この発明の実施形態について、図1等を参照して詳細に説明する。
(実施形態)
(管理システム1の概略)
本実施形態に係る管理システム1は、遊技用装置(パチンコ機10やカードユニット20)にそれぞれ搭載される集積回路(後述の、払出制御チップ11、主制御チップ13、主制御部21、及び、通信制御IC23)が、正当なものであるか否かを認証し、管理するためのシステムである。具体的には、管理システム1は、図1に示すように、パチンコ機10又はカードユニット20の製造段階と、パチンコ機10又はカードユニット20の設置段階又は入れ替え段階と、パチンコ機10又はカードユニット20の稼働段階と、の各段階において、パチンコ機10やカードユニット20に搭載される集積回路が、正当なものであるか否かを認証する。管理システム1は、このような認証によって、集積回路(又はこの集積回路を実装した制御基板)の不正な交換(所謂裏ロムへの交換等)を検出する。
なお、製造段階とは、各集積回路が製造されてからパチンコ機10又はカードユニット20に搭載されて出荷されるまでの段階である。集積回路は、主に、集積回路メーカー(チップメーカー100)によって製造され、遊技機メーカー200やカードユニットメーカー600に出荷される。つまり、集積回路と遊技用装置とは別々のメーカーで製造される。遊技機メーカー200やカードユニットメーカー600は、集積回路メーカー(チップメーカー100)が出荷した集積回路を、パチンコ機10やカードユニット20に搭載し、これらを製造、出荷する。
設置段階とは、パチンコ店(遊技場500)の新規開店時において、遊技機メーカー200やカードユニットメーカー600から出荷されたパチンコ機10又はカードユニット20がパチンコ店の遊技場500内に設置される段階である。
入れ換え段階とは、例えば、すでに開店している遊技場500でのパチンコ機10又はカードユニット20の配置換え時において、遊技場500内のパチンコ機10又はカードユニット20が入れ替えられる段階である。
稼働段階とは、遊技場500の営業時に、パチンコ機10やカードユニット20が稼働する段階(つまり、ユーザに遊技を行わせるための通常の稼働の段階)である。
(パチンコ機10)
パチンコ機10は、パチンコ店(遊技場500)における遊技島において機種等毎に所定の位置に配置される。パチンコ機10は、本実施形態では、いわゆるCR式のパチンコ機(特に、ここでは、所謂封入式のパチンコ機)である。ユーザは、パチンコ機10で遊技を行う。ユーザは、パチンコ機10で行う遊技において、遊技媒体であるパチンコ玉をパチンコ機10の遊技領域に打ち込んで遊技を行う。
パチンコ機10は、遊技釘、入賞口、表示装置等が取り付けられ、前記遊技領域を構成する遊技盤と、遊技盤を収納する筐体と、を含んで構成されるとともに(図示省略)、図2に示すように、払出制御チップ11と主制御チップ13とを備える。なお、本実施形態においては、払出制御チップ11と主制御チップ13とは、1つのパッケージとして構成され、パチンコ機10の備える基板上に実装される。
払出制御チップ11は、CPU(Central Processing Unit)等からなる処理部11aと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等からなる記憶部11bと、入出力ポート等からなる通信部11cと、を備える。
記憶部11bは、プログラムの他、所定の情報を記憶する。通信部11cは、処理部11aが払出制御チップ11外部と通信を行うときに使用される。処理部11aは、記憶部11bが記憶するプログラムに従って、所定の処理を行う。例えば、処理部11aは、カードユニット20(主制御部21)との間でパチンコ玉の貸与に関する情報のやり取りを通信部11cを介して行うことによって玉貸処理(ビジタ玉貸処理,会員単位玉貸処理,及び会員端数玉貸処理)を行う。また、処理部11aは、後述の処理を行う。なお、処理部11aは、記憶部11bが記憶する情報を使用したり、通信部11cを介して通信制御IC23や主制御チップ13と通信して得られる情報を使用したりして、処理を行う。
主制御チップ13は、CPU等からなる処理部13aと、ROM、RAM等からなる記憶部13bと、入出力ポート等からなる通信部13cと、を備える。
記憶部13bは、プログラムの他、所定の情報を記憶する。通信部13cは、処理部13aが主制御チップ13外部と通信を行うときに使用される。処理部13aは、記憶部13bが記憶するプログラムに従って、所定の処理を行う。例えば、処理部13aは、パチンコ機10の各部に、パチンコ機10が行う遊技に関する演出動作(例えば、遊技盤の入賞口の開閉、及び、表示装置への画像の表示)を行わせる。また、処理部13aは、後述の処理を行う。なお、処理部13aは、記憶部13bが記憶する情報を使用したり、通信部13cを介して払出制御チップ11と通信して得られる情報を使用したりして、処理を行う。
(カードユニット20)
カードユニット20は、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の向かって左側に隣接して)配置される。カードユニット20は、玉貸しの管理、カード残高の管理等を行う。カードユニット20は、使用可能状態であるか否かを示す使用可能表示ランプ等の各種ランプと、カード挿入口と、カード挿入口に挿入されたカードを読み取るためのカードリーダライタ等を備えるとともに、図2に示すように、主制御部21と、通信制御IC23とを備える。主制御部21は、通信制御IC23とともに、制御基板に実装される。
通信制御IC23は、CPU等からなる処理部23aと、ROM、RAM等からなる記憶部23bと、入出力ポート等からなる通信部23cと、を備える。
記憶部23bは、プログラムの他、所定の情報を記憶する。通信部23cは、処理部23aが通信制御IC23外部と通信を行うときに使用される。処理部23aは、記憶部23bが記憶するプログラムに従って、所定の処理を行う。例えば、処理部23aは、主制御部21と払出制御チップ11との通信を中継するとともに、後述の処理を行う。なお、処理部23aは、記憶部23bが記憶する情報を使用したり、通信部23cを介して主制御部21及び払出制御チップ11と通信して得られる情報を使用したりして、処理を行う。
主制御部21は、CPU等からなる処理部21aと、ROM、RAM等からなる記憶部21bと、入出力ポート等からなる通信部21cと、を備える。
記憶部21bは、プログラムの他、所定の情報を記憶する。通信部21cは、処理部21aが主制御部21外部と通信を行うときに使用される。処理部21aは、記憶部21bが記憶するプログラムに従って、所定の処理を行う。例えば、処理部21aは、パチンコ機10(払出制御チップ11)との間でパチンコ玉の貸与に関する情報のやり取りを通信部21cを介して、また、通信制御IC23を介して行うことによって前記の玉貸処理を行う。また、処理部21aは、カードリーダライタ等を制御して、カードに対して情報の読み書きを行ったり、ランプを点灯等させたり、通信部21cを介して後述の上位サーバ510に玉貸処理で得られる売り上げ情報等を送信したり、認証等に係る後述の処理を行ったりする。なお、処理部21aは、記憶部21bが記憶する情報を使用したり、通信部21cを介して通信制御IC23や後述の上位サーバ510等と通信して得られる情報を使用したりして、処理を行う。
(管理システム1の構成)
図3に示すように、管理システム1は、鍵管理センターサーバ310と、セキュリティセンターサーバ410と、チップメーカーコンピュータ110と、ICライター210と、遊技機メーカーコンピュータ220と、ICライター610と、カードユニットメーカーコンピュータ620と、上位サーバ510と、カードユニット20と、パチンコ機10と、を備えている。鍵管理センターサーバ310と、セキュリティセンターサーバ410と、上位サーバ510と、は、それぞれ、上記の集積回路についての管理を行う管理装置の一例として機能する。
鍵管理センターサーバ310と、セキュリティセンターサーバ410と、チップメーカーコンピュータ110と、ICライター210と、ICライター610と、上位サーバ510と、カードユニット20と、パチンコ機10と、は、インターネット等のネットワークNと接続されており、これら各装置は、適宜、互いに通信可能である。なお、情報の漏洩を防止するため、各装置は、適宜、専用回線に接続されて、外部の装置と通信してもよい。
ICライター210と、遊技機メーカーコンピュータ220と、は、互いに通信可能に接続されている。カードユニットメーカーコンピュータ620と、ICライター610と、は、互いに通信可能に接続されている。上位サーバ510と、カードユニット20(主制御部21)と、は、互いに通信可能に接続されている。
(鍵管理センターサーバ310)
鍵管理センターサーバ310は、例えば、一般的なサーバコンピュータであり、遊技場500外(パチンコ店外)に設置され、鍵管理センター300(例えば、カードユニットメーカー600によって運営される。)によって管理されている。鍵管理センターサーバ310は、後述のように、認証鍵の管理、認証等を行う。
鍵管理センターサーバ310は、図4に示すように、記憶部312と、制御部311と、入出力部313と、上記各部を相互に接続するシステムバス314とを備えている。
記憶部312は、主記憶部315と、補助記憶部316とを備えている。主記憶部315は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部316は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部316は、制御部311が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラム等を記憶する。
制御部311は、CPU等から構成される。制御部311は、補助記憶部316が記憶するプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部311は、認証鍵の管理、認証等を行う。
入出力部313は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部311は、他の装置と、入出力部313を介して情報を送受信する。また、入出力部313は、制御部311に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部311に供給する入力部等を備えても良い。
(セキュリティセンターサーバ410)
図3に戻り、セキュリティセンターサーバ410は、例えば、一般的なサーバコンピュータであり、遊技場500外に設置され、セキュリティセンター400(例えば、遊技機メーカー200によって設立されている団体によって運営される。)によって管理される。セキュリティセンターサーバ410は、後述のように、認証等を行う。
セキュリティセンターサーバ410は、図5に示すように、記憶部412と、制御部411と、入出力部413と、上記各部を相互に接続するシステムバス414とを備えている。
記憶部412は、主記憶部415と、補助記憶部416とを備えている。主記憶部415は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部416は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部416は、制御部411が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラムを記憶する。
制御部411は、CPU等から構成される。制御部411は、補助記憶部416が記憶するプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部411は認証等を行う。
入出力部413は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部411は、他の装置と、入出力部413を介して情報を送受信する。また、入出力部413は、制御部411に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部411に供給する入力部等を備えても良い。
(チップメーカーコンピュータ110)
図3に戻り、チップメーカーコンピュータ110は、例えば、一般的なコンピュータであり、遊技場500外に設置され、チップメーカー100によって管理されている。チップメーカーコンピュータ110は、情報の送信、情報の書き込み等を行う。
チップメーカーコンピュータ110は、図6に示すように、記憶部112と、制御部111と、入出力部113と、上記各部を相互に接続するシステムバス114とを備えている。
記憶部112は、主記憶部115と、補助記憶部116とを備えている。主記憶部115は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部116は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部116は、制御部111が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラムを記憶する。
制御部111は、CPU等から構成される。制御部111は、補助記憶部116に記憶されているプログラムに従って動作することによって動作する。詳しくは後述するが、制御部111は、情報の送信、情報の書き込み等を行う。
入出力部113は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部111は、他の装置と、入出力部113を介して情報を送受信する。また、入出力部113は、制御部111に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部111に供給する入力部等を備えても良い。
また、入出力部113は、例えば、キーボードやマウス等の所定の入力部と当該入力された情報を表示するモニター等の出力部を有しており、各種情報が入出力される。制御部111には、入出力部113を介して各種情報が入出力される。
(ICライタ210)
図3に戻り、ICライタ210は、例えば、情報の読み取り/書き込みをするリーダ/ライタであり、チップメーカー100から出荷され、遊技場500外の遊技機メーカー200内に納入、設置される。ICライタ210は、プログラムや各種情報の書き込み等を行う。
ICライタ210は、図7に示すように、記憶部212と、制御部211と、入出力部213と、書込読取部215と、上記各部を相互に接続するシステムバス214とを備えている。
記憶部212は、主記憶部205と、補助記憶部207とを備えている。主記憶部205は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部207は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部207は、制御部211が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラム(書き込み対象のプログラムも含む。)を記憶する。
制御部211は、CPU等から構成される。制御部211は、補助記憶部207に記憶されているプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部211は、プログラムや各種情報の書き込み等を行う。
入出力部213は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。入出力部213は、遊技機メーカーコンピュータ220に接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部211は、他の装置と、入出力部213を介して情報を送受信する。また、入出力部213は、制御部211に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部211に供給する入力部等を備えても良い。
書込読取部215は、主制御チップ13及び払出制御チップ11との間で情報の読み取り/書き込みをする。書込読取部215は、制御部211の制御のもと、プログラムや各種情報を書き込む等する。
(遊技機メーカーコンピュータ220)
図3に戻り、遊技機メーカーコンピュータ220は、例えば、一般的なコンピュータであり、遊技場500外に設置され、遊技機メーカー200内によって管理されている。遊技機メーカーコンピュータ220は、所定の情報を出力する。
遊技機メーカーコンピュータ220は、図8に示すように、記憶部222と、制御部221と、入出力部223と、上記各部を相互に接続するシステムバス224とを備えている。
記憶部222は、主記憶部225と、補助記憶部226とを備えている。主記憶部225は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部226は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部226は、制御部221が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラムを記憶する。
制御部221は、CPU等から構成される。制御部221は、補助記憶部226に記憶されているプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部221は、情報の出力等を行う。
入出力部223は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。入出力部223は、ICライタ210に接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部221は、他の装置と、入出力部223を介して情報を送受信する。また.入出力部223は、例えば、キーボードやマウス等の所定の入力部を有している。入出力部223は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた入力指示を制御部221へ供給する。また、入出力部223は、制御部221に制御されて所定の画面を表示する表示部等を備えても良い。
(ICライタ610)
図3に戻り、ICライタ610は、例えば、情報の読み取り/書き込みをするリーダ/ライタであり、チップメーカー100から出荷され、遊技場500外のカードユニットメーカー600内に納入、設置される。ICライタ610は、プログラムや各種情報を書き込む等する。
ICライタ610は、図9に示すように、記憶部612と、制御部611と、入出力部613と、書込読取部615と、上記各部を相互に接続するシステムバス614とを備えている。
