JP4860046B2 - 記録媒体処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばカードユニット等で代表される記録媒体処理装置に関し、詳しくは、遊技機に対応して設けられた記録媒体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の記録媒体処理装置において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、遊技機に対応して設けられたカードユニット等の記録媒体処理装置があった。このような記録媒体処理装置の代表例としては、カード等の記録媒体の記録情報により特定される遊技用価値を使用して(引落として)遊技機による遊技に使用するための処理(たとえば、玉等の遊技媒体を貸出す処理)を行なうように構成されたものがある。
【0003】
このような記録媒体処理装置においては、会員カードのような所有者が特定される記録媒体と、ビジターカードのような所有者が特定されない記録媒体との両方の記録媒体を個別の処理手段により処理可能なものがあった。その記録媒体処理装置においては、記録媒体処理装置の外部から会員カードおよびビジターカードの2種類の記録媒体のどちらでも挿入することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来の記録媒体処理装置においては、2種類の記録媒体を処理可能であるが、ビジターの遊技者ごとに新規のビジターカードを発行する必要があるため、記録媒体の消費量が大量となり、記録媒体のランニングコストがかなり高くなるという問題があった。
【0005】
また、このような記録媒体は、近年、回収して再利用することが一般的となっているが、このように大量に消費される記録媒体を有効に再利用するためには記録媒体の回収装置を設ける必要がある。このため、前述したように2種類の記録媒体を記録媒体処理装置において処理可能とする場合には、回収に関するコストが高くなるという問題もあった。
【0006】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、記録媒体のランニングコストを低減するとともに、記録媒体の回収に関するコストを低減することが可能な記録媒体処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技機(パチンコ遊技機2)に対応して設けられた記録媒体処理装置(カードユニット3)であって、
所有者が特定された記録媒体であって遊技に使用可能な遊技用価値(カード残高)の大きさを特定可能な情報が記録された所有者特定記録媒体(会員カード21)が挿入される記録媒体挿入口(カード挿入排出口4)と、
該記録媒体挿入口に繋がる位置に設けられ、所有者が特定されない記録媒体である所有者不特定記録媒体(ビジターカード23)を貯留する所有者不特定記録媒体貯留部(カードリーダライタ装置33、より具体的にはカード貯留部33a)と、
貨幣を受付ける貨幣受付部(紙幣投入口61,硬貨投入口62)と、
該貨幣受付部により受付けられた貨幣を識別する貨幣識別手段(紙幣識別装置31,硬貨識別装置32)と、
前記記録媒体挿入口より前記所有者特定記録媒体が挿入されていない状態において、前記貨幣識別手段により識別された貨幣の金額の範囲内における所定額に相当する前記遊技用価値(カード残高)の大きさを前記所有者不特定記録媒体の記録情報により特定可能にするための処理(図10のビジター処理)を行ない、該所有者不特定記録媒体を発行する所有者不特定記録媒体発行手段(カードリーダライタ装置33,制御装置34)と、
前記記録媒体挿入口より挿入された前記所有者特定記録媒体および前記所有者不特定記録媒体発行手段により発行された前記所有者不特定記録媒体を選択的に受付ける記録媒体受付部(カードリーダライタ装置33、より具体的には、カード受付部33b)と、
該記録媒体受付部に受付られた記録媒体の記録情報から特定される大きさの前記遊技用価値を前記遊技機による遊技に使用する(たとえば、玉を貸与する)ための処理を行なう使用処理手段(制御装置34)と、
前記所有者特定記録媒体の使用時にその旨を報知するとともに、前記所有者不特定記録媒体の使用時にその旨を報知する受付報知手段(会員用発光ランプ241、ビジター用発光ランプ242)と、
前記記録媒体受付部に前記所有者特定記録媒体が受付けられている状態(挿入されている状態)において前記貨幣識別手段により識別された貨幣の金額が存在するとき(図7のS1〜S3参照)、該貨幣の金額の範囲内における所定額に相当する前記遊技用価値の大きさを前記所有者特定記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値の大きさに対して加算する(入金する)ための処理(入金処理)を行なう価値加算手段(図8のS11〜S21)と、
複数の前記記録媒体処理装置を管理する管理装置(カードユニット管理装置400)と通信する通信手段(通信部35)とを含み、
前記使用処理手段は、
前記通信手段により前記管理装置と通信可能なオンライン状態において、他の前記記録媒体処理装置の前記価値加算手段により加算された遊技価値を遊技に使用可能とするオンライン時処理手段(図9のS21)と、
前記通信手段により前記管理装置と通信不可能なオフライン状態において、他の前記記録媒体処理装置の前記価値加算手段により加算された遊技価値を遊技に使用不可能とするオフライン時処理手段(図9のS21,S22)とを含む。
【0008】
このような構成によれば、記録媒体処理装置において、所有者不特定記録媒体貯留部に貯留された所有者不特定記録媒体が発行可能であるため、貯留された所有者不特定記録媒体を繰返し発行できる。これにより、記録媒体の消費量が低減されて記録媒体のランニングコストを低減することができるとともに、記録媒体の回収処理装置を設けることなく所有者不特定記録媒体が再利用されて記録媒体の回収に関するコストを低減することができる。所有者特定記録媒体の使用時にその旨が報知されるとともに、所有者不特定記録媒体の使用時にその旨が報知されるので、どちらの記録媒体が使用されているか明確に区別して認識することができる。さらに、所有者特定記録媒体が記録媒体受付部に受付けられている状態で識別された貨幣の金額が存在するとき、その貨幣の金額の範囲内における所定額に相当する遊技用価値の大きさを所有者特定記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値の大きさに対して加算するための処理が行なわれるため、所有者特定記録媒体の記録情報により特定される遊技価値の加算を遊技機に対応する記録媒体処理装置により行なうことができる。これにより、遊技者が遊技機から離れなれた場所へ出向かなくても遊技用価値の大きさの加算更新を行なうことができるようになる。さらに、オンライン時処理手段により、通信手段により管理装置と通信可能なオンライン状態において、他の記録媒体処理装置の価値加算手段により加算された遊技価値が遊技に使用可能とすることができる。オフライン時処理手段により、通信手段により管理装置と通信不可能なオフライン状態において、他の記録媒体処理装置の価値加算手段により加算された遊技価値を遊技に使用不可能とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機に付設された記録媒体処理装置が用いられる遊技機の一例としてパチンコ遊技機を取り上げて説明するが、当該遊技機としてはたとえばコイン遊技機、コインを使用するスロットマシン、コインの投入の代わりに所定個数のパチンコ玉を投入してスロットマシン遊技を行なう遊技機、等のその他の遊技機であってもよい。つまり、本発明は、遊技機に対応して設けられた記録媒体処理装置であれば、どのような遊技機を対象として設けられる記録媒体処理装置にも適用可能である。
【0021】
図1は、遊技機設置島に設置された遊技機の一例としてのパチンコ遊技機2と記録媒体処理装置の一例としてのカードユニット3を示す正面図である。遊技場においては、パチンコ遊技機2が背中合わせに(裏面側が向かい合う態様で)複数台並んで設けられた遊技機設置島200aが複数設置されている。各パチンコ遊技機2の左隣には、1台のパチンコ遊技機2に対して1対1の対応で、カードユニット3が付設されている。
【0022】
このカードユニット3においては、遊技場において会員として登録された遊技者に対して個別に発行された会員カード(図3(a),(c)等の会員カード21参照)と、すべての遊技者が利用できるビジターカード(図3(b),(d)等のビジターカード23参照)との2種類のカードを玉の貸出しを受けるために使用することができる。
【0023】
会員カードは、たとえば、遊技者が所定の登録用紙に必要事項を記入して遊技場に提出することにより発行を受けることができる記録媒体である。この会員カードには、後述するように、遊技者の投入代金の対価としてのカード残高、および、会員個人を特定する会員情報等の各種情報がカード情報として記録される。会員カードは、会員が所持し、原則的に、どのカードユニット3でも使用することができる。また、ビジターカードは、カードユニット3に内蔵されており、遊技者による紙幣または硬貨の投入に応じて発行された後、取込まれる記録媒体であり、1つのカードユニット3内で繰返し使用される。このビジターカードには、後述するように、遊技者の投入代金の対価としてのカード残高等の各種情報がカード情報として記録される。これら会員カードおよびビジターカードは、後述するように、非接触型のICカードにより構成されている。
【0024】
また、遊技機設置島200aにおいては、一端部に、遊技機設置島200aにおける紙幣の搬送制御等の遊技機設置島200aに関する各種の制御を行なう島端制御装置および紙幣の回収ボックス等の機器が設けられた島端制御ボックス201が設けられている。
【0025】
カードユニット3の下端部に設けられたカード挿入排出口4に遊技者が会員カードを挿入すれば、カードユニット3内に設けられているカードリーダライタ装置(図4〜図6参照)によって、挿入された会員カードの記録情報が読取られる。そして、玉貸スイッチ80が押圧操作(貸出要求操作)されると読取られたデータに含まれているカード残高の一部または全部が引落されてパチンコ遊技機2の上皿5に引落しカード残高に相当する個数の玉が貸出(払出)される。このカードユニット3とパチンコ遊技機2とは、配線接続されており、両者データのやり取りができるように構成されている。
【0026】
会員カードが挿入されて、遊技者の操作に応じてカード残高を引落して玉の貸出しが行なわれる場合には、カードユニット3から玉貸指令信号がパチンコ遊技機2に送信される。パチンコ遊技機2は、玉貸指令信号に従って所定数の貸玉を上皿5に払出す。そして、遊技者は、上皿5に払出された貸玉を、パチンコ遊技機2に設けられた遊技領域へ弾発発射して遊技が可能となる。会員カードを返却する場合は、返却スイッチ81を押圧操作すると返却される。また、会員カードのカード残高が0になった場合にも自動的に返却される。
【0027】
また、上皿5には、挿入された会員カードに記録されているカード残高および発行されたビジターカードに記録されているカード残高を表示するためのカード残高表示器8が設けられている。
【0028】
一方、会員カードがカード挿入排出口4より挿入されていない状態で、カードユニット3に設けられている紙幣投入口61に遊技者が紙幣(1000円紙幣)を投入するか、または、カードユニット3に設けられている硬貨投入口62に硬貨(500円,100円硬貨)を投入することにより、その投入金額分のカード残高が記録された前述のビジターカードがカード挿入排出口4から遊技者に発行される。このビジターカードは、プリペイドカード発行会社が遊技場に搬入し、遊技場において各カードユニット3内に1枚ずつセットされるものであり、各カードユニット3に内蔵されている。ビジターカードは、発行時において、遊技者が視認できるが抜取れない態様でカード挿入排出口4から一旦排出されるが、その後、遊技者による操作を経ずに自動的にカード挿入排出口4から内部に取込まれる。
【0029】
ビジターカードが発行された場合には、取込まれたビジターカードのカード残高全額が自動的に引落とされ、前述した会員カードの場合と同様の手順での上皿5への払出しによる玉の貸出しが行なわれてカード残高全額分の貸出しが一括的に行なわれる。
【0030】
ビジターカードの発行が紙幣の投入に応じて行なうことが可能であるために、1回の発行に伴なって比較的高額(たとえば1000円)の金額が消費されることが可能となり、遊技場の売上げが向上する利点がある。また、ビジターカードが1回発行されれば、カード残高の全額が玉の貸出しのために引落とされるため、遊技者は少なくともその発行されたビジターカードの記録情報から特定されるカード残高を使い切るまでは遊技を行なうために、遊技場でのパチンコ遊技機2の稼動率が向上する。
【0031】
また、遊技機設置島200aにおいて、裏面側が対向配置された2列のパチンコ遊技機およびカードユニット3の列間の空間には、紙幣搬送装置の搬送路が設けられている。カードユニット3により受付けられた紙幣は、紙幣を識別する処理が行なわれた後、カードユニット3の裏面側から搬送路上に排出され、遊技機設置島200aの端部に設けられた回収ボックスまで搬送されて回収される。
【0032】
