JP5931612B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静磁場発生装置と傾斜磁場発生装置を備えた磁気共鳴イメージング(以下、MRI;Magnetic Resonance Imagingと称す)装置に関する。
MRI装置は、原子核の核磁気共鳴現象を利用して撮像空間内に置かれた被検体の物理的性質を表す磁気共鳴画像(断層画像)を得るものである。一般に、MRI装置は、撮像空間に均一磁場(静磁場)を発生させる静磁場発生源を有する静磁場発生装置と、被検体の生体組織の原子核に核磁気共鳴を生じさせるための高周波の電磁波を発生させる照射コイルと、核磁気共鳴により発生する核磁気共鳴信号を検出する受信コイルと、核磁気共鳴信号に位置情報を付与するために均一磁場に重畳して傾斜磁場を発生させる傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置を備えている。MRI装置の撮影時には、傾斜磁場発生装置によって、所望のパルスシーケンスにしたがい、均一磁場中に置かれた被検体にX、Y、Z軸方向に線形な傾斜磁場が重畳され、被検体の原子スピンがラーモア周波数で磁気的に励起される。この励起に伴い、磁気共鳴信号が検出され、被検体の磁気共鳴画像、例えば、2次元の断層画像が再構成される。
撮像の際に傾斜磁場発生源に電流が流れると、撮像空間に線形傾斜磁場が発生すると同時に、静磁場発生装置の側に漏れる磁場も発生する。この漏れ磁場により、静磁場発生装置の導電性部材に渦電流が発生し、静磁場とカップリングして生じるローレンツ力による導電性部材の振動や、導電性部材のジュール発熱を引き起こす。MRI装置の振動は、断層画像の劣化と撮像時の騒音の原因となり、また、ジュール発熱は、静磁場発生装置の温度上昇を引き起こし、冷媒の消費や磁性体の磁化変化による断層画像の劣化を生じさせる原因となる。
この漏れ磁場の抑制に関する従来技術として、傾斜磁場発生源を内部に有するように電気導体板を剛に設置することで、傾斜磁場発生源から静磁場発生装置の側に漏れる磁場を遮蔽し、静磁場発生装置に生じる渦電流とローレンツ力を低減し、静磁場発生装置の騒音を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、静磁場発生装置内側の常温ボアに、円筒状の電気導体を円筒中心軸に沿って複数個に分割することで、液体ヘリウムの蒸発量を抑えつつ、渦電流による画像への影響を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第6326788号明細書 特開平3−23840号公報
一般的に、MRI装置によって撮像される断層画像の画質を向上させるためには、静磁場強度や傾斜磁場強度(傾斜磁場発生源に流すパルス電流)を大きくすればよいことが知られている。しかし、単に、静磁場強度や傾斜磁場強度を大きくしても、前記した渦電流が増大して振動の振幅やジュール発熱が増大し、画質を向上させることができない。
まず、振動の、断層画像の劣化や騒音との関係について説明する。静磁場発生装置の導電性部材の振動は、前記漏れ磁場による渦電流によって生じる。そして、この振動に伴い静磁場発生源が発生させる静磁場によって静磁場発生装置の導電性部材に別の渦電流が誘導される。これらの渦電流が、撮像空間に不要な磁場(誤差磁場)を発生させて均一磁場を乱すことで、断層画像が劣化する。また、静磁場発生装置の導電性部材の振動が、静磁場発生装置全体や傾斜磁場発生装置に伝わって振動し、さらにその振動が空気に伝わることで放射音(騒音)が発生する。この騒音は、撮像空間内に仰臥している被検体や検査者に不快感・不安感を与える。
次に、前記ジュール発熱の、断層画像の劣化や冷媒の消費量増大との関係について説明する。静磁場発生装置に磁性体が使われていると、その磁性体(導電性部材)に渦電流が生じ、渦電流によるジュール発熱で磁性体の温度が上昇する。これにより、磁化が変化して静磁場の均一度が悪化することで、断層画像が劣化する。また、冷媒を納めた導電性容器(導電性部材)に生じた渦電流のジュール発熱によって導電性容器の温度さらには冷媒の温度が上昇し、冷媒の消費量が増加する。また、冷媒を納めた導電性容器(冷却容器)の外側に配置された輻射熱を遮蔽する輻射シールドに生じた渦電流によるジュール発熱により輻射シールドの温度が上昇し、輻射シールドから冷却容器への輻射熱が増加して冷却容器の温度が上昇し、冷媒の消費量が増加する。
前記課題を解決するために、本発明は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、電気抵抗が周囲より高いスリット状領域を有し、隣と隣接して積層される複数層の導電性部材を有し、前記導電性部材は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、互いに隣と径方向に隣接して積層され、前記静磁場発生源の円環状の周方向に略平行である前記スリット状領域を有する導電性の複数のリングとを有し、前記スリット状領域の内の少なくとも1つと、その他の前記スリット状領域とは、前記傾斜磁場発生装置の前記径方向からその外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように配置され、前記リングは、前記スリット状領域によって前記静磁場発生源の円環状の中心軸方向に分割され、前記周方向には連続しているMRI装置であることを特徴としている。
また、本発明は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、電気抵抗が周囲より高いスリット状領域を有し、隣と隣接して積層される複数層の導電性部材を有し、前記導電性部材は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、互いに隣と径方向に隣接して積層され、前記静磁場発生源の円環状の中心軸方向に略平行である前記スリット状領域を有する導電性の複数のリングとを有し、前記スリット状領域の内の少なくとも1つと、その他の前記スリット状領域とは、前記傾斜磁場発生装置の前記径方向からその外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように配置され、前記リングは、前記スリット状領域によって前記静磁場発生源の円環状の周方向に分割され、前記中心軸方向には連続しているMRI装置であることを特徴としている。
