JP4856828B2 - マットレス装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は背上げ式のベッドに好適するマットレス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マットレス装置はスプリングを矩形状に配置してスプリングユニットを形成し、このスプリングユニットの上下面の少なくとも上面にシート状のクッション材を積層し、この積層体を袋状に形成された外装体によって被覆して構成されている。
【0003】
上記スプリングユニットの周縁部は、中央部分に比べて柔らかいので、その部分を補強したり、マットレス装置の外形状を維持するなどのために、上記スプリングユニットの上下面の周縁部に硬い線材によって形成された枠線を設けるようにしている。
【0004】
上記構成のマットレス装置はベッドの床板上に載置して用いられる。ベッドには病人や老人などのように自力で起き上がることが困難な人が利用する、起床式ベッドがある。
【0005】
起床式ベッドは、床板が複数の床部に分割され、長手方向ほぼ中央の床部がベッドの基体に固定され、他の床部が基体に固定された上記床部の両側に順次回動可能に連結されている。
【0006】
回動可能に設けられた各床部は駆動装置によって起伏駆動される。それによって、マットレス上に仰臥した利用者は、起伏駆動される床板を介して上半身が起こされたり、脚部が屈曲されることになる。
【0007】
このような起床式ベッドに用いられるマットレス装置は、各床部の起伏に応じて屈曲可能な構成でなければならない。しかしながら、スプリングユニットは、隣り合うスプリングの上下端面がそれぞれヘリカル線によって連結されている。そのため、マットレス装置を屈曲させる際、上記ヘリカル線がスプリングユニットの屈曲を阻止するため、マットレス装置を円滑に屈曲させることができないということがあった。
【0008】
さらに、上述したようにスプリングユニットの上下面の周縁部には枠線が全長にわたって設けられている。そのため、上記枠線もスプリングユニットが床部の起伏に応じて円滑に屈曲するのを阻止する要因になっていた。
【0009】
そこで、本件出願人は、実用新案登録第2568886号公報に示されるマットレス装置を提案した。この公報に示されるマットレス装置は、複数の連続ばね体を並設してスプリングユニットを形成し、このスプリングユニットの折り曲げられる部分に位置する連続ばね体のスプリング部としてのコイル部をスプリングユニットの幅方向に沿って連結したヘリカル線を除去する。それによって、マットレス装置をヘリカル線による連結を除去した個所から円滑に折り曲げることができるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スプリングユニットの屈曲させる部分からヘリカル線を除去すると、その除去された部分のコイル部がばらばらになるため、スプリングユニットを屈曲させないときの安定性が損なわれたり、屈曲を繰り返すうちに隣り合うコイル部が絡み合ってしまい、そのことによってもスプリングユニットの安定した性能が損なわれるということがあった。
【0011】
一方、この公報に示されたマットレス装置は、スプリングユニットの外周部分に側部弾性材を発泡成形して一体的に設け、この側部弾性材によってスプリングユニットの周辺部を補強するようにしているため、スプリングユニットの周縁部に枠線を設けるということが示されていない。
【0012】
そのため、枠線を用いたスプリングユニットの場合、枠線によるスプリングユニットの性能を維持しつつ、スプリングユニットの屈曲可能な柔軟性をどのようにして確保するかが課題となる。
【0013】
この発明は、枠線を用いたスプリングユニットにおいて、ヘリカル線によるスプリングの連結を解除しても、各スプリングがばらつくことがなく、しかも枠線によりスプリングユニットの円滑な屈曲を阻止することがないようにしたマットレス装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、起床式ベッドの基体の上面に、上記基体に固定された固定床部、この固定床部の一側に回動可能に連結されて起伏駆動される背床部と腰床部、及び他側に回動可能に連結されて起伏駆動される第1の脚床部と第2の脚床部に分割された床板が設けられ、この床板の上面に載置されるマットレス装置において、