次に、カードユニット3の構成を詳細に説明する。図2(a)はカードユニット3の一部拡大正面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線によるカード挿入排出口4近傍の断面図である。
【0033】
カードユニット3内の前面側の下端部においては、カード挿入排出口4が設けられており、その奥側に、ICカードリーダライタを含むカードリーダライタ装置(図4〜図6参照)が備えられており、そのカードリーダライタ装置内に1枚のビジターカード23がセットされて常時保持された状態となっている(図5(b)参照)。そして、会員カードがカード挿入排出口4より挿入されない状態で、遊技者が紙幣を紙幣投入口61に投入するか、または、硬貨を硬貨投入口62に投入するかによって貨幣の投入を行なうことにより、その投入貨幣の金額に相当するカード残高がカードリーダライタ装置によってビジターカード23に書込まれて、カード挿入排出口4から一部突出させることによりビジターカード23が発行される(図2(b)参照)。
【0034】
図2(b)を参照して、カードユニット3の前面側におけるカード挿入排出口4の近傍は、カードユニット3の前面よりも奥の側に窪んだ形状の凹部40となっており、その凹部40の空間に透明な樹脂からなるカバー24が嵌込まれている。このカバー24は、カード挿入排出口4の形状に合わせてカードを出入れ可能なカード出入穴41が形成されており、カードユニット3の前面よりも外側に突出しないように取付けられる。カバー24は、プリズム効果により、カード挿入排出口4からカードがわずかに排出された場合でも、カードユニット3の正面を含むあらゆる角度からカードの排出状態が視認できるように構成されている。
【0035】
ビジターカード23は、一部がカード挿入排出口4から遊技者が視認できる位置まで排出されて発行され、その後、遊技者の手に渡ることなくすぐに内部に取込まれる。この発行時において、ビジターカード23は、カバー24から外部には飛出さないようにカバー24内に排出される。このため、ビジターカード23は、発行時に遊技者の手に渡ることなく再度カードユニット3の内部に取込み可能となる。このように、カード挿入排出口4がカバー24で覆われていることにより、ビジターカード23の発行時には、遊技者がビジターカード23を引抜くことができないように構成されている。
【0036】
なお、カードユニット3の前面部分に窪みを設けずに、カードユニット3の前面にそのままカード挿入排出口を設けるとともに、カードユニット3の外側に透明樹脂製のカバー部材(前述したカバー24と同様に、会員カード21の出入れが可能なカード出入穴が形成されたもの)を張出して設け、ビジターカード23の発行時に、そのカバー部材内にカードの一部を突出させるようにしてもよい。その場合であっても、カバー部材の存在により、カードの発行状態を視認することができるとともに、遊技者がビジターカード23を引抜くことができない。
【0037】
発行された後に内部に取込まれたビジターカード23は、カードリーダライタ装置によってそのカード残高が読取られる。そして、ビジターカード23から読取られた全カード残高に相当する個数の貸玉がパチンコ遊技機2から上皿5内に払出される。つまり、ビジターカードを用いた玉の貸出しは、カード残高の全額分が一括的に行なわれる。そして、玉の貸出しが行なわれた後、ビジターカードは、自動的にカードリーダライタ装置内部の所定の待機位置まで戻され、次の発行のための待機状態にさせられる。これにより、ビジターカードは、繰返し使用可能となる。
【0038】
このように、カードユニット3では、ビジターカード23を一旦発行して再度取込んで玉の貸出しを行なう動作を繰返し行なうことができ、遊技場におけるランニングコストを極力抑えることができる。
【0039】
また、カバー24には会員カード21の使用時においてカバー全体を赤色で発光させる会員用発光ランプ241とビジターカード23の使用時においてカバー全体を緑色で発光させるビジター用発光ランプ242とが設けられている。具体的に、会員用発光ランプ241は、会員カード21が挿入されている間、発光させられる。一方、ビジター用発光ランプ242は、ビジターカード23の発行時から発行後の玉の貸出しの終了時まで発光させられる。このような発光色の違いにより、カードユニット3はどちらのカードが使用されているかということを遊技者が知らせることができ、遊技者はその発光色を区別することによりどちらのカードが使用されているか明確に区別して認識することができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、ビジターカード23のカード残高が全額一括的に引落されるものを示したが、ビジターカード23の発行時にはカード残高が一部のみ引落されるようにしてもよい。
【0041】
カードユニット3の最も上部には、カードユニット3が、カードユニット管理装置(図6参照)に対してオンライン状態にある場合にあるか否かを報知するオンライン表示ランプ91が設けられている。このオンライン表示ランプ91は、カードユニット3がカードユニット管理装置に対してオンライン状態にある場合には点灯し、オフライン状態にある場合には消灯する。オンライン表示ランプ91の下部には、ビジターカード23の利用の可否を報知するためのビジターカード利用可ランプ92が設けられている。このビジターカード利用可ランプ92は、ビジターカード23が利用可能である場合に点灯し、その利用が不可能である場合に消灯する。
【0042】
また、カードユニット3内でなんらかのエラーが発生した場合、または、カードユニット3とパチンコ遊技機2との間で通信エラーが発生した場合には、ビジターカード利用可ランプ92が点滅する。
【0043】
ビジターカード利用可ランプ92の下方には、紙幣投入口61と硬貨投入口62とが上下方向に並んで設けられている。紙幣投入口61には、1000円,200円,5000円,10000円という複数種類の紙幣を投入することができる。硬貨投入口62には、100円,500円の複数種類の硬貨を投入することができる。
【0044】
紙幣投入口61に紙幣を投入すれば、紙幣識別装置31(図6参照)により紙幣が取込まれて適正な紙幣であるか否かの判別が行なわれる。また、硬貨投入口62に硬貨を投入することにより、硬貨識別装置32(図6参照)により硬貨が取込まれて適正な硬貨であるか否かの判別が行なわれる。このような紙幣および硬貨、すなわち、貨幣が適正である場合には、次のように状況に応じて、会員カード21への入金(この実施の形態の場合は10000円を上限とした入金が可能)またはビジターカード23の発行(この実施の形態の場合は1000円を上限としたカード残高のカード発行が可能)を行なうことができる。
【0045】
適正な会員カード21がカード挿入排出口4に挿入されていない状態で、予め定められた上限値(たとえば、1000円)を超えない額の貨幣(紙幣,硬貨)が投入された場合には、その投入貨幣に相当する金額がカード残高として記録されたビジターカード23が遊技者の操作を経ず自動的に発行される。また、会員カード21がカード挿入排出口4に挿入されている状態で予め定められた上限値(たとえば、10000円)を超えない額の貨幣が投入された場合には、そのカード残高が「0」になっていることを条件として、会員カード21への入金が可能となる。ここで、入金とは、投入貨幣に相当する金額をカード残高へ加算してカード残高を更新することをいう。この実施の形態では、カード残高が「0」である状態で貨幣が投入されることに応じて、遊技者の操作を経ず自動的に入金が行なわれる。このように、会員カード21では、カード残高が一旦「0」にならなければ、入金を行なうことができない。
【0046】
硬貨投入口62の下方には、投入した硬貨が内部で詰まった場合に返却を要求するために操作する返却ボタン93が設けられている。返却ボタン93が操作されると、操作に応じて、機械的な排出動作が行なわれることにより、投入した硬貨が表示プレート30の下方に設けられた硬貨返却口94から返却される。
【0047】
返却ボタン93の下方には、各種の表示および操作を行なうための表示プレート30が設けられている。この表示プレート30には、貨幣利用可ランプ13、金額設定ボタン14、金額表示器15、端数表示ボタン16、金額表示器17、玉表示器18、連結台方向表示器19、および、カード挿入中ランプ20が設けられている。
【0048】
貨幣利用可ランプ13は、会員カード21への入金およびビジターカード23の発行のために貨幣(紙幣および硬貨)を紙幣投入口61または硬貨投入口62へ投入可能であるか否かを報知するためのものである。貨幣利用可ランプ13は、紙幣および硬貨のうちの少なくとも一方が投入可能である場合に点灯し、紙幣および硬貨の両方が投入不可能である場合に消灯する。
【0049】
このカードユニット3では、会員カード21を挿入している場合には、ビジターカード23を発行することができない。また、このカードユニット3では、ビジターカード23が発行されてそのビジターカード23のカード残高が0でない場合には、ビジターカード23の発行および会員カード21への入金を行なうことができないように構成されている。
【0050】
金額設定ボタン14は、会員カード21を用いた1回の玉貸出に使用されるカード残高の金額(以下、貸出設定金額と呼ぶ)を設定するためのものであり、操作を行なうことにより、貸出設定金額を選択することができる。この金額設定ボタン14を押圧操作する毎に、1回の玉貸出に用いられるカード残高が切換えられる。金額設定ボタン14により選択できる金額は、たとえば、100円、200円、300円、400円、500円、…1000円というように複数種類設けられており、金額設定ボタン14の操作によりいずれかの金額を選択的に決定することができる。このため、遊技者は、自由に貸出設定金額を選択設定することができる。これに対し、ビジターカード23については、カード発行に供された金額すべてが1回の貸出に使用されるため、1回の貸出設定金額を自由に設定することができないようになっている。
【0051】
金額設定ボタン14の操作と貸出設定金額の選択との関係は次の通りである。たとえば、貸出設定金額には、初期値(デフォルト値)が定められており、金額設定ボタン14が1回押圧操作されるごとに、貸出設定金額が100円、200円、300円、400円、500円、…1000円の順に切換えられ、1000円の選択状態からさらに1回操作が行なわれると、貸出設定金額が再度100円に戻って引続き同様の順序で切換えられる。つまり、金額設定ボタン14が操作されるごとに複数種類の貸出設定金額がローテーションする。
【0052】
貸出設定金額の初期値は、複数種類の金額のうちから選択された1つの金額が設定される。貸出設定金額には、前述した複数種類の選択可能な貸出設定金額のうちの1つが初期値として予め定められている。貸出設定金額の初期値は、たとえば、遊技者が貸出設定金額として選択する確率が最も高いと認められる金額(たとえば、前述した金額例の場合には500円等)に設定するのが望ましく、そのような設定を行なえば、遊技者が貸出設定金額の変更をする操作をする手間を省くことが可能となるので、遊技者にとって便利なものとなる。
【0053】
金額設定ボタン14の操作に応じて選択された貸出設定金額は、金額表示器15により表示される。そして、金額設定ボタン14を操作してたとえば200円の貸出設定金額が選択されている状態で、会員カード21が挿入され、かつ、パチンコ遊技機2に設けられた玉貸スイッチ80が操作された場合には、その会員カード21に記録されているカード残高から200円分が引落されて200円分の貸玉がパチンコ遊技機2から払出される。
【0054】
また、会員カード21がカード挿入排出口4から排出されて遊技者により会員カード挿入口4から抜取られた場合のように、会員カード21の使用が終了した時から新たな会員カード21が使用されずに所定時間(たとえば1分間)経過した場合には、1回の玉貸出し(玉貸し)に用いられる貸出設定金額の設定値が前述した初期値に戻されて、その初期値(500円)が金額表示器15に表示される。
【0055】
端数表示ボタン16を押圧操作することにより、当該カードユニット3を識別するためのID番号等のようなカードユニット設定状態や、前回の直前の貸出状況を特定する表示が行なわれる。
【0056】
金額表示器17は、会員カード21への入金またはビジターカード23の発行のために投入された金額等の各種の表示をするためのものであり、金額の他に、貯玉数、および、再プレイ数を選択的に表示する。この実施の形態では、貯玉および再プレイは、会員のみに認められる。ここで、貯玉とは、遊技者所有の点数または玉等の価値を遊技場側もしくは遊技場から委託された第三者管理機関等に預入れられる行為およびその預入れられた価値をいう。たとえば、貯玉は、遊技場内の玉計数装置(ジェットカウンタ)へ遊技者が出玉と会員カード21とを持参し、出玉を計数する際に、遊技者が会員カード21を当該装置内に挿入して貯玉することを指定する操作をすれば、その計数された玉の個数が貯玉として後述する会員管理装置(図6参照)に登録されることにより、各会員について行なうことが可能である。また、再プレイとは、遊技者が貯玉を用いて玉の貸出しを受けて遊技を行なうことをいう。また、再プレイ数とは、所定個数の玉を1単位として貯玉数から引落として行なわれる再プレイのプレイ可能回数をいう。再プレイにおける貯玉数と貸出玉数との関係は予め定められており、貯玉数から再プレイ数を引落とすことにより玉の貸出しが行なわれる。