しかし、特許文献1では、電気導体(板)が傾斜磁場発生装置全体を覆うように設置されるため、電気導体(板)の撮像空間に近い位置で発生した渦電流が作る誤差磁場により、断層画像が劣化すると考えられる。また、特許文献2では、電気導体の分割部により渦電流が減少し誤差磁場は減少するが、分割部から漏れ磁場が漏れ、静磁場発生装置における漏れ磁場の低減が十分にできないと考えられる。前記より、誤差磁場低減(断層画像の劣化の抑制)と漏れ磁場低減の双方を両立させることが望ましい。
本発明が解決しようとする課題は、断層画像の劣化を抑制しつつ、漏れ磁場を低減できるMRI装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、電気抵抗が周囲より高いスリット状領域を有し、隣と隣接して積層される複数層の導電性部材とを有し、一つの層の前記導電性部材の前記スリット状領域と、他の一つの層の前記導電性部材の前記スリット状領域とは、互いに離れているか、又は、互いに交差しているMRI装置であることを特徴としている。
本発明によれば、断層画像の劣化を抑制しつつ、漏れ磁場を低減できるMRI装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI(磁気共鳴イメージング)装置の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置の縦断面図(切断面:yz平面)である。 本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置のyz平面で切断した縦断面及びxy平面で切断した横断面の、zx平面から上方部分の概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置に搭載されるリングの斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置のyz平面で切断した縦断面及びxy平面で切断した横断面の、zx平面から上方部分の概略図である。 本発明の第3の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置のyz平面で切断した縦断面及びxy平面で切断した横断面の、zx平面から上方部分の概略図である。 本発明の第4の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置のyz平面で切断した縦断面及びxy平面で切断した横断面の、zx平面から上方部分の概略図である。 本発明の第5の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置のxy平面で切断した横断面の、x軸から上方部分の概略図である。 本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置の斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置の縦断面図(切断面:yz平面)である。 本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置のzx平面で切断した縦断面のx軸から上方部分、及び、xy平面に平行な平面で切断した横断面のzx平面からベッド側の概略図である。 本発明の第7の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置のzx平面で切断した縦断面のx軸から上方部分、及び、xy平面に平行な平面で切断した横断面のzx平面からベッド側の概略図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI(磁気共鳴イメージング)装置1の斜視図を示す。MRI装置1は、被検体10を内部の撮像空間8に導入可能な円筒形状の静磁場発生装置2と、導入された被検体10の生体組織を構成する原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を照射する照射コイル4と、被検体10から発せられる各々の信号に位置情報を与えるための傾斜磁場発生装置3と、傾斜磁場発生装置3の径方向外側に設けられる導体リング(導電性部材)5と、被検体10から発せられる信号を受信するための受信コイル22と、被検体10を積載するベッド11等で構成されている。
静磁場発生装置2は、被検体10の生体組織を構成する原子のスピンを配向させるために、撮像空間8に均一磁場7(図2参照)を生成する。その均一磁場7の磁場を補正し、その均一度を高めるために、シムコイル(図示せず)が静磁場発生装置2の撮像空間8側に設けられている。静磁場発生装置2は、真空容器支持脚2fで支えられている。静磁場発生装置2は、水平方向に平行なz軸を中心軸とする円筒形状をしている。傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2の撮像空間8側に設けられている。傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(z軸を中心軸とする)円筒形状をしている。傾斜磁場発生装置3は、撮像空間8に、互いに直交する3方向、x方向、y方向、z方向それぞれに沿って磁場強度が線形的に変化する傾斜磁場を発生させ、計測されるNMR信号に位置情報を持たせている。照射コイル4は、傾斜磁場発生装置3の撮像空間8側に設けられている。照射コイル4は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(z軸を中心軸とする)円筒形状をしている。照射コイル4は、被検体10の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために、高周波信号を照射する。また、受信コイル22が、核磁気共鳴による磁気共鳴信号(NMR信号)を受け取るために、ベッド11に取り付けられている。被検体10の周囲を囲むように受信コイル22が設けられている。導体リング5は、静磁場発生装置2の撮像空間8側に設けられている。導体リング5は、傾斜磁場発生装置3の径方向外側に設けられている。導体リング5は、静磁場発生装置2又は傾斜磁場発生装置3と中心軸を共通とする(z軸を中心軸とする)円筒形状をしている。
なお、このMRI装置1では、その構造の理解を容易にするために、撮像空間8の中に原点を有するxyz座標系を設定している。z軸の方向は均一磁場7(図2参照)の向き(静磁場発生装置2の中心軸の方向)に一致する方向に定義し、x軸の方向は被検体10が仰臥した時の左右方向(肩幅の方向)に一致する方向に定義し、y軸の方向はz軸とx軸に直交する方向(上下方向)に定義している。