記憶部612は、主記憶部605と、補助記憶部606とを備えている。主記憶部605は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部606は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部606は、制御部611が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラム(書き込み対象のプログラムも含む。)を記憶する。
制御部611は、CPU等から構成される。制御部611は、補助記憶部606に記憶されているプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部611は、プログラムや各種情報の書き込み等を行う。
入出力部613は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。入出力部613は、カードユニットメーカーコンピュータ620に接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部611は、他の装置と、入出力部613を介して情報を送受信する。また、入出力部613は、制御部611に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部611に供給する入力部等を備えても良い。
書込読取部615は、通信制御IC23との間で情報の読み取り/書き込みをする。書込読取部615は、制御部611の制御のもと、プログラムや各種情報を書き込む等する。
(カードユニットメーカーコンピュータ620)
図3に戻り、カードユニットメーカーコンピュータ620は、例えば、一般的なコンピュータであり、遊技場500外に設置され、カードユニットメーカー600によって管理されている。カードユニットメーカーコンピュータ620は、所定の情報を出力する。
カードユニットメーカーコンピュータ620は、図10に示すように、記憶部622と、制御部621と、入出力部623と、上記各部を相互に接続するシステムバス624とを備えている。
記憶部622は、主記憶部625と、補助記憶部626とを備えている。主記憶部625は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部626は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部626は、制御部621が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラムを記憶する。
制御部621は、CPU等から構成される。制御部621は、補助記憶部626に記憶されているプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部621は、情報の出力等を行う。
入出力部623は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。入出力部623は、ICライタ610に接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部621は、他の装置と、入出力部623を介して情報を送受信する。また、入出力部623は、制御部621に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部621に供給する入力部等を備えても良い。
また.入出力部623は、例えば、キーボードやマウス等の所定の入力部を有している。入出力部623は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた入力指示を制御部621へ供給する。入出力部623は、主制御部21とも接続される。制御部621は、入出力部623を介して、主制御部21とも通信を行う。
(上位サーバ)
図3に戻り、上位サーバ510は、例えば、一般的なコンピュータであり、パチンコ店(遊技場500)の所定箇所(例えば管理事務所等)に設置され、遊技場500内に設置されている複数のカードユニット20と複数のパチンコ機10をそれぞれ管理する場内管理装置である。上位サーバ510は、鍵管理センターサーバ310と遊技場500内に設置されている複数のカードユニット20と相互に通信可能に接続されている。上位サーバ510は、例えば、各カードユニット20から送信される売り上げ情報等を集計する他、カードユニット20を制御する。上位サーバ510は、例えば、パチンコ店毎(遊技場500毎)に設置される。上位サーバ510は、その他、認証に係る処理等を行う。
上位サーバ510は、図11に示すように、記憶部512と、制御部511と、入出力部513と、上記各部を相互に接続するシステムバス514とを備えている。
記憶部512は、主記憶部515と、補助記憶部516とを備えている。主記憶部515は、RAM等を含んで構成され、後述するCPUの作業領域として用いられる。補助記憶部516は、ROM、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部516には、制御部511が処理を行うために必要な情報やパラメータ、プログラムが記憶されている。
制御部511は、CPU等から構成される。制御部511は、補助記憶部516に記憶されているプログラムに従って動作する。詳しくは後述するが、制御部511は、認証に係る処理を行う。
入出力部513は、ネットワークNに接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。入出力部513は、各カードユニット20(主制御部21)に接続される、シリアルインタフェース、或いはアナログ信号を送受信するためのアナログインタフェースを有している。制御部511は、他の装置と、入出力部513及びネットワークN(又は接続線)を介して情報を送受信する。また、入出力部513は、制御部511に制御されて所定の画面を表示する表示部やユーザからの入力操作を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部511に供給する入力部等を備えても良い。
以上が本実施形態に係る管理システム1の構成である。
次に、管理システム1の動作について、製造段階、設置段階、稼働段階、パチンコ機10の入れ替え段階、カードユニット20の入れ替え段階、の各段階別に、図面を参照して説明する。なお、後述の配送鍵、書き込み鍵、仮認証鍵、本認証鍵、セッション鍵等の暗号化及び復号化用の鍵をそれぞれ用いて行われる暗号通信に用いられるアルゴリズムは、任意である。例えば、DES(Data Encryption Standard)方式や、AES(Advanced Encryption Standard)方式などの共通鍵暗号方式等が用いられる。
(製造段階)
まず、製造段階の理解を容易にするため、製造段階の概略を説明する。
カードユニット20に搭載される通信制御IC23は、図12に示すように、チップメーカー100で製造され、製造された通信制御IC23には、IC情報が書き込まれる(ステップS101)。
チップメーカー100は、IC情報を書き込んだ通信制御IC23をカードユニットメーカー600に出荷する(ステップS102)。
チップメーカー100は、通信制御IC23に書き込んだIC情報(通信制御IC23を識別するための情報)を、鍵管理センター300へ登録する(ステップS103)。
そして、カードユニットメーカー600は、出荷された通信制御IC23にさらにユニット情報等を書き込んで、書き込んだ通信制御IC23を搭載したカードユニット20を製造する(ステップS104)。
カードユニットメーカー600は、製造したカードユニット20を、出荷先であるパチンコ店(遊技場500)へ出荷する(ステップS105)。
また、カードユニットメーカー600は、製造したカードユニット20に搭載されている通信制御IC23のIC情報と、このカードユニット20のユニット情報(カードユニット20を識別するための情報)等と、を出荷情報として、鍵管理センター300へ登録する(ステップS106)。
鍵管理センター300は、カードユニットメーカー600が登録した出荷情報に含まれるIC情報を、チップメーカー100が登録したIC情報と照合し、両者が同じ通信制御IC23を識別する識別情報であった場合(例えば、両IC情報が同じ情報である場合)には、当該通信制御IC23が正当なものであると判定して、カードユニットメーカー600が登録した出荷情報を、後の認証用の仮情報として登録する(ステップS107)。
なお、上述のIC情報は、後述する通信制御シリアルIDと、メーカーコードと、を含む情報である。また、上述のユニット情報は、後述するユニットシリアルIDを含む情報である。
一方、パチンコ機10に搭載される主制御チップ13及び払出制御チップ11は、図13に示すように、チップメーカー100で製造され、製造された主制御チップ13及び払出制御チップ11には、それぞれのチップ情報が書き込まれる(ステップS201)。
チップメーカー100は、チップ情報を書き込んだ主制御チップ13及び払出制御チップ11を遊技機メーカー200に出荷する(ステップS202)。
チップメーカー100は、主制御チップ13及び払出制御チップ11に書き込んだチップ情報(主制御チップ13及び払出制御チップ11を識別するための情報)を、セキュリティセンター400へ登録する(ステップS203)。
そして、遊技機メーカー200は、出荷された主制御チップ13及び払出制御チップ11にさらに遊技機情報等を書き込んで、書き込んだ主制御チップ13及び払出制御チップ11を搭載したパチンコ機10を製造する(ステップS204)。
遊技機メーカー200は、製造したパチンコ機10を、出荷先であるパチンコ店(遊技場500)へ出荷する(ステップS205)。
また、遊技機メーカー200は、製造したパチンコ機10に搭載されている主制御チップ13及び払出制御チップ11のチップ情報と、このパチンコ機10の遊技機情報(パチンコ機10を識別するための情報)等と、を出荷情報として、セキュリティセンター400へ登録する(ステップS206)。
セキュリティセンター400は、遊技機メーカー200が登録した出荷情報に含まれるチップ情報を、チップメーカー100が登録したチップ情報と照合し(ステップS207)、両者が同じ主制御チップ13及び払出制御チップ11を識別する識別情報であった場合(例えば、両チップ情報が同じ情報である場合)には、当該主制御チップ13及び払出制御チップ11が正当なものであると判定して、遊技機メーカー200から登録された出荷情報を、設置段階やパチンコ機10の入れ替え段階における照合用として、鍵管理センター300へ登録する(ステップS208)。
なお、上述のチップ情報は、後述する主制御チップ13のチップIDとメーカーコードと、払出制御チップ11のチップIDとメーカーコードを、を含む情報である。また、上述の遊技機情報は、主制御チップ13の型式コードと、払出制御チップ11の型式コードと、を含む情報である。
(パチンコ機10の製造段階)
次に、パチンコ機10の製造段階における管理システム1の動作等の詳細について、図14及び図15を参照して説明する。なお、図14及び図15において、実線で囲まれた情報は以前から格納された情報を示し、破線で囲まれた情報は処理中に格納される情報を示す。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等の場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
なお、チップメーカーコンピュータ110の補助記憶部116には、主制御チップ13のチップID(図中、チップID(主制御チップ))と、主制御チップ13のメーカーコード(図中、メーカーコード(主制御チップ))と、払出制御チップ11のチップID(図中、チップID(払出制御チップ))と、払出制御チップ11のメーカーコード(図中、メーカーコード(払出制御チップ))と、配送鍵と、ICライター210の通信アドレス(図示せず)と、が格納されている。これら情報は、ユーザがチップメーカーコンピュータ110を操作する等して、補助記憶部116に格納される。
払出制御チップ11のチップIDは、払出制御チップ11を一意に識別するための識別情報であり、払出制御チップ11毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
払出制御チップ11のメーカーコードは、払出制御チップ11の出荷先の遊技機メーカー200を一意に識別するための識別情報であり、遊技機メーカー200毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
主制御チップ13のチップIDは、主制御チップ13を一意に識別するための識別情報であり、主制御チップ13毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
主制御チップ13のメーカーコードは、主制御チップ13の出荷先の遊技機メーカー200を一意に識別するための識別情報であり、遊技機メーカー200毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
配送鍵は、暗号通信に使用されるものであり、暗号化及び復号化するときの鍵となるものである。
ICライタ210の通信アドレスは、通信時に通信相手を特定するためのアドレスである。
主制御チップ13のチップIDとメーカーコードとは対応付けられ、払出制御チップ11のチップIDとメーカーコードとは対応付けられて、補助記憶部116に格納されている。つまり、各メーカーコードは、各チップIDが識別する主制御チップ13や払出制御チップ11の出荷先の遊技機メーカー200を識別するものである。さらに、これら情報と配送鍵とは、ICライタ210毎に対応付けられて補助記憶部116に格納されている。これら対応付けられた各情報(以下では、第1の認証用情報という。)は、例えば、ICライタ210の通信アドレス毎に、つまり、払出制御チップ11及び主制御チップ13の出荷先毎に、テーブル化されている。払出制御チップ11と主制御チップ13とは、通常量産されるために、第1の認証用情報には、複数のチップIDが含まれる。そして、ここでは、複数のチップIDそれぞれに対応してメーカーコードが対応付けられて補助記憶部116に格納されている。また、ICライタ210も、例えば、メーカー毎に製造されるので、第1の認証用情報も複数存在することになる。なお、以降の説明でも上記のチップIDとメーカーコードとは、適宜対応付けられているものとする。
また、遊技機メーカーコンピュータ220の補助記憶部226には、払出制御チップ11の型式コードと、主制御チップ13の型式コードと、遊技場500を識別する遊技場情報と、図示しない主制御チップ13や払出制御チップ11を動作させるプログラム、データ等と、が格納されている。これらは、ユーザが遊技機メーカーコンピュータ220を操作する等して、補助記憶部226に格納される。
払出制御チップ11の型式コード(図中、型式コード(払出制御チップ))は、払出制御チップ11が搭載されるパチンコ機10を一意に識別するための識別情報であり、パチンコ機10毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
主制御チップ13の型式コード(図中、型式コード(主制御チップ))は、主制御チップ13が搭載されるパチンコ機10を一意に識別するための識別情報であり、パチンコ機10毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
本実施形態では、払出制御チップ11と主制御チップ13とは、1つにパッケージ化されて、パチンコ機10に搭載されるので、これらの型式コードは同じ内容になる。
遊技場情報は、払出制御チップ11及び主制御チップ13を搭載したパチンコ機10の出荷先であるパチンコ店(遊技場500)を識別する情報である。
図14に示すように、チップメーカー100は、ICライタ210を製造し、遊技機メーカー200に出荷する(ステップA1)。ICライタ210の補助記憶部207には、チップメーカーコンピュータ110の補助記憶部116が記憶する、メーカーコード、配送鍵等が格納されているとともに、書き込み鍵、図示しない通信アドレス等が格納されている。メーカーコード等は、当然、第1の認証用情報に対応するものであり、メーカーコードは、当然、ICライタ210の出荷先の遊技機メーカー200を識別する情報である。払出制御チップ11及び主制御チップ13のメーカーコードは、共通している。
なお、書き込み鍵は、暗号通信に使用されるものであり、暗号化及び復号化するときの鍵となるものである。
一方、チップメーカーコンピュータ110の制御部111は、補助記憶部116に格納されている、ICライタ210の通信アドレス毎にテーブル化された情報である前記第1の認証用情報を、この通信アドレスとともに取得し、セキュリティセンターサーバ410に送信する(ステップA2)。セキュリティセンターサーバ410の制御部411は、前記第1の認証用情報と通信アドレスとをチップメーカーコンピュータ110から受信すると、受信した通信アドレスをキーとして、前記第1の認証用情報を補助記憶部416に格納する。
さらに、チップメーカー100は、主制御チップ13及び払出制御チップ11を製造し、遊技機メーカー200に出荷する(ステップA3)。
主制御チップ13の記憶部13bには、自身を識別するチップID(前記第1の認証用情報に含まれるチップIDと同じ内容のID)と、この主制御チップ13の出荷先であるメーカーを識別するメーカーコード(前記第1の認証用情報に含まれるメーカーコードと同じ内容のコード)と、が格納されている。
払出制御チップ11の記憶部11bには、自身を識別するチップID(前記第1の認証用情報に含まれるチップIDと同じ内容のID)と、この払出制御チップ11の出荷先であるメーカーを識別するメーカーコード(前記第1の認証用情報に含まれるメーカーコードと同じ内容のコード)と、が格納されている。
また、主制御チップ13の記憶部13b及び払出制御チップ11の記憶部11bには、前記ICライター210の補助記憶部207が記憶する書き込み鍵と同じものが格納されている。
