JP4857061B2 - 傾斜磁場コイル及びそれを用いた核磁気共鳴断層写真装置 - Google Patents

傾斜磁場コイル及びそれを用いた核磁気共鳴断層写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、核磁気共鳴断層写真装置用傾斜磁場コイルに係り、特に、周囲の構造物との磁気的相互作用を抑制することが可能な核磁気共鳴断層写真装置用傾斜磁場コイル及びそれを用いた核磁気共鳴断層写真装置に関する。
核磁気共鳴を利用した診断では、磁場強度と診断箇所が対応している。従って、マグネットシステムが発生する磁場強度に要求される精度は、磁場強度の百万分の1程度の変動である。核磁気共鳴断層写真装置(以下「MRI装置」という。)における磁場には大別して3種類がある。
(1)時間的に定常であり空間的にも一定な静磁場。通常0.1 から数テスラ以上の強さである。この静磁場は、撮像を行う空間(通常、直径30−40cm程度の球又は楕円体の空間である。以下「撮像領域」という。)内で数ppm 程度の変動範囲となる。
(2)1秒程度以下の時定数で変化して、空間的に傾斜した傾斜磁場。
(3)核磁気共鳴に対応した周波数(数MHZ以上)の高周波の電磁波による磁場。
(1)の空間的・時間的に一定な静磁場は、通常、永久磁石や電流を通じたコイルにより発生される。また、適所に配置した磁性体を磁化させることにより、より均一な磁場とする。
(2)の傾斜磁場は、数HZから100kHZまでのオーダで時間的に変化する磁場である。この傾斜磁場は、時間的に変動する電流を流したコイル(以下「傾斜磁場コイル」という。)により発生される。傾斜磁場を加えることで、(3)で加えられる核磁気共鳴の周波数と位置とが関係付けられる。また、傾斜磁場は3次元的に傾斜した磁場を与える必要があり、3次元に対応して3種類の組み合わせのコイルを用いる。
図2は、従来の上記磁場を発生する磁極・機器の配置を示す図である。いわゆる開放型の静磁場マグネットによる垂直磁場型のMRI装置である。上下の磁極3が連結柱4で支持されている。図2は、中心軸を含むMRI装置の断面を示している。磁極3間に撮像領域5がある。上下それぞれの磁極3には撮像領域5側に凹部があり、凹部3に傾斜磁場コイル1が配置されている。2つの磁極3内に配置された静磁場形成手段であるコイルや永久磁石により、点で網掛けした大きな矢印の方向に強い静磁場10が発生される。この静磁場は0.1T から10Tオーダである。
上および下を向いた実線の矢印は傾斜磁場11の磁力線を示す。この上下の磁極3の中間面から書かれている矢印は、傾斜磁場11の方向と大きさを模式的に示している。原点から遠ざかるほど傾斜磁場が強くなっている。また、反対側では傾斜磁場の符号が逆になる。撮像領域5の中心を上下方向(垂直方向)に貫く中心軸をZ軸とし、Z軸に垂直な水平面にX軸,Y軸をとると、この矢印はX軸方向に強弱が変化する傾斜磁場コイル1であるX軸傾斜磁場コイル(またはY軸方向に強弱が変化するY軸傾斜磁場コイル)の傾斜磁場分布を示している。この傾斜磁場は場所によって強さと方向が変わるが、±100ガウス程度までの強さの磁場で、0.1ms から1sオーダでパルス的に変動する磁場である。
図4は、傾斜磁場コイル面と並行方向に磁場強度が傾斜するX軸傾斜磁場コイル(またはY軸傾斜磁場コイル)のコイルパターンを示す図である。各コイルの電流パターンの導体巻き線6は、それぞれ一個の中心を持つ渦状のパターンである(例えば、非特許文献1参照。)。図4では巻き線ループ間の渡り線7は表示してない(他の図面についても同様である。)。撮像領域5側にあるコイルが主傾斜磁場コイル20であり、主傾斜磁場コイル20に対して撮像領域5の反対側に位置するコイルがシールド傾斜磁場コイル21である。
図3は、図2の磁極・機器の配置における傾斜磁場コイルの磁力線を示す模式図であり、磁極3の凹部における磁力線を示している。実線の矢印と点線の矢印が、傾斜磁場コイルで発生する磁場の磁力線を示している。また、図3には、撮像領域5に静磁場を形成する超電導コイル8も示している。この超電導コイル8はZ軸を中心に環状に配置されている。上下の磁極3の中間面から書かれている矢印は、傾斜磁場コイルにより発生される磁場の磁力線方向とその大きさをベクトルで定性的に示している。一方、傾斜磁場コイルを通過して書かれている矢印は磁力線の流れを示している。
