JP6660742B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静磁場発生装置と傾斜磁場発生装置を備えた磁気共鳴イメージング(以下、MRI;Magnetic Resonance Imagingと称す)装置に関する。
MRI装置に対する傾斜磁場発生装置や照射コイルの取り付け方法に関する従来技術として、傾斜磁場発生装置と照射コイルの間隔を空け、更に音響信号の伝搬を妨げる音響バリアとして内部管状要素を備える技術がある(特許文献1参照)。また、傾斜磁場発生装置への照射コイルの固定方法に関する従来技術として、照射コイルを周方向に複数に分割して折りたたみ可能とし、傾斜磁場発生装置内部で組み立て可能とする技術がある(特許文献2参照)。
特開2001−178703号公報 特開2008−119214号公報
しかし、特許文献1のようにすると照射コイルは中心軸方向端部において傾斜磁場発生装置のスリーブに締結されるため、中央部においては振動が大きくなりやすいと考えられた。また、特許文献2のようにすると照射コイルの巻枠が周方向に分割されるため、振動が大きくなりやすいと考えられた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、傾斜磁場発生装置や照射コイルの肉厚の増加を抑制しつつ、振動の低減が可能なMRI(磁気共鳴イメージング)装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は様々な実施形態を含むが、その一例として「筒状の筐体を有する磁気共鳴イメージング装置であって、撮像領域に高周波磁場を照射する照射コイルと、前記照射コイルの内径側に配置され、かつ前記照射コイルを支持する筒状の巻枠部材と、を備え、前記巻枠部材は少なくともその一部に、前記巻枠部材の直径を広げる向きに圧力を発生させる圧力発生構造を備える」ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
本発明によれば、傾斜磁場発生装置や照射コイルの肉厚を増やさず、振動の低減が可能なMRI(磁気共鳴イメージング)装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係るMRI(磁気共鳴イメージング)装置の概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るMRI装置の概略縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略正面図である。 本発明の第5の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略正面図である。 本発明の第6の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略正面図である。 本発明の第7の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略正面図である。 本発明の第8の実施形態に係るMRI装置の傾斜磁場発生装置の概略正面図である。
本発明の実施形態の詳細を説明する前に、磁気共鳴イメージング装置の構造面に関する本発明者の考察を説明する。
傾斜磁場発生装置は、被験者の入る空間を最大限に確保して閉塞感を和らげるために、内径(ボア)を大きくすることが望まれている。一方で、静磁場発生装置は内径が小さいほど磁気エネルギーが小さくて済むため、傾斜磁場発生装置の外形を大きくすることは好ましくない。即ち、傾斜磁場発生装置には薄肉であることが望まれる。
また、傾斜磁場発生装置の内周側には、照射コイルが設置されることがあるが、上記のようにボアを大きくすることが望まれているため、傾斜磁場発生装置と同様に照射コイルも薄肉であることが望まれる。
