JP4860685B2 - 高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット - Google Patents
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Description
【0001】
この発明は、2種以上の高融点金属を含む焼結体スパッタリングターゲットに関し、特にターゲット組織を改良してマトリックスを形成する主成分以外の金属粒子の脱落を防止し、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生を少なくすることにより成膜の品質を向上させることができる高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットに関する。
【背景技術】
【0002】
高融点金属であるルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)又はイリジウム(Ir)は熱的安定性にすぐれ、さらに低抵抗性、バリヤ性に優れているので、半導体素子の成膜材料として、特にゲート電極材、各種拡散バリヤ材として注目されている。
前記ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)若しくはイリジウム(Ir)等は、それぞれ単独の薄膜又はそれを形成するためのターゲット材として使用されることもあるが、めっきを施す場合に濡れ性が悪いという問題がある。
したがって、このような欠点を補うために他の金属(特に高融点金属)を添加することが提案されている。
【0003】
薄膜を形成する手段としては、一般には周知のスパッタリング法が使用される。スパッタリング法としては、通常高周波(RF)スパッタリング装置が使用される。スパッタリングに際しては、前記組成の合金ターゲットの製造が不可欠である。そして、成膜の品質を向上させるためには、ターゲットの品質を向上させることが非常に重要である。
前記高融点金属であるルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)又はイリジウム(Ir)に高融点金属を添加してターゲットを製造する場合、溶解−塑性加工法を用いて製造することも考えられるが、ルテニウム,ロジウム,イリジウムは融点が高くかつ脆弱な材料であるため溶解装置が非常に高価なものになり、塑性加工も特殊な技術を必要とするため製造コストが高くなるという問題がある。
【0004】
以上から、ターゲットの製造には、焼結法を使用するのが適当である。しかし、2種以上の高融点金属の焼結体を製造する場合においても、ターゲットの品質を向上させることは必ずしも容易ではない。
高融点金属であるルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)又はイリジウム(Ir)の中に、副成分となる合金元素の含有量が少ない場合は、さほど大きな問題とならない。しかし、副成分となる合金添加量を増加させると、金属が主成分である組織(マトリックス成分)中に、副成分となる金属が点状(島状)に存在するようになり、これがスパッタリング中に脱落してパーティクル発生の原因となるからである。
【0005】
脱落した後の空孔及びその近傍には不規則なエッジが形成されるためにスパッタリング中の異常放電発生させる原因となり、さらにパーティクル発生を増加させるという問題を生じる。成膜の品質を向上させるためには、このパーティクルを発生させないことが非常に強く求められている。
また、ターゲット中に存在するガス成分又はその他の不純物は、組織の界面に集合し易く、このような不純物の存在もスパッタ時のアーキングやパーティクル発生の原因となり、焼結密度が低下してターゲットの強度を弱め、成膜の品質を低下させるという問題を発生させる。
【0006】
以下に説明する本願発明のターゲットに直接関係するものではないが、参考として高融点金属ターゲットの問題として挙げられているパーティクル防止策、ターゲットの割れ防止策(抗折力向上)の提案があるので、それを以下に紹介する。
モリブデンとタングステンを主体とし、組織をモリブデン粒子とタングステン粒子を1.0μm以下の拡散接合距離をもって焼結し、抗折力750Mpa以上であるモリブデン−タングステン系ターゲット(特許文献1参照)。
タングステン粉末とチタン粉末との混合粉末を1500-1700°Cで加圧焼結し、ターゲット断面で20%以上の面積率をもつチタン-タングステン合金相、タングステン相、チタン相からなる組織を有し、平均結晶粒径が50μm以下の焼結体を得るパーティクル発生防止用のタングステン-チタンターゲット材の製造方法(特許文献2参照)。
49原子%以下の(C、B、Ir、W、Ge、CeO2、RuO2)の1種または2種以上の粉末と51原子%以上のTa粉末とを焼結したパーティクル発生防止用のバリヤ膜用Ta系ターゲット(特許文献3参照)。
【特許文献1】
特開平11−36067号公報
【特許文献2】
特開平5−156384号公報
【特許文献3】
特開2000−355761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み、2種以上の高融点金属を含む焼結体スパッタリングターゲットに関し、特にターゲット組織を改良してマトリックスを形成する主成分以外の金属粒子の脱落を防止し、ガス成分等の不純物を低減させ、密度を向上させて、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生を少なくし、成膜の品質を向上させると共に、ターゲットの加工性を向上させることができる高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、上記の問題を解決するために、Ru、Rh又はIrから選択した少なくとも1以上の主成分とW、Ta又はHfの1種以上から選択した50at%未満の高融点金属の副成分を添加し、そのターゲット組織を改良・工夫して粒子の脱落を防止し、ガス成分等の不純物量を低減させ、さらに密度を向上させることにより、従来に比べて成膜特性に優れたルテニウム,ロジウム,イリジウムを主成分としたスパッタリング用合金ターゲットを得ることができるとの知見を得た。
本願発明は、この知見に基づいて、
W、Ta又はHfの1種以上から選択した50at%未満の副成分と残部Ru、Rh又はIrから選択した少なくとも1以上の主成分及び不可避的不純物からなる高融点金属焼結体であって、前記主成分の金属組織中に、平均粒径100μm乃至500μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相を備えている高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット、を提供する。
【0009】
本発明の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットは、Ru、Rh又はIrから選択した少なくとも1以上の主成分からなる。これらの高融点金属は、単独でも複合材でもいずれでも良いが、これらは主成分として合計量で50at%以上とする。
これらの高融点金属は、熱的安定性にすぐれ、さらに低抵抗性、バリヤ性に優れているので、半導体素子の成膜材料として、特にゲート電極材、各種拡散バリヤ材として有用である。マトリックスであるRu、Rh又はIrからなる金属組織は、10〜30μm程度のほぼ均一な平均粒径を備えているのが望ましい。これは、本願発明の主たる(必須)構成要件ではないが、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生をさらに低減する効果があり、スパッタ膜組織の均一性を向上させるので、より好ましい形態である。
【0010】
副成分となるW、Ta又はHf は、5 at%以上50at%未満を添加する。この場合、単独添加でも、2種以上の添加のいずれでも良い。使用目的に応じて添加量を任意に選定することができる。これらの副成分は、Ru、Rh又はIrの主成分となる高融点金属からなる薄膜の、めっき濡れ性を改善する等の効果がある。副成分の量を5 at%以上とするのは、この量未満であると添加の効果がないからである。一方、副成分の最大添加量は、副成分としての制限から50at%未満とする。