複数のスプリング部が矩形状に配置されるとともに長手方向において隣り合うスプリング部の上下端面を幅方向にヘリカル線で連結したスプリングユニットと、
このスプリングユニットの下面の上記背床部と腰床部の連結部分、上記腰床部と固定床部の連結部分、上記固定床部と第1の脚床部の連結部分及び上記スプリングユニットの上面の上記第1の脚床部と第2の脚床部の連結部分に対応する部分の上記ヘリカル線による隣り合うスプリングの下端面の連結を除去して形成された上記スプリングユニットを折り曲げ可能とする第1乃至第4の柔軟部と、
第1乃至第4の柔軟部を境として分けられた複数の部分のスプリング部の下端面及び上端面がなすそれぞれの領域の周縁部に沿って設けられた複数の下部枠線及び上部枠線と、
上記スプリングユニットの上下面のうち少なくとも上面に積層されるクッション材と、
このクッション材と上記スプリングユニットとの積層体を被覆した外装体と
を具備したことを特徴とするマットレス装置にある。
【0015】
請求項2の発明は、上記複数の柔軟部には、この柔軟部によって分けられたスプリング部がぶつかるのを阻止する緩衝シートが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置にある。
【0016】
請求項3の発明は、上記スプリングユニットの下面には下部クッション材が設けられ、この下部クッション材は上記柔軟部によって分けられた領域に対応する大きさに分断されていることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置にある。
【0017】
請求項4の発明は、上記外装体は、少なくとも上記スプリングユニットの長手方向と幅方向のうち、少なくとも長手方向に沿って伸縮可能な構成であることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置にある。
【0018】
この発明によれば、ヘリカル線による連結が除去されたスプリング部がばらつくのを下部枠線によって防止でき、さらに下部枠線が柔軟部に対応して分断され、上部枠線は下部枠線に対応して分断されているから、上下の枠線がスプリングユニットの柔軟性を損なうことなく、このスプリングユニットの周辺部を補強することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の一実施の形態を説明する。
【0020】
図7は起床式ベッド1を示す。この起床式ベッド1は矩形枠状に形成され、長手方向一端にヘッドボード3a、他端にフットボード3bが設けられた基体2を備えている。この基体2の下面四隅部には基体2を走行可能に支持したストッパつきのキャスタ4が設けられている。
【0021】
上記基体2の上面には床板5が設けられている。この床板5は、基体2の長手方向に沿って複数、この実施の形態では5つの床部6a〜6eに分割されている。中央の固定床部6cは基体2に固定され、背床部6aと腰床部6b及び第1の脚床部6dと第2の脚床部6eは上記固定床部6cの一側と他側にそれぞれ回動可能に順次連結されている。
【0022】
上記基体1の下面の長手方向中央部には背上げ用の駆動装置8が設けられている。この駆動装置9は一対の駆動軸10を有し、各駆動軸10は上記基体2に架設された一対の横桟7に一端を連結した各一対のアーム8(一方のみ図示)の他端に回転可能に支持されている。各駆動軸10には第1のレバー11と第2のレバー12とがそれぞれ一端を連結して設けられている。第1のレバー11の先端には一対のローラ13が所定の間隔で離間して回転可能に設けられ、第2のレバー12の先端には1つのローラ13が回転可能に設けられている。
【0023】
第1のレバー11に設けられた一対のローラ13は背床部6aの下面に設けられた断面コ字状のレール14に転動可能に係合し、第2のレバー12に設けられたローラ13は第1の脚床部6dの下面に転接している。
【0024】
したがって、駆動装置9によって一対の駆動軸10が所定方向に回転駆動されると、図7に示すように背床部6aと腰床部6bが第1のレバー11によって上昇方向に駆動され、第1の脚床部6dと第2の脚床部6eとが第2のレバー12によって上昇方向に駆動される。第2の脚床部6eは一端を基体2に枢着し、他端を第2の脚床部6eに枢着した保持部材15によって上昇した状態で保持されるようになっている。
