JP6486470B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置およびその磁場均一度の調整方法に関する。
磁性体を使用して均一磁場性能の向上を図った磁石装置として、医療用MRI(Magnetic Resonannce Imaging)装置があげられる。医療用MRI装置では、静磁場が均一に分布している球又は楕円球状の撮像空間に電磁波を照射した際に生じる核磁気共鳴現象を利用して被検者の断層画像を撮影する。このとき、撮像空間の均一磁場性能が悪いと画像に歪み或いは濃淡のムラが発生するため、撮像空間内で数ppm程度の磁場均一度が要求される。
MRI装置は装置の形状からトンネル型と開放型に大別されており、後者は前者に比べて被検者周囲の空間を広く取れることから、被検者の閉塞感を低減でき、かつ被検者へのアクセス性に優れている。
典型的な開放型MRI装置では鉛直方向に分割された磁極内に主起磁力を生成するコイル及び、磁場均一度調整用のコイル群或いは磁性体を対向させて配置する構造がとられている。開放型MRI装置の磁場均一度を確保する方法として、溝及び又は突起を設けた円環及び又は円盤状の磁性体をメインコイル内径側に設置する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2010-88629
経済産業省関東経済産業局、平成21年度戦略的基盤技術高度化支援事業研究成果等報告書、「難削材の精密切削技術の開発」
従来、MRI装置に使用する磁性体は、不純物が少ない方が望ましい。不純物が少ないほど飽和磁化の偏差が小さくなるためである。具体的には、純鉄(例えば、JIS C2504に規定されるようなSUY)が挙げられる。しかしながら、純鉄は炭素の含有量が0.03%以下であり、延性が高いために変形量が大きく、切削性が悪いことが知られている(非特許文献1)。
前記の性質を持つことから純鉄は難削材と呼ばれる。純鉄を切削する際には、加工精度が非難削材に比べて劣化するため、所定の精度を得るために必要な切削回数(以下、加工工数と記す)が増加する。
上記純鉄に対して一般構造用圧延鋼材(例えば、JIS G 3110に規定されるようなSS400)は、炭素をある程度含有しているため変形量が小さく、加工精度の劣化がないため、加工工数が少ない。又、一般的な鋼材なので純鉄に比べて安価である。しかしながら、前記一般構造用圧延鋼材は炭素等の不純物の含有量が規定されておらず、純鉄に比べると飽和磁化の偏差が大きい。
このため、MRI装置のように高精度の磁場均一度が要求される装置に使用する場合には、飽和磁化の偏差により所定の磁場均一度を得ることが困難となるという問題が考えられる。
上記課題を解決するために、本発明は様々な実施形態を含むが、その一例として「鉛直線に垂直な水平面に関して面対称に配置される一対の超電導コイルを備え、前記一対の超電導コイルに挟まれた領域に撮像空間を有する磁気共鳴イメージング装置であって、前記超電導コイルの内径側に配置され、前記水平面に向かって突出する突起部と、前記鉛直線が直径の中心を通るような円盤部とを有する第1磁性体と、前記超電導コイルの内径側であって、前記第1磁性体の外径側に設置される円環形状の第2磁性体と、を有し、前記第1磁性体は、円盤または円環の形状を有する第1部材と、前記突起部を構造に含む第2部材と、から構成され、前記第1部材は、前記第2部材よりも不純物が少ない磁性材料から形成されており、前記突起部の前記撮像空間に面した端面上に積層されていること」を特徴とする。
本発明により、不純物含有量が多く、飽和磁化の偏差が大きい磁性材料を使用した場合でも装置の均一磁場性能の向上させることが可能となる。又、安価な磁性体を使用することにより、装置の製造コストを低減することが可能となる。
本実施例のMRI装置の外形を示した鳥瞰図である 本発明の第1実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第2実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第3実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第4実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第5実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第6実施形態を示すMRI装置の断面図である。 本発明の第7実施形態を示すフロー図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1実施例)
