JP4860611B2 - 難燃性ポリアミド組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、靭性などの機械物性、リフローはんだ工程における耐熱性に優れ、かつ成形時に発生する分解物を抑制し、成形品の変色不良を改善することができる難燃性ポリアミド組成物に関する。
さらに詳しくは、本発明は、特に薄肉でコネクター端子間距離が短いファインピッチコネクターなどの電気電子部品を成形するのに好適な難燃性ポリアミド組成物に関する。
従来から電子部品を成形する素材として、加熱溶融して所定の形状に成形可能なポリアミド樹脂が使用されている。一般に、ポリアミドとしては、6ナイロン、66ナイロンなどが広汎に使用されている。しかしながら、このような脂肪族ポリアミドは、良好な成形性を有するが、リフローはんだ工程のような高温に晒されるコネクターなどの表面実装部品を製造するための原料としては、充分な耐熱性を有していない。このような背景から高い耐熱性を有するポリアミドとして、46ナイロンが開発されたが吸水率が高いという問題がある。そのため、46ナイロンからなる樹脂組成物を用いて成形された電気電子部品は、吸水により寸法が変化することがあり、成形体が吸水していると、リフローはんだ工程での加熱によりブリスター、すなわち膨れが発生するなどの問題を生じた。これに対して、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸と脂肪族アルキレンジアミンとから誘導される芳香族ポリアミドが開発された。これは、66ナイロン、46ナイロンなどの脂肪族ポリアミドに比べてより一層耐熱性、機械的強度および剛性に優れているのみならず、吸水率も低いという特徴を有している。
ポリアミド樹脂は、本来自己消火性であるが、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・スタンダードUL94で規定されているV−0といった高い難燃性や耐炎性が要求される表面実装部品の用途には、難燃剤を配合する必要がある。通常、難燃剤の配合量を必要最小量に留めるために、難燃助剤と称される化合物を適宜添加し、少量で高い難燃効果を発揮させることは、公知の技術である。同じV−0であれば、難燃剤の添加量が少ない方が、すなわちポリアミド樹脂の割合が多い方が、得られる成形品の機械物性、例えば靭性などが高い利点を有する。
難燃剤としてハロゲン化合物、難燃助剤として酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなどに代表されるアンチモン化合物を用いるシステムは、上記の要件を満たす最も代表的な難燃システムであることが従来から知られている。しかし、前記用途に使用されるポリアミド樹脂の場合、一般に成形温度が280℃以上と高いため、アンチモン化合物の存在下では難燃剤、ポリアミド樹脂などの分解劣化が起き易く、成形時における分解ガスの発生による金型の清掃および成形品の変色といった不良品発生に係わる問題が起き易く、成形安定性に劣っていた。特に、ポリアミド樹脂中に芳香族基を有するものは、炭化物形成能力が高く、黒点などの変色物が発生する問題があった。
特許文献1〜5には、難燃助剤としてアンチモン化合物と非アンチモン化合物を使用したポリアミド組成物が開示されている。しかしながら、難燃効果は得られるものの、成形性、成形時のガスの発生などの熱安定性および該樹脂を成形して得られる成形品の機械物性に問題がある。
特開平05−320503号公報 特開2000−265055号公報 特表2001−501251号公報 特表2002−506910号公報 特開2003−128913号公報
本発明の課題は、高い成形温度条件下における成形安定性に優れるとともに、難燃剤の分解などによる成形時の発生ガス量が少なく、成形品の変色不良を改善することができ、かつ難燃性、機械物性、および表面実装に要求されるリフローはんだ工程での耐熱性が良好な難燃性ポリアミド組成物を提供することにある。
本発明者らは、このような状況に鑑みて鋭意研究した結果、特定組成のポリアミド樹脂、難燃剤、難燃助剤として、アンチモン化合物および亜鉛またはカルシウムの塩を含む難燃性ポリアミド組成物が、成形安定性に優れるとともに難燃剤の分解などによる発生ガス量が少なく、難燃性、機械物性に優れ、かつ表面実装に要求される、特に従来より高い耐熱性を要求される鉛フリーはんだを使用したリフローはんだ工程での耐熱性が良好な材料であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリアミド樹脂(A)20〜80質量%、難燃剤(B)5〜40質量%、アンチモン化合物(C)0.01〜0.45質量%、および亜鉛またはカルシウムの塩(D)0.5〜10質量%を含む、難燃性ポリアミド組成物を提供する。
(2)強化材(E)としてガラス、マイカ、酸化チタンから選択される少なくとも1種を0〜60質量%含む、上記(1)に記載の難燃性ポリアミド組成物を提供する。
(3)上記(1)または(2)に記載の難燃性ポリアミド組成物を成形して得られる成形体および電気電子部品を提供する。
(4)上記(1)または(2)に記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法を提供することである。
本発明の難燃性ポリアミド組成物を使用することにより、溶融成形時に発生ガス量が少なく、かつ成形品の変色不良が少ない安定した成形性が得られる。また、難燃性、機械物性に加え、表面実装に要求される耐熱性に優れた成形品を得ることができ、工業的価値は極めて高い。
図1は、本発明の実施例および比較例にて実施したリフロー耐熱性試験のリフロー工程の温度と時間との関係を示す図である。
符号の説明
a リフロー工程加熱温度270℃
b リフロー工程加熱温度265℃
c リフロー工程加熱温度260℃
d リフロー工程加熱温度255℃
以下、本発明について詳細に説明する。
[ポリアミド樹脂(A)]
本発明のポリアミド樹脂(A)は多官能カルボン酸成分単位(a−1)と多官能アミン成分単位(a−2)とからなる。
