前記調整錘の各組は、前記主錘の一つを前記左右一対の縦梁同士を結ぶ方向に2分割した形状の左側の調整錘と右側の調整錘とからなり、
前記左側の調整錘および前記右側の調整錘は、互いに相手側に向かって突出する凸部と、これらの凸部を受け入れる凹部とをそれぞれ有しており、
前記凸部および前記凹部は、左側の調整錘および右側の調整錘の前記左右一対の縦梁同士を結ぶ方向に対して垂直かつ水平な方向への変位を防止するように互いに係合するとともに、前記左側の調整錘および前記右側の調整錘が互いに同一形状となるように配置されていることを特徴とする。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術の釣合錘を含めて同一の部分には同一の参照符号を用いるとともに、釣合錘が昇降する方向を上下方向、左右一対の縦梁を結ぶ方向を左右方向、上下左右の両方向に対して垂直な方向を前後方向と言う。
まず最初に図1〜図5を参照し、一実施形態のエレベータの釣合錘について詳細に説明する。
上梁3には錘側シーブ6あるいはロープヒッチが配設され、かつ下梁4の下面には緩衝器に当接する受け板7が配設されている。
また、左右一対の縦梁21L,21Rには、この釣合錘1の昇降を案内する左右一対の錘側ガイドレール8L,8Rと摺動自在に係合する、上下一対のガイド部材9がそれぞれ固定されている。
さらに、枠体5の内側には、厚い鉛板である主錘11および重量調整用の薄い鉛板である調整錘22L,22Rが装着されている。
加えて、左右一対の縦梁21L,21Rの上部間には錘押さえ13が掛け渡され、主錘11および調整錘22L,22Rの飛び上がりを防止している。
また、第2の特徴は、図2および図3から明らかなように、従来の調整錘12が左右方向(長手方向)に2分割されて22L,22Rとなっていることである。
そして、上梁3および錘側シーブ6との干渉により主錘11を枠体5に装着できなくなった後は、図5に示したように、主錘11の上に左右の調整錘22L,22Rを順次積み重ねる。
このとき、調整錘22L,22Rの左右方向寸法は主錘11のそれの半分であるから、錘側シーブ6と主錘11との間の上下方向の隙間および左右一対の縦梁21L,21Rの間の左右方向の隙間から、調整錘22L,22Rを順次挿入して主錘11の上に積層しつつ枠体5に装着することができる。
これにより、左右方向に隣接する調整錘22L,22Rは互いに係合し、矢印で示す前後方向には変位することができないから、枠体5からの脱落を確実に防止することができる。
これに対して、図3に示した変形例の釣合錘25においては、左右の調整錘22L,22Rがそれぞれ有する凸部22cおよび凹部22dの配置が工夫されて、同一形状の部品となっている。
これにより、図8に示した従来の釣合錘1において左右一対の縦梁2L,2Rに切り欠き10,10が設けられていた部分にも、調整錘22L,22Rを装着することができるから、釣合錘20として利用可能な空間内においてその全体重量を最大限に高めることができる。
また、調整錘22L,22Rは、その左右方向(長手方向)寸法が主錘11のそれの半分となっているが、凸部22a,22dおよび凹部22b,22dが互いに係合しているので、前後方向に位置ずれして枠体5から脱落することはない。
次に図6を参照し、第1参考例のエレベータの釣合錘について詳細に説明する。
そのため、下梁4の下面の左右両端部には下方に延びる複数のねじ棒32が植設され、かつこれらのねじ棒31が貫通するように薄い鉛板33が積層され、さらにねじ棒32の下部に雌ねじ部材34が螺合して鉛板33を下梁4の下面に固定している。
なお、積層する薄い鉛板33は、左右一対のガイド部材9や受け板7に当接する緩衝器35との干渉を避けるように、その形状および取付位置が定められている。
また、鉛板33は矩形状とすることができ、上記特許文献1に記載されているような特別な形状の鉛板ではないから、その製造も容易で低コストに構成することができる。
次に図7を参照し、第2参考例のエレベータの釣合錘について詳細に説明する。
そのため、左右一対の縦梁21L,21Rの側壁のうち、この釣合錘40の昇降を案内する左右一対の錘側ガイドレール8L,8Rと対向する部分には、上下方向に延びる棒状の錘部材42が2本ずつ、錘側ガイドレール8L,8Rを隙間を開けて前後方向に挟むように、複数のボルト43によって固定されている。
なお、棒状の錘部材42は、左右一対の錘側ガイドレール8L,8Rおよびガイド部材と干渉しないように、その形状および取付位置が定められている。
このとき、錘部材42は、上下方向に延びる一本の長尺部材から構成することもできるし、複数本の短尺部材あるいはブロックから構成することもできる。
さらに、左右一対の縦梁21L,21Rのいずれかに錘部材42を取り付けることにより、この釣合錘40の左右方向の重量バランスを効率よく調整することができる。
例えば、上述した第1参考例の釣合錘30(図6)に、第2参考例の釣合錘40における左右一対の側方調整錘41L,41Rを装着することができる。
2L,2R 縦梁
3 上梁
4 下梁
5 枠体
6 錘側シーブ
7 受け板
8L,8R 錘側ガイドレール
9 ガイド部材
10 切り欠き
11 主錘
12 調整錘
13 錘押さえ
20 一実施形態の釣合錘
21L,21R 縦梁
22L,22R 調整錘
22a,22c 凸部
22b,22d 凹部
25 変形例の釣合錘
30 第1参考例の釣合錘
31L,31R 下側調整錘
32 ねじ棒
33 鉛板
34 雌ねじ部材
35 緩衝器
40 第2参考例の釣合錘
41L,41R 側方調整錘
42 錘部材
43 ボルト
Claims (1)
- エレベータの乗りかごと釣瓶状に懸架される釣合錘であって、
左右一対の縦梁を含む枠体と、
前記枠体の内側下部に積み重ねられる複数の主錘および内側上部に積み重ねられる複数組の調整錘と、を備え、
前記調整錘の各組は、前記主錘の一つを前記左右一対の縦梁同士を結ぶ方向に2分割した形状の左側の調整錘と右側の調整錘とからなり、
前記左側の調整錘および前記右側の調整錘は、互いに相手側に向かって突出する凸部と、これらの凸部を受け入れる凹部とをそれぞれ有しており、
前記凸部および前記凹部は、左側の調整錘および右側の調整錘の前記左右一対の縦梁同士を結ぶ方向に対して垂直かつ水平な方向への変位を防止するように互いに係合するとともに、前記左側の調整錘および前記右側の調整錘が互いに同一形状となるように配置されていることを特徴とするエレベータの釣合錘。
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