JP4858359B2 - プリプレグ用エポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ、積層板、プリント配線板 - Google Patents

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本発明は、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ、積層板、プリント配線板に関するものである。
電子機器などに使用されるプリント配線板は、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスなどの基材に含浸してプリプレグを作製し、このプリプレグを複数枚積層してさらにその片面または両面に銅箔などの金属箔を積層し、これを加熱加圧して成型することにより金属箔張り積層板を作製し、この積層板の表面の金属箔をプリント配線加工して導体パターンを形成することにより製造されている。
従来、プリプレグの基材に含浸する熱硬化性樹脂組成物として、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填材などを配合したエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。無機充填材としては、シリカなどが用いられており、プリント配線板の熱膨張率の低減とエポキシ樹脂組成物の流動性を両立させる点からは、球状シリカが好ましく用いられている。また、吸湿特性を向上させて絶縁信頼性を高めるために、シリカをエポキシシランカップリング剤などで表面処理することが知られている(特許文献1、2参照)。
特開2002−080624号公報 特開2004−277729号公報
しかしながら、無機充填材として、カップリング剤で表面処理したシリカを用いた場合であっても、吸湿によりプリント配線板の層間密着性の低下が起こり、絶縁信頼性の向上を阻む要因となっていた。
また、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノール性水酸基を有する硬化剤を用いることで、プリント配線板の吸湿特性を高めることができることが知られているが、フェノール性水酸基を有する硬化剤をカップリング剤で表面処理したシリカと組み合わせて用いた場合、シリカの表面処理による吸湿特性の向上効果が十分に発現しないという問題があった。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、吸湿後のプリント配線板の層間密着性が向上し、プリント配線板の絶縁信頼性を高めることができるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ、積層板、およびプリント配線板を提供することを課題としている。
また本発明は、フェノール性水酸基を有する硬化剤を用いた場合にも、シリカへのカップリング剤を用いた表面処理による吸湿特性の向上効果が十分に発現し、プリント配線板の絶縁信頼性をさらに高めることができるプリプレグ用エポキシ樹脂組成物、それを用いたプリプレグ、積層板、およびプリント配線板を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1に、本発明のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、およびイソシアネートシランで表面処理した球状シリカを含有することを特徴とする。
第2に、上記第1のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物において、フェノール性水酸基を有する硬化剤を含有することを特徴とする。
第3に、本発明のプリプレグは、上記第1または第2のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を基材に含浸し、加熱乾燥により半硬化したものであることを特徴とする。
第4に、本発明の積層板は、上記第3のプリプレグを複数枚積層し、さらに金属箔を積層した積層体を加熱加圧して成型したものであることを特徴とする。
第5に、本発明のプリント配線板は、上記第4の積層板に導体パターンを形成したものであることを特徴とする。
上記第1の発明によれば、無機充填材としてイソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いることで、吸湿後のプリント配線板の層間密着性を向上させることができ、プリント配線板の絶縁信頼性を高めることができる。
上記第2の発明によれば、無機充填材としてイソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いることで、上記第1の発明の効果に加え、フェノール性水酸基を有する硬化剤を用いた場合にも、球状シリカへの表面処理による吸湿特性の向上効果をプリント配線板に発現させることができる。さらに、この吸湿特性の向上効果と、上記した吸湿後のプリント配線板における層間密着性の向上効果により、プリント配線板の絶縁信頼性を大幅に高めることができる。
