JP4859572B2 - プローブカードの製造方法 - Google Patents

プローブカードの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4859572B2
JP4859572B2 JP2006195899A JP2006195899A JP4859572B2 JP 4859572 B2 JP4859572 B2 JP 4859572B2 JP 2006195899 A JP2006195899 A JP 2006195899A JP 2006195899 A JP2006195899 A JP 2006195899A JP 4859572 B2 JP4859572 B2 JP 4859572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
layer
substrate
laminated
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006195899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008026027A (ja
Inventor
一道 町田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Electronic Materials Corp
Original Assignee
Japan Electronic Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Electronic Materials Corp filed Critical Japan Electronic Materials Corp
Priority to JP2006195899A priority Critical patent/JP4859572B2/ja
Publication of JP2008026027A publication Critical patent/JP2008026027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4859572B2 publication Critical patent/JP4859572B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Description

本発明は、プローブカードの製造方法に係り、更に詳しくは、基板上に多数のプローブピンが形成され、これらのプローブピンをターゲット電極にそれぞれ当接させ、これらのターゲット電極を外部装置と電気的に導通させるプローブカードの改良に関する。
一般に、半導体ウエハの製造工程で実施される電気的特性検査には、プローブ装置が用いられる。プローブ装置は、半導体ウエハをプローブカードに近づけ、プローブカード上に形成された多数のプローブピンを半導体ウエハ上の電極パッドに当接させる装置である。このようなプローブ装置を用いることによって、導電性を有するプローブを介して、半導体ウエハ上に形成された微小な電極パッドをテスターなどの外部装置と導通させることができる。
ここで、半導体デバイスは、フォトリソグラフィ技術の進歩による微細加工精度の著しい向上によって急速に高集積化されてきたことはよく知られている。この間、ウエハ面積に対する電極パッド数は飛躍的に増大し、最近の半導体デバイスでは、千個を越える電極パッドが数ミリ角の半導体ウエハ上に狭ピッチで配置されるようになってきた。
プローブカードは、ターゲットとなる半導体デバイスの電極パッドと同じピッチでプローブピンを配置させなければならない。このため、プローブピンの製造方法として、半導体デバイスと同様のフォトリソグラフィを用いた様々な技術が提案されるようになってきた(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、積層体からなるプローブピンが開示されている。このプローブピンは、プローブ基板に垂直な方向を積層方向として、フォトリソグラフィ技術を用いて積層形成されたものである。半導体ウエハ用のプローブカードは、半導体デバイスの加工技術の進歩に応じた精度向上が求められるため、プローブピンの製造技術に、半導体デバイスの製造に使用されるフォトリソグラフィ技術を利用することによって、所望の加工精度を得ることができる。
特開2001−91539号公報
しかしながら、上述した従来のプローブピンは、複数の層をプローブ基板に垂直な方向へ順に積層していくことによって作製されている。このため、プローブピンを所望の弾性特性を有する構造体として製作することは容易ではないという問題があった。
一般に、プローブカードは、プローブ基板の主面をターゲットに近づけて、当該主面上に配置された各プローブピンをターゲット電極に当接させて両者を電気的に導通させる。その際、プローブピンが弾性変形しながらターゲット電極に当接することにより、電極パッド及びプローブピン間に所定の押圧力が加えられ、両者を確実に導通させることができる。このため、各プローブピンは、ターゲット電極への当接方向、つまり、プローブ基板に垂直なZ方向にある程度の高さを有する構造物として作製されている。
ところが、複数の層をZ方向へ順に積層していく従来の製造方法では、フォトリソグラフィ処理における露光方向がZ方向となり、XY平面内では、高精度の微細加工を自由に行うことができる。しかしながら、Y軸に平行な面内において自由度の高い加工を行おうとすれば、1つのプローブピンを膨大な数の層で形成し、各層を異なるフォトマスクによってフォトリソグラフィ処理していかなければならず、フォトマスクの調達コストと、製造工程の複雑さの両面で高コストとなり、その実用化は容易ではないと考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、プローブピンの狭ピッチ化が容易なプローブカードを提供することを目的とする。また、プローブピンの弾性特性が良好なプローブカードを提供することを目的とする。また、プローブピンの高密度配置が容易なプローブカードを提供することを目的とする。さらに、プローブピン間のノイズを抑制することができるプローブカードを提供することを目的とする。