静磁場発生装置、傾斜磁場発生装置および照射コイルには、振動が発生する場合がある。この振動は、MRI装置周辺における騒音や断層画像の劣化の原因となる場合が考えられる。傾斜磁場発生装置や照射コイルが薄肉化されると、剛性が減少して振動が増加し、撮像時の騒音や画像劣化が増加する傾向となる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係るMRI(磁気共鳴イメージング)装置1の概略斜視図を示す。図1に示すようにMRI装置1は筒状の筐体を有する。MRI装置1は、被検体10を内部の撮像空間8に導入可能な円筒形状の静磁場発生装置2と、導入された被検体10の生体組織を構成する原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を照射する照射コイル4と、被検体10から発せられる各々の信号に位置情報を与えるための傾斜磁場発生装置3と、静磁場発生装置2が作る磁場の均一度を調整する磁性体であるシム鉄を格納したシムトレイ12(図示せず)と、シムトレイ12を収納するために傾斜磁場発生装置3の内部に設けられるシムトレイ穴(図示せず)と、被検体10から発せられる信号を受信するための受信コイル22と、被検体10を積載する寝台6等で構成されている。
静磁場発生装置2は、被検体10の生体組織を構成する原子のスピンを配向させるために、撮像空間8に均一磁場7(図2参照)を生成する。なお、均一磁場とは、撮像を実施するために十分な均一性を有する磁場を意味する。均一磁場7の磁場を補正し、その均一度を高めるため、シム鉄を格納したシムトレイ12(図示せず)の他にシムコイル(図示せず)が静磁場発生装置2の撮像空間8側に設けられている。なお、シム鉄またはシムコイルのいずれか一方のみが設置されていてもよい。
静磁場発生装置2は、真空容器支持脚2fで支えられている。静磁場発生装置2は、水平方向に平行なz軸を中心軸とする円筒形状の部材である。なお、z軸は水平方向と平行であることが望ましいが、現実的な設計条件や設置条件によって水平面に対して傾きを有していてもよい。傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2の撮像空間8側に設けられた部材である。
傾斜磁場発生装置3は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(z軸を中心軸とする)円筒形状の部材であって、z軸に垂直な平面に関する断面形状は円もしくは楕円となる。また、傾斜磁場発生装置3は、z軸から発散する方向に関して複数のメインコイル(傾斜磁場発生源)3aと複数のシールドコイル(傾斜磁場発生源)3bとが積層された構造を有する。また、メインコイル3aとシールドコイル3bとは、ビーズやガラス繊維クロス等の積層構造を含んだレジン3cによって固定されている。
照射コイル4は、傾斜磁場発生装置3の撮像空間8側に設けられている。照射コイル4は、静磁場発生装置2と中心軸を共通とする(z軸を中心軸とする)円筒形状の部材である。z軸と垂直な平面に関する照射コイル4の断面形状は、円もしくは楕円となる。照射コイル4は、被検体10の生体組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために、高周波信号を照射する。また、受信コイル22が、核磁気共鳴による磁気共鳴信号を受け取るために、寝台6に取り付けられている。
照射コイル4は、図3に示されるように、高周波信号を照射する電気回路4aと、電気回路4aを固定する筒状の巻枠部材4bとを有する。さらに巻枠部材4bは、巻枠部材4bを周回方向において不連続の構造とするような分割部4cを有する。分割部4cは、図3に示されるようにz軸に平行に形成され、z軸を中心とした周回方向において巻枠部材4bを分割する。なお、ここで言う平行とはある程度の傾き、蛇行が許容される。また、図4は、半円状のカーブを有する板状部材を2枚組み合わせて巻枠部材4bが形成されている例を示すが、これには限られない。例えば巻枠部材4bは一つの分割部4cを有し、z軸側から平面視した際の構造がC字形状となっていてもよい。またカーブを有する板状部材が3枚以上組み合わされて巻枠部材4bが形成されていてもよい。
また、図4に示す分割された巻枠部材4bの各部分は、分割部固定具4dによって互いに固定される。これは分割部4cの数が増加した際にも同様である。
図2は、第1の実施形態に係るMRI装置1の概略縦断面図を示す。静磁場発生装置2は、超電導コイルである複数のメインコイル(静磁場発生源)2aと、超電導コイルである複数のシールドコイル(静磁場発生源)2bと、超電導コイルであるメインコイル2aとシールドコイル2bを冷媒と共に収納し冷却する冷却容器2eと、冷却容器2eを内包する構造を有し、真空容器2cから放射される輻射熱からシールドする輻射シールド板2dと、冷却容器2eと輻射シールド板2dとを真空環境下に収納し断熱する真空容器2cと、真空容器2cを設置床面に支持する真空容器支持脚2f(図1参照)と、冷却容器2eと輻射シールド板2dを真空容器2c内に断熱支持する荷重支持体(図示せず)等を有している。
