JP4860230B2 - コンパクト容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒンジピンの弾性を利用することで、容易な調整で、適切に蓋体を閉止状態に維持することが可能なコンパクト容器に関する。
容器本体に支持したヒンジピンを、蓋体のヒンジ用突起に形成したピン孔に挿入することで、容器本体に、これを開閉する蓋体を回動自在に取り付けるようにしたコンパクト容器であって、特に、蓋体を閉止状態に維持するフック機構を省略できるようにしたものとして、例えば特許文献1〜3が知られている。
特許文献1の「コンパクト容器」は、容器本体の後端に蝶番を介して蓋体を開閉自在に連結してなるコンパクト容器において、該容器本体の後端に後方に付勢された押圧片を設け、該押圧片は該蓋体の開閉過程に応じて該蓋体の蝶番部における回動中心の下方部位と当接可能とし、該押圧片が該下方部位と当接した状態では該蓋体に閉止方向への力が作用しこれによって該蓋体を閉止位置に保持するとともに、該蓋体が所定の開放位置に達すると該下方部位と該押圧片の当接が解除されて該蓋体の開放状態が保持されてなるものである。
特許文献2の「コンパクト容器」は、容器本体の後端に凹所を形成して該凹所に蓋体の蝶番部を連結することにより該蓋体を該容器本体に対し開閉自在となし、該凹所を区画する該容器本体の後壁下端から可撓性を有するテール部を後方に延設し、該テール部に該蝶番部の回動中心より下方に位置する下端部を当接可能となし、該蓋体の閉止位置では該テール部と該蝶番部の下端部との当接により該蓋体の自由な回動が阻止され、該蓋体を強制的に開放させて行くと該テール部を下方に撓ませつつ該蝶番部が回動し、該当接が解除されて該蓋体の自由開放が可能となるものである。
特許文献3「コンパクト容器」は、化粧料を収納する容器本体の後部に、ヒンジ部を介して蓋体を開閉自在に取り付けたコンパクト容器において、前記容器本体の後部に弾性変形可能な弾性部を形成し、この弾性部の最後部付近に突起を設けるとともに、この突起の先端を前記ヒンジ部よりも下方に臨ませ、前記蓋体を閉じた状態において、突起の先端を蓋体のうちのヒンジ部よりも下方の部位に当接させるように構成し、前記蓋体を所定角開いた状態で、前記突起が、前記ヒンジ部よりも下方の部位に設けた蓋体頂部を乗り越えるように構成したものである。
実公昭62−13523号公報 実公昭63−167号公報 特開2005−88925号公報
特許文献2や3にあっては、テール部や弾性部が蓋体の蝶番部やヒンジ部に当接されて可撓性や弾性を発揮し、これにより蓋体の閉止状態が維持されるが、その閉止状態は、テール部や弾性部の弾性等によって左右され、それらの加減で蓋体の閉止がきつくなったり、緩くなったりする。特許文献2や3にあっては、これらテール部や弾性部を容器本体に一体的に設けるようにしているため、それらの可撓性や弾性の調整は、当該テール部や弾性部の形状や形態によって行う必要があって、設定が難しいという課題があった。特にこれらテール部等の形状などの調整は、合成樹脂で成形される容器本体の成形型の修正を余儀なくするもので、このような成形型の修正はきわめて煩雑かつコストアップになるという課題もあった。他方、特許文献1のように別部品を組み込むことは、調整は比較的容易であるものの、構造が複雑化し、高い生産性を確保することができないという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、ヒンジピンの弾性を利用することで、容易な調整で、適切に蓋体を閉止状態に維持することが可能なコンパクト容器を提供することを目的とする。