第1の本発明によるプローブカードの製造方法は、2以上のプローブ層を含み、プローブ層間にプローブ隔離層を介在させた積層体を形成する積層ステップと、上記積層体のストライプ面をプローブ基板上に固着し、上記ストライプ面から露出する上記プローブ層を上記プローブ基板上の電極パッドに導通させる固着ステップと、上記プローブ隔離層を除去する除去ステップとを備え、上記積層ステップが、メッキ処理により第1の導電性材料を積層させて上記プローブ層を形成するプローブ層形成ステップと、メッキ処理により第2の導電性材料を積層させて上記プローブ隔離層を形成するプローブ隔離層形成ステップとを含み、上記除去ステップが、第1の導電性材料を残して、第2の導電性材料を除去するように構成される。
プローブ隔離層を介在させた2以上のプローブ層を含む積層体のストライプ面をプローブ基板に固着することにより、各プローブ層を上記基板上の電極パッドに導通させることができる。この状態で上記プローブ隔離層を除去すれば、2以上のプローブピンをプローブ基板上に同時に取り付けることができる。
また、積層体のストライプ面をプローブ基板と対向させることによって、積層体の積層主面をプローブ基板と交差させることができる。従って、プローブ基板と交差する面内におけるプローブピンの形状選択の自由度が高くなり、製造コストを顕著に増大させることなく、弾性特性の良好なプローブカードを製造することが可能となる。一般に、プローブ基板と直交する面内におけるプローブピンの形状は、ターゲット電極への当接時におけるプローブピンの弾性変形にとって極めて重要であり、本発明の製造方法によれば、この形状選択の自由度を高めることができるので、弾性特性の良好なプローブカードを容易に製造することができる。
さらに、積層体の積層方向をプローブピンの配列方向に一致させることにより、プローブピンの狭ピッチ化が容易となる。すなわち、各プローブピンはプローブ基板に積層体として取り付けられるため、プローブピンを狭ピッチで配置していくという困難な作業は不要となり、しかも、プローブ層及びプローブ隔離層の厚さの制御限界まで、プローブピンを狭ピッチ化することができる。
第2の本発明によるプローブカードの製造方法は、上記構成に加えて、上記除去ステップが、上記プローブ層を溶解させず、かつ、上記プローブ隔離層を溶解させるエッチング液に上記基板を浸潤させて行われる。
第3の本発明によるプローブカードの製造方法は、上記構成に加えて、上記積層ステップが、1つの上記プローブ層中に、隔離領域を介在させて独立した2以上のプローブ領域を形成し、上記固着ステップが、同じプローブ層中に形成された各プローブ領域を異なる上記電極パッドに導通させ、上記除去ステップが、上記プローブ隔離層とともに上記隔離領域を除去するように構成される。このような構成により、1つのプローブ層中に2つのプローブピンを形成することができるので、プローブ基板上でプローブピンをより高密度に配置させることができる。
第4の本発明によるプローブカードの製造方法は、上記構成に加えて、上記各プローブ層が、プローブ領域、及び、上記除去ステップによって除去される周辺領域で構成され、上記積層体を構成する2つのプローブ層におけるプローブ領域が互いに異なるように構成される。この様な構成により、各プローブピンを直線上に整列配置させるだけでなく、当該整列方向に交差する方向について各プローブピンを任意の位置に配置させることができる。
第5の本発明によるプローブカードの製造方法は、上記構成に加えて、上記積層ステップが、上記プローブ層として、シールド隔離層を介在させた電極層及びシールド層を積層し、上記固着ステップが、上記ストライプ面から露出する上記電極層及びシールド層を上記基板上の電極パッドにそれぞれ導通させ、上記除去ステップが、上記プローブ隔離層とともに上記シールド隔離層を除去する。この様な構成により、隣接するプローブピン間にシールドを介在させて、プローブピン間の電磁気的結合によるノイズの混入を抑制することができる。
第6の本発明によるプローブカードは、ターゲット電極に当接させる多数のプローブピンをプローブ基板上に配置したプローブカードであって、上記プローブピンが、プローブ隔離層を介在させた2以上のプローブ層を有する積層体のストライプ面を上記プローブ基板上に固着した後に上記プローブ隔離層を除去することによって、上記プローブ基板上に残されたプローブ層で構成される。

本発明のプローブカード及びその製造方法によれば、プローブピンの狭ピッチ化が容易なプローブカードを提供することができる。また、プローブピンの弾性特性が良好なプローブカードを提供することができる。また、プローブピンの高密度配置が容易なプローブカードを提供することができる。さらに、プローブピン間のノイズを抑制することができるプローブカードを提供することができる。
実施の形態1.
一般に、プローブカードは、プローブ基板上に百個から数千個のプローブピンを取り付けて構成される。本発明によるプローブカードの製造方法では、まず2以上のプローブピンが含まれる積層ブロックを作製し、この積層ブロックがプローブ基板上に正確に位置決めされ、取り付けられる。この様にしてプローブ基板上に1又は2以上の積層ブロックが取り付けられた後に、当該積層ブロック中の不要材料を除去すれば、多数のプローブピンがプローブ基板上に適切に配置されたプローブカードが得られる。
図1は、本発明の実施の形態1によるプローブカードの製造方法についての説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。図中の(a)は斜視図であり、(b)は矢印Aの方向から見た図(A矢視図)である。積層ブロック100は、フォトリソグラフィ技術及びメッキ技術を用いて、積層基板L1上に順次に積層された複数の層からなる。ここでは、積層基板L1と、プローブピン10をそれぞれ含む複数のプローブ層L2と、隣接するプローブ層L2間に介在させたプローブ隔離層L3とによって構成される。積層ブロック100の製造プロセスの詳細については後述する(図3を参照)。
プローブ層L2は、その主面がプローブ領域L2a及び周辺領域L2bに区画されている。プローブ領域L2aは、最終的にプローブピン10となる領域である。一方、周辺領域L2bはそれ以外の領域、つまり、プローブの外側や中空部に相当する領域であり、プローブピン10の形状を規定している。なお、本実施の形態による積層ブロック100では、各プローブ層L2において、同じ形状のプローブ領域L2aが同じ位置に形成されており、積層ブロックを矢印Aの方向から透視したとすれば、全てのプローブピン10が重なり合って見えるものとする。
