JP7410790B2 - オープン型磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、オープン型磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置)は、均一な静磁場中に置かれた被検体に高周波パルスを照射し、核磁気共鳴現象によって被検体の物理的、化学的性質を示す断面画像を得る装置である。主に医療用として用いられている。
MRI装置は、主に1)静磁場磁石、2)傾斜磁場コイル、3)RFコイル、4)受信コイル、5)コンピュータシステムから構成される。
静磁場磁石は、被検体が挿入される撮像空間に均一な静磁場を生成する。
傾斜磁場コイルは、撮像データに位置情報を付与するため、空間的に強度が勾配した磁場をパルス状に発生させる。
RFコイルは被検体に高周波パルスを照射し、受信コイルは被検体からの磁気共鳴信号を受信する。
コンピュータシステムは、受信した信号を処理して画像を表す。
傾斜磁場コイルは、撮像空間内に傾斜磁場を発生させる一方で、撮像空間外にも撮像に不要な変動磁場(漏れ磁場)を発生させる。
漏れ磁場は、静磁場磁石等のMRI装置を構成する金属構造物に渦電流を発生させる。
渦電流は撮像空間内で変動磁場を生じるため、静磁場と傾斜磁場の分布に影響し、画質を低下させる要因となる。
また、オープン型のMRI装置においては、静磁場磁石に鉄製の磁極が使用されることが多い。漏れ磁場による変動磁場は、ヒステリシス特性を持つ鉄製磁極の磁化にも影響をあたえる。また、磁化の変化は静磁場と傾斜磁場の分布に影響し、画質を低下させる要因となる。
このため、近年のMRI装置では、自己遮蔽型、即ちアクティブシールドを備えた傾斜磁場コイルを用いて金属構造物への漏れ磁場を抑制する手法が用いられている。
アクティブシールドを備えた傾斜磁場コイルの課題は、シールドの厚み分だけ静磁場磁石を傾斜磁場コイル、及び撮像領域から遠ざけなくてはならない点である。そして、静磁場磁石の磁気エネルギーが増加し、MRI装置が高額になる可能性がある。
また、このような傾斜磁場コイルは、インダクタンスが大きく、出力の大きな駆動電源を必要とするため、この点からもMRI装置が高額になる可能性がある。
以上の分野に関連して、中低磁場(0.5T未満)のオープン型MRI装置では、特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1の[要約]には、「[目的]MRI用磁界発生装置の空隙内の磁界均一度を低下させることなく、渦電流の発生を低減して短時間で傾斜磁界が所定の強度に上昇し得る、また残磁現象を低減して高感度で鮮明な画像を得ることができる構成構成からなる磁極片の提供。[構成]無方向性けい素鋼板を用いて積層した複数個のブロック状磁極片用部材で形成した積層けい素鋼板層11と、積層けい素鋼板11の周辺部に周設された断面矩形の軟鉄製の磁性材リング12と、ソフトフェライト粉を矩形板状に圧縮成形して構成した多数のブロック状磁極片用部材を接着剤で円板状に組み合せて積層けい素鋼板11上面に敷設したソフトフェライト層13とからなる磁極片10により、空隙の磁界均一化が達成しやすく、傾斜磁場コイルにGCパルスが印加されても磁極に発生する渦電流は低減され、しかも残磁現象を低減させることができる。」と記載され、MRI用磁界発生装置の技術が開示されている。また、磁束の通路となり且つ渦電流の発生を抑制できる磁性体磁極片(例えば、ソフトフェライトや珪素鋼板)を傾斜磁場コイルと金属構造物との間に設ける対策方法が開示されている
特許文献2の[要約]には、「[課題]傾斜磁場発生時に鉄製磁極において、漏れ磁場による渦電流磁場と磁化変化による変動磁場の発生を抑えると同時に、撮像空間を広くとることで、被検者の快適性を向上させつつ良好な画像を得る手段を備えたMRI装置を提供すること。[解決手段]磁性体磁極を有する静磁場磁石と傾斜磁場コイルを有するMRI装置において、撮像空間に対向する磁性体磁極は、略円盤状の鉄製磁極と略円環形状の鉄製磁極と略タイル形状の珪素鋼板の磁極片で構成され、前記円盤状の鉄製磁極の表面に前記タイル形状の珪素鋼板の磁極片が積層されており、前記円盤状の鉄製磁極は周回方向に分割され、絶縁物または空隙によって互いに絶縁されている。」と記載され、磁気共鳴イメージング装置の技術が開示されている。また、磁性体磁極を周方向に分割し、発生した渦電流を減衰させる手法が開示されている。
特開平05-182821号公報 特開2016-96829号公報
しかしながら、特許文献1に開示された対策方法は、構造上、漏れ磁場を完全に遮蔽することが困難であり、静磁場磁石を構成する円盤形状の磁性体磁極で渦電流が発生する課題(問題)があった。