図2に、本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1の縦断面図(切断面:yz平面)を示す。静磁場発生装置2は、超電導コイルである複数のメインコイル(静磁場発生源)2aと、超電導コイルである複数のシールドコイル(静磁場発生源)2bと、メインコイル2aとシールドコイル2bを冷媒と共に収納し冷却する冷却容器2eと、冷却容器2eを覆い真空容器2cから放射される輻射熱をシールドする輻射シールド2dと、冷却容器2eと輻射シールド2dを真空環境下に収納し断熱する真空容器2cと、真空容器2cを設置床面12に支持する真空容器支持脚2f(図1参照)と、冷却容器2eと輻射シールド2dを真空容器2c内に断熱支持する荷重支持体(図示せず)等を有している。
複数のメインコイル(静磁場発生源)2aは、z軸を互いに共通する中心軸とするリング(円環)形状をしている。複数のメインコイル2aは、z軸方向に複数(図2の例では4個)配置されている。複数のメインコイル2aは、撮像空間(空間)8に、均一磁場7となる静磁場を生成する。均一磁場7の方向は、設置床面12に対して平行になっている。複数のメインコイル2aは、撮像空間8以外にも、静磁場を生成し、特に、z軸に対して、メインコイル2aよりも遠くの位置に、静磁場の漏れ磁場を生成させる。複数のシールドコイル(静磁場発生源)2bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。複数のシールドコイル2bは、z軸を互いに共通する中心軸とするリング形状をしている。複数のシールドコイル2bは、z軸方向に複数(図2の例では2個(一対))配置されている。複数のシールドコイル2bは、z軸方向において複数個配列された内の両端に配置された一対のメインコイル2aの近傍に配置されている。複数のシールドコイル2bは、z軸方向において両端に配置された一対のメインコイル2aよりも、z軸に対して遠くに、かつ、z軸方向の外側に、配置されている。
傾斜磁場発生装置3は、メインコイル(傾斜磁場発生源)3aと、シールドコイル(傾斜磁場発生源)3bを有している。メインコイル3aは、図2では記載を省略して1個記載したが実際には複数個設けられている。また、シールドコイル3bも、図2では記載を省略して1個記載したが実際には複数個設けられている。そして、傾斜磁場発生装置3は、メインコイル3aとシールドコイル3bを互いに固定するレジン3cを有している。メインコイル3aは、z軸を中心軸とする円筒形状をしている。メインコイル3aは、撮像空間8に、静磁場の均一磁場7に重畳し、パルス状に変動する変動磁場である傾斜磁場9を生成する。メインコイル3aは、撮像空間8以外には、変動磁場の漏れ磁場を生成させる。シールドコイル3bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。シールドコイル3bは、z軸を中心軸とする円筒形状をしている。シールドコイル3bは、z軸に対して、メインコイル3aよりも遠くに配置されている。シールドコイル3bは、メインコイル3aに対して、静磁場発生装置2の側に配置されている。傾斜磁場発生装置3は、取付部材(図示せず)を介して真空容器2cに取り付けられている。
導体リング5は、静磁場発生装置2のメインコイル2aと傾斜磁場発生装置3のシールドコイル3bとの間に配置されている。導体リング5は、内側リング5a(5)と、内側リング5aの径方向外側に隣接して積層される外側リング5b(5)とを有している。
図3Aに、本発明の第1の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1のyz平面で切断した縦断面(左側図)及びxy平面で切断した横断面(右側図)の、zx平面から上方部分の概略図を示す。また、図3Bに、このMRI装置1に搭載される導体リング5の斜視図を示す。図2、図3Aの左側図、図3Bに示すように、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)には、周方向に略平行に高電気抵抗のスリット状領域51aと51bが設けられている。スリット状領域51aと51bにおける抵抗率(電気抵抗)は、内側リング5aと外側リング5bの本体における抵抗率(電気抵抗)より高くなっている。内側リング5aのスリット状領域51aと、外側リング5bのスリット状領域51bとは、それらを傾斜磁場発生装置3の径方向から傾斜磁場発生装置3の外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように、離れて配置される。スリット状領域51aと51bは、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)を、中心軸(z軸)方向に分割(分断)している。
図3Aの右側図、図3Bに示すように、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)には、中心軸方向(z軸方向)に略平行にスリット状領域52aと52bが設けられている。内側リング5aのスリット状領域52aと、外側リング5bのスリット状領域52bとは、前記外周面へのそれぞれの前記投影像が互いに重ならないよう離れて配置される。スリット状領域52aと52bは、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)を、周方向に分割(分断)している。導体リング5(5a、5b)の板厚あたりの電気抵抗率(シート抵抗)は、静磁場発生装置2の導電性部材(真空容器2c、輻射シールド2d、冷却容器2e)と傾斜磁場発生装置3の外壁のシート抵抗より低くなっていることが望ましい。なお、内側リング5aのスリット状領域52aと、外側リング5bのスリット状領域51bとは、互いに交差している。また、内側リング5aのスリット状領域51aと、外側リング5bのスリット状領域52bとは、互いに交差している。内側リング5aのスリット状領域51a、52aと、外側リング5bのスリット状領域51b、52bとは、図3Bに示すように平行であっても、平行でなくてもよく、また、交差していなくても、交差していてもよい。内側リング5aのスリット状領域51a、52aと、外側リング5bのスリット状領域51b、52bとは、全部においてずれていることが望ましく、交差箇所以外ではずれていることが望ましい。内側リング5aのスリット状領域51a、52aと、外側リング5bのスリット状領域51b、52bとが、少なくとも1方の全領域において対向し(重なり)、ずれていないのは望ましくない。