プローブピン10は、ベースコンタクト部11、ビーム部12、エクステンション部13及びターゲットコンタクト部14によって構成されている。ベースコンタクト部11は、プローブ基板上の電極パッドに接合させるプローブピン10の端子部であり、ここでは、1つのプローブピン10が2つのベースコンタクト部11を有している。ビーム部12は、プローブ基板に沿って延びる腕部であり、一端側にベースコンタクト部11、他端側にエクステンション部13がそれぞれ設けられている。エクステンション部13は、プローブ基板に対し垂直にターゲット電極へ向かって延びる腕部である。ターゲットコンタクト部14は、ターゲット電極に当接させるエクステンション部13の先端である。
上記積層ブロック100は、積層方向に直交する平面である2つの積層主面101と、積層主面101と交差する側面であって、各層の断面がストライプ状に露出している複数のストライプ面102とを有している。これらのストライプ面102のうち、各プローブピン10のベースコンタクト部11が露出している面を特にベースストライプ面103と呼ぶことにする。このベースストライプ面103は、プローブ基板に取り付けられる面であり、平面となるように形成されている。なお、図1では、積層方向がY軸方向であり、積層ブロック100として、XZ平面からなる2つの積層主面101と、Y軸に平行な4つのストライプ面102(ベースストライプ面103を含む)からなる直方体を例示しているが、積層ブロック100は必ずしも直方体である必要はない。
図2は、図1の積層ブロック100を用いてプローブカードを作製する方法を示した説明図である。図中の(a)には、積層ブロック100と、積層ブロック100が取り付けられる前のプローブ基板110とが示されている。プローブ基板110は、予め研磨された平滑な主面を有する絶縁性基板であり、その主面上に多数の電極パッド16及び配線パターン17が形成されている。これらの電極パッド16にプローブピン10をそれぞれ接合すれば、配線パターン17を介して各プローブピン10と外部装置とを電気的に接続することができる。なお、熱膨張率を考慮すれば、プローブ基板110の材質は、ターゲット電極が形成されている基板の材質と一致させることが望ましく、例えば、半導体ウエハ用のプローブカードであれば、プローブ基板110の材料としてシリコンを用いることが望ましい。
図中の(b)は、積層ブロック100をプローブ基板110に取り付けた場合の様子が示されている。積層ブロック100は、XY平面上に配置されたプローブ基板110にベースストライプ面103を対向させて取り付けられる。このため、ベースストライプ面103から露出している各プローブピン10のベースコンタクト部11をプローブ基板110上の電極パッド16と導通させることができる。
積層ブロック100内における各プローブピン10のピッチは、プローブ層L2及びプローブ隔離層L3の厚さを制御することにより、プローブ基板110上の電極パッド16のピッチに一致させている。ここでは、X方向の長さが500μm程度のプローブピン10が50μm以下のピッチで形成されているものとする。例えばプローブピン10の厚さが10μm、プローブピン10間の間隔が10μmとなるように制御される。
このような積層ブロック100をプローブ基板110に対し正確に位置決めして配置すれば、積層ブロック100内の各プローブピン10も、それぞれが対応する電極パッド16と導通するように正確に配置される。この状態で、各プローブピン10のベースコンタクト部11が対応する電極パッド16にそれぞれ接合される。ベースコンタクト部11と電極パッド16との接合は、周知の接合方法を用いることができる。例えば、導電性接着剤による接合、常温固体接合などを利用することができる。
図中の(c)は、積層ブロック100内の不要材料が除去された後の様子を示した図である。積層ブロック100が接合されたプローブ基板110は、エッチング液に浸され、プローブピン10を除く積層ブロック100の構成材料が溶解され除去される。すなわち、積層基板L1と、プローブ隔離層L3と、プローブ層L2内の周辺領域L2bとが除去される。この様にして、不要材料がエッチングされた結果、プローブ基板110上にはプローブピン10のみが残る。なお、プローブ基板110や、プローブ基板110上の電極パッド16及び配線パターン17は、上記エッチング液に溶解しない材料が用いられ、あるいは、上記エッチング液に溶解しない保護膜が予め形成されており、上記エッチング液に対し耐性を有している。
なお、図2では、便宜上、プローブ基板110上に1つの積層ブロック100のみを配置させた例が示されているが、本発明はこの様な場合には限定されない。すなわち、同一のプローブ基板110上に2以上の積層ブロック100を取り付けることもできる。この場合、不要材料の除去は、プローブ基板110上に全ての積層ブロック100が取り付けられた後に行われる。
図3の(a)〜(g)は、積層ブロック100の製造工程の一例を示した図である。図中の(a)は、積層基板20上の周辺領域L2bにフォトレジスト膜21が形成された状態が示されている。積層基板20は、銅(Cu)などの導電性材料からなり、平滑な主面を有している。この積層基板20の全面にフォトレジスト膜21が形成され、露光現像処理を経てプローブ領域L2a内のフォトレジスト膜21が選択的に除去される。この結果、周辺領域L2bにフォトレジスト膜21が形成された積層基板20が得られる。
図中の(b)は、積層基板20上のプローブ領域L2aにプローブピン10が形成された状態が示されている。選択的にフォトレジスト膜21が形成された積層基板20上にニッケルコバルト合金(Ni−Co)などの導電性材料を積層してフォトレジスト膜21を除去すれば、プローブ領域L2aに選択的に導電性材料が積層された積層基板20、つまり、、プローブピン10が形成された積層基板20が得られる。この積層処理は、ニッケル及びコバルトを含む溶液中に浸した積層基板20に電圧を印加して、積層基板20の表面にニッケルコバルト合金を析出させる電気化学的処理、いわゆるメッキ処理として実現される。このとき、フォトレジスト膜21が導電性を有しなければ、フォトレジスト膜21が形成された周辺領域L2bには導電性材料が積層されない。一方、プローブ領域L2aに導電性材料を積層するためには、積層基板20も導電性材料によって構成されていなければならない。