本発明にかかるコンパクト容器は、容器本体に形成される一対のヒンジ片と、蓋体に形成されてこれらヒンジ片間に配設されるヒンジブロックとにわたって一連に形成されたピン孔に、ヒンジピンを挿通することで、該容器本体にこれを開閉する該蓋体を回動自在に取り付けたコンパクト容器において、上記ヒンジブロックに突出形成され、上記容器本体を開放する上記蓋体の回動操作で上記容器本体側に接近する摺接部と、上記容器本体の周壁の後面部に上記摺接部に面して突出形成され、該容器本体側に接近する該摺接部と摺接して上記ヒンジブロックに押圧力を作用させる押圧部と、上記ピン孔にその内径を拡張して形成され、上記ヒンジピンに、上記ヒンジブロックに作用する押圧力に抗する弾性反発力を発生する弾性曲げ変形を許容する拡径部とを備え、上記摺接部は、その突出形態が、上記ピン孔を中心として描かれる円弧よりも外方へ、当該ピン孔回りに沿う上記ヒンジブロックの表面から連続的に迫り出す湾曲面とされて、上記蓋体の閉止状態では該ピン孔位置よりも下方に位置してリフトがゼロ、該蓋体の開放状態ではリフトがゼロ、該蓋体の閉止状態から開放状態までの開閉操作過程で、最大リフトまで該ヒンジブロックと上記容器本体の上記周壁の上記後面部との間の隙間の寸法を次第に狭めていき、最大リフトを越えるとその後次第に該隙間の寸法を広げていくリフトを生じるカムであり、上記押圧部は、上記摺接部のリフトが発生することで該摺接部と摺接して上記ヒンジブロックを押圧することを特徴とする。
前記押圧部は、少なくとも前記摺接部に摺接する面が耐摩耗性の素材で形成されていることを特徴とする。
本発明にかかるコンパクト容器にあっては、ヒンジピンの弾性を利用することで、容易な調整で、適切に蓋体を閉止状態に維持することができる。具体的には、開閉操作のための回動用に本来備えられているヒンジピンを利用してその弾性曲げ変形を拡径部により許容するようにし、このヒンジピンの弾性曲げ変形によって得られる弾性反発力を、容器本体や蓋体に形成した摺接部と押圧部とで生じさせるようにしたので、ヒンジ片からヒンジブロックにわたって挿入するヒンジピンの弾性能を選択するだけで蓋体の閉止力を調整することができ、フック機構を設けることなく、適切に蓋体を閉止状態に維持することができる。また、蓋体を閉じる際に、摺接部が最大リフトを越えてその後ヒンジピンの弾性反発力で閉じられる感触、そしてまた蓋体を開く際に、摺接部が押圧部から離脱する感触により、蓋体を開いたり閉じたりする開閉操作にクリック感を与えることができる。
以下に、本発明にかかるコンパクト容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかるコンパクト容器1は基本的には、図1〜図5に示すように、容器本体2に形成される一対のヒンジ片3と、蓋体4に形成されてこれらヒンジ片3間に配設されるヒンジブロック5とにわたって一連に形成されたピン孔としての第1ピン孔6および第2ピン孔7に、ヒンジピン8を挿通することで、容器本体2にこれを開閉する蓋体4を回動自在に取り付けたコンパクト容器1において、ヒンジブロック5に突出形成され、容器本体2を開放する蓋体4の回動操作で容器本体2側に接近する摺接部9と、容器本体2の周壁13の後面部13bに摺接部9に面して突出形成され、容器本体2側に接近する摺接部9と摺接してヒンジブロック5に押圧力を作用させる押圧部10と、第2ピン孔7にその内径を拡張して形成され、ヒンジピン8に、ヒンジブロック5に作用する押圧力に抗する弾性反発力を発生する弾性曲げ変形を許容する拡径部11とを備え、摺接部9は、その突出形態が、第2ピン孔7を中心として描かれる円弧Rよりも外方へ、当該第2ピン孔7回りに沿うヒンジブロック5の表面から連続的に迫り出す湾曲面とされて、蓋体4の閉止状態では第2ピン孔7位置よりも下方に位置してリフトがゼロ、蓋体4の開放状態ではリフトがゼロ、蓋体の閉止状態から開放状態までの開閉操作過程で、最大リフトまでヒンジブロック5と容器本体2の周壁13の後面部13bとの間の隙間Sの寸法を次第に狭めていき、最大リフトを越えるとその後次第に隙間Sの寸法を広げていくリフトを生じるカムであり、押圧部10は、摺接部9のリフトが発生することで摺接部9と摺接してヒンジブロック5を押圧するようになっている