実線の矢印で示した傾斜磁場11は撮像領域5またはその近傍を通過した後、傾斜磁場コイル内部を移動して、その後、座標反対側の同じ位置を反対方向の磁場として撮像領域5に戻る。このように傾斜磁場コイル内で磁力線が戻る理由は、シールド傾斜磁場コイルで磁場が磁極側に漏れることを防止しているためである。一方、点線で示した傾斜磁場コイルによる漏れ磁場12の磁力線は、撮像領域5から離れた場所を通過する。その後、磁力線の一部は、磁極3の内部を通過する。
図4に記載の従来型の傾斜磁場コイルでは、各面の撮像領域5から遠い半径の大きな領域では、中心部とは逆方向の電流が流れる。この体系では、シールド傾斜磁場コイルの主傾斜磁場コイルと反対側には磁場を作らないが、コイル体系の外側に磁場は漏れる。このような磁場を図3では漏れ磁場12として点線矢印で示している。
このような傾斜磁場コイルでは、傾斜磁場コイルの半径大側の部分に磁極表面9などの導電性の構造物があると、この磁極表面9に渦電流が発生する。この渦電流による磁場が傾斜磁場11を空間的・時間的に乱すことになり、鮮明な核磁気共鳴断層撮像ができにくくなる。
また、磁極3の内部には超伝導コイル8などの起磁力源が存在する。これらの領域に傾斜磁場が漏れて起磁力源と干渉すると、コイル振動などの内部構造物の振動が発生する。この結果として振動磁場が発生し、やはり鮮明な核磁気共鳴断層撮像ができにくくなる。
尚、傾斜磁場コイルは、目標とする精度の良い傾斜磁場を発生できるだけでなく
・単位電流あたりの磁場が強い(効率がよい)
・応答性がよい(従ってインダクタンスが小さい)
・渦電流の発生が弱く、動的誤差磁場が少ない
・静磁場を発生するマグネットやその構造物と電磁力による相互作用が小さい
ということが要求される。これらの項目は、必要な領域以外にできるだけ磁場を作らないことで実現できる。逆に言えば、必要でないところに磁場を作ると、その領域で磁気エネルギーが必要となり、インダクタンスが増加する。また、その領域に構造物があれば、渦電流の発生や電磁力的な相互作用も発生する。また、必要な磁場は相対的に弱くなり、効率が劣化する。従って、撮像領域5以外の不必要な磁場を削減することにより、上記の項目を改善することができる。
竹内敏恵 他一名,「平面型自己シールド傾斜磁界コイルの設計」,電気学会論文誌A,平成10年,118巻,第3号,p.287−292
本発明の課題は、撮像領域以外への不要な磁場の形成を低減することができる核磁気共鳴断層写真装置用傾斜磁場コイル及びそれを用いた核磁気共鳴断層写真装置を提供することにある。
核磁気共鳴信号に空間位置情報を付与するオープン型の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルであって、傾斜磁場コイルは撮像領域に傾斜磁場を発生する主傾斜磁場コイルと、主傾斜磁場コイルに対して撮像領域の反対側に位置し主コイルが発生した傾斜磁場を打ち消すシールド傾斜磁場コイルとを備え、シールド傾斜磁場コイルは撮像領域の中心部を垂直方向に貫く中心軸を含む第1領域と第1領域の外周部に位置する第2領域とから構成され、第2領域は前記第1領域に対して前記撮像領域側に折り曲げられ、シールド傾斜磁場コイルは渦状に配置された複数の環状の導体を有し、第1領域のみに位置する環状の導体数よりも少なくとも一部が第2領域に位置する環状の導体数のほうが多くなるように渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
本発明によれば、撮像領域以外への不要な磁場の形成を低減することができる核磁気共鳴断層写真装置用傾斜磁場コイル及びそれを用いた核磁気共鳴断層写真装置を提供することができる。
上述したように、図3は傾斜磁場コイルが発生する磁力線を模式的に示している。実線の矢印で示した傾斜磁場11は撮像領域5またはその近傍を通過して傾斜磁場コイル内部を通過する磁力線の磁場は、主傾斜磁場コイルの中心付近に流れている正方向の磁力線によるものである。しかし、点線の矢印で示した磁力線の磁場となって漏れ磁場12を作り、撮像上の問題を起こす磁場は、この電流とは反対側の方向に主傾斜磁場コイル周辺部に流れる電流による磁場である。従って、本発明における傾斜磁場コイルにおいては、主傾斜磁場コイル周辺部に流れる電流による磁場を対策する。対策は以下の2つが考えられる。
(1)傾斜磁場コイル周辺部の反対方向に流れる電流を小さくする。
(2)傾斜磁場コイル外周部に漏れる磁場を構造物の存在しない方向に向ける。
これらの対策を行うための本発明に係る傾斜磁場コイルが形成する磁場の模式図を図5に示す。傾斜磁場コイル1は、主傾斜磁場コイル20とシールド傾斜磁場コイル21から構成される。図3と同様に、傾斜磁場コイル1(主傾斜磁場コイル20及びシールド傾斜磁場コイル21)は磁極3の観測領域5側に形成された凹部に配置されている。また、観測領域5に静磁場を形成する静磁場形成手段である超伝導コイル8が磁極内部に配置されている。尚、図5に記載の各図には、X−Y平面よりも上側の構造のみを示したが、X−Y平面よりも下側についても同様の構造となる。