問題は、これらの副成分の、ターゲット中の存在形態である。これらの副成分である金属相(合金相又は化合物相を含む)はマトリックスである金属組織中に粒状物として存在する。ここで言う粒状物は、片状物、球状物、紐状物その他の形状の単独又は結合若しくは複合した形状を意味するもので、特にその形状を制限するものではないことは理解されるべきものである。
これらの副成分となる粒状物は、平均粒径100μm乃至500μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相からなる。これらは、主成分からなる金属組織中に粒子の形で点在する。ここで点在するという表現を用いたのは、これらがそれぞれほぼ独立した状態で、マトリックス中に平均的に存在することを意味するものである。
【0011】
この存在形態は非常に重要である。金属組織中に100μm未満の副成分の粒子が多数存在するようになると、その微細な粒子がスパッタリング中に剥落するという問題が生ずる。すなわち、マトリックスの中に存在する副成分となる粒子が小粒であるほど、マトリックスとの結合が浅く弱いので、周囲の金属組織から外れる(脱落する)可能性が高くなるからである。これに対して、粒子サイズが大きい場合には、その可能性は低くなるからである。
一方、500μmを超える大きさの粒子が多くなると、主成分に対する副成分の偏析が目立つようになるので、均一な成膜を目的とする場合には、500μm以下とすることが望ましいと言える。特に、平均粒径100μm乃至300μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相を備えていることが好ましい。
[0012]
これらの副成分となる高融点金属は焼結時の熱を受けて、少なからず周囲の主成分となる高融点金属と合金相又は化合物相を形成する。
この場合、これらの合金相又は化合物相は、副成分となる粒子が周囲のマトリックスの高融点金属との結合を強める作用をする。したがって、この合金相又は化合物相の存在は、副成分の粒子の剥落防止に役に立つ。
特に、粒状副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至50μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていることが望ましい。より好ましくは、粒状の副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至100μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていること、さらに好ましくは、粒状副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至200μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていることが望ましい。
一方、合金相又は化合物相は、本来硬いので多量に存在すると加工性が低下することがあるので、これは高融点金属の組合せにもよるが、上限値は、およそ200μm以下とするのが望ましいと言える。
[0013]
さらに、本願発明は、ガス成分の不純物である酸素含有量が300wtppm以下及び炭素含有量が100wtppm以下である上記高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットを提供する。また、上記に加えて、さらにガス成分以外の不純物含有量の総量を100wtppm以下である上記高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットを提供する。
ガス成分の低減及び不純物の低減は、本願発明の主たる(必須)構成要件ではないが、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生をさらに低減する効果があり、スパッタ膜組織の均一性を向上させる。したがって、ガス成分の低減及び他の不純物を、同時に低減させることは、好ましい形態である。
[0014]
本願発明の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットは、相対密度が98%以上であり、100μm以上の空隙が存在しないことが望ましい。
空隙の存在は密度と直接関係するものであるが、高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットにおいては、密度を向上させることにより、ターゲットの割れを防止し、さらにパーティクルを低減させる効果がある。これもまた、本願発明の主たる(必須)構成要件ではないが、好ましい形態である。
本願発明の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットは、さらにターゲット面積1cm2当りの、合金組成のばらつきが±10%以下であることが望ましい。本願発明の2種以上の高融点金属からなる焼結体であるために、完全固溶状態のターゲット材料を得ることが難しい、しかしながら、できるだけターゲットの均一性を確保するためには、合金組成のばらつきを±10%以下とすることが望ましい。これもまた、本願発明の主たる(必須)構成要件ではないが、好ましい形態である。
発明の効果
[0015]
以上によって、本願発明の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲットは、ターゲット組織を改良してマトリックスを形成する主成分以外の金属粒子の脱落を防止し、ガス成分等の不純物を低減させ、密度を向上させて、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生を少なくすることにより成膜の品質を向上させ、さらにターゲットの加工性を向上させることができるという優れた効果を有する。
発明を実施するための最良の形態
[0016]
本発明の、ルテニウム(Ru)合金、ロジウム(Rh)合金、イリジウム(Ir)合金からなる高融点合金スパッタリングターゲットは、ルテニウム粉末、ロジウム粉末又はイリジウム粉末の一種以上と、タングステン(W)、タンタル(Ta)又はハフニウム(Hf)の一種以上の副成分からなる合計量が50at%未満の金属粉末とを混合し、この混合粉末を焼結して得られる高融点金属からなる焼結体ターゲットである。
これらのターゲットをスパッタリングして得られる膜は、半導体素子の成膜材料として、特にゲート電極材、各種拡散バリヤ材として有用である。但し、本願発明は、これらの用途に制限されるものではなく、これらの用途以外の材料にも適用できることは当然理解されるべきであり、本願発明に含まれるものである。
一般に、焼結後の組織は、焼結粉末の粒径が反映されるので、原料粉の段階で粒度調整することが必要となる。過度に微粉にした場合には、酸素を吸収し低酸素化が困難となるので、この意味からも、過度の微細粉の使用は避けることが望ましいと言える。
また、原料粉末のサイズは、焼結後の組織において、副成分の相の微細化に影響を与える、すなわちターゲットに微細粒子が多量に存在する場合には、それがパーティクルの原因となるので、焼結後のターゲットの組織に影響を与える焼結原料のサイズは、一定レベルに制限する必要がある。
【0017】
本発明の高融点金属からなる焼結体ターゲットの具体的な製造方法としては、例えば市販4Nグレード(99.99%純度)のルテニウム粉末、ロジウム粉末又はイリジウム粉末(それぞれ低酸素品)を超高真空チャンバーに導入し、ルテニウム粉末に高出力赤外線ランプ加熱又はマイクロウェーブ加熱を使用して粉末を加熱し、酸素を除去する。粉末体の温度は、約1100〜1300°Cとする。これは1100°C以上でないと酸素乖離は十分起こらないからである。
また、この加熱は、ルテニウム粉末、ロジウム粉末又はイリジウム粉末が結合し合い焼結性を低下させないためであり、またランプ加熱あるいはマイクロウェーブ加熱するのは、粉末体を早く室温まで冷却できるようにするためである。チャンバーに接続された酸素モニターで十分酸素が放出されたことを確認した後、加熱を停止し急速に冷却する。
【0018】
次に、アルゴンガスを導入して上記ルテニウム粉末、ロジウム粉末又はイリジウム粉末を容器に封入し、さらに4Nグレード(99.99wt%純度の)タングステン粉、タンタル粉又はハフニウム粉を混合する。
このタングステン粉、タンタル粉又はハフニウム粉は、それぞれの金属のEBインゴットを、水素化・脱水素化を繰り返して粉砕したものである。
この混合粉を、再度1100°Cで脱酸処理を行い、1300〜1800°Cの温度で、真空中ホットプレスし、さらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作成する。これをさらにターゲット形状に仕上げ加工(機械加工等を)する。