容器本体2は合成樹脂材で成形され、収納凹所12を区画形成する周壁13の前面部13a中央には、手指の挿入を案内する凹部14が形成され、また周壁13の後面部13bには、左右両端から後方へ突出させて一対のヒンジ片3が一体形成される。各ヒンジ片3には、これらを左右方向に貫通して、これらに挿入される左右一対の弾性変形可能なステンレスなどの金属製やFRP製等のヒンジピン8をそれぞれ支持するための第1ピン孔6が形成される。
鏡板15が下面側に取り付けられる蓋体4も合成樹脂材で成形され、その平面外形輪郭は、当該蓋体4を容器本体2上に重ね合わせたときにその下面が容器本体2の周壁13上端に当接するように、容器本体2の平面外形輪郭に概ね一致させて形成される。これにより、容器本体2の凹部14にはその上方から蓋体4の前端4aが覆い被さる。また蓋体4の後端4bには、その下面からヒンジ片3間に垂下させて、ヒンジブロック5が一体成形される。
ヒンジブロック5は、ヒンジ片3に対する回動、ひいては容器本体2に対する蓋体4の回動を保証するために、容器本体2の周壁13の後面部13bとの間に隙間Sを隔てて位置される。ヒンジブロック5には、その左右方向中央側から左右両端部それぞれに向かって、ヒンジピン8が挿入される一対の第2ピン孔7が形成される。そして、左右一対のヒンジ片3の各第1ピン孔6からヒンジブロック5の左右一対の各第2ピン孔7にわたってそれぞれヒンジピン8が挿入されることで、容器本体2に、これを開閉する蓋体4が回動自在に取り付けられる。
摺接部9は、蓋体4で容器本体2を閉止したとき、第2ピン孔7下方のヒンジブロック5下端付近であって、容器本体2の周壁13の後面部13bに面する位置に、ヒンジブロック5から一体的に突出形成される。摺接部9の突出形態は、第2ピン孔7の中心位置Cを中心として描かれる円弧Rよりも外方へ、当該第2ピン孔7回りに沿うヒンジブロック5の表面から連続的に迫り出す湾曲面とされる。これにより、摺接部9は、容器本体2を開放する蓋体4の回動操作に伴うヒンジブロック5の回動で、ヒンジブロック5と周壁13の後面部13bとの間の隙間Sを狭めて当該後面部13bに接近するようになっている。
さらに詳細には、摺接部9は、蓋体4が閉止状態から開放状態にわたって回動されてヒンジブロック5がヒンジ片3に対して回動する際、ヒンジブロック5が第2ピン孔7の中心位置Cを中心として描かれる円弧状の外形輪郭の場合には後面部13bに対して一定である隙間Sの寸法を変化させる。換言すれば、摺接部9は、ヒンジブロック5の回動に伴ってリフトを生ずるカムとして機能する。本実施形態にあっては、摺接部9の突出形態は、上記円弧Rを基準として、蓋体4の閉止状態ではリフトがおおよそゼロ、開放状態ではリフトがゼロ、閉止状態から開放状態までの開閉操作過程で、最大リフトまで隙間Sの寸法を次第に狭めていき、最大リフトを越えるとその後次第に隙間Sの寸法を広げていくリフトが生ずるように設定される。そしてこの摺接部9は、第2ピン孔7回りに、蓋体4の閉止状態では第2ピン孔7位置よりも下方に位置し、蓋体4を開放して行くにつれて上方へ移動し、また蓋体4を閉じて行くにつれて下方へ移動される。