【0057】
なお、この実施の形態では、貯玉として、パチンコ玉を預け入れることを一例として示したが、貯玉としての概念は、パチンコ玉だけでなく、メダルを預け入れる貯メダル、得点等の点数を預け入れる貯得点等のその他の価値を預け入れることも含む。
【0058】
さらに、この金額表示器17は、エラーコードの表示にも兼用されている。たとえば、当該カードユニット3に発生した種々の異常状態やカードユニット3とそれに対応したパチンコ遊技機2との間での通信異常等、異常原因ごとにエラーコードを表示する。
【0059】
玉表示器18は、当該カードユニット3が、パチンコ玉を貸出すためのものであるかメダルを貸出すためのものであるかを選択的に点灯表示するものである。カードユニット3の中には、パチンコ玉の貸出ではなくてスロットマシン等のメダル(コイン)の貸出を行なうためのものもあり、それとの区別が玉表示器18の点灯表示により認識できるように構成されている。
【0060】
連結台方向表示器19は、当該カードユニット3がどちらのパチンコ遊技機2に配線接続されているかを点灯表示するためのものである。カード挿入中ランプ20は、会員カード21が会員カード挿入口4に挿入されて、後述するカード受付部33bに受付けられていることを点灯表示により報知するためのものである。
【0061】
表示プレート30の下方には、硬貨返却口94が設けられている。投入された硬貨は、前述したようにこの硬貨返却口94から返却可能である。硬貨返却口94の下方には、暗証番号等の数値を入力可能なテンキーを含む数値入力部95が設けられている。遊技者が会員になった場合には、会員により決められた暗証番号が会員情報に含めて遊技側で登録される。会員が貯玉および再プレイを行なう場合には、本人認証のために遊技者が数値入力部95から暗証番号を入力する。このように入力した暗証番号が登録されている暗証番号と一致した場合に、再プレイを行なうことができる。再プレイに際しては、遊技者が再プレイ数を数値入力部95から入力することにより再プレイ数を指定することができる。
【0062】
会員カード21がカード挿入排出口4に挿入された状態で遊技に使用され、遊技者が遊技終了操作としての返却スイッチ81(図1参照)の押圧操作を行なえば、減額更新されたカード残高が記録された会員カード21が会員カード挿入口4からカバー24の外側に一部が飛出るような態様で排出(返却)される。なお、カード残高をすべて使用尽くしたゼロカードも、カード挿入口4から同様に排出(返却)される。遊技者は、このような状態で排出された会員カード21を抜取ることにより、排出された会員カード21を受取る。
【0063】
次に、会員カード21およびビジターカード23を詳細に説明する。図3は、会員カード21およびビジターカード23の構成および記録情報を示す図である。
【0064】
図3において、(a)には会員カード21の一部破断平面図、(b)にはビジターカード23の一部破断平面図、(c)には会員カード21の記録情報、(d)にはビジターカード23の記録情報がそれぞれ示されている。
【0065】
図3の(a),(b)を参照して、会員カード21は、従来から一般的なカードと同様の大きさに構成されているが、ビジターカード23は、会員カード21よりも小さい寸法のカードで構成されている。会員カード21およびビジターカード23は、ともに非接触型のICカードよりなる。
【0066】
図3の(a)を参照して、会員カード21の内部においては、ICチップ21aとICチップ21aに接続されたアンテナコイル21bとが一端部に設けられている。このようなICチップ21aとアンテナコイル21bとは、会員カード21の内部に埋込まれた態様で設けられている。図においては、ICチップ21a,アンテナコイル21bの近傍を破断した状態が示されており、ICチップ21a,アンテナコイル21bがカード内部に埋込まれている構成が示されている。アンテナコイル21bは、カードリーダライタが出力する電磁波を受信する。これにより、ICチップ21aにおいて電源電力が発生してICチップ21aが動作する。また、アンテナコイル21bは、カードリーダライタとの間で各種データの送受信を行なう。
【0067】
ICチップ21aには、電源部、制御部、メモリ(図示省略)等の各種構成要素が設けられており、電源部により電源電力が発生されて各部に供給され、制御部およびメモリ等が動作する。制御部は、各種の演算および制御が実行可能なプロセッサであり、制御用プログラムを実行することによりデータの送受信およびデータの読出しおよび書込み等の各種制御を行なう。メモリは、電力がない状態でもデータを失うことなく記憶するものであり、カード情報を記憶保持する。
【0068】
図3の(b)を参照して、ビジターカード23の内部においては、ICチップ23aとICチップ23aに接続されたアンテナコイル23bとが一端部に設けられている。図においては、ICチップ23a,アンテナコイル23bの近傍を破断した状態が示されており、ICチップ23a,アンテナコイル23bがカード内部に埋込まれている構成が示されている。このようなICチップ23aおよびアンテナコイル23bは、前述した会員カード21のICチップ21aおよびアンテナコイル21bと同様の構成を有し、同様の働きをする。
【0069】
図3の(c)を参照して、会員カード21には、カード番号情報211、発行店情報212、カード残高情報213、会員情報214、入金ユニット番号情報215、貯玉数情報216、セキュリティ情報217、および、その他の情報218がメモリに記録される。会員カード21のメモリにおいては、これらの情報を記録するためにそれぞれの情報を記録する領域が設けられている。
【0070】
カード番号情報211は、会員を識別するために各会員に付与された識別情報である会員カード番号を特定可能な情報である。発行店情報212は、会員カード21が発行された遊技場を特定する情報である。カード残高情報213は、カード残高を特定する情報である。会員特定情報214は、会員の氏名,住所,生年月日等の会員個人を特定する情報である。入金ユニット番号情報215は、カードに記録されているカード残高が記録されたカードユニット3のユニット番号を特定する情報である。貯玉数情報216は、会員の貯玉数を特定する情報である。セキュリティ情報217は、会員カード21のセキュリティチェックをするための情報であり、このセキュリティ情報217が予め定められたセキュリティ情報と一致する場合に、当該カードが正規のカードであると判定される。そして、会員カード21には、このような情報以外にも、各種の情報、すなわち、その他の情報218が記録されている。
【0071】
次に、図3の(d)を参照して、ビジターカード23には、カード番号情報231、発行店情報232、カード残高情報233、発行ユニット番号情報234、セキュリティ情報235、および、その他の情報236がメモリに記録される。
【0072】
カード番号情報は、ビジターカード23を識別するために各ビジターカード23に付与された識別情報であるビジターカード番号を特定可能な情報である。発行店情報232は、ビジターカード23が発行される遊技場、すなわち、カードユニット3が設けられた遊技場を特定する情報である。カード残高情報233は、ビジターカード23のカード残高を特定する情報である。発行ユニット番号情報234は、ビジターカード23が発行されたカードユニット、すなわち、ビジターカード23が内蔵されているカードユニット3のユニット番号を特定する情報である。セキュリティ情報235は、前述した会員カード21のセキュリティ情報217と同様の情報である。そして、ビジターカード23には、このような情報以外にも、各種情報、すなわち、その他の情報236が記録されている。
【0073】
次に、カードリーダライタ装置33における会員カード21の処理動作を説明する。図4は、カードリーダライタ装置33における会員カード21の処理動作を示すカードリーダライタ装置33の断面図である。図4においては、時間経過に従った状態の変化が(a)〜(e)に示されている。
【0074】
図4の(a)を参照して、カードリーダライタ装置33には、カード1枚が移動できる程度の幅の空間が設けられており、その空間内でビジターカード23および会員カード21が搬送される。カードの搬送は、カードリーダライタ装置33に設けられたモータにより駆動される複数の搬送ベルト(搬送ベルト332,333,334のみ図示)によって行なわれる。
【0075】
カードリーダライタ装置33内の空間の長手方向中央部には、前述したカードのアンテナコイル部21b,23bと通信をするためのアンテナコイルよりなる通信部331が設けられている。カードリーダライタ装置33内の空間においては、通信部331と向かい合う位置にアンテナコイル部21b,23bがある場合に、各カードとカードリーダライタ装置33とが通信可能な状態となり、各カードの記録情報の読出しおよび書込みが可能となる。このような通信部331が設けられた周辺の位置の内部空間が、会員カード21およびビジターカード23を選択的に受付けるカード受付部33bを構成している。
【0076】
また、カードリーダライタ装置33においては、カードリーダライタ装置33の内部空間におけるカードの存在の有無を検出するために複数のカード検出位置センサ335〜338が設けられている。各カード検出位置センサは、カードリーダライタ装置33の内部空間において発光部および受光部を対向配置させて受光部が発光部からの発光を受光したか否かにより光学的にカードの存在を検出するセンサである。カードリーダライタ装置33内の空間において、カード挿入排出口4側から奥に向かって順に4つのカード検出位置センサ338,337,336,335が設けられている。
【0077】
カード検出位置センサ338は、カード挿入排出口4と通信部331との中間点に設けられている。カード検出位置センサ337は、通信部331の近傍であって、通信部331よりもカード挿入排出口4側の位置に設けられている。カード検出位置センサ336は、通信部331の近傍であって、通信部331を挟んでカード検出位置センサ337と対向する位置に設けられている。カード検出位置センサ335は、カードリーダライタ装置33内部空間の最も奥の側に設けられている。
【0078】
カードリーダライタ装置33の内部空間において、通信部331よりも奥の側には、その内部空間の最も奥の位置から通信部331周辺の位置までカードを搬送可能な搬送ベルト332が設けられている。この搬送ベルト332は、カードを両面側から挟んでカードを搬送するものであり、図中には、一方側の搬送ベルトのみ図示されている。また、カードリーダライタ装置33内部空間において、通信部331よりもカード挿入排出口4の側には、その内部空間のカード挿入排出口4の位置から通信部331周辺の位置までカードを搬送可能な搬送ベルト333,334が上下方向に平行に並んで設けられている。この搬送ベルト333,334は、カードを両面側から挟んでカードを搬送するものであり、図中には、一方側の搬送ベルトのみ図示されている。
【0079】
図4(a)を参照して、カードリーダライタ装置33では、会員カード21もビジターカード23も処理されていない待機状態において、ビジターカード23がカードリーダライタ装置33内部空間の最も奥の位置で保持されている。この位置の内部空間が、カード挿入排出口4に繋がる位置に設けられ、ビジターカード23を貯留するカード貯留部33aを構成している。この状態では、ビジターカード23が、搬送ベルト332によって挟持されるとともにカード検出位置センサ335により端部が検出される。
【0080】
次に、図4(b)を参照して、会員カード21が挿入されると、その会員カード21がカード検出位置センサ338により検出される。その検出に応じて搬送ベルト333,334が会員カード21を内部へ搬送する方向へ駆動され、搬送ベルト333,334により会員カード21が内部へ搬送される(図中の白抜矢符参照)。
【0081】
次に、図4(c)を参照して、会員カード21が内部へ搬送されてその端部(搬送方向の先端部)がカード検出位置センサ336により検出されると、搬送ベルト333,334の駆動が停止され、会員カード21がアンテナコイル部21bを通信部331と対向させた位置で停止する。これにより、会員カード21とカードリーダライタ装置33との間でデータの読出しおよび書込みが可能な状態となる。つまり、カード検出位置センサ336は、会員カード21の端部(搬送方向の先端部)を検出した場合に、アンテナコイル部21bが通信部331と対向する位置となるような位置に配置されている。また、会員カード21が通信部331の位置まで入ってきた場合であっても、ビジターカード23は、入ってきたカードと接触しないような位置で保持されているので、内蔵されているビジターカード23と挿入された会員カード21とが接触することはない。このようにカード検出位置センサ336により会員カード21が検出された場合には、制御部340により、カード挿入中ランプ20が点灯される。
【0082】
