JP6912321B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI;Magnetic Resonance Imaging)装置は、静磁場を発生する静磁場発生装置と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生源と、を備えている。傾斜磁場発生装置は、傾斜磁場発生源(傾斜磁場メインコイルと傾斜磁場シールドコイル)に流れる電流と、静磁場発生装置の作る磁場とが、カップリングしてローレンツ力を生じる。ここで、傾斜磁場メインコイルと傾斜磁場シールドコイルには逆方向の電流が流れるため、ローレンツ力の方向も逆方向となる。また、一般に傾斜磁場メインコイルの起磁力の方が、傾斜磁場シールドコイルの起磁力よりも大きい。このため、傾斜磁場発生装置全体としては、傾斜磁場メインコイルに生じるローレンツ力と同じ方向のローレンツ力が作用する。
また、傾斜磁場メインコイルのうちX方向およびY方向に傾斜磁場を作るコイルについては、中心軸方向の中央側と端部側とで電流方向が逆向きとなるため、作用するローレンツ力も逆向きとなる。このため、傾斜磁場発生装置には、中心軸方向について中央側と端部側とが逆向きに変形し、全体としては曲げ変形が生じることとなる。MRI装置の撮像時の騒音は、様々な変形モードによって引き起こされるが、傾斜磁場発生源の配置から曲げ2次の変形が原理的に最も寄与が大きい。
MRI装置に対する傾斜磁場発生装置の騒音低減に関する従来技術として、特許文献1(特許第3702047号公報)には、主コイルとシールドコイルの電流分布を調整することで、勾配磁場コイルの生じるトルクを低減する技術が開示されている。
また、特許文献2(特許第4852053号公報)には、シールドコイルに補助的なシールドコイルを追加することで、ローレンツ力の釣り合いをとって、傾斜磁場発生装置全体に作用する並進力を低減する技術が開示されている。
特許第3702047号公報 特許第4852053号公報
しかし、特許文献1に開示された技術では、傾斜磁場シールドコイルの中心軸方向の長さ(軸長)が長くなる場合がある。これにより、傾斜磁場発生装置全体の軸長が長くなり、静磁場発生装置に対する支持点の間の距離が伸びることが考えられる。ここで、両端支持の円筒の曲げ変形は、長さの4乗に比例することから、軸長の増加は撮像時の傾斜磁場発生装置の曲げ変形の増加につながり、振動ならびに騒音の増加をもたらす場合があると考えられる。
また、特許文献2に開示された技術では、傾斜磁場発生装置全体に作用する並進力が低減でき、周波数の低い振動を抑制する効果があるものの、傾斜磁場発生装置の曲げ変形そのものの抑制には効果がないと考えられる。
そこで、本発明は、軸長を増加させることなく、騒音の低減が可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、筒状の筐体を有する磁気共鳴イメージング装置であって、撮像空間に対して傾斜磁場を重畳させる傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置を備え、前記傾斜磁場発生源は、傾斜磁場メインコイルと、傾斜磁場シールドコイルと、付加ターンと、を有し、前記付加ターンは、前記磁気共鳴イメージング装置の中心軸方向に対し、前記傾斜磁場メインコイルの端部側に配置され、前記傾斜磁場メインコイルと逆方向の電流が通電される構成を有していることを特徴とする。
本発明によれば、軸長を増加させることなく、騒音の低減が可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することができる。
第1実施形態に係るMRI装置の概略斜視図である。 第1実施形態に係るMRI装置の概略断面図である。 (a)は第1実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図であり、(b)はローレンツ力の合力の大きさを示すグラフである。 第2実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図である。 第3実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図である。 (a)は第3実施形態の第1変形例に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦部分断面図であり、(b)は第3実施形態の第2変形例に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦部分断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
<MRI装置1>