図5(a)は、従来型の傾斜磁場コイル1とその傾斜磁場コイルが1発生する磁場を示している。傾斜磁場コイル外周部への漏れ磁場は、撮像空間を通過する磁束と同じ程度の大きさの磁束である。このために磁力線として示した矢印も同じ太さで書いた。
方法(1)は、シールド傾斜磁場コイル21と主傾斜磁場コイル20との間を結線7することで対応できる。図5(b)は、方法(1)を適用した場合(シールド傾斜磁場コイル21と主傾斜磁場コイル20との間を結線した場合)の傾斜磁場コイル1と、この傾斜磁場コイルが発生する磁力線の模式図を示している。主傾斜磁場コイルの周辺部に流れる逆方向の電流は、主傾斜磁場コイル20の中心部を流れる正方向の電流の巻き戻し線である。一方、シールド傾斜磁場コイルとしては、主傾斜磁場コイル20の磁場を打ち消す方向の電流で、主傾斜磁場コイル20の巻き戻し線が独立して存在していると考えることができる。そこで、主傾斜磁場コイル20,シールド傾斜磁場コイル21の中心部の巻き線は、それぞれ正方向・逆方向の電流となっているので、結線7する。こうすることで主傾斜磁場コイル20外周部を戻る逆方向の電流を少なくすることができる。従って、傾斜磁場コイル1による漏れ磁場(図3に記載の点線で示した磁場)を弱くできる。
一方、主傾斜磁場コイル20とシールド傾斜磁場コイル21との間を結線することで、傾斜磁場コイル1はソレノイドコイル状の構造を持つことになるが、ソレノイドコイルの戻り磁力線は、傾斜磁場コイル1周囲の全ての所に存在する。このために、シールド傾斜磁場コイル21で直接に磁極3側に漏れる磁場を対策しても、傾斜磁場コイル1外側で漏れてしまう。その結果、磁極3側を戻る磁場を作り、この磁場が構造物(磁極表面9)との磁気的な干渉を起こし、核磁気共鳴断層撮像の画像に乱れを起こす原因となる。
傾斜磁場コイル1の外周部において、構造物と磁気的に干渉する漏れ磁場をさらに低減させるために、以下に述べる方法(2)を適用することができる。方法(2)は、傾斜磁場コイル1の外周部への漏れ磁場12の向きを、構造物に磁力線が向かわない方向とするものである。図5(c)は、(1)及び(2)を適用した場合の傾斜磁場コイル1と、この傾斜磁場コイルが発生する磁力線の模式図を示している。方法(2)においては、シールド傾斜磁場コイル21の外周部を折り曲げて、主傾斜磁場コイル20に近づける構造としている。
つまり、シールド傾斜磁場コイルは、撮像領域の中心部を垂直方向に貫く中心軸を含む第1領域と、第1領域の外周側に位置する第2領域とから構成され、第2領域は第1領域に対して撮像領域側に折り曲げられている。これは、第2領域が前記第1領域よりも撮像領域側に傾斜していると表すこともできる。また、傾斜磁場コイルは略円錐台形状に構成され、主傾斜磁場コイルは円錐台形状の下底面を形成し、シールド傾斜磁場コイルは円錐台形状の側面及び上底面(つまり、略円錐台形状のうち下底面以外の部位)を形成すると表すこともできる。
このようにシールド傾斜磁場コイル21の外周部を折り曲げて主傾斜磁場コイル20に近づける構造とすることで、図5(c)のように、磁力線が構造物側でなく磁極間側に回る。その結果、撮像への影響を低減させることができる。
ここで、問題となる漏れ磁場を発生する電流は、中心部とは逆方向に流れる主傾斜磁場コイルにおける外周部の電流である。主傾斜磁場コイルの外周部を流れる電流による漏れ磁場をシールドするには、シールド傾斜磁場コイルの中心部とは逆方向(つまり、主コイルの中心部と同方向)に流れる電流を大きくする必要がある。そこで本発明においては、渦状に配置された複数の環状の導体をシールド傾斜磁場コイルが有するとともに、導体の戻り部分(中心部とは逆方向に電流が流れる部分)を第1領域よりも第2領域にできるだけ多く配置する。シールド傾斜磁場コイルの電流のターンの戻り部分の多くが第2領域を通過することとなるので、漏れ磁場をより効率よく抑制することができる。尚、このような配置は、例えば、渦状に配置された環状導体の渦の中心を、第2領域側(外周側)に配置することによって達成することができる。