【0019】
これによって得られたルテニウム合金、ロジウム合金又はイリジウム合金焼結スパッタリングターゲットは、ガス成分を除くターゲットの純度が99.99wt%以上である。
主成分からなる金属組織中に平均粒径100μm乃至500μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相を点在させることは、前記粉末の粒度の選択、焼結条件(温度、加圧力)の調製と選択によって行なうことができる。また、ガス成分は、酸素や炭素が混入しない条件で、かつ除去できる工程を採用することにより達成できる。
【実施例】
【0020】
次に、実施例について説明する。なお、本実施例は発明の一例を示すためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。すなわち、本発明の技術思想に含まれる他の態様及び変形を含むものである。
【0021】
(実施例1、実施例2、実施例3)
市販4Nグレードのルテニウム粉末(低酸素品)を超高真空チャンバーに導入し、ルテニウム粉末に高出力赤外線ランプ加熱にて酸素を除去した。原料Ru粉末の酸素濃度は1200ppmであり、粒径は1.5μmである。粉末体の温度をおよそ1200°Cとした。チャンバーに接続された酸素モニターで十分酸素が放出されたことを確認してから加熱を停止し、急速冷却して、室温まで冷却した。
次に、これを容器に入れ、アルゴンガスを導入すると共に、EB(電子ビーム)溶解インゴットを水素化・脱水素化を繰り返して粉砕し、35メッシュ〜200メッシュに分級した4Nグレードのタングステン粉末、タンタル粉末、ハフニウム粉末を、添加量をそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変えてルテニウム粉末と混合した。タングステン原料粉の酸素濃度は20ppm、タンタル原料粉の酸素濃度は80ppm、ハフニウム原料粉の酸素濃度は130ppmである。
【0022】
これら混合粉を再度1100°Cで脱酸処理を行い、1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表1に示す。
表1に示す通り、実施例1に示すタングステン、実施例2に示すタンタル、実施例3に示すハフニウム添加量は、それぞれ5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、99.1〜99.8%の範囲で、いずれも99%を超えていた。
また、酸素濃度は40〜220wtppmの範囲にあり、低酸素化を達成していた。主成分であるルテニウムマトリックス組織の平均結晶粒径は8〜22μmの範囲にあった。特に重要となる粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相(以下、「副成分金属相」という。)の平均粒径は、いずれも本発明の条件を満たしていた。
そして、図1に示すように、その粒状副成分からなる金属相が均一に点在していた。この図1は下記に示す実施例1−2の高融点金属ターゲットの組織を示す図である。
【0023】
実施例1〜3は、いずれもターゲットの密度が98wt%以上の範囲にあり、酸素量は40〜220wtppmの範囲にあった。
実施例1−1(表中、「実1−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は147μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ60μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。
この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は3×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-5at%Wターゲットが得られた。
【0024】
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生は若干増加する傾向があった。しかし、その増加量はわずかであり、特に問題となるレベルではなかった。
粒状副成分の周囲に形成される主成分との合金相又は化合物相の存在は、より好ましい条件ではあるが、特に大きく影響を受けるのは、粒状副成分の全体の大きさであることが確認できた。以下の実施例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0025】
実施例1−2については、粒状副成分からなるW金属相は133μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ52μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。
この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は4×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-15at%Wターゲットが得られた。
実施例1−3については、粒状副成分からなるW金属相は139μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ56μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。
この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は9×10-3ケ/cm2であり、良好なRu-30at%Wターゲットが得られた。
【0026】
実施例2−1については、粒状副成分からなるTa金属相は124μmの大きさであり、該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ48μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は4×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-5at%Taターゲットが得られた。
実施例2−2については、粒状副成分からなるTa金属相は131μmの大きさであり、該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ39μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は9×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-15at%Taターゲットが得られた。
実施例2−3については、粒状副成分からなるTa金属相は118μmの大きさであり、該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ30μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は4×10-3ケ/cm2であり、良好なRu-30at%Taターゲットが得られた。
【0027】
実施例3−1については、粒状副成分からなるHf金属相は185μmの大きさであり、該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ9μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は10×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-5at%Hfターゲットが得られた。
実施例3−2については、粒状副成分からなるHf金属相は192μmの大きさであり、該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ10μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は13×10-3ケ/cm2であり、優れたRu-15at%Hfターゲットが得られた。
実施例3−3については、粒状副成分からなるHf金属相は210μmの大きさであり、該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ11μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は14×10-3ケ/cm2であり、良好なRu-30at%Hfターゲットが得られた。