【0025】
上記床板5上にはこの発明のマットレス装置21が載置される。このマットレス装置21は図2乃至図4に示すように平面形状が矩形状をなしたスプリングユニット22を備えている。このスプリングユニット22は、スプリングユニット22の幅方向に沿って並設された複数の連続ばね体23によって上記床板5とほぼ同じ大きさの矩形状に構成されている。
【0026】
上記連続ばね体23は図5と図6に示すように、複数のスプリング部としてのコイル部24及び隣り合うコイル部24の上端面に連続して設けられた平面形状がコ字状の上部連結杆部25及び下端面に連続して設けられた下部連結杆部26が1本の線材によって連続形成されている。
【0027】
上記上部連結杆部25と下部連結杆部26とは連続ばね体23の長手方向に対してピッチをずらしており、また隣り合うコイル部24は一部を絡み合わせた結合部27となっている。
【0028】
図2と図3に示すように、スプリングユニット22の幅方向に沿って並設された複数の連続ばね体23は、スプリングユニット22の長手方向において隣り合うコイル部24の上端部と下端部とがヘリカル線28によって幅方向に沿って連結されている。
【0029】
上記ヘリカル線28による隣り合うコイル部24の連結は、上記スプリングユニット22の下面の3箇所と、上面の1箇所とで解除されている。つまり、スプリングユニット22の下面においては、背床部6aと腰床部6bとの連結部分に対応する個所、腰床部6bと固定床部6cとの連結部分に対応する個所、及び固定床部6cと第1の脚床部6dとの連結部分に対応する個所で上記ヘリカル線28によるコイル部24の連結が除去され、しかもこれらの個所ではスプリングユニット22の長手方向において隣り合うコイル部24の絡みも除去され、結合部27がない状態となっている。
【0030】
それによって、これらの個所は、スプリングユニット22を上面側に容易に折り曲げることができる第1乃至第3の柔軟部31〜33に形成されている。
【0031】
さらに、上記ヘリカル線28による隣り合うコイル部24の連結は、スプリングユニット22の上面側の、上記床板5の第1の脚床部6dと第2の脚床部6eとの連結部分に対応する個所も除去されている。この個所も、スプリングユニット22の長手方向において隣り合うコイル部24の絡みが除去され、それによってこの個所ではスプリングユニット22を下面側に容易に折り曲げることができる第4の柔軟部34に形成されている。
【0032】
図2に示すように、スプリングユニット22の下面の第1乃至第3の柔軟部31〜33によって分けられた部分のコイル部24の下面がなす各領域、つまり背床部6a、腰床部6b及び固定床部6cに対応する部分の周縁部には、それぞれ矩形状の第1乃至第3の下部枠線36〜38が上記スプリングユニット22に図示しないクリップによって取付け固定されている。
【0033】
第1の脚床部6dに対応する部分は、第2の脚床部6e側の一側が除去されたコ字状の第4の下部枠線39が取付けられ、第2の脚床部6eに対応する部分は第1の脚床部6d側の一側が除去されたコ字状の第5の下部枠線40が取付けられている。
【0034】
スプリングユニット22の上面には、図3に示すように背床部6aに対応する部分に腰床部6b側の一側が除去されたコ字状の第1の上部枠線41が取付けられ、腰床部6bと固定床部6cとの連結部分に対応する個所には幅方向両側だけにそれぞれ直線状の第2の上部枠線42が取付けられている。
【0035】
スプリングユニット22の上面の第1の脚床部6dに対応する個所には、固定床部6c側の一側が除去されたコ字状の第3の上部枠線43が取付けられ、第2の脚床部6eに対応する個所には矩形枠状の第4の上部枠線44が取付けられている。
【0036】
各下部枠線36〜40は、スプリングユニット22の下面の周縁部を補強してコイル部24がなす各領域の下面の形状を維持するとともに、第1乃至第3の柔軟部31〜33を形成することで、ヘリカル線28による連結状態が分断された各連続ばね体23のコイル部24がばらつくのを阻止し、さらにスプリングユニット22を第1乃至第3の柔軟部31〜33の個所で上方に屈曲させる際、その屈曲の邪魔にならないようになっている。
【0037】