[多官能カルボン酸成分単位(a−1)]
本発明で使用するポリアミド(A)を構成する多官能カルボン酸成分単位(a−1)は、テレフタル酸成分単位30〜100モル%、テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位0〜70モル%、および/または炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位0〜70モル%であることが好ましい。このうち、テレフタル酸以外の芳香族カルボン酸成分単位としては、例えばイソフタル酸、2−メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などが挙げられ、これらの中で、特にイソフタル酸が好ましい。また、これらは単独でも2種類以上組み合わせて使用しても構わない。3官能以上の多官能化合物を使用する場合は、樹脂がゲル化しないような添加量、具体的には全カルボン酸成分単位の合計100モル%中10モル%以下にする必要がある。
また、脂肪族多官能カルボン酸成分を導入する際は、炭素原子数4〜20、好ましくは6〜12、さらに好ましくは6〜10の脂肪族多官能カルボン酸化合物であることが好ましい。このような化合物の例としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸などが挙げられる。この中でも、アジピン酸が機械物性向上の観点から特に好ましい。この他にも、必要に応じて適宜3官能以上の多官能カルボン酸化合物を使用することができるが、樹脂がゲル化しないような添加量に留めるべきであり、具体的には全カルボン酸成分単位の合計100モル%中10モル%以下にする必要がある。
また、本発明においては、多官能カルボン酸成分単位の合計量を100モル%とするとき、テレフタル酸成分単位は、30〜100モル%、好ましくは40〜100モル%、さらに好ましくは50〜70モル%の量で含有され、テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分単位は0〜70モル%、好ましくは0〜25モル%、さらに0〜10モル%の量で含有されることが好ましい。テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸成分量が少なくなる程、ポリアミド樹脂の結晶化度が高くなるため、成形品の機械物性、特に靭性が高くなる傾向にある。また炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸成分単位は、0〜70モル%、好ましくは0〜60モル%、さらに好ましくは20〜60モル%の量で含有されることが好ましい。
[多官能アミン成分単位(a−2)]
本発明で使用するポリアミド樹脂(A)を構成する多官能アミン成分単位(a−2)としては、直鎖または側鎖を有する炭素原子数4〜25、好ましくは6〜12の多官能アミン成分単位が挙げられる。
直鎖多官能アミン成分単位の具体的な例としては、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカンが挙げられる。この中でも、1,6−ジアミノヘキサンが好ましい。
また、側鎖を有する直鎖脂肪族ジアミン成分単位の具体的な例としては、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,6ージアミノヘキサン、2−メチル−1,7−ジアミノヘプタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタン、2−メチル−1,9−ジアミノノナン、2−メチル−1,10−ジアミノデカン、2−メチル−1,11−ジアミノウンデカンなどが挙げられる。この中では、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタンが好ましい。
また、脂環式多官能アミン成分単位としては、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルプロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジメチルジシクロヘキシルプロパン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−シクロヘキサン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,3−シクロヘキサンなどの脂環式ジアミンから誘導される成分単位を挙げることができる。これらの脂環式ジアミン成分単位のうちでは、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましく、特に1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂環式ジアミンから誘導される成分単位が好ましい。3官能以上の多官能化合物を使用する場合は、樹脂がゲル化しないような添加量、具体的には全アミン成分単位の合計100モル%中10モル%以下にする必要がある。
[ポリアミド樹脂(A)の製造]
本発明において使用するポリアミド樹脂(A)を製造するに際し、公知の何れの方法も採用することが可能である。一般的には、上記のような多官能アミン成分と多官能カルボン酸成分とを加えて、触媒の存在下に加熱することにより製造することができる。また、この反応において、多官能アミン成分の全モル数が、多官能カルボン酸成分の全モル数より多く配合されることが好ましく、特に好ましくは全多官能カルボン酸成分を100当量とした時、全多官能アミン成分が100〜120当量である。この反応は、通常は不活性ガス雰囲気下で行われ、一般には反応容器内を窒素ガスなどの不活性ガスで置換する。また、ポリアミドの重縮合反応を制御するために、水を予め封入しておくことが望ましく、水に可溶な有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類が含有されていてもよい。