以上の結果を、表1に示す。なお、表1における「副成分相の平均粒径」は、「副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相」の全体を含む粒子の平均粒径を意味するものとする。以下の表2、表3においても同様である。
【0028】
【表1】
【0029】
(比較例1、比較例2、比較例3)
上記実施例1−3と同様にして混合粉を作製した。但し,タングステン粉末,タンタル粉末,ハフニウム粉末は200メッシュ以下に分級した粉末を使用した。これを1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表1に示す。
表1に示す通り、比較例1に示すタングステン、比較例2に示すタンタル、比較例3に示すハフニウム添加量はそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、98.3〜99.6%の範囲で、いずれも98%を超えていた。
また、酸素濃度は350〜1960wtppmの範囲にあり、酸素含有量は高めとなっていた。主成分であるルテニウムマトリックス組織の平均結晶粒径は6〜21μmの範囲にあった。特に重要となる粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相(以下、「副成分金属相」という。)の平均粒径は小さく、いずれも本発明の条件を満たしていなかった。
【0030】
以上に示す通り、比較例1〜3は、いずれもターゲットの密度が98wt%以上の範囲にあり、酸素量は350〜1960wtppm の範囲にあり、酸素含有量は多かった。
比較例1−1(表中、「比1−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は90μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。また、該副成分W金属相の周囲には、平均厚さ35μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が若干形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなかったが、パーティクルの発生は21×10-3ケ/cm2であり、実施例に比べ不良なRu-5at%Wターゲットが得られた。
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生はさらに増加する傾向があった。以下の比較例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0031】
比較例1−2については、粒状副成分からなるW金属相は72μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。また、副成分W金属相の周囲には、平均厚さ 28 μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は良くなく、アーキングの発生は無かったが、さらにパーティクルの発生は32×10-3ケ/cm2であり、不良なRu-15at%Wターゲットが得られた。
比較例1−3については、粒状副成分からなるW金属相は61μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。また、副成分W金属相の周囲には、平均厚さ24μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であった。またアーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は47×10-3ケ/cm2と増加し、不良なRu-30at%Wターゲットが得られた。
【0032】
比較例2−1については、粒状副成分からなるTa金属相は53μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ15μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は良好とは言えず、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は49×10-3ケ/cm2であり、不良なRu-5at%Taターゲットが得られた。
比較例2−2については、粒状副成分からなるTa金属相は64μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ18μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は58×10-3ケ/cm2であり、不良なRu-15at%Taターゲットが得られた。
比較例2−3については、粒状副成分からなるTa金属相は33μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ9μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は89×10-3ケ/cm2と著しく多く、不良なRu-30at%Taターゲットが得られた。
【0033】
比較例3−1については、粒状副成分からなるHf金属相は26μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生が有り、さらにパーティクルの発生は52×10-3ケ/cm2と非常に多くなり、不良Ru-5at%Hfターゲットが得られた。
比較例3−2については、粒状副成分からなるHf金属相は16μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は69×10-3ケ/cm2と多くなり、不良Ru-15at%Hfターゲットが得られた。
比較例3−3については、粒状副成分からなるHf金属相は11μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は84×10-3ケ/cm2と異常に多くなり、不良Ru-30at%Hfターゲットが得られた。
同様に、比較例1−比較例3についても、表1にその結果を示す。
【0034】
(実施例4、実施例5、実施例6)
市販4Nグレードのロジウム粉末(低酸素品:Rh)を超高真空チャンバーに導入し、このRh粉末に高出力赤外線ランプ加熱にて酸素を除去した。原料Rh粉末の酸素濃度は900ppmであり、粒径は2.2μmである。粉末体の温度をおよそ1200°Cとした。チャンバーに接続された酸素モニターで十分酸素が放出されたことを確認してから加熱を停止し、急速冷却して、室温まで冷却した。
次に、これを容器に入れ、アルゴンガスを導入すると共に、EB(電子ビーム)溶解タンタルインゴットを水素化・脱水素化を繰り返して粉砕し、更に、50メッシュ〜200メッシュに分級した4Nグレードのタングステン粉末、タンタル粉末、ハフニウム粉末を、添加量をそれぞれ5 at%、15 at%、30 at%に変えてルテニウム粉末と混合した。タングステン原料粉の酸素濃度は20ppm、タンタル原料粉の酸素濃度は80ppm、ハフニウム原料粉の酸素濃度は130ppmである。
【0035】
これら混合粉を再度1100°Cで脱酸処理を行い、1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表2に示す。
表2に示す通り、実施例4に示すタングステン、実施例5に示すタンタル、実施例6に示すハフニウム添加量はそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、98.0〜99.8%の範囲で、いずれも98%を超えていた。
また、酸素濃度は40〜260wtppmの範囲にあり、低酸素化を達成していた。主成分であるロジウムマトリックス組織の平均結晶粒径は13〜34μmの範囲にあった。
特に重要となる粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相(以下、「副成分金属相」という。)の平均粒径は、いずれも本発明の条件を満たしていた。そして、主成分となる組織(マットリックス)中に、その粒状副成分からなる金属相が均一に点在していた。
【0036】
以上に示す通り、実施例4〜6は、いずれもターゲットの純度が98wt%以上(但し、ガス成分及びその他の不純物を除く)の範囲にあり、酸素量は40〜260wtppmの範囲にあった。