次に、導体リング5による、傾斜磁場発生装置3から静磁場発生装置2の側に漏れる漏れ磁場の低減について説明する。まず、内側リング5aにより、スリット状領域51a、52a以外の部位においては、傾斜磁場発生装置3から静磁場発生装置2の側に漏れる漏れ磁場が遮蔽される。しかし、そのスリット状領域51a、52aからは、その漏れ磁場が漏れる。しかしながら、外側リング5bが内側リング5aのスリット状領域51a、52aを被覆しているので、スリット状領域51a、52aから漏れた漏れ磁場は、外側リング5bによって遮蔽され、静磁場発生装置2の側に漏れることはない。外側リング5bもスリット状領域51b、52bを有するが、内側リング5aによって被覆されているため、スリット状領域51b、52bから漏れ磁場が漏れることはない。前記より、導体リング5(5a、5b)によれば、傾斜磁場発生装置3から静磁場発生装置2の側に漏れる漏れ磁場が遮蔽され、静磁場発生装置2を構成する導電性部材(真空容器2c、輻射シールド2d、冷却容器2e)に生じる傾斜磁場による渦電流を減少させることができる。これに伴い、静磁場発生装置2を構成する導電性部材(真空容器2c、輻射シールド2d、冷却容器2e)に生じるローレンツ力が減少し、静磁場発生装置2の振動が低減する。振動の低減により、静磁場によって生じる渦電流が減少し、画像の劣化が抑制され、騒音が低減する。また、傾斜磁場と静磁場による渦電流が減少したことで、ジュール発熱が低減し、超電導コイルであるメインコイル2aとシールドコイル2bを冷却するために冷却容器2eに入れられる冷媒、例えば、液体ヘリウムや冷却水の量を少なくしたり、冷凍機で再生(再冷凍)する量を少なくしたりすることができる。
内側リング5aと外側リング5bのどちらか一方のスリット状領域(例えば、内側リング5aのスリット状領域51a、52a)は、もう一方の導体リング5(例えば、外側リング5b)によって被覆されている。これを、内側リング5aと外側リング5bを有する導体リング5の径方向の厚さとしてみると、スリット状領域51a、51b、52a、52bのある場所は、導体リング5の他の場所に比べて薄くなっていると考えることができる。スリット状領域51a、51b、52a、52bのある場所は、導体リング5の他の場所に比べて、漏れ磁場が透過し易い。傾斜磁場発生装置3において、強い漏れ磁場を発生させているのは、一般的に傾斜磁場発生装置3のz方向の端部である。このため、周方向に略平行に設けられたスリット状領域51a、51bは、z軸方向位置(z座標)において、傾斜磁場発生装置3のz方向の端部のz軸方向位置(z座標)から、離れていることが望ましい。同様に、z軸方向に略平行に設けられたスリット状領域52a、52bは、周方向位置において、傾斜磁場発生装置3からの漏れ磁場が一般的に大きくなるx軸方向とy軸方向(鉛直方向)とそれらの付近(±15°程度の範囲)の周方向位置から離れていることが望ましい。このため、図3Aの右側図に示すように、スリット状領域52a、52bは、周方向位置(角座標上の位置)における、x軸方向から略15°以上離れ、かつ、y軸方向からも略15°以上離れた周方向位置(角座標上の位置)に配置されていることが望ましい。
スリット状領域51a、51b、52a、52bが空隙で構成される場合は、スリット状領域51a、51b、52a、52bは導体リング5(5a、5b)が設置されない空き空間であると考えることができる。このスリット状領域51a、51b、52a、52bには、振動減衰材や吸音材といった機械的な振動抑制手段や、傾斜磁場発生装置3に含まれる複数のコイル間を結線する配線部材や、傾斜磁場発生装置3を静磁場発生装置2に取り付ける取付部といった構造物等を配置することができる。また、スリット状領域51bの幅を、静磁場発生装置2のメインコイル2aの幅より大きくし、そのスリット状領域51bをそのメインコイル2aに対向するように配置することもできる。そして、このスリット状領域51bの中に、静磁場発生装置2の真空容器2c等の一部を入れ、その一部をz軸(撮像空間8)に近づける。これらにより、スリット状領域51bに対向するメインコイル2aを、z軸(撮像空間8)に近づけることができる。メインコイル2aの磁気エネルギー低減やコイル線材の短縮ができる。また、これにより、シールドコイル2bも、z軸に近づけられ、磁気エネルギー低減やコイル線材の短縮ができる。そして、静磁場発生装置2、さらには、MRI装置1を小型化できる。
導体リング5(5a、5b)は、傾斜磁場発生装置3と構造的に一体となっていても良い。これによれば、導体リング5(5a、5b)には、自身を流れる渦電流によって静磁場から受けるローレンツ力が作用するが、このローレンツ力を一体化した傾斜磁場発生装置3に伝達できることで、傾斜磁場発生装置3の振動を抑制することができる。そして、傾斜磁場発生装置3からの放射音を低減できる。また、一体化により、傾斜磁場発生装置3の剛性が高まり、傾斜磁場発生装置3の変形が抑制されることでも、振動を抑制することができる。導体リング5(5a、5b)は、傾斜磁場発生装置3の表面に露出していても、傾斜磁場発生装置3の表面とシールドコイル3bとの間でレジン3cに埋め込まれていても良い。導体リング5(5a、5b)が、傾斜磁場発生装置3の表面に露出している場合は、渦電流発熱に対する導体リング5(5a、5b)の放熱効率を高めることができる。また、導体リング5(5a、5b)のスリット状領域51a、51b、52a、52bが存在することで、導体リング5の径方向の厚さとしてみると、スリット状領域51a、51b、52a、52bのある場所は、導体リング5の他の場所に比べて薄くなっていると考えることができる。スリット状領域51a、51b、52a、52bのある場所は、導体リング5の他の場所に比べて、放熱効率を高めることができる。
また、導体リング5(5a、5b)は、静磁場発生装置2(真空容器2c)と構造的に一体となっていても良い。これによれば、真空容器2cが振動すると一体化している導体リング5(5a、5b)も振動する。この振動時に静磁場によって導体リング5(5a、5b)に生じる渦電流により、磁気減衰効果が高まり、導体リング5(5a、5b)の振動、さらには、真空容器2cの振動を抑制することができる。そして、真空容器2cの振動に伴う画像劣化を抑制でき、真空容器2cからの放射音も低減できる。