また、特許文献2に開示された磁性体磁極を周方向に分割し、発生した渦電流を減衰させる手法は、静磁場の均一性を確保しつつ磁性体磁極を分割するために、高い加工・組立精度が求められ、静磁場磁石の製造コストが増大する課題があった。また、磁性体磁石を分割すると、実効的な飽和磁化が低下するため、非分割の静磁場磁石と同等の静磁場強度を達成するには、より高い磁気エネルギーが求められて、MRI装置が高額になるという課題(問題)があった。
本発明は、オープン型磁気共鳴イメージング装置のMRI画像(Magnetic Resonance Imaging)の画質を改善し、低コストのオープン型MRI装置を提供することを課題(目的)とする。
前記の課題を解決するために、本発明を以下のように構成した。
すなわち、本発明のオープン型磁気共鳴イメージング装置は、撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、前記撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、前記静磁場磁石は、一対の前記静磁場磁石が向き合う方向であるZ軸方向の静磁場を生成する円盤状磁性体磁極と、Z軸方向に垂直なXY平面の静磁場を生成する円環状磁性体磁極と、を備え、前記傾斜磁場コイルは、撮像空間においてZ軸方向に傾斜した磁場を与えるZコイルと、前記円盤状磁性体磁極に対し前記Zコイルから発生した磁束を遮蔽する磁性体ブロックと、前記円環状磁性体磁極に対し前記Zコイルから発生した磁束を遮蔽する補正コイルと、を備えることを特徴とする。
また、その他の手段は、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明のオープン型磁気共鳴イメージング装置によれば、静磁場磁石を構成する磁性体磁極を分割せずに、傾斜磁場コイルの漏れ磁場に起因する渦電流を抑制し、MRI画像の画質を改善できる。
また、より低い磁気エネルギーで磁場強度を達成でき、かつ高い加工・組立精度を要求しないため、低コストのオープン型MRI装置が提供できる。
本発明の本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の断面の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の静磁場磁石の概略の構成例と、静磁場磁石の近傍に配置される傾斜磁場コイルとRFコイルの構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイルのX-Z平面の断面をY方向から見た概略の構成例を示す図である。 図3Aの傾斜磁場コイルの構成例を鳥瞰して示す図である。 本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイルにおけるXコイルのXY平面の断面をZ方向から見た概略の構成例を示す図である。 図4AのXコイルにパルス電流を流した際に生じる磁束の流れの例をXZ平面の断面をY方向から示した図である。 本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイルにおけるZコイル、および補正コイルのXY平面上の概略の構成例を示す図である。 図5Aに示すZコイル、および補正コイルにパルス電流を流した際に生じる磁束の流れの例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下においては「実施形態」と表記する)を、適宜、図面を参照して説明する。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)について、図を参照して説明する。
<オープン型磁気共鳴イメージング装置の断面の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置(以下、適宜、「オープン型MRI装置」と称す)の断面の構成例を示す図である。
図1において、オープン型MRI装置100は、上下一対に静磁場磁石101、上下一対の静磁場磁石101を支えて保持する支持部106、可動式ベッド105を備えて構成される。
また、オープン型MRI装置100における被検者(被験者、被検体)104は、可動式ベッド105の上に乗り、可動式ベッド105が移動することによって、上下一対の静磁場磁石101の間に、配置される。
オープン型MRI装置100は、上下一対の静磁場磁石101を駆動して、上下一対の静磁場磁石101の間にある略球形の撮像空間(撮像領域)102に対し、Z軸103zの方向に静磁場を発生する。
なお、Z軸103zは、撮像空間102の中心を原点として通過する。原点にてZ軸103zと垂直に交わる2つの軸を、それぞれX軸103x、Y軸103yとする。
また、撮像空間102は、上下(Z軸方向)に静磁場磁石101があるが、水平方向(Y軸方向)には開放されている。
被検者104は、前記したように、可動式ベッド105によって撮像空間102に運ばれる。そして、オープン型MRI装置100が、被検者104のMRI画像を取得する。