実施例4−1(表中、「実4−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は138μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ27μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は6×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-5at%Wターゲットが得られた。
【0037】
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生は若干増加する傾向があった。しかし、その増加量はわずかであり、特に問題となるレベルではなかった。
粒状副成分の周囲に形成される主成分との合金相又は化合物相の存在は、より好ましい条件ではあるが、特に大きく影響を受けるのは、粒状副成分の全体の大きさであることが確認できた。以下の実施例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0038】
実施例4−2については、粒状副成分からなるW金属相は130μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ26μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は7×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-15at%Wターゲットが得られた。
実施例4−3については、粒状副成分からなるW金属相は130μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ25μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性に優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は12×10-3ケ/cm2であり、良好なRh-30at%Wターゲットが得られた。
【0039】
実施例5−1については、粒状副成分からなるTa金属相は136μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ30μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は3×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-5at%Taターゲットが得られた。
実施例5−2については、粒状副成分からなるTa金属相は118μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ22μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は4×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-15at%Taターゲットが得られた。
実施例5−3については、粒状副成分からなるTa金属相は169μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ30μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は9×10-3ケ/cm2であり、良好なRh-30at%Taターゲットが得られた。
【0040】
実施例6−1については、粒状副成分からなるHf金属相は209μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ10μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は6×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-5at%Hfターゲットが得られた。
実施例6−2については、粒状副成分からなるHf金属相は162μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ8μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は9×10-3ケ/cm2であり、優れたRh-15at%Hfターゲットが得られた。
実施例6−3については、粒状副成分からなるHf金属相は208μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ9μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は14×10-3ケ/cm2であり、良好なRh-30at%Hfターゲットが得られた。
以上の結果を、表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
(比較例4、比較例5、比較例6)
上記実施例4−6と同様にして混合粉を作製した。但し,タングステン粉末,タンタル粉末,ハフニウム粉末は200メッシュ以下に分級した粉末を使用した。これを1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表2に示す。
表2に示す通り、比較例4に示すタングステン、比較例5に示すタンタル、比較例6に示すハフニウム添加量はそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、96.3〜99.9%の範囲で、Hfの添加の場合には密度の低下が著しく、98%切っているものも存在した。
また、酸素濃度は500〜2220wtppmの範囲にあり、酸素含有量は高めとなっていた。主成分であるロジウムマトリックス組織の平均結晶粒径は6〜28μmの範囲にあった。特に重要となる粒状副成分からなる金属相は21μm〜93μmの大きさであり、いずれも本願発明の範囲外であった。下記に詳細を説明する。
【0043】
以上に示す通り、比較例4〜6は、いずれもターゲットの密度が98wt%以上の範囲にあり、但し酸素量は500〜2220wtppm の範囲にあり、酸素含有量は多かった。
比較例4−1(表中、「比4−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は53μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。また、該副成分W金属相の周囲には、平均厚さ10μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が若干形成されていた。この結果、加工性はやや良いく、アーキングの発生がなかったが、パーティクルの発生は26×10-3ケ/cm2であり、実施例に比べ不良なRh-5at%Wターゲットが得られた。
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生はさらに増加する傾向があった。以下の比較例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0044】
比較例4−2については、粒状副成分からなるW金属相は64μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分W金属相の周囲には、平均厚さ12μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良いが、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は54×10-3ケ/cm2であり、不良なRu-15at%Wターゲットが得られた。
比較例4−3については、粒状副成分からなるW金属相は64μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分W金属相の周囲には、平均厚さ12μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は良くなく、またアーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は57×10-3ケ/cm2と増加し、不良なRh-30at%Wターゲットが得られた。