次に、遊技機メーカーコンピュータ220の制御部221は、主制御チップ13の型式コードと払出制御チップ11の型式コードと遊技場情報とを、主制御チップ13や払出制御チップ11を動作させるプログラムやデータ等とともにICライタ210に送信し、ICライタ210の制御部211は、遊技機メーカーコンピュータ220から送信された主制御チップ13の型式コードと払出制御チップ11の型式コードと遊技場情報とを、主制御チップ13や払出制御チップ11を動作させるプログラム、データ等とともに補助記憶部207に格納する(ステップA4)。なお、これらのプログラム、データ等は、遊技場情報毎、かつ、型式コード毎に、ICライタ210に記録されるものとする。後述の処理では、ICライタ210に記録された主制御チップ13の型式コードと払出制御チップ11の型式コードは、それぞれ同じ情報である。
次に、ICライタ210の制御部211は、チップメーカー100から出荷された主制御チップ13のうちの任意に選択された主制御チップ13に格納されている主制御チップ13のメーカーコードを読み取り、補助記憶部207に格納されている主制御チップ13のメーカーコードと照合する(ステップA5)。
前記の読み取りは、制御部211は書込読取部215を介して、処理部21aは通信部21cを介して、両者が互いに通信を行うことによって行われる。具体的には、この通信において、制御部211は、処理部21aにメーカーコードの送信要求を送信し、処理部21aは、この送信要求を受け取ると、記憶部21bが記憶するメーカーコードを制御部211に送信する。これによって、読み取りが行われる。なお、このときの通信は両者が記憶する書き込み鍵を鍵とした暗号通信で行われる。なお、この読み取りは、他の情報の読み取り及び払出制御チップ11を相手にした読み取りについても同様なので、以降の説明では詳細は省略する。
制御部211は、前記照合の照合結果が照合OKであった場合には、主制御チップ13のチップIDを主制御チップ13から読み取る(ステップA6)。照合OKの場合、前記主制御チップ13は、ICライタ210が情報を書き込む対象のチップであり、かつ、遊技機メーカー200に納入される前等にすり替えられたもの等ではない正当なものである。この場合、制御部211は以降の処理を行う。
制御部211は、照合結果が照合OKであった場合には、補助記憶部207に格納された主制御チップ13の型式コードを、主制御チップ13を動作させるプログラム、データ等とともに、前記任意に選択された主制御チップ13に書き込む(ステップA7)。
前記の書き込みは、制御部211は書込読取部215を介して、処理部21aは通信部21cを介して、両者が互いに通信を行うことによって行われる。具体的には、この通信において、制御部211は、処理部21aに型式コードと、プログラムやデータ等と、を格納要求とともに送信し、処理部21aは、型式コードと、プログラムやデータ等と、格納要求と、を受け取ると、受け取った型式コードと、プログラムやデータ等とを記憶部21bに格納する。これによって、書き込みが行われる。なお、このときの通信は両者が記憶する書き込み鍵を鍵とした暗号通信で行われる。なお、この書き込みは、他の情報の書き込み及び払出制御チップ11を相手にした書き込みについても同様なので、以降の説明では詳細は省略する。
上記のような書き込み、読み取り後、ICライター210の制御部211は、前記主制御チップ13についてのチップID、メーカーコード、及び、型式コードをそれぞれ対応付けて補助記憶部207に格納する。これによって、ICライター210に記録された、前記任意に選択された主制御チップ13に関する情報(チップID、メーカーコード、及び、型式コード)と、前記任意に選択された主制御チップ13に記録された主制御チップ13に関する情報(チップID、メーカーコード、及び、型式コード)と、が対応することになる。
なお、制御部211は、前記照合の照合結果が照合NGであった場合には、入出力部213等を介して、ステップA6以降の処理を中止し、所定の報知処理(例えば入出力部213に含まれる表示装置への照合NGの旨の表示、入出力部213に含まれるブザーを鳴らす等)を行う。照合NGの場合には、主制御チップ13のすり替えがあった可能性が高いので、このような処理を行い、ユーザにすり替えがあったことを知らせる。なお、このような報知処理は、以降の照合において、照合NGになったときも同様であるので説明は省略する。
次に、ICライタ210の制御部211は、チップメーカー100から出荷された払出制御チップ11のうちの任意に選択された払出制御チップ11に格納されている払出制御チップ11のメーカーコードを読み取り、補助記憶部207に格納されている払出制御チップ11のメーカーコードと照合する(ステップA8)。
制御部211は、前記照合による照合結果が照合OKであった場合には、払出制御チップ11のチップIDを前記払出制御チップ11から読み取る(ステップA9)。照合OKの場合、払出制御チップ11は、ICライタ210が情報を書き込む対象のチップであり、かつ、遊技機メーカー200に納入される前等にすり替えられたもの等ではない正当なものである。この場合、制御部211は以降の処理を行う。
制御部211は、照合結果が照合OKであった場合には、補助記憶部207に格納された払出制御チップ11の型式コードを、払出制御チップ11を動作させるプログラムやデータ等とともに、前記任意に選択された払出制御チップ11に書き込む(ステップA10)。
上記のような書き込み、読み取り後、ICライター210の制御部211は、前記払出制御チップ11についてのチップID、メーカーコード、及び、型式コードをそれぞれ対応付けて補助記憶部207に格納する。これによって、ICライター210に記録された前記任意に選択された払出制御チップ11に関する情報(チップID、メーカーコード、及び、型式コード)と、前記任意に選択された払出制御チップ11に記録された払出制御チップ11に関する情報(チップID、メーカーコード、及び、型式コード)とが対応することになる。
なお、上記のような、ICライタ210による書き込み、読み取り等の一連の処理は、複数の主制御チップ13及び複数の払出制御チップ11(前記第1の認証情報のチップIDが識別する複数の主制御チップ13及び複数の払出制御チップ11)に対して行われる。このため、ICライタ210には、払出制御チップ11に関する情報、主制御チップ13に関する情報が、それぞれ複数記録される。なお、これら情報のメーカーコードと、型式コードとは、同じ内容になっている。
また、遊技機メーカー200は、パチンコ機10の製造過程において、上記情報が書き込まれた主制御チップ13及び払出制御チップ11をパチンコ機10の制御基板等に実装する。これによって、主制御チップ13及び払出制御チップ11が遊技機10に搭載される。主制御チップ13及び払出制御チップ11は、当然、これらが記憶する型式コードによって識別されるパチンコ機10に搭載される。
次に、図15のように、ICライタ210の制御部211は、補助記憶部207に格納されている、払出制御チップ11に関する情報、主制御チップ13に関する情報、及び、遊技場情報(これら情報をまとめて出荷情報という。)を、配送鍵で暗号化して、自身の通信アドレスとともにセキュリティサーバ410に送信する(ステップA11)。セキュリティサーバ410の制御部411は、受信した通信アドレスと同じ通信アドレスに対応付けられている第1の認証情報の配送鍵を補助記憶部416から取得し、取得した配送鍵を用いて、受信した出荷情報を復号化して、補助記憶部416に格納する。
制御部411は、補助記憶部416に記録された出荷情報に含まれる、各チップID及び各メーカーコードと、第1の認証用情報に含まれる各チップID及び各メーカーコードとを照合する(ステップA12)。つまり、それぞれの対応する情報同士が照合される。
制御部411は、すべての情報についての照合結果が照合OKであった場合には、チップの交換等が無かったことになるので、主制御チップ13又は払出制御チップ11は正当なものであったと判別する。この場合、以降の処理が続行される。
一方、上記以外の場合、つまり、照合結果が少なくとも一部の情報について照合NGであった場合、制御部411は、これ以降の処理を中止し、例えば入出力部413を介してICライター210に報知要求を送信する。ICライター210の制御部211は、このような報知要求を受信すると、入出力部213を用いて、上記のような報知処理を行って、すり替えがあった旨をユーザに報知する。照合NGの場合には、主制御チップ13のすり替えがあった可能性が高いので、このような処理を行い、ユーザにすり替えがあったことを知らせる。
制御部411は、ステップA12で照合OKと判別した場合には、補助記憶部416に格納した出荷情報を後の照合(チップの認証)に使用する登録情報として、鍵管理センターサーバ310に送信する(ステップA13)。鍵管理センターサーバ310の制御部311は、この登録情報を受信すると、受信した登録情報を補助記憶部316に格納する。
なお、上記で製造されたパチンコ機10は、所定のパチンコ店(遊技場500(ICライタ210に記録された遊技場情報が識別する遊技場))に出荷される。
上記のような処理によれば、チップID、メーカーコード等が照合されることによって、払出制御チップ11や主制御チップ13のすり替えが、これらチップが製造されて出荷されるまでの間や、パチンコ機10が製造されるまでの間において、検出される。
(カードユニット20の製造段階)
続いて、カードユニット20の製造段階における管理システム1の動作等の詳細について、図16及び図17を参照して説明する。なお、上記と同様に、図16及び図17において、実線で囲まれた情報は以前から格納された情報を示し、破線で囲まれた情報は処理中に格納される情報を示す。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等の場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
なお、チップメーカーコンピュータ110の補助記憶部116には、通信制御シリアルIDと、仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、メーカーコードと、配送鍵と、ICライタ610の通信アドレス(図示せず)が格納されている。
通信制御シリアルIDは、通信制御IC23を一意に識別する識別情報であり、通信制御IC23毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
仮認証鍵は、暗号通信に使用されるものであり、暗号化及び復号化するときの鍵となるものである。
鍵バージョンは、仮認証鍵(又は後述の本認証鍵)の鍵バージョンを表す情報である。
ライターIDは、ICライター610を一意に識別するための識別情報であり、ICライター610毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
メーカーコードは、通信制御IC23の出荷先のカードユニットメーカー600を一意に識別するための識別情報であり、カードユニットメーカー600毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
配送鍵は、上記と同様、暗号通信に使用されるものであり、暗号化及び復号化するときの鍵となるものである。
通信制御IC23の通信制御シリアルIDとメーカーコードとは対応付けられて補助記憶部116に格納されている。つまり、メーカーコードは、通信制御シリアルIDが識別する通信制御IC23の出荷先のカードユニットメーカー600を識別するものである。さらに、これら情報と配送鍵とは、ICライタ610毎に対応付けられて補助記憶部116に格納されている。このため、これら対応付けられた各情報(以下では、第2の認証用情報という。)は、例えば、ICライタ610の通信アドレス毎に、つまり、通信制御IC23の出荷先毎に、テーブル化されている。通信制御IC23は、通常量産されるため、第2の認証用情報には、複数の通信制御シリアルIDが含まれる。そして、ここでは、複数の通信制御シリアルIDそれぞれに対応してメーカーコードが対応付けられて補助記憶部116に格納されている。また、ICライタ610も、例えば、メーカー毎に製造されるので、第2の認証用情報も複数存在することになる。なお、以降の説明でも上記の通信制御シリアルIDとメーカーコードとは、適宜対応付けられているものとする。
また、カードユニットメーカーコンピュータ620の補助記憶部626には、ユニットシリアルIDと、通信制御IC23や主制御部21を動作させるための、図示しないプログラムやデータ等が格納されている。
ユニットシリアルIDは、カードユニット20及び主制御部21を一意に識別する識別情報であり、カードユニット20及び主制御部21毎にユニークな、例えば、英数字の組み合わせからなる。
図16に示すように、チップメーカー100は、ICライタ610を製造し、カードユニットメーカー600に出荷する(ステップB1)。ICライタ610の補助記憶部606には、チップメーカーコンピュータ110の補助記憶部116が記憶する、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、配送鍵等が格納されているとともに、書き込み鍵、図示しない通信アドレス等が格納されている。メーカーコードは、当然、ICライタ610の出荷先のカードユニットメーカー600を識別する情報である。
なお、書き込み鍵は、上記と同様、暗号通信に使用されるものであり、暗号化及び復号化するときの鍵となるものである。
上記のICライタ210に格納される配送鍵と、ICライタ610に格納される配送鍵は、それぞれ内容が異なるものである。また、上記のICライタ210に格納される書き込み鍵と、ICライタ610に格納される書き込み鍵は、それぞれ内容が異なるものである。
一方、チップメーカーコンピュータ110の制御部111は、補助記憶部116から、ICライタ610の通信アドレス毎にテーブル化された情報である前記第2の認証用情報を、この通信アドレスとともに取得し、入出力部113とネットワークNとを介して、鍵管理センターサーバ310に送信する(ステップB2)。鍵管理センターサーバ310の制御部311は、前記第2の認証用情報と通信アドレスとを受信すると、供給された通信アドレスをキーとして、前記第2の認証用情報を補助記憶部316に格納する。
具体的には、制御部311は、供給された通信アドレスをキーとして、前記第2の認証用情報のうち、仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、メーカーコードと、をICライター情報として補助記憶部316へ格納する。また、制御部311は、供給された通信アドレスをキーとして、前記第2の認証用情報のうち、仮認証鍵と、通信制御シリアルIDと、を仮情報として補助記憶部316に格納する。なお、制御部311は、供給された前記第2の認証用情報に含まれる配送鍵を、ICライタ610との暗号化通信用として補助記憶部316へ格納する。
さらに、チップメーカー100は、通信制御IC23を製造し、カードユニットメーカー600に出荷する(ステップB3)。
次に、ICライタ610の制御部611は、補助記憶部606に格納されている鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードを、配送鍵で暗号化し、鍵管理センターサーバ310へ送信する。鍵管理センターサーバ310の制御部311は、ICライタ610から送信される鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードを取得して配送鍵で復号化する。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、取得した鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードと、補助記憶部316にICライター情報として格納されている鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードとを、それぞれ照合する(ステップB5)。
ステップB5において照合結果が照合NGとなった場合、鍵管理センターサーバ310の制御部311は、補助記憶部316に格納されているICライター情報に含まれる仮認証鍵を、補助記憶部316に格納されている配送鍵で暗号化し、ICライタ610へ送信する。そしてICライタ610の制御部611は、鍵管理センターサーバ310から送信された仮認証鍵を受け取ると、受け取った仮認証鍵を配送鍵で復号化し、補助記憶部606に格納する(ステップB6)。
次に、カードユニットメーカーコンピュータ620の制御部621は、ユニットシリアルIDを、プログラムやデータとともに、ICライタ610及び主制御部21へ送信する。そしてICライタ610の制御部611は、カードユニットメーカーコンピュータ620から送信されたユニットシリアルID、通信制御IC23を動作させるためのプログラムやデータ等を、それぞれ補助記憶部606に格納する。また、主制御部21の処理部21aは、カードユニットメーカーコンピュータ620から送信されたユニットシリアルID、主制御部21を動作させるためのプログラムやデータ等を、記憶部21bへ格納する(ステップB7)。
続いて図17に示すように、ICライタ610の制御部611は、チップメーカー100から出荷された通信制御IC23のうちの任意に選択された通信制御IC23に格納されている通信制御シリアルIDとメーカーコードを読み取り、通信制御シリアルIDを補助記憶部606に格納する(ステップB8)。
前記の読み取りは、制御部611は書込読取部615を介して、処理部23aは通信部23cを介して、両者が互いに通信を行うことによって行われる。具体的には、この通信において、制御部611は、処理部23aに通信制御シリアルID及びメーカーコードの送信要求を送信し、処理部23aは、この送信要求を受け取ると、記憶部23bが記憶する通信制御シリアルIDとメーカーコードを制御部611に送信する。これによって読み取りが行われる。なお、このときの通信は両者が記憶する書き込み鍵を鍵とした暗号通信で行われる。なお、この読み取りは、他の情報の読み取りについても同様なので、以降の説明では詳細は省略する。
次に、制御部611は、通信制御IC23から読み取ったメーカーコードを、補助記憶部606に格納されているメーカーコードと照合する(ステップB9)。制御部611は、照合結果が照合OKであった場合には、補助記憶部606に格納されている仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDとを、通信制御IC23を動作させるためのプログラムやデータ等とともに、前記任意に選択された通信制御IC23に書き込む(ステップB10)。照合OKの場合、前記通信制御IC23は、ICライタ610が情報を書き込む対象のICであり、かつ、カードユニットメーカー600に納入される前等にすり替えられたもの等ではない正当なものである。この場合、制御部611は以降の処理を行う。
