JP4988385B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴を利用した磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置と呼ぶ)に関する。
MRI装置は、撮影空間に均一な静磁場を発生させる静磁場発生手段と、被検体の生体組織の原子核に核磁気共鳴を生じさせるための電磁波を照射するRFコイルと、核磁気共鳴信号を受信する受信コイルと、さらに、核磁気共鳴信号に位置情報を付与するために静磁場に重ねて線形な傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイルを備えている。撮影時には、所望のパルスシーケンスに従い、均一な静磁場中に置かれた被検体にX,Y,Z軸方向に線形傾斜磁場が重ねられ、被検体の原子スピンがラーモア周波数で磁気的に励起される。この励起に伴い、磁気共鳴信号が検出され、被検体の、例えば、2次元断層像が再構成される。
静磁場中に配置された傾斜磁場コイルにパルス電流を流すと、ローレンツ力が作用し、傾斜磁場コイルが振動して騒音を発生する。画質を向上させるために、静磁場強度や傾斜磁場強度(傾斜磁場コイルに流す電流)を大きくすると、ローレンツ力が増大し、傾斜磁場コイルの振動による騒音が増大する。この騒音は、撮影空間内に横になっている被検体に非常な不快感・不安感を与える。
騒音を軽減するために、RFベース板とその上に取り付ける高周波磁場コイルとの間にシート状の減衰材を設けたゴムやウレタンフォームなどの材質の高分子材料を用いた遮蔽機構,傾斜磁場コイルの均一磁場領域に対して反対側に消音器として音波を干渉で消音するリアクタンス形、更に、単純膨張形と分類される消音器の減衰機構、とを設け、傾斜磁場コイルの均一磁場領域側に傾斜磁場コイルからの音を遮音することが知られ、例えば特許文献1に記載されている。
特開2004−194974号公報
上記従来技術では、テーブル装置の荷重の一部をMRI装置で支持し、RFベース板で荷重を受け持たせ、被検者を搭載するテーブル装置の小型化,軽量化を図っている。しかし、RFベース板はポールピースの突起部もしくは内側面で外周部のみが支持されるように取り付けられているため、平板状で外周部が支持されると同様になり、撓みやすい。そして、RFベースの板厚を大きくして剛性を確保しようとすると、RFベースを配置するスペースが増加し、撮影空間を狭めて被検者に閉塞感・圧迫感を与えることになるか、もしくは、撮影空間ギャップを同じとする場合は静磁場発生源が高さ方向に大きくならざるを得ない。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、撮影空間ギャップを狭めることなく、または、MRI装置を大型化(高さ方向に大きく)することなく、傾斜磁場コイル振動による騒音を低減することにある。また、RFベース板の撓みによりRFコイルを構成する導体やコンデンサ等の電気部品の接続が外れることを防ぎ、RFコイルの位置精度を確保することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、撮影空間に垂直方向の静磁場を発生するための静磁場発生装置と、前記静磁場に傾斜した磁場を発生する傾斜磁場コイルと、核磁気共鳴現象を生じさせるための高周波電磁場を送信するRFコイルとを有する磁気共鳴イメージング装置において、前記静磁場発生装置の撮影空間側に設けられた凹部と、前記凹部内に配置された前記傾斜磁場コイルと、前記RFコイルを支持する円板状のRFベースと、を備え、前記傾斜磁場コイルは、前記凹部の側面,底面、前記RFベースにより覆われて前記凹部内に配置され、前記RFベースは前記凹部内に配置されているものである。