次に、図4(d)を参照して、会員カード21への入金が行なわれる場合には、会員カード21への入金によりカード残高が更新記録された後、搬送ベルト333,334がカードを外部へ搬送する方向(図中の右向きの白抜矢符参照)へ駆動される。これにより会員カード21が外部へ向けて搬送される。そして、図に示されるように、会員カード21がカード検出位置センサ337により検出されなくなると、搬送ベルト333,334の駆動が一旦停止され、会員カード21が端部(搬送方向の先端部)をケース24内に突出させた態様で停止する。そして、直ちに、搬送ベルト333,334がカードを内部へ搬送する方向(図中の左向きの白抜矢符参照)へ駆動される。これにより、会員カード21が内部へ向けて搬送される。
【0083】
次に、図4(e)を参照して、内部に向けて搬送された会員カード21は、元の位置まで戻される。このように、会員カード21に入金が行なわれる場合には、会員カード21の一部がケース24内に一旦突出することにより入金が行なわれた旨を示した後、元の位置まで戻される。その場合、会員カード21の端部(搬送方向の後端部)がカード検出位置センサ336により検出されなくなると、搬送ベルト333,334の駆動が停止されることにより、会員カード21が元の位置まで戻される。
【0084】
次に、カードリーダライタ装置33におけるビジターカード23の処理動作を説明する。図5は、カードリーダライタ装置33におけるビジターカード23の処理動作を示すカードリーダライタ装置33の断面図である。図5においては、時間経過に従った状態の変化が(a)〜(e)に示されている
図5(a)を参照して、カードリーダライタ装置33では、ビジターカード23が発行される場合、搬送ベルト332がカードを外部へ搬送する方向へ駆動され、搬送ベルト332によりビジターカード23が外部へ向けて搬送される(図中の白抜矢符参照)。
【0085】
次に、図5(b)を参照して、ビジターカード23が搬送されてその端部(搬送方向の後端部)がカード検出位置センサ337により検出されると、搬送ベルト332の駆動が停止され、ビジターカード23がアンテナコイル部23bを通信部331と対向させた位置で停止する。これにより、ビジターカード23とカードリーダライタ装置33との間でデータの読出しおよび書込みが可能な状態となる。つまり、カード検出位置センサ337は、ビジターカード23の先端を検出した場合に、アンテナコイル部23bが通信部331と対向する位置となるような位置に配置されている。ビジターカード23の発行時においては、この図に示されるような位置で、ビジターカード23に各種カード情報が記録される。
【0086】
次に、図5(c)を参照して、ビジターカード23に各種カード情報が記録された後、搬送ベルト332,333,334がカードを外部へ搬送する方向(図中の右向きの白抜矢符参照)へ駆動される。これによりビジターカード23が外部へ向けて搬送される。そして、図に示されるように、ビジターカード23がカード検出位置センサ338により検出されなくなると、搬送ベルト332,333,334の駆動が一旦停止され、ビジターカード23が先端部をケース24内に突出させた態様で停止する。つまり、ビジターカード23が、少なくとも遊技者がビジターカード23の一部を目視確認できる位置までカード挿入排出口4に対して移送される。そして、直ちに、搬送ベルト333,334,332がカードを内部へ搬送する方向(図中の左向きの白抜矢符参照)へ駆動される。これにより、ビジターカード23が内部へ向けて搬送される。このように、ビジターカード23が発行される場合に、ビジターカード23が一旦排出されることにより、ビジターカード23が発行されたことを遊技者に対して視覚的に認識させることができる。
【0087】
次に、図5(d)を参照して、内部に向けて搬送されたビジターカード23は、一旦通信部331とアンテナコイル部23bとが重なる元の位置まで戻される。そして、その状態で、記録情報が読出される。その場合、ビジターカード23の端部(搬送方向の後端部)がカード検出位置センサ337により検出されなくなると、搬送ベルト332,333,334の駆動が停止されることにより、ビジターカード23が元の位置まで戻される。そして、その後、さらに搬送ベルト332がカードを内部へ搬送する方向(図中の左向きの白抜矢符参照)へ駆動される。
【0088】
次に、図5(e)を参照して、内部に向けて搬送されたビジターカード23は、元の位置まで戻される。つまり、図に示されるように、ビジターカード23の端部(搬送方向の先端部)がカード検出位置センサ335により検出されると、搬送ベルト332の駆動が停止され、ビジターカード23が待機位置で停止する。
【0089】
次に、カードユニット3の構成および遊技場100内外の管理システムの構成を説明する。図6は、カードユニット3の構成および遊技場内外の管理システムの構成を示すブロック図であり、一部の構成については図示および説明を省略している。
【0090】
遊技場100においては、場内に設けられた複数のカードユニット3を管理する管理用のコンピュータよりなるカードユニット管理装置400が設けられている。遊技場100の外部には、カードユニット3が設けられた複数の遊技場100におけるすべてのカードユニット3を統括的に管理する機関であるユニット管理センタ500が設けられている。このユニット管理センタ500においては、複数の遊技場100におけるすべてのカードユニット3を統括的に管理するコンピュータを含む中央管理装置501が設けられている。この中央管理装置501は、通信回線を介して各遊技場100のカードユニット管理装置400と通信可能に接続されており、各カードユニット管理装置400と通信を行なうことにより、各遊技場100におけるすべてのカードユニット3を統括的に管理する。また、中央管理装置501は、各遊技場100で登録されたすべての会員のカード残高を管理する。
【0091】
カードユニット3における制御装置34の制御部340は、紙幣識別装置31、硬貨識別装置32、カードリーダライタ装置33、センサ・ランプ類91,92,…,338、ボタン類14,16、および、数値入力部95と接続されている。また、制御部340は、パチンコ遊技機2に設けられ、玉の貸出しのための払出しを行なうことが可能な制御用のマイクロコンピュータよりなる払出制御部200と通信部36を介して相互通信可能な態様で接続されている。さらに、制御部340は、通信部36を介して、パチンコ遊技機2に設けられた玉貸スイッチ80、返却スイッチ81、および、カード残高表示器8と接続されている。
【0092】
紙幣識別装置31は、紙幣投入口61から投入された紙幣が適正な紙幣であるか否かを識別する識別部および紙幣搬送用の搬送部(ともに図示省略)を含む。紙幣識別装置31では、投入された紙幣を搬送部により識別部まで送り、識別部により紙幣の識別処理を行ない、紙幣の識別結果を示す情報を制御部340へ与える。紙幣識別装置31は、制御部340からの制御信号により制御される。
【0093】
硬貨識別装置32は、投入された硬貨が適正な硬貨であるか否かを識別する識別部および硬貨搬送用の搬送部(ともに図示省略)を含む。硬貨識別装置32では、投入された硬貨を搬送部により識別部まで送り、識別部により硬貨の識別処理を行ない、硬貨の識別結果を示す情報を制御部340へ与える。硬貨識別装置32は、制御部340からの制御信号により制御される。
【0094】
制御装置34の制御部340は、オフライン表示ランプ91、ビジターカード利用可ランプ92、貨幣利用可ランプ13、金額表示器15、金額表示器17、玉表示器18、連結台方向表示器19、カード挿入中ランプ20、会員カード使用ランプ241、および、ビジターカード使用ランプ242のそれぞれに表示制御信号を与え、各ランプおよび表示器について、前述したような表示制御を行なう。
【0095】
制御装置34の制御部340は、金額設定ボタン14および端数表示ボタン16から各ボタンの操作信号を受け、その操作信号に応じて、前述したような制御を行なう。また、制御部340は、数値入力部95から操作入力信号を受け、その操作入力信号に応じて、前述したような制御を行なう。
【0096】
制御装置34の制御部340は、会員カード21がカード挿入排出口4に挿入されていない状態で貨幣が投入された場合には、その投入貨幣に相当する金額がカード残高として記録されたビジターカード23を発行するための制御を行なう。その制御に際しては、カード検出位置センサ335〜338による検出信号に基づいてビジターカード23の位置を監視しながらカードリーダライタ装置33に制御信号を与え、前述したようなビジターカード23の発行制御を行なう。
【0097】
また、制御装置34の制御部340は、会員カード21がカード挿入排出口4に挿入されている状態で貨幣が投入された場合には、そのカード残高が「0」になっていることを条件として、その投入貨幣に相当する金額を会員カード23のカード残高へ加算するための制御を行なう。その制御に際しては、カード検出位置センサ335〜338による検出信号に基づいて会員カード21の位置を監視しながらカードリーダライタ装置33に制御信号を与え、前述したような会員カード21への入金制御を行なう。
【0098】
また、制御装置34の制御部340は、玉貸スイッチ80からの貸出要求操作信号に応じて、前述したような玉の貸出制御を行なう。また、制御部340は、返却スイッチ81玉貸スイッチ80からの返却要求操作信号に応じて、前述したようなカードの返却制御を行なう。また、制御部340は、パチンコ遊技機2に設けられたカード残高表示器8へ表示制御信号を与えて、会員カード21またはビジターカード23のカード残高をカード残高表示器8に表示させる制御を行なう。
【0099】
さらに、カードユニット3に何らかの異常が発生した場合には、制御装置34は、その異常原因を示すエラーコードを前記金額表示器17またはカード残高表示器8に表示させる制御を行なう。その結果、金額表示器17またはカード残高表示器8は、異常原因を表わすエラーコードを表示する。
【0100】
制御装置34の制御部340では、ビジターカード23の発行直後と、会員カード21挿入時における貸出要求操作があった場合とにおいて、カード残高を引落として玉を貸出すための制御を行なう。その玉を貸出すための制御の際に、制御部340は、貸出金額に相当する数のパチンコ玉を貸出すための貸出指令信号をパチンコ遊技機2における払出制御部200へ送信する制御を行なう。
【0101】
貸出指令信号は、玉の貸出しを1払出単位(100円分)ずつ指令する信号であり、たとえば、1000円分の玉の貸出しを指令する場合には、1払出単位の玉の貸出しを指令する貸出指令信号が10回送られることとなる。払出制御部200では、貸出指令信号を受けて玉を貸出す制御を行ない、1単位の玉の払出しを行なうごとに、貸出完了信号を制御装置34の制御部340に返信する。
【0102】
制御部340では、会員カード21またはビジターカード23から読出して制御部340が記憶しているカード残高を、貸出完了信号を受けるごとに減算更新する演算を行なう。さらに、制御部340では、カード残高の減算更新に応じて更新されたカード残高をカード残高表示器8に表示する制御を行なう。そして、制御部340は、貸出設定金額分(会員カード21の場合)または投入金額分(ビジターカード23の場合)の玉の貸出しが完了した場合に、カードリーダライタ装置33においてセットされている会員カード21またはビジターカード23のカード残高を更新後のカード残高に書換える更新記録制御を行なう。
【0103】
ビジターカード23が発行された場合には、発行時に記録された金額(発行金額)を示す発行金額データがリアルタイムで制御部340から通信部35を介してカードユニット3の外部に出力される。また、会員カード21への入金が行なわれた場合には、入金金額を示す入金金額データがリアルタイムで制御部340から通信部35を介してカードユニット3の外部に出力される。また、ビジターカード23または会員カード21のカード残高の引落としによる玉の貸出しが行なわれた場合には、貸出し金額を示す消費金額データがリアルタイムで制御部340から通信部35を介してカードユニット3の外部に出力される。
【0104】
このような発行金額データ、入金金額データ、消費金額データが出力される場合には、そのデータに次のようなデータが付加される。会員カード21による入金金額データおよび消費金額データには、遊技場番号(カードユニットが設置されている遊技場を特定する番号)、ユニット番号(カードユニットを特定する番号)、および、会員カード番号が付加される。また、ビジターカード23による発行金額データおよび消費金額データには、遊技場番号(カードユニットが設置されている遊技場を特定する番号)、ユニット番号(カードユニットを特定する番号)、および、ビジターカード番号(ビジターカードに予め付与され、ビジターカードを特定するための番号)が付加される。外部に出力される発行金額データ、入金金額データ、および、消費金額データに、このようなデータが付加されることにより、データを受取った側では、出力されたデータが、どの遊技場のどのカードユニットから出力されたかを把握できるともに、会員カードについてはどの会員カード21の使用によるものなのかを把握することができる。
【0105】