前記の書き込みは、制御部611は書込読取部615を介して、処理部23aは通信部23cを介して、両者が互いに通信を行うことによって行われる。具体的には、この通信において、制御部611は、処理部23aに仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、プログラムやデータ等と、を格納要求とともに送信し、処理部23aは、仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、プログラムやデータ等と、格納要求と、を受け取ると、受け取った仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、プログラムやデータ等と、を、記憶部23bに格納する。これによって、書き込みが行われる。なお、このときの通信は両者が記憶する書き込み鍵を鍵とした暗号通信で行われる。なお、この書き込みは、他の情報の書き込みについても同様なので、以降の説明では詳細は省略する。
さらに、制御部611は、照合結果が照合OKであった場合には、補助記憶部606に格納されたユニットシリアルIDを前記任意に選択された通信制御IC23に書き込む(ステップB11)。
次に、ICライタ610の制御部611は、カードユニットメーカー600で製造された主制御部21のうちの任意に選択された主制御部21に情報を書き込むよう指示する書き込み指示を、通信制御IC23へ送信する(ステップB12)。そして通信制御IC23の処理部23aは、ICライタ610から送信された書き込み指示を取得し、これに応じて前記任意に選択された主制御部21からユニットシリアルIDを読み込む。
次に、通信制御IC23の処理部23aは、読み込んだユニットシリアルIDを、記憶部23bに格納されているユニットシリアルIDと照合する(ステップB13)。
処理部23aは、前記照合結果が照合OKであった場合には、前記任意に選択された主制御部21は、通信制御IC23が情報を書き込む対象のチップであり、かつ、カードユニットメーカー600に納入される前等にすり替えられたもの等ではない正当なものであるので、処理部23aは、以降の処理を行う。
処理部23aは、前記照合結果が照合OKであった場合には、記憶部23bに格納されている仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、メーカーコードとを、前記任意に選択された主制御部21に書き込む(ステップB14)。
上記のような書き込み、読み取り後、ICライター610の制御部611は、前記通信制御IC23についての鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、通信制御シリアルID、及び、ユニットシリアルIDをそれぞれ対応付けて補助記憶部606に格納する。これによって、ICライター610に格納された、前記任意に選択された通信制御IC23に関する情報(鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、通信制御シリアルID、及び、ユニットシリアルID)と、前記任意に選択された通信制御IC23に格納された通信制御IC23に関する情報(鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、通信制御シリアルID、及び、ユニットシリアルID)と、が対応することになる。
なお、制御部611は、前記照合の照合結果が照合NGであった場合には、ステップB10以降の処理を中止し、入出力部613等を介して、所定の報知処理(例えば入出力部613に含まれる表示装置への照合NGの旨の表示、入出力部613に含まれるブザーを鳴らす等)を行う。照合NGの場合には、通信制御IC23のすり替えがあった可能性が高いので、このような処理を行い、ユーザにすり替えがあったことを知らせる。なお、このような処理は、以降の照合において、照合NGになったときも同様であるので説明は省略する。
なお、上記のような、ICライタ610による書き込み、読み取り等の一連の処理は、複数の通信制御IC23(前記第2の認証情報の通信制御シリアルIDが識別する複数の通信制御IC23)に対して行われる。このため、ICライタ610には、通信制御IC23に関する情報が、それぞれ複数記録される。なお、これら複数の仮認証鍵と、鍵バージョンと、ライターIDと、メーカーコードとは、それぞれ同じ内容になっている。
次に、ICライタ610の制御部611は、補助記憶部606に格納されている、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、通信制御シリアルID、及び、ユニットシリアルID(これらの情報をまとめて出荷情報という。)を、配送鍵で暗号化して、自身の通信アドレスとともに鍵管理センターサーバ310に送信する(ステップB15)。鍵管理センターサーバ310の制御部311は、受信した通信アドレスと同じ通信アドレスに対応付けられている配送鍵を補助記憶部316から取得し、取得した配送鍵を用いて、受信した出荷情報を復号化して、補助記憶部316に格納する。
制御部311は、補助記憶部316に格納された出荷情報に含まれる、通信制御シリアルIDと、仮情報に含まれる通信制御シリアルIDとを照合する(ステップB16)。
制御部311は、照合によって、それぞれの情報についての照合結果が照合OKであった場合には、通信制御IC23の交換等が無かったことになるので、通信制御IC23が正当なものであったと判別する。この場合、以降の処理が続行される。
一方、上記以外の場合、つまり、照合結果NGの場合、制御部311は、これ以降の処理を中止し、例えば入出力部313を介してICライター610に報知要求を送信する。ICライター610の制御部611は、このような報知要求を受信すると、入出力部613を用いて、上記のような報知処理を行って、すり替えがあった旨をユーザに報知する。照合NGの場合には、通信制御IC23のすり替えがあった可能性が高いので、このような報知処理を行い、ユーザにすり替えがあったことを知らせる。
制御部311は、ステップB16で照合OKと判別した場合には、補助記憶部316に格納した出荷情報を、後の照合(通信制御IC23の照合)に使用する仮情報として補助記憶部316に格納されている仮情報を更新する(ステップB17)。
なお、上記の処理により通信制御IC23の記憶部23bに格納したユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、仮認証鍵は、仮情報として記憶部23bの第1記憶領域に格納され、主制御部21の記憶部21bに格納したユニットシリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、仮認証鍵は、同じく仮情報として記憶部21bの第1記憶領域に格納されるものとする。
上記のような処理によれば、通信制御シリアルID、メーカーコード等が照合されることによって、通信制御IC23や主制御部21のすり替えが、通信制御IC23が製造されて出荷されるまでの間や、カードユニット20が製造されるまでの間において、検出される。
(動作確認時)
次に、製造段階が終了し、設置段階に移行する前に、カードユニット20に搭載されている主制御部21と通信制御IC23との通信が正常に行われるか否かを確認する動作確認を行う場合の処理について、図18を参照して説明する。この動作確認は、カードユニットメーカー600によって行われる。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等の場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
例えば、カードユニット20に動作確認用のカードが挿入された場合、主制御部21は、このことを検出して動作を開始する。そして、主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23の処理部23aとの通信を開始する。
処理部21aは、この通信により、ユニットシリアルIDの送信を処理部23aに要求する。処理部23aは、この要求を受け取ると、記憶部23bに格納されている仮情報に含まれるユニットシリアルIDを処理部21aに送信する。処理部21aは、送信されたユニットシリアルIDを受け取る。このように、処理部21aは、処理部23aと通信して、通信制御IC23からユニットシリアルIDを取得する。処理部21aは、取得したユニットシリアルIDと、記憶部21bに格納されている仮情報に含まれるユニットシリアルIDと、を照合する(ステップC1)。
処理部21aは、照合の結果が照合OKであった場合、処理部21aは、ユニットシリアルIDを取得した場合と同様の方法によって、通信制御IC23から、仮情報に含まれる、鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードを取得する。処理部21aは、取得した鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードを、記憶部21bに格納されている仮情報に含まれる、鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードと照合する(ステップC2)。
処理部21aは、それぞれの情報についての照合結果が照合OKであった場合、照合OKである旨を示す情報を処理部23aに通知する。
処理部21aが照合OKを通知し、処理部23aに照合OKが通知されると、両者は、互いの記憶部21b、23bに格納されている仮認証鍵を暗号化、復号化の鍵として用いた暗号通信を開始する(ステップC3)。これ以降、処理部21aと処理部23aとは、仮認証鍵を用いた暗号通信を行う。
なお、処理部21aは、上記ステップC2又はC3における照合において、上記照合OKの条件が満たされず、照合OKと判別されない場合には、通信制御IC23は正当なものでない可能性があるので(つまり、通信制御IC23がすり替えられた可能性があるので)、それ以降の処理を中止し、例えば、カードユニット20のランプ等を点灯させて、通信制御IC23が正当なものでない可能性がある旨を報知する(報知処理)。
次に、処理部21aは、暗号通信を開始すると、通信制御IC23に、セッション鍵を送信する旨の要求を示すセッション鍵要求を、仮認証鍵で暗号化して送信する(ステップC4)。処理部23aは、主制御部21からセッション鍵要求を受け取ると、受け取ったセッション鍵要求を仮認証鍵で復号化する。そして処理部23aは、仮認証鍵を元にして、予め設定されているアルゴリズム(例えば、乱数と鍵との論理和を演算する等の方法。以下、アルゴリズムについて同じ。)で暗号鍵であるセッション鍵を生成し、記憶部23bに格納するとともに、処理部21aへ送信する(ステップC5)。
主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23から送信されたセッション鍵を取得し、記憶部21bへ格納する。そして、主制御部21と通信制御IC23は、互いにセッション鍵を用いて暗号化及び復号化を行う暗号通信を開始する(ステップC6)。
これ以降、主制御部21と、通信制御IC23とは、セッション鍵を用いた暗号通信をしながら、動作確認のために必要な処理(予め設定されているものとする。例えば、玉貸処理、ランプを点灯させる処理等)を行う。
上記のような処理によって、カードユニット20の出荷前の動作確認を行うことができる。特にこの動作確認では、暗号通信に仮認証鍵が使用される。後述のように、この仮認証鍵は、後に本認証鍵に交換されて使用されるので、仮にこの仮認証鍵が漏洩したとしても、その後の本認証鍵を使用した暗号通信の安全性は保たれることになる。
(設置段階)
次に、設置段階における管理システム1の動作等の詳細について、図19から図22を参照して説明する。なお、上記と同様に、図19から図22において、実線で囲まれた情報は以前から格納された情報を示し、破線で囲まれた情報は処理中に格納される情報を示す。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等している場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
図19に示すように、主制御部21の処理部21aは、カードユニット20に通常動作用のカードが挿入され、カードユニット20の電源が投入されたことを契機として(例えば、カードユニット20及びパチンコ機10が遊技場に新規に設置されて電源が投入された時を契機として)、記憶部21bに格納された仮情報に含まれるユニットシリアルIDを、後述の本情報の送信を要求する情報である本認証鍵要求とともに、上位サーバ510へ送信する(ステップD1)。なお、パチンコ機10内の各チップ11,13も、カードユニット20と同様に、パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として動作を開始する。
続いて上位サーバ510の制御部511は、主制御部21から本認証要求とユニットシリアルIDとが送信されると、送信されたユニットシリアルIDと同じ内容のユニットシリアルIDが、上位サーバ510の補助記憶部516に格納されているか否かを判別する。ここでは、このカードユニット20は、初めて遊技場500に設置されるので、ユニットシリアルIDは、補助記憶部516に格納されていない。このため、制御部511は、前記のユニットシリアルIDが格納されていないと判別する。なお、制御部511が前記のユニットシリアルIDが格納されていると判別した場合については、後述の稼働段階を参照。
制御部511は、前記のユニットシリアルIDが格納されていないと判別すると、主制御部21から送信されたユニットシリアルIDを、補助記憶部516に格納するとともに、このユニットシリアルID及びこれとともに主制御部21から送信された本認証要求とを鍵管理センターサーバ310へ送信する(ステップD2)。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、上位サーバ510が送信したユニットシリアルIDと本認証要求とを受け取ると、このユニットシリアルIDの内容と同じものを示すユニットシリアルIDを含む仮情報を、補助記憶部316から検索する。そして制御部311は、この仮情報が存在した場合には、その仮情報に含まれる仮認証鍵に基づいて、所定のアルゴリズムに従って、暗号通信における暗号化及び復号化する本認証鍵(この鍵は、後の暗号通信で使用される。)を生成する。制御部311は、本認証鍵を生成すると、本認証鍵の鍵バージョンを示す鍵バージョン、補助記憶部316に格納された仮情報のうちのユニットシリアルID、通信制御シリアルID、ライターID、及び、メーカーコードを、本情報として補助記憶部316へ格納する(ステップD3)。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、前記検索によって、仮情報がなかった場合には、所定の処理を行う。例えば、鍵管理センターサーバ310は、上位サーバ510に、仮情報が存在しない旨の情報を送信する。上位サーバ510は、この情報を受信すると、例えば、制御部511が入出力部513を介してその旨を報知(表示等)する。
前記の検索によって、ユニットシリアルIDの照合が行われることなり、カードユニット20の遊技場500への設置前における主制御部21のすり替え等が検出されることになる。
次に、図20に示すように、鍵管理センターサーバ310の処理部311は、補助記憶部316に格納されている本情報を、上位サーバ510へ送信する。そして上位サーバ510の制御部511は、上位サーバ510から送信された本情報を受け取り補助記憶部516に格納する(ステップD4)。
続いて上位サーバ510の制御部511は、受け取った前記本情報を主制御部21へ送信する(ステップD5)。
主制御部21の処理部21aは、上位サーバ510から送信された本情報を受け取ると、記憶部21bに格納されている仮情報と照合する。この仮情報は、記憶部21bの第1記憶領域に格納された情報である。つまり、処理部21aは、受け取った本情報と記憶部21bの第1記憶領域に格納された情報とを照合する。
処理部21aは、前記照合において、受け取った本情報に含まれるユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、本認証鍵、それぞれの内容と、記憶部21bの第1記憶領域に格納されているユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、仮認証鍵、それぞれを照合する。上記照合では、本認証鍵と仮認証鍵とで照合が行われるので、この情報についての照合は照合NGになる。このとき、処理部21aは、記憶部21bの第1の記憶領域に格納された情報(ここでは、仮情報)そして、処理部21aは、記憶部21bの第1記憶領域に格納されている仮情報を記憶部21bの第2記憶領域に格納し(移し)、受け取った本情報を、第1記憶領域に格納する(ステップD6)。
次に、主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23の処理部23aとの通信を開始する。処理部21aは、この通信において、処理部23aに所定の情報の送信要求を行う。処理部23aは、この要求を受け取ると、記憶部23bの第1記憶領域に格納されている仮情報のうち、ユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、及び、ライターIDを、処理部21aに送信する。主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23から送信されたユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、及び、ライターIDを受け取る。
処理部21aは、受け取った、ユニットシリアルID、通信制御シリアルID、メーカーコード、及び、ライターIDの各情報と、記憶部21bの第1領域に格納されている、ユニットシリアルID、通信制御シリアルID、メーカーコード、及び、ライターIDの各情報と、をそれぞれ照合する(ステップD7)。
具体的には、各情報の少なくとも一部について照合NGであった場合、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