上記第3の発明によれば、上記第1および第2のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を用いているので、吸湿後のプリント配線板の層間密着性を向上させることができ、プリント配線板の絶縁信頼性を高めることができる。特に、フェノール性水酸基を有する硬化剤を用いた場合にも、球状シリカへの表面処理による吸湿特性の向上効果をプリント配線板に発現させることができ、この吸湿特性の向上効果と、上記した吸湿後のプリント配線板における層間密着性の向上効果により、プリント配線板の絶縁信頼性を大幅に高めることができる。
上記第4の発明によれば、上記第3のプリプレグを用いているので、吸湿後のプリント配線板の層間密着性を向上させることができ、プリント配線板の絶縁信頼性を高めることができる。特に、フェノール性水酸基を有する硬化剤を用いた場合にも、球状シリカへの表面処理による吸湿特性の向上効果をプリント配線板に発現させることができ、この吸湿特性の向上効果と、上記した吸湿後のプリント配線板における層間密着性の向上効果により、プリント配線板の絶縁信頼性を大幅に高めることができる。
上記第5の発明によれば、上記第4の積層板を用いているので、吸湿後の層間密着性を向上させることができ、絶縁信頼性を高めることができる。特に、フェノール性水酸基を有する硬化剤を用いた場合にも、球状シリカへの表面処理による吸湿特性の向上効果を発現させることができ、この吸湿特性の向上効果と、上記した吸湿後の層間密着性の向上効果により、絶縁信頼性を大幅に高めることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限はないが、その具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、およびこれらを難燃化のためにハロゲン化したエポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、硬化剤としては、フェノール性水酸基を有する硬化剤が好ましく用いられる。フェノール性水酸基を有する硬化剤の具体例としては、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール性水酸基を有する硬化剤の配合量は、好ましくは、フェノール性水酸基とエポキシ基との当量比(水酸基当量/エポキシ当量)が0.5〜1.5となる量である。当量比が小さ過ぎると、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物の硬化特性が低下する場合があり、当量比が大き過ぎると、硬化剤が未反応で残り、プリント配線板の耐熱性、耐衝撃性などの性能が低下する場合がある。
本発明では、上記の硬化剤と共に、硬化反応を促進させるために硬化促進剤を併用してもよい。硬化促進剤としては、エポキシ樹脂の硬化反応を促進させるものであれば特に制限はないが、その具体例としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリエチレンジアミン等の三級アミン類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量に対して0.1〜5質量%が好ましい。
本発明では、無機充填材として、イソシアネートシランで表面処理した球状シリカ(溶融シリカ)が用いられる。球状シリカを用いることで、プリント配線板の厚み方向の線膨張を低減し、プリント配線板を強靱化することができると共に、エポキシ樹脂組成物の流動性を向上させることができる。
球状シリカの平均粒子径は、好ましくは2μm以下、より好ましくは0.3〜1μmである。平均粒子径は、レーザー回折・散乱法で測定することができる。
表面処理した球状シリカの配合量は、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物の全量に対して好ましくは30〜90質量%である。球状シリカの配合量が少な過ぎると、プリント配線板の熱膨張や吸水率を十分に小さくすることができなくなり、球状シリカの配合量が多過ぎると、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物の流動性が低下する場合がある。
本発明において球状シリカを表面処理するカップリング剤として用いられるイソシアネートシランの具体例としては、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
Y−(CH2)−SiX3(1)
(式中、Yは、イソシアネート基を示し、Xは、メトキシ基、エトキシ基、エチルオキシメトキシ基などの加水分解基を示し、nは整数を示す。)
球状シリカの表面処理に用いられるイソシアネートシランの具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
イソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いた場合、イソシアネート基は硫黄原子を含まないため、積層板に対してドリル加工を行う際にドリルの折損を抑制することができる。
上記のカップリング剤を用いて球状シリカを表面処理する方法としては、公知の方法を適用することができ、その具体例としては、カップリング剤を直接噴霧するスプレー法、カップリング剤の希薄水溶液を調製して含浸処理する水溶液法、カップリング剤を有機溶媒で含浸処理する有機溶媒法などが挙げられる。