【0045】
比較例5−1については、粒状副成分からなるTa金属相は93μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ19μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は良好とは言えず、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は57×10-3ケ/cm2であり、不良なRh-5at%Taターゲットが得られた。
比較例5−2については、粒状副成分からなるTa金属相は78μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ14μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は良いとはいえず、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は78×10-3ケ/cm2であり、不良なRh-15at%Taターゲットが得られた。
比較例5−3については、粒状副成分からなるTa金属相は85μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Ta金属相の周囲には、平均厚さ15μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は89×10-3ケ/cm2と著しく多く、不良なRh-30at%Taターゲットが得られた。
【0046】
比較例6−1については、粒状副成分からなるHf金属相は44μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ2μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生が有り、さらにパーティクルの発生は65×10-3ケ/cm2と非常に多くなり、不良Rh-5at%Hfターゲットが得られた。
比較例6−2については、粒状副成分からなるHf金属相は21μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は67×10-3ケ/cm2と多くなり、不良Rh-15at%Hfターゲットが得られた。
比較例6−3については、粒状副成分からなるHf金属相は30μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていなかった。該副成分Hf金属相の周囲には、平均厚さ2μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていたが、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は91×10-3ケ/cm2と異常に多くなり、不良Rh-30at%Hfターゲットが得られた。
同様に、比較例4−比較例6についても、表1にその結果を示す。
【0047】
(実施例7、実施例8、実施例9)
市販3Nグレードのイリジウム粉末(低酸素品:Ir)を超高真空チャンバーに導入し、このIr粉末に高出力赤外線ランプ加熱にて酸素を除去した。原料Ir粉末の酸素濃度は1800ppmであり、粒径は1.8μmである。粉末体の温度をおよそ1200°Cとした。チャンバーに接続された酸素モニターで十分酸素が放出されたことを確認してから加熱を停止し、急速冷却して、室温まで冷却した。
次に、これを容器に入れ、アルゴンガスを導入すると共に、EB(電子ビーム)溶解タンタルインゴットを水素化・脱水素化を繰り返して粉砕し、更に、50メッシュ〜200メッシュに分級した4Nグレードのタングステン粉末、タンタル粉末、ハフニウム粉末を、添加量をそれぞれ5 at%、15 at%、30 at%に変えてルテニウム粉末と混合した。タングステン原料粉の酸素濃度は20ppm、タンタル原料粉の酸素濃度は80ppm、ハフニウム原料粉の酸素濃度は130ppmである。
【0048】
これら混合粉を再度1100°Cで脱酸処理を行い、1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表3に示す。
表3に示す通り、実施例7に示すタングステン、実施例8に示すタンタル、実施例9に示すハフニウム添加量はそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、98.7〜99.9%の範囲で、いずれも98%を超えていた。
また、酸素濃度は30〜220wtppmの範囲にあり、低酸素化を達成していた。主成分であるイリジウムマトリックス組織の平均結晶粒径は11〜30μmの範囲にあった。特に重要となる粒状副成分からなる金属相は122μm〜212μmの大きさであり、本願発明の条件を満たしていた。
【0049】
以上に示す通り、実施例7〜9は、いずれもターゲットの純度が98wt%以上(但し、ガス成分及びその他の不純物を除く)の範囲にあり、酸素量は30〜220wtppmの範囲にあった。
実施例7−1(表中、「実7−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は128μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ25μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は13×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-5at%Wターゲットが得られた。
【0050】
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生は若干増加する傾向があった。しかし、その増加量はわずかであり、特に問題となるレベルではなかった。
粒状副成分の周囲に形成される主成分との合金相又は化合物相の存在は、より好ましい条件ではあるが、特に大きく影響を受けるのは、粒状副成分の全体の大きさであることが確認できた。以下の実施例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0051】
実施例7−2については、粒状副成分からなるW金属相は122μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ22μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は12×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-15at%Wターゲットが得られた。
実施例7−3については、粒状副成分からなるW金属相は161μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ32μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性に優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は9×10-3ケ/cm2であり、良好なIr-30at%Wターゲットが得られた。
【0052】
実施例8−1については、粒状副成分からなるTa金属相は149μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ15μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は優れており、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は7×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-5at%Taターゲットが得られた。
実施例8−2については、粒状副成分からなるTa金属相は170μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ17μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は5×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-15at%Taターゲットが得られた。