ステップD7において、それぞれの情報について照合結果が照合OKであった場合、処理部21aは、通信制御IC23の記憶部23bの第1記憶領域に格納されている仮情報を第2記憶領域に格納する指示を、記憶部21bの第1記憶領域に格納された本情報とともに、通信制御IC23の処理部23aに送信する。処理部23aは、この指示を受信すると、記憶部23bの第1記憶領域に格納されている仮情報を第2記憶領域に格納し(ステップD8)、受信した本情報を第1記憶領域に格納し、格納完了(つまり、本情報の登録完了)を処理部21aに通知する。
処理部21aは、登録完了の通知を受け取ると、通信制御IC23に対して初期化指示を送信する。通信制御IC23の処理部23aは、初期化指示を受け取ると、処理部23aは、通信制御IC23が、遊技場500での遊技をユーザに行わせるために行う処理に必要な情報(玉貸処理に使用されるパラメータ等)等を初期化する(ステップD10)。処理部23aは、初期化が終了すると、その旨を処理部21aに通知する。
処理部21aは、初期化終了の通知を受け取ると、第1記憶領域に格納されている本情報に含まれるユニットシリアルIDを、通信部21cを介して処理部23aへ送信する。通信制御IC23の処理部23aは、主制御部21から送信されたユニットシリアルIDを受け取る。処理部23aは、受け取ったユニットシリアルIDを、第1記憶領域に格納されているユニットシリアルIDと照合する(ステップD11)。照合結果がNGであった場合、処理部23aは、処理部21aに対してその旨を送信する。処理部21aは、このNGの旨を受信すると、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
処理部23aは、ステップD11での照合結果がOKであった場合、記憶部23bの第1記憶領域に格納された本情報に含まれている通信制御シリアルIDを処理部21aに送信する。
処理部21aは、通信制御シリアルIDを受け取ると、受け取った通信制御シリアルIDと、記憶部21bの第1記憶領域に格納されている本情報に含まれる通信制御シリアルIDとを、照合する(ステップD12)。照合結果がNGであった場合、処理部21aは、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
処理部21aは、ステップD12において、照合OKであった場合には、記憶部21bの第1記憶領域に格納されている本情報に含まれる、鍵バージョン、ライターID、メーカーコードを、処理部23aへ送信する。処理部23aは、処理部21aから送信されたこれらの情報を受け取り、受け取った情報と、記憶部23bの第1記憶領域に格納されている本情報に含まれる、鍵バージョン、ライターID、及び、メーカーコードと、をそれぞれ、照合する(ステップD13)。
ステップD13において、これらの情報のうち少なくとも1つについての照合がNGだった場合には、処理部23aは、処理部21aに対してその旨を送信する。処理部21aは、このNGの旨を受信すると、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
ステップD13において、これらの情報についての照合がOKだった場合には、処理部23aは、処理部21aに対してその旨を送信する。照合OKの場合、通信制御IC23は正当なものであることが確認される。
通信制御IC23の処理部23aが照合OKを通知し、主制御部21の処理部21aに照合OKが通知されると、両者は、互いの記憶部21b、23bに格納されている本認証鍵を暗号化、復号化の鍵として用いた暗号通信を開始する(ステップD14)。これ以降、処理部21aと処理部23aとは、本認証鍵を用いた暗号通信を行う。
処理部21aは、主制御チップ13及び払出制御チップ11の各記憶部13b、11bに格納されている情報の送信要求(登録情報の送信要求)を処理部23aに送信する(ステップD15)。
処理部23aは、登録情報の送信要求を受け取ると、払出制御チップ11の処理部11aに、この送信要求を送信する(ステップD16)。
払出制御チップ11の処理部11aは、登録情報の送信要求を受け取ると、主制御チップ13の処理部13aに、この送信要求を送信する(ステップD17)。
主制御チップ13の処理部13aは、登録情報の送信要求を受け取ると、記憶部13bに格納されている主制御チップ13についてのチップID、メーカーコード、及び、型式コードを、処理部11aに送信する(ステップD18)。
払出制御チップ11の処理部11aは、主制御チップ13から送信される主制御チップ13についてのチップID、メーカーコード、及び、型式コードを、受け取ると、これら情報と、記憶部11bに格納されている払出制御チップ11についてのチップID、メーカーコード、及び、型式コードを、登録情報として、通信制御IC23の処理部23aへ送信する(ステップD19)。
処理部23aは、払出制御チップ11から送信された登録情報を受信すると、受信した登録情報を記憶部23bに格納する。処理部23aは、記憶部23bに格納した登録情報を、主制御部21の処理部21aに送信する(ステップD20)。
処理部21aは、通信制御IC23から送信された登録情報を受信し、受信した記憶部21bに格納する。そして処理部21aは、記憶部21bに格納した登録情報を、登録情報の照合を要求する照合要求とともに、上位サーバ510へ送信する(ステップD21)。
上位サーバ510の制御部511は、主制御部21から送信された登録情報及び照合要求を受信すると、受信した登録情報に補助記憶部516に予め格納されている遊技場情報を含ませる。そして、制御部511は、この遊技場情報を含ませた登録情報と、補助記憶部516に格納されている登録情報とを照合する。つまり、制御部511は、すでに登録情報が補助記憶部516に格納されているかを判別し、格納されていなければ(照合NGの場合)、この登録情報を照合要求とともに鍵管理センターサーバ310の制御部311に送信する(格納されていた場合にはついては(照合OKの場合)、稼働段階を参照)。遊技場情報は、上位サーバ510が設置されたパチンコ店(遊技場500)を特定するための情報であり、上位サーバ510が記憶する。なお、この照合においては、両登録情報に含まれる各情報同士が照合され、制御部311は、各情報全てについて照合OKである場合には、照合OKとし、各情報の少なくとも一部について照合NGである場合には、照合NGとする。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、上位サーバ510から送信された登録情報及び照合要求を受信すると、送信された登録情報と、補助記憶部316に格納されている登録情報とを照合する(ステップD22)。
この照合においては、両登録情報に含まれる各情報同士が照合され、制御部311は、各情報全てについて照合OKである場合には、照合OKの照合結果を、各情報の少なくとも一部について照合NGである場合には、照合NGの照合結果を、上位サーバ510に送信する(ステップD23)。なお、制御部311は、補助記憶部316に格納された前記の照合においては、例えば、遊技場情報をキーにして照合対象の登録情報を絞り、その上で各情報を照合するとよい。これによって、制御部311の処理負担は軽減される。
上位サーバ510の制御部511は、鍵管理センターサーバ310が送信する照合結果を取得すると、照合結果に応じた処理を行う。
照合結果が照合OKであった場合、制御部511は、ステップD21で受け取った登録情報に遊技機情報を含ませた登録情報を、後の照合に使用する登録情報として、補助記憶部516に格納するとともに、照合OKの照合結果を主制御部21の処理部21aに送信する(ステップD24)。
なお、ステップD22における照合結果が照合OKであった場合、制御部311は、その照合に係る登録情報を、照合結果とともに上位サーバ510に送信してもよい(ステップD23)。制御部511は、受信した照合結果が照合OKであった場合、受信した登録情報を、後の照合用に使用する登録情報として補助記憶部516に格納するとともに、照合OKの照合結果を主制御部21の処理部21aに送信してもよい(ステップD24)。
照合結果が照合NGであった場合、制御部511は、ステップD21で受け取った登録情報が正当でない登録情報であるので、この登録情報を削除する。そして、制御部511は、照合NGの照合結果を主制御部21の処理部21aに送信する。
次に、主制御部21の処理部21aは、照合OKの照合結果を受信すると、通信制御IC23の処理部23aに、セッション鍵を送信する旨の要求を示すセッション鍵要求を送信する(ステップD25)。なお、ステップD20で記憶部21bに格納した登録情報は、後の照合のために消去されずに残される。処理部23aは、主制御部21からセッション鍵要求を受け取ると、記憶部23bの第1記憶領域に格納された本情報の本認証鍵を元にして、予め設定されているアルゴリズムで暗号鍵であるセッション鍵を生成し、記憶部23bに格納するとともに、処理部21aへ送信する(ステップD26)。
主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23から送信されたセッション鍵を取得し、記憶部21bへ格納する。そして、主制御部21と通信制御IC23は、互いにセッション鍵を用いて暗号化及び復号化を行う暗号通信を開始する(ステップD27)。
これ以降、主制御部21と、通信制御IC23とは、セッション鍵を用いた暗号通信をしながら、カードユニット20がパチンコ店(遊技場500)営業時に行う通常の動作を行わせる処理を行う。
処理部21aは、照合結果として照合NGを受信した場合、パチンコ機10の、払出制御チップ11又は主制御チップ13の少なくともいずれかがすり替えられた可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。なお、この場合処理部21aは、ステップD20で記憶部21bに格納した登録情報を消去する。
以上のように、本実施形態では、各種の情報の照合によって、パチンコ機10のチップや通信制御IC23等のすり替えを検出することが出来る。また、上位サーバ510は、自身に登録情報を格納していない場合にのみ、鍵管理センターサーバ310へ登録情報の照合要求を行うので、多くの上位サーバ510からの照合要求が抑制され、鍵管理センターサーバ310の処理負担が軽減される。また、上位サーバ510は、登鍵管理センサーサーバ310が記憶するものと同じ本情報や仮情報を記憶するので、これら情報は、各チップやIC等に関する真性な情報として上位サーバ510で管理されることになる。
(稼働段階)
次に、稼動段階における管理システム1の動作等の詳細について、図23から図25を参照して説明する。ここでは、上位サーバ510がオンラインの場合とオフラインの場合とに分けて説明する。なお、上記と同様に、図23から図25において、実線で囲まれた情報は以前から格納された情報を示し、破線で囲まれた情報は処理中に格納される情報を示す。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等している場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
(上位サーバオンライン時)
まず、稼動段階でかつ上位サーバ510がオンライン状態である場合について、図23及び図24を参照して説明する。
カードユニット20の電源が投入されたことを契機(例えば、遊技場500の営業開始時。なお、このとき、パチンコ機10も同様に電源が投入されることとする。)として、主制御部21の処理部21aは、上位サーバ510と通信可能であるか否かを判別し、通信可能であると判別した場合、つまり、上位サーバ510がオンライン状態である場合、記憶部21bに格納された本情報に含まれるユニットシリアルIDを、後述の本情報の送信を要求する情報である本認証鍵要求とともに、上位サーバ510へ送信する(ステップE1)。なお、上位サーバ510がオフライン状態である場合については後述する。
上位サーバ510の制御部511は、主制御部21が送信したユニットシリアルIDと本認証要求とを受け取ると、補助記憶部516に格納された、このユニットシリアルIDを含む本情報を検索し、本情報があった場合には、補助記憶部516に格納されている本情報を、主制御部21へ送信する。そして主制御部21の処理部21aは、上位サーバ510から送信された本情報を受け取る(ステップE2)。
上位サーバ510の制御部511は、前記検索によって、本情報がなかった場合には、所定の処理を行う。例えば、上位サーバ510の制御部511が入出力部513を介して本情報がなかった旨を報知(表示等)する。
主制御部21の処理部21aは、上位サーバ510から送信された本情報を受け取ると、記憶部21bに格納されている本情報と照合する。この本情報は、記憶部21bの第1記憶領域に格納された情報である。つまり、処理部21aは、受け取った本情報と記憶部21bの第1記憶領域に格納された情報とを照合する。
処理部21aは、前記照合において、受け取った本情報に含まれるユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、本認証鍵と、記憶部21bの第1記憶領域に格納されているユニットシリアルID、通信制御シリアルID、鍵バージョン、ライターID、メーカーコード、及び、本認証鍵と、をそれぞれ照合する(ステップE3)。
ここでは、前記照合において、両本情報に含まれる情報それぞれについて、すべて照合OKだったとする。パチンコ機10やカードユニット20が遊技場500に設置された後では、例えば、本認証鍵が漏洩した場合等に、上位サーバ510の補助記憶部516に格納された本情報の本認証鍵(必要に応じて鍵バージョンやライターID(この場合は、ライターIDは更新を表す情報になる。)も)が更新される場合がある。この場合には、ステップE3における照合では照合NGとなる。なお、更新の方法は任意である。ここでは、本情報の更新は無かったとして以下説明する(本情報の更新があった場合、つまり、ステップE3における照合が照合NGであった場合については後述する)。
処理部21aは、第1記憶領域に格納されている本情報に含まれるユニットシリアルIDを、通信部21cを介して処理部23aへ送信する。通信制御IC23の処理部23aは、主制御部21から送信されたユニットシリアルIDを受け取る。処理部23aは、受け取ったユニットシリアルIDを、第1記憶領域に格納されているユニットシリアルIDと照合する(ステップE4)。照合結果がNGであった場合、処理部23aは、処理部21aに対してその旨を送信する。処理部21aは、このNGの旨を受信すると、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
処理部23aと処理部21aとは、以後、ステップE5からE8までの処理を、互いに通信しながら行うが、これらステップは、上記ステップD12からD15に対応する。このため、ステップE5からE8の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD12からD15における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
ステップE8の処理の後、処理部21aは、払出制御チップ11及び主制御チップ13とともにステップE9の処理を行うが、この処理は、上記ステップD16から19の処理に対応する。このため、このE9の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD16から19における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
ステップE9の処理の後、通信制御IC23の処理部23aは、ステップE10の処理を行うが、この処理は、上記ステップD20の処理に対応する。このため、このステップE10の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD20における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
次に、主制御部21の処理部21aは、ステップE11の処理を行うが、この処理は、上記ステップD21の処理に対応する。このため、このステップE11の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD21における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
上位サーバ510の制御部511は、主制御部21から送信された登録情報及び照合要求を受信すると、受信した登録情報に、補助記憶部516に予め格納されている遊技場情報を含ませる。そして、制御部511は、この遊技場情報を含ませた登録情報と、補助記憶部516に格納されている登録情報とを照合する。照合NGの場合については、ステップD22の処理以降や、後述のステップG5の処理等を参照するとして、ここでは、照合はOKであるものとする。この場合、照合OKの旨を照合結果として、主制御部21の処理部21aに送信する(ステップE12)。
処理部21aは、照合OKの照合結果を受信すると、処理部23aとともに、ステップE13からステップE15の処理を行うが、これら処理は、ステップD25からD27に対応する。このため、このステップE13からステップE15の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD25からD27における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
上記のような処理によれば、上位サーバ510がオンライン状態であった場合には、上位サーバ510を用いた認証がなされる。上記のように、上位サーバ510が記憶する登録情報や本情報は、鍵管理センターサーバ310が記憶する情報と同じであるので、正当性が保証されている。このため、この上位サーバ510での照合であっても、各チップやIC等の認証の正確性が担保される。また、上位サーバ510と、カードユニット20との構成は、従来からのインフラを利用して形成することができる。
ここで、ステップE3における照合において、両本情報に含まれる情報の少なくとも一部について照合結果が照合NGだった場合(つまり、本情報の更新があった場合)について図24を参照して説明する。
通常、本情報に含まれるメーカーコード、ユニットシリアルID、通信制御シリアルIDは、その主制御部21に関する情報や認証鍵に関する情報ではないので、変更されない。ここでの更新で考えられるのは、本認証鍵である(付随的に、ライターIDや鍵バージョンも更新される場合がある)。
処理部21aは、このような場合、記憶部21bの第1記憶領域に格納された本情報を第2記憶領域に移して格納する。このとき、第2記憶領域に格納されていた仮情報又は本情報に上書きされる。そして、処理部21aは、上位サーバ510から送信された本情報を第1記憶領域に格納する(ステップE90)。