尚、導体の戻り部分を第1領域よりも第2領域にできるだけ配置するのが望ましいが、発明者による検討の結果、第1領域よりも第2領域のほうに戻り部分の導体数を多く配置する(戻り部分の全導体数のうち半数以上の導体を第2領域に配置する)ことにより、漏れ磁場のシールドが顕著であることが確認された。より好ましくは、第2領域に位置する戻り部分の導体数が第2領域の内周側よりも外周側のほうが多くなるようにシールド傾斜磁場コイルを配置する。また、第2領域に位置する戻り部分の導体数がシールド傾斜磁場コイルの中心から遠ざかるほど増加するようにシールド傾斜磁場コイルを配置する。渦状に配置された複数の環状導体の戻り部をより外周側に配置することにより、撮像領域以外への不要な磁場の形成を低減することができる。
Y軸傾斜磁場やZ軸傾斜磁場でも同様に議論することができる。ただし、Z軸傾斜磁場の場合には、主傾斜磁場コイル面に巻き戻しが基本的には存在しないので、方法(2)の対策のみになる。
方法(1)及び(2)を実現する構造として、具体的には、下記(1)及び(2)の構造を適用することができる。
(1)シールド傾斜磁場コイル21の一部のターンと主傾斜磁場コイル20の一部のターンとを結線することにより、渦中心の半径外側のターンを減少させ、構造物(磁極表面9)に向かう磁力線を少なくする。
主傾斜磁場コイル20とシールドコイル21の結線7で、半径外側部分の巻き戻しのターン数が減少する。この巻き戻しのターンに流れる電流が、半径外側に向く磁場を発生しておりため、このターン数の削減は半径外側に向かう磁場を弱める。
(2)シールド傾斜磁場コイル21の半径外側部の高さ方向位置を、主傾斜磁場コイル
20の高さ位置に近づけるように、シールドコイルを平面でなく、傘型の形状とする。
傘型形状の傾斜磁場コイルとすれば、図5で比較したように、半径外側に向かう磁場は弱くなる。また形状の変更で主に半径外側部では赤道面側に向かう磁力線となる。
シールド傾斜磁場コイル21の変形は、主傾斜磁場コイルの磁場を磁極3の凹部の磁極表面9に対してもシールドする効果を含める、またこの効果を出すようにコイルパターンを決めることで、磁極表面9に向かう磁場を磁極3から離れる方向に向け、磁極表面9と傾斜磁場コイル1によるパルス磁場との電磁的な干渉を弱める。
上記(1)(2)の構造を備えることにより、磁極表面9を横切る磁場が弱くなり、渦電流の減少とマグネット内部に加わる電磁力を低減できる。また、これらの効果は、鮮明な画像を得ることを妨害する誤差磁場・変動磁場の低減につながる。この結果、質の良いMRI撮像を可能とする。
つまり、上記(1)及び(2)の何れかの構造を備えることにより、構造物と磁気的に干渉する漏れ磁場を低減させることができる。つまり、撮像領域5以外への不要な磁場の形成を低減することができる。さらに、上記(1)及び(2)の両構造を備えることにより、撮像領域5以外への不要な磁場の形成をさらに低減させることができる。
以下、図1,図5,図6,図9及び図10を用いて、本発明における傾斜磁場コイルを適用した第1の実施例を説明する。まず、MRI装置の概略について改めて説明する。
MRI装置は、略均一な静磁場空間(撮像領域5)に置かれた被検体(検査体)に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して、被検体の物理的,化学的性質を表す画像を得るものである。具体的には、生体を構成する水素原子核の核磁気共鳴現象が組織により異なることを利用している。核磁気共鳴現象により水素原子核スピンが放出する電磁波を計測し、その電磁波を信号として演算処理することで、被検体を断層化することができる。
図9に、本発明における傾斜磁場コイルを適用するMRI装置の全体構成図を示す。本実施例においては、撮像領域5に対して垂直方向に静磁場を印加する垂直型のMRI装置を例にして説明する。図9に示すように、MRI装置は、撮像領域5を挟んで上下方向に対向するように配置された一対の磁極と、一対の磁極3を接続する支柱4と、被検体を撮像領域5に搬送するベッド100と、被検体からの核磁気共鳴信号を解析する制御装置
101とから構成される。尚、一対の磁極3は、それぞれ略円筒形状に構成されている。
以下、本実施例においては、撮像領域5の中心を上下方向に貫く中心軸をZ軸とする。また、Z軸に垂直な水平方向にX軸,Y軸をとる。
図10に、本発明における傾斜磁場コイルを適用する磁石装置の断面図を示す。本実施例において磁石装置とは、磁極3,静磁場形成手段8,傾斜磁場コイル、及び高周波コイル(図示せず)から構成される。一対の磁極3内には、それぞれ、撮像領域5に対して垂直方向に略均一の静磁場を形成する静磁場形成手段8を備える。この静磁場形成手段としては、例えば、超伝導コイル,常電導コイル,永久磁石を用いることができる。本実施例においては、Z軸を中心に環状に構成された超伝導コイル8を用いる。