本発明で使用するポリアミド樹脂(A)を製造する際に用いられる触媒としては、リン酸、その塩およびエステル化合物;亜リン酸、その塩およびエステル化合物;並びに、次亜リン酸、その塩およびエステル化合物を使用することができる。これらの中でも、リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸ナトリウムなどが好ましい。これらのリン系化合物は、単独であるいは組み合わせて使用することができる。このようなリン系化合物は、上記のような多官能カルボン酸100モル中に、通常は0.01〜5モル、好ましくは0.05〜2モルの割合で用いられる。
また、本発明で使用するポリアミド樹脂(A)を製造するためには、末端封止剤を使用することが好ましい。この末端封止剤としては、安息香酸、安息香酸のアルカリ金属塩、酢酸などを使用することができる。このような末端封止剤は、多官能カルボン酸100モルに対して、通常は0.1〜5モル、好ましくは0.5〜2モルの範囲内の量で使用される。この末端封止剤の使用量を調整することにより、得られる重縮合物の極限粘度[η]を制御することができる。
このような重縮合物を調製する際の反応条件は、具体的には、反応温度は通常200〜290℃、好ましくは220〜280℃、反応時間は通常0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。さらに、この反応は常圧から加圧のいずれの条件でも行うことができるが、加圧条件で反応を行うことが好ましく、反応圧は、通常2〜5MPa、好ましくは2.5〜4MPaの範囲内に設定される。
このようにして重縮合反応を行うことにより、温度25℃の96.5%硫酸中でウベローデ型粘度計を用いて測定した極限粘度[η]が、通常は0.05〜0.6dl/g、好ましくは0.08〜0.3 dl/gの範囲内にある低次縮合物を得ることができる。こうして水性媒体中に生成したポリアミド低次縮合物は、反応液と分離される。このポリアミド低次縮合物と反応液との分離には、例えば濾過、遠心分離などの方法を採用することもできるが、生成したポリアミド低次縮合物を含有する反応液を、ノズルを介して大気中にフラッシュすることにより、固液分離する方法が効率的である。
また、本発明で使用するポリアミド樹脂(A)の製造方法の好ましい態様においては、上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物について、さらに後重合を行う。この後重合は、上記ポリアミド低次縮合物を乾燥した後に加熱して、溶融状態とし、この溶融物に剪断応力を付与しながら行うことが好ましい。この反応に際しては、乾燥ポリアミド低次縮合物が少なくとも溶融する温度に加熱する。一般には、乾燥ポリアミド低次縮合物の融点以上の温度、好ましくはこの融点よりも10〜60℃高い温度に加熱する。剪断応力は、例えばベント付き二軸押出機、ニーダーなどを用いることにより溶融物に付与することができる。こうして溶融物に剪断応力を付与することにより、溶融状態にある乾燥ポリアミド低次縮合物が相互に重縮合するとともに、縮合物の重縮合反応も進行するものと考えられる。
本発明で使用するポリアミド樹脂の製造方法の、他の好ましい態様においては、上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物について、さらに固相重合を行う。すなわち、上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物を、公知、公用の方法により、固相重合させて、上記方法にて測定した極限粘度[η]が0.5〜2dl/gの範囲のポリアミドを調製することができる。
また、本発明で使用するポリアミド樹脂の製造方法の、他の好ましい態様においては、上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物について、固相重合を行った後、さらに溶融重合を行う。すなわち、上記のようにして得られたポリアミド低次縮合物を、公知、公用の方法により、固相重合させて、極限粘度[η]が0.5〜1.2 dl/gの範囲のポリアミド前駆体を調製し、さらにこの前駆体を溶融重合させて、極限粘度[η]が0.7〜2dl/gの範囲にすることができる。極限粘度が、この範囲にある場合、流動性に優れ、靭性に優れるポリアミド樹脂を得ることができる。
本発明で使用するポリアミド樹脂(A)は、結晶性であるため融点を有し、上記製造法にて得られたポリアミド樹脂について、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分で昇温した時の融解に基づく吸熱ピークを融点(Tm)とした場合、該融点(Tm)が280〜340℃、特に300〜340℃であることが好ましい。融点がこのような範囲にあるポリアミド樹脂(A)では、特に優れた耐熱性を有する。また、融点が280℃以上、さらに300℃以上、特に315℃以上であると、リフローはんだ工程において、特に近年の高融点の鉛フリーはんだを使用した場合に十分な耐熱性を得ることができる。一方、融点が340℃以下であると、ポリアミド樹脂の分解点である350℃より低く、溶融成形時に発泡、分解ガスの発生などが生じることがなく、十分な熱安定性を得ることができる。
本発明で使用するポリアミド樹脂(A)は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および強化材(E)の合計100質量%中、20〜80質量%、好ましくは、30〜60質量%、さらに好ましくは35〜50質量%の割合となるように添加することが好ましい。
[難燃剤(B)]
本発明で用いられる難燃剤(B)は、樹脂の燃焼性を低下させる目的で添加するものである。難燃剤(B)としては公知のものが利用でき有機系難燃剤が好ましく挙げられるが、中でもハロゲン系難燃剤、特に臭素を含有する化合物を好適に使用することができる。