その後、処理部21aは、第1記憶領域に格納した本情報を第2記憶領域に新たに記録された本認証鍵を暗号化して通信制御IC23の処理部23aに送信する(ステップE92)。処理部23aは、暗号化した前記本情報を受け取ると、記憶部23bの第1記憶領域に格納している本認証鍵を含む本情報を第2記録領域に移し(上書きし)、受け取った前記本情報を第2記録領域に移した本情報の本認証鍵で復号化するとともに、復号化した本情報を新たな本情報として、記憶部23bの第1記憶領域に格納する(ステップE93)。
その後、処理部21aは、E4以降の処理を処理部23a等とともに行う。
このような処理によれば、認証鍵が更新等された場合には、直前の認証鍵で暗号通信が行われるため、認証鍵の更新が容易になされる。また、鍵バージョンと、認証鍵とをセットにすることによって、認証鍵が漏洩した場合、この認証鍵の鍵バージョンに基づいて、漏洩した認証鍵を容易に探すことも可能になっている。
(稼働段階(上位サーバオフライン時))
次に、稼動段階でかつ上位サーバ510がオフライン状態である場合について、図25を参照して説明する。
カードユニット20の電源が投入されたことを契機として、主制御部21の処理部21aは、上位サーバ510と通信可能であるか否かを判別し、通信不可能であると判別した場合、つまり、上位サーバ510がオフライン状態である場合、主制御部21の処理部21aは、記憶部21bの第1領域に、本情報が格納されているか否かを判定する(ステップF1)。
本情報が格納されていると判定した場合、処理部21aは、上位サーバ510がオンライン状態である場合と同様に、第1記憶領域に格納されている本情報に含まれるユニットシリアルIDを、通信部21cを介して処理部23aへ送信する。通信制御IC23の処理部23aは、主制御部21から送信されたユニットシリアルIDを受け取る。処理部23aは、受け取ったユニットシリアルIDを、第1記憶領域に格納されているユニットシリアルIDと照合する(ステップF2)。照合結果がNGであった場合、処理部23aは、処理部21aに対してその旨を送信する。処理部21aは、このNGの旨を受信すると、通信制御IC23についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。なお、本情報が格納されていないと判定した場合、処理部21aは、上位サーバ510がオンライン状態となるまで処理を行わず、待機する。上位サーバ510がオンライン状態に移行した場合、処理部21aは、上述した処理を行う。
処理部23aと処理部21aとは、以後、ステップF3からF5までの処理を、互いに通信しながら行うが、これらステップは、上記ステップD12からD14に対応する。このため、ステップF3からF5の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD12からD14における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
続いて主制御部21の処理部21aは、この場合、主制御部21の処理部21aは、記憶部21bに登録情報が格納されているか否かを判定する(ステップF6)。
登録情報が格納されていると判定した場合、処理部21aは、上位サーバ510がオンライン状態である場合と同様に、主制御チップ13及び払出制御チップ11の各記憶部13b、11bに格納されている情報の送信要求(登録情報の送信要求)を処理部23aに送信する(ステップF7)。
ステップF7の処理の後、処理部21aは、払出制御チップ11及び主制御チップ13とともにステップF8の処理を行うが、この処理は、上記ステップD16から19の処理に対応する。このため、このF8の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD16から19における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
通信制御IC23の処理部23aは、払出制御チップ11から送信された登録情報を受信すると、受信した登録情報を記憶部23bに格納する。処理部23aは、記憶部23bに格納した登録情報を、登録情報の照合を要求する照合要求とともに主制御部21の処理部21aに送信する(ステップF9)。
主制御部21の処理部21aは、通信制御IC23から送信された登録情報及び照合要求を受信すると、この登録情報と、記憶部21bに格納されている登録情報とを照合する。つまり、処理部21aは、すでに登録情報が記憶部21bに格納されているかを判別し、格納されていなければ(照合NGの場合)、主制御チップ13、払出制御チップ11についてすり替えがある可能性があるので、その旨を報知すべく、処理部21aは、前記の報知処理と同様の処理を行う。
一方、すでに登録情報が記憶部21bに格納されている場合(照合OKの場合)、処理部21aは、処理部23aとともに、ステップF10からステップF12の処理を行うが、これら処理は、ステップD25からD27に対応する。このため、このステップF10からステップF12の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD25からD27における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
上記のような処理によれば、上位サーバ510がオフライン状態であった場合であっても、以前登録された情報を用いて適切な照合が行われ、この管理システム1は上位サーバ510がオフライン状態であった場合にも認証を行える。
(パチンコ機10の入れ替え段階)
次に、パチンコ機10の入れ替え段階において、カードユニット20に搭載されている集積回路、及び、パチンコ機10に搭載されている集積回路がそれぞれ正当なものであるか否かを判別する管理システム1の動作について、図26を参照して説明する。
図26に示すように、パチンコ機10の入れ替え段階において、カードユニット20に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを判定する処理は、稼働段階でかつ上位サーバ510がオンライン状態である場合と同様である。具体的には、図23から図25におけるステップE1からE7、ステップE80及びステップE82、ステップE90、ステップE92、及びステップE93と同様にしてカードユニット20に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを判定する。
続いてパチンコ機10に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを判定する処理について説明する。
まず、主制御部21の処理部21aが、通信制御IC23へ登録情報の送信要求を、送信する(ステップG1)。
そして通信制御IC23の処理部23aが登録情報の送信要求を受け取ると、処理部23aは、主制御チップ13及び払出制御チップ11とともに、設置段階における動作で説明したように、図22におけるステップD16からD19と同様の処理(ステップ間における処理も含む。)を行い、パチンコ機10の払出制御チップ11からパチンコ機10の登録情報を取得する(ステップG2)。
続いて通信制御IC23の処理部23aは、取得したパチンコ機10の登録情報を、主制御部21の処理部21aに送信する(ステップG3)。処理部21aは、通信制御IC23から送信されたパチンコ機10の登録情報を受け取ると、取得したパチンコ機10の登録情報を記憶部21bに格納するとともに、格納した登録情報を照合要求とともに上位サーバ510の制御部511に送信する。
上位サーバ510の制御部511は、主制御部21から送信された登録情報及び照合要求を受信すると、受信した登録情報に補助記憶部516に予め格納されている遊技場情報を含ませる。そして、制御部511は、この遊技場情報を含ませた登録情報と、補助記憶部516に格納されている登録情報とを照合する。つまり、制御部511は、すでに登録情報が補助記憶部516に格納されているかを判別する。なお、ここでは、パチンコ機10は入れ換えられた新たなものであり、上位サーバ510にはこのパチンコ機10についての登録情報は格納されていないので、照合NGとなり、この登録情報を照合要求とともに鍵管理センターサーバ310の制御部311に送信する(ステップG5)。
管理システム1において、G6ステップ以降に行われる処理は、ステップE12からE15における処理と同様であるので、その説明(ステップ間の処理も含む。)は、ステップE12からE15(ステップ間の処理も含む。)の説明に準じる。
上記のような処理によれば、パチンコ機10の入れ換え時では、上位サーバ510は入れ換えられたパチンコ機10の登録情報を記憶していないので、鍵管理センターサーバ310に問い合わせを行って、鍵管理センターサーバ310が照合を行う。このため、パチンコ機10の入れ換え時でであっても、適切な登録、照合が行われ、この管理システム1はパチンコ機10の入れ換えにも対応できる。
(カードユニット20の入れ替え段階)
次に、カードユニット20の入れ替え段階における管理システム1の動作等の詳細について、図27を参照して説明する。なお、上記と同様に、図27において、実線で囲まれた情報は以前から格納された情報を示し、破線で囲まれた情報は処理中に格納される情報を示す。また、下記での照合では、例えば、照合対象の両情報が同じ情報である等によって、両情報が同じ内容を示している(例えば、同じものと識別している)等の場合には、照合結果を照合OKとし、照合対象の両情報が同じ情報でない等によって、同じものを識別等していない場合には、照合結果を照合NGとする。
図27に示すように、主制御部21の処理部21aは、カードユニット20の電源が投入されたことを契機として、記憶部21bに格納された仮情報に含まれるユニットシリアルIDを、後述の本情報の送信を要求する情報である本認証鍵要求とともに、上位サーバ510へ送信する(ステップH1)。
続いて上位サーバ510の制御部511は、主制御部21から本認証要求とユニットシリアルIDとが送信されると、上位サーバ510の補助記憶部516に送信されたユニットシリアルIDと同じ内容のユニットシリアルIDが格納されているかを判別する。ここでは、カードユニット20の入れ替え段階であるため、このカードユニット20は、初めて遊技場500に設置されたものである。したがってこのカードユニット20に対応するユニットシリアルIDは、補助記憶部516に格納されていない。このため、制御部511は、前記のユニットシリアルIDが格納されていないと判別する。
制御部511は、前記のユニットシリアルIDが格納されていないと判別すると、このユニットシリアルIDを、補助記憶部516に格納するとともに、このユニットシリアルIDと送信された本認証要求とを鍵管理センターサーバ310へ送信する(ステップH2)。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、上位サーバ510が送信したユニットシリアルIDと本認証要求とを受け取ると、補助記憶部316に格納された、このユニットシリアルIDを含む仮情報を検索し、仮情報があった場合には、その仮情報に含まれる仮認証鍵に基づいて、所定のアルゴリズムに従って、暗号通信における暗号化及び復号化する本認証鍵(この鍵は、後の暗号通信で使用される。)を生成する。制御部311は、本認証鍵を生成すると、本認証鍵のバージョンを示す鍵バージョン、補助記憶部316に格納された仮情報のうちのユニットシリアルID、通信制御シリアルID、ライターID、及び、メーカーコードを、本情報として補助記憶部316へ格納する(ステップH3)。
鍵管理センターサーバ310の制御部311は、前記検索によって、仮情報がなかった場合には、所定の処理を行う。例えば、鍵管理センターサーバ310は、上位サーバ510に、仮情報が存在しない旨の情報を送信する。上位サーバ510は、この情報を受信すると、例えば、制御部511が入出力部513を介してその旨を報知(表示等)する。
次に、鍵管理センターサーバ310の制御部311は、補助記憶部316に格納されている本情報を、上位サーバ510へ送信する。そして上位サーバ510の制御部511は、上位サーバ510から送信された本情報を受け取り補助記憶部516に格納する(ステップH4)。
ステップH4の後の処理は、上記ステップD5からD14の処理に対応する。このため、このステップH4の後の処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD5から14における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
また、カードユニット20の入れ替え段階において、パチンコ機10に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを判定する処理は、上記ステップD15からD27の処理に対応する。このため、この場合にパチンコ機10に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを判定する処理の説明(ステップ間の処理等の説明も含む)は、ステップD15から27における説明(ステップ間の処理等の説明も含む)に準じる。
上記のような処理によれば、カードユニット20の入れ換え時では、上位サーバ510は入れ換えられたカードユニット20の本情報を記憶していないので、鍵管理センターサーバ310に問い合わせを行って、鍵管理センターサーバ310が照合を行う。このため、カードユニット20の入れ換え時でであっても、適切な登録、照合が行われ、この管理システム1はカードユニット20の入れ換えにも対応できる。
以上が、管理システム1の各段における詳細な動作である。
(本実施形態のまとめ)
このように、本実施形態に係る管理システム1は、各段階別にカードユニット20やパチンコ機10に搭載される集積回路が正当なものであるか否かを照合することにより判別する。この構成によれば、各段階において照合を行うため、その照合結果に応じて集積回路のすり替え等の検出及び対策がその段階毎に可能となる。
(その他)
本実施形態では、上記の構成によって、管理システム1は、集積回路メーカー(ここでは、チップメーカー100)によって製造される集積回路(ここでは、通信制御IC23)と、遊技用装置メーカー(ここでは、カードユニットメーカー600)によって製造される、前記集積回路メーカーが製造した前記集積回路を搭載した遊技用装置(ここでは、カードユニット20)と、を管理する管理システムであって、
前記集積回路メーカーによって製造される前記集積回路に前記集積回路メーカーによって書き込まれる前記集積回路の識別情報(ここでは、通信制御シリアルID)を出力する第1の出力装置(ここでは、ステップB2で通信制御シリアルIDを送信するチップメーカーコンピュータ110)と、
前記遊技用装置メーカーで製造される前記遊技用装置の装置情報であって、この遊技用装置に使用されている前記集積回路の前記識別情報を含む遊技用装置の装置情報(ここでは、通信制御シリアルIDを含む出荷情報)を出力する第2の出力装置(ここでは、ステップB12で出荷情報を送信するICライタ610)と、
前記第1の出力装置から出力された前記集積回路の識別情報と前記第2の出力装置から出力された前記装置情報とを取得する取得手段(ここでは、ステップB2の後で通信制御シリアルIDを受信し、ステップB15の後で出荷情報を受信する制御部311)と、前記取得手段が取得した、前記集積回路の識別情報と前記装置情報に含まれる前記集積回路の識別情報とを照合する照合手段(ここでは、ステップB16で両通信制御シリアルIDを照合する制御部311)とを備える管理装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)と、
を備える管理システムになっている。
なお、上記集積回路は、主制御チップ13であってもよい。この場合、上記遊技用装置メーカーは、遊技機メーカー200である。上記遊技用装置はパチンコ機10である。上記識別情報は主制御チップ13のチップIDである。上記第1の出力装置はステップA2で主制御チップ13のチップIDを送信等する遊技機メーカーコンピュータ220である。上記装置情報は主制御チップ13のチップIDを含む出荷情報である。上記第2の出力装置はステップA11でチップIDを含む出荷情報を送信等するICライタ210である。上記取得手段は、ステップA2の後で主制御チップ13のチップIDを受信し、ステップA11の後で出荷情報を受信する制御部411である。照合手段は、ステップA12で両チップIDを照合する制御部411である。上記管理装置は、セキュリティセンターサーバ410である。
なお、上記集積回路は、払出制御チップ11であってもよい。この場合、上記遊技用装置メーカーは、遊技機メーカー200である。上記遊技用装置はパチンコ機10である。上記識別情報は払出制御チップ11のチップIDである。上記第1の出力装置はステップA2で払出制御チップ11のチップIDを送信等する遊技機メーカーコンピュータ220である。上記装置情報は払出制御チップ11のチップIDを含む出荷情報である。上記第2の出力装置はステップA11でチップIDを含む出荷情報を送信等するICライタ210である。上記取得手段は、ステップA2の後で払出制御チップ11のチップIDを受信し、ステップA11の後で出荷情報を受信する制御部411である。照合手段は、ステップA12で両チップIDを照合する制御部411である。上記管理装置は、セキュリティセンターサーバ410である。
上記構成によれば、集積回路メーカーによって書き込まれる識別情報と、遊技用装置メーカーで製造される前記遊技用装置の装置情報に含まれる識別情報とが管理装置の照合手段で照合される。集積回路の出荷段階で集積回路が不正な集積回路にすり替えられた場合、照合される両識別情報は同じ集積回路の識別情報にはならないので、この場合の照合結果は、両識別情報が同じ集積回路の識別情報でない、という結果になる。一方、前記すり替えが無い場合には、照合結果は、両識別情報が同じ集積回路の識別情報である、という結果になる。このように、前記照合によって、集積回路のすり替えの有無が分かるので、前記照合手段を有する管理システムは、集積回路の出荷段階のすり替えを検出することができる。なお、セキュリティセンターサーバ410や鍵管理センターサーバ310は、照合結果に応じた処理を行うことで、集積回路の出荷段階のすり替えを検出した場合に、その旨を報知できる。