略円筒形状に構成された磁極3の撮像領域5側には、略円筒形状に構成された凹部(窪み部)が形成されている。この凹部にはそれぞれ傾斜磁場コイル1が配置される。この傾斜磁場コイル1により、核磁気共鳴信号に空間位置情報を付与するための傾斜磁場(勾配磁場)が、静磁場に重畳させて印加される。
傾斜磁場コイル1は、X軸方向に磁場を発生させるX軸傾斜磁場コイルと、Y軸方向に磁場を発生させるY軸傾斜磁場コイルと、Y軸方向に磁場を発生させるY軸傾斜磁場コイルとから構成される。X軸傾斜磁場コイルとY軸傾斜磁場コイルとは略同形状であり、Y軸傾斜磁場コイルはZ軸を中心としてX軸傾斜磁場コイルを90度回転させている。さらに、各傾斜磁場コイル3は、それぞれ、傾斜磁場を発生させる主傾斜磁場コイル20と、主傾斜磁場コイル20が観測領域5の反対側に発生する磁場をキャンセルする(シールドする)磁場を発生させるシールド傾斜磁場コイル21とから構成される。
さらに、傾斜磁場コイル1の撮像領域5側には、撮像領域5を挟んで上下方向に対向するように高周波コイル(図示せず)が配置される。この高周波コイルは、核磁気共鳴を励起する高周波電磁波を被検体の撮像部位に照射する。
このようなMRI装置において、被検体をベッドに横臥された状態で撮像領域5に通すことにより、断層撮影が行われることとなる。尚、これら磁極3,超伝導コイル8,傾斜磁場コイル1、及び高周波コイルはそれぞれZ軸に対して同軸上に配置されている。
以下、本実施例における傾斜磁場コイルの詳細について説明する。図1に、本発明によるMRI装置用傾斜磁場コイルのコイルパターンとその傾斜磁場コイルが作る撮像領域の磁場分布を示す。図1においては、X軸傾斜磁場コイルについて記載している。尚、Y軸傾斜磁場コイルについても同様のコイルパターンと磁場分布となる。図1に記載の最下部の図は、開放型MRI装置の磁石の断面図を示している。撮像領域5を挟んで上下方向に対向するように磁極3配置される。磁極3は一本以上の連結柱4で接続され、上側の磁極3は連結柱4を介して下側の磁極に支持される。この磁極の内部構造は超伝導コイル、常電導コイル、および永久磁石を使うそれぞれの磁石方式で異なるが、外形は上下に磁極3を備える構造であり、その上下の磁極3の間に静磁場を印加することにより撮像領域5が形成される。撮像領域5を上下で挟み対向した配置で傾斜磁場コイルが配置されている。これらの配置は、従来図(図2)の配置と同じである。観測領域5およびその周りの被験者用の空間を広くとるために、傾斜磁場コイル1は磁極の凹んだ部分に配置されることが多い。本発明に係る傾斜磁場コイルを適用したMRI装置を記載している図1においても、同様に、磁極3の観測領域5側に形成された凹部に傾斜磁場コイルが配置されている。半径外側部の上下方向壁に向かう磁場を弱めること、つまり、撮像領域以外への不要な磁場の形成を低減することが本発明の主要な目的である。
図1に記載の中央部の図には、一枚(従って全体の半分)の傾斜磁場コイルの形状を取り出して、導体の流れと共に示した。また、図1に記載の最上部の図には全体の1/4
(従って一枚の半分)の導体の中央線を模式的に示している。図1に記載の中央部及び最上部の図は、上側の傾斜磁場コイルのX軸傾斜磁場コイルを示している。尚、図1はX軸傾斜磁場コイルについて記載しているが、Y軸傾斜磁場コイルについても同様となる。一枚の傾斜磁場コイルは円盤状であるが、導体はつぶした傘のような配置となって、シールドコイル21の周辺部が主コイル20に近づいた配置となる。尚、主傾斜磁場コイル20の半径はシールド傾斜磁場コイル21の半径よりもやや小さくなっており、お椀型のシールド傾斜磁場コイル21の中に主傾斜磁場コイル20が入るようになっている。つまり、主傾斜磁場コイル20に覆い被さるように傘型・お椀型のシールド傾斜磁場コイル21が重なっている。シールド傾斜磁場コイル21の中に主傾斜磁場コイル20が入り込む形になるので、シールド傾斜磁場コイル21に比べて主傾斜磁場コイル20の半径は小さくなっている。このような形状が本発明の一つの特徴である。
シールド傾斜磁場コイル21の最外径部分は、撮像領域5中心の磁極3中間面に近づけるような形状が望ましい。磁極表面9および磁極3内部への影響はこの位置に依存する。このために、本発明の形状が有効な形状はできるだけ深いお椀型形状のシールド傾斜磁場コイル21の中に主傾斜磁場コイル20が入り込んでいる事が望ましい。
図1では、シールド傾斜磁場コイル21と主傾斜磁場コイル20との間をコイルが巻き付くように導線を往復させており、X軸傾斜磁場コイルはX軸方向に軸を持つソレノイドコイル状の部分をもっている。Y軸傾斜磁場コイルについても同様に、Y軸方向に軸を持つソレノイドコイル状の部分を備えることとなる。