このように外部に出力される発行金額データ、入金金額データ、および、消費金額データは、遊技場100内に設けられた複数の中継装置60により中継されてカードユニット管理装置400へ与えられる。中継装置60は、遊技場100内の遊技機設置島200aごとに1つ設けられた情報中継機能を有する装置であり、遊技機設置島内の複数のカードユニット3から出力される各種データの中継を行なう。各中継装置60に対して複数のカードユニット3がシリアル通信接続されている。そして、複数の中継装置60は、カードユニット管理装置400に対してシリアル通信接続されており、カードユニット管理装置400に直接的に接続された中継装置60以外は、他の中継装置60を介してデータをカードユニット管理装置400まで送る。このように、カードユニット3、中継装置60およびカードユニット管理装置400の間の接続関係により、カードユニット3は、中継装置60を介してカードユニット管理装置400に対してシリアル通信接続されている。
【0106】
また、このような発行金額データ、入金金額データ、および、消費金額データは、同様に、制御部340から、遊技場100内に設けられて遊技場100の売上を管理するホール用管理コンピュータ(図示省略)にも送信される。
【0107】
カードユニット管理装置400は、各種管理のための処理を実行するマイクロコンピュータを含む管理装置である。カードユニット管理装置400は、遊技場100に1つ設けられており、遊技場100内に設置されたすべてのカードユニット3を統括的に管理する。その管理内容には、カードユニット3の稼動状況の管理、カードユニット3の売上管理、会員カード21の管理、および、ビジターカード23の管理が含まれている。たとえば、カードユニット管理装置400は、会員カードごとおよびビジターカードごと、あるいは、カードユニット3ごとに、発行金額データ、入金金額データ、および、消費金額データ等の売上情報等を分類集計し、集計した情報を、ユニット管理センタ500に送信することにより、プリペイドカード発行会社の経営管理に役立つことができるように構成されている。
【0108】
また、カードユニット管理装置400は、遊技場100において登録された会員による売上等の管理のために、会員情報等を含む各種管理データよりなる会員管理データベースを記憶している。この会員管理データベースには、カードユニット3に挿入された会員カード21が適正な会員カードであるか否かを認証するための認証データも記憶されている。
【0109】
遊技場100において、カードユニット管理装置400には、遊技場100側で会員管理を行なうための会員管理装置71と、会員カード21について精算を行なうための精算装置72とが接続されている。
【0110】
会員管理装置71は、入力部、表示部、処理部(会員情報を管理する処理を実行可能なマイクロコンピュータ)、および、通信部を含む。会員登録があった場合には、この会員管理装置71において、その会員に関する会員情報が入力部から入力される。会員管理装置71では、入力された会員情報に基づいて、遊技場100において登録されたすべての会員の会員カード番号、氏名、住所、生年月日、カード残高、貯玉数、暗証番号等の所定の会員情報をデータベース化して記憶する。
【0111】
会員管理装置71は、カードユニット管理装置400と通信可能に接続されており、新規の会員登録に応じて会員情報の入力があった場合に、新規登録された会員情報(貯玉数および暗証番号を除く会員情報)をカードユニット管理装置400へ送る。これにより、カードユニット管理装置400では、会員管理装置71から送られてくる会員情報を会員管理データベースに追加記憶していく。このように会員情報の追加記憶をしていくことにより、カードユニット管理装置400では、会員管理データベースに最新の会員情報を記憶する。
【0112】
遊技者がカードユニット3に会員カード21を挿入した場合、カードユニット3は、まず、カードリーダライタ装置33によりその会員カード21の記録情報を読出し、その読出した情報に基づいて、中継装置60を介した通信によりカードユニット管理装置400へ認証用データ(カード番号情報,カード残高情報,セキュリティ情報)を送る。この認証用データは、挿入されたカードが適正なカードであることを認証するためのデータであり、この認証データに基づいて適正なカードであると認められた場合に、会員カード21を用いた入金および貸出等の各種処理を行なうことができるようになる。
【0113】
カードユニット管理装置400では、カードユニット3から送られてきた認証用データに含まれる会員カード番号に対応して会員管理データベースに記憶されている認証用データ(カード番号情報,カード残高情報,セキュリティ情報)を読出し、その読出した認証用データとカードユニット3から送られてきた認証用データとを照合し、データが一致した場合に、その会員カード21が適正な会員カードであることを認証してその使用を許容し、使用を許容する旨を示す許容情報をカードユニット3へ返信する。つまり、遊技者は会員カード21を自由に挿入できるが、そのカードを用いた入金および貸出はカードユニット管理装置400によりカードの認証がされたことを条件として行なわれるのである。
【0114】
また前述のような認証により使用が許容された会員カード21を使用して貯玉を用いた再プレイをする場合には、カードユニット3において、前述した数値入力部95からの暗証番号の入力が遊技者に要求される。その場合には、カードユニット3は、挿入されている会員カード21の会員カード番号および暗証番号の情報を、中継装置60およびカードユニット管理装置400を介した通信により会員管理装置71へ送る。会員管理装置71では、前述したデータベースに記憶された会員情報に基づいて、送られてきた会員カード番号の暗証番号と、データベースに記憶されている当該会員カード番号の暗証番号とを照合し、暗証番号が一致した場合に、貯玉による再プレイを許容し、再プレイを許容する旨を示すとともに貯玉数に対応した再プレイ回数を示す再プレイ回数情報をカードユニット3へ返信する。このような再プレイ回数情報を受けたカードユニット3は、再プレイ回数情報により特定される再プレイ回数を金額表示器17に表示し、再プレイを許容する。
【0115】
また、会員カード21が挿入されている場合には、玉の貸出しのためにカード残高または貯玉数が会員カード21において更新記録されるごとに、その更新記録情報が会員カード番号を特定する情報とともに、中継装置60を介した通信によりカードユニット管理装置400に与えられる。カードユニット管理装置400では、受信したカード残高情報に基づいて該当する会員のカード残高の情報を更新する。また、カードユニット3からカードユニット管理装置400が受信したカード残高または貯玉数の情報は、会員管理装置71にも与えられる。会員管理装置71では、受信したカード残高情報および貯玉数の情報に基づいて、データベースにおいて、該当する会員のカード残高および貯玉数の情報を更新する。
【0116】
また、カードユニット3とカードユニット管理装置400との間がオンライン状態である場合には、前述したようにカードユニット3とカードユニット管理装置400との間で情報の通信をしながら会員カード21の認証を行なうが、カードユニット3とカードユニット管理装置400との間がオフライン状態である場合には、カードユニット3単体で会員カード21の認証を行なう。その場合の認証は、たとえば、カードユニット3の制御部340にセキュリティ情報を記憶しておき、そのセキュリティ情報と会員カード21から読出したセキュリティ情報とが一致した場合に、その会員カード21が適正なカードであると認証する簡易な認証を行なう。そのようなオフライン状態の場合には、不正行為を防ぐことを目的として、入金の上限値をオンライン状態の場合の上限値よりも低い金額に設定する。
【0117】
また、この遊技場100においては、会員登録がされた場合に、前述したように会員管理装置71に登録情報が記憶されるのであるが、その登録当日は会員カード21の使用ができないように管理される。つまり、会員登録がされた場合は、その当日に登録情報が会員管理装置71に記憶されるのであるが、その新たな登録情報はその翌日に会員管理装置71からカードユニット管理装置400へ送られるのである。さらに、登録当日には、会員カード21に前述した会員特定情報が記録されない。そして、カードユニット3に新規の会員カード21が挿入されると、カードユニット3から会員特定情報が記録されていない新規カードが使用されている旨がカード管理装置400に知らされ、それに応じて、カード管理装置400から当該会員の会員特定情報がカードユニット3に送られ、その会員特定情報のカードユニット3によりその会員カード21に記録されることにより、その会員カード21は使用可能なカードとなるのである。なお、会員カード21は、会員登録の翌日から使用可能となるようにせず、登録当日から使用可能となるようにしてもよい。
【0118】
精算装置72は、会員カード21のカード残高の精算を要求する遊技者に対して、そのような精算のための処理を行なうものである。精算装置72は、カードユニット管理装置400と通信可能に接続されており、入力部、表示部、処理部(精算処理を実行可能なマイクロコンピュータ)、現金払出部、および、通信部を含む。
【0119】
この実施の形態の場合、会員カード21に記録されたカード残高の有効期限は、入金日当日限りである。このため、本日の遊技を終えたい遊技者は、会員カード21にカード残高が残っている場合に、そのカード残高を精算する必要がある。カード残高の精算を希望する遊技者は、会員カード21を精算装置71まで持って行って精算装置71にそのカードを挿入して精算処理を受けることができる。
【0120】
遊技者が精算装置72に会員カード21を挿入すると、精算装置72は、挿入された会員カード21の記録情報を読出し、その読出した情報に基づいて、カードユニット管理装置400へ認証用データ(カード番号情報,カード残高情報,セキュリティ情報)を送る。カードユニット管理装置400から通信部を介した通信により取得し、会員カード21に記録された認証用データ(カード番号情報,カード残高情報,セキュリティ情報)と照合する。そして、認証用データが一致した場合、カードユニット管理装置400では、カードユニット3から送られてきた認証用データに含まれる会員カード番号に対応して会員管理データベースに記憶されている認証用データ(カード番号情報,カード残高情報,セキュリティ情報)を読出し、その読出した認証用データとカードユニット3から送られてきた認証用データとを照合し、データが一致した場合に、その会員カード21が適正な会員カードであることを認証してその使用を許容し、使用を許容する旨を示す許容情報をカードユニット3へ返信する。つまり、遊技者は会員カード21を自由に挿入できるが、そのカードを用いた精算はカードユニット管理装置400によりカードの認証がされたことを条件として行なわれるのである。精算装置72は、カードの認証がされた場合に、表示部にカード残高を表示し、挿入されている会員カード21のカード残高の全額に相当する現金を現金払出部から払出す精算処理を行なう。このような精算装置72が設けられていることにより、遊技者の希望に応じて、当日のカード残高を現金として遊技者に払出すことができる。このような精算が行なわれた場合、精算後のカード残高情報が会員カード番号情報とともに精算装置72からカードユニット管理装置400に送られ、これにより、カードユニット管理装置400はそのように送られてくる情報に基づいてデータベースにおいて該当する会員カード番号のカード残高を更新する。
【0121】
また、各カードユニット3と中央管理装置501との間では、カードユニット管理装置400を介して、次のような情報の通信が行なわれる。遊技場100の営業日において、開店前にカードユニット3の電源が投入されると、カードユニット3の制御装置34からカードユニット管理装置400に、営業動作(通常の動作)を開始する旨を示す動作開始情報が与えられる。カードユニット管理装置400では、遊技場100内のすべてのカードユニット3から受けた動作開始情報を、送信元のカードユニット3のユニット番号を特定して、中央管理装置501へ送信する。中央管理装置501では、各遊技場100から動作開始情報を受けると、それに応じて、所定の動作許可条件が満たされていることを条件として、対応するカードユニット3の動作を許可する旨を示す動作許可情報を送信先のカードユニット3のユニット番号を指定して、各遊技場100のカードユニット管理装置400へ順次送信する。そして、動作許可情報を受けたカードユニット管理装置400は、直ちに(営業開始前の段階で)、動作許可情報を自己管理している日付情報とともに、各カードユニット3へ送信する。カードユニット3は、このような動作許可情報を受けたことを条件として、営業をするための動作が許可され、営業動作を開始する。
【0122】
また、遊技場100の閉店の際には、閉店後、カードユニット管理装置400から遊技場100内の各カードユニット3についての1日の売上情報がまとめて中央管理装置501に送信される。ここで、売上情報とは、前述した発行金額データ、入金金額データ、および、消費金額データを含む情報である。中央管理装置501では、売上情報を受けたことに応じて、カードユニットごとの売上情報の集計、遊技場ごとの売上情報の集計、すべての遊技場のカードユニットの売上情報の集計等の集計処理を行ない、売上情報を管理する。
【0123】
なお、ここでは、遊技場100の閉店後に売上情報を中央管理装置501に送信する例を示したが、これに限らず、売上情報は、カードユニット管理装置400が各カードユニット3からに売上情報を受けるごとに、カードユニット管理装置400から中央管理装置501に送信されるようにしてもよい。また、カードユニット管理装置400が、売上情報を各カードユニット3から受け、その売上情報をある程度集計し、各カードユニット3から売上情報が送られてくる周期よりも長い周期のタイミングでカードユニット管理装置400から中央管理装置501に送信されるようにしてもよい。つまり、たとえば、各カードユニット3から売上情報が送られてくる周期が30分とした場合に、カードユニット管理装置400から中央管理装置501に集計された売上情報が送信されるタイミングが3時間ごとであるようにしてもよい。