上記のカップリング剤による表面処理量は、球状シリカを基準として好ましくは0.4〜3.0質量%、より好ましくは0.8〜3.0質量%、さらに好ましくは0.8〜2.0質量%である。表面処理量を当該範囲内とすることで、吸湿特性の向上効果を十分に得ることができ、表面処理の効率も低下することがない。特に、表面処理量を0.8〜3.0質量%とすることで、吸湿後のプリント配線板における層間密着性が顕著に向上し、プリント配線板の絶縁信頼性を大幅に高めることができる。さらに、表面処理量を0.8〜2.0質量%とすることで、プリント配線板の耐熱性も良好なものとすることができる。
本発明のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、たとえば、上記のエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、および必要に応じて他の成分を配合し、これをミキサー、ブレンダーなどを用いて均一に混合することによりワニスとして調製される。プリプレグ用エポキシ樹脂組成物は、溶媒で希釈するようにしてもよい。
このようにして調製されたプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を、ガラスクロス、有機基材などの基材に含浸した後、これを、たとえば120〜180℃程度の温度で加熱乾燥することにより、溶媒を除去すると共に、未硬化状態(A−ステージ)から半硬化状態(B−ステージ)とし、これによりプリプレグが製造される。
そして、このようにして得られたプリプレグを複数枚積層し、さらに金属箔を積層したものを、たとえば、加熱温度150〜300℃、圧力0.98〜6.0MPaの条件で、10〜240分間加熱加圧して成型することにより、樹脂を半硬化状態(B−ステージ)から完全硬化状態(C−ステージ)とし、これにより積層板が製造される。金属箔は、プリプレグの片面または両面に積層され、たとえば厚さ3〜105μmの銅箔、アルミニウム箔などが用いられる。
その後、積層板の片面または両面に配置された金属箔に、サブトラクティブ法などにより導体パターンを形成し、必要に応じてスルーホールの形成などの加工をすることによって、プリント配線板が製造される。
また、あらかじめ内層回路として導体パターンが形成された内層用基板(たとえば、上記のようにして得たプリント配線板)の片面または両面に、所定寸法に裁断されたプリプレグを所定枚数積層し、さらに金属箔を積層し、これを加熱加圧して成型することにより、多層プリント配線板に加工される多層積層板を製造することができる。この段階において、プリプレグの樹脂は、半硬化状態(B−ステージ)から完全硬化状態(C−ステージ)へと変化し絶縁層を形成する。
その後、多層積層板の片面または両面に配置された金属箔に、サブトラクティブ法などにより導体パターンを形成することにより、多層プリント配線板が製造される。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、表1の配合量は質量部を表す。
<実施例1〜6、参考例1〜3および比較例1〜4>
エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬化促進剤、および溶媒を配合し、これをディスパーなどを用いて攪拌して均一化した。このとき、溶媒以外の成分が60〜75質量%となるように溶媒の量を調整し、ワニス状のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を得た。なお、無機充填材を配合する際には、所定の配合量を投入し、ディスパーにて1時間攪拌した後、ナノミルを用いて分散した。
表1に示す配合成分として、以下のものを使用した。
エポキシ樹脂1:臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 大日本インキ化学工業(株)「エピクロンEXA153」 エポキシ当量390〜410g/eq臭素含有率46〜50%
エポキシ樹脂2:テトラファンクショナルエポキシ樹脂 ジャパンエポキシレジン(株)「EPON1031」 エポキシ当量195〜230g/eq
エポキシ樹脂3:分子内に窒素と臭素を含有するエポキシ樹脂(オキサゾリドン環含有) ダウケミカル社「DER593」 エポキシ当量330〜390g/eq 臭素含有率17〜18質量% 分子内平均エポキシ基含有量約2個
エポキシ樹脂4:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 大日本インキ化学工業(株)「N690」 エポキシ当量190〜240g/eq臭素含有率0% 分子内平均エポキシ基含有量6〜4個 樹脂軟化点約95℃
硬化剤1:ビスフェノールAノボラック樹脂 大日本インキ化学工業(株)「VH4170」 水酸基当量118g/eq樹脂軟化点105℃ 2官能ビスフェノールAの含有量約25%
無機充填材1:メルカプトシラン表面処理球状シリカ(株)アドマテックス「SC−2500−SSJ」 平均粒子径0.4〜0.8μm
無機充填材2:イソシアネートシラン表面処理球状シリカ (株)アドマテックス「SC−2500−GNJ」 平均粒子径0.4〜0.8μm
無機充填材3:エポキシシラン表面処理球状シリカ (株)アドマテックス「SC−2500−SEJ」 平均粒子径0.4〜0.8μm
無機充填材4:ビニルシラン表面処理球状シリカ (株)アドマテックス「SC−2500−SVJ」 平均粒子径0.4〜0.8μm
無機充填材5:未処理球状シリカ (株)アドマテックス「SO−25R」
無機充填材6:破砕シリカ (株)龍森「FUSELEXFLB−2」 平均粒子径0.8〜1.6μm