図5(c)および図5(b)とコイルターン配置である。尚、図1に記載のコイルの巻き線パターンは模式的に示しており、各ターン間の渡り線は図示していない。図1以外の他の図においても、各ターン間の渡り線は図示せず省略している。
このようなコイルは図5で説明した本発明の磁場に対する性能を発揮して、良好な撮像性能を提供できる能力を持つ。
上述したように、傾斜磁場コイル1は、傾斜の方向が3次元であることに対応して、X軸傾斜磁場コイル,Y軸傾斜磁場コイル、及びZ軸傾斜磁場コイルからなる3種類のコイルが存在する。また、それぞれに主傾斜磁場コイル群22とシールド傾斜磁場コイル群
23がある。従ってX軸傾斜磁場コイル,Y軸傾斜磁場コイル、及びZ軸傾斜磁場コイルに対して、それぞれ主傾斜磁場コイル20とシールド傾斜磁場コイル21とを備えるので、傾斜磁場コイル1には、計6枚のコイルが組み合わされることとなる。従来の平面状のコイルの組み合わせで有れば、問題なく面を重ね合わされるが、シールド傾斜磁場コイルの周辺部を主傾斜磁場コイルに近づけた(折り曲げた)構造の場合でも、その折り曲げ角度が大きくなければ、重ね合わせることが可能である。図8は、本実施例に係る傾斜磁場コイルを組み合わせて配置した状態を示している。図8に示すように、折り曲げ角度が水平面(X−Y平面)に対して50°以下程度で有れば、重ねて3次元の傾斜磁場コイルを構成することが可能である。また、逆に角度が緩いと、周辺部で(つまり主コイルの渦の中心よりも外側で)シールド傾斜磁場コイルと主傾斜磁場コイルとの間隔が狭くなり、そのためにインダクタンス増加する。従って、折り曲げ角度は40°程度が都合が良く、
20°から50°くらいを標準とすることができる。
本実施例に記載の傾斜磁場コイルにおいては、シールド傾斜磁場コイル21の一部のターンと主傾斜磁場コイル20の一部のターンとを結線することにより(主傾斜磁場コイル20とシールド傾斜磁場コイルとを結線したコイルパターンを採用することにより)、撮像領域5以外への不要な磁場の形成を低減することができる。また、シールド傾斜磁場コイル21の外周部を撮像領域側に傾斜させることにより、撮像領域5以外への不要な磁場の形成をさらに低減することができる。従って、傾斜磁場コイル1を磁極3の観測領域5側に形成された凹部に配置された場合であっても、良好な撮像を可能とするMRI装置を提供することができる。つまり、本実施例に記載の傾斜磁場コイルを適用することにより、傾斜磁場により磁極表面に発生する渦電流が作る磁場や、傾斜磁場が加振源となって起磁力源やその周りに配置される構造物を振動させることで作られる振動磁場や、振動が誘起する渦電流で発生される振動磁場を軽減することができる。この結果、撮像を邪魔する動的な誤差磁場を軽減して良好な撮像性能を持つMRI装置を提供できる。
尚、本実施例における傾斜磁場コイルは、(1)シールド傾斜磁場コイル21の一部のターンと主傾斜磁場コイル20の一部のターンとを結線する構成、及び(2)シールド傾斜磁場コイル21の外周部を撮像領域側に傾斜させる構成を備えるが、上記何れかの構成を備えていれば、撮像領域5以外への不要な磁場の形成をさらに低減することができる。
以下、図6を用いて、本発明における傾斜磁場コイルを適用した第2の実施例を説明する。本実施例における傾斜磁場コイル及びMRI装置の基本的な構成は実施例1と同様であるので、詳細な説明は省略する。第2の実施例と第1の実施例とでは、傾斜磁場コイルの形状が相違する。図6に本実施例における傾斜磁場コイルの形状を示す。図6に記載したように、本実施例における傾斜磁場コイルにおいては、ソレノイドコイル状に主傾斜磁場コイル20・シールド傾斜磁場コイル21に巻き付けた構造にはなってない。このような傾斜磁場コイル1でも傾斜磁場コイル1外周外側の構造物(磁極表面9)に向かう磁力線の方向を変え、構造物に干渉する磁場を弱めることができる。
本実施例に記載の傾斜磁場コイルにおいては、第1の実施例と同様に、シールド傾斜磁場コイル21の外周部を撮像領域側に傾斜させることにより、撮像領域5以外への不要な磁場の形成を低減することができる。従って、傾斜磁場コイル1を磁極3の観測領域5側に形成された凹部に配置された場合であっても、良好な撮像を可能とするMRI装置を提供することができる。つまり、本実施例に記載の傾斜磁場コイルを適用することにより、傾斜磁場により磁極表面に発生する渦電流が作る磁場や、傾斜磁場が加振源となって起磁力源やその周りに配置される構造物を振動させることで作られる振動磁場や、振動が誘起する渦電流で発生される振動磁場を軽減することができる。この結果、撮像を邪魔する動的な誤差磁場を軽減して良好な撮像性能を持つMRI装置を提供することができる。