【0124】
以上に示したように、ビジターカード23を用いる場合には、遊技者が紙幣または硬貨を投入すると、ビジターカード23が自動的に発行され、その後、遊技者の操作によらずに、自動的に発行金額の全額分の玉の貸出しが行なわれる。これにより、遊技者が遊技に使用可能なカードの購入および玉貸しのためにパチンコ遊技機2およびカードユニット3の前から離れることを防ぎ、その結果として、パチンコ遊技機2およびカードユニット3の稼働率を向上させることができる。さらに、一旦発行されたビジターカード23が遊技者の手に渡ることなく取込まれるので、ビジターカード23に不正な情報を記録する不正行為を行ないにくくすることができる。
【0125】
次に、制御装置34の制御部340において実行されるカード処理を説明する。このカード処理は、制御部340において各種制御のために実行されるメインプログラムにより起動されるサブルーチンプログラムのうちの1つであり、会員カード21およびビジターカード23を用いた玉の貸出しを行なうために実行される処理である。
【0126】
図7は、カード処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、ステップS(以下、単にSという)1により、会員カード(正規の会員カードであると認証された会員カード)21の挿入中であるか否かの判断がなされる。S1により挿入中ではないと判断された場合は、後述するS6に進む。一方、S1により挿入中であると判断された場合は、S2に進み、貨幣(紙幣,硬貨)の投入があったか否かの判断がなされる。
【0127】
S2により貨幣の投入があったと判断された場合は、挿入されている会員カード21への入金のために会員入金処理のサブルーチンが実行される。この会員入金処理の内容については、図8を用いて後述する。
【0128】
一方、S2により貨幣の投入がないと判断された場合は、S4に進み、玉貸スイッチ80による貸出操作(貸出要求操作)があったか否かの判断がなされる。S4により貸出操作があったと判断された場合は、S5に進み、挿入されている会員カード21の残高を用いた玉の貸出のために会員貸出処理のサブルーチンが実行される。この会員貸出処理の内容については、図9を用いて後述する。一方、S4により貸出操作がないと判断された場合は、このカード処理が終了する。
【0129】
また、前述したS1により会員カード21の挿入中ではないと判断されてS6に進んだ場合は、貨幣(紙幣,硬貨)の投入があったか否かの判断がなされる。S6により貨幣の投入があったと判断された場合は、S7に進み、挿入されているビジターカード23の発行のためにビジター処理のサブルーチンが実行される。このビジター処理の内容については、図10を用いて後述する。一方、S6により貨幣の投入がないと判断された場合は、このカード処理が終了する。
【0130】
このように、カード処理では、貨幣の投入の際に会員カード21が挿入されているかどうかで、処理の進行が会員カード21の処理とビジターカード23の処理とに振分けられる。
【0131】
次に、図7のS3により実行される会員入金処理を説明する。この会員入金処理は、制御部340において実行されるサブルーチンプログラムのうちの1つであり、会員カード21への入金のために実行される処理である。
【0132】
図8は、会員入金処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、S11により、投入金額を金額表示器17に表示する処理がなされる。次に、S12に進み、挿入されている会員カード21のカード残高が「0」であるか否かの判断がなされる。
【0133】
このカードユニット3の場合、カード残高が「0」であることが会員カード21への入金許容条件の一つとなる。したがって、S12によりカード残高が「0」ではないと判断された場合は、S21に進んで投入金額を返却する処理をした後、この会員入金処理が終了する。一方、S12によりカード残高が「0」であると判断された場合は、S13に進み、カードユニット3とカードユニット管理装置400との間がオンライン状態であるか否かの判断がなされる。
【0134】
S13によりオンライン状態ではなく、オフライン状態であると判断された場合は、後述するS15に進む。一方、S13によりオンライン状態であると判断された場合は、S14に進み、投入金額がオンライン上限値を超えているか否かの判断がなされる。ここで、オンライン上限値とは、前述したオンライン状態の場合における投入金額の上限値であり、その金額を超えた入金は許容されない。この実施の形態の場合、オンライン上限値は、たとえば、10000円に設定されている。したがって、この実施の形態の場合では、オンライン状態においてどの金種の入金も認められる。なお、オンラン上限値は、運用において5000円等のその他の金額に設定してもよい。
【0135】
S14によりオンライン上限値を超えていると判断された場合は、前述したS21に進んで投入金額を返却する処理がなされた後、この会員入金処理が終了する。なお、この実施の形態の場合は、オンライン上限値が10000円に設定されている場合であり、金額の投入が1枚の紙幣または1つの貨幣に限られているため、投入金額が返却されることはない。一方、S14によりオンライン上限値を超えていないと判断された場合は、後述するS16に進む。
【0136】
また、前述したようにS13によりオフライン状態であると判断されてS15に進んだ場合は、投入金額がオフライン上限値を超えているか否かの判断がなされる。ここで、オフライン上限値とは、前述したオフライン状態の場合における投入金額の上限値であり、その金額を超えた入金は許容されない。この実施の形態の場合、オフライン上限値は、オンライン上限値よりも低額のたとえば、1000円に設定されている。
【0137】
ここで、オフライン上限値をオンライン上限値よりも低額にした理由は次の通りである。すなわち、オフライン状態の場合は、カードユニット管理装置400により売上情報および会員カード情報等のカードユニット3に対するの管理が行なわれないため、オンライン状態の場合よりも不正行為が行ないやすいと考えられる。このため、たとえ不正がしやすくても1回の入金金額が低額であれば、高額の不正入金を行なうためには何回も不正な入金をしなければならず不正行為の効率を悪くすることができ、その結果として不正行為を抑制することができる。このような理由によりオフライン上限値をオンライン上限値よりも低額にしたのである。
【0138】
S15によりオフライン上限値を超えていると判断された場合は、前述したS21に進んで投入金額を返却する処理がなされた後、この会員入金処理が終了する。一方、S15によりオフライン上限値を超えていないと判断された場合は、S16に進む。
【0139】
S16に進んだ場合は、投入されている会員カード21において、図3に示されたカード残高情報213の記録領域に記録されたカード残高を投入金額分だけ加算更新記録するとともに、入金ユニット番号情報215の記録領域に記録された入金ユニット番号を、当カードユニット3の番号に更新記録する処理がなされる。これにより、投入金額の入金が行なわれるとともに、その入金が行なわれたカードユニット3を特定する番号が記録される。
【0140】
次に、S17に進み、図4(d)に示した入金時の会員カード21の一部排出動作を行なうために、会員カード21の一部を排出させる動作を実行させる処理がなされる。この処理は、カード検出位置センサ335〜338の検出信号を確認しながら図4に示したように行なわれる。そして、S18に進み、図4(d)に示した会員カード21の一部排出動作後の取込みを行なうために、一部が排出されている会員カード21を取込む動作を実行させる処理がなされる。この処理は、カード検出位置センサ335〜338の検出信号を確認しながら図4に示したように行なわれる。このような動作により、入金が行なわれたことを遊技者に対し、視覚的にわかりやすくアピールすることができる。
【0141】
次に、S19に進み、カード残高表示器8においてカード残高の表示を、入金に応じた加算更新後のカード残高に更新する表示がなされ、その後、S20により金額表示器17において表示されていた投入金額を「0」にクリアする処理がなされる。これにより、投入金額分だけカード残高が増加したことを遊技者に明確に示すことができる。また、会員カード21の一部排出動作後にカード残高が更新されることにより、その一部排出動作の意味を遊技者が理解しやすくすることができる。S20の後、図示を省略しているが、入金された金額を示す入金金額データをカードユニット管理装置400へ送信する処理を経て、この会員入金処理が終了する。
【0142】
次に、図7のS5により実行される会員貸出処理を説明する。この会員貸出処理は、制御部340において実行されるサブルーチンプログラムのうちの1つであり、会員カード21のカード残高を用いた玉の貸出のために実行される処理である。
【0143】
図9は、会員貸出処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、S21により、カードユニット3とカードユニット管理装置400との間がオンライン状態であるか否かの判断がなされる。
【0144】
S21によりオンライン状態であると判断された場合は、後述するS23に進む。一方、S21によりオンライン状態ではなく、オフライン状態であると判断された場合は、S22に進み、その会員カード21について直前に入金をしたカードユニット3と、現在挿入されて貸出しを行なおうとしているカードユニット3とが同一のカードユニットであるか否かの判断がなされる。具体的には、会員カード21に記録されている入金ユニット番号と、現在挿入されているカードユニット3のユニット番号とが一致するか否かを判断することにより、カードユニットの同一性を判断する。
【0145】
この実施の形態の場合、オフライン状態においては、会員カード21について、入金が行なわれたカードユニット3においてのみ、会員カード21のカード残高を貸出しに使用することができる。言い換えると、オフライン状態の場合は、あるカードユニット3で入金したカード残高は、その他のカードユニット3において貸出しに使用できない。つまり、S22では、他のカードユニット3で入金が行なわれたカード残高が記録された会員カード21の使用を排除するための振分けをしているのである。
【0146】
S22により入金および貸出が同一のカードユニットではないと判断された場合は、S27に進み、挿入されている会員カード21の返却のためにそのカードを遊技者が取出し可能な位置まで排出させる返却処理がなされた後、この会員貸出処理が終了する。一方、S22により入金および貸出が同一のカードユニットであると判断された場合は、S23に進む。これにより、オフライン状態の場合は、同一のカードユニット3での入金によるカード残高のみが貸出しに使用できる。
【0147】
S23に進んだ場合は、現在挿入されている会員カード21に、貸出設定金額分のカード残高があるか否かの判断がなされる。S23により貸出設定金額分のカード残高がないと判断された場合は、カード残高不足であるので、S23aに進み、カード残高が「0」になっているか否かの判断がなされる。
【0148】
S23aによりカード残高が「0」になっていると判断された場合は、S27に進み前述したような会員カードの返却処理が行なわれた後、この会員貸出処理が終了する。これにより、会員カード21のカード残高が「0」であることにより残高が貸出設定金額に満たない場合は、そのまま会員カード21が返却される。
【0149】
一方、S23aによりカード残高が「0」になっていないと判断された場合は、S23bにより貸出設定金額に満たないカード残高全額分の玉を貸出す処理が行なわれた後、S23cにより会員カード21におけるカード残高情報213の記録領域に記録されたカード残高を「0」に減算更新記録する処理がなされる。そして、S27に進み、前述したような会員カードの返却処理が行なわれた後、この会員貸出処理が終了する。これにより、会員カード21のカード残高が「0」ではないが残高が貸出設定金額に満たない場合は、現在のカード残高すべてが使用されて玉の貸出しが行なわれた後、カード残高が「0」になった会員カード21が返却される。
【0150】
一方、前述したS23により貸出設定金額分のカード残高があると判断された場合は、S24に進み、貸出設定金額分の玉の貸出し、貸出しの際の引落としによるカード残高減算のための演算、および、カード残高の引落としに応じた更新表示を行なう処理がなされる。
【0151】
次に、S25に進み、会員カード21におけるカード残高情報213の記録領域に記録されたカード残高を貸出金額分だけ減算更新記録する処理がなされる。次に、S26に進み、カード残高が「0」になっているか否かの判断がなされる。
【0152】