実施例8−3については、粒状副成分からなるTa金属相は179μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ18μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は5×10-3ケ/cm2であり、良好なIr-30at%Taターゲットが得られた。
【0053】
実施例9−1については、粒状副成分からなるHf金属相は196μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ7μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は5×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-5at%Hfターゲットが得られた。
実施例9−2については、粒状副成分からなるHf金属相は182μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ6μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は6×10-3ケ/cm2であり、優れたIr-15at%Hfターゲットが得られた。
実施例9−3については、粒状副成分からなるHf金属相は212μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ11μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は良好であり、アーキングの発生がなく、さらにパーティクルの発生は8×10-3ケ/cm2であり、良好なIr-30at%Hfターゲットが得られた。
以上の結果を、表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
(比較例7、比較例8、比較例9)
上記実施例7−9と同様にして混合粉を作製した。但し,タングステン粉末,タンタル粉末,ハフニウム粉末は200メッシュ以下に分級した粉末を使用した。これを1600°C、真空中でホットプレスしさらに熱間静水圧プレス処理して焼結体を作製した。この結果を、表3に示す。
表3に示す通り、比較例7に示すタングステン、比較例8に示すタンタル、比較例9に示すハフニウム添加量はそれぞれ、5 at%、15 at%、30 at%に変化させたものである。この結果、焼結体の密度は、95.8〜99.9%の範囲で、Hfの添加の場合には密度の低下が著しく、98%切っているものも存在した。
また、酸素濃度は350〜2320wtppmの範囲にあり、酸素含有量は高めとなっていた。主成分であるイリジウムマトリックス組織の平均結晶粒径は13〜28μmの範囲にあった。特に重要となる粒状副成分からなる金属相は27μm〜63μmの大きさであり、いずれも本願発明の範囲に入るものではなかった。以下、詳細を説明する。
【0056】
以上に示す通り、比較例7〜9は、いずれもターゲットの純度が98wt%以上(但し、ガス成分及びその他の不純物を除く)の範囲にあり、但し酸素量は350〜2320wtppm の範囲にあり、酸素含有量は多かった。
比較例7−1(表中、「比7−1」と記載する。以下同様。)については、粒状副成分からなるW金属相は52μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ7μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性が悪く、アーキングの発生は無かったが、パーティクルの発生は39×10-3ケ/cm2であり、実施例に比べ不良なIr-5at%Wターゲットが得られた。
なお、合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下又は全く形成されない場合については、特に例として示さないが、パーティクルの発生はさらに増加する傾向があった。以下の比較例についても、同様の傾向が認められた。したがって、以下の説明では、副成分金属相の周囲に形成される合金相又は化合物相の平均幅が5μm以下の場合については、説明を省略する。
【0057】
比較例7−2については、粒状副成分からなるW金属相は62μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ9μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性はやや良いが、アーキングの発生が無かったが、パーティクルの発生は28×10-3ケ/cm2であり、不良なIr-15at%Wターゲットが得られた。
比較例7−3については、粒状副成分からなるW金属相は63μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ9μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性はやや良いが、またアーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は85×10-3ケ/cm2と増加し、不良なIr-30at%Wターゲットが得られた。
【0058】
比較例8−1については、粒状副成分からなるTa金属相は41μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ4μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性はやや良く、アーキングの発生も無いが、パーティクルの発生は39×10-3ケ/cm2であり、不良なIr-5at%Taターゲットが得られた。
比較例8−2については、粒状副成分からなるTa金属相は42μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ4μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性が悪く、アーキングの発生はないが、パーティクルの発生は35×10-3ケ/cm2であり、不良なIr-15at%Taターゲットが得られた。
比較例8−3については、粒状副成分からなるTa金属相は28μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ2μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は76×10-3ケ/cm2と著しく多く、不良なIr-30at%Taターゲットが得られた。
【0059】
比較例9−1については、粒状副成分からなるHf金属相は36μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は不良であり、アーキングの発生が有り、さらにパーティクルの発生は52×10-3ケ/cm2と非常に多くなり、不良Ir-5at%Hfターゲットが得られた。
比較例9−2については、粒状副成分からなるHf金属相は27μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は77×10-3ケ/cm2と多くなり、不良Ir-15at%Hfターゲットが得られた。
比較例9−3については、粒状副成分からなるHf金属相は28μmの大きさであり、該副成分金属相の周囲には、平均厚さ1μmの合金相(主成分と副成分との合金相)又は化合物相が形成されていた。この結果、加工性は不良であり、アーキングの発生があり、さらにパーティクルの発生は103×10-3ケ/cm2と異常に多くなり、不良Ir-30at%Hfターゲットが得られた。
同様に、比較例7−比較例9についても、表1にその結果を示す。
【0060】
(実施例10、実施例11、実施例12)
実施例10として、実施例1の条件の、W量が15at%、副成分相の平均粒径が128〜135μmである場合について、実施例11として、実施例2のTa量が15at%、副成分相の平均粒径131〜140μmである場合について、実施例12として、実施例3のHf量が15at%、副成分相の平均粒径191〜202μmである場合について、それぞれマトリックスの平均粒径、相対密度、酸素量、炭素量が変化した場合の、加工性、アーキング、パーティクル個数についての結果を表4示す。
この表4に示す実施例10、実施例11、実施例12では、いずれの場合もアーキングの発生はなかった。実施例10(W添加)の場合、加工性はいずれも非常に良好であり、酸素量と炭素量が若干増えた場合に、パーティクル個数がやや増えた程度で、いずれも良好な結果となった。