押圧部10は、摺接部9に面して突起状に迫り出して、容器本体2の周壁13の後面部13bに一体的に突出形成される。押圧部10の形成位置は、容器本体2を開放する蓋体4の回動初期に摺接部9が摺接するように、当該摺接部9に対応させて第2ピン孔7よりも下方に設定される。押圧部10は図示例にあっては、後面部13bの中央に形成されているが、ヒンジ片3間にわたって一連に形成してもよい。
押圧部10は本実施形態にあっては、摺接部9のリフトが発生することで即座に摺接部9と摺接してヒンジブロック5を押圧するように、ヒンジブロック5と周壁13の後面部13bとの間の隙間S相当の寸法で突出形成されている。そして押圧部10は、蓋体4の開閉操作過程で回動されるヒンジブロック5によって上下移動する摺接部9がそのリフトに従って隙間Sを狭めることに応じて当該摺接部9ひいてはヒンジブロック5を、容器本体2後方へ押圧するようになっている。また、押圧部10の上部には、後方へ向かって傾斜されて、蓋体4を閉じるときに下方へ移動する摺接部9の押圧部10との摺接作用を案内する案内傾斜面10aが形成される。
拡径部11は、ヒンジピン8の弾性曲げ変形を許容するために、左右一対の各第2ピン孔7それぞれにその内径を拡張して形成される。拡径部11は、ヒンジピン8が突出されるヒンジ片3に面するヒンジブロック5の左右両端部からその中央側に向かって、第2ピン孔7よりも短い長さで形成され、これにより、ヒンジピン8は、ヒンジ片3とヒンジブロック5とに両端支持された状態で、拡径部11内で、ヒンジ片3に対しヒンジブロック5を相対移動させる弾性曲げ変形が許容される。
図示例にあっては、拡径部11は、ヒンジブロック5の中央側からヒンジ片3側へ向かって順次第2ピン孔7の内径を拡張することで錐面状に形成されている。しかしながら、拡径部11としては、第2ピン孔7の内径を一定の寸法で拡張することで筒面状に形成してもよい。しかしながら、拡径部11としては、筒面状よりも錐面状の方が、ヒンジピン8周りのヒンジブロック5の肉厚を厚く確保することができ、曲げ変形されるヒンジピン8を高い強度で支持することができる。これにより、ヒンジピン8は拡径部11を隔てて、ヒンジ片3とヒンジブロック5とに両端支持され、摺接部9が押圧部10に摺接することでヒンジブロック5に作用する押圧力に抗する弾性反発力を発生する。
本実施形態にかかるコンパクト容器1の作用について説明する。本実施形態にかかるコンパクト容器1は、第1ピン孔6を有するヒンジ片3と押圧部10とを一体化して、容器本体2を樹脂成形により形成する。また、拡径部11を備えた第2ピン孔7および摺接部9を有するヒンジブロック5を一体化して、蓋体4を樹脂成形により形成する。そして、ヒンジ片3間にヒンジブロック5を挿入し、第1ピン孔6から拡径部11を介して第2ピン孔7にヒンジピン8を挿入する。これにより、コンパクト容器1が組み立てられる。
蓋体4を開放した状態では、摺接部9は第2ピン孔7および押圧部10よりも上方に位置して押圧部10とは非接触状態にあり、これによりヒンジブロック5はヒンジ片3間でヒンジピン8周りに自由に回動し、蓋体4を抵抗感なくスムーズに回動させることができる。このような開放状態から蓋体4を次第に閉じていくと、図3に示すように、摺接部9が第2ピン孔7回りに上方から下方へと移動し、押圧部10の案内傾斜面10aと当接する。この状態から、さらに蓋体4を閉じていくと、図4および図5に示すように、摺接部9は案内傾斜面10aを越えて押圧部10との摺接を開始し、そのリフトによって容器本体2後方へと押圧される。