S26によりカード残高が「0」になっていると判断された場合は、S27に進み、挿入されている会員カード21を遊技者が取出し可能な位置まで排出させる処理がなされる。これにより、カード残高がなくなった会員カード21については、遊技者による返却操作を経ずに返却される。このようにカード残高がなくなった会員カード21が自動的に返却されることにより、遊技者の操作負担を軽減することができるとともに、遊技者が会員カード21を取り忘れるのを防ぐことができる。S27の後、この会員貸出処理が終了する。一方、S26によりカード残高が「0」になっていないと判断された場合は、会員カード21の返却の必要がないので、そのままこの会員貸出処理が終了する。
【0153】
会員カード21は、前述したように、カード残高がなくなった場合に遊技者が抜取り可能な状態で排出されるが、このような排出後、再度同じカードユニット3に入金をする場合には、会員カード21を一旦抜取った後に再度挿入すればよい。なお、カード残高がなくなったことに応じて会員カード21が排出された場合には、その会員カード21がまだカード挿入排出口4に残っている状態で貨幣の投入がされたことに応じて、会員カード21を遊技者の挿入操作を経ずに自動的に内部へ取込んで、入金をする制御を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、遊技者の操作負担を軽減することができる。
【0154】
次に、図7のS7により実行されるビジター処理を説明する。このビジター処理は、制御部340において実行されるサブルーチンプログラムのうちの1つであり、ビジターカード23の発行およびそのカード残高を用いた玉の貸出のために実行される処理である。
【0155】
図10は、ビジター処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、S31により、投入金額を金額表示器17に表示する処理がなされる。次に、S32に進み、投入金額がビジター発行上限値を超えているか否かの判断がなされる。ここで、ビジター発行上限値とは、ビジターカードを発行する場合における投入金額の上限値であり、その金額を超えた発行金額は許容されない。
【0156】
この実施の形態の場合、ビジター発行上限値は、たとえば、1000円に設定されている。ビジター発行上限値は、会員とビジターとの関係において会員の方に利用金額(会員の場合は入金金額に相当し、ビジターの場合は発行金額に相当する金額)に関する特典を付与するために、前述した会員カード21の入金額のオンライン上限値よりも低い金額に設定される。なお、ビジター発行上限値は、運用において、1000円以外の500円等のその他の金額に設定変更してもよい。
【0157】
S32によりビジター発行上限値を超えていると判断された場合は、S38に進んで投入金額を返却する処理がなされた後、このビジター処理が終了する。一方、S32によりビジター発行上限値を超えていないと判断された場合は、S33に進む。
【0158】
S33に進んだ場合は、カードリーダライタ装置33において図5の(a)〜(c)に示されるような動作制御を行ないながら、ビジターカード23に前述したようなカード情報を記録してそのビジターカード23を発行するための処理がなされる。これにより、図5の(c)に示される状態でビジターカード23の一部が排出され、ビジターカード23が発行されたことが遊技者に示される。
【0159】
次に、S34に進み、カードリーダライタ装置33においてカード図5の(c),(d)に示されるような動作制御を行ないながら、ビジターカード23を内部に取込み、ビジターカード23から発行時に記録された記録情報を読出す処理がなされる。
【0160】
次に、S35に進み、ビジターカード23の全カード残高分の玉の一括貸出し、貸出しの際の引落としによるカード残高減算のための演算、および、カード残高の引落としに応じた更新表示を行なう処理がなされる。
【0161】
次に、S36に進み、ビジターカード23におけるカード残高情報233の記録領域に記録されたカード残高を「0」(全額貸出のため「0」になる)に更新記録する処理がなされる。そして、S37により金額表示器17において表示されていた投入金額を「0」にクリアする処理がなされる。これにより、投入金額分だけ玉の貸出しのために引落とされたことを遊技者に明確に示すことができる。S37の後、このビジター処理が終了する。
【0162】
また、会員カード21が挿入されている状態で暗証番号が入力されれば、貯玉を用いた再プレイが実行可能となるが、このような再プレイを行なうための処理は、前述した図7〜図10とは別のサブルーチンにより実行されるため、ここでは、その詳細な説明は行なわない。
【0163】
次に、この実施の形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図1〜図5等に示されるように、カードユニット3において、繰返し発行可能な態様で貯留(内蔵)されたビジターカード23が発行可能であるため、貯留されたビジターカード23を繰返し発行することができる。これにより、カードの消費量が低減されてカードのランニングコストを低減することができるとともに、カードの回収処理装置を設けることなくビジターカード23が再利用されてカードの回収に関するコストを低減することができる。
【0164】
また、図5の(a)〜(c)等に示されるように、発行されるビジターカード23が、少なくとも遊技者がその一部を目視確認できる位置までカード挿入排出口4に対して移送されるため、ビジターカード23が発行されたことを遊技者に対して視覚的に認識させることができる。
【0165】
また、図5の(c),(d)等に示されるように、発行されたビジターカード23が、遊技者による操作を経ずにカード受付部33bに受付けられるため、遊技者の操作負担を軽減することができる。
【0166】
また、図7のS1〜S3および図8のS11〜S21に示されるように、会員カード21が受付けられている状態で識別された貨幣の金額が存在するとき、その貨幣の金額分に相当するカード残高を会員カード21の記録情報から特定されるカード残高に対して加算するための処理が行なわれるため、会員カード21のカード残高への入金をパチンコ遊技機2に対応するカードユニット3により行なうことができる。これにより、遊技者がパチンコ遊技機2から離れなれた場所へ出向かなくても入金を行なうことができるようになる。
【0167】
また、図2および図6に示されるように、会員カード21が挿入されてカード受付部33bに受付けられている場合に発光することにより、その旨を遊技者に報知する会員用発光ランプ241が設けられているため、その報知に基づいて、会員カード21が受付けられていることを容易に把握することができる。
【0168】
また、図3および図4に示されるように、ビジターカード23が、会員カード21よりも小型であるため、ビジターカード23の内蔵のために要する領域を省スペース化することができ、これにより、カードユニット3全体についての省スペース化を図ることができる。
【0169】
また、図5および図8のS17,S18に示されるように、会員カード21への入金が完了した場合に、会員カード21の一部が、視認可能な態様で排出された後、遊技者による操作を経ずに取込む動作が行なわれるため、入金が完了したことを視覚的な面で容易に把握することができる。
【0170】
また、前述したように、紙幣投入口61および硬貨投入口62により複数種類(たとえば、100円、500円、1000円、2000円、5000円、10000円)の貨幣を受付け可能であり、紙幣識別装置31および硬貨識別装置32により複数種類の貨幣を識別可能であるため、遊技者が希望する貨幣の使用に対応することができ、その結果、遊技者の利便性を向上させることができる。
【0171】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 本実施の形態で説明した遊技機は、貸玉あるいは貸コイン等の貸遊技媒体を払出すものを示したが、本発明はこれに限らず、記録媒体の記録情報により特定される遊技用価値を引落して(使用して)、遊技媒体を払出す代わりに、遊技機側でその引落し価値に相当する得点を付与(貸玉あるいは貸コイン等の貸遊技媒体数を示す得点を付与)することにより遊技者の得点を加算更新し、その得点に相当する数の遊技媒体を用いて遊技が行なわれるようにし、遊技の状況に応じて得点を増減させる制御をすることにより、遊技媒体を直接的に払出さないが、遊技媒体が得点という形式で遊技者に付与される構成の遊技機であってもよい。さらに、遊技媒体に含まれる玉またはコインは、実際の玉またはコインの他に、画像より表示されるものも含まれる。
【0172】
前述した実施の形態においては、制御装置34により会員カード21,ビジターカード23のカード残高を引落として玉を貸出すための貸出指令信号を送信する制御を行なうことが、記録媒体(会員カード21,ビジターカード23)の記録情報から特定される大きさの遊技用価値(カード残高)を遊技機(パチンコ遊技機2)による遊技に使用するための処理の一例として示されている。ここで、カード残高に基づいて遊技媒体(玉、コイン等)を払出す遊技機の場合、記録媒体の記録情報から特定される大きさの遊技用価値を遊技機による遊技に使用するための処理とは、記録媒体(カード)の記録情報から特定される大きさの遊技用価値(カード残高)を引落として遊技媒体(玉、コイン等)を払出すことに関わる処理であればあらゆる処理を含む処理であり、前述した貸出指令信号の送信等に限定されるものではない。また、カード残高に基づいて得点を付与する遊技機の場合、記録媒体の記録情報から特定される大きさの遊技用価値を遊技機による遊技に使用するための処理とは、記録媒体(カード)の記録情報から特定される大きさの遊技用価値(カード残高)を引落として得点を付与することに関わる処理であればあらゆる処理を含む処理である。
【0173】
また、遊技者がカバー24を破壊してビジターカード23を引抜く異常事態を監視するべく、カバー24の内面に配線を敷設し、その配線に電気を流して、電気が流れている状態を検出して正常と判断し、カバー24が破壊されることにより配線が切断されて電流が流れなくなった異常を検出すれば、警報を鳴らす等の異常時制御を行なってもよい。
【0174】
(2) 前記カバー24により、記録媒体発行手段(カードリーダライタ装置33)から発行された所有者不特定記録媒体(ビジターカード23)が遊技者の手に渡るのを阻止する阻止手段が構成されている。この阻止手段は、カバー24に限定されるものではなく、たとえば、記録媒体発行手段から一部突出した状態の所有者不特定記録媒体をロックして、遊技者が引抜こうとしても抜くことができないように固定するもの等、どのようなものであってよい。
【0175】
(3) 前記紙幣利用可ランプ13により、遊技者所有の資金を用いて所有者不特定記録媒体(ビジターカード23)を発行可能な旨を表示する所有者不特定記録媒体発行可能表示手段が構成されている。なお、ビジターカード23の発行は、紙幣の代わりに、硬貨を用いてもよく、さらには、たとえばクレジットカードの使用またはデビットカードの使用あるいは電子マネーを使用して、発行できるようにしてもよい。このように、ビジターカードの発行には、紙幣に限らず、その他の価値物体を使用してもよい。
【0176】
(4) 前記金額表示器17により、ビジターカードの記録情報により特定される遊技用価値(カード残高)の大きさを表示する価値表示手段が構成されている。この価値表示手段は、異常発生時の異常原因を認識可能な情報を表示する機能をも有する。
【0177】
カード挿入中ランプ20により、既発行記録媒体が挿入中であることを表示する既発行記録媒体挿入中表示手段が構成されている。
【0178】
(5) 前述した実施の形態では、会員カード21あるいはビジターカード23に、カード番号等の記録媒体識別情報の他に遊技用価値(カード残高)を直接記録するようにしたが、これに加えて、遊技場のホール用管理コンピュータあるいはカード発行会社の管理コンピュータ(カードユニット管理装置400)にも、記録媒体識別情報とともに当該記録媒体の現時点における遊技用価値を記憶させ、記録媒体使用時に当該記録媒体の記録媒体識別情報を前記管理コンピュータに送信してその記録媒体識別情報に対応する遊技用価値を検索してもらい、検索された遊技用価値と会員カード21の遊技用価値との大きさが一致することをチェックした上でその遊技用価値を用いて遊技ができるように構成してもよい。さらには、会員カード21には遊技用価値を記録させず、ホール用管理コンピュータの方にのみ遊技用価値を記録させ、前述と同様に会員カード21に記録されている記録媒体識別情報に基づいて対応する遊技用価値を検索してその遊技用価値を用いて遊技媒体の貸与(貸出し)ができるようにしてもよい。
【0179】
さらに、前述した会員カード21とビジターカード23の両方あるいはいずれか一方を、接触型のICカードで構成してもよい。また、これらのカードは、磁気ストライプが設けられた磁気記録式のカードで構成してもよい。さらにまた、これらのカードの一方または両方を、一部に磁気ストライプが設けられた磁気記録およびIC記録併用形式のICカードで構成してもよい。その場合、たとえば、会員カードを磁気記録およびIC記録併用形式のICカードとして、貯玉に関する情報を磁気記録するようにしてもよい。
【0180】
(6) 図1等に示されたカードユニット3により、遊技機に対応して設けられた記録媒体処理装置が構成されている。この記録媒体処理装置は、貨幣だけでなく、デビットカード、クレジットカード等の記録媒体を入金およびカード発行のために使用できるものであってもよい。つまり、前記記録媒体処理装置は、遊技機に対応して設けられた記録媒体処理装置であれば、どのようなものであっても対象となる。