特に難燃剤として少量で高い難燃効果を発揮させられる観点、および280℃以上の成形条件下でも熱分解し難い観点から、臭素を50〜80質量%、好ましくは60〜70質量%含有するポリ臭素化スチレン、臭素化ポリスチレンおよび臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂を好ましく使用することができる。
ポリ臭素化スチレン樹脂は、臭素化スチレンまたは臭素化α−メチルスチレンを重合することにより製造したものであり、モノマーの具体例としては、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、ペンタブロモスチレン、トリブロモα−メチルスチレンなどが挙げられ、これらは単独、または2種類以上のものを併せて用いることができる。また、臭素化スチレンとエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物とを共重合してもよく、不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト共重合してもよい。
このように原料モノマーであるスチレンあるいはα−メチルスチレンの芳香族環を形成する水素原子の少なくとも一部を臭素化した後、重合させて得られるポリ臭素化スチレンは、臭素原子が芳香族環を形成する炭素原子に結合した水素原子と置換してポリマー内に存在しており、このポリマーの主骨格をなすアルキル鎖を形成する水素原子は実質的に臭素原子で置換されていない。
一方、臭素化ポリスチレン樹脂は、ポリスチレンまたはポリα−メチルスチレンを臭素化することにより製造した臭素化ポリスチレンであり、上記のポリ臭素化スチレン樹脂とは異なる。スチレンあるいはα−メチルスチレンを原料として用いてポリスチレンなどを重合生成させた後、臭素化して得られた臭素化ポリスチレンは、上記ポリ臭素化スチレンとは異なった原料、製造方法を用いて得られるが、両者は式で表すと一般に下記の一般式(1)で表される。
Figure 0004860611
ここで、mは1〜5の整数である。すなわち、臭素化ポリスチレンは、原料として下記の化学式(2)で表されるスチレンを重合させた後、臭素化する。
Figure 0004860611
これに対してポリ臭素化スチレンは、下記の一般式(3)で表される臭素化スチレンを重合させることにより得られる。
Figure 0004860611
ここで、mは1〜5の整数である。
本発明で用いられるポリ臭素化スチレン、および臭素化ポリスチレン樹脂は、臭素含有量が50〜80質量%、好ましくは60〜70質量%であって、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用い、移動層としてクロロホルム、カラム温度40℃、示差屈折計検出器を使用して測定したポリスチレン換算で求めた重量平均分子量(Mw)が、1,000〜400,000、好ましくは、2,000〜100,000、さらに好ましくは、2,000〜60,000である。本発明の難燃性ポリアミド組成物中に、上記範囲の分子量のポリ臭素化スチレン、臭素化ポリスチレン樹脂を使用すると、簿肉流動性が向上することから好ましい。
また本発明で用いられる臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂は、下記の一般式(4)で表される。
Figure 0004860611
ここで一般式(4)中、XはBrであり、pは、1〜4の数であり、qは、下限が1、好ましくは2、より好ましくは5、上限が10、好ましくは20、より好ましくは40、より好ましくは60、より好ましく80、より好ましくは100の数である。一般式(4)で表される臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂としては、具体的には、ポリジブロモ−p−フェニレンオキシド、ポリトリブロモ−p−フェニレンオキシド、ポリブロモ−p−フェニレンオキシド、ポリジブロモ−o−フェニレンオキシドなどが挙げられる。
これらの難燃剤は、市販されているものの中から選択することができ、2種以上組み合わせて用いることもでき、より高温下での成形安定性に優れる観点より臭素化ポリスチレン樹脂、ポリ臭素化スチレン樹脂が好ましく、さらにはポリ臭素化スチレン樹脂がより好ましい。
また、本発明で使用される難燃剤(B)は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中、5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは15〜30質量%の割合となるように添加することが好ましい。
[アンチモン化合物(C)]
本発明で難燃助剤として使用するアンチモン化合物(C)としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、四酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなどが挙げられ、成形時の熱安定性の観点からアンチモン酸ナトリウムが好ましい。
本発明で使用するアンチモン化合物(C)は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中、0.01〜0.45質量%、好ましくは0.1〜0.4質量%、さらに好ましくは0.15〜0.4質量%の割合となるように添加することが好ましい。
[亜鉛またはカルシウムの塩(D)]
本発明で難燃助剤として使用する亜鉛またはカルシウムの塩(D)としては、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、リン酸亜鉛、ホウ酸カルシウム、モリブデン酸カルシウムなどが挙げられ、好ましくはホウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、より好ましくはホウ酸亜鉛である。ここで、ホウ酸亜鉛としては、2ZnO・3B23、4ZnO・B23・H2O、2ZnO・3B23・3.5H2Oなどが挙げられ、好ましくは、2ZnO・3B23、4ZnO・B23・H2O、より好ましくはホウ酸亜鉛の無水物である、2ZnO・3B23である。