本実施例の磁気共鳴イメージング装置100(以下、MRI装置という)の第1実施例を図1に示す。MRI装置100は図1に示すように、一対の上側磁極2a、下側磁極2bと、被検体Hを乗せるベッド5と、このベッド5に乗せられた被検体Hを撮像空間1(FOV=Field of View)へ搬送する図示しない駆動機構が設けられた搬送手段6と、この搬送手段6によって撮像空間1に搬送された被検体Hからの核磁気共鳴信号を解析するコンピュータ等の機器を含んだ解析手段4とを基本的な構成として有し、ベッド5に乗った被検体Hを撮像空間1に通して断層撮影を行うものである。
なお、一対の上側磁極2aと下側磁極2bとは互いに鉛直線方向おいて対向して配置され、その間に挟まれた空間内に撮像空間1が形成される。上側磁極2aは、下側磁極2bから連結柱3を介して支持される。
図1中符号Zを付して示した軸線(鉛直線)は、上側磁極2aと下側磁極2bの中心を通る中心軸であって撮像空間1の中心を通過する直線である。また、このZ軸と直交し、かつ撮像空間1の中心を通る平面が、本実施例のMRI装置100の基準となる水平面である。本実施例のMRI装置100が有する一対の上側磁極2a,下側磁極2bは、基準となる水平面に対して等距離の位置に対向して配置されていると言ってもよい。
撮像空間1は多くの場合、球状または楕円状の空間として定義される。上側磁極2a,下側磁極2bの内部には超電導コイルや磁性体といった起磁力源が設置されている。超電導コイルや磁性体については後に詳細に説明する。
上側磁極2a,下側磁極2bは撮像空間1内における磁場の偏差が数ppm(parts per million:100万分の1)の幅に納まる高精度に均一な磁場を発生させる。上下に配置された上側磁極2a、下側磁極2bの撮像空間1側にはシムトレイと呼ばれる円盤状の部材7を設置される。シムトレイ7は、その上に磁性体の小片が適切に配置されることによって、上側磁極2a、下側磁極2b内部に設けられる超電導コイルや磁性体のみで形成される磁場の偏差を調整し、均一性を高めるための手段として使用される。
第1実施例の詳細を図2に示す。図2において、縦に伸びる一点鎖線で示す直線は図1に示す鉛直線Zと共通である。また鉛直線Zと直交し、かつ撮像空間1を横方向に横切る二点鎖線で示す直線は、先に述べたMRI装置100の基準となる水平面を示す。図2は、鉛直線に水平な平面でMRI装置100の磁極を分割した際の断面概略図である。
MRI装置100は、鉛直線に垂直である水平面を対称面として上側磁極2a、下側磁極2bを有し、これらの内部に起磁力源である上側超電導コイル8a、下側超電導コイル8bを有する。一対の超電導コイルである上側超電導コイル8a、下側超電導コイル8bはともに鉛直線が直径の中心を通るような円環形状の構造物である。以降の説明では、上側磁極2aと下側磁極2bは内部の構造が共通であるため、上側磁極2aを例に挙げて説明する。したがって特に説明する場合を除き、下側磁極2bの内部の構造は、以下の説明において各符号末尾に付したaをbと読みかえたものと同じとする。また、説明の簡単のために、上側磁極2aを磁極2aと、上側超電導コイル8aを超電導コイル8aと呼ぶ。
なお、超電導コイル8aが超電導状態を保つためには極低温下に冷却される必要がある。この冷却方式は、液体ヘリウムが充填されたヘリウム容器内に浸漬させ冷却する、あるいは冷凍機と接続された伝熱手段を取り付けて冷却する伝導冷却式のいずれを採用してもよい。また超電導コイル8aは、図示しない輻射シールドによって覆われ、かつ更にその状態で真空容器内に格納されてもよい。
超電導コイル8aは、先に述べたように鉛直線がコイルの中心軸と一致している構造物であって、電流が供給されることによって磁場を発生させる。この超電導コイル8aの内径側に第1磁性体20aおよび第2磁性体21aが設置される。二つの磁性体の配置関係は、鉛直線方向に関しては、第1磁性体20aが第2磁性体21aよりも水平面から離れた位置に設置される。水平面方向に関しては、第1磁性体20aは第2磁性体21aの内径領域に納まるように設置される。