また、本実施形態では、上記の構成によって、前記の管理装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)は、前記照合手段による照合において両識別情報が同じ集積回路の識別情報であった場合に、この識別情報を含む前記装置情報を前記集積回路の認証に用いる認証用情報(ここでは、仮情報)として、記憶部(ここでは、記憶部312)に記録する記録手段(ここでは、ステップB17で出荷情報を仮情報として格納する制御部311)を備えるものになっている。
このような構成によれば、製造段階において、照合によって両識別情報が同じ集積回路の識別情報であったときに、この識別情報を含む装置情報が記録されるので、正規の識別情報を含む装置情報が、その後の認証に用いる認証用情報(ここでは、仮情報)として記憶部に記録される。このため、不正な識別情報を用いた認証が防止され、集積回路のすり替えの検出の正確性が担保される。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記装置情報は、前記遊技用装置の識別情報(ここでは、集積回路が通信制御IC23の場合にはユニットシリアルID、集積回路が主制御チップ13又は払出制御チップの場合には各型式コード)を含む情報になっているので、上記管理システム1は、製造段階において、前記遊技用装置の識別情報(ここでは、型式コード又はユニットシリアルID)を含む装置情報を、認証用情報として記録する。この構成によれば、認証用情報から集積回路とパチンコ機10やカードユニット20との関係も分かり、後の認証において、正規の集積回路が正規の遊技用装置に搭載されていることも確認できる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記遊技用装置メーカーが製造した前記遊技用装置は、遊技場(ここでは、遊技場500)に設置され、前記装置情報の少なくとも一部(ここでは、集積回路が通信制御IC23の場合にはユニットシリアルID、集積回路が主制御チップ13又は払出制御チップの場合には各型式コード)は、前記遊技用装置の製造工程において前記遊技用装置の前記集積回路に記録され(ここでは、ステップB11、ステップA7、ステップA10における書き込み)、前記管理装置は、前記遊技場に設置された前記遊技用装置の前記集積回路に記録された前記装置情報の少なくとも一部を取得し(ここでは、ステップD2の後でユニットシリアルIDを受け取る、又は、ステップD21の後で登録情報を受信する制御部311)、取得した前記装置情報の少なくとも一部と前記記憶部に記録している前記装置情報とを照合する第2の照合手段(ここでは、ステップD2の後でユニットシリアルIDをキーとして仮情報の検索を行う、又は、ステップD22で登録情報の照合を行う制御部311)をさらに備えているものになっている。なお、本実施形態では、前記装置情報のうちの識別情報以外の情報であるユニットシリアルID及び各型式コードが、前記遊技用装置の製造工程において前記遊技用装置の前記集積回路に記録されているが、装置情報の識別情報も、前記遊技用装置の製造工程において、ICライタ610やICライタ210等を用いて集積回路に記録してもよい。この場合には、例えば、ICライタ610やICライタ210等に予め識別情報が記録され、ユニットシリアルIDや各型式コードの書き込み時に識別情報も集積回路に書き込まれる。
このような構成によれば、製造段階において、前記の装置情報は集積回路に記憶されているので、装置情報の照合(集積回路の認証の一例)によって、遊技場500に設置された遊技用装置の集積回路が正規のものであるか、つまり、遊技場500に設置された遊技用装置の集積回路のすり替えを検出できる。集積回路がすり替えられれば、前記装置情報の照合において、両装置情報に含まれる集積回路の識別情報が同じ集積回路の情報でないことになるので、前記の照合の結果から前記遊技場に設置された前記遊技用装置についての集積回路のすり替えが検出される。
また、本実施形態では、上記構成によって、管理システム1は、集積回路メーカー(ここでは、チップメーカー100)によって製造される集積回路(ここでは、主制御チップ13又は払出制御チップ11)と、遊技用装置メーカー(ここでは、遊技機メーカー200)によって製造される、前記集積回路メーカーが製造した前記集積回路を搭載した遊技用装置(ここでは、パチンコ機10)と、を管理する管理システムであって、
前記集積回路メーカーによって製造される前記集積回路に前記集積回路メーカーによって書き込まれる前記集積回路の識別情報(ここでは、チップID)を出力する第1の出力装置(ここでは、ステップA2でチップIDを送信するチップメーカーコンピュータ110)と、
前記遊技用装置メーカーで製造される前記遊技用装置の装置情報であって、この遊技用装置に使用されている前記集積回路の前記識別情報を含む遊技用装置の装置情報(ここでは、チップIDを含む出荷情報)を出力する第2の出力装置(ここでは、ステップA11で出荷情報を送信するICライタ210)と、
前記第1の出力装置から出力された前記集積回路の識別情報と前記第2の出力装置から出力された前記装置情報とを取得する取得手段(ここでは、ステップA2の後でチップIDを受信し、ステップA11の後でチップIDを受信する制御部411)と、前記取得手段が取得した、前記集積回路の識別情報と前記装置情報に含まれる前記集積回路の識別情報とを照合する照合手段(ここでは、ステップA12で両チップIDを照合する制御部411)と、前記照合手段による照合において両識別情報が同じ集積回路の識別情報であった識別情報を含む前記装置情報を出力する出力手段(ここでは、ステップA13で出荷情報を登録情報として送信する制御部411)と、を備える第1の管理装置(ここでは、セキュリティセンターサーバ410)と、
前記第1の管理装置の前記出力手段が出力した前記装置情報を取得し(ここでは、ステップA13の後に出荷情報を受信する制御部311)、取得した前記装置情報を、前記集積回路の認証に用いる認証用情報として、記憶部(ここでは、記憶部312)に記録する(ここでは、ステップA13の後に出荷情報を格納する制御部311)第2の管理装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)と、
を備えるものとなっている。
前記構成によれば、前記の照合によって両識別情報が同じ集積回路の識別情報であった場合、識別情報を含む装置情報がその後の認証に用いる認証用情報として第2の管理装置によって記録されるので、正規の識別情報を含む装置情報が記憶部に記録される。このため、その後の集積回路の認証において、不正な集積回路の識別情報に基づく認証が防止されるので、出荷段階ですり替えられた不正な集積回路が検出されないことが抑制され、前記の管理システムでは、集積回路のすり替えを高精度に検出することができる。
また、本実施形態では、上記の構成によって、前記遊技用装置メーカーが製造した前記遊技用装置は、遊技場(ここでは、遊技場500)に設置され、前記装置情報の少なくとも一部は、前記遊技用装置の製造工程において前記遊技用装置の前記集積回路に記録され(ここでは、ステップA7,ステップA10における書き込み)、前記第2の管理装置は、前記遊技場に設置された前記遊技用装置の前記集積回路に記録された前記装置情報を取得し(ここでは、ステップD22で登録情報を受信する制御部311)、取得した前記装置情報と前記記憶部に記録している前記装置情報とを照合する照合手段(ここでは、ステップD22で照合を行う制御部311)をさらに備えるものとなっている。なお、本実施形態では、前記装置情報のうちの識別情報以外の情報である各型式コードが、前記遊技用装置の製造工程において前記遊技用装置の前記集積回路に記録されているが、装置情報の識別情報も、前記遊技用装置の製造工程において、ICライタ210等を用いて集積回路に記録してもよい。この場合には、例えば、ICライタ210等に予め識別情報が記録され、各型式コードの書き込み時に識別情報も集積回路に書き込まれる。
本実施形態では、前記構成によって、前記の装置情報は前記集積回路に記憶されているので、装置情報の照合(集積回路の認証の一例)によって、前記遊技場に設置された前記遊技用装置の集積回路が正規のものであるか、つまり、遊技場に設置された遊技用装置の集積回路のすり替えを検出できる。集積回路がすり替えられれば、前記装置情報の照合において、両装置情報に含まれる集積回路の識別情報が同じ集積回路の情報でないことになるので、前記の照合の結果から前記遊技場に設置された前記遊技用装置についての集積回路のすり替えが検出される。さらに、二つあるうちの一方の管理装置だけで、認証用情報を用いた認証が行われ、他方で識別情報の照合が行われるので、第1の管理装置及び第2の管理装置で処理を分散でき、管理装置へのアクセス負荷が軽減されている。
また、本実施形態では、上記の構成によって、管理システム1は、
遊技用装置メーカー(ここでは、カードユニットメーカー600)によって製造される遊技用装置(ここでは、カードユニット20)に搭載される集積回路(通信制御IC23)に情報を書き込む書込装置(ここでは、ICライタ610)と、前記集積回路の識別情報(ここでは、IC情報)を予め記憶する管理装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)と、を備える照合システムであって、
前記集積回路は、集積回路メーカー(ここでは、チップメーカー100)によって製造され、前記集積回路メーカーから前記遊技用装置メーカーに出荷され(ここでは、ステップB3における通信制御IC23の出荷)、
前記書込装置は、遊技用装置メーカーで使用され(ここでは、ステップB1におけるICライタ610の出荷)、
前記情報(ここでは、ライタID、仮認証鍵、鍵バージョン)を記憶する記憶手段(ここでは、記憶部612)と、
前記記憶手段が記憶する前記情報を前記集積回路に書き込む書込手段(ここでは、ステップB10において書き込みを行う制御部611)と、
前記集積回路が記憶する前記集積回路の識別情報を読み取る読取手段(ここでは、ステップB8において読み取りを行う制御部611)と、
前記読取手段が読み取った前記識別情報を出力する出力手段(ここでは、ステップB15において出荷情報の送信を行う制御部611)と、を備え、
前記管理装置は、
前記出力手段が出力した前記識別情報と、前記管理装置が記憶する前記識別情報とを照合する照合手段(ここでは、ステップB16で照合を行う制御部311)を備えるものになっている。この管理装置は、照合の結果に応じた処理を行うことになる。
なお、上記集積回路は、主制御チップ13であってもよい。この場合、上記遊技用装置メーカーは、遊技機メーカー200である。上記遊技用装置はパチンコ機10である。上記識別情報は主制御チップ13のチップIDである。上記書込装置は、ICライタ210である。上記管理装置は、セキュリティセンタサーバ410である。上記ICライタ210に書き込まれる情報は、主制御チップ13の型式コードである。上記記憶手段は、記憶部212である。上記書込手段は、ステップA7において書き込みを行う制御部211である。上記読取手段は、ステップA6において読み取りを行う制御部211である。上記出力手段は、ステップA11において出荷情報の送信を行う制御部211である。照合手段は、ステップA12で両チップIDを照合する制御部411である。
なお、上記集積回路は、払出制御チップ11であってもよい。この場合、上記遊技用装置メーカーは、遊技機メーカー200である。上記遊技用装置はパチンコ機10である。上記識別情報は払出制御チップ11のチップIDである。上記書込装置は、ICライタ210である。上記管理装置は、セキュリティセンタサーバ410である。上記ICライタ210に書き込まれる情報は、払出制御チップ11の型式コードである。上記記憶手段は、記憶部212である。上記書込手段は、ステップA10において書き込みを行う制御部211である。上記読取手段は、ステップA9において読み取りを行う制御部211である。上記出力手段は、ステップA11において出荷情報の送信を行う制御部211である。照合手段は、ステップA12で両チップIDを照合する制御部411である。
このような構成によれば、製造段階において、前記構成によれば、遊技用装置メーカーにおいて読み取られた集積回路の識別情報が、管理装置に記憶された識別情報と照合されるので、照合結果において両者が同じ制御回路を識別する情報でない場合には、この結果によって、集積回路の出荷段階のすり替えがあったかが分かる。このように、この照合システムは、集積回路の出荷段階のすり替えを検出することが出来る。また、ICライタ210、610から送信される識別情報と、鍵管理センターサーバ310又はセキュリティセンタサーバ410に登録されている識別情報とを照合し、照合によって両識別情報が同じ集積回路の識別情報であったときに、この識別情報を含む装置情報が記録されるので、正規の識別情報を含む装置情報が、その後の認証に用いる認証用情報(仮情報、登録情報)として鍵管理センターサーバ310又はセキュリティセンタサーバ410に記録される。このため、不正な識別情報を用いた認証が防止され、集積回路のすり替えの検出の正確性が担保される。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記書込手段によって書き込む情報は、集積回路メーカーによって、前記記憶手段に記録された情報(ここでは、ステップB1で出荷されるICライタ610に記憶されているメーカーコード、ステップA1で出荷されるICライタ210に記憶されている型式コード等)を含む情報になっている。
前記の情報は、集積回路メーカーによって記録された情報を含む場合、この記録された情報は、集積回路メーカーによって集積回路に直接書き込むこともできる。しかし、あえて、遊技用装置メーカーで、これを書込装置により集積回路に書き込むことによって、集積回路の出荷段階において、集積回路からその情報に対して不正が行われること(不正な読み取り、情報の改ざん等)が防止される。出荷段階では、その集積回路にその情報が書き込まれていないためである。これによって、出荷段階における集積回路の情報を守ることができる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記出力手段は、前記書込手段が書き込む前記情報と、前記読取手段が読み取った前記識別情報とを、出力情報として出力し(ここでは、ステップB15において出荷情報の送信を行う制御部611)、
前記照合手段は、前記出力手段が出力した前記出力情報を取得し(ここでは、ステップB15の後に出荷情報を受信する制御部311)、
前記管理装置は、前記照合手段による照合の結果、両識別情報が同じ集積回路を示す場合に、前記出力情報に含まれる少なくとも一部の情報を集積回路の認証用の認証用情報として前記記憶部に記録する記録手段(ここでは、ステップB17で出荷情報を仮情報として格納する制御部311)と、を備えるものになっている。
このような構成によって、前記認証用情報は、真性品の集積回路を搭載した遊技用装置の認証用情報であるので、この認証用情報を用いた認証は、正確な認証になり、集積回路のすり替えの有無を確認出来る。
また、本実施形態では、上記構成によって、遊技用装置は、互いに暗号通信を行う複数の制御部(ここでは、主制御部21及び通信制御IC23)を備え、遊技場(ここでは、遊技場500)に設置される遊技用装置(ここでは、カードユニット20)であって、
前記複数の制御部は、それぞれ、
第1の暗号通信用の鍵(ここでは、仮認証鍵)を予め記憶するとともに、前記遊技用装置を前記遊技場に設置した後に供給される第2の暗号通信用の鍵(ここでは、本認証鍵)を記憶する記憶手段(ここでは、記憶部21b、記憶部23b)と、
前記暗号通信を行うときに、前記記憶手段が前記第2の暗号通信用の鍵を記憶していない場合には、前記第1の暗号通信用の鍵を用いて前記他の制御部と前記暗号通信を行い(ここでは、ステップC3以降に仮認証鍵で互いに暗号通信を行う処理部21a、処理部23a)、前記記憶手段が前記第2の暗号通信用の鍵を記憶している場合には、前記第2の暗号用の鍵を用いて前記他の制御部と前記暗号通信を行う通信手段(ここでは、ステップD14以降に互いに暗号通信を行う処理部21a、処理部23a)と、を備えるものとなっている。
上記構成によれば、遊技用装置が遊技場に設置される前後で、暗号通信に使用される鍵が異なるので、万が一、設置前に鍵が盗まれたとして、設置後の暗号通信の安全性が担保される。つまり、上記構成の遊技用装置は、暗号通信の安全性が高くなっている。
また、本実施形態では、上記構成によって、第2の暗号通信用の鍵は、第1の暗号通信用の鍵を元にして生成されるものとなっている(ここでは、ステップD3参照)。特に、外部の装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)によって、乱数等を使用して第2の暗号用の鍵が生成される。
これによって、第2の暗号通信用の鍵を容易に生成することができ、暗号化の利便性が高まっている。
本実施形態では、上記のような構成によって遊技用装置(ここでは、カードユニット20)は、
互いに暗号通信可能な第1の制御部(ここでは、主制御部21)及び第2の制御部(ここでは、通信制御IC23)のうちの少なくとも一方を有する遊技用装置(ここでは、カードユニット20)であって、
前記第1の制御部は、暗号通信に使用する鍵(ここでは、本認証鍵又は仮認証鍵)をそれぞれ記憶する第1の記憶領域及び第2の記憶領域を備え(ここでは、図24の主制御部21が有する第1記憶領域及び第2記憶領域を参照)、
前記第2の制御部は、暗号通信に使用する鍵(ここでは、本認証鍵又は仮認証鍵)を記憶する第1の記憶領域を備え(ここでは、図24の通信制御IC23が有する第1記憶領域を参照)、
前記第1の制御部及び第2の制御部は、前記第1の記憶領域に記憶する鍵を用いて前記暗号通信を行い(ここでは、ステップE7以降での暗号通信)、
前記第1の制御部は、外部(ここでは、上位サーバ510等の管理装置)から新たな鍵を取得した場合、前記第1の記憶領域に記憶している鍵を前記第2の記憶領域に新たに記憶し(ここでは、ステップE90における本情報の記録)、取得した前記新たな鍵を、前記第1の記憶領域に記憶するとともに、前記第2の記憶領域に新たに記憶した鍵を用いて暗号化して前記第2の制御部に送信し(ここでは、ステップE92における本情報の送信)、
前記第2の制御部は、前記新たな鍵を前記第1の制御部から受信したことに応じて、前記第1の制御部から受信した暗号化された前記新たな鍵を前記第1の記憶領域に記憶していた鍵を用いて復号して前記第1の記憶領域に新たに記憶する(ここでは、ステップE93における本情報の記録)ものとなっている。