また、導体リング5(5a、5b)は、傾斜磁場発生装置3と静磁場発生装置2とから機械的に独立して設置されていても良い。導体リング5(5a、5b)同士も機械的に独立して設置されていても良い。また、内側リング5aが傾斜磁場発生装置3と構造的に一体になり、外側リング5bが静磁場発生装置2と構造的に一体となっていても良い。これによれば、導体リング5aと5bの間に相対変位が生じると、双方に流れる渦電流同士に作用するローレンツ力が相対変位を打ち消す方向に作用し、傾斜磁場発生装置3と静磁場発生装置2との相対変位が抑制できる。これにより、傾斜磁場発生装置3と静磁場発生装置2双方の振動が低減でき、画像劣化の抑制と放射音の低減が可能となる。
導体リング5(5a、5b)には、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の非磁性の良導体を用いることができる。導体リング5(5a、5b)の製造方法としては、まず、ロール曲げ、エッチング、ウォータージェット、パンチング等により非磁性の良導体を所望の大きさに切断する。次に、内側リング5aと外側リング5bを、互いに積層して固定する。固定の方法としては、溶接、接着、リベットやボルト締結等を用いることができる。積層される内側リング5aと外側リング5bの層間は、絶縁されていてもいなくても良い。その層間が絶縁された場合は、傾斜磁場9の周波数が高くなったときも含め、漏れ磁場の高周波成分の遮蔽効果を、表皮効果によって高めることができる。一方、前記層間が絶縁されない場合は、渦電流は、スリット状領域51a、51b、52a、52bにおいて、隣の導体リング5(5a、5b)を迂回して流れるが、層間に生じる接触抵抗によりジュール発熱が起こるので、渦電流を迅速に減衰させることができる。また、層間の絶縁処理が不要となるため、絶縁層の厚み分の径方向の小型化ができ、絶縁層の材料費や施工コストの低減ができる。
なお、図3Aの左側図では、z軸から上方部分を図示したが、z軸から下方部分の導体リング5(5a、5b)の構造は、zx平面に対して(鏡)対称でも、z軸に対して(線)対称であっても、更には対称でなくてもよい。また、スリット状領域51a、51b、52a、52bの方向は、前記周方向と前記z軸方向に略平行となることに限られない。スリット状領域51a、51b、52a、52bの方向は、前記周方向と前記z軸方向に対して傾き、平行でなくてよく、スリット状領域51a、51b、52a、52bは、螺旋状に配置されてもよい。また、図3Aと図3Bでは導体リング5(5a、5b)は前記スリット状領域51a、51b、52a、52bによって前記周方向と前記z軸方向に分割されているが、導体リング5(5a、5b)は完全に分割されている必要はない。
(第2の実施形態)
図4に、本発明の第2の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1のyz平面で切断した縦断面(左側図)及びxy平面で切断した横断面(右側図)の、zx平面から上方部分の概略図を示す。第2の実施形態のMRI装置1が、第1の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、スリット状領域51a、51b、51c、52a、52b、52cを有する導体リング5(5a、5b、5c)が、3層以上(図4の例では3層)に多層化されている点である。
導体リング5a、5b、5cには、周方向に略平行なスリット状領域51a、51b、51cが設けられている。スリット状領域51a、51b、51cの内の少なくとも1つの、例えば図4の左側図の例ではスリット状領域51bが、その他のスリット状領域51aと51cと、傾斜磁場発生装置3の径方向から傾斜磁場発生装置3の外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように、配置される。スリット状領域51aとスリット状領域51cとは、前記外周面上の投影像が互いに重ならないのが望ましいが、図4の左側図に示すように、重なってもよい。周方向に略平行に設けられたスリット状領域51aとスリット状領域51cが前記外周面上の投影像が互いに重なって配置されうる点で、第2の実施形態は第1の実施形態と異なっている。周方向に略平行に設けられた全てのスリット状領域51a、51b、51cが、前記外周面上の投影像が互いに重ならないように設置する必要がない点で、第2の実施形態は第1の実施形態と異なっている。
また、導体リング5a、5b、5cには、中心軸(z軸)方向に略平行なスリット状領域52a、52b、52cが設けられている。スリット状領域52a、52b、52cの内の少なくとも1つの、例えば図4の右側図の例ではスリット状領域52bが、その他のスリット状領域52aと52cと、前記外周面上の投影像が互いに重ならないよう配置される。スリット状領域52aとスリット状領域52cとは、前記外周面上の投影像が重ならないのが望ましいが、図4の右側図に示すように、重なってもよい。中心軸方向に略平行に設けられたスリット状領域52aとスリット状領域52cが前記外周面上の投影像が互いに重なって配置されうる点で、第2の実施形態は第1の実施形態と異なっている。中心軸方向に略平行に設けられた全てのスリット状領域52a、52b、52cが、前記外周面上の投影像が互いに重ならないように設置する必要がない点で、第2の実施形態は第1の実施形態と異なっている。
導体リング5(5a、5b、5c)を多層化することにより、スリット状領域51a、51b、51c、52a、52b、52c同士の前記外周面上の投影像の重なりの有無の組み合わせが増え、スリット状領域51a、51b、51c、52a、52b、52cに生じる前記空間の利用の自由度を高めることができる。例えば、スリット状領域51a、51b、51c、52a、52b、52cに配線を配置することで、あたかも、多層配線のように、複数の配線をショートさせることなく敷設することができる。
第2の実施形態の導体リング5の製作方法としては、第1の実施形態で挙げた方法以外に、次の方法を挙げることができる。複数枚の箔状導体を、傾斜磁場発生装置3や静磁場発生装置2に、貼り付けて積層化する。また、予め箔状導体が多数積層されたシート状導体を用いてもよい。箔状導体を用いる利点は、傾斜磁場発生装置3や静磁場発生装置2の円筒形状に沿わせるのが容易な点である。
(第3の実施形態)