第1磁性体20aおよび第2磁性体21aは、超電導コイル8aが発生させる磁場を粗く調整する機能をもつ。なお、図2においては、第1磁性体20aと第2磁性体21aとは、鉛直線方向において異なる位置に設置している例を示したが、設計上許容できる範囲で適宜変更して、同位置に設置してもよい。
第1磁性体20aは図2に示すように、円盤形状あるいは円柱形状を有する基盤部11a、12aと、これらの部分から撮像空間1に向かって突出する突起部13a、14aとから構成される。第1磁性体20aの基盤部11aおよび基盤部12aの水平面に関する中心は超電導コイル2aと共通であって、中心を鉛直線が通過するように設置される。
なお、図2に示すように突起部13a、14aは、円板部11aと分割されていない一個の円柱形状の磁性材(鋼材)に対して切削作業や溝加工を施すことによって、これらの構造を形成してもよいし、同一材からなる複数の部材を組み合わせて形成してもよい。
本実施例のMRI装置100では、円盤形状の基盤部12a(第1部材)は、基盤部11aおよび突起部13a、14aから構成される部分(第2部材)と異なる材料によって形成されている。
基盤部12aは、炭素の含有量が0.03%以下である純鉄(SUY)などの鋼材(第1磁性材料)によって形成される。純鉄は不純物の含有量が極めて少なく、その飽和磁化のばらつきは、不純物の含有量に幅がある一般構造用圧延鋼材と比較して小さい。
一方、基盤部11aおよび突起部13a、14aは、不純物(炭素など)の含有量が0.03%よりも高い可能性のある鋼材(第2磁性材料)、例えば一般構造用圧延鋼材であるSS材(SS400など)で形成する。このような一般構造用圧延鋼材は、炭素等の不純物含有量について0.15%から0.2%程度とされるが、正確な値は規定されていない。
純鉄のように炭素などの不純物が少なく高純度の磁性材料(第1磁性材料)は、溝や突起部分を精度良く加工しようとすると、削り過ぎを防止するために、加工工数を増大せざるを得ず、製造効率を向上させることが難しい。また、一般構造用圧延鋼材のように炭素などの不純物含有量にばらつきのある磁性材料のみで飽和磁化の偏差が大きいため、磁化に過不足が生じ、MRI装置では均一磁場性能が得られないおそれがある。
しかし、本実施例のMRI装置100は、複雑な加工を要しない基盤部12aなど板状の部分を高純度の磁性材料によって形成し、複雑な加工を要する基盤部11aおよび突起部13a、14aを複雑な形状を有する部分を低純度の磁性材料によって形成することによって、加工工数の低減を図りつつ、MRI装置に要求されるような磁場の均一度を実現することが可能となる。
高純度の磁性材料の中でも、たとえば純鉄であれば、延性が高いために変形量が大きく切削性が低い。しかしこの純鉄を使う部分を、複雑な加工を要さない、容易に製造可能な基盤部12aに採用することによって、切削性の課題を回避して、加工工数の増加を抑えることができる。また、低純度の磁性材料は、不純物をある程度高い割合で含むために延性が高く、加工精度の劣化が小さいため、溝や突起があっても加工工数の増加を抑えることができる。
低純度の磁性材料は、これのみで第1磁性体20aを構成すると飽和磁化の偏差が大きいため、MRI装置に要求されるような磁場の性能を満たすことが難しい。しかし、低純度の磁性体の磁化に応じて高純度の磁性体の厚みを調整することによって、所定の均一磁場性能を確保することが可能となる。
具体的には、基盤部11aや突起部13a、14aの磁化が不足している場合には、基盤部12aの厚みを増加させ、基盤部11aや突起部13a、14aの磁化が過剰な場合には、基盤部12aの厚みを低減することによって、第1磁性体20aの全体の磁化を調整して撮像領域1における磁場の均一度を向上させることができる。
この製造手法は、特に、MRI装置100を量産する場合などにおいて、低純度の磁性体の製造ロットが異なるものを採用したとしても、ロット間での飽和磁化のばらつきを高純度の磁性体によって吸収することができるため、磁場の均一度が高いMRI装置を効率的に生産する上で有効である。