オープン型MRI装置100の撮像空間102は、周囲を構造物で囲われていないため、水平磁場型MRIと比較して、被検者104が解放感を得られる。
また、可動式ベッド105を移動させることによって、常に撮像空間102の中心で患部を撮像ができる。また、MRI画像の撮像中に、オープン型MRI装置100の外部から、オープン型MRI装置の操作者などが被検者104の撮像を補助できる、といった特徴を持つ。
<静磁場磁石、傾斜磁場コイル、RFコイルの概略の構成>
図2は、本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置の静磁場磁石101の概略の構成例と、静磁場磁石101の近傍に配置される傾斜磁場コイル205とRFコイル206の構成例を示す図である。
図2において、静磁場磁石101と傾斜磁場コイル205とRFコイル206が図示されている。
また、X軸103x、Y軸103y、Z軸103z、および撮像空間102が表記されている。
ただし、簡単化のために、上下一対の静磁場磁石101の上側(Z軸の正側)、かつ右側(X軸の正側)のみについて表記している。
破線で示された領域の内部の構成が、静磁場磁石101を示している。なお、傾斜磁場コイル205とRFコイル206については、後記する。
なお、この他、図示していないが、オープン型MRI装置(100)には、傾斜磁場コイル205やRFコイル206を駆動するための電源装置や、電源を制御したり、RFコイル206(信号の受信コイルを兼ねる)により得られた信号を画像化したりするコンピュータシステムが含まれる。
《静磁場磁石》
静磁場磁石101は、被検者(104:図1)が挿入される撮像空間102に均一な静磁場を生成する。
図2に示すように、静磁場磁石101は、円盤状磁性体磁極201、円環状磁性体磁極202、シールドコイル203、主コイル204を備えて構成される。また、図示していないリターンヨーク(電磁鋼板で構成され磁力線が外部に漏れることを防止する役目)を備えている。
静磁場磁石101は、Z軸103zを中心とした略軸対称の構造である。
円盤状磁性体磁極201は、鉄などの磁性体で構成され、Z軸103zを中心に円盤状で構成されている。ただし、所望の磁場を形成するために、X軸方向に沿ってZ軸方向に、所定の凹凸形状を有している。
円環状磁性体磁極202は、鉄などの磁性体で構成され、Z軸103zを中心に円環状で構成されている。
なお、円盤状磁性体磁極201は円盤状に構成され、円環状磁性体磁極202は円環状に構成されていて、共に磁性体にスリットがなく非分割である。そのため、分割する場合に比較して、製造が容易であり、製造コストが安くなる。
また、磁性体が非分割であるため、分割する場合に比較して、磁気エネルギー効率がよい。
また、図2において、円盤状磁性体磁極201と円環状磁性体磁極202が磁気回路を形成している。
主コイル204は、Z軸を中心として略円環形状のコイルで構成されている。
上下一対の主コイル204に、それぞれ電流を流すことによって、前記の磁気回路を介して、上下一対の静磁場磁石101としての静磁場が、撮像空間102を含んで、形成される。
前記の磁気回路によって形成される磁場が漏れて、オープン型MRI装置(100:図1)の外側に発生することがある。そのオープン型MRI装置100の外側の磁場を低減するために、撮像空間と逆向きの磁場を発生させる略円環形状のシールドコイル203を備えている。
シールドコイル203によって、前記の磁気回路が撮像空間に形成する磁場と逆向きの磁場を発生させ、オープン型MRI装置100の外側の磁場を低減する。
また、前記したように、図示していないリターンヨークもオープン型MRI装置100の外側の磁場を低減する役目をする。
静磁場は、前記したように、電導材(例えば超電導材)を用いた略円環形状の主コイル204によって発生させる。
なお、前記の主コイル204やシールドコイル203に超電導コイルを使用する場合には、主コイル204やシールドコイル203に用いるコイルは、外側から真空容器、輻射シールド、液体ヘリウム容器等の断熱構造を有する容器(不図示)内に収められ、液体ヘリウムおよび冷凍機(不図示)などによって極低温に維持される。
図2において、静磁場磁石101の撮像空間102側には、撮像空間102の中心からの距離に比例した強度で、静磁場の方向であるZ軸103zと同一方向の傾斜磁場をパルス状に発生する傾斜磁場コイル205が設置されている。
傾斜磁場コイル205のさらに撮像空間102側には、高周波の電磁パルス(RFパルス)を発生する略円盤形状のRFコイル206が設置されている。
次に傾斜磁場コイル205、およびRFコイル206について説明する。ただし、本発明の特徴は、主として、静磁場磁石101と傾斜磁場コイル205にあるので、RFコイル206の概略を先に説明し、その後で、傾斜磁場コイル205の構成について詳しく説明する。
《RFコイル》