以下、図7を用いて、本発明における傾斜磁場コイルを適用した第3の実施例を説明する。本実施例における傾斜磁場コイル及びMRI装置の基本的な構成は実施例1と同様であるので、詳細な説明は省略する。第3の実施例と第1の実施例とでは、傾斜磁場コイル1のコイル形状において、シールド傾斜磁場コイル21の外周部を撮像領域側に傾斜させていない点が相違する。
図7は、本実施例に係る主傾斜磁場コイル20とシールド傾斜磁場コイル21とを接続した巻き線構造を示している。つまり、図7は図5(b)の具体的構造を示している。図1と同様に、導体巻き線6ターン間の渡り線は図示してない。図7に記載の傾斜コイルの形状とした場合であっても、傾斜磁場コイル1外周に漏れる磁束を減少させるために、構造物との磁気的な干渉を低減させることができる。
本実施例に記載の傾斜磁場コイルにおいては、シールド傾斜磁場コイル21の一部のターンと主傾斜磁場コイル20の一部のターンとを結線することにより、撮像領域5以外への不要な磁場の形成を低減することができる。従って、傾斜磁場コイル1を磁極3の観測領域5側に形成された凹部に配置された場合であっても、良好な撮像を可能とするMRI装置を提供することができる。つまり、本実施例に記載の傾斜磁場コイルを適用することにより、傾斜磁場により磁極表面に発生する渦電流が作る磁場や、傾斜磁場が加振源となって起磁力源やその周りに配置される構造物を振動させることで作られる振動磁場や、振動が誘起する渦電流で発生される振動磁場を軽減することができる。この結果、撮像を邪魔する動的な誤差磁場を軽減して良好な撮像性能を持つMRI装置を提供することができる。
尚、上記各実施例においては、垂直磁場型のMRI装置に本発明における傾斜磁場コイル1を適用した例を説明した。本発明おける傾斜磁場コイル1は、垂直磁場型のMRI装置のみならず、静磁場を撮像領域5に対して水平方向に印加する水平磁場型のMRI装置に対して適用することが可能である。
本発明によるMRI装置用傾斜磁場コイルのコイルパターンとその傾斜磁場コイルが作る撮像領域の磁場分布を示す図。 従来の磁場を発生する磁極・機器の配置を示す図。 図2の磁極・機器の配置における傾斜磁場コイルの磁力線を示す模式図。 傾斜磁場コイル面と並行方向に磁場強度が傾斜するX軸傾斜磁場コイルのコイルパターンを示す図。 本発明に係る傾斜磁場コイルが形成する磁場の模式図。 第2の実施例における傾斜磁場コイルの形状を示す図。 第3の実施例に係る主傾斜磁場コイルとシールド傾斜磁場コイルとを接続した巻き線構造を示す図。 第1の実施例に係る傾斜磁場コイルを組合わせて配置した状態を示す図。 本発明における傾斜磁場コイルを適用するMRI装置の全体構成図。 本発明における傾斜磁場コイルを適用する磁石装置の断面図。
符号の説明
1…傾斜磁場コイル、3…磁極、4…連結柱、5…撮像空間、6…導体巻き線、7…結線、8…超電導コイル、9…磁極表面、10…静磁場、11…傾斜磁場、12…漏れ磁場、20…主傾斜磁場コイル、21…シールド傾斜磁場コイル、22…主傾斜磁場コイル群、23…シールド傾斜磁場コイル群。

Claims (13)

  1. 核磁気共鳴信号に空間位置情報を付与するオープン型の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルであって、
    前記傾斜磁場コイルは、撮像領域に傾斜磁場を発生する主傾斜磁場コイルと、前記主傾斜磁場コイルに対して前記撮像領域の反対側に位置し、前記主コイルが発生した傾斜磁場を打ち消すシールド傾斜磁場コイルとを備え、
    前記シールド傾斜磁場コイルは、前記撮像領域の中心部を垂直方向に貫く中心軸を含む第1領域と、前記第1領域の外周部に位置する第2領域とから構成され、前記第2領域は前記第1領域に対して前記撮像領域側に折り曲げられ
    前記シールド傾斜磁場コイルは渦状に配置された複数の環状の導体を有し、
    前記第1領域のみに位置する前記環状の導体数よりも、少なくとも一部が前記第2領域に位置する前記環状の導体数のほうが多くなるように、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  2. 請求項1に記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、