第1実施形態に係るMRI装置(磁気共鳴イメージング装置)1の構成について、図1および図2を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係るMRI装置1の概略斜視図である。図2は、第1実施形態に係るMRI装置1の概略断面図である。なお、以下の説明において、MRI装置1の中心軸をZ軸とし、Z軸と直交する鉛直方向をY軸とし、Y軸およびZ軸と直交する方向をX軸とするものとする。
図1に示すように、第1実施形態に係るMRI装置1は、筒状の筐体を有する、いわゆるトンネル型のMRI装置である。MRI装置1は、被検体10を内部の撮像空間(空間)11に導入可能な円筒形状の静磁場発生装置2と、被検体10から発せられる各々の信号に位置情報を与えるための傾斜磁場発生装置3と、導入された被検体10の生体組織を構成する原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を照射する照射コイル4と、被検体10から発せられる信号を受信するための受信コイル5と、被検体10を積載する寝台6と、等で構成されている。
静磁場発生装置2は、被検体10の生体組織を構成する原子のスピンを配向させるために、撮像空間11に均一磁場12(図2参照)を生成する。ここで、均一磁場とは、MRI装置1が撮像を実施するために十分な均一性を有する磁場を意味する。また、MRI装置1には、均一磁場12の磁場を補正しその均一度を高めるため、磁性体であるシム鉄を格納したシムトレイ(図示せず)や、シムコイル(図示せず)が静磁場発生装置2の撮像空間11側に設けられている。なお、シム鉄またはシムコイルのいずれか一方のみが設置されていてもよい。
静磁場発生装置2は、真空容器支持脚2fで支えられている。静磁場発生装置2は、水平方向に平行なZ軸を中心軸とする円筒形状の部材である。なお、Z軸は水平方向と平行であることが望ましいが、現実的な設計条件や設置条件によって水平面に対して傾きを有していてもよい。
図2に示すように、静磁場発生装置2は、超電導コイルである複数の静磁場メインコイル(静磁場発生源)2aと、超電導コイルである複数の静磁場シールドコイル(静磁場発生源)2bと、超電導コイルである静磁場メインコイル2aおよび静磁場シールドコイル2bを冷媒と共に収納し冷却する冷却容器2cと、冷却容器2cを内包する構造を有し、真空容器2eから放射される輻射熱からシールドする輻射シールド板2dと、冷却容器2cと輻射シールド板2dとを真空環境下に収納し断熱する真空容器2eと、真空容器2eを設置床面に支持する真空容器支持脚2f(図1参照)と、冷却容器2cと輻射シールド板2dを真空容器2e内に断熱支持する荷重支持体(図示せず)と、等を備えている。
静磁場メインコイル2aは、リング形状を有しており、その中心軸はZ軸と一致する。なお、静磁場メインコイル2aは、Z軸方向に沿って複数(図2に示す例では4個)配置されている。また、静磁場シールドコイル2bは、リング形状を有しており、その中心軸はZ軸と一致する。なお、静磁場シールドコイル2bは、Z軸方向に複数(図2に示す例では2個(一対))配置されている。ここで、静磁場シールドコイル2bは、Z軸方向において複数個配列されている静磁場メインコイル2aのうち両端に配置された一対の静磁場メインコイル2aの近傍に配置されている。また、静磁場シールドコイル2bは、撮像空間11を中心としたときに、Z軸方向において両端に配置された一対の静磁場メインコイル2aよりも遠くに配置されている。
このような構成により、静磁場メインコイル2aは、撮像空間11に、均一磁場12である静磁場を生成する。また、静磁場メインコイル2aは、撮像空間11以外にも、静磁場を生成し、特に、撮像空間11を中心としてZ軸方向において、静磁場メインコイル2aよりも遠くの位置に漏れ磁場を生成させる。静磁場シールドコイル2bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。
図1および図2に示すように、傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2の撮像空間11側に設けられている。また、傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(Z軸を中心軸とする)円筒形状の部材である。Z軸に垂直な平面に関する傾斜磁場発生装置3の断面形状は、円または楕円となる。なお、傾斜磁場発生装置3の詳細については、図3等を用いて後述する。
照射コイル4は、傾斜磁場発生装置3の撮像空間11側に設けられている。照射コイル4は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(Z軸を中心軸とする)円筒形状の部材である。Z軸と垂直な平面に関する照射コイル4の断面形状は、円または楕円となる。照射コイル4は、被検体10の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために、高周波信号を照射する。
受信コイル5は、核磁気共鳴による磁気共鳴信号を受け取るために、寝台6に取り付けられている。