【0181】
(7) 前述した金額表示器17は、カードユニット3に設ける代わりにパチンコ遊技機のたとえば上皿等に設け、制御装置34と配線接続してカード残高(カード度数)を表示するようにしてもよい。
【0182】
(8) 記録媒体処理装置(カードユニット3)で受付けられる価値物体としては、紙幣、硬貨、デビットカード、クレジットカードを使用してもよいが、価値物体の真偽を識別する価値物体識別手段としては、紙幣の場合は紙幣識別装置、硬貨の場合は硬貨識別装置、デビットカードおよびクレジットカードの場合はカード識別装置を用いる。
【0183】
(9) 図5に示された中央管理装置501により、複数の遊技場100に設けられた複数の管理装置(カードユニット管理装置400)を介して、各遊技場に設けられた複数の記録媒体処理装置(カードユニット3)を集中的に管理する集中管理装置が構成されている。
【0184】
(10) 前記集中管理装置と、遊技場に設けられた前記複数の管理装置との間に、複数の管理装置を遊技場が存在する地区(たとえば、全国を複数地区のブロックに分ける等)ごとに複数のブロックに分けて管理するブロック管理装置を設けてもよい。その場合、ブロック管理装置は、ブロック内の管理装置の売上情報を集計管理し、その管理情報を前記集中管理装置へ送信する。そして、集中管理装置では、各地区を管理する複数のブロック管理装置から送信されてきた情報をさらに集計して管理する。すなわち、ブロック管理装置は、前述した実施の形態に示された中央管理装置501の機能の一部を持たせられることとなる。このようにすれば、中央管理装置501とブロック管理装置とで集計管理の処理負担が分担されるので、中央管理装置501の処理負担を軽減することができる。
【0185】
(11) 前記管理装置は、実施の形態に示されたカードユニット管理装置400に限られるものではない。たとえば、カードユニット管理装置400を設けなくてもよく、実施の形態に示した中央管理装置501が直接的にカードユニット3の管理を行なうようにしてもよい。その場合には、中央管理装置501が前記管理装置に該当する。また、カードユニット管理装置400を遊技場内ではなく、遊技場外部に設けてもよい。その場合には、通信回線を用いて、各カードユニット3とカードユニット管理装置400とを接続し、前述した実施の形態で示したような情報相互通信を行なう。そのように、カードユニット管理装置400を遊技場外部に設ける場合には、複数の遊技場(たとえば、所定領域内に設けられた異なる経営の複数の遊技場、および、同一経営の複数の遊技場の両方を含む)に対応して1つのカードユニット管理装置400(複数の遊技場のカードユニット3を管理するカードユニット管理装置)を設けてもよい。
【0186】
(12) 前述した実施の形態では、貨幣識別手段(紙幣識別装置31)により識別された貨幣の金額の全金額に相当する遊技用価値(カード残高)を特定可能な情報が記録された封入型記録媒体(ビジターカード23)が発行される例のみを示したが、次のように、カードユニット3に釣銭払出機能(釣銭払出部、釣銭収納部、釣銭払出装置、および、釣銭払出制御手段)を設け、識別された貨幣(紙幣)の一部の金額(たとえば、1000円)に相当する遊技用価値(カード残高)を特定可能な情報が記録されたビジターカード23を発行し、残りの金額を釣銭として払出すようにしてもよい。たとえば、前述したような実施の形態において、10000円、5000円、2000円のような1000円以上の紙幣を受付および識別できるようにし、所定額(1000円)のカード残高を記録したビジターカード23を発行する場合に、必要な釣銭(たとえば、5000円受付の場合は4000円の釣銭)を計算して払出すようにしてもよい。つまり、封入型記録媒体(ビジターカード23)は、貨幣識別手段により識別された貨幣の金額の範囲内における所定額(全金額、一部金額の両方を含む)に相当する遊技用価値(カード残高)を特定可能な情報が記録されるものであればよい。
【0187】
(13) 前述した実施の形態においては、貯玉を用いた再プレイをする場合に、本人認証のために暗証番号を用いたが、これに限らず、光彩、指紋、顔、および拳形等の本人の身体的な特徴を用いて本人認証をするようにしてもよい。また、筆跡等の本人の身体的な特徴以外の本人の特徴を用いて本人認証をするようにしてもよい。つまり、このような本人の特徴点をデータ化して遊技場側が登録しておくとともに、カードユニットにそのような特徴点を検出できる検出装置を設け、そのような特徴点のデータが一致した場合に、本人であると認証するようにしてもよい。なお、前述したような暗証番号等による本人認証をせずに再プレイを許可するようにしてもよい。
【0188】
(14) 前述した実施の形態においては、遊技場に会員管理装置71を設けて貯玉を含む会員情報の管理をする例を示したが、これに限らず、前述したカードユニット管理装置400が会員管理装置71を兼用するようにしてもよい。
【0189】
(15) 前述した実施の形態に示したカード残高表示器8は、制御装置34の制御によって、会員カード21のカード残高も表示する兼用表示器であるが、ビジターカード専用表示器と会員カード専用表示器とをそれぞれ設けてもよい。また、設ける場合は、上皿5に限らず、他の箇所でもよく、たとえば幕板等でもよく、さらにはトラブルランプと同じ所に設けてもよい。
【0190】
(16) 前述した実施の形態では、会員カード21への入金およびビジターカード23の発行の場合に、紙幣または硬貨を1枚に限り投入できる例を示した。しかし、これに限らず、会員カード21への入金およびビジターカード23の発行の場合には、紙幣および硬貨をそれぞれ複数枚投入できるようにしてもよい。
【0191】
(17) 前述した実施の形態では、会員カード21への入金およびビジターカード23の発行の場合に、紙幣または硬貨を1枚に限り投入できる例を示した。しかし、これに限らず、会員カード21への入金およびビジターカード23の発行の場合には、紙幣および硬貨をそれぞれ複数枚投入できるようにしてもよい。
【0192】
(18) 前述した実施の形態では、会員カード21を用いた貯玉をする場合に、玉計数装置において貯玉の申請をする例を示したが、これに限らず、カードユニット3において所定の操作をすることによりカードユニット自体で貯玉ができるようにしてもよい。また、遊技場にカードユニット3とは別に貯玉装置を設け、その貯玉装置に会員カード21を挿入して所定の操作をすることにより貯玉ができるようにしてもよい。
【0193】
(19) 前述した実施の形態では、カードユニット3とカードユニット管理装置400との間がオフライン状態である場合の会員カード21の使用について、入金金額の上限値をオンライン状態よりも制限する例を説明した。しかし、これに限らず、オフライン状態である場合には、入金金額の上限値の制限に加えて投入金額の全額を一括的に玉の貸出しに用いる等、ビジターカード23と同様の処理を行なうようにしてもよい。そのようにすることにより、オフライン状態における不正行為を極力防ぐことができる。
【0194】
(20) 図1等に示されたカード挿入排出口4により、所有者が特定された記録媒体であって遊技に使用可能な遊技用価値(カード残高)の大きさを特定可能な情報が記録された所有者特定記録媒体(会員カード21)が挿入される記録媒体挿入口が構成されている。この記録媒体挿入口は、前述した実施の形態に示すように、所有者特定記録媒体(会員カード21)を記録媒体処理装置(カードユニット3)外部から挿入可能であり、遊技者により所有者不特定記録媒体(ビジターカード23)の一部を遊技者の手に渡らない態様で出入れ可能なものを含む。
【0195】
(21) 前述した実施の形態に示されたパチンコ遊技機2は、玉を遊技領域へ弾発発射して遊技が可能となるものを示した。つまり、実施の形態においては、パチンコ遊技機2が遊技者がパチンコ玉を直接手にすることが可能な遊技機である場合を説明したが、これに限らず、前述したパチンコ遊技機2は、その内部に封入されたパチンコ玉が循環して遊技に使用されるタイプの玉封入式のパチンコ遊技機等のその他の遊技機であってもよい。また、前述したパチンコ遊技機2は、遊技領域の構造物およびパチンコ玉等のパチンコ遊技機に関連する物がCRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)等の画像表示装置において画像により表示され、その表示された画像により遊技を行なうことが可能な画像式の遊技機等のその他の遊技機であってもよい。
【0196】
(22) 前述した実施の形態においては、会員カード21への入金が、カード残高がない場合(カード残高=0の場合)に可能となる例を示した。しかし、これに限らず、会員カード21への入金が可能となる条件としては、カード残高がある場合(カード残高>0の場合)としてもよい。また、会員カード21への入金が可能となる条件としては、カード残高によらず、いつでも入金可能となるようにしてもよい。
【0197】
(23) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遊技機設置島に設置されたパチンコ遊技機およびカードユニットを示す正面図である。
【図2】 (a)はカードユニットの一部拡大正面図であり、(b)は(a)のA−A線によるカード挿入排出口近傍の断面図である。
【図3】 会員カードおよびビジターカードの構成および記録情報を示す図である。
【図4】 カードリーダライタ装置における会員カードの処理動作を示すカードリーダライタの断面図である。
【図5】 カードリーダライタ装置におけるビジターカードの処理動作を示すカードリーダライタの断面図である。
【図6】 カードユニットの構成および遊技場内外の管理システムの構成を示すブロック図である。
【図7】 カード処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】 会員入金処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】 会員貸出処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図10】 ビジター処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図11】 本発明の構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
2 パチンコ遊技機、3 カードユニット、400 カードユニット管理装置、34 主制御装置、340 制御部、6 紙幣投入口、23 ビジターカード、22 ビジターカード発行口、33 カードリーダライタ装置、33a カード貯留部、33b カード受付部。
Claims (1)
- 遊技機に対応して設けられた記録媒体処理装置であって、
所有者が特定された記録媒体であって遊技に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された所有者特定記録媒体が挿入される記録媒体挿入口と、
該記録媒体挿入口に繋がる位置に設けられ、所有者が特定されない記録媒体である所有者不特定記録媒体を貯留する所有者不特定記録媒体貯留部と、
貨幣を受付ける貨幣受付部と、
該貨幣受付部により受付けられた貨幣を識別する貨幣識別手段と、
前記記録媒体挿入口より前記所有者特定記録媒体が挿入されていない状態において、前記貨幣識別手段により識別された貨幣の金額の範囲内における所定額に相当する前記遊技用価値の大きさを前記所有者不特定記録媒体の記録情報により特定可能にするための処理を行ない、該所有者不特定記録媒体を発行する所有者不特定記録媒体発行手段と、
前記記録媒体挿入口より挿入された前記所有者特定記録媒体および前記所有者不特定記録媒体発行手段により発行された前記所有者不特定記録媒体を選択的に受付ける記録媒体受付部と、
該記録媒体受付部に受付られた記録媒体の記録情報から特定される大きさの前記遊技用価値を前記遊技機による遊技に使用するための処理を行なう使用処理手段と、
前記所有者特定記録媒体の使用時にその旨を報知するとともに、前記所有者不特定記録媒体の使用時にその旨を報知する受付報知手段と、
前記記録媒体受付部に前記所有者特定記録媒体が受付けられている状態において前記貨幣識別手段により識別された貨幣の金額が存在するとき、該貨幣の金額の範囲内における所定額に相当する前記遊技用価値の大きさを前記所有者特定記録媒体の記録情報から特定される遊技用価値の大きさに対して加算するための処理を行なう価値加算手段と、
複数の前記記録媒体処理装置を管理する管理装置と通信する通信手段とを含み、
前記使用処理手段は、
前記通信手段により前記管理装置と通信可能なオンライン状態において、他の前記記録媒体処理装置の前記価値加算手段により加算された遊技価値を遊技に使用可能とするオンライン時処理手段と、
前記通信手段により前記管理装置と通信不可能なオフライン状態において、他の前記記録媒体処理装置の前記価値加算手段により加算された遊技価値を遊技に使用不可能とするオフライン時処理手段とを含むことを特徴とする、記録媒体処理装置。
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