上記構成によれば、現在使用している鍵が漏洩する等して、この鍵を変更する必要が生じた場合であっても、新たな鍵を第2の記憶領域に記録された鍵で暗号化して第1の制御部から第2の制御部に送信するので、新たな鍵を安全に二つの制御部で共有できる。このため、暗号通信の安全性が保たれている。さらに、この新たな鍵は、その時点で、第1の制御部及び第2の制御部が記憶している別の鍵によって簡単に暗号化されて第1の制御部から第2の制御部に供給される。このように、上記構成を有する遊技用装置は、暗号通信に使用される鍵が漏洩したとしても、簡単な処理によって暗号通信の安全性を保つことができる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記第1の記憶領域に予め記憶されている鍵は、前記暗号通信の鍵として過去に使用されたものとなっている(ここでは、図24のステップE90及びE93の処理を参照)。
このような構成によれば、第1の制御部及び第2の制御部において使用されていた鍵を使用することによって、容易かつ確実に新たな鍵を第1の制御部から第2の制御部に安全に送信できる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記第2の制御部は、さらに第2の記憶領域を有し、
前記第2の制御部は、前記新たな鍵を前記第1の制御部から受信したことに応じて、前記第1の記憶領域に記憶している鍵を前記第2の記憶領域に新たに記憶し、前記第2の記憶領域に新たに記憶した鍵を、前記第1の記憶領域に記憶していた鍵として前記新たな鍵の復号に使用するものとなっている(ここでは、図24のステップE93を参照)。
このようにすることで、以前に使用していた鍵を第1の制御部及び第2の制御部それぞれにおいて、第2の記憶領域に保存できるので、例えば、その後に第2の記憶領域にある鍵での暗号通信も可能になる。
本実施形態では、上記の構成によって照合システム(ここでは、管理システム1)は、
管理装置(ここでは、上位サーバ510)と、第1の遊技用装置(ここでは、パチンコ機10)と、前記第1の遊技用装置と通信するとともに、前記管理装置と通信する第2の遊技用装置(ここでは、カードユニット20)と、を備える照合システムであって、
前記第1の遊技用装置は、前記第1の遊技用装置の動作を制御する集積回路(ここでは、主制御チップ11及び払出制御チップ13)を備え、
前記集積回路は、自身の識別情報(ここでは、チップID)を記憶し、
前記第2の遊技用装置は、前記集積回路と通信可能、かつ、前記管理装置と通信可能な制御手段(ここでは、主制御部21及び通信制御IC23)を備え、
前記管理装置は、前記集積回路の前記識別情報を照合用の照合用情報として記憶する記憶手段(ここでは、記憶部512)を有し、
前記制御手段は、前記集積回路から前記識別情報を取得し(ここでは、ステップE9でチップID(登録情報)を受信する処理)、
前記管理装置と前記制御手段とが通信可能である場合(ここでは、図23における上位サーバオンライン時)、前記制御手段は、取得した前記識別情報を記憶するとともに前記管理装置に送信する第1の処理(ここでは、ステップE11でチップID(登録情報)を送信する処理)を行い、前記管理装置は、前記第制御手段から送信された前記識別情報を予め記憶している前記照合用情報と照合を行い(ここでは、ステップE11の後に行うチップID(登録情報)の照合)、
前記管理装置と前記第制御手段とが通信不可である場合(ここでは、図25における上位サーバオフライン時)、前記制御手段は、取得した前記識別情報を前記第1の処理で記憶した前記識別情報と照合する第2の処理(ここでは、ステップF9の後に行うチップID(登録情報)の照合)を行うものとなっている。
上記構成によれば、管理装置がオンラインのときは、管理装置が識別情報の照合を行うことで、集積回路のすり替えを検出でき、前記管理装置がオフラインのときは、従前に制御手段に記録された識別情報で照合を行うので、集積回路のすり替えを検出できる(照合結果が同じ集積回路のものでない場合には、集積回路のすり替えがあったことが分かる)。このように、上記照合システムによれば、遊技用装置と管理装置とが通信不可になった場合であっても集積回路のすり替えを検出できる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記制御手段には、前記制御手段の識別情報(ここでは、ユニットシリアルID)が予め記憶され、
前記管理装置には、前記制御手段の識別情報が第2の照合用情報(ここでは、本情報のユニットシリアルID)として予め記憶され(ここでは、図23の上位サーバ510の本情報参照)、
前記制御手段は、前記制御手段の識別情報を前記管理装置に送信し(ここでは、ステップE1におけるユニットシリアルIDの送信)、
前記管理装置は、前記制御手段から送信された前記制御手段の識別情報を、予め記憶する前記第2の照合用情報と照合し(ここでは、ステップE1の後に制御部511が行う検索)、前記識別情報と前記第2の照合用情報とが同じ制御手段を識別するものである場合に、一致する旨を前記制御手段に通知し(ここでは、ステップE2における本情報の送信)、
前記制御手段は、前記一致する旨が前記管理装置から通知された場合に、前記第1の処理又は第2の処理を行う(ここでは、E8以降の処理)ものとなっている。
前記の照合によって、制御手段のすり替えの確認も行ってから集積回路の識別情報のやり取りが行われるので、このやり取りの安全が担保されている。
本実施形態では、上記の構成によって照合システムは、
第1の装置(ここでは、上位サーバ510)と、前記第1の装置と通信する遊技用装置(ここでは、カードユニット20)と、前記第1の装置と通信する第2の装置(ここでは、鍵管理センターサーバ310)と、を備える管理システムであって、
前記遊技用装置は、前記遊技用装置の動作を制御する集積回路(ここでは、主制御部21)を備え、
前記集積回路は、自身の識別情報(ここでは、ユニットシリアルID)を記憶し、
前記第1の装置は、前記集積回路の識別情報を照合用情報(ここでは、本情報に含まれる識別情報、図27の上位サーバ510参照)として記憶する第1の記憶手段(ここでは、記憶部512)を備え、
第2の装置は、新たに製造された遊技用装置の集積回路の識別情報を前記照合用情報(ここでは、本情報に含まれる識別情報、図27の鍵管理センターサーバ310参照)として記憶する第2の記憶手段(ここでは、記憶部312)を備え、
前記集積回路は、前記識別情報を前記第1の装置に送信し(ここでは、ステップH1の処理)、
前記第1の装置は、前記集積回路から送信された前記識別情報と同じ集積回路を示す照合用情報が前記第1の記憶手段に記録されていない場合に、前記識別情報を前記第2の装置に送信し(ここでは、ステップH2の処理)、前記第2の装置は、前記第2の記憶手段に記憶している前記照合用情報と前記第1の装置から送信された前記識別情報とを照合し(ここでは、ステップH3の後に行うユニットシリアルIDを含む仮情報の検索)、照合結果を前記第1の装置に通知する(ここでは、ステップH4における本情報の送信)ものとなっている。
なお、上記集積回路は、払出制御チップ11であってもよい。この場合、上記遊技用装置は、パチンコ機10である。なお、上記実施形態では、パチンコ機10は、結果的に上記第2の装置とカードユニット20を介して通信することになる。上記識別情報は、払出制御チップ11のチップIDである。上記第1の記憶手段に記憶される照合用情報は、登録情報に含まれる識別情報(ここでは、図26の上位サーバ510参照)である。上記第2の記憶手段に記憶される照合用情報は、登録情報に含まれる識別情報(ここでは、図26の鍵管理センターサーバ310参照)である。上記第1の装置が行う識別情報を上記第2の装置に送信するステップは、ステップG5の処理に該当する。上記照合用情報と識別情報を照合するステップは、ステップG5の後に行う照合処理に該当する。上記照合結果を第1の装置に通知するステップは、ステップG6による照合結果の送信処理に該当する。
上記構成によれば、第1の装置において、集積回路から送信された識別情報と一致する照合用情報が第1の記憶手段に記録されていない場合、第2の装置の照合用情報と識別情報が照合される。そして、遊技用装置が正規で新しい場合(新規の設置又は交換されている場合)、ここでの照合結果で識別情報と照合用情報とが同じ集積回路を識別するものになる。これによって、遊技用装置の新規の設置又は交換があったとしても、適切な照合が行われる。これによって、集積回路のすり替えの誤検出が抑制され、集積回路のすり替えを適切に検出できる。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記第1の装置は、前記集積回路から送信された前記識別情報と一致する照合用情報が前記第1の記憶手段に記録されている場合に、その旨に応じた処理(ここでは、ステップE2における本情報の送信またはステップE12における照合結果の送信)を行っている。
このような構成によって、遊技用装置の新規の設置や交換がない通常時においては、第1の装置において照合が行われるので、集積回路のすり替えの検出における第2の装置の処理負担が軽減される。
また、本実施形態では、上記構成によって、前記第1の装置は、前記集積回路から送信された前記識別情報と一致する照合用情報が前記第1の記憶手段に記録されていない場合で、かつ、前記第2の装置から通知された照合結果が、前記照合用情報と前記識別情報とが同じ集積回路であることを示している場合、前記識別情報を前記照合用情報として前記第1の記憶手段に記録している(ここでは、ステップH4の処理及びステップG6の後に行う処理)。なお、前記識別情報は、前記第2の装置から受信したものであってもよいし、前記遊技用装置から受信したものであってもよい。
これによって、遊技用装置の設置後は、第1の装置において認証が行われるので、第2の装置の処理負担が軽減される。
(変形例)
この発明(及び、その他で説明した構成)は、上記の実施形態等に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。下記にその変形例を例示する。下記の変形例は、個別又は複数組み合わせて、適用される。
(変形例1)
上記実施形態では、遊技場内に設置される遊技用装置であるパチンコ機10やカードユニット20について、これらに搭載される集積回路を、管理システムにより認証する場合について説明したが、必ずしもこれに限定されない。例えば、遊技場500は、パチンコ店に限らず、カジノや、ゲームセンター等であってもよい。また、遊技用装置は、パチンコ機10だけでなく、例えば、スロットマシンやゲーム機、又はこれらの周辺機器等、1以上の集積回路を搭載した遊技用の装置であればよい。
スロットマシンとは、例えば、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出表示された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態として所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成した遊技機である。
スロットマシンは、パチンコ店(遊技場500)における遊技島において機種等毎に所定の位置に配置される。スロットマシンも、パチンコ機10と同様に、払出制御チップ(遊技媒体を払い出す処理等を行うチップ)と主制御チップ(可変表示装置の制御、遊技状態の演出の制御等を行うチップ)とを備える場合がある。この場合、上記実施形態と同様に本発明を適用可能である。
(変形例2)
上記実施形態では、主制御チップ13及び払出制御チップ11が1つのパッケージ化された装置内に形成された場合を示したが、主制御チップ13と払出制御チップ11とは、別々にパッケージ化されたものであってもよい。この場合、例えば、ICライタ210は、主制御チップ13と払出制御チップ11とのそれぞれに対して、情報の読み書きが行われる。そして、主制御チップ13に対する情報の読み書きと、払出制御チップ11に対する情報の読み書きと、は別々のタイミングで行われてもよい。また、この場合、主制御チップ13は、パチンコ機10の遊技盤側に搭載され、払出制御チップ11は、パチンコ機10の筐体側に搭載される。例えば、遊技盤と筐体側とで型式コードが異なれば、主制御チップ13に記録された型式コードと払出制御チップ11に記録された型式コードは異なる。なお、その他の扱いについては、基本的に上記実施形態と変わらない。このように、集積回路は、一組の集積回路(ここでは、主制御チップ13及び払出制御チップ11)であり、第2の出力装置から出力される装置情報は、識別情報として、遊技用装置(ここでは、パチンコ機10)の製造段階時に決定されて前記遊技用装置に搭載された一組の集積回路それぞれの識別情報を含ませることもできる。
このような場合であっても、上記のように、これら一対の集積回路である主制御チップ13及び払出制御チップ11の識別情報(チップID等)をICライタ210から出力される情報(上記のように、ICライタ210が集積回路から読み取って送信する情報)に含ませることによって、パチンコ機10の製造段階において任意の主制御チップ13と払出制御チップ11とを組み合わせて、その組み合わせた主制御チップ13と払出制御チップ11とについての各識別情報を装置情報(出荷情報)とすることができる。つまり、遊技用装置の集積回路は、一対で使用される場合があるが、上記構成によれば、これら一対の集積回路の識別情報が前記第2の出力装置から出力される装置情報に含まれる。これによって、前記遊技用装置の製造段階において任意の集積回路を組み合わせて、その組み合わせた集積回路の各識別情報を装置情報とすることができる。このため、遊技用装置の製造段階において組み合わせを確認せずに、任意の集積回路を組み合わせて遊技用装置に搭載できる。したがって、したがって、組み合わせの確認による遊技用装置の製造作業が繁雑になることが抑制される。
(変形例3)
また、主制御部21もパッケージ化され、チップメーカー100によって製造されてもよい。この場合、例えば、主制御部21は、チップメーカー100から出荷され、ICライター600によって所定の情報が書き込まれても良い。
(変形例4)
また、通信制御IC23の管理においても、セキュリティセンターサーバ410が使用されてもよい。この場合、例えば、第2の認証用情報等が鍵管理センターサーバ310の代わりにセキュリティセンターサーバ410に登録され、登録された情報が、セキュリティセンターサーバ410でICライタ610から供給される出荷情報と照合される。そして、セキュリティセンターサーバ410は、照合がOKだった場合に、その出荷情報を鍵管理センターサーバ310に送信して登録する。
(変形例5)
また、主制御チップ13及び払出制御チップ11の管理においても、セキュリティセンターサーバ410が使用されなくてもよい。この場合、例えば、第1の認証用情報等が鍵管理センターサーバ310に登録され、登録された情報は、鍵管理センターサーバ310でICライタ210から供給される出荷情報と照合される。そして、鍵管理センターサーバ310は、照合がOKだった場合に、その出荷情報を登録情報として記憶する。
(変形例6)
上記実施形態では、製造段階において、鍵管理センターサーバ310とICライタ610との間で通信を行い、ICライター情報の照合や通信制御シリアルIDの照合を行う場合について説明したが、これは一例である。鍵管理センターサーバ310は、補助記憶部316に格納されているICライター情報を、配送鍵で暗号化してSDカードのようなリムーバルメディアに出力し、ICライタ610がこのリムーバルメディアに格納されたICライター情報を読み込むことで、ICライター情報の照合を行うようにしてもよい。
(変形例7)
また、ICライタ610は、補助記憶部606に格納される出荷情報を、SDカードのようなリムーバルメディアに出力し、鍵管理センターサーバ310がこのリムーバルメディアに格納された出荷情報を読み込むことで、通信制御シリアルIDの照合を行うようにしてもよい。
変形例6や7の構成によれば、鍵管理センターサーバ310がオフラインの状態であっても、ICライター情報の照合や、出荷情報の照合を行うことができる。
(変形例8)
また、上記実施形態では、製造段階において、チップメーカーコンピュータ110が各集積回路に情報を書き込む例を示したが、これは一例である。各集積回路に情報を書き込む手法は任意であり、例えば、集積回路が製造される製造工程の中で書き込まれてもよい。
(変形例9)
上記実施形態では、集積回路のすり替えを判定する例を示したが、すり替えが行われたことが判定された場合(照合NGだった場合)に、カードユニット20の主制御部21は、カードユニット20の動作を停止させたり、パチンコ機10の主制御チップ13や払出制御チップ11を、通信制御IC23を介して制御してパチンコ機10の動作を停止させたりしてもよい。つまり、本発明では、照合に応じて所定の処理を行えばよい。
(変形例10)
また、上記実施形態では、製造段階において、パチンコ機10に搭載される集積回路をセキュリティセンターサーバ410により照合し、カードユニット20に搭載される集積回路を鍵管理センターサーバ310により照合する場合について説明したが、これは一例である。例えば、パチンコ機10に搭載される集積回路を、鍵管理センターサーバ310により照合し、カードユニット20に搭載される集積回路をセキュリティセンターサーバ410により照合してもよいし、セキュリティセンターサーバ410と鍵管理センターサーバ310におけるそれぞれの機能を備えた1つの認証センターによってパチンコ機10及びカードユニット20それぞれに搭載されている集積回路を照合してもよい。
(変形例11)
また、上記で暗号通信に言及していない、構成要素間の通信においても適宜暗号通信を行っても良い。例えば、通信制御IC23と払出制御チップ11とに暗号通信用の鍵を設定(記憶部に格納)し、通信時にこの鍵を用いて暗号通信を行っても良い。暗号通信を行う場合には、その通信を行う両者に鍵が設定される。
(変形例12)
また、上記実施形態では、暗号通信を共通鍵で行っていたが、暗号通信は公開鍵と秘密鍵を用いた通信であってもよい。この場合には、適宜、暗号通信を行う構成要素間で、公開鍵と秘密鍵とが設定される。その他暗号化方式は任意であり、様々な方式で暗号化が行われる。
(変形例13)
なお、管理システム1を構成する各装置の記憶部に格納されたプログラムは、ネットワークNを介してダウンロード等されたものであってもよい。
(変形例14)
なお、管理システム1を構成する各装置の制御部や処理部は、その少なくとも一部が上述の処理の少なくとも一部を行うための専用回路によって構成されてもよい。
(変形例15)
また、上記における情報の照合は、一方の装置で行っているが、適宜、他方の装置で行っても良い。例えば、ステップD11等における照合は、主制御部21で行われてもよい。