本発明によれば、撮影空間側に円筒状の凹部を設け、その側面,底面,RFベースに減衰を付与し、真空容器凹部側面に接する大きさとする減衰材により傾斜磁場コイルが覆われているようにするので、撮影空間ギャップを狭めることなく、MRI装置を大型化(高さ方向に大きく)することなく、傾斜磁場コイル振動による騒音を低減することができる。
MRI装置を静磁場発生源として超電導コイルを用いた超電導磁石を採用した例において説明する。図1はMRI装置の断面図であり、図2はMRI装置外観の斜視図である。
静磁場発生装置として、1対の超電導コイル2a,2bが撮影空間1を挟んで上下方向に対向して配置される。各超電導コイルは上下1対の真空容器3a,3bに内蔵され、上下の真空容器は2本の真空容器連結管4a,4bで連結される。
図1では、超電導コイルは1対であるが、複数対あっても良い。図2に示すように真空容器3a,3bが撮影空間1を挟んで上下に対向して配置され、また、2本の真空容器連結管4a,4bが撮影空間を挟んで対称位置に配置される。本実施例では、真空容器連結管は2本対称に配置しているが、非対称,1本,4本で良い。
撮影空間1の中心を原点とし、この撮影空間に対して、垂直方向(上下方向)をZ軸、2本の真空容器連結管が配置される左右方向をX軸、このX軸に直交する前後方向をY軸とする。図1はXZ面における断面図である。
超電導コイル2a,2bは円環状に巻かれており、撮影空間に均一な垂直方向の静磁場を発生する。超電導コイルは円環状の冷却容器5a,5b内に収納され、冷却容器内に貯蔵された液体ヘリウムなどの冷媒に浸漬される。そして、超電導特性を示す温度まで冷却され、その冷却温度を保持する。冷却容器5a,5bは真空容器3a,3bにそれぞれ内蔵される。
撮影空間を挟んで上下に配置した冷却容器は冷却容器の外周近傍に配置した冷却容器連結管(図示せず)を用いて、上下方向に所定の距離だけ離して支持され、上下の冷却容器は機械的かつ熱的に連結される。真空容器と真空容器連結管により、冷却容器と冷却容器連結管は完全に覆われる。冷却容器は真空容器に繊維補強合成樹脂材料等で構成される荷重支持体(図示せず)により断熱支持される。
真空容器の最も撮影空間側の面(以下、開口面と呼ぶ)3e,3fの距離を大きくし、真空容器連結管4a,4bを撮影空間から離し、また、被検者の撮影空間側から見える面を小さくすることにより被検体が入る空間が広がり、被検者への開放性が高まる。真空容器と冷却容器等の超電導磁石を構成する部材には、主としてステンレス鋼等の非磁性の金属系材用を用いる。
磁気共鳴信号の位置情報を付与するために静磁場に傾斜した磁場を印加する円板状の傾斜磁場コイル6a,6bは、真空容器の撮影空間側に、撮影空間を挟んで対向して、真空容器の撮影空間側に設けられた円筒状の凹部(以下、真空容器凹部と呼ぶ)内に配置される。真空容器凹部は円板状の凹部底面3c,3dとリング状の凹部側面3g,3hから構成される。傾斜磁場コイルは、真空容器の凹部底面3c,3dに弾性部材10で複数箇所支持される。
傾斜磁場コイルは、均一な静磁場空間に線形に傾斜した磁場を発生するメインコイルと、メインコイルにより発生した磁場が静磁場発生用磁石側に漏れるのを防ぐシールドコイルからなる。シールドコイルは静磁場発生用磁石を構成する真空容器等に不要な渦電流が流れて悪影響が発生することを防ぐ役割を果たし、所望のシールド性能を得るために、メインコイルから所定の距離に配置される。メインコイルはシールドコイルより撮影空間側に配置される。メインコイルとシールドコイルは樹脂で一体モールドされ、円板状の傾斜磁場コイルを形成する。メインコイル,シールドコイルは図示せず、これらを一体モールドして形成された傾斜磁場コイルのみを図示している。