本発明で使用される亜鉛またはカルシウム塩(D)は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中、0.5〜10質量%、好ましくは1〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%の割合となるように添加することが好ましい。
本発明では、特定量のアンチモン化合物(C)および特定量の亜鉛またはカルシウムの塩を併用することにより、少量の難燃剤量でUL94 V−0規格を達成し、かつ温度280℃以上の高温成形条件下でも分解ガス発生量、成形品変色物量が低減され、上記の課題を解決することができる。
アンチモン化合物(C)および亜鉛またはカルシウムの塩(D)の合計量としては、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中、1〜5質量%、好ましくは1〜4質量%、さらに好ましくは1〜3.5質量%の割合となるように添加することが好ましい。
[強化材(E)]
本発明では必要に応じて強化材(E)を用いてもよく、強化材としては 繊維状、粉状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状などの形状を有する種々の無機充填材を使用することができる。さらに詳述すると、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、ワラストナイト、ケイソウ土、クレー、カオリン、球状ガラス、マイカ、セッコウ、ベンガラ、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛などの粉状あるいは板状の無機化合物、チタン酸カリウムなどの針状の無機化合物、ガラス繊維(グラスファイバー)、チタン酸カリウム繊維、金属被覆ガラス繊維、セラミックス繊維、ワラストナイト、炭素繊維、金属炭化物繊維、金属硬化物繊維、アスベスト繊維およびホウ素繊維などの無機繊維、さらにはアラミド繊維、炭素繊維のような有機繊維が挙げられる。このような繊維状の充填剤としては、特にガラス繊維が好ましい。ガラス繊維を使用することにより、組成物の成形性が向上するとともに、ポリアミド組成物から形成される成形体の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機械的特性および熱変形温度などの耐熱特性が向上する。上記のようなガラス繊維の平均長さは、通常は、0.1〜20mm、好ましくは0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比(L(繊維の平均長さ)/D(繊維の平均外径))が、通常は10〜5000、好ましくは2000〜3000の範囲にあり、平均長さおよびアスペクト比がこのような範囲内にあるガラス繊維を使用することが好ましい。
これらの充填材は、2種以上混合して使用することもできる。また、これらの充填材をシランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤などで処理して使用することもできる。例えば、ビニルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのシラン系化合物で表面処理されていてもよい。
また、本発明における強化材(E)中における繊維状充填材は、集束剤が塗布されていてもよく、アクリル系、アクリル/マレイン酸変性系、エポキシ系、ウレタン系、ウレタン/マレイン酸変性系、ウレタン/アミン変性系の化合物が好ましく使用される。上記表面処理剤は上記集束剤と併用してもよく、併用することにより本発明の組成物中の繊維状充填材と、組成物中の他の成分との結合性が向上し、外観および強度特性が向上する。
これらの強化材(E)は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中、0〜60質量%、好ましくは10〜50質量%、さらに好ましくは15〜45質量%の割合となるように添加することが好ましい。
[その他の添加剤]
本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、上記のような各成分に加えて本発明の目的を損なわない範囲で、上記以外の耐熱安定剤、耐候安定剤、流動性向上剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、離型剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤、核剤、繊維補強剤、カーボンブラック、タルク、クレー、マイカなどの無機化合物など種々公知の配合剤を含有していてもよい。なお、本発明では、通常用いられるハロゲン捕捉剤などの添加剤を用いることもできる。ハロゲン捕捉剤としては、例えばハイドロタルサイトが知られている。特に本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、上記のうち繊維補強剤を含有することにより、より一層耐熱性、難燃性、剛性、引張り強度、曲げ強度、衝撃強度が向上する。
さらに本発明に係る難燃性ポリアミド組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で他の重合体を含有していてもよく、このような他の重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、ポリオレフィンエラストマーなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキシド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、PPS、LCP、テフロン(登録商標)などが挙げられる。上記以外にもポリオレフィンの変性体などが挙げられ、例えばカルボキシル基、酸無水物基、アミノ基などで変性された変性ポリエチレン、変性SEBSなどの変性芳香族ビニル化合物・共役ジエン共重合体またはその水素化物、変性エチレン・プロピレン共重合体などの変性ポリオレフィンエラストマーなどが挙げられる。