メインコイル(静磁場発生源)2aはリング形状を有しており、その中心軸はz軸と一致する。本実施例においては、メインコイル2aは、z軸方向に沿って複数(図2の例では4個)配置されている。
メインコイル2aは、撮像空間(空間)8に、均一磁場7である静磁場を生成する。なお、メインコイル2aは、撮像空間8以外にも、静磁場を生成し、特に、撮像空間8を中心としてz軸方向において、メインコイル2aよりも遠くの位置に漏れ磁場を生成させる。シールドコイル(静磁場発生源)2bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。
シールドコイル2bは、リング形状を有しており、その中心軸はz軸と一致する。シールドコイル2bは、z軸方向に複数(図2の例では2個(一対))配置されている。シールドコイル2bは、z軸方向において複数個配列されているメインコイル2aのうち両端に配置された一対のメインコイル2aの近傍に配置されている。シールドコイル2bは、撮像空間8を中心としたときに、z軸方向において両端に配置された一対のメインコイル2aよりも遠くに配置されている。
図2のうち傾斜磁場発生装置3および照射コイル4について示したのが図3である。
傾斜磁場発生装置3は、図2では記載を省略して1個記載したが実際には複数のメインコイル(傾斜磁場発生源)3aを有している。また、傾斜磁場発生装置3は、図2では記載を省略して1個記載したが実際には複数のシールドコイル(傾斜磁場発生源)3bを有している。そして、傾斜磁場発生装置3は、メインコイル3aとシールドコイル3bを互いに固定するレジン3cを有している。
メインコイル(傾斜磁場発生源)3aは、z軸を中心軸とする円筒状もしくは楕円状をした環状の領域に断面が配置される。メインコイル3aは、撮像空間8に、均一磁場7に重畳する傾斜磁場9を生成する。メインコイル3aは、撮像空間8以外には、漏れ磁場を生成させる。シールドコイル(傾斜磁場発生源)3bは、この漏れ磁場の大きさを小さくすることができる。シールドコイル3bは、z軸を中心軸とする円筒状もしくは楕円状の領域に配置される。シールドコイル3bは、z軸に対して、メインコイル3aよりも遠くに配置されている。このように、メインコイル3aとシールドコイル3bとはz軸を中心とする円形または楕円形をした環状の領域に断面が配置されるため、傾斜磁場発生装置3もこの配置を反映し、z軸と垂直な断面が円形または楕円形をした円筒状の構造をしている。
シールドコイル3bは、メインコイル3aに対して、静磁場発生装置2の側に配置されている。傾斜磁場発生装置3は、取付部材(図示せず)を介して真空容器2cに取り付けられている。
照射コイル4は、傾斜磁場発生装置3よりも径の小さい円筒状もしくは楕円状をした環状の領域に断面が配置され、その中心軸はz軸と一致する。照射コイル4は、高周波信号(高周波磁場)を発生させる電気回路4aと、電気回路4aが固定される巻枠部材4bとを構成に有する。巻枠部材4bは分割部4cを有し、分割部4cは分割部固定具4dにより連結される。また、分割部固定具4dは、巻枠部材4bが有する分割部4cの幅を押し広げる向きの圧力(張力)を印加する。換言すると分割部固定具4dは、分割部4cの幅を広げる向きの圧力を巻枠部材4bに対して印加する印加部材としてはたらく。したがって、照射コイル4は、照射コイル4の巻枠部材4bの直径を広げる向きに圧力を発生させる圧力発生部を有するといってもよい。
分割部固定具4dは、このような張力を印加するために適当な形状を有し、例えばz軸に垂直な平面に関する断面形状が楔状もしくはテーパを成しているか、または分割部4cの幅方向に作用するネジ等の可動部を有している。また、分割部固定具4dが楔状あるいはテーパを成す場合は、分割部4cに対して、巻枠部材4bの内径側から挿入されることが望ましい。なお、分割部固定具4dは、中心軸方向には離散的に配置されていても、連続的に配置されていても良い。また、照射コイル4の取付にあたっては、照射コイル4を傾斜磁場発生装置3に挿入した後で、分割部4cに分割部固定具4dを設置する。
次に、MRI装置1における振動の抑制について説明する。