図2に示したRFコイル206は、RFコイル206に高周波の交流電流(RF:Radio Frequency)をパルス状に流すことによって、静磁場磁石101が形成する静磁場に垂直な方向に、電磁波(振動磁場)を照射する。
この電磁波の照射によって、静磁場に垂直な方向に、RF磁場(RFパルス)が加えられる。印加するRFパルスは、振動磁場であるが、この振動磁場の成分からZ軸まわりに回転するRF磁場が生成される。
この回転するRF磁場が被検者104を形成する種々の原子核のスピンと反応、共鳴して、巨視的な核スピンの総体としての状態が、信号として検出される。
RFコイル206は、静磁場に垂直な方向に、RF磁場(RFパルス、振動磁場)を印加する役目とともに、被検者(被検体)104を形成する種々の原子核のスピンと反応、共鳴した状態の信号を受信する受信コイルの役目も兼ねることがある。あるいは、図2には、図示していない受信コイルを設ける。
なお、受信コイルが受信した被検者104からの磁気共鳴に関連する信号は、図示していないコンピュータに送られる。コンピュータシステムは、受信した信号を処理して画像(MRI画像)として表す。
《傾斜磁場コイル》
傾斜磁場コイル205は、撮像データに位置情報を付与するため、空間的に強度が勾配した磁場をパルス状に発生させる機能を有している。
図3Aは、本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)の傾斜磁場コイルのX-Z平面の断面をY方向から見た概略の構成例を示す図である。
図3Bは、図3Aの傾斜磁場コイル205の構成例を鳥瞰して示す図である。
図3Aにおいて、傾斜磁場コイル205は、傾斜磁場発生用コイル301と磁性体ブロック302と補正コイル303とを備えて構成される。
また、図3Aにおいて、X軸103x、Y軸103y、Z軸103z、および撮像空間102が表記されている。
傾斜磁場コイル205は、Z軸103zを中心とした略軸対称の構造である。
[傾斜磁場発生用コイル301]
図3Aにおいて、傾斜磁場コイル205は、上下方向に3組の傾斜磁場発生用コイル301(Xコイル301x、Yコイル301y、Zコイル301z)を備えて構成されている。
3組の傾斜磁場発生用コイル301(Xコイル301x、Yコイル301y、Zコイル301z)によって、撮像空間102に対し直交する三方向(X軸103xの方向、Y軸103yの方向、Z軸103zの方向)へ独立に傾斜磁場を発生させる。
前記したように、傾斜磁場コイル205は、撮像データに位置情報を付与するため、空間的に強度が勾配した磁場をパルス状に発生させる。
ただし、傾斜磁場コイル205は、撮像空間内に傾斜磁場を発生させる一方で、撮像空間外にも撮像に不要な変動磁場(漏れ磁場)を発生させる。
漏れ磁場は、静磁場磁石等のオープン型MRI装置100を構成する金属構造物に渦電流を発生させる。
渦電流は、撮像空間内で変動磁場を生じるため、静磁場と傾斜磁場の分布に影響し、MRI画像の画質を低下させる要因となる。
また、Xコイル301x(およびYコイル301y)の詳細については、図4A、図4Bを参照して後記する。
また、Zコイル301zの詳細については、図5A、図5Bを参照して後記する。
[磁性体ブロック302]
図3Aにおいて、磁性体ブロック302は、傾斜磁場発生用コイル301の静磁場磁石101側に設けられている。
磁性体ブロック302は、磁気抵抗の低い磁性体である複数のシート状磁性体302a(図3B)を備えて構成されている。
図3Bに示すように、複数のシート状磁性体302aが、Z軸103z方向に積層されている。また、複数のシート状磁性体302aは、X軸103x方向、およびY軸103y方向に、磁気抵抗の低い磁性体がタイル状に並べられて構成されている。
以上の構成によって、磁性体ブロック302は、傾斜磁場発生用コイル301が静磁場磁石101側に生成する漏れ磁場を、シールドする役割をする。
なお、シート状磁性体302aの材質は、オープン型MRI装置100の要求性能に応じて任意であるが、透磁率と電気抵抗が大きい珪素鋼板が望ましい。
なお、透磁率が大きいことは、磁気抵抗が低いことに対応する。
また、電気抵抗が大きいことと、シート状磁性体302aがタイル状に並べられることは、磁性体ブロック302における渦電流の発生を抑制する効果がある。
また、磁性体ブロック302の厚さは、オープン型MRI装置100の要求性能に応じて任意であるが、珪素鋼板を用いており、円盤状磁性体磁極201に到達する磁束の遮蔽を考慮する場合には、少なくとも20mm以上の厚さがある事が望ましい。
磁性体ブロック302の厚さを20mm以上とすることで、磁性体ブロック302、および傾斜磁場コイル205としての低インダクタンス化を図る。
なお、傾斜磁場コイル205が低インダクタンス化すると電源の負担が低減し、電源コストの低下にもつながる。