[難燃性ポリアミド組成物の調製方法]
本発明に係る難燃性ポリアミド組成物を製造するには、公知の樹脂混練方法を採用すればよく、例えば各成分を、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダーなどで混合する方法、あるいは混合後一軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練して、さらに造粒あるいは粉砕する方法を採用することができる。
[難燃性ポリアミド組成物]
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)および、強化材(E)の合計100質量%中に、ポリアミド樹脂(A)を20〜80質量%、好ましくは30〜60質量%、さらに好ましくは35〜50質量%の割合で含むことが好ましい。
難燃性ポリアミド組成物中のポリアミド樹脂(A)の量が20質量%以上であると得られた成形物の機械物性、特に靭性を付与することができ、また80質量%以下であると、難燃剤、アンチモン化合物および、亜鉛またはカルシウムの塩を含むことができ、十分な難燃性を得ることが可能となる。
また難燃剤(B)を、5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは15〜30質量%の割合で含むことが好ましい。難燃剤(B)の含有量が5質量%以上であるとポリアミド樹脂に十分な難燃性を付与することができ、40質量%以下であると成形品の機械物性である靭性などを損なうことがない。
また、アンチモン化合物(C)を、0.01〜0.45質量%、好ましくは0.1〜0.4質量%、さらに好ましくは0.15〜0.4質量%の割合で含むことが好ましい。アンチモン化合物(C)の含有量が0.01質量%以上であれば十分な難燃性を得ることができ、0.45質量%以下であれば、成形時の発生ガス量の増加や、成形品の変色物発生などの問題を生じることがない。
また、亜鉛またはカルシウムの塩(D)を、0.5〜10質量%、好ましくは1〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%の割合で含むことが好ましい。亜鉛またはカルシウムの塩(D)の含有量が0.5質量%以上であると十分な難燃性を得ることができ好ましく、10質量%以下であると、得られる成形品の機械物性、特に靭性などを損なうことがなく好ましい。さらに、本発明では、アンチモン化合物(C)および亜鉛またはカルシウムの塩を併用することにより、少量の難燃剤量でUL94 V−0規格を達成し、かつ温度280℃以上の高温成形条件下でも分解ガス発生量、成形品の変色物量を低減することができる。アンチモン化合物(C)および亜鉛またはカルシウムの塩(D)の合計量としては、1〜5質量%、好ましくは1〜4質量%、さらに好ましくは1〜3.5質量%の割合で含むことが好ましい。アンチモン化合物(C)および亜鉛またはカルシウムの塩(D)の合計量が1質量%以上であると十分な難燃性を得ることができ、5質量%以下であれば得られる成形品の靭性などの機械物性を損なうことがなく好ましい。
また、強化材(E)を、0〜60質量%、好ましくは10〜50質量%、さらに好ましくは15〜45質量%の割合となるように添加することが好ましい。強化材(E)の含有量が、60質量%以下であれば、得られる成形品の表面の外観を損なうことがなく好ましい。
また、本発明の難燃性ポリアミド組成物は、UL94規格に準じた燃焼性評価がV−0であり、成形時の発生臭素ガス量が80ppm以下、好ましくは0〜50ppm、さらに好ましくは0〜10ppm、特に好ましくは0.1〜5ppmであり、吸湿後のリフロー耐熱温度は255℃以上、好ましくは260〜280℃、機械物性、すなわち靭性の指標となる破壊エネルギーは45〜100mJ、好ましくは50〜80mJ、さらに好ましくは52〜75mJ、流動長は40〜150mm、好ましくは60〜130mm、さらに好ましくは70〜100mmであり、極めて優れた特徴を有しており、表面実装に要求される優れた難燃性、高い靭性、溶融流動性、耐熱性および成形安定性を有する材料であって、電気電子部品用途に好適である。
[成形体、および電気電子部品]
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、圧縮成形法、射出成形法、押出成形法などの公知の成形法を利用することにより、各種成形体に成形することができる。
また、本発明の難燃性ポリアミド組成物は、成形安定性、耐熱性、機械物性において優れており、これらの特性が要求される分野、あるいは精密成形分野の用途に用いることができる。具体的には、自動車用電装部品、電流遮断器、コネクター、LED反射材料などの電気・電子部品、コイルボビン、ハウジングなどの各種成形体が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また実施例および比較例において、各性状の測定および評価は以下の方法で実施した。
[極限粘度[η]]
ポリアミド樹脂0.5gを96.5%硫酸溶液50mlに溶解し、ウベローデ粘度計を使用し、温度25±0.05℃の条件下で試料溶液の流下秒数を測定し、以下の式に基づき算出した。
[η]=ηSP/[C(1+0.205ηSP)、ηSP=(t−t0)/t0
[η]:極限粘度(dl/g)、ηSP:比粘度、C:試料濃度(g/dl)、t:試料溶液の流下秒数(秒)、t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
[融点(Tm)]
Perkin Elemer社製DSC7を用いて、一旦330℃で5分間保持し、次いで10℃/分の速度で23℃まで降温せしめた後、10℃/分で昇温して測定した。この時の融解に基づく吸熱ピークを融点とした。