撮影時には、静磁場発生装置2によって、撮像空間8に、均一磁場7が生成されるが、同時に、傾斜磁場発生装置3が配置されている領域にも、静磁場が生成されている。このように静磁場の影響を受けた状況下で、傾斜磁場発生装置3が有するメインコイル3aとシールドコイル3bにパルス状の電流が流れる。そうすると傾斜磁場発生装置3が配置された領域に生じている静磁場と、このパルス状の電流のカップリングによりパルス状のローレンツ力がメインコイル3aとシールドコイル3bに作用して、傾斜磁場発生装置3が振動する。
そして、この傾斜磁場発生装置3の振動は、傾斜磁場発生装置3を静磁場発生装置2に対して取り付けている取付部材を介して真空容器2cに伝搬する。この振動は真空容器2cから荷重支持体を介して輻射シールド板2dや冷却容器2eに伝播することで、静磁場発生装置2の各部材の振動を引き起こす。なお、傾斜磁場発生装置3が静磁場発生装置2に取り付けられる例に限らず、例えば真空容器2cなど、MRI装置1を構成する他の部材に傾斜磁場発生装置3が取り付けられる場合も、振動は同様に発生し連結された箇所を介して伝達される。
また、静磁場発生装置2を構成する真空容器2c、輻射シールド板2d、冷却容器2eなどでは、傾斜磁場発生装置3が発生させる傾斜磁場の一部(、漏れ磁場)が作用することによって渦電流が生じる。この傾斜磁場に由来する渦電流と静磁場発生装置2によって生成される静磁場とがカップリングすることで、静磁場発生装置2にパルス状のローレンツ力が作用する。このローレンツ力によって静磁場発生装置2の各部材が振動し、さらにこれらの振動が静磁場発生装置2に取り付けている取付部材を介して傾斜磁場発生装置3に伝播するため、傾斜磁場発生装置3の振動が増加する。
更に、照射コイル4に実装された電気回路4aにおいても、傾斜磁場発生装置3が発生する傾斜磁場の一部が作用することによって渦電流が生じる。この傾斜磁場に由来する渦電流と静磁場発生装置2により生成される静磁場とがカップリングすることで、照射コイル4にパルス状のローレンツ力が作用する。このローレンツ力によって照射コイル4の各部が振動する。
一方、本実施例で説明するMRI装置1は、照射コイル4の分割部4cに分割部固定具4dが挿入され固定されることによって巻枠部材4bに張力が印加される。この張力が巻枠部材4bの見かけの剛性を上昇させるため、照射コイル4における振動は従来よりも低減される。
本効果を、数式を用いて説明する。多自由度系におけるフックの法則は、内力が存在しない場合、荷重ベクトル{F}、剛性マトリクス[K]、変位ベクトル{d}を用いて、式(1)のように表わされる。
{F} = [K]{d} (1)
剛性マトリクス[K]は、式(2)の体積積分として表わされる。
[K] = ∫[B]T [D] [B] dV (2)
[B]はひずみ-変位マトリクスを、[D]は応力-ひずみマトリクスを、添字Tはマトリクスの転置を表す。一方、張力のような内力が予め存在する場合、フックの法則は式(3)のように表わされる。
{F} = ([K]+[S]){d} (3)
ここで、[S]は応力剛性マトリクスと呼ばれ、式(4)の体積積分として表わされる。
[S] = ∫[G]T [σ] [G] dV (4)
[G]は変位勾配マトリクスを、[σ]は初期応力マトリクスを表す。線形性が成立する場合は、[G]は[B]の成分を並べ替えたものとなるため、初期応力による全体の剛性の増加分は、[D]に対して[σ]が上乗せされるものとして説明される。[D]の成分に相当するヤング率は、巻枠部材4bでは一般に数GPa〜数十GPaオーダーで、[σ]の成分に相当する張力として数十MPa〜数百MPaオーダーを印加できれば、剛性を%オーダーで上昇させられる。
また、張力を印加するためには、分割部固定具4dもしくは巻枠部材4bが変形しないよう、両方を同材質によって構成することが望ましい。
以上の原理によって、照射コイル4の肉厚を増やすことなく剛性が%オーダーで向上し、照射コイル4の振動が減少する。これにより、照射コイル4由来の騒音がサブdBオーダー低減できる。
(第2の実施形態)
図4に、本発明の第2の実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3および照射コイル4の概略縦断面図・正面図を示す。第2の実施形態のMRI装置1が、第1の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、照射コイル4が傾斜磁場発生装置3に対して固定される点である。このような構成によれば、特許文献1や特許文献2と異なり固定位置を中心軸方向両端に限らずとも良くなるため、照射コイル4の支持位置を増やすことで中心軸方向の剛性を高められる。