各上部枠線41〜44は、スプリングユニット22の上面の周縁部を補強してその上面の形状を維持する。スプリングユニット22の上面に第4の柔軟部34を形成することで、ヘリカル線28による連結状態が分断されたコイル部24は、第3の上部枠線43と第4の上部枠線44とによって結合されているから、これらコイル部24がばらつくのが防止される。
【0038】
さらに、スプリングユニット22を第4の柔軟部34の個所で下方に屈曲させる際、第3の上部枠線43と第4の上部枠線44とが屈曲の邪魔になることがない。
【0039】
上記第1の柔軟部31のコイル部24の絡みが解除された個所にはフェルトなどの布地からなる第1の緩衝シート46がスプリングユニット22の幅方向全長にわたって設けられ、上記第4の柔軟部34の個所には同じく第2の緩衝シート47が幅方向全長にわたって設けられている。これら緩衝シート46,47は、スプリングユニット2を折り曲げた際に、各柔軟部31、34に位置する絡み合いが除去されたコイル部24がぶつかり合って騒音を発生するのを阻止している。
【0040】
なお、この実施の形態では比較的屈曲される度合が小さい第2の柔軟部32と第3の柔軟部33の個所には緩衝シートを設けなかったが、これらの個所にも緩衝シートを設けるようにしてもよい。
【0041】
図4に示すように、上記スプリングユニット22の下面には、上記床板5の各床部6a〜6eに対応する大きさに分断された下部クッション材51a〜51eが上記スプリングユニット22に取付けられている。この下部クッション材にはサイザルや硬綿などの比較的硬い材料が用いられている。
【0042】
図1に示すように、下部クッション材51a〜51eの下面はニット状の金巾52によって全体的に覆われている。この金巾52は、スプリングユニット22の長手方向に沿って伸縮可能となっている。
【0043】
スプリングユニット22の上面にはフェルトなどの保護シート53を介して低発泡ウレタンなどからなる上部クッション材54が積層されている。スプリングユニット22、下部クッション材51a〜51e及び上部クッション材54の積層体は外装体55によって被覆されている。
【0044】
上記外装体55は上部クッション材54を被覆した上鏡地56、下部クッション材を被覆した下鏡地57及びスプリングユニット22の外周面を被覆し上下端部を上記上鏡地56と下鏡地57の周縁部にそれぞれ縫合したまち地58とからなる。
【0045】
各鏡地56,57は裏地61と表地62との間にシート状のクッション材62を設け、これら三者をキルティング63によって一体化して形成されており、まち地58は1枚の布地からなる。
【0046】
各鏡地56,57の裏地61と表地62とは、それぞれスプリングユニット22の長手方向と幅方向のうち、長手方向に沿って伸縮性を有する布地が用いられている。それによって、スプリングユニット22を折り曲げた際、その折曲げに応じて外装体55は伸縮するようになっている。つまり、外装体5はスプリングユニット22の折り曲げの邪魔にならないようになっている。
【0047】
各鏡地56,57の裏地61と表地62とを縫合したキルティング64は、これら鏡地56,57がスプリングユニット22の長手方向に沿って伸びるのを阻止しないよう設けられている。
【0048】
たとえば、上記キルティング64は、スプリングユニット22の幅方向に蛇行して設けられ、幅方向の両端部でその蛇行を折り返している。それによって、キルティング64を形成する糸が裏地61と表地62がスプリングユニット22の長手方向に沿って伸びるのをほとんど阻止することがないようになっている。
【0049】
なお、上記各鏡地56,57はフランジ布65によってスプリングユニット22に固定され、下鏡地57は上記金巾52を介して上記スプリングユニット22に固定されている。それによって、外装体55がスプリングユニット22に対してずれ動くのを阻止されている。
【0050】
さらに、スプリングユニット22の下面の周縁部には、フェルトなどの帯状の保護布66が全長にわたって設けられている。この保護布66は外装体55がスプリングユニット22の擦られて損傷するのを防止している。
【0051】
このように構成されたマットレス装置21によれば、スプリングユニット22に第1乃至第4の柔軟部31〜34を形成し、このスプリングユニット22を折り曲げ可能としている。そのため、起床式ベッド1の床板5の固定床部6cを除く各床部を駆動装置9によって図7に示すように起上させれば、これら床部の起上に応じてマットレス装置21が円滑に屈曲する。