図中の(c)及び(d)は、周辺領域L2bに導電性材料が積層される様子を示している。プローブピン10が形成された積層基板20上に銅(Cu)などの導電性材料を積層し(図中の(c))、更に表面を研磨加工することによって、プローブ領域L2a及び周辺領域L2bに異なる導電性材料が積層されたプローブ層L2が完成する(図中の(d))。周辺領域L2bの積層処理は、銅を含む溶液中に浸した積層基板20に電圧を印加して、積層基板20の表面に銅を析出させるメッキ処理として実現される。プローブピン10は導電性を有するため、上記メッキ処理によって、プローブ領域L2a及び周辺領域L2bに銅が析出する。このため、上記研磨加工は、少なくともプローブピン10が表出するまで行われる。プローブ層L2の厚さ、つまり、プローブピン10の幅は、ニッケルコバルト合金のメッキ処理の時間、溶液濃度、印加電圧などによって制御することができ、また、この研磨加工によって制御することもできる。
図中の(e)は、プローブ層L2上にプローブ隔離層L3が形成された状態が示されている。プローブ隔離層L3は、プローブ層L2上に銅(Cu)などの導電性材料を積層して形成される。プローブ隔離層L3も上記と同様のメッキ処理によって形成される。プローブ層L2は、その全面が導電性を有することから、プローブ層L2の全面にプローブ隔離層L3が均一に形成され、その後に研磨加工が行われる。プローブ隔離層L3の厚さ、つまり、プローブピン10の間隔は、銅のメッキ処理の時間、溶液濃度、印加電圧などによって制御することができ、また、この研磨加工によって制御することもできる。
図中の(f)及び(g)は、上記プローブ隔離層L3上に、さらにプローブ層L2が形成される様子を示している。プローブ隔離層L3上に、プローブ領域L2a及び周辺領域L2bを順に形成する工程は、積層基板20上に形成する工程と全く同様である。この様にして、積層基板20上にプローブ層L2及びプローブ隔離層L3を交互に積層することによって図1に示したような積層ブロック100が得られる。
ここでは、プローブ基板110に取り付けられた積層ブロック100を処理するエッチング液が、ニッケル系金属を溶解させず、銅を溶解させる選択的エッチング液であることを前提として、プローブピン10にニッケルコバルト合金を使用し、積層ブロック100内の他の部分に銅を使用する例について説明した。しかしながら、本発明は、この様な場合に限定されない。すなわち、プローブピン10には、上記エッチング液によって溶解されない様々な導電性材料を用いることができる。また、積層基板L1、プローブ隔離層L3及び周辺領域L2bには、上記エッチング液によって溶解される様々な導電性材料を用いることができる。例えば、周知の銅(Cu)のエッチング液には、Ni系金属や、金(Au)や、スズ(Sn)系金属を溶解させないものがあり、プローブピン10の材料としてこれらの金属を使用することもできる。
従来のプローブカードでは、プローブピンを積層形成する際、プローブ基板に垂直なZ方向を積層方向としていた。このため、所望の弾性特性を実現するために、Z方向に平行な面内において複雑な形状を実現しようとすれば、多数のフォトマスクを必要とし、また、多数のフォトリソグラフィ工程を必要とするという問題があった。これに対し、本実施の形態によるプローブカードでは、プローブ基板110に平行なY方向を積層方向とし、プローブ基板110に垂直なXZ面上に自由度の高いフォトリソグラフィ処理を行っている。このため、フォトマスクの数を顕著に増大させることなく、Z方向に平行な面(ZX面)内において、プローブピン10の形状を自由に設計することができるので、良好な弾性特性を有するプローブピン10を安価に製造することができる。
図4は、図2(b)に示したプローブ層L2の他の例を示した図である。このプローブピン10は、X方向に延びるビーム部12に、X方向に延びる複数のスリット15が形成されている。スリット15は、周辺領域L2bの一部であり、プローブ基板110への取り付け後のエッチング処理によって除去され、ビーム部12の貫通孔となる。また、各スリット15は、中央付近の幅が広く、端部に近づくに従って幅が狭くなっている。この様なスリット15の長さや幅などの形状、数、位置を調整することによって、ターゲットコンタクト部14をターゲット電極に当接させた際、所望の弾性変形が得られるプローブピンを作製することが可能となる。
図5は、本実施の形態により製造されたプローブカード1全体の一例と、その使用例を示した図である。このプローブカード1は、プローブ装置300に固定されるメイン基板120と、メイン基板120によって支持されているプローブ基板110と、メイン基板120とは反対側のプローブ基板110の主面に形成された多数のプローブピン10により構成される。プローブ基板110は、所定の範囲内で移動可能となるようにメイン基板120に支持されている。例えば、メイン基板120に弾性的に連結され、あるいは、メイン基板120から吊り下げられている。
プローブ装置300は、ステージ301と、当該ステージ301を昇降駆動するステージ駆動部302とを備えている。ステージ301は、プローブピン10に対向させて配置され、半導体ウエハなどのターゲット200が載置されたステージ301をステージ駆動部302が上昇させることによって、ターゲット上に形成されたターゲット電極201にプローブピン10を当接させる。
一般に、プローブピン10をターゲット電極201に当接させる際、全てのプローブピン10をターゲット電極201と良好に導通させるために、オーバードライブと呼ばれている周知の手法が利用される。すなわち、ステージ301を上昇させて、プローブ基板110上の大部分のプローブピン10をターゲット電極201に当接させた状態から、更にステージ301を上昇させて、ターゲット電極201がプローブピン10に近づけられる。オーバードライブを行うことによって、各プローブピン10が弾性変形し、ターゲット電極201に対して所定の負荷を加えながら当接している状態となる。
実施の形態2.