[燃焼性試験]
射出成形で調製した1/32インチ×1/2インチ×5インチの試験片を用いて、UL94規格(1991年6月18日付のUL Test No.UL94)に準拠して、垂直燃焼試験を行い、難燃性を評価した。
さらに、UL94 V−0の評価基準の一つである、5本の試験片に対する各2回(合計10回)の接炎終了後の有炎燃焼時間の合計がより短いものが、難燃性に優れるとして評価した。尚、UL94でV−0の評価を得るためには、上記の有炎燃焼時間の合計の基準は50秒以下である。
成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A、成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃、金型温度:120℃。
[リフロー耐熱性試験]
射出成形で調製した長さ64mm、幅6mm、厚さ0.8mmの試験片を、温度40℃、相対湿度95%で96時間調湿した。
成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A、成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃、金型温度:100℃。
エアーリフローはんだ装置(エイテックテクトロン(株)製AIS−20−82−C)を用いて、図1に示す温度プロファイルのリフロー工程を行った。
すなわち、上記調湿処理を行った試験片を、厚み1mmのガラスエポキシ基板上に載置するとともに、この基板上に温度センサーを設置して、温度プロファイルを測定した。図1において、所定の速度で温度230℃まで昇温、次いで20秒間で所定の温度(aは270℃、bは265℃、cは260℃、dは255℃)まで加熱した後、230℃まで降温した場合において、試験片が溶融せず、かつ表面にブリスターが発生しない温度の最大値を求め、この温度の最大値をリフロー耐熱温度とした。一般的に、吸湿した試験片のリフロー耐熱温度は、絶乾状態のそれと比較して劣る傾向にある。また、ポリアミド/難燃剤量の比率が低くなるにつれて、リフロー耐熱温度が低下する傾向にある。
[曲げ試験(靭性)]
射出成形で調製した長さ64mm、幅6mm、厚さ0.8mmの試験片を用いて、曲げ試験機:NTESCO社製 AB5、スパン26mm、曲げ速度5mm/分で曲げ試験を行い、その試験片を破壊するのに要するエネルギー(靭性)を測定した。
成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A、成形機シリンダー温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃、金型温度:100℃。
[流動長試験(流動性)]
幅10mm、厚み0.5mmのバーフロー金型を使用して、以下の条件で射出を行い、金型内の樹脂の流動長(mm)を測定した。
射出成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A
射出圧力設定値:2000kg/cm2、シリンダー設定温度:各ポリアミド樹脂の融点+10℃、金型温度:120℃。
[滞留安定性試験]
難燃性ポリアミド組成物を、330℃のシリンダー温度条件下で、60秒単位にて成形機内で滞留保持した後、前記曲げ試験片の金型に射出成形を行った。得られた成形品に、変色物、黒色炭化物が確認された時の滞留時間を記録した。
また、上記試験とは別に、600秒滞留保持した後、成形機ノズルを金型から離して、樹脂ドルーリング、発泡の有無を目視で観察し、ドルーリング、発泡が観察されないものを○、ドルーリングが起こる状況を△、分解し発泡しているものを×として評価した。
樹脂が分解し、ガス発生量が多くなると、ドルーリング、発泡の状態が悪化する。
成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A、成形機シリンダー温度:330℃、金型温度:100℃。
[製品不良率]
2個取り/1ショットの80極コネクター金型を使用し、各難燃性ポリアミド組成物について330℃のシリンダー温度条件下で2000ショット連続成形を実施した。得られた成形品の外観を目視にて観察し、変色および0.2mmを超える黒色炭化物が見受けられたものは不合品と判定し、下記の計算式により製品不良率を算出した。
製品不良率(%)=不合格品の個数/(2000×2)×100
成形機:(株)ソディック プラステック、ツパールTR40S3A、成形機シリンダー温度:330℃、金型温度:120℃。
[発生臭素ガス量測定試験]
難燃性ポリアミド組成物1.0gをアルゴンガス雰囲気下において、加熱発生ガス装置を使用して密閉石英管内で温度330℃にて30分加熱して発生したガスをヒドラジン水溶液に捕集し、イオンクロマトグラフ法により臭素ガス量を測定した。

実施例および比較例において、ポリアミド樹脂(A)、難燃剤(B)、アンチモン化合物(C)、亜鉛またはカルシウムの塩(D)、強化材(E)は、下記の各成分を使用した。
[ポリアミド樹脂(A)]
(ポリアミド樹脂(A−1))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:62.5モル%、アジピン酸:37.5モル%)、ジアミン成分単位(1,6−ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:0.8dl/g
融点:320℃
(ポリアミド樹脂(A−2))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:62.5モル%、アジピン酸:37.5モル%)、ジアミン成分単位(1,6−ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:1.0dl/g
融点:320℃
(ポリアミド樹脂(A−3))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:55モル%、アジピン酸:45モル%)、ジアミン成分単位(1,6−ジアミノヘキサン:100モル%)