<傾斜磁場発生装置3>
次に、第1実施形態に係るMRI装置1が備える傾斜磁場発生装置3について、図3を用いてさらに説明する。図3の(a)は、第1実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3の概略縦断面図である。なお、図3(a)において(後述する図4から図5についても同様である。)、後述する各コイルの位置(電流の流れる位置)を丸で示す。また、各コイルの電流の流れる向きを「・」(紙面の裏から表方向)および「×」(紙面表から裏方向)で示す。また、各コイルが発生する半径方向(R方向)のローレンツ力の向きと大きさを実線矢印で示す。なお、
図3(a)に示すように、第1実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3は、傾斜磁場メインコイル(傾斜磁場発生源)3aと、傾斜磁場シールドコイル(傾斜磁場発生源)3bと、付加ターン3cと、を備えている。また、傾斜磁場メインコイル3a、傾斜磁場シールドコイル3bおよび付加ターン3cは、ビーズやガラス繊維クロス等の積層構造を含んだレジン3dによって固定され、電気的に絶縁されている。また、図3(a)において、磁力線14の一例を示している。
傾斜磁場メインコイル3aは、Z軸を中心軸とする円筒状もしくは楕円状をした環状の領域に断面が配置されている。また、傾斜磁場メインコイル3aは、傾斜磁場シールドコイル3bよりも傾斜磁場発生装置3の半径方向内側に設けられている。また、一般に、傾斜磁場メインコイル3aの軸長(Z軸方向の長さ)は、傾斜磁場シールドコイル3bの軸長よりも短くなっている。
なお、図示は省略するが、傾斜磁場発生装置3は、Z軸から発散する方向(R方向)に関して、複数の傾斜磁場メインコイル3aが積層された構造を有している。例えば、X軸方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場メインコイル(Xメインコイル)、Y軸方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場メインコイル(Yメインコイル)、Z軸方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場メインコイル(Zメインコイル)、が積層された構造を有している。なお、図3(a)においては、積層される複数の傾斜磁場メインコイル3aのうちの一つについて図示している。
傾斜磁場シールドコイル3bは、Z軸を中心軸とする円筒状もしくは楕円状をした環状の領域に断面が配置される。また、傾斜磁場シールドコイル3bは、傾斜磁場メインコイル3aよりも傾斜磁場発生装置3の半径方向(R方向)の外側(静磁場発生装置2の側)に設けられている。また、Z軸方向(中心軸方向)について、傾斜磁場シールドコイル3bのZ軸方向端部は、傾斜磁場メインコイル3aのZ軸方向端部よりも撮像空間11の中心から遠くに配置されている。
なお、図示は省略するが、傾斜磁場発生装置3は、Z軸から発散する方向(R方向)に関して、複数の傾斜磁場シールドコイル3bが積層された構造を有している。例えば、X軸方向に傾斜磁場を発生する際の漏れ磁場を小さくする傾斜磁場シールドコイル(Xシールドコイル)、Y軸方向に傾斜磁場を発生する際の漏れ磁場を小さくする傾斜磁場シールドコイル(Yシールドコイル)、Z軸方向に傾斜磁場を発生する際の漏れ磁場を小さくする傾斜磁場シールドコイル(Zシールドコイル)、が積層された構造を有している。なお、図3においては、積層される複数の傾斜磁場シールドコイル3bのうちの一つについて図示している。
このような構成により、前記のように、傾斜磁場メインコイル3aは、撮像空間11に、均一磁場12(図2参照)に重畳する傾斜磁場13を生成する。また、傾斜磁場メインコイル3aは、撮像空間11に傾斜磁場13を生成するのに伴って、撮像空間11に以外に漏れ磁場を生成する。傾斜磁場シールドコイル3bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。
また、傾斜磁場メインコイル3aと傾斜磁場シールドコイル3bとはZ軸を中心とする円形または楕円形をした環状の領域に断面が配置されるため、傾斜磁場発生装置3もこの配置を反映し、Z軸と垂直な断面が円形または楕円形をした円筒状の構造をしている。また、傾斜磁場発生装置3は、取付部材(図示せず)を介して静磁場発生装置2の真空容器2e(図2参照)に取り付けられている。
また、傾斜磁場発生装置3は、傾斜磁場メインコイル3aの中心軸方向端部側に、付加ターン3cを備えている。なお、傾斜磁場メインコイル3aは例えば鞍型コイルで構成されるのに対し、付加ターン3cは例えば螺旋状のコイルで構成されている。ここで、付加ターン3cは、傾斜磁場メインコイル3aのZ軸方向端部側に隣接して配置されるが、傾斜磁場シールドコイル3bよりZ軸方向に突出することはない。また、付加ターン3cの中心軸は、Z軸と一致する。