本実施の形態では、プローブ層L2の周辺領域L2bと、プローブ隔離層L3とを同時に形成することによって、実施の形態1よりも簡略化されたプローブカードの製造方法について説明する。
図6の(a)〜(f)は、本発明の実施の形態2によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。図中の(a)及び(b)は、積層基板20上のプローブ領域L2aにプローブピン10を形成する工程が示されており、図3の(a)及び(b)の場合と同様である。
図中の(c)及び(d)は、周辺領域L2b及びプローブ隔離層L3が同時に形成される様子を示している。プローブピン10が形成された積層基板20上に銅(Cu)などの導電性材料を積層し(図中の(c))、更に表面を研磨加工することによって、導電性材料23からなる周辺領域L2b及びプローブ隔離層L3が同時に形成される(図中の(d))。つまり、プローブ層L2内の周辺領域L2bが、プローブ隔離層L3の一部分として形成される。
図中の(e)及び(f)は、上記プローブ隔離層L3上に、さらにプローブ層L2が形成される様子を示している。プローブ隔離層L3上で、上記(a)〜(d)の製造工程が繰り返され、積層基板20上に、プローブ層L2及びプローブ隔離層L3が交互に積層されていく。
この製造工程を図3(実施の形態1)の場合と比較すれば、図3の(c)及び(d)において積層される導電性材料をより厚く形成し、プローブピン10が露出しないように研磨加工することによって、図3の(e)の工程を省略している。このため、本実施の形態によれば、実施の形態1よりも製造工程を簡略することができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、各プローブ層L2において、同じ形状のプローブ領域L2aが同じ位置に形成されている場合について説明した。これに対し、本実施の形態では、プローブ層L2によってプローブ領域L2aが異なる場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態3によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。図中の(a)は、積層ブロック100の斜視図、(b)は奇数番目のプローブ層L2−(2n+1)の平面図、(c)は偶数番目のプローブ層L2−(2n)の平面図である(いずれもnは整数)。
各プローブ層L2内に形成されるプローブピン10の形状は同一であるが、その形成される位置、つまり、プローブ領域L2aが、奇数番目のプローブ層L2−(2n+1)と偶数番目のプローブ層L2−(2n)とで異なっている。ここでは、X方向の位置を距離dだけシフトさせている。
プローブピン10は、材質、形状及び製造方法が同一であれば、同一の特性を有することから、各プローブ層L2内に形成されたプローブピン10は、同じ弾性特性や電気的特性を有している。ただし、X方向の位置を交互にシフトさせて形成しているため、隣接するプローブピン10のベースコンタクト部11の位置を互いに遠ざけ、また、ターゲットコンタクト部14の位置を互いに遠ざけることができる。
隣接するベースコンタクト部11をX方向にずらし、ベースコンタクト部11間の距離を広げることにより、プローブ基板110上で隣接して配置されている電極パッド16が短絡されにくくなり、また、配線パターン17のプローブ基板110上における引き回しが容易となる。同様にして、隣接するターゲットコンタクト部14をX方向にずらし、ターゲットコンタクト部14間の距離を広げることにより、ターゲット200上で隣接して配置されているターゲット電極201が短絡されにくくなる。
なお、図7では、プローブピン10のX方向の位置が2種類ある場合について説明したが、X方向の位置が3種類以上となるようにプローブピンの位置をシフトさせてもよいことは言うまでもない。
図8は、本発明の実施の形態3によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の他の例が示されている。図中の(a)は、積層ブロック100の斜視図、(b)は奇数番目のプローブ層L2−(2n+1)の平面図、(c)は偶数番目のプローブ層L2−(2n)の平面図である(いずれもnは整数)。
各プローブ層L2内に形成されるプローブピン10は、ターゲットコンタクト部14の位置は同一であるが、ビーム部12の長さ及びベースコンタクト部11の位置が、奇数番目のプローブ層L2−(2n+1)と偶数番目のプローブ層L2−(2n)とで異なっている。ここでは、ビーム部の長さが、長さdだけ異なっており、ベースコンタクト部11の位置もX方向に距離dだけシフトしている。
この様な構成によって、図7の場合と同様、ベースコンタクト部11間の距離を広げ、プローブ基板110上で隣接して配置されている電極パッド16が短絡されにくくなり、また、配線パターン17のプローブ基板110上における引き回しが容易となる。
なお、奇数番目と偶数番目のプローブ層L2では、ビーム部12の長さが異なっており、これらのプローブピン10は異なった弾性特性を有している。しかしながら、例えば、ビーム部12の太さを異ならせたり、スリット15の数や幅を異ならせることによって、奇数番目と偶数番目のプローブピン10の弾性特性を一致させることもできる。すなわち、ビーム部12が短いプローブピン10について、ビーム部12をより細くし、スリット15の数をより多くし、あるいは、スリット15の幅をより広くすれば、ビーム部12の長いプローブピン10に近い弾性特性を実現することができる。
なお、図8では、プローブピン10のビーム部12の長さが2種類の場合について説明したが、ビーム部12の長さを3種類以上とし、ベースコンタクト部11のX方向の位置が3以上となるようにしてもよいことは言うまでもない。また、ベースコンタクト部11の位置を同一とし、ターゲットコンタクト部14の位置をX方向に異ならせるようにプローブ領域L2aを形成してもよい。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、1つのプローブ層L2内に1つのプローブピン10が形成される場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、1つのプローブ層L2内に2以上のプローブピン10a及び10bが形成される場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態4によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。この積層ブロック100は、1つのプローブ層L2内に互いに独立した2つのプローブ領域L2aが形成されており、周辺領域L2bがエッチング処理によって除去された後に、2つのプローブピン10a及び10bが得られる。
2つのプローブピン10a及び10bは、それぞれのベースコンタクト部11をX方向にずらし、それぞれのターゲットコンタクト部14をX方向にずらし、それぞれのビーム部12をZ方向にずらして形成されている。また、プローブピン10a及び10bは、隔離領域L2cを介して完全に分離されており、互いに接することはない。ここで、隔離領域L2cは、周辺領域L2bの一部であり、プローブ層L2内の独立した2つのプローブ領域L2a間に配置されているという点を除き、他の周辺領域L2bと異なるところがない。
本実施の形態によれば、1つのプローブ層L2を用いて、2つのプローブピン10a及び10bを形成することができ、製造工程を簡略化することができる。また、2つのプローブピン10a及び10bを立体的に配列させることにより、プローブ基板110上においてプローブピン10を高密度に配置することができる。
実施の形態5.