    前記第2領域は前記第1領域よりも前記撮像領域側に傾斜している核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  3. 請求項に記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記第2領域に位置する前記導体数が前記第2領域の内周側よりも外周側のほうが多くなるように、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  4. 請求項に記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記第2領域に位置する前記導体数が前記シールド傾斜磁場コイルの中心から遠ざかるほど増加するよう、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  5. 核磁気共鳴信号に空間位置情報を付与するオープン型の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルであって、
    前記傾斜磁場コイルは、撮像領域に傾斜磁場を発生する主傾斜磁場コイルと、前記主傾斜磁場コイルに対して前記撮像領域の反対側に位置し、前記主コイルが発生した傾斜磁場を打ち消すシールド傾斜磁場コイルとを備え、
    前記傾斜磁場コイルは略円錐台形状に構成され、前記主傾斜磁場コイルは前記円錐台形状の下底面を形成し、前記シールド傾斜磁場コイルは前記円錐台形状の側面及び上底面を形成し、
    前記シールド傾斜磁場コイルは渦状に配置された複数の環状の導体を有し、
    前記上底面のみに位置する前記環状の導体数よりも、少なくとも一部が前記側面に位置する前記環状の導体数のほうが多くなるように、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  6. 請求項に記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記側面に位置する前記導体数が前記側面の内周側よりも外周側のほうが多くなるように、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  7. 請求項に記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記側面に位置する前記導体数が前記シールド傾斜磁場コイルの中心から遠ざかるほど増加するように、前記渦状に配置された複数の環状の導体が配置されている核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  8. 請求項1乃至の何れかに記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記主傾斜磁場コイルの半径は前記シールド傾斜磁場コイルの半径よりも小さい核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルにおいて、前記第2領域が前記第1領域に対して傾斜している角度,前記第2領域が前記第1領域に対して折り曲げられている角度,又は前記上底面に対する前記側面の角度は、水平面に対して20°〜50°である核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  10. 請求項1乃至の何れかに記載の核磁気共鳴断層写真装置の傾斜磁場コイルにおいて、前記主傾斜磁場コイルと前記シールド傾斜磁場コイルとの間に2往復以上の配線を持つ核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイル。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載の核磁気共鳴断層写真装置用の傾斜磁場コイルと、前記観測領域に静磁場を形成する静磁場形成手段と、前記静磁場形成手段を内部に備える磁極と、核磁気共鳴を励起する高周波電磁波を形成する高周波コイルと、を備えた核磁気共鳴断層写真装置。
  12. 請求項11に記載の核磁気共鳴断層写真装置において、前記傾斜磁場コイルが前記磁極の観測領域側に形成された凹部に配置されている核磁気共鳴断層写真装置。
  13. 請求項11又は12に記載の核磁気共鳴断層写真装置において、前記静磁場発生手段,前記磁極,前記傾斜磁場コイル、及び前記高周波コイルは同軸上に配置されている核磁気共鳴断層写真装置。
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