電磁波を照射し、被検体の生体組織の原子核に核磁気共鳴を生じさせるRFコイル7a,7bが傾斜磁場コイルの撮影空間側に、撮影空間を挟んで、対向して配置される。RFコイルは電流路となる導体やコンデンサ素子等からなり所定のパルス状の電磁波を被検体に照射する。RFコイルにより発生した高周波電磁波をシールドするため、RFシールド8a,8bがRFコイルの傾斜磁場コイル側に配置される。RFシールドは、例えば、銅箔からなり、RFコイルによって発生した電磁波が傾斜磁場コイル等と干渉することによる悪影響を防ぐ役割を果たし、RFコイルの照射効率向上のためにRFコイルから所定の距離で保持され、また、電気的に絶縁される。
RFコイルは導体やコンデンサ素子を円板状の基板に取り付けたものである。RFシールドは数十μm程度の箔や薄い板状の導体である。RFコイル及びRFシールドはそれ自体で十分な剛性を有しないため、十分な剛性を有するRFベース9a,9bに取り付けられる。ここで、RFベースに求められる剛性は、RFベースの自重及びRFコイルの重さによりRFコイルの位置精度を確保できない、または、RFコイルの電気部品の接続が外れる、程度までRFベースが撓まないことである。
RFコイルは基板をボルト等でRFベースに固定される。また、RFシールドは接着シートでRFベースに接着される。RFベースの両面にRFコイルとRFシールドを取り付けることにより、所定の距離で保持し、電気的に絶縁している。
RFベースは、例えば、ガラスエポキシ樹脂のような非磁性,非金属材料で製作される。RFコイル及びRFシールドに対し、RFベースは径が大きく、また、十分な剛性を持たすために、板厚が大きい。
RFベースはRFベース支持部材11により真空容器の凹部底面3c,3dに複数箇所剛に支持される。RFベース支持部材はRFベースの位置精度を確保するだけの剛性が必要である。RFベース支持部材は傾斜磁場コイルに設けた貫通孔12を通るが、RFベース支持部材は傾斜磁場コイルには接触しない。
RFコイルの撮影空間側の面7c,7dが真空容器の開口面3e,3fと同じ位置になるようにRFベースは真空容器凹部内に配置される。このようにRFベースを配置することにより、RFベース9a,9bと真空容器の凹部側面3g,3h及び凹部底面3c,
3dで傾斜磁場コイルを覆う空間を構成する。
RFベースの外周部は真空容器の凹部側面3g,3hとは接触せず、ギャップを有し、RFベースはRFベース支持部材のみで支持される。
その他、図示していないが、MRI装置には、被検者を載せて撮影空間に案内するテーブル装置,超電導磁石装置や傾斜磁場コイル,高周波コイルなどに電源を供給する電源装置,MRI装置全体を制御する制御装置,被検者の生体組織の原子核から発生した核磁気共鳴信号を受信する受信コイル及びその核磁気共鳴信号に基づき磁気共鳴画像を得る画像再構築装置などが付属している。
次に、MRI装置の動作を説明する。
撮影時には傾斜磁場コイルにパルス状の電流が流れ、ローレンツ力により傾斜磁場コイルが振動し、傾斜磁場コイルから騒音を放射する。傾斜磁場コイルから放射される騒音は、RFベース9a,9bと真空容器の凹部底面3c,3dと凹部側面3g,3hで構成された閉空間で遮音される。閉空間の遮音性を高めるためには、閉空間を構成する遮音部材の遮音性能を高めることと、閉空間の密閉性を高めることが必要である。一般に、遮音部材の遮音性能を表す透過損失TL[dB]は、以下の(1)式で表される。
Figure 0004988385
ここで、f:音の周波数[Hz]、ρ:遮音部材の材料密度[kg/m3 ]、t:遮音部材の厚さ[m]である。したがって、(1)式から遮音部材としては、密度が大きく、板厚が大きいほど遮音性能が高くなる。
被検者への騒音においては、傾斜磁場コイルの撮影空間側の遮音性能が重要であり、傾斜磁場コイルの撮影空間側の遮音部材としてはRFコイル,RFベース,RFシールドとなる。その遮音性能は、大きさ,板厚からRFベースの特性が主となる。
RFベースを、例えば、ガラスエポキシ樹脂で密度2.0kg/m3 ,厚さ0.02mとすると、その時の(1)式に基づく透過損失を図3に示す。MRI装置では、騒音レベルは500Hz〜2000Hzが大きいため、騒音レベルの大きな周波数域で、30dB以上の騒音低減効果を得ることができる。