実施の形態1〜4では、プローブピン10が単一の材料によって構成される場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、プローブピン10が異なる材料からなる多層構造を有する場合について説明する。
図10は、本発明の実施の形態5によるプローブカードの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図であり、図中の(a)〜(c)は、それぞれY方向、Z方向、X方向から見た図である。このプローブピン10は、ターゲットコンタクト部14が3層構造を有する一方、ターゲットコンタクト部14以外の部分、少なくともビーム部12が単一の材料で構成されている。
ターゲットコンタクト部14は、導電性を有する3層L21〜L23で構成されており、中央の導電層L22が、ターゲット電極に当接させるコンタクトチップ14c、両側の導電層L21及びL23が、コンタクトチップ14cを挟み込んで保持するコンタクトチップ保持部14hとして機能している。また、ターゲットコンタクト部14以外は、導電層L21及びL23からなる。つまり、このコンタクトチップ保持部14hは、プローブ層L2をターゲットコンタクト部14において厚み方向に分岐させて形成されており、平板状のコンタクトチップ14cを挟持している。また、コンタクトチップ保持部14hの先端は、コンタクトチップ14cの先端よりも後退させて形成され、ターゲット電極にはコンタクトチップ14cのみが当接する。
このコンタクトチップ14cは、耐摩耗性を確保するために、プローブピン10のその他の部分よりも硬度の高い導電性材料からなる。例えば、ロジウムRhが用いられる。一方、コンタクトチップ14c以外の部分は、ターゲット電極からの押圧力によって弾性変形しやすいように、コンタクトチップ14cに比べて弾性の大きな導電性材料からなる。例えば、ニッケルコバルト(Ni−Co)合金が用いられる。一般に、高い摩耗性を有する材料は、弾性係数が小さいことから、コンタクトチップ14cとその他の構成部分の材料を異ならせることによって、ターゲットコンタクト部14の耐摩耗性の確保と、ターゲット電極からの押圧力によって撓む適度な弾性の確保とを両立させることができる。なお、これらの導電性材料は、いずれもエッチング処理によって除去されない材料から選択される。
図11の(a)〜(f)は、本発明の実施の形態5によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。図中の(a)及び(b)は、積層基板20上に導電層L21及びその周辺領域L2bを形成する工程が示されており、図3の(a)〜(d)と同様の工程である。
図中の(c)は、(b)の基板上に導電層L22を形成した状態を示している。導電層L22は、積層基板20の全面にフォトレジスト膜を形成し、露光現像処理を経てコンタクトチップ14cの形成領域内のフォトレジスト膜を選択的に除去した状態において、導電性材料を積層させて形成される。この積層処理は、メッキ処理によって実現される。その後に、フォトレジスト膜を除去すれば、図中の(c)の状態となる。
図中の(d)は、更に導電層L23を形成した状態を示している。導電層L23も、導電層L22と同様にして形成される。
図中の(e)及び(f)は、導電層L22及びL23の周辺領域L2b及びプローブ隔離層L3が同時に形成される様子を示している。導電層L21〜L23が形成された積層基板20上に銅(Cu)などの導電性材料を積層し(図中の(d))、更に表面を研磨加工することによって、導電層L22及びL23の周辺領域L2b及びプローブ隔離層L3が同時に形成される(図中の(f))。つまり、プローブ層L2内の周辺領域L2bが、プローブ隔離層L3の一部分として形成される。
このプローブ隔離層L3上に、更に同様のプローブピン10が繰り返し形成され、上述した各実施の形態と同様、複数のプローブピン10が含まれる積層ブロック100が得られる。
実施の形態6.
本実施の形態では、隣接するプローブピン10間にシールドが設けられ、プローブピン10間におけるノイズの影響を抑制することができるプローブカードの製造方法について説明する。
図12は、本発明の実施の形態6によるプローブピンの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図であり、図中の(a)〜(c)は、それぞれY方向、Z方向、X方向から見た図である。このプローブピン10は、絶縁性材料からなるシールドスペーサ10tを部分的に介在させて、平行に配置されたプローブ本体10s及びシールド10uによって構成される。
プローブ本体10sは、実施の形態1のプローブピン10に相当する。シールド10uは、空隙を介してプローブ本体10sと平行に配置されており、プローブ基板110上では、隣接しているプローブ本体10s間に配置される。このため、これらのプローブ本体10s間における静電結合などの電磁気的結合を抑制するシールド手段として機能する。シールドスペーサ10tは、プローブ本体10s及びシールド10uを一定の間隔に保持するスペーサであり、プローブ本体10s及びシールド10uと比較すれば、XZ平面上のごく小さな領域として形成され、プローブ本体10s及びシールド10uを結合している。
また、シールド10uは、プローブ本体10sと概ね同様の形状からなるが、ターゲット電極に当接しないように、プローブ本体10sに比べて、ターゲットコンタクト部14が、ターゲット電極から後退した形状となっている。また、シールド10uは、プローブ本体10sと同様のベースコンタクト部11を有している。
このプローブピン10がプローブ基板110上に取り付けられる際、プローブ本体10s及びシールド10uのベースコンタクト部11は、それぞれ異なる電極パッドに導通するように接続される。つまり、プローブ本体10sは、外部装置に接続される信号端子としての電極パッドに接続される一方、シールド10uは、電源ラインなどの安定電位を供給する電極パッドに接続される。
図13及び14の(a)〜(h)は、本発明の実施の形態6によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。図中の(a)は、プローブ本体領域L2sに、ニッケルコバルトなどの導電性材料がメッキ処理により積層され、プローブ本体10sが形成された状態が示されており、図3の(b)と同様の工程である。
図中の(b)及び(c)は、シールドスペーサ10tが形成される様子が示されている。(a)の積層基板20は、その全面にフォトレジスト膜21が形成され、その後に選択的に除去されて、周辺領域L2b及びシールドスペーサ領域L2tにフォトレジスト膜21が残される(図中の(b))。次に、銅などの導電性材料がメッキ処理により、フォトレジスト膜21が形成されていない領域、つまり、シールドスペーサ領域L2tを除くプローブ本体10s上に積層される(図中の(c))。このようにしてフォトレジスト膜21からなるシールドスペーサ10tが形成される。
図中の(d)及び(e)は、シールド10uが形成される様子が示されている。シールドスペーサ10tが形成された積層基板20は、その全面にフォトレジスト膜21が再び形成され、シールド領域L2uが選択的に除去される(図中の(d))。次に、ニッケルコバルトなどの導電性材料がメッキ処理により、フォトレジスト膜21が形成されていないシールド領域L2uに積層され、フォトレジスト膜21が除去される(図中の(e))。