また、付加ターン3cに通電される電流の向きは、傾斜磁場メインコイル3aの端部における電流の向きと逆方向となっている。即ち、付加ターン3cには、傾斜磁場シールドコイル3bのZ軸方向端部における電流の向きと同方向の電流が通電される。なお、付加ターン3cに電流を供給する電源は、傾斜磁場メインコイル3aや傾斜磁場シールドコイル3bと同一でも良いし、独立でも良い。
<作用効果>
次に、第1実施形態に係るMRI装置1における振動の抑制について説明する。
MRI装置1の撮影時には、静磁場発生装置2によって、撮像空間11に均一磁場12(静磁場)が生成されるが、同時に、傾斜磁場発生装置3が配置されている領域にも静磁場が生成される。このように、静磁場の影響を受けた状況下で、傾斜磁場発生装置3が備える傾斜磁場メインコイル3aと傾斜磁場シールドコイル3bにパルス状の電流が流れた場合、傾斜磁場発生装置3が配置された領域に生じている静磁場と、このパルス状の電流とがカップリングすることで、パルス状のローレンツ力が傾斜磁場メインコイル3aと傾斜磁場シールドコイル3bに作用して、傾斜磁場発生装置3が振動する。
そして、この傾斜磁場発生装置3の振動は、傾斜磁場発生装置3を静磁場発生装置2に対して取り付けている取付部材(図示せず)を介して真空容器2eに伝播する。また、この真空容器2eに伝播した振動は、真空容器2eから荷重支持体(図示せず)を介して輻射シールド板2dや冷却容器2cにも伝播することで、静磁場発生装置2の各部材の振動を引き起こす。なお、傾斜磁場発生装置3が静磁場発生装置2(真空容器2e)に取り付けられる例に限らず、MRI装置1を構成する他の部材に傾斜磁場発生装置3が取り付けられている場合も、傾斜磁場発生装置3の振動は同様に発生し、連結された箇所を介して伝播される。
また、静磁場発生装置2を構成する冷却容器2c、輻射シールド板2d、真空容器2eなどでは、傾斜磁場発生装置3が発生させる傾斜磁場の一部(漏れ磁場)が作用することによって渦電流が生じる。この傾斜磁場に由来する渦電流と、静磁場発生装置2によって生成される静磁場とがカップリングすることで、静磁場発生装置2にパルス状のローレンツ力が作用する。このローレンツ力によって静磁場発生装置2の各部材が振動し、さらにこれらの振動が静磁場発生装置2に取り付けている取付部材(図示せず)を介して傾斜磁場発生装置3に伝播するため、傾斜磁場発生装置3の振動が増加する。
このような課題に対し、第1実施形態に係るMRI装置1は、図3(a)に示すように、付加ターン3cに傾斜磁場メインコイル3aと逆方向の電流が通電されるように構成されている。これにより、付加ターン3cには、傾斜磁場メインコイル3aと逆方向のローレンツ力が作用する。
図3(b)は、ローレンツ力の合力の大きさを示すグラフである。図3(b)において、符号15は、傾斜磁場メインコイル3aおよび傾斜磁場シールドコイル3bによるローレンツ力の合力を示し、符号16は付加ターン3cによるローレンツ力の合力を示している。
ここで、付加ターン3cは、傾斜磁場発生装置3のZ軸方向端部に設けられるが、Z軸方向端部は曲げ変形の大きな部位であり、振動変形の大きさは固有モードとローレンツ力分布の内積に比例することから、付加ターン3cに作用するローレンツ力は曲げ変形を効率的に抑制する。これにより、撮像時の傾斜磁場発生装置3の曲げ振動が抑制され、騒音が減少する。なお、付加ターン3cの起磁力は、傾斜磁場メインコイル3aの起磁力の数十%以上を有することが望ましい。
ここで、付加ターン3cを設けて電流を流すことで磁場が発生することから、傾斜磁場シールドコイル3bの形状を変更(設計)する必要があるが、付加ターン3cは傾斜磁場シールドコイル3bよりZ軸方向に突出することはないため、付加ターン3cの漏れ磁場を遮蔽するために傾斜磁場シールドコイル3bの軸長を伸ばす必要はない。これより、傾斜磁場発生装置3の軸長が伸びることはないため、長さの4乗に比例する曲げ変形が増大することはない。
また、付加ターン3cが磁場を発生させるため、傾斜磁場13が変化することが考えられるが、付加ターン3cは撮像空間11からは遠いため影響は小さい。また、付加ターン3cの起磁力を大きくした場合でも、傾斜磁場メインコイル3aもしくはシムコイル(図示せず)を設計する際に、予め付加ターン3cが作る磁場を差し引いた目標磁場をターゲットとすることで、付加ターン3cが作る磁場が重畳した時に理想的な磁場を発生させる傾斜磁場メインコイル3aもしくはシムコイル(図示せず)が設計できる。このため、第1実施形態に係るMRI装置1の画質性能は、従来のMRI装置と同等とすることができる。