傾斜磁場コイル6a,6bの振動は傾斜磁場コイルの支持部を介して、まず、真空容器の凹部底面3c,3dに伝搬し、そして、撮影空間へ騒音を放射する放射面であるRFベース,RFコイル及び真空容器の開口面に伝搬し、放射面の振動により騒音が発生する。これら固体伝播による騒音(以下、固体伝搬音と呼ぶ)は、傾斜磁場コイル振動が放射面に伝播するために生じる。RFベースが十分な遮音性能を有するため、騒音の主要因はこの固体伝搬音になる。
傾斜磁場コイルを弾性部材10で支持しているため、傾斜磁場コイル振動の真空容器凹部底面への伝播を低減でき、固体伝搬音を低減できる。
一般に、弾性部材による傾斜磁場コイル振動の低減効果は、以下の(2)式で表される。
Figure 0004988385
(2)式は1自由度系における振動伝達率λであり、質点に作用する加振力による質点の振動がばね,ダンパーを介してどの程度伝播するかを表すものである。
ここで、fは加振振動数[Hz]、fnは系の固有振動数[Hz]、ζは減衰比[−]を表す。
(2)式より減衰比が0.01 [−]の時の振動伝達率を図4に示す。図4の横軸の振動数比[−]は、系の固有振動数に対する加振振動数の比である。振動伝達率が1より大きいと伝播する振動が大きくなる。振動数比が√2より大きい振動数域では伝播する振動が低減する。従って、系の固有振動数を振動伝搬したい振動数(加振振動数)の1/√2倍より小さくすると振動伝搬を低減できる。
振動低減効果を大きくするには、系の固有振動数をより小さくする、つまり、弾性部材のばね定数を小さくした方が良い。ただし、系の固有振動数では共振するため、傾斜磁場コイルの振動が極大となり、系の固有振動数(弾性部材のばね定数)が小さい方が傾斜磁場コイルの共振時の振動が大きくなる。傾斜磁場コイルの過大な振動は傾斜磁場の線形性を損ねるため画像劣化を生じる。従って、傾斜磁場コイルの振動と振動絶縁効果を考慮して、弾性部材のばね定数を設定する。
傾斜磁場コイルは複数個の弾性部材で支持される。弾性部材は非磁性であり、所定のばね定数に設定できる必要がある。弾性部材として、例えば、ゴムを使用する場合は、所定のばね定数になるように、ゴム硬度,寸法を選択する。傾斜磁場コイルの共振時の振動モードは、弾性部材が変形して、傾斜磁場コイルは変形せずに剛体的に水平方向や垂直方向に並進したり、軸回転したりする。軸回転の振動モードを抑制するために、好ましくは、弾性部材は傾斜磁場コイルの外周部付近に配置する。また、傾斜磁場コイルの共振時の振動を抑制するために、弾性部材は減衰が大きい方が好ましい。
RFベース9a,9bにはRFベース支持部材11を介して振動が伝播する。RFベースはRFベース支持部材複数個で支持されるが、必要な支持剛性を有するだけの最低限の本数で支持される。ここで、RFベース支持部材に求められる支持剛性は、RFベースが所定の位置に保持されることであり、必要な支持剛性を得られるようにRFベース支持部材の材料及び寸法を選択する。
RFベース支持部材本数を最小とすることにより振動伝搬経路を少なくでき、RFベース支持部材を介してのRFベースへの振動伝搬が低減し、騒音が低減する。また、RFベース支持部材を制振性の高い非磁性の金属材料(制振鋼板)で構成すると、RFベース支持部材の支持剛性を確保しつつ、高減衰を得ることができるため、RFベース支持部材で振動が減衰し、RFベースへの振動伝搬が低減し、さらに、騒音を低減することができる。
RFベースをRFベース外周部のみで真空容器の凹部側面に支持する場合に比べて、
RFベースをRFベース支持部材で垂直方向に支持する構造は、RFベースの曲げに対する強度が大きいため、同じ材料においてはRFベースの板厚を小さくすることができ、
RFベースの設置空間の省スペース化が図れる。