また、第2磁性体21aについても、上述の第1磁性体20aと同様の構造を採用してもよい。第2磁性体21aは、図2に示すように円環形状の磁性体であって、超電導コイル8aとほぼ同一の中心軸(鉛直線)を有し、第1磁性体20aの外形側に配置される。第2磁性体21aの構造は、鉛直線方向に向かって複数の円環状部材が積層されることで形成され、図2においては二層で構成された例を示している。具体的には、一つめの円環状部材である磁性体9a(第1円環状磁性体)に対して、二つめの円環状部材である磁性体10a(第2円環状磁性体)を、水平面から近い位置に設置している。ここで磁性体9aを先に述べた第1磁性材料で形成し、磁性体10aを第2磁性材料で形成することによって、第2磁性材料について飽和磁化にばらつきがあったとしてもこれを補正することができ、より高精度な磁場の均一度を実現するMRI装置100を提供することができる。
また、先に述べた基盤部11aや突起部13a、14aとから形成される部分の体積量を基盤部12aの体積量よりも大きくしてもよい。低純度の磁性体は高純度の磁性体に比べて加工が容易なだけではなく、一般的に低価格で調達が可能であるため、低純度の磁性体を多く使用することによって加工コスト、材料コストを低減することが可能である。
また、円環状の部材である磁性体10aの体積量を、磁性体9aの体積量よりも大きくすることによって更に加工コストや材料コストを低減することが可能となる。具体的には、磁性体9aおよび磁性体10aはともに円環形状を有する部材であるため、例えば、磁性体9aの鉛直線方向の厚みを磁性体10aよりも薄くして配置する。
なお、図2では磁場を調整するための第1磁性体20aについて突起部が2個(突起部13a,14a)の場合を示したが、突起の数を3個以上に増加して、突起部の間隔を調整することにより撮像空間1の磁場分布を球面調和関数で展開した時の次数を増加し、均一磁場性能をさらに向上させることも可能である。
多数の突起部を有する複雑な形状を有する場合であっても、上述のように低純度の磁性体、例えば一般構造用圧延鋼材は不純物をある程度高い割合で含むために延性が高く、加工精度の劣化が小さいため、溝や突起を複数有する形状であっても加工工数の増加を抑えつつ、効率的にそれらの形状を実現することができる。
本発明の第2実施形態を図3に示す。図2に示した実施形態との違いは、第1磁性体20aにおいて、突端部15aを、突起部13a、14aの水平面側の先端に設置した点である。
ここで、突端部15aは、高純度の磁性材料の磁材材料で形成された部材(第1部材)であって、一方、突起部13a、14aや基盤部11aは低純度の磁性材料で作られている部分(第2部材)である。したがって、第1実施形態と異なって、本実施例における第1部材は、鉛直線上に配置される部分は円盤形状を有し、鉛直線を囲むように配置される部分は円環形状を有するものとなる。
図3に示すように、高純度の磁性材料から作られる突端部15aを磁場の高い撮像空間1に近い位置に設置することにより、突端部15aの磁化を促進することができるため、突端部15aの厚みを低減することが可能となる。さらに突起部毎に突端部15aの厚さを調整することもできるため、撮像空間1における均一磁場性能をさらに向上させることが可能となる。
また第2磁性体21aにおいて、平板の環状の磁性体9aを、円環状の磁性体10aの水平面側に積層して形成してもよい。このような積層構造を採用することによって、上述のように高純度の磁性材料からなる部分の磁化を促進し、撮像空間1における均一磁場性能をさらに向上させることができる。
本発明の第3実施形態を図4に示す。図3に示した実施形態との違いは、第1磁性体20aや第2磁性体21aを磁極2aの内部ではなく、外部に設置した点である。第1磁性体20aや第2磁性体21aを磁極2aの外部に設置することにより、MRI装置100の組立後に突端部15aや磁性体9aの厚さを調整することが可能となる。このような構造とすれば、撮像空間1の磁場分布を測定し、測定結果に応じて磁性体の厚さを容易に変えることができるため、撮像空間1における均一磁場性能をさらに向上することが可能となる。
本発明の第4の実施形態を図5に示す。図5は図1記載の第1磁性体20aや第2磁性体21aにおける、高純度の磁性材料を使って形成する基盤部12aや磁性体9aの厚さを調整する方法を示したものである。基盤部12aは薄板の円盤状磁性体16を鉛直線方向に積層して構成されており、円板状磁性体16の枚数を変更することにより基盤部12aの厚さを調整することができる。