摺接部9が後方へ押圧されることに伴い、ヒンジ片3の第1ピン孔6とヒンジブロック5の第2ピン孔7とで両端支持されたヒンジピン8には、ヒンジ片3とヒンジブロック5間で曲げ力が作用して拡径部11内で弾性曲げ変形され、これによりヒンジブロック5が後方へと押圧移動される。この押圧作用は、摺接部9の最大リフトまで継続する。最大リフトを越えるとヒンジピン8がその弾性復原作用でヒンジブロック5を押圧部10に押し付けるように作用する。摺接部9のリフト量は蓋体4の閉止方向に漸減されることから、ヒンジピン8の弾性復原力は蓋体4を閉止方向へと付勢する。蓋体4の下面が容器本体2の周壁13上端に当接される状態では、押圧部10とリフトゼロの摺接部9により、蓋体4の前端4aが容器本体2の周壁13の前面部13a上端から離れる蓋体4の開放方向の回動が阻止されて、フック機構を備えることなく、蓋体4の閉止状態を維持することができる。
蓋体4を開放するときには、容器本体2の凹部14に指を差し入れて蓋体4の前端4aを押し上げると、ヒンジブロック5の回動とともに摺接部9が押圧部10を下方から上方へ向かって摺動移動し、ヒンジピン8の弾性曲げ変形を伴いつつ摺接部9が押圧部10の上方へ離脱する。押圧部10から摺接部9が離脱すると、ヒンジピン8は弾性復原し、その後はヒンジブロック5がヒンジピン8周りにスムーズに回動して蓋体4を開放操作することができる。
以上説明したように、本実施形態にかかるコンパクト容器1にあっては、樹脂成形によって容器本体2や蓋体4に一体的に得られる部分の弾性作用等を利用したり、付加的に別部品を組み込むのではなく、開閉操作のための回動用に本来備えられているヒンジピン8を利用してその弾性曲げ変形を拡径部11により許容するようにし、このヒンジピン8の弾性曲げ変形によって得られる弾性反発力を、容器本体2や蓋体4に形成した摺接部9と押圧部10とで生じさせるようにしたので、ヒンジ片3からヒンジブロック5にわたって挿入するヒンジピン8の弾性能を選択するだけで蓋体4の閉止力を調整することができ、フック機構を設けることなく、適切に蓋体4を閉止状態に維持することができる。
また、蓋体4を閉じる際に、摺接部9が最大リフトを越えてその後ヒンジピン8の弾性反発力で閉じられる感触、そしてまた蓋体4を開く際に、摺接部9が押圧部10から離脱する感触により、蓋体4を開いたり閉じたりする開閉操作にクリック感を与えることができて、使用者に蓋体4の開閉操作を、感触をもって確認させることができる。また、ヒンジピン8に、ステンレスなどの金属製やFRP製の素材を採用することで、経時疲労を軽減でき、長期間にわたって安定的に蓋体4の閉止状態の確保やその円滑な開閉操作性を維持することができる。
図6には上記実施形態の変形例が示されている。本実施形態では、押圧部10が、容器本体2とは異なる素材で、別部品として形成され、容器本体2の周壁13の後面部13bに形成された窪み部16に装着されるようになっている。押圧部10の素材としては、摺接作用に対し耐摩耗性を発揮するものを選定することが好ましく、例えばポリプロピレンなどを採用することができる。このようにすれば、摺接部9を含む蓋体4の表面にメタル処理などを施した場合に、容器本体2の材質では耐摩耗性の点で十分でなく、押圧部10の摩耗が懸念される場合であっても、当該構造を採用することで長期間にわたる蓋体4の閉止機能を適切に確保することができる。図示例にあっては、別部品により耐摩耗性を確保するようにしたが、押圧部10に耐摩耗性の表面処理を施すようにしてもよい。
図7および図8には、補助的に備えられる簡便なフック機構17,18の例が示されている。図7は、蓋体4の前端4aから垂下させた突片17aを容器本体2の周壁13の前面部13aに摺接させる形態のフック機構17が示されている。図8には、蓋体4の前端4aから垂下させた突片18aに係止突起18bを形成するとともに、容器本体2の周壁13の前面部13aにこれより突出させて隆起部18cを形成し、隆起部18cに係止突起18bを係脱自在に係合させるようにしたフック機構18が示されている。これらフック機構17,18は、必要に応じて設ければよい。