また、磁性体ブロック302を設けないと、後記する図4B、図5Bに示すように、傾斜磁場発生用コイル301(Zコイル301Z)から発生する磁束(磁場)が円盤状磁性体磁極201に到達する。それを防止するために傾斜磁場発生用コイル301と円盤状磁性体磁極201の間隔を離す必要が生ずる。この離す間隔と、磁性体ブロック302を設けることによるZ軸方向のスペースとを比較すると、磁性体ブロック302を設けた方が、静磁場磁石101としての厚みを抑制することに大きく貢献する。
[補正コイル303]
図3Aにおいて、補正コイル303は、Zコイル301zの外周、かつ同じ高さの位置に円環状に配置されている。
このように配置された補正コイル303は、Zコイル301zから発生して磁性体ブロック302を伝わって流れる磁束を、Z軸103zと逆向きに導く機能を有する。すなわち、補正コイル303は、Zコイル301zから発生して磁性体ブロック302を伝わって流れる磁束をキャンセルする。
補正コイル303の設置位置は、オープン型MRI装置100の要求性能等に応じて任意であるが、円環状磁性体磁極202に到達する磁束の遮蔽を考慮する場合には、前記したように、Zコイル301zの外側で、かつ同じ高さに設置するのが望ましい。
[Xコイル301x]
前記した3組の傾斜磁場発生用コイル301のXコイル301xについて、図4Aと図4Bを参照して、詳しく説明する。なお、図3AではXコイル301xをXZ平面の断面をY方向から見た構成を説明したが、次に、図4Aでは、Xコイル301xをXY平面の断面をZ方向から見た構成について説明する。
図4Aは、本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)100の傾斜磁場コイル205におけるXコイル301xのXY平面の断面をZ方向から見たXY平面上のXコイル401の概略の構成例を示す図である。
図4Bは、Xコイル301xにパルス電流を流した際に生じるXコイル301xが発生する磁束402の流れの例をXZ平面の断面をY方向から示した図である。
図4A、および図4Bにおいて、Xコイル301xは、撮像空間102(図4B)でX方向に対して静磁場の方向であるZ軸103zと同一方向の傾斜磁場を生成する。
図4Aにおいて、Xコイル301xは、Xコイル301xaとXコイル301xbを備えて構成されている。
Xコイル301xaは、Z軸103Zの紙面視における左側に位置している。Xコイル301xaのコイルは渦状に巻かれて形成されている。Xコイル301xaにおいては、電流の流れる向きである電流方向1401aで示されるように、紙面視における時計回りの方向に流れる。
Xコイル301xbは、Z軸103Zの紙面視における右側に位置している。Xコイル301xbのコイルは渦状に巻かれて形成されている。Xコイル301xbにおいては、電流の流れる向きである電流方向1401bで示されるように、紙面視における反時計回りの方向に流れる。
そのため、図4Bで後記するように、Xコイル301xaとXコイル301xbとでは、発生する磁界(磁束)の方向が逆である。
図4Bにおいて、円盤状磁性体磁極201と磁性体ブロック302とXコイル301xが、XY平面の断面をZ方向から見たXY平面上のXコイル401の構成として示されている。
なお、図4Bにおいては、傾斜磁場発生用コイル301のXコイル301xが示されているが、Yコイル301yとZコイル301zについては表記されていない。
図4Aで示したXコイル301xの右側のXコイル301xbは、主として、図4Bにおける磁束1430bの方向に磁束を生成する。
図4Aで示したXコイル301xの左側のXコイル301xaは、主として、図4Bにおける磁束1430aの方向に磁束を生成する。
図4Aを参照して前記したように、右側のXコイル301xbと左側のXコイル301xaとは、電流の向きが逆であるので、図4Bにおいて、磁束1430bと磁束1430aの磁束の方向は逆である。
そのため、図4Bにおいて、右側のXコイル301xbの磁束1430bは、紙面視で上の方向(Z軸の正方向)に向かう。また、左側のXコイル301xaの磁束1430aは、紙面視で下の方向(Z軸の負方向)に向かう。
磁性体ブロック302は、図3Bにおいて説明したように、透磁率と電気抵抗が高い、すなわち磁気抵抗が低い。
そのため、右側のXコイル301xbで発生する紙面視で上の方向(Z軸の正方向)に向かった磁束1430bは、磁気抵抗の低い磁性体ブロック302の中を磁束1430として通過し、紙面視で左の方向に向かう(磁束1430)。
そして、左側のXコイル301xaで発生する磁束1430aとなって、紙面視で下の方向(Z軸の負方向)に向かう。
このようにして磁束(1430b,1430,1430a)の流れが形成される。
なお、図4Bにおいて、シールド状の磁性体である磁気抵抗の低い磁性体ブロック302がない場合には、磁束1430の代りに、磁性体ブロック302を突き抜けて、磁束1420となって、円盤状磁性体磁極201に到達する。このような漏れ磁場は、円盤状磁性体磁極201において、渦電流が発生する要因となる。