一例として、照射コイル4の中心軸方向の両端部に加え中央部を固定した場合、両端支持の円筒の曲げ変形における最大撓みは、長さの4乗に比例するため、中央部を固定すると長さが1/2倍となり、最大撓みは1/16に減少する。このように、中心軸方向への固定部の追加は、変位の低減に有効であり、第1の実施例における%オーダーに加え、十%以上のオーダーで振動を低減する効果が得られる。
また、傾斜磁場発生装置3の支持点も増やせるため、傾斜磁場発生装置3の見かけの剛性を高める効果が得られる。照射コイル4の振動が減少することで、照射コイル4から傾斜磁場発生装置3への振動伝搬が減少する。これにより、照射コイル4だけでなく、傾斜磁場発生装置3の振動が減少する。また、傾斜磁場発生装置3を静磁場発生装置2に対して固定するMRI装置1であれば、傾斜磁場発生装置3の振動が減少することで、静磁場発生装置2への振動伝播も減少し、静磁場発生装置2の振動も抑制される。
これにより、傾斜磁場発生装置3の振動を抑制でき、撮像時に生じる騒音をdBオーダーで低減することができる。また、MRI装置1の振動に起因する誤差磁場による画像劣化についても、抑制することができる。
(第3の実施形態)
図5に、本発明の第3の実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3および照射コイル4の概略縦断面図・正面図を示す。第3の実施形態のMRI装置1が、第2の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、照射コイル4と傾斜磁場発生装置3との間に中間部材13が配置され、照射コイル4が中間部材13を介して傾斜磁場発生装置3に取り付けられる点である。中間部材13は、照射コイル4の外周側の表面を覆うシート状構造を有する。このような構成によれば、照射コイル4から傾斜磁場発生装置3に印加される面圧が均一化され、照射コイル4の傾斜磁場発生装置3に対する片当たりを防ぐことができる。中間部材13は、例えば発泡材のような変形を許容する材質や、ゴムのような粘弾性体で形成される。なお、中間部材13は、照射コイル4の外周側を完全に覆う必要はなく、面内に空隙や分割部を有していても良い。
(第4の実施形態)
図6に、本発明の第4の実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3および照射コイル4の概略縦断面図・正面図を示す。第4の実施形態のMRI装置1が、第3の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、中間部材13が周方向に延びた線状構造である点である。中間部材13は、周回方向に分割部を有していても良いし、あるいは周回方向ではなく中心軸方向に延びた線上構造であってもよい。
このような構成によれば、照射コイル4の傾斜磁場発生装置3に対する支持位置を限定でき、面圧を集中させることで傾斜磁場発生装置3を拘束し易くなり、傾斜磁場発生装置3の特定の振動モードを抑制し易くなる。
(第5の実施形態)
図7に、本発明の第5の実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3および照射コイル4の概略縦断面図・正面図を示す。第5の実施形態のMRI装置1が、第3の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、中間部材13が照射コイル4の寸法に対し中心軸方向および周方向の両方に対して寸法が小さい点状構造とした点である。なお、点状構造とは厳密な点ではなく、ある程度の面積を有していてよいことは当然である。このような構成によれば、照射コイル4の傾斜磁場発生装置3に対する支持位置を実施例4よりも限定でき、面圧を集中させることで傾斜磁場発生装置3を拘束し易くなり、傾斜磁場発生装置3の特定の振動モードを抑制し易くなる。
(第6の実施形態)
図8に、本発明の第6の実施形態に係るMRI装置1の傾斜磁場発生装置3および照射コイル4の概略縦断面図・正面図を示す。第6の実施形態のMRI装置1が、第1から第5の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、照射コイル4の中心軸方向長さが傾斜磁場発生装置3よりも長い、すなわち静磁場発生装置2の円筒形状に関する中心軸方向において、巻枠部材4bの大きさは、傾斜磁場発生装置3の両端を含む大きさを有する点である。一般に、照射コイル4の電気回路4aの中心軸方向長さは、傾斜磁場発生装置3の中心軸方向長さよりも短いが、このような構成によれば、傾斜磁場発生装置3に対する照射コイル4の固定箇所を増やすことができ、照射コイル4および傾斜磁場発生装置3の剛性を十%オーダー以上に高める効果が得られる。照射コイル4や傾斜磁場発生装置3の振動が減少することで、照射コイル4から傾斜磁場発生装置3、傾斜磁場発生装置3から静磁場発生装置2への振動伝搬が減少し、MRI装置1の振動が抑制できる。