以上のように、第1実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3は、軸長を伸ばすことなく曲げ変形を低減することができ、傾斜磁場発生装置3の振動を減少することができる。これにより、傾斜磁場発生装置3の振動に由来する騒音を低減することができる。また、傾斜磁場発生装置3から静磁場発生装置2へ伝播する振動も減少することで、静磁場発生装置2の振動に由来する騒音を低減することができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態に係るMRI装置1について、図4用いて説明する。図4は、第2実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3の概略縦断面図である。第2実施形態に係るMRI装置1は、第1実施形態に係るMRI装置1と比較して、傾斜磁場発生装置3の構成が異なっている。具体的には、傾斜磁場発生装置3が備える付加ターン3cの配置が異なっている。その他の構成は第1実施形態と同様であり、重複する説明を省略する。
図4に示すように、第2実施形態における付加ターン3cは、半径R方向において、傾斜磁場メインコイル3aと略同じ位置であり、かつ、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場メインコイル3aより傾斜磁場発生装置3の端部側に配置されている。また、付加ターン3cは、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場シールドコイル3bの端部の位置を超えないように配置されている。
第2実施形態に係るMRI装置1によれば、第1実施形態と同様に、撮像時の騒音低減に加え、傾斜磁場発生装置3の径方向寸法が大きくならないため、患者が入る空間(傾斜磁場発生装置3の内径)を広くとることができる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態に係るMRI装置1について、図5および図6を用いて説明する。図5は、第3実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3の概略縦断面図である。図6(a)は、第3実施形態の第1変形例に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3の概略縦部分断面図である。第3実施形態に係るMRI装置1は、第1実施形態に係るMRI装置1と比較して、傾斜磁場発生装置3の構成が異なっている。具体的には、傾斜磁場発生装置3が備える付加ターン3cの配置が異なっている。その他の構成は第1実施形態と同様であり、重複する説明を省略する。
図5および図6(a)に示すように、第3実施形態における付加ターン3cは、半径R方向において、傾斜磁場メインコイル3aの内側(中心軸側)または外側(傾斜磁場シールドコイル3b側)に位置しており、かつ、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場メインコイル3aの端部よりも撮像空間11の側にも配置されている。なお、図5では、付加ターン3cが傾斜磁場メインコイル3aの外側に配置された場合を図示し、図6(a)では、付加ターン3cが傾斜磁場メインコイル3aの内側に配置された場合を図示している。
第3実施形態に係るMRI装置1によれば、付加ターン3cの巻数をより多くすることができるため、付加ターン3cの起磁力が増加し、傾斜磁場メインコイル3aと逆方向のローレンツ力を増加させることができる。これにより、傾斜磁場発生装置3の曲げ変形をより低減することができ、撮像時の騒音をより減少することができる。
図6(b)は、第3実施形態の第2変形例に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3の概略縦部分断面図である。
なお、付加ターン3cの位置はこれに限られるものではない。付加ターン3cは、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場シールドコイル3bの端部の位置を超えないように配置されていればよく、図6(b)に示すように、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場メインコイル3aの端部をまたぐ様に付加ターン3cが配置されていてもよい。また、図示は省略するが付加ターン3cが傾斜磁場メインコイル3aの内側に配置される構成においても、Z軸方向(中心軸方向)において、傾斜磁場メインコイル3aの端部をまたぐ様に付加ターン3cが配置されていてもよい。
≪変形例≫
なお、本実施形態(第1〜第5実施形態)に係るMRI装置1は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本実施形態に係るMRI装置1の静磁場発生装置2は、静磁場発生源として超電導コイル(静磁場メインコイル2a、静磁場シールドコイル2b)を用いるものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、静磁場発生源として常電導コイルや永久磁石を用いてもよい。