このような構成とすることにより、平板を切削することなく厚さを調整できるので、加工工数を低減することが可能となる。また積層する薄板(円盤状磁性体16)は厚さが一定でも異なっていてもよい。異なった厚さの薄板を組み合わせることにより、様々な厚みを実現することができるため、一様に薄い薄板を使用して厚さを調整するよりも、必要な枚数を低減することが可能となる。
また磁性体9aについても同様に、薄い円環状磁性体17を鉛直線方向に積層する構造としてもよい。このような構造を取ることによって更に高純度の磁性体の配置体積量を柔軟に変更することが可能となる。
本発明の第5の実施形態を図6に示す。図6は図4記載の磁性体9aに穴18をあけて、さらに微細な磁化の調整を実施する方法を示したものである。このような調整を実施することにより、さらに撮像空間1における均一磁場性能をさらに向上させることが可能である。
本発明の第6の実施形態を図7に示す。図7は図4記載の突端部15aおよび環状の磁性体9aを撮像領域側から見た図である。突端部15aおよび環状の磁性体9aは、それぞれ(1)周回方向において一枚の板状の部材であってもよいが、図7に示すようには周回方向及び径方向に分割された板状部材を組み合わせて形成してもよい。
このような構造とすることにより、撮像空間1の磁場分布における非軸対称の誤差磁場や、径方向に非対称の誤差磁場に応じて適切な厚みを有する磁性体を採用して、突端部15aおよび磁性体9a厚さを調整することができ、撮像空間1の均一磁場性能をさらに向上させることが可能となる。又、磁性体を細かく分割することにより突端部15aおよび磁性体9aにかかる電磁力を低減することができ、超電導コイル8aを励磁した状態で調整することが可能となる。
本発明の第7の実施形態を図8に示す。図8は第1磁性体20aや第2磁性体21aの加工・組立の過程を示す概略フロー図である。初めに使用する低純度磁性体(第2材料)及び高純度磁性体(第1材料)のサンプルを用いて磁化特性(外部磁場と磁性体磁化との対応関係)を測定する(S001)。得られた磁化特性に基づき超電導コイルを励磁した時の撮像空間1の磁場分布を計算し、誤差磁場分布を求める(S002)。誤差磁場分布に基づき低純度磁性体によって形成される部分(基盤部11aや突起部13a、14a、磁性体10a)の飽和磁化の偏差を補正するために必要な高純度磁性体の厚さを計算する(S003)。
計算により求めた磁性体厚さに基づいて高純度磁性体を加工し、低純度磁性体と合わせて組立てる(S004)。上記のフローを適用することにより、MRI装置100に使用する低純度磁性体の磁化が、例えば製造ロットが異なり変化した場合でも撮像空間1の均一磁場性能を確保することが可能となる。尚、高純度磁性体は磁化の偏差が小さいため、磁化特性が既知であればサンプルの磁化測定は省略可能である。
以上、開放型のMRI装置を例として、飽和磁化の偏差が大きい磁性材料を使用した場合でも装置の均一磁場性能の向上を図った起磁力配置を示した。
すなわち上述の実施例で説明したように、鉛直線に垂直な水平面に関して面対称に一対の超電導コイルを配置し、この一対の超電導コイルに挟まれた領域に撮像空間1を有する磁気共鳴イメージング装置100では、各超電導コイルの内径側に第1磁性体20aと第2磁性体21aとが設置される。
各実施例において説明するように、第1磁性体20aは、水平面に対して突出する突起部13a,14aと、突起部13a、14aと一体に設けられ、鉛直線が直径の中心を通るような基盤部11aとから形成され、第2磁性体21aは第1磁性体20aの外径側に設けられる円環形状の部材である。
第1磁性体20aは、主に二つの部分に構成を分けることができ、一つは円盤または円環形状を有する第1部材、もう一つが突起部を構成に含み複雑な形状を有する第2部材である。既に説明したように、第1部材は、実施例1や実施例4において円盤形状を有する基盤部12aが相当し、実施例2、実施例3または実施例5において円盤および円環形状を有する突端部15aが相当する。また、第2部材は、各実施例に共通であって、基盤部11aおよび突起部13a、14aからなる部分が相当する。
ここで先に説明するように各実施例におけるMRI装置100は、第1部材が第2部材に対して不純物の少ない磁性材料によって作られる。より具体的には第1部材は、例えば炭素の含有量が0.03%以下の第1磁性材料で形成され、第2部材は、炭素の含有量が0.03%よりも大きい第2磁性材料で形成されることが望ましい。あるいは、第1磁性材料は不純物の含有量が厳密に狭い範囲で規定されている材料であって、一方、第2磁性材料は不純物の含有量が規定されておらず製造元や時期によってばらつきを有するものであってもよい。