ところで、上記実施形態にあっては、ヒンジブロック5に左右一対の第2ピン孔7を形成する場合を例示して説明したが、ヒンジブロック5を左右両端部間にわたって一連に貫通する単一の第2ピン孔を形成し、これに単一のヒンジピンをヒンジ片3間にわたって挿入して構成するようにしてもよい。また、本実施形態にあっては、第2ピン孔7下方に形成した摺接部9が、容器本体2を開放する蓋体4の回動操作初期に押圧部10に摺接するように、押圧部10も第2ピン孔7下方に位置させて形成した場合を例にとって説明したが、これら摺接部9および押圧部10は、容器本体2を開放する蓋体4の回動操作初期に互いに摺接するように設定すればよく、その形成位置は、第2ピン孔7下方に限られることはない。
本発明にかかるコンパクト容器の好適な一実施形態を示す側断面図である。 図1のコンパクト容器の要部平面断面図である。 図1のコンパクト容器を閉じる過程で、摺接部が押圧部の案内傾斜面に当接した状態を示す要部側断面図である。 図1のコンパクト容器を閉じる過程で、摺接部が押圧部に摺接し始めた状態を示す要部側断面図である。 図4の状態におけるヒンジピンの弾性曲げ変形状態を示す要部平面断面図である。 本発明にかかるコンパクト容器の変形例を示す要部側断面図である。 図1のコンパクト容器にフック機構を備えた場合の要部側断面図である。 図1のコンパクト容器に他のフック機構を備えた場合の要部側断面図である。
符号の説明
1 コンパクト容器
2 容器本体
3 ヒンジ片
4 蓋体
5 ヒンジブロック
6 第1ピン孔
7 第2ピン孔
8 ヒンジピン
9 摺接部
10 押圧部
11 拡径部

Claims (2)

  1. 容器本体に形成される一対のヒンジ片と、蓋体に形成されてこれらヒンジ片間に配設されるヒンジブロックとにわたって一連に形成されたピン孔に、ヒンジピンを挿通することで、該容器本体にこれを開閉する該蓋体を回動自在に取り付けたコンパクト容器において、上記ヒンジブロックに突出形成され、上記容器本体を開放する上記蓋体の回動操作で上記容器本体側に接近する摺接部と、上記容器本体の周壁の後面部に上記摺接部に面して突出形成され、該容器本体側に接近する該摺接部と摺接して上記ヒンジブロックに押圧力を作用させる押圧部と、上記ピン孔にその内径を拡張して形成され、上記ヒンジピンに、上記ヒンジブロックに作用する押圧力に抗する弾性反発力を発生する弾性曲げ変形を許容する拡径部とを備え、
    上記摺接部は、その突出形態が、上記ピン孔を中心として描かれる円弧よりも外方へ、当該ピン孔回りに沿う上記ヒンジブロックの表面から連続的に迫り出す湾曲面とされて、上記蓋体の閉止状態では該ピン孔位置よりも下方に位置してリフトがゼロ、該蓋体の開放状態ではリフトがゼロ、該蓋体の閉止状態から開放状態までの開閉操作過程で、最大リフトまで該ヒンジブロックと上記容器本体の上記周壁の上記後面部との間の隙間の寸法を次第に狭めていき、最大リフトを越えるとその後次第に該隙間の寸法を広げていくリフトを生じるカムであり、
    上記押圧部は、上記摺接部のリフトが発生することで該摺接部と摺接して上記ヒンジブロックを押圧することを特徴とするコンパクト容器。
  2. 前記押圧部は、少なくとも前記摺接部に摺接する面が耐摩耗性の素材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンパクト容器。
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