ここで、シールドスペーサ10tは、絶縁性のフォトレジストで形成されていることから、メッキ処理によって、シールドスペーサ10t上にシールド10uを形成することはできない。しかしながら、シールドスペーサ領域L2tがシールド10uの厚さに比べてごく小さな領域であれば、シールドスペーサ10t上にもシールド10uを形成することができる。なお、シールドスペーサ10t上にシールド10uが良好に形成できない場合には、スパッタリングなどによってシールドスペーサ10t上に予め導電性材料を製膜してから、シールド10uを形成してもよい。
図中の(f)及び(g)は、プローブ層L2及びプローブ隔離層L3が同時に形成される様子を示している。プローブ本体10s、シールドスペーサ10t、シールド10uが順に形成された積層基板20上に銅(Cu)などの導電性材料を積層し(図中の(f))、更に表面を研磨加工することによって、プローブ層L2及びプローブ隔離層L3が同時に形成される(図中の(g))。本実施の形態では、プローブ層L2が、電極層L24、シールド隔離層L25及びシールド層L26の3層構造を有している。電極層L24は、プローブ本体10sを含む層であり、シールド隔離層L25は、シールドスペーサ10tを含む層であり、シールド層L26は、シールド10uを含む層である。
このプローブ隔離層L3上に、更にプローブ層L2及びプローブ隔離層L3が交互に形成され、上述した各実施の形態と同様、複数のプローブピン10が含まれる積層ブロック100が得られる。
なお、本実施の形態では、プローブ本体10s及びシールド10u間に、フォトレジストで構成されるシールドスペーサ10tを介在させた例について説明したが、このシールドスペーサ10tを省略することもできる。また、本実施のの形態では、プローブ本体10sの片側にシールド10uを配置させた例について説明したが、プローブ本体10sの両側にシールド10uを配置させてもよい。
実施の形態7.
実施の形態5では、コンタクトチップ14cをコンタクトチップ保持部14hで挟み込んだ3層構造を有するプローブピン10について説明した。これに対し、本実施の形態では、熱膨張率の異なる材料からなる2層構造を有するプローブピン10について説明する。
図15は、本発明の実施の形態5によるプローブカードの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図であり、図中の(a)〜(c)は、それぞれY方向、Z方向、X方向から見た図である。このプローブピン10は、第1プローブ層10v及び第2プローブ層10wの2層構造を有している。
第1プローブ層10v及び第2プローブ層10wは、いずれもプローブ基板110への取付後のエッチング処理によって溶解しない異なる導電性材料からなる。一般に、異なる材料からなる2層を接合させた構造体は、材料間の熱膨張率の差に起因して、温度変化にともなって接合面が曲がるという性質がある。金属板を接合させたバイメタル構造がこの様な性質を有することはよく知られている。この様な構造体と同様にして、プローブピン10を2層構造とし、各層10v及び10wを熱膨張率の異なる材料で形成すれば、温度変化時にプローブピン10をY方向に曲がる性質を付加することができる。
ターゲットを加熱して行われる高温試験や、ターゲットを冷却して行われる低温試験では、ステージ301を上昇させて、プローブピン10をターゲット電極に当接させる際にプローブピン10に大きな温度変化が生じる。このとき、プローブピン10は、Y方向に曲がり、ターゲット電極201上に当接しているプローブピン10の先端が、ターゲット電極201を引掻きながら移動するスクラブ動作が生じる。このようなスクラブ動作によって、ターゲット電極201上に形成された酸化膜や不純物を除去し、プローブピン10とターゲット電極201とを電気的に良好に接続することができる。
本発明によるプローブピンの製造方法では、プローブピン10がY方向への積層によって形成されており、このような2層構造を有するプローブピン10を容易に製造することができる。従って、高温試験又は低温試験に好適なプローブピンを容易に製造することができる。
本発明の実施の形態1によるプローブカードの製造方法についての説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。 図1の積層ブロック100を用いてプローブカードを作製する方法を示した説明図である。 積層ブロック100の製造工程の一例を示した図である。 図2(b)に示したプローブ層L2の他の例を示した図である。 本実施の形態により製造されたプローブカード1全体の一例と、その使用例を示した図である。 本発明の実施の形態2によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。 本発明の実施の形態3によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。 本発明の実施の形態3によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の他の例が示されている。 本発明の実施の形態4によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の一例が示されている。 本発明の実施の形態5によるプローブカードの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図である。 本発明の実施の形態5によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。 本発明の実施の形態6によるプローブピンの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図である。 本発明の実施の形態6によるプローブカードの製造方法の要部を示した説明図であり、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。 図14に引き続き、積層ブロック100の製造工程の一例が示されている。 本発明の実施の形態7によるプローブカードの製造方法によって作成されたプローブピン10の一構成例を示した図である。
符号の説明
1 プローブカード
10,10a,10b プローブピン
10s プローブ本体
10t シールドスペーサ
10u シールド
10v,10w プローブ層
11 ベースコンタクト部
12 ビーム部
13 エクステンション部
14 ターゲットコンタクト部
14c コンタクトチップ
14h コンタクトチップ保持部
15 スリット
16 電極パッド
17 配線パターン
20 積層基板
21 フォトレジスト膜
23 導電性材料
100 積層ブロック
101 積層主面
102 ストライプ面
103 ベースストライプ面
110 プローブ基板
120 メイン基板
L1 積層基板
L2,L21〜L23, プローブ層
L21〜L23 導電層
L24 電極層
L25 シールド隔離層
L26 シールド層
L2a プローブ領域
L2b 周辺領域
L2c 隔離領域
L2s プローブ本体領域
L2t シールドスペーサ領域
L2u シールド領域
L3 プローブ隔離層

Claims (1)