【0052】
上記各柔軟部31〜34は、スプリングユニット22の長手方向において隣り合うコイル部24のヘリカル線28による連結を除去して形成し、さらに上記各柔軟部31〜34により分断された各領域のコイル部24の下端面及び上端面がなす面の周縁部に沿って第1乃至第5の下部枠線36〜40、及び第3、第4の上部枠線43,44を設けるようにした。
【0053】
そのため、柔軟部31〜34を形成するために、ヘリカル線28による連結が除去されたコイル部24は、第1乃至第4の下部枠線36〜39、及び第3、第4の上部枠線43,44によってばらばらになることなく、確実に保持されるから、スプリングユニット22の形状が維持されるばかりか、屈曲を繰り返すうちに隣り合うコイル部が絡み合うなどしてスプリングユニット22の安定したクッション性能や外形状が損なわれるということもなくなる。
【0054】
第1乃至第5の下部枠線36〜40はスプリングユニット22の下面の周縁部の全体にわたって設けられ、第1乃至第4の上部枠線41〜44はスプリングユニット22の上面の周縁部のほぼ全体にわたって設けられている。
【0055】
そのため、スプリングユニット22は、下部枠線36〜40と上部枠線41〜44とによって下面と上面との周縁部が補強されることになる。しかも、第1乃至第5の下部枠線36〜40は第1乃至第3の柔軟部31〜33に対応する個所で分断され、第3の上部枠線43と第4の上部枠線44とは第4の柔軟部34と対応する個所で分断されている。
【0056】
そのため、スプリングユニット22の上下面を補強するために設けられた各枠線がスプリングユニット22を屈曲させる際の抵抗にならないから、床板5の各床部6a〜6eを起上させたとき、マットレス装置21を円滑に屈曲させることができる。
【0057】
第2の上部枠線42は、腰床部6bと固定床部6cとの連結部分に対応する個所、つまりスプリングユニット22の下面に設けられた第2の柔軟部32に跨る位置に設けられているため、スプリングユニット22を屈曲させる際に多少の抵抗になる。
【0058】
しかしながら、第2の上部枠線42の個所には利用者の身体の最も重い臀部が位置するから、上記上部枠線42の抵抗によってスプリングユニット22の利用者の臀部に対応する部分が臀部の重さによって大きく折れ曲がるのを防止することになる。
【0059】
第1、第3の上部枠線41,43はコ字状であり、第2の上部枠線42はスプリングユニット22の幅方向両端にだけ設けられている。そのため、マットレス装置21上に仰臥した利用者は身体の背面に枠線の硬さを感じるようなことがない。
【0060】
第4の柔軟部34に位置する第3の上部枠線43と第4の上部枠線44とは、その一辺がスプリングユニット22の上面の幅方向全長にわたって設けられている。そのため、その部分はマットレス装置21上に仰臥した利用者の脚部に対応位置することになる。
【0061】
しかしながら、脚部は利用者の身体の最も軽い部分であるため、脚部が上記第3の上部枠線43と第4の上部枠線44とに強く押し付けられることがないから、利用者が脚部に不快感を感じるということがほとんどない。とくに、マットレス装置21を利用する場合にはベッドパッドが敷かれるから、そのことによっても、利用者は第3の上部枠線43と第4の上部枠線44との硬さを感じることがほとんどない。
【0062】
マットレス装置21のとくに大きく屈曲される第1の柔軟部31と第4の柔軟部34とには、ヘリカル線28による連結が解除されたコイル部24の間にそれぞれ第1の緩衝シート46と第2の緩衝シート47を設けるようにした。
【0063】
そのため、マットレス装置21を屈曲したり、屈曲された状態から元に戻す場合などに、連結が解除されたコイル部24が直接ぶつかり合って騒音を発生するのが防止される。
【0064】
上記一実施の形態では、第1の柔軟部31と第4の柔軟部34とだけに緩衝シート46,47を設けたが、他の柔軟部にも緩衝シートを設けてもよいこと勿論である。
【0065】
さらに、スプリングユニット22の下面に設けられる下部クッション材51a〜51eを、第1乃至第4の柔軟部31〜34に対応する個所で分断した。そのため、マットレス装置21を屈曲させる場合、下部クッション材51a〜51eが屈曲の抵抗になることがない。