図5に、本発明の第3の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1のyz平面で切断した縦断面(左側図)及びxy平面で切断した横断面(右側図)の、zx平面から上方部分の概略図を示す。第3の実施形態のMRI装置1が、第1と2の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、中心軸(z軸)方向に略平行なスリット状領域が設けられていない点である。導体リング5(5a、5b)には、周方向に略平行なスリット状領域51a、51bが設けられている。導体リング5aと5bは、スリット状領域51a、51bによって中心軸方向に分割され、周方向には連続している。これによれば、導体リング5(5a、5b)の周方向の剛性が高まり、周方向に腹と節が現れる変形モードによる変形を抑制することができる。また、z軸方向に勾配を持つ傾斜磁場発生源3a、3bは、一般に周方向に連続した構造をしているため、z軸方向に勾配を持つ傾斜磁場の漏れ磁場の遮蔽効果を高めることができる。第3の実施形態では、第1の実施形態のように、導体リング5aと5bが2層であってもよいし、第2の実施形態のように、導体リング5aと5bが3層以上に多層化されていてもよい。
(第4の実施形態)
図6に、本発明の第4の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1のyz平面で切断した縦断面(左側図)及びxy平面で切断した横断面(右側図)の、zx平面から上方部分の概略図を示す。第4の実施形態のMRI装置1が、第1と2の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、周方向に略平行なスリット状領域が設けられていない点である。導体リング5(5a、5b)には、中心(z)軸方向に略平行なスリット状領域52a、52bが設けられている。導体リング5aと5bは、スリット状領域52a、52bによって周方向に分割され、z軸方向には連続している。これによれば、導体リング5(5a、5b)のz軸方向の剛性が高まり、z軸方向に腹と節が現れる曲げの変形モードによる変形を抑制することができる。
また、スリット状領域52a、52bがz軸方向に導体リング5(5a、5b)を貫通(横断)している場合は、スリット状領域52a、52bを流路にすることができる。この流路は、z軸方向の片側端部からもう片側の端部まで、蛇行や分岐することなしに通じており、流路抵抗が小さくなっている。このため、ファン等にて空気等の流体を容易に流すことができる。第4の実施形態では、第1の実施形態のように、導体リング5aと5bが2層であってもよいし、第2の実施形態のように、導体リング5aと5bが3層以上に多層化されていてもよい。
(第5の実施形態)
図7に、本発明の第5の実施形態に係る水平磁場型のMRI装置1のxy平面で切断した横断面の、x軸から上方部分の概略図を示す。第5の実施形態のMRI装置1が、第1〜4の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、傾斜磁場発生装置3のメインコイル3aとシールドコイル3bの径方向のギャップ(間隔)が周方向において均一でない点である。図7では、ギャップが不均一でない場合の例として、メインコイル3aのxy平面で切断した縦断形状が、長径がx軸方向に一致し、短径がy軸方向に一致する楕円形になっている。横たわった被検体10(図1参照)の肩幅の方向を、長径のx軸方向に合わせることで、被検体10はゆったりと体を横たえることができる。一方、シールドコイル3bのxy平面で切断した縦断形状は、円形であるので、メインコイル3aとシールドコイル3bの径方向のギャップ(間隔)は、周方向の、x軸(方向)上とその付近で最も狭くなり、y軸(方向)上とその付近で最も広くなっている。ギャップが最も広い領域は、y軸(方向)から周方向に±15°程度の範囲に入っている。ギャップが最も狭い領域は、x軸(方向)から周方向に±15°程度の範囲に入っている。前記ギャップが最も広い領域は、メインコイル3aとシールドコイル3bの間隔が広いため、漏れ磁場が大きくなり易い。このため、スリット状領域52a、52bは、前記ギャップが最も広い領域(y軸から周方向に±15°程度の範囲)に、配置しないことが望ましい。一方、前記ギャップが最も狭い領域は、メインコイル3aとシールドコイル3bの間隔が狭いため漏れ磁場は小さいが、メインコイル3aとシールドコイル3bとの相対的な位置ずれにより漏れ磁場が増加する感度が高い領域である。位置ずれによっては、漏れ磁場が大きくなると考えられる。このため、スリット状領域52a、52bは、前記ギャップが最も狭い領域(x軸から周方向に±15°程度の範囲)に、配置しないことが望ましい。前記より、スリット状領域52a、52bは、y軸から周方向に略15°以上離れ、かつ、x軸からも周方向に略15°以上離れていることが望ましい。
(第6の実施形態)
図8に、本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置1の斜視図を示す。第6の実施形態のMRI装置1が、第1〜5の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、均一磁場の向き7が垂直方向(z方向)である垂直磁場型(オープン型)のMRI装置となっている点である。第6の実施形態のMRI装置1では、撮像空間8を挟むように上下一対の静磁場発生装置2を対向配置することで、被検体10がベッド11に仰臥して撮像空間8に置かれても、検査者からアクセスされるための十分なガントリーギャップを確保している。連結柱17は、上下一対の静磁場発生装置2の間に設けられ、上下一対の静磁場発生装置2それぞれに連結して、上下1対の静磁場発生装置2を互いに離して保持している。上下一対の静磁場発生装置2は、撮像空間8に、向きが垂直方向(z方向)で磁場強度が均一の静磁場(均一磁場7)を発生させる。
傾斜磁場発生装置3は、一対の円板形状であり、一対の静磁場発生装置2の対それぞれの撮像空間8の側に配置されている。傾斜磁場発生装置3は、撮像空間8に、互いに直交する3方向、x方向、y方向、z方向それぞれに沿って磁場強度が線形的に変化する傾斜磁場を発生させ、計測されるNMR信号に位置情報を持たせている。MRI装置1は、この位置情報に基づいて、被検体10の検査画像を作成している。
また、照射コイル4も、一対の円板形状であり、一対の傾斜磁場発生装置3の対それぞれの撮像空間8の側に配置されている。照射コイル4は、撮像空間8に仰臥した被検体10に、高周波の電磁波を照射し、被検体10からNMR信号を発生させている。
なお、第6の実施形態でも、MRI装置1に対して撮像空間8の中に原点を有するxyz座標系を設定している。座標系の定義は実施例1で記したのと同じく、z軸の方向は均一磁場7の向きに一致する方向、x軸の方向は被検体10が仰臥した時の左右方向に一致する方向、y軸の方向はz軸とx軸に直交する方向に定義している。