実施例11(Ta添加)の場合、酸素量と炭素量が増えると、加工性が少し低下し、またパーティクル個数がやや増加する傾向を示したが、問題となるものではなかった。
実施例12(Hf添加)の場合、副成分相の平均粒径がやや大きくなり、酸素量と炭素量が増加すると、加工性が少し低下した。また、パーティクル個数もやや増加する傾向を示した。しかし、いずれも問題となるものではなかった。逆に酸素量と炭素量を低減させた場合には、加工性が向上し、パーティクル個数も減少する傾向があった。
以上から、副成分相の平均粒径を調整し、酸素量と炭素量を減少させることによって、加工性をより向上させ、パーティクル数を減少させることができると言える。特に、酸素量と炭素量は、できるだけ少ない方が望ましいと言える。他の要素については目立った影響はなかった。
【0061】
【表4】
【0062】
(実施例13、実施例14、実施例15)
実施例13として、実施例4の条件の、W量が15at%、副成分相の平均粒径127〜134μmである場合について、実施例14として、実施例5のTa量が15at%、副成分相の平均粒径117〜120μmである場合について、実施例15として、実施例6のHf量が15at%、副成分相の平均粒径158〜162μmである場合について、それぞれマトリックスの平均粒径、相対密度、酸素量、炭素量が変化した場合の、加工性、アーキング、パーティクル個数についての結果を表5示す。
この表5に示す実施例13、実施例14、実施例15は、いずれの場合もアーキングの発生はなかった。実施例13(W添加)及び実施例14(Ta添加)の場合、加工性はいずれも非常に良好であり、酸素量と炭素量が若干増えた場合に、パーティクル個数がやや増えた程度で、いずれも良好な結果となった。
実施例15(Hf添加)の場合、副成分相の平均粒径がやや大きくなり、酸素量と炭素量が多いと、加工性がやや低下傾向が見られた。しかし、この程度は許容できる範囲であり、特に問題となるものではなかった。
また、酸素量と炭素量が増えた場合に、パーティクル個数もやや増加する傾向を示したが、問題となるものではなかった。逆にこれを低減させた場合には、加工性が向上し、パーティクル個数も減少する傾向があった。
以上から、副成分相の平均粒径を調整し、酸素量と炭素量を減少させることによって、加工性をより向上させ、パーティクル数を減少させることができると言える。特に、酸素量と炭素量は、できるだけ少ない方が望ましいと言える。他の要素については目立った影響はなかった。
【0063】
【表5】
【0064】
(実施例16、実施例17、実施例18)
実施例16として、実施例7の条件の、W量が15at%、副成分相の平均粒径120〜130μmである場合について、実施例17として、実施例8のTa量が15at%、副成分相の平均粒径170〜175μmである場合について、実施例18として、実施例9のHf量が15at%、副成分相の平均粒径180〜190μmである場合について、それぞれマトリックスの平均粒径、相対密度、酸素量、炭素量が変化した場合の加工性、アーキング、パーティクル個数についての結果を表6示す。
この表6に示す実施例16、実施例17、実施例18では、いずれの場合もアーキングの発生はなかった。実施例16(W添加)の場合、副成分相の平均粒径がやや大きくなり、また炭素量が増加した場合、加工性が若干低下するが、他はいずれも非常に良好であった。
実施例17(Ta添加)の場合、副成分相の平均粒径が少し大きくなり、酸素量と炭素量が増えると加工性が少し低下した。しかし、大きな変動はなかった。
実施例18(Hf添加)の場合、副成分相の平均粒径が大きくなり、酸素量と炭素量が増加すると加工性が少し低下した。パーティクル個数については、大きな変動はなかった。しかし、いずれも問題となるものではなかった。逆にこれを低減させた場合には、加工性が向上し、パーティクル個数も減少する傾向があった。
以上から、副成分相の平均粒径を調整し、酸素量と炭素量を減少させることによって、加工性をより向上させることができると言える。特に、酸素量と炭素量は、できるだけ少ない方が望ましいと言える。他の要素については目立った影響はなかった。
【0065】
【表6】
【0066】
本願発明における主成分となる高融点金属のルテニウム、ロジウム、イリジウムは、いずれも8族元素であり、近似する元素である。本実施例においては、それぞれ単独の元素と副成分の組合せの例を示したが、これらを複合添加した高融点合金においても同様の結果が得られることは理解されるべきである。したがって、本願発明においては、ルテニウム、ロジウム、イリジウムを複合添加した合金を包含する。
さらに、タングステン、タンタル、ハフニウムは、元素の周期律表では、6族、5族、4族として、それぞれ異なる族にあるが、本願発明の実施例に示すように、これらを前記ルテニウム、ロジウム、イリジウムに添加する場合には、類似の性質及び作用・効果を示すことが確認できた。したがって、これらの金属を複合添加する場合にも、類似の作用、効果を示すことは、当然に理解されるべきである。したがって、これらを複合添加する場合も、本願発明に包含されることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本願発明の、ルテニウム、ロジウム、イリジウムを主成分とする高融点金属からなる合金焼結体スパッタリングターゲットは、ターゲットの組織を改良してマトリックスを形成する主成分以外の金属粒子の脱落を防止し、さらにガス成分等の不純物を低減させ、密度を向上させ、スパッタ時のアーキングやパーティクルの発生を少なくして、成膜の品質を向上させると共に、ターゲットの加工性を向上させることができるという優れた効果を有するので、半導体素子の成膜材料として、特にゲート電極材又は各種拡散バリヤの成膜用スパッタリングターゲットとして極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】実施例1−2の高融点金属ターゲットの組織を示す図である。
Claims (9)
- W、Ta又はHfの1種以上から選択した50at%未満の副成分と残部Ru、Rh又はIrから選択した少なくとも1以上の主成分及び不可避的不純物からなる高融点金属焼結体であって、前記主成分の金属組織中に、平均粒径100μm乃至500μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相を備えていることを特徴とする高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- 前記主成分の金属組織中に、平均粒径100μm乃至300μmの粒状の副成分金属相又は主成分と副成分の合金相若しくは化合物相を備えていることを特徴とする請求項1記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- 粒状副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至50μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- 粒状の副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至100μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- 粒状副成分金属相の周囲に、平均幅が5μm乃至200μmの主成分と副成分の合金相又は化合物相を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- ガス成分の不純物である酸素含有量が300wtppm以下、炭素含有量が100 wtppm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- ガス成分以外の不純物含有量の総量が、100 wtppm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- 相対密度が98%以上であり、100μm以上の空隙が存在しないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
- ターゲット面積1cm2当りの、合金組成のばらつきが±10%以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の高融点金属からなる焼結体スパッタリングターゲット。
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