また、撮像空間8と傾斜磁場発生装置3の間に巻枠部材4bが存在することで、傾斜磁場発生装置3から撮像空間8に直接届く放射音が遮蔽される。
これにより、撮像時に生じる騒音をdBオーダー以上で低減することができる。また、MRI装置1の振動に起因する誤差磁場による画像劣化についても、抑制することができる。
(第7の実施形態)
図9に、本発明の第7の実施形態に係るMRI装置1の概略縦断面図を示す。第7の実施形態のMRI装置1が、第6の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、照射コイル4の中心軸方向端部側が、照射コイル−静磁場発生装置の取付部材14を介して静磁場発生装置2に固定されている点である。これにより、照射コイル4の振動を更に抑制でき、撮像時に生じる騒音を低減することができる。
(第8の実施形態)
図10に、本発明の第8の実施形態に係るMRI装置1の概略縦断面図を示す。第8の実施形態のMRI装置1が、第1の実施形態のMRI装置1と異なっている点は、照射コイル4が支持部材15によって、静磁場発生装置2および傾斜磁場発生装置3から独立に支持されている点である。このような構成によれば、照射コイル4が%オーダーで高剛性となることによって、傾斜磁場発生装置3や静磁場発生装置2からの音響的な加振に起因する振動を抑制でき、騒音がサブdBオーダーで減少する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれている。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。例えば、第1から第8の実施形態では、静磁場発生源2aと2bとして超電導コイルを取り上げたが、これに限らない。静磁場発生源2aと2bとして常電導コイルや永久磁石を用いてもよい。
1 磁気共鳴イメージング装置
2 静磁場発生装置
2a 静磁場発生源(メインコイル)
2b 静磁場発生源(シールドコイル)
2c 真空容器(静磁場発生装置の外壁)
2d 輻射シールド板
2e 冷却容器
2f 真空容器支持脚
3 傾斜磁場発生装置
3a 傾斜磁場発生源(メインコイル)
3b 傾斜磁場発生源(シールドコイル)
3c レジン
4 照射コイル
4a 電気回路
4b 巻枠部材
4c 分割部
4d 分割部固定具(印加部材)
6 寝台
7 均一磁場
8 撮像空間
9 傾斜磁場
10 被検体
12 シムトレイ
13 中間部材
14 取付部材
15 支持部材
22 受信コイル

Claims (2)

  1. 被検体を内部の撮像空間に導入可能な円筒形状の静磁場発生源を有する静磁場発生装置と、
    前記撮像空間に傾斜磁場を重畳させる傾斜磁場発生源を有する傾斜磁場発生装置と、
    前記撮像空間に高周波磁場を照射するための照射コイルと、
    を備え、
    前記照射コイルは少なくとも、
    高周波磁場を発生させる電気回路と、
    前記電気回路が固定された巻枠部材と、
    を有し、
    前記巻枠部材は少なくとも、
    前記巻枠部材を前記円筒形状の周回方向に関し分割する分割部と、
    前記分割部を押し広げる圧力を印加し、かつ前記巻枠部材を固定する分割部固定具と、
    を備え、
    前記照射コイルと前記傾斜磁場発生装置との間に複数の点状の中間部材を備え、
    前記照射コイルは前記中間部材を介して前記傾斜磁場発生装置に取り付けられる
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記静磁場発生装置の円筒形状に関する中心軸方向において、
    前記巻枠部材の大きさは、前記傾斜磁場発生装置の両端を含む大きさである
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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