図9に、本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置1の縦断面図(切断面:yz平面)を示す。上下一対の静磁場発生装置2は、撮像空間8の上下に対向配置された1対のメインコイル(超電導コイル)2aと、一対のメインコイル2aのz軸方向外側に配置された上下1対のシールドコイル(超電導コイル)2bを有している。冷却容器2eは、上下一対のメインコイル2aと、上下一対のシールドコイル2bとを、液体ヘリウム(He)のような冷媒と共に収納して、冷却することができる。冷却されたメインコイル2aとシールドコイル2bは、超電導コイルとして機能することができる。真空容器2cは、冷却容器2eを収納し、真空容器2cと冷却容器2eとの間の空間を真空に保持することができる。冷却容器2eを外気(外部)から断熱することができ、冷却容器2eを低温に保持することができる。輻射シールド2dは、冷却容器2eと真空容器2cとの間の真空の空間に設けられ、真空容器2cから冷却容器2eへの輻射熱を低減し、冷却容器2eを低温に保持することができる。また、上下一対のシムコイル(図示せず)が、上下一対の静磁場発生装置2のz軸方向の内側に、撮像空間8を挟んで上下に対向配置されている。上下一対のシムコイルは、上下一対の傾斜磁場発生装置3の近傍に配置されている。各シムコイルの起磁力を調整することにより、撮像空間8に静磁場発生装置2が発生させた静磁場の磁場均一度を向上させることができる。また、上下一対の傾斜磁場発生装置3が、上下一対の静磁場発生装置2のz軸方向の内側に、撮像空間8を挟んで上下に対向配置されている。上下一対の傾斜磁場発生装置3は、例えば、図9に示すように、y軸方向に磁場強度が傾斜した傾斜磁場9を発生させている。上下一対の照射コイル4が、上下一対の静磁場発生装置2のz軸方向の内側に、撮像空間8を挟んで上下に対向配置されている。上下一対の照射コイル4は、上下一対の傾斜磁場発生装置3の近傍に配置されている。
上下の片側ずつに設けられた一対の導体リング5(5a、5b)は、上下一対の静磁場発生装置2の静磁場発生源2aと上下一対の傾斜磁場発生装置3の傾斜磁場発生源3bとの間の径方向の隙間に配置されている。導体リング5の内側リング5aと外側リング5bは、径方向に積層されている。
図10に、本発明の第6の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置1のzx平面で切断した縦断面(上側図)のx軸から上方部分、及び、xy平面に平行な平面で切断した横断面(下側図)のzx平面からベッド側の概略図を示す。図9と図10の上側図に示すように、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)には、周方向に略平行なスリット状領域51aと51bが設けられている。内側リング5aのスリット状領域51aと、外側リング5bのスリット状領域51bとは、それらを傾斜磁場発生装置3の径方向から傾斜磁場発生装置3の外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように、配置される。スリット状領域51aと51bは、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)を、中心軸(z軸)方向に分割(分断)している。
図10の下側図に示すように、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)には、中心軸方向(z軸方向)に略平行なスリット状領域52aと52bが設けられている。内側リング5aのスリット状領域52aと、外側リング5bのスリット状領域52bとは、前記外周面上の投影像が互いに重ならないように配置される。スリット状領域52aと52bは、内側リング5a(5)と外側リング5b(5)を、周方向に分割(分断)している。
第6の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。即ち、傾斜磁場発生装置3より隣接する静磁場発生装置2の側に生じた漏れ磁場を、導体リング5で遮蔽することができ、静磁場発生装置2に生じる渦電流を抑制し、ローレンツ力による静磁場発生装置2の振動を抑制し、また、ジュール発熱を抑制できるので冷媒の消費を低減できる。
なお、第6の実施形態では、導体リング5が2層からなる場合について説明したが、第2の実施形態のように導体リング5が3層以上積層されていても良い。また、第3と4の実施形態で記したように、導体リング5のスリット状領域51a、51b、52a、52bは、z軸方向のみでも、周方向のみでも良い。そして、これらの実施形態と同様の効果を得ることができる。また、導体リング5のスリット状領域51a、51b、52a、52bは、z軸方向や周方向に導体リング5を貫通(横断したり、ループに閉じたり)してもしていなくても良い。
(第7の実施形態)
図11に、本発明の第7の実施形態に係る垂直磁場型のMRI装置1のzx平面で切断した縦断面(上側図)のx軸から上方部分、及び、xy平面に平行な平面で切断した横断面(下側図)のzx平面からベッド側の概略図を示す。第7の実施形態のMRI装置1が、第6の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、上下の片側ずつに設けられた一対の導体リング5(5a、5b)の替わりに、上下の片側ずつに一対の導体円板(円板、導電性部材)6が設けられている点である。上下の片側ずつに設けられた一対の導体円板(円板)6は、上下一対の静磁場発生装置2と上下一対の傾斜磁場発生装置3の傾斜磁場発生源3bとの間の中心(z)軸方向の隙間に配置されている。導体円板6の内側円板6aと外側円板6bは、z軸方向に積層されている。
内側円板6aと外側円板6bには、周方向に略平行なスリット状領域61aと61bが設けられている。内側円板6aのスリット状領域61aと、外側円板6bのスリット状領域61bとは、径方向の位置が異なることで、それらを均一磁場7の方向から均一磁場7の方向と直交する平面上へ投影した投影像が互いに重ならないように、配置される。スリット状領域61aと、スリット状領域61bとは、外径と内径の異なる同心円形状となり、前記平面上への投影像が互いに重ならないよう配置される。スリット状領域61aと61bは、内側円板6aと外側円板6bを、径方向に分割(分断)している。