以上、図4A、図4Bで示した構造によって、静磁場磁石101(図2)の容器や、円盤状磁性体磁極201(図2、図4B)に、Xコイル301xの磁束が到達し、渦電流が発生することが抑えられる。すなわち、傾斜磁場コイル(Xコイル301x)の漏れ磁場に起因する渦電流を抑制する。
[Yコイル301y]
図3Aに戻り、前記した3組の傾斜磁場発生用コイル301のYコイル301yについて説明する。
Yコイル301yの磁束の流れは、前記したXコイル301xの磁束の流れと、Y軸とX軸に関して対称であるため、事実上、重複する説明を省略する。
ただし、Xコイル301xがX軸方向への傾斜磁場を発生させるのに対し、Yコイル301yは、Y軸方向への傾斜磁場を発生させる。
また、磁性体ブロック302は、図3A、図3Bに示したように円盤状の形状であるので、Yコイル301yに対してもXコイル301xに対した同様の作用をする。
[Zコイル301z]
図3Aで示した3組の傾斜磁場発生用コイル301のZコイル301zの詳しい構成を、図5A、図5Bを参照して詳しく説明する。
図5Aは、本発明の第1実施形態に係るオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)100の傾斜磁場コイル205におけるZコイル301zのXY平面上のZコイル501、および補正コイル303の概略の構成例とそれぞれに流れる電流の向きを示す図である。
図5Bは、図5Aに示すZコイル301z、および補正コイル303にパルス電流を流した際に生じるZコイル301zが発生する磁束502の流れの例を示す図である。
Zコイル301zは、撮像空間102側でZ方向に対して静磁場の方向(Z軸103zの方向)と同一方向の傾斜磁場を生成する。
図5Aにおいて、円環状に複数回、巻いて構成されるZコイル301zに流れる電流の電流方向1501と、円環状に複数回、巻いて構成される補正コイル303に流れる電流の電流方向1503は、逆の方向である。
図5AのZコイル301zを、Z軸中心に、電流を電流方向1501の方向に流すと、図5Bに示すように、Z軸の中心近傍から磁束(1530b,1531b)がZ軸の紙面視で上の方向に発生する。
同方向に進む磁束1530bと磁束1531bは、いわば反発しあう関係にあるので、磁気抵抗の低い磁性体ブロック302に磁束(1530b,1531b)が到達すると、磁気抵抗の低い磁性体ブロック302の中を、それぞれ径方向に別々に進んでいく。
つまり、XZ平面を示す図5Bにおいては、磁性体ブロック302の紙面視の右方向に磁束1530が向かい、また、磁性体ブロック302の紙面視の左方向に磁束1531が向かうように表記している。
磁束が磁性体ブロック302の端(外周、右端および左端)に到達すると、それぞれの端の近傍に補正コイル303がそれぞれ設けられている。
図5Aに示したように、Zコイル301Zに流れる電流の電流方向1501と補正コイル303に流れる電流の電流方向1503とは、逆方向である。
そのため、Zコイル301Zの磁束(1530,1531)は、補正コイル303の作用によって、それぞれ押し曲げられる。
つまり、磁束1530は、Zコイル301Zの右端(補正コイル303の近傍)で、磁束1530aとして、紙面視の下方向に向かう。
また、磁束1531は、Zコイル301Zの左端(補正コイル303の近傍)で、磁束1531aとして、紙面視の下方向に向かう。
以上によって、静磁場磁石101の容器、円盤状磁性体磁極201、円環状磁性体磁極202に磁束が到達することが防止される。そのため、静磁場磁石101の容器、円盤状磁性体磁極201、円環状磁性体磁極202において、渦電流が発生することが抑えられる。
なお、磁性体ブロック302を設けない場合には、図5Bにおける磁束1530と磁束1531は、それぞれ磁束1520と磁束1521に示すように、円盤状磁性体磁極201に到達し、円盤状磁性体磁極201で渦電流が発生する要因となる。
また、補正コイル303を設けない場合には、磁束1530aと磁束1531aは、それぞれ磁束1522と磁束1523に示すように、円環状磁性体磁極202の方にまで到達し、円環状磁性体磁極202で渦電流が発生する要因となる。
すなわち、Zコイル301Zが生成する磁束が所望の特性が得られない要因となる。
このように、磁束1530および磁束1531を磁性体ブロック302の内部に留め、円盤状磁性体磁極201に到達させないことによって、円盤状磁性体磁極201において、渦電流が生じることを防止し、MRI画像の劣化を低減する。
また、磁束1530aおよび磁束1531aを補正コイル303の作用によって、円環状磁性体磁極202に到達させないことによって、円環状磁性体磁極202において渦電流が生じることを防止し、MRI画像の劣化を低減する。
<第1実施形態の総括>
本構成のオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)によれば、静磁場磁石を構成する磁性体磁極を分割せずに傾斜磁場コイルの漏れ磁場に起因する渦電流を抑制し、MRI画像の画質を改善できる。