  1. 2以上のプローブ層を含み、プローブ層間にプローブ隔離層を介在させた積層体を形成する積層ステップと、
    上記積層体のストライプ面をプローブ基板上に固着し、上記ストライプ面から露出する上記プローブ層を上記プローブ基板上の電極パッドに導通させる固着ステップと、
    上記プローブ隔離層を除去する除去ステップとを備え
    上記積層ステップは、メッキ処理により第1の導電性材料を積層させて上記プローブ層を形成するプローブ層形成ステップと、
    メッキ処理により第2の導電性材料を積層させて上記プローブ隔離層を形成するプローブ隔離層形成ステップとを含み、
    上記除去ステップは、第1の導電性材料を残して、第2の導電性材料を除去することを特徴とするプローブカードの製造方法。
JP2006195899A 2006-07-18 2006-07-18 プローブカードの製造方法 Active JP4859572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006195899A JP4859572B2 (ja) 2006-07-18 2006-07-18 プローブカードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006195899A JP4859572B2 (ja) 2006-07-18 2006-07-18 プローブカードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008026027A JP2008026027A (ja) 2008-02-07
JP4859572B2 true JP4859572B2 (ja) 2012-01-25

Family

ID=39116819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006195899A Active JP4859572B2 (ja) 2006-07-18 2006-07-18 プローブカードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4859572B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5351453B2 (ja) * 2008-07-09 2013-11-27 日本電子材料株式会社 コンタクトプローブ複合体
JP6420667B2 (ja) * 2015-01-08 2018-11-07 日本電子材料株式会社 コンタクトプローブ
JP6584816B2 (ja) * 2015-04-20 2019-10-02 日置電機株式会社 プローブユニットおよびプローブユニット製造方法
JP6534558B2 (ja) * 2015-04-20 2019-06-26 日置電機株式会社 プローブユニットおよびプローブユニット製造方法
JP6548963B2 (ja) * 2015-06-10 2019-07-24 株式会社日本マイクロニクス プローブの製造方法、プローブ、プローブ積層体、プローブ組立体およびプローブ組立体の製造方法
US20220357362A1 (en) * 2019-08-28 2022-11-10 Nidec-Read Corporation Inspection jig and inspection device

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07159440A (ja) * 1993-12-03 1995-06-23 Aica Kogyo Co Ltd 半導体用テスタ−の電極ユニット
JP3381375B2 (ja) * 1994-04-18 2003-02-24 ソニー株式会社 電極集合体及びその製造方法ならびに電極集合体を用いたリードフレーム
JP4185218B2 (ja) * 1999-04-02 2008-11-26 株式会社ヨコオ コンタクトプローブとその製造方法、および前記コンタクトプローブを用いたプローブ装置とその製造方法
US6945827B2 (en) * 2002-12-23 2005-09-20 Formfactor, Inc. Microelectronic contact structure
JP2006064676A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Tokyo Electron Ltd プローブ針、プローブ針の製造方法および三次元立体構造の製造方法
JP2007078359A (ja) * 2005-09-09 2007-03-29 Japan Electronic Materials Corp プローブの基板への取り付け方法およびそれに用いるプローブユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008026027A (ja) 2008-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100491453B1 (ko) 접점 구조와 그 제조 방법 및 이를 이용한 프로브 접점조립체
JP4859572B2 (ja) プローブカードの製造方法
KR20080035468A (ko) 프로브
JP2002082130A (ja) 半導体素子検査装置及びその製造方法
TWI739003B (zh) 電子裝置的測試設備的探針卡的多層的製造方法
WO2003062837A1 (fr) Carte sonde
TW202120939A (zh) 製造用於電子裝置的探針頭的接觸探針的製造方法及相應的接觸探針
JP5643477B2 (ja) コンタクトプローブ
JP2008233022A (ja) コンタクトプローブ
JP5414158B2 (ja) コンタクトプローブの製造方法
JP2010038803A (ja) コンタクトプローブ及びコンタクトプローブの製造方法
JP5426494B2 (ja) プローブカードの製造方法
JP2008164317A (ja) プローブカード
JP5058032B2 (ja) コンタクトプローブの製造方法
JP5276836B2 (ja) プローブカード
JP5351453B2 (ja) コンタクトプローブ複合体
KR101133407B1 (ko) 프로브 및 프로브장치 제조방법
KR20090074383A (ko) 프로브 구조물 및 그 제조방법
JP2008089399A (ja) 通電試験用プローブおよび通電試験用プローブ組立体
JP2014016371A (ja) コンタクトプローブ
JP6548963B2 (ja) プローブの製造方法、プローブ、プローブ積層体、プローブ組立体およびプローブ組立体の製造方法
JP7386138B2 (ja) 配線基板
JP2010276426A (ja) プローブカード
JP2010107319A (ja) コンタクトプローブの製造方法
JP5203136B2 (ja) コンタクトプローブの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4859572

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250