被検者を搭載するテーブル装置の小型化,軽量化のためにテーブル装置の荷重の一部をMRI装置で受ける場合がある。この場合、テーブル装置の荷重はRFコイルもしくは
RFベースで受けることになる。
RFベースはRFベース支持部材で垂直方向に支持するため、荷重負荷点近傍にRFベース支持部材を配置する等によりRFベース支持部材の剛性のみでテーブル装置の荷重を受けることができる。この時RFベース支持部材に必要な剛性は、前述と同じであり、この剛性を得ることができるようにRFベース支持部材の材料,寸法等を選択する。
テーブル装置の荷重を主にRFベース支持部材で受ける構造であるため、RFベースをRFベース外周部のみで真空容器の凹部側面に支持する場合に比べて、RFベースの曲げに対する強度が大きいため、同じ材料においてはRFベースの板厚を小さくすることができ、RFベースの設置空間の省スペース化が図れる。
図5に下側のRFベース9b,RFコイル7b及びRFシールド8bのみを示す。RFベース9bの内部に空間を設け、その空間に粒状体13を封入する。RFベースの振動エネルギーが粒状体の振動エネルギーに変換され、粒状体同士や粒状体と粒状体を封入した空間の壁面との衝突による摩擦等により粒状体の振動エネルギーが熱エネルギーに変換され、振動エネルギーが消散される。つまり、RFベースの振動を低減し、騒音を低減する。RFベースの剛性はその板厚が支配的であるが、RFベース内部に部分的に空間を設けてもRFベースの剛性にはほとんど影響がない。また、RFベース内部に粒状体を配置するだけであるので、RFベースの設置スペースを増加することなく騒音を低減できる。
RFベースに溝を作製し、粒状体を配置し、蓋部材で蓋をする等によりRFベース内部の空間に粒状体を封入するが、粒状体の衝突,摩擦をより生じさせるために粒状体は空間に密に封入される方が好ましい。また、粒状体の総重量が大きい方が、振動エネルギーの消散効果が大きいため、粒状体の密度は大きい方が好ましい。粒状体を空間に封入する蓋をRFコイル,RFシールドで行っても良い。
図6に下側真空容器の凹部内の構造のみを示すが、RFシールド8bの反撮影空間側にシート状の減衰材14を貼付しても良い。固体伝搬音の主な放射面であるRFベースに減衰を付与すると、RFベースの振動が低減するため、騒音を低減できる。減衰材を設置するスペースが小さい場合は、RFベースの板厚を減衰材の厚さ分小さくして設置する。このように設置しても、減衰材の密度がRFベースと同程度であれば、RFベース部による遮音性能は変わらない。従って、遮音性能を変えることなく、RFベースに減衰を付与することができる。
また、図7に図5同様に下側のRFベース9b,RFコイル7b及びRFシールド8bを示すが、減衰材14をRFベース9bで挟み込んで設置しても良い。拘束型で使用されるため、減衰材が同じ材料,厚さの場合、図6のような非拘束型より減衰効果が大きい。 図6において、RFベース9bは真空容器の凹部側面3hと接しておらず、真空容器凹部から傾斜磁場コイルの騒音が漏出する観点からは、そのギャップは小さい方が好ましい。このギャップからの漏出音が大きい場合は、スポンジやゴム等のシーリング部材15をRFベース外周部と真空容器の凹部側面間に配置し、漏出音を防止する。シーリング部材により遮音空間の密閉性を高められるため、騒音をより低減できる。
このシーリング部材の漏出音低減効果は遮音部材と同様に密度や厚さが大きいほど効果が大きい。従って、同じ厚さであればスポンジより密度の大きいゴムの方が漏出音低減効果は大きい。
シーリング部材は、RFベースを設置後、RFベースの外周部と真空容器凹部側面間に押し込むように配置するか、RFベース外周部に設けた溝にシーリング部材を配置して、RFベースを設置する。スポンジのように柔らかいものであれば設置作業性が良いが、硬度の大きいOリングのような硬いものであれば、押し込む力が必要となるので設置作業性は良くない。そのため、シーリング部材の材料は、漏出音低減効果及び設置作業性を考慮して決定する。