内側円板6aと外側円板6bには、径方向に略平行なスリット状領域62aと62bが設けられている。内側円板6aのスリット状領域62aと、外側円板6bのスリット状領域62bとは、周方向の位置が異なることで、前記平面上への投影像が互いに重ならないよう配置される。スリット状領域62aと62bは、内側円板6aと外側円板6bを、周方向に分割(分断)している。
第7の実施形態によっても、第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。そして、傾斜磁場発生装置3からの漏れ磁場は、その径方向外側よりもそのz方向外側の方が大きくなり、第7の実施形態によれば、そのz方向外側の漏れ磁場を遮蔽し低減することができる。導体円板6のスリット状領域61a、61b、62a、62bは、第6の実施形態の導体リング5のスリット状領域51a、51b、52a、52bと同様に、周方向や径方向に導体円板6を貫通(横断したり、ループに閉じたり)してもしていなくても良い。
なお、前記した第1から第7の実施形態では、静磁場発生源2aと2bとして超電導コイルを取り上げたが、本発明の適用対象はこれに限らない。静磁場発生源2aと2bとして常電導コイルや永久磁石を用いてもよい。また、第1から第7の実施形態の導体リング5(5a、5b)の構造は、xy平面、yz平面又はzx平面に対して(鏡)対称でも、z軸に対して(線)対称であっても、更には対称でなくてもよい。また、スリット状領域51a、51b、52a、52b、61a、61b、62a、62bの方向は、周方向と径方向とz軸方向に略平行となることに限られない。スリット状領域51a、51b、52a、52b、61a、61b、62a、62bの方向は、周方向と径方向とz軸方向に対して傾き、平行でなくてよく、スリット状領域51a、51b、52a、52b、61a、61b、62a、62bは、螺旋状に配置されてもよい。また、第1から第7の実施形態では導体リング5(5a、5b)と導体円板6(6a、6b)はスリット状領域51a、51b、52a、52b、61a、61b、62a、62bによって周方向と径方向とz軸方向に分割されているが、導体リング5(5a、5b)と導体円板6(6a、6b)は完全に分割されている必要はない。
1 磁気共鳴イメージング(MRI)装置
2 静磁場発生装置
2a 静磁場発生源(メインコイル)
2b 静磁場発生源(シールドコイル)
2c 真空容器(静磁場発生装置の外壁)
2d 輻射シールド
2e 冷却容器
2f 真空容器支持脚
3 傾斜磁場発生装置
3a 傾斜磁場発生源(メインコイル)
3b 傾斜磁場発生源(シールドコイル)
3c レジン
4 照射コイル
5 導体リング(リング、導電性部材)
5a 内側リング
5b 外側リング
51a 内側リングの周方向に設けられたスリット状領域
51b 外側リングの周方向に設けられたスリット状領域
52a 内側リングのz軸方向(中心軸方向)に設けられたスリット状領域
52b 外側リングのz軸方向に設けられたスリット状領域
6 (導体)円板(導電性部材)
6a 内側円板
6b 外側円板
61a 内側円板の周方向に設けられたスリット状領域
61b 外側円板の周方向に設けられたスリット状領域
62a 内側円板の径方向(x軸y軸方向)に設けられたスリット状領域
62b 外側円板の径方向に設けられたスリット状領域
7 均一磁場
8 撮像空間
9 傾斜磁場
10 被検体
11 ベッド
12 設置床面(床面)
22 受信コイル

Claims (3)

  1. 空間に均一磁場を発生させる円環状の静磁場発生源を有する静磁場発生装置と、
    前記均一磁場に傾斜磁場を重畳させる傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置と、
    前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、電気抵抗が周囲より高いスリット状領域を有し、隣と隣接して積層される複数層の導電性部材とを有し、
    前記導電性部材は、
    前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、互いに隣と径方向に隣接して積層され、前記静磁場発生源の円環状の周方向に略平行である前記スリット状領域を有する導電性の複数のリングを有し、
    前記スリット状領域の内の少なくとも1つと、その他の前記スリット状領域とは、前記傾斜磁場発生装置の前記径方向からその外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように配置され、
    前記リングは、前記スリット状領域によって前記静磁場発生源の円環状の中心軸方向に分割され、前記周方向には連続していることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 空間に均一磁場を発生させる円環状の静磁場発生源を有する静磁場発生装置と、
    前記均一磁場に傾斜磁場を重畳させる傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置と、
    前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、電気抵抗が周囲より高いスリット状領域を有し、隣と隣接して積層される複数層の導電性部材とを有し、
    前記導電性部材は、
    前記静磁場発生装置と前記傾斜磁場発生源の間に設けられ、互いに隣と径方向に隣接して積層され、前記静磁場発生源の円環状の中心軸方向に略平行である前記スリット状領域を有する導電性の複数のリングを有し、
    前記スリット状領域の内の少なくとも1つと、その他の前記スリット状領域とは、前記傾斜磁場発生装置の前記径方向からその外周面上へ投影した投影像が互いに重ならないように配置され、
    前記リングは、前記スリット状領域によって前記静磁場発生源の円環状の周方向に分割され、前記中心軸方向には連続していることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記傾斜磁場発生源は、
    前記均一磁場に前記傾斜磁場を重畳させるメインコイルと、
    前記メインコイルが前記静磁場発生装置の側に形成する磁場を遮蔽するシールドコイルとを有し、
    前記メインコイルと前記シールドコイルの間隔が前記周方向で均一でないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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