極限粘度[η]:0.8dl/g
融点:310℃
(ポリアミド樹脂(A−4))
組成:ジカルボン酸成分単位(テレフタル酸:100モル%)、ジアミン成分単位(1,9−ノナンジアミン:82モル%、2−メチル−1,8−オクタンジアミン:18モル%)
極限粘度[η]:1.0dl/g
融点:315℃
[難燃剤(B)]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用して、以下の条件で各難燃剤の重量平均分子量を測定した。
測定装置:Shodex GPC SYSTEM−21
カラム:Shodex GPC K−G+K−806L+K−806L
カラム温度:40℃、移動層:クロロホルム、検出器:示差屈折計
流速:1.0ml/分
重量平均分子量:ポリスチレン換算値
(難燃剤(B−1))
ポリ臭素化スチレン:GLC(株)製PBS64−HW
臭素含有量:64質量%
重量平均分子量:26,000
(難燃剤(B−2))
臭素化ポリスチレン:マナック(株)製PRF−1200ZEX
臭素含有量:68質量%
重量平均分子量:125,000
[アンチモン化合物(C)]
アンチモン酸ナトリウム:日本精鉱(株)製SA−A
[亜鉛またはカルシウムの塩(D)]
(亜鉛またはカルシウムの塩(D−1))
ホウ酸亜鉛:ボラックス社製
FIREBREAK500(2ZnO・3B23
(亜鉛またはカルシウムの塩(D−2))
ホウ酸亜鉛:ボラックス社製
FIREBREAK415(4ZnO・B23・H2O)
[強化材(E)]
ガラス繊維:セントラル硝子(株)製ECS03−615
上記以外にドリップ防止剤、すなわち燃焼に際して樹脂が溶融することで液状化して垂れ落ちることを防止する目的で、マレイン化SEBS(旭ケミカルス(株)製、商品名:タフテックM1913)1.4質量部、 ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製、商品名:DHT−4C)0.3質量部、ワックス(クラリアントジャパン(株)製、商品名:ホスターモントCAV102)0.3質量部、タルク(松村産業(株)製、商品名:ハイフィラー#100ハクド95)0.7質量部を添加した。
[実施例1〜9]
上記のような各成分を表1に示すような割合で混合し、温度320℃に設定した二軸ベント付押出機に装入し、溶融混練してペレット状の難燃性ポリアミド組成物を得た。次いで、得られた難燃性ポリアミド組成物について性状を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1〜6]
上記のような各成分を表2に示す割合で混合し、実施例と同様にしてペレット状の難燃性ポリアミド組成物を得た。次いで、得られた該組成物について性状を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004860611
Figure 0004860611
本発明の難燃性ポリアミド組成物は、高い成形温度条件下においても発生ガス、分解物の生成および成形品の変色を抑制することができるとともに、難燃性、靭性に優れ、かつ表面実装に要求されるリフローはんだ工程での耐熱性のよい材料であって、電気・電子部品用途、あるいは精密成形分野の用途に好適に用いることができる。

Claims (11)

  1. ポリアミド樹脂(A)20〜80質量%、難燃剤(B)5〜40質量%、アンチモン化合物(C)0.1〜0.45質量%、および亜鉛またはカルシウムの塩(D)0.5〜10質量%を含む、難燃性ポリアミド組成物。
  2. アンチモン化合物(C)の含有率が0.1〜0.4質量%である請求項1に記載の難燃性ポリアミド組成物。
  3. 亜鉛またはカルシウムの塩(D)が、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、リン酸亜鉛、ホウ酸カルシウム、モリブデン酸カルシウムから選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の難燃性ポリアミド組成物。
  4. 難燃剤(B)が、臭素化ポリスチレン、ポリ臭素化スチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物。
  5. アンチモン化合物(C)がアンチモン酸ナトリウムであり、亜鉛またはカルシウムの塩(D)がホウ酸亜鉛である、請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物。
  6. ポリアミド樹脂(A)が、テレフタル酸単位30〜100モル%、テレフタル酸以外の芳香族多官能カルボン酸化合物0〜70モル%および/または炭素原子数4〜20の脂肪族多官能カルボン酸化合物0〜70モル%からなるカルボン酸成分と、炭素原子数4〜25の多官能アミン化合物からなるアミン成分とを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物。
  7. 強化材(E)としてガラス、マイカ、酸化チタンから選択される少なくとも1種0〜60質量%を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物。
  8. ポリアミド樹脂(A)の融点が280〜340℃であって、温度25℃の濃硫酸中で測定した極限粘度[η]が0.5〜2dl/gである、請求項1〜7のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物を成形して得られる成形体。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物を成形して得られる電気電子部品。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の難燃性ポリアミド組成物の製造方法。
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