図8は図6においてシーリング部材15をなくし、減衰材14の径を大きくしたものである。減衰材の径を真空容器凹部側面3hに接する大きさとすることにより、RFベースに減衰を付与するとともに、シーリング部材の役目を果たす。シーリング部材を用意する必要がなく、遮音空間の密閉性を高めることができる。図7においても同様の構造を採用することができる。
傾斜磁場コイルの発生する交流磁場によりRFシールドに渦電流は発生し、この渦電流と静磁場がカップリングしてRFシールドに電磁力が作用する。従って、好ましくは、
RFシールドはメッシュ状とする。メッシュ状とすることにより発生する渦電流を低減でき、RFシールドに作用する電磁力によるRFシールド、つまりは、RFベースの振動を低減でき、騒音を低減できる。
減衰材の減衰特性は一般に温度依存性を示す。従って、減衰材をRFシールド上に貼り付ける構造においては、RFシールドの発熱による温度上昇を考慮して、実稼動時の温度で最大の減衰特性を有する減衰材を選定すれば良い。
本発明による一実施の形態であるMRI装置を示す縦断面図。 図1の斜視図。 透過損失計算例を示すグラフ。 振動伝達率計算例を示すグラフ。 一実施の形態において粒状体を封入した下側のRFベースを示す断面図。 一実施の形態において下側の真空容器凹部内を示す断面図。 一実施の形態において減衰材をRFベースで挟んだ下側のRFベースを示す断面図。 他の実施の形態による真空容器凹部内を示す断面図。
符号の説明
1 撮影空間
2 超電導コイル
3 真空容器
4 真空容器連結管
5 冷却容器
6 傾斜磁場コイル
7 RFコイル
8 RFシールド
9 RFベース
10 弾性部材
11 RF支持部材
12 貫通孔
13 粒状体
14 減衰材
15 シーリング部材

Claims (4)

  1. 撮影空間に垂直方向の静磁場を発生するための静磁場発生装置と、前記静磁場に傾斜し
    た磁場を発生する傾斜磁場コイルと、核磁気共鳴現象を生じさせるための高周波電磁場を
    送信するRFコイルとを有する磁気共鳴イメージング装置において、
    前記静磁場発生装置の撮影空間側に設けられた凹部と、
    前記凹部内に配置された前記傾斜磁場コイルと、
    前記RFコイルを支持する円板状のRFベースと、
    を備え、前記傾斜磁場コイルは、前記凹部の側面,底面、前記RFベースにより覆われて
    前記凹部内に配置され、前記RFベースは前記凹部内に配置され
    前記静磁場発生装置は真空容器に内蔵された超電導コイルが前記撮影空間を挟んで上下方向に対向して配置されたものであり、前記凹部は前記真空容器に形成され、前記RFベースは前記真空容器の凹部底面から複数のRF支持部材で支持され、
    RFコイルよりも撮影空間側とは反対側に設けられ、RFベースに減衰を付与し、真空容器凹部側面に接する大きさとする減衰材を有する
    ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記傾斜磁場コイルを弾性部材で支持したことを特徴
    とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、前記静磁場発生装置は真空容器に内蔵された超電導コ
    イルが前記撮影空間を挟んで上下方向に対向して配置されたものであり、前記凹部は前記
    真空容器に形成され、前記RFベースは前記真空容器の凹部底面から非磁性の金属とされ
    たRF支持部材で支持されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項1に記載のものにおいて、前記RFベース内部に粒状体を封入したことを特徴と
    する磁気共鳴イメージング装置。
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