また、本実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に傾斜磁場を発生させるため、3つの傾斜磁場メインコイル3aおよび3つの傾斜磁場シールドコイル3bを積層するものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、積層する数は2層であってもよく、4以上積層してもよく、また、傾斜磁場メインコイル3aと傾斜磁場シールドコイル3bがそれぞれ1層ずつであってもよい。また、傾斜磁場を生成する方向も、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に限定されるものではなく、その他の方向であってもよい。
第5実施形態に係るMRI装置1において、付加ターン3cは、積層される各傾斜磁場メインコイル3aの全体に対して一つの付加ターン3cが設けられていてもよく、積層される各傾斜磁場メインコイル3aのそれぞれに対応して同数積層されていてもよい。
1 磁気共鳴イメージング装置
2 静磁場発生装置
2a 静磁場メインコイル(静磁場発生源)
2b 静磁場シールドコイル(静磁場発生源)
2c 真空容器(静磁場発生装置の外壁)
2d 輻射シールド板
2e 冷却容器
2f 真空容器支持脚
3 傾斜磁場発生装置
3a 傾斜磁場メインコイル(傾斜磁場発生源)
3b 傾斜磁場シールドコイル(傾斜磁場発生源)
3c レジン
3d 付加ターン
4 照射コイル
6 寝台
7 均一磁場
8 撮像空間
9 傾斜磁場
10 被検体
12 シムトレイ
13 シムコイル
22 受信コイル

Claims (5)

  1. 筒状の筐体を有する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記筒状の筐体の内部空間の中心軸(以下、Z軸)方向の中央に位置する撮像空間に対して静磁場を生成する静磁場発生装置と、前記撮像空間にパルス状の傾斜磁場を静磁場に重畳して印加する傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置とを備え、
    前記傾斜磁場発生源は、傾斜磁場メインコイルと、傾斜磁場シールドコイルと、付加ターンと、を有し、
    前記傾斜磁場メインコイルと、傾斜磁場シールドコイルと、付加ターンは、レジンによって固定され、電気的に絶縁されており、
    前記傾斜磁場メインコイルと、傾斜磁場シールドコイルと、付加ターンは、前記Z軸を中心軸とする環状の領域にその断面が配置され、
    前記傾斜磁場メインコイルは、前記傾斜磁場シールドコイルよりも前記筒状の筐体の半径方向(以下、R軸方向)内側に配置され、
    前記傾斜磁場メインコイルの前記Z軸方向の長さは、前記傾斜磁場シールドコイルの前記Z軸方向の長さより短く、前記傾斜磁場シールドコイルのZ軸方向の端部は、前記傾斜磁場メインコイルのZ軸方向の端部よりも前記撮像空間の中心から遠くに位置し、
    前記付加ターンは、記傾斜磁場メインコイルの前記Z軸方向の端部に隣接して配置され、かつ、前記傾斜磁場シールドコイルの前記Z軸方向の端部よりもZ軸方向に突出せず前記R軸方向について前記傾斜磁場シールドコイルよりも内側に配置され
    前記傾斜磁場メインコイルは、鞍型コイルであり、前記付加コイルは、螺旋状のコイルであり、
    前記付加コイルに電流を供給する電源は、前記傾斜磁場メインコイルおよび前記傾斜磁場シールドコイルに電流を供給する電源から独立しており、
    前記傾斜磁場メインコイルにパルス状の電流が通電され、前記撮像空間にパルス状の傾斜磁場を発生させる際、前記付加コイルには、前記傾斜磁場メインコイルのZ軸方向端部における電流の向きと、逆方向の電流が通電され、前記傾斜磁場メインコイルのZ軸方向端部に生じるローレンツ力と逆方向のローレンツ力を発生することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記付加ターンは、前記R軸方向について、前記傾斜磁場メインコイルよりも外側に位置している
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記付加ターンは、前記R軸方向について、前記傾斜磁場メインコイルよりも内側に位置している
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記付加ターンは、前記R軸方向について、前記傾斜磁場メインコイルと略同一位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記付加ターンは、前記Z方向について、前記傾斜磁場メインコイルの端部と重なるように隣接して配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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