いずれの場合であっても本実施例のMRI装置100であれば、不純物含有量が多く、あるいは飽和磁化の偏差が大きい磁性材料を使用した場合でも、複雑な加工を要する部分のみを第2磁性材料で形成することができるため、高純度の鋼材を利用する場合と比較して加工工数を低減し、製造効率を向上させることが可能となる。
また、不純物が少ない第1磁性材料によって先の偏差を補完するような部材を簡易な形状で製作し、先に述べた第2磁性材料で製作された部材に取り付けることによって装置の均一磁場性能の向上させることが可能となる。簡易な形状のみを第1磁性材料によって形成することで加工工数の上昇を抑制し、かつ安価な磁性体の使用が許容されることにより、装置の製造コストを低減することも可能となる。
なお、第1磁性体20aに限ることなく、第2磁性体21a関しても大きく2つの部材を鉛直線方向に積層して形成してもよい。すなわち第1磁性材料で形成される第1円環状磁性体9aと、第2磁性材料で形成される第2円環状磁性体10aとを鉛直線方向に積層することで形成してもよい。このような構造を採用することによって上述の効果を更に高めることが可能となる。
なお、先に挙げた各実施例では開放型MRI装置を例に本発明のいくつかの実施形態を説明したが、上述の実施例は本発明の要旨を越えない範囲において適宜変更、組わせても良いし、同様に均一磁場性能を必要とする粒子線加速器等のさまざまな用途における磁石装置にも本発明を適用することも可能である。
1・・・撮像空間

2a、2b・・・上側、下側磁極(以下、添字aは上側、bは下側を示す。)

3・・・連結柱
4・・・解析手段

5・・・ベッド
6・・・駆動手段
7・・・シムトレイ
8a,8b・・・超電導コイル
9a、9b・・・円環状磁性体
10a,10b・・・円環状磁性体
11a、11b・・・基盤部
12a、12b・・・基盤部
13a,14a,13b,14b・・・突起部
15a,15b・・・突端部
16・・・円盤状磁性体
17・・・円環状磁性体
18・・・穴

Claims (5)

  1. 鉛直線に垂直な水平面に関して面対称に配置される一対の超電導コイルを備え、前記一対の超電導コイルに挟まれた領域に撮像空間を有する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記超電導コイルの内径側に配置され、前記水平面に向かって突出する突起部と、前記鉛直線が直径の中心を通るような基盤部とを有する第1磁性体と、
    前記超電導コイルの内径側であって、前記第1磁性体の外径側に設置される円環形状の第2磁性体と、
    を有し、
    前記第1磁性体は、
    円盤または円環の形状を有する第1部材と、
    前記突起部を構造に含む第2部材と、から構成され、
    前記第1部材は、前記第2部材よりも不純物が少ない磁性材料から形成されており、前記突起部の前記撮像空間に面した端面上に積層されている
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第1部材は炭素の含有量が0.03%以下の第1磁性材料で形成され、
    前記第2部材は、前記炭素の含有量が0.03%よりも大きい第2磁性材料で形成されている
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第2磁性体は、
    前記第1磁性材料で形成される第1円環状磁性体と、
    前記第2磁性材料で形成され、前記第1円環状磁性体に対して前記鉛直線の方向に積層される第2円環状磁性体と、から構成されている
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記第1部材は、前記鉛直線の方向に少なくとも2層以上が積層されている
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置が前記撮像空間に形成する磁場の均一度を調整する磁場調整方法であって、
    前記撮像空間の磁場分布を測定結果に基づいて、前記第1部材の前記鉛直線方向の板厚を調整する
    ことを特徴とする磁場調整方法。
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