硬化促進剤1:2級水酸基を含有しないトリアルコキシシリルタイプイミダゾールシラン (株)日鉱マテリアルズ「IM1000」
硬化促進剤2:2−エチル−4−メチルイミダゾール
基材として、ガラスクロス(日東紡績(株)「7628タイプクロス」)を使用し、このガラスクロスにプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を室温にて含浸させ、その後、非接触タイプの加熱ユニットを用いて約130〜170℃で加熱を行うことにより、溶媒を乾燥除去し、プリプレグ用エポキシ樹脂組成物を半硬化させ、プリプレグを作製した。プリプレグの樹脂量は、樹脂成分が47質量%となるように調整した。
上記のようにして作製したプリプレグ8枚(340mm×510mm)を2枚の銅箔(厚さ35μm、JTC箔、日鉱グールドフォイル(株))の粗化面の間に挟んで180℃、30kgf/cmで90分間加熱加圧して成型し、銅張り積層板を得た。
(評価)
1.熱膨張係数(CTE)
JIS C 6481に基づき、上記のようにして作製した銅張り積層板について、TMA法(Thermo-mechanical analysis)によりTg前の板厚方向の熱膨張係数を測定した。
2.層間接着力
上記のようにして作製した銅張り積層板から、銅箔と共にガラスクロス1枚分を引き剥がし、JIS C 6481に基づいて90度ピールを測定した。測定は、121℃、100%RHの恒温恒湿槽に100時間静置した前後において行った。
3.吸湿率
上記のようにして作製した銅張り積層板の銅箔をエッチングにより除去したものを5cm×5cmのサンプルにして、初期重量を測定した。その後、85℃、85%RHの恒温恒湿槽に168時間静置した後、再度重量を測定し、以下の式より吸湿率を算出した。
吸湿率(%)={(処理後重量)−(初期重量)}/(初期重量)×100
4.耐CAF信頼性
上記のようにして作製した銅張り積層板について絶縁抵抗試験を行った。積層板に直径0.35mmのドリルを用いてスルーホールを壁間間隔0.35mmで穴あけし、次いで厚さ25μmのスルーホールメッキをした後、銅箔をエッチング加工して導体パターンである回路を形成した。
そして、各回路に電線を半田付けして、電線を介して回路を電源に接続し、121℃、85%RHの恒温恒湿槽内で連続的に50Vの直流電圧を印加してスルーホール壁間の絶縁抵抗を測定した。短絡が発生するまでの時間により、以下の基準で耐CAF信頼性を評価した。
◎・・・600時間以上
○・・・400〜600時間
△・・・200〜400時間
×・・・200時間以内
5.オーブン耐熱性
上記のようにして作製した銅張り積層板をオーブンで60分間加熱した後、目視によって膨れまたは剥がれのない限界(最高)オーブン温度で評価した。
6.ドリル折損性
上記のようにして作製した約1.6mmの銅張り積層板を3枚重ね合わせてφ0.3mmのドリルにて5000hit穴あけ加工し、ドリルの折損発生率を指標としてドリル折損性を評価した。
評価結果を表1に示す。
Figure 0004858359
表1より、イソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いた実施例では、吸湿後も層間密着性は低下しないか、あるいは低下してもその量は小さかった。特に、前述した特定量のイソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いた実施例では、吸湿後も層間密着性はほとんど低下しなかった。
さらに硬化剤としてフェノール性水酸基を有するものを用いた実施例1〜では、吸湿特性が大幅に向上しており、また絶縁信頼性も大幅に向上した。また、上記の球状シリカを前述した特定量配合した実施例1〜では、板厚方向の熱膨張係数も小さいものであった。さらに、実施例1〜では、メルカプトシランまたはイソシアネートシランによる表面処理量が適切であったことから、オーブン耐熱性も良好であり、高い耐熱性を有していた。
また、イソシアネートシランで表面処理した球状シリカを用いた実施例では、多数回のドリル加工によってもドリルの折損は発生しなかった。
一方、カップリング剤として、特定のシランカップリング剤以外のものを用いた比較例1、2では、吸湿後において層間密着性が顕著に低下した。さらに、表面処理をしていない球状シリカを用いた比較例3や破砕シリカを用いた比較例4と比較しても、吸湿特性の向上度合いは小さいものであった。

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂、硬化剤、およびイソシアネートシランで表面処理した球状シリカを含有することを特徴とするプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
  2. フェノール性水酸基を有する硬化剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のプリプレグ用エポキシ樹脂組成物を基材に含浸し、加熱乾燥により半硬化したものであることを特徴とするプリプレグ。
  4. 請求項3に記載のプリプレグを複数枚積層し、さらに金属箔を積層した積層体を加熱加圧して成型したものであることを特徴とする積層板。
  5. 請求項4に記載の積層板に導体パターンを形成したものであることを特徴とするプリント配線板。
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