また、静磁場磁石を構成する磁性体磁極が非分割であるので、分割した場合に比較して、より低い磁気エネルギーで所定の磁場強度を達成できる。
また、静磁場磁石を構成する磁性体磁極が非分割であるので、高い加工・組立精度が要求されず、低コストのオープン型磁気共鳴イメージング装置が実現する。
<第1実施形態の効果>
本発明の第1実施形態のオープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)によれば、静磁場磁石を構成する磁性体磁極を分割せずに、傾斜磁場コイルの漏れ磁場に起因する渦電流を抑制し、MRI画像の画質を改善できる。
また、静磁場磁石を構成する磁性体磁極が非分割であるので、分割した場合に比較して、より低い磁気エネルギーで所定の磁場強度を達成できる。すなわち、傾斜磁場コイルを含めて駆動電源の出力容量を低減できる。
また、静磁場磁石を構成する磁性体磁極が非分割であるので、高い加工・組立精度が要求されず、低コストのオープン型磁気共鳴イメージング装置が実現する。
また、オープン型MRI装置100の撮像空間102は、周囲を構造物で囲われていないため、水平磁場型MRIと比較して、被検者104が解放感を得られる。
また、可動式ベッド105を移動させることによって、常に撮像空間102の中心で被検者104の患部を撮像ができる。
また、MRI画像の撮像中に、オープン型MRI装置100の外部から、オープン型MRI装置100の操作者などが被検者104の撮像を補助できるという特徴がある。
≪その他の実施形態≫
なお、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものでなく、さらに様々な変形例が含まれる。例えば、前記の実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために、詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成の一部で置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成の一部または全部を追加・削除・置換をすることも可能である。
以下に、その他の実施形態や変形例について、さらに説明する。
《シールドコイル》
図2おいて、静磁場磁石101におけるシールドコイル203が、円盤状磁性体磁極201の外径側にある場合を説明した。
しかし、シールドコイル203の配置は、円盤状磁性体磁極201の外径側に限定されない。例えば、円盤状磁性体磁極201の径の内側であって、円盤状磁性体磁極201の上側に位置するところに配置してもよい。あるいは、複数個所に備えてもよい。
シールドコイル203によって、円盤状磁性体磁極201と円環状磁性体磁極202の磁気回路が生成するオープン型MRI装置100の外側の漏れ磁場を低減する作用をするように、シールドコイル203の構成と配置を選択すればよい。
《静磁場の発生》
図2おいて、静磁場は、電導材(例えば超電導材)を用いた略円環形状の主コイル204を用いて発生させると説明した。しかし、静磁場の発生は、円環形状の主コイル204を用いる方法に限定されない。
例えば、磁化された永久磁石(図示せず)によって、円環形状の主コイル204の発生する磁場に相当する磁場を形成してもよい。
《磁性体ブロック》
図3Bにおいて、磁性体ブロック302を構成する複数のシート状磁性体302aを四角形のタイル状で示した。しかし、シート状磁性体302aのタイルの形状は、四角形に限定されない。例えば六角形の形状で構成してもよい。
また、シート状磁性体302aを一層ごとに積み上げる際に、上下のタイルが全く同型に重ねる方法に限定されない。上下のタイルの位置がずれている状態で配置してもよい。
また、シート状磁性体302aのタイルの形状が、磁性体ブロック302の中央部における形状と、端部(円周部)における形状で異なってもよい。
《オープン型以外のMRI装置》
図1、図2を参照して、第1実施形態の静磁場磁石と傾斜磁場コイルを備えた構成は、オープン型磁気共鳴イメージング装置(オープン型MRI装置)に適した構成であるとして説明した。しかし、図1に示した静磁場磁石と傾斜磁場コイルを備えた構成は、オープン型でなくとも適用できる。
すなわち、傾斜磁場コイルの漏れ磁場に起因する渦電流を抑制し、MRI画像の画質を改善し、低コストのMRI装置となる前記の構成は、オープン型のみならず、オープン型以外のMRI装置にも応用できる。
100 オープン型磁気共鳴イメージング装置、オープン型MRI装置
101 静磁場磁石
102 撮像空間
104 被検者
105 可動式ベッド
106 支持部
201 円盤状磁性体磁極
202 円環状磁性体磁極
203 シールドコイル
204 主コイル
205 傾斜磁場コイル
206 RFコイル
301 傾斜磁場発生用コイル
301x Xコイル