【0066】
しかも、マットレス装置21の外装体55は伸縮性を有する布地によって形成されているから、この外装体55もマットレス装置21を屈曲させる際の抵抗になることがほとんどない。
【0067】
したがって、これらのことによりマットレス装置21を軽い力で円滑に屈曲させることが可能となる。
【0068】
なお、この発明は上記一実施の形態に限定されるものでなく、たとえば起床式ベッドの種類によってはスプリングユニットの上面側に設けられる第4の柔軟部はなくてもよく、また下面に形成される柔軟部の数や位置も限定されるものでない。
【0069】
また、スプリングユニットは連続ばね体によって形成されている場合について説明したが、連続ばね体に代わり、スプリング部としてのコイルスプリングを行列状に配置して形成するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、ヘリカル線による連結が除去されたスプリング部がばらつくのを下部枠線によって防止でき、さらに下部枠線が柔軟部に対応して分断され、上部枠線は下部枠線に対応して分断されているから、上下の枠線がスプリングユニットの柔軟性を損なうことなく、このスプリングユニットの周辺部を補強することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るマットレス装置の一部断面した側面図。
【図2】スプリングユニットの下面図。
【図3】スプリングユニットの上面図。
【図4】下部クッション材が取付けられたスプリングユニットの側面図。
【図5】スプリングユニットの第4の柔軟部の部分の連続ばね体を示す斜視図。
【図6】スプリングユニットの第2の上部枠線が設けられた部分の連続ばね体を示す斜視図。
【図7】起床式ベッドの側面図。
【符号の説明】
22…スプリングユニット
23…連続ばね体
24…コイル部(スプリング)
28…ヘリカル線
31〜34…柔軟部
36〜40…下部枠線
41〜44…上部枠線
46…第1の緩衝シート
51a〜51e…下部クッション材
54…上部クッション材
55…外装体
Claims (4)
- 起床式ベッドの基体の上面に、上記基体に固定された固定床部、この固定床部の一側に回動可能に連結されて起伏駆動される背床部と腰床部、及び他側に回動可能に連結されて起伏駆動される第1の脚床部と第2の脚床部に分割された床板が設けられ、この床板の上面に載置されるマットレス装置において、
複数のスプリング部が矩形状に配置されるとともに長手方向において隣り合うスプリング部の上下端面を幅方向にヘリカル線で連結したスプリングユニットと、
このスプリングユニットの下面の上記背床部と腰床部の連結部分、上記腰床部と固定床部の連結部分、上記固定床部と第1の脚床部の連結部分及び上記スプリングユニットの上面の上記第1の脚床部と第2の脚床部の連結部分に対応する部分の上記ヘリカル線による隣り合うスプリングの下端面の連結を除去して形成された上記スプリングユニットを折り曲げ可能とする第1乃至第4の柔軟部と、
第1乃至第4の柔軟部を境として分けられた複数の部分のスプリング部の下端面及び上端面がなすそれぞれの領域の周縁部に沿って設けられた複数の下部枠線及び上部枠線と、
上記スプリングユニットの上下面のうち少なくとも上面に積層されるクッション材と、
このクッション材と上記スプリングユニットとの積層体を被覆した外装体と
を具備したことを特徴とするマットレス装置。 - 上記複数の柔軟部には、この柔軟部によって分けられたスプリング部がぶつかるのを阻止する緩衝シートが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置。
- 上記スプリングユニットの下面には下部クッション材が設けられ、この下部クッション材は上記柔軟部によって分けられた領域に対応する大きさに分断されていることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置。
- 上記外装体は、少なくとも上記スプリングユニットの長手方向と幅方向のうち、少なくとも長手方向に沿って伸縮可能な構成であることを特徴とする請求項1記載のマットレス装置。
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