301y Yコイル
301z Zコイル
301xa Xコイルの左側部
301xb Xコイルの右側部
302 磁性体ブロック
302a シート状磁性体
303 補正コイル
401 XY平面上のXコイル
402 Xコイルが発生する磁束
501 XY平面上のZコイル
502 Zコイルが発生する磁束

Claims (12)

  1. 撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、
    前記撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、
    を備え、
    前記静磁場磁石は、
    一対の前記静磁場磁石が向き合う方向であるZ軸を中心に配置された円環状の主コイルと、
    前記Z軸を中心に配置された円盤状磁性体磁極と、
    前記Z軸を中心に配置された円環状磁性体磁極と、
    を備え、
    前記傾斜磁場コイルは、前記円盤状磁性体磁極よりも撮像空間側に配置され、
    前記傾斜磁場コイルは、
    前記Z軸を中心に円環状に巻かれ、前記撮像空間Z軸方向に傾斜した磁場を与えるZコイルと、
    前記Z軸を中心に前記Zコイルの外側に円環状に巻かれた補正コイルと、
    前記Zコイルの前記円盤状磁性体磁極側に配置された磁性体ブロックと、
    を備え
    前記磁性体ブロックは、円盤状の磁性体であり、
    前記磁性体ブロックは、前記Zコイルおよび前記補正コイルの、前記円盤状磁性体磁極側の面を覆い、外周の位置が前記補正コイルの外周の位置と略一致している
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1において、
    前記主コイルは、前記円盤状磁性体磁極および前記円環状磁性体磁極よりも外側に配置され
    前記静磁場磁石は前記オープン型磁気共鳴イメージング装置の外側への漏れ磁場を低減するシールドコイルをさらに備える、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1において、
    前記傾斜磁場コイルは、
    撮像領域においてX軸方向に傾斜した磁場を与えるXコイルと、
    撮像領域においてY軸方向に傾斜した磁場を与えるYコイルと、を備える、ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1において、
    前記撮像空間の静磁場に高周波の電磁パルスを印加するRFコイルをさらに備える、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項1において、
    前記オープン型磁気共鳴イメージング装置の前記撮像空間に被検者を搬送する可動式ベッドを備える、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、
    前記補正コイルは、前記Zコイルの径方向の外側に配置され、
    前記補正コイルは、Z軸方向に対して前記Zコイルと同じ高さに配置される、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項1において、
    前記磁性体ブロックは、シート状磁性体をZ軸方向に積層され、X軸およびY軸方向にタイル状に並べて構成される、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項7において、
    前記磁性体ブロックを構成する前記シート状磁性体は、珪素鋼板である、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項7において、
    前記磁性体ブロックは、厚さ20mm以上で構成される、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  10. 請求項2において、
    前記シールドコイルは、前記主コイルの径の外側に配置され、撮像空間と逆向きの磁場を発生させる、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  11. 請求項3において、
    前記Xコイルは、Z軸を挟んでX方向に並べて配置された二つのコイルで構成され、
    前記Yコイルは、Z軸を挟んでY方向に並べて配置された二つのコイルで構成される、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
  12. 請求項4において、
    前記RFコイルの印加する高周波の電磁パルスによって生じる被検者からの磁気共鳴信号を受信する受信コイルを備える、
    ことを特徴とするオープン型磁